JP3241115B2 - 脱硝用触媒 - Google Patents
脱硝用触媒Info
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- JP3241115B2 JP3241115B2 JP24018592A JP24018592A JP3241115B2 JP 3241115 B2 JP3241115 B2 JP 3241115B2 JP 24018592 A JP24018592 A JP 24018592A JP 24018592 A JP24018592 A JP 24018592A JP 3241115 B2 JP3241115 B2 JP 3241115B2
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は安価な脱硝触媒に関す
る。
る。
【０００２】
【従来の技術】現在、脱硝装置用の触媒はＴｉＯ2 を主
成分とし、これにＶ2 Ｏ5 ，ＷＯ3 を配合したものが主
流を占めている。脱硝装置用の触媒はガスとの接触面積
を広くし、ガス流れを妨げないものが望ましく、通常ハ
ニカムに成形、焼成され使用されている。従来触媒の一
般的な組成はＴｉＯ2 ：約８０ｗｔ％、Ｖ2 Ｏ5 ：０．
５ｗｔ％、ＷＯ3 ：約８ｗｔ％である。
成分とし、これにＶ2 Ｏ5 ，ＷＯ3 を配合したものが主
流を占めている。脱硝装置用の触媒はガスとの接触面積
を広くし、ガス流れを妨げないものが望ましく、通常ハ
ニカムに成形、焼成され使用されている。従来触媒の一
般的な組成はＴｉＯ2 ：約８０ｗｔ％、Ｖ2 Ｏ5 ：０．
５ｗｔ％、ＷＯ3 ：約８ｗｔ％である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来触媒は脱硝装置の
プラントに占めるコストの割合が約２５％と非常に高
い。脱硝装置は地球環境の保全に不可欠なものである
が、この高コストが導入の大きな障害になっている。特
に、エネルギ利用効率の高さから、コージェネレーショ
ンプラントなど小型機器での需要が大幅に伸びていくと
予想されるが、この高コストは、その伸びにも重要な影
響を及ぼしかねない状況にある。従来触媒の高コストの
原因はＴｉＯ2 を主原料とすることによる材料費の高さ
と成形性の困難さにある。ＴｉＯ2 は地球環境の有限資
源であるＴｉを精製して製造するため、複雑な工程を経
て非常に高価となる。
プラントに占めるコストの割合が約２５％と非常に高
い。脱硝装置は地球環境の保全に不可欠なものである
が、この高コストが導入の大きな障害になっている。特
に、エネルギ利用効率の高さから、コージェネレーショ
ンプラントなど小型機器での需要が大幅に伸びていくと
予想されるが、この高コストは、その伸びにも重要な影
響を及ぼしかねない状況にある。従来触媒の高コストの
原因はＴｉＯ2 を主原料とすることによる材料費の高さ
と成形性の困難さにある。ＴｉＯ2 は地球環境の有限資
源であるＴｉを精製して製造するため、複雑な工程を経
て非常に高価となる。
【０００４】本発明は上記技術水準に鑑み、安価で、か
つ脱硝性能の優れた脱硝触媒を提供しようとするもので
ある。
つ脱硝性能の優れた脱硝触媒を提供しようとするもので
ある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は触媒活性成分で
あるＹ型ゼオライト５０〜９５重量％と残部が成形剤で
ある交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換された
スメクタイト族モンモリロナイト鉱物よりなり、成形触
媒の空孔率が１０％以上であることを特徴とする脱硝触
媒である。
あるＹ型ゼオライト５０〜９５重量％と残部が成形剤で
ある交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換された
スメクタイト族モンモリロナイト鉱物よりなり、成形触
媒の空孔率が１０％以上であることを特徴とする脱硝触
媒である。
【０００６】本発明にいうＹ型ゼオライトとは一般にＮ
ａ86（Ａｌ86Ｓｉ106 Ｏ384 ）・２６４Ｈ2 Ｏ、Ｎａ56
（Ａｌ56Ｓｉ136 Ｏ384 ）・２５０Ｈ2 Ｏで表わされる
が、このものは非化学量論性が大きく、上記化学式より
ずれるものが多く、合成品で結晶系はフォージャサイト
に属するものである。また、スメクタイト族モンモリロ
ナイトは一般にＥ1/3 ・ｎＨ2 Ｏ（Ａｌ5/3 Ｍｇ1/3 ）
・Ｓｉ4 Ｏ10（ＯＨ） 2 （但し、Ｅ：交換性陽イオン、
ｎ：変動する整数）で表わされるが、通常ベントナイト
のような天然物を精製して用いるため、このものもこの
化学組成からずれるものが多いものである。
ａ86（Ａｌ86Ｓｉ106 Ｏ384 ）・２６４Ｈ2 Ｏ、Ｎａ56
（Ａｌ56Ｓｉ136 Ｏ384 ）・２５０Ｈ2 Ｏで表わされる
が、このものは非化学量論性が大きく、上記化学式より
ずれるものが多く、合成品で結晶系はフォージャサイト
に属するものである。また、スメクタイト族モンモリロ
ナイトは一般にＥ1/3 ・ｎＨ2 Ｏ（Ａｌ5/3 Ｍｇ1/3 ）
・Ｓｉ4 Ｏ10（ＯＨ） 2 （但し、Ｅ：交換性陽イオン、
ｎ：変動する整数）で表わされるが、通常ベントナイト
のような天然物を精製して用いるため、このものもこの
化学組成からずれるものが多いものである。
【０００７】
【作用】脱硝触媒は燃焼反応で発生する排ガス中の窒素
酸化物ＮＯｘ（ＮＯが主でＮＯ 2 は少量）をＮＨ3 など
の還元剤の存在化でＮ2 として無害化するものである。
本発明は従来の脱硝触媒の活性成分（Ｖ2 Ｏ5 ，Ｗ
Ｏ3 ，ＴｉＯ2 など）が高価であることから、資源的に
豊富な代替物質を探索した結果、脱触媒の活性成分とし
て、資源的にも豊富なＳｉ，Ａｌ，ＮａなどよりなるＹ
型ゼオライトが優れた活性成分となり得ることを確認し
てなされたものである。そして、このＹ型ゼオライトを
成形して触媒化する残部の材料（成形剤）も脱硝性能に
影響を与えることより、各種材料との組合せについて研
究の結果、交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換
されたスメクタイト族モンモリロナイト鉱物が優れてい
ることを確認して本発明を完成したものである。スメク
タイト族モンモリロナイト鉱物の交換性陽イオン（Ｎ
ａ，Ｋなど）は触媒被毒成分となりやすいので、これら
を全てＮＨ4 + イオンで交換させたものを使用するもの
である。
酸化物ＮＯｘ（ＮＯが主でＮＯ 2 は少量）をＮＨ3 など
の還元剤の存在化でＮ2 として無害化するものである。
本発明は従来の脱硝触媒の活性成分（Ｖ2 Ｏ5 ，Ｗ
Ｏ3 ，ＴｉＯ2 など）が高価であることから、資源的に
豊富な代替物質を探索した結果、脱触媒の活性成分とし
て、資源的にも豊富なＳｉ，Ａｌ，ＮａなどよりなるＹ
型ゼオライトが優れた活性成分となり得ることを確認し
てなされたものである。そして、このＹ型ゼオライトを
成形して触媒化する残部の材料（成形剤）も脱硝性能に
影響を与えることより、各種材料との組合せについて研
究の結果、交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換
されたスメクタイト族モンモリロナイト鉱物が優れてい
ることを確認して本発明を完成したものである。スメク
タイト族モンモリロナイト鉱物の交換性陽イオン（Ｎ
ａ，Ｋなど）は触媒被毒成分となりやすいので、これら
を全てＮＨ4 + イオンで交換させたものを使用するもの
である。
【０００８】本発明は以上の点を考慮して、重量％でＹ
型ゼオライト５０〜９５％の割合となるようにし、残部
成分は交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換され
たスメクタイト族モンモリロナイト鉱物としたものであ
る。交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換された
スメクタイト族モンモリロナイト鉱物が重量％で５％以
下では製品強度が低く実用に耐えなかった。なお、本発
明の脱硝触媒は後述するように空孔率を１０％以上であ
ることが必要であった。
型ゼオライト５０〜９５％の割合となるようにし、残部
成分は交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換され
たスメクタイト族モンモリロナイト鉱物としたものであ
る。交換性陽イオンを全てＮＨ4 + イオンに交換された
スメクタイト族モンモリロナイト鉱物が重量％で５％以
下では製品強度が低く実用に耐えなかった。なお、本発
明の脱硝触媒は後述するように空孔率を１０％以上であ
ることが必要であった。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例をあげ、本発明の脱硝
触媒の効果を明らかにする。触媒活性成分としてＹ型ゼ
オライト、また残部の成形剤成分として交換性陽イオン
を全てＮＨ4 + イオンにしたスメクタイト族モンモリロ
ナイト鉱物を乾粉として準備した。その他の成形剤成分
としてグラスファイバーチョプドストライド（長さ５ｍ
ｍ）を準備した。また、スメクタイト族モンモリロナイ
ト鉱物の比較材としてハロイサイト鉱物を準備した。
触媒の効果を明らかにする。触媒活性成分としてＹ型ゼ
オライト、また残部の成形剤成分として交換性陽イオン
を全てＮＨ4 + イオンにしたスメクタイト族モンモリロ
ナイト鉱物を乾粉として準備した。その他の成形剤成分
としてグラスファイバーチョプドストライド（長さ５ｍ
ｍ）を準備した。また、スメクタイト族モンモリロナイ
ト鉱物の比較材としてハロイサイト鉱物を準備した。
【００１０】この他、本発明を限定するものではない
が、製品であるハニカム形状にするために準備した材料
及びその手順を示す。本発明品に可塑性を与え、ハニカ
ム化を要因にする粘結材としてメチル・セルロースを該
構成成分（Ｙ型ゼオライト、交換性陽イオンをＮＨ4 +
イオンにしたスメクタイト族モンモリロナイト）１００
重量部に対して７重量部添加した（以下、添加量は全て
該構成成分１００重量部に対する値。）。この他グリセ
リン３重量部添加した。この２成分は固定して、この
他、気孔付与材として、セルロース（商品名：アピセ
ル）、パルプ繊維などを必要に応じて添加し、これらに
水を加えて配合した。水の添加量は約４０重量部を基準
として混練状態を見ながら増減した。
が、製品であるハニカム形状にするために準備した材料
及びその手順を示す。本発明品に可塑性を与え、ハニカ
ム化を要因にする粘結材としてメチル・セルロースを該
構成成分（Ｙ型ゼオライト、交換性陽イオンをＮＨ4 +
イオンにしたスメクタイト族モンモリロナイト）１００
重量部に対して７重量部添加した（以下、添加量は全て
該構成成分１００重量部に対する値。）。この他グリセ
リン３重量部添加した。この２成分は固定して、この
他、気孔付与材として、セルロース（商品名：アピセ
ル）、パルプ繊維などを必要に応じて添加し、これらに
水を加えて配合した。水の添加量は約４０重量部を基準
として混練状態を見ながら増減した。
【００１１】以上の材料を可塑性が出る程度に十分に混
練した後、外形寸法１５０ｍｍ角、肉厚１ｍｍ、ピッチ
６ｍｍの断面寸法の金型でハニカム状に成形した。これ
を５００ｍｍ長さを基準に成形した後乾燥した。この乾
燥したハニカムを６５０℃×４時間焼成して触媒試験体
を得た。
練した後、外形寸法１５０ｍｍ角、肉厚１ｍｍ、ピッチ
６ｍｍの断面寸法の金型でハニカム状に成形した。これ
を５００ｍｍ長さを基準に成形した後乾燥した。この乾
燥したハニカムを６５０℃×４時間焼成して触媒試験体
を得た。
【００１２】触媒試験体の物性評価は該試験体から切り
出した小試験片の重量を寸法計測から求めた体積で除し
たかさ密度、同様の小試験片に水銀を圧入し、その圧力
と体積変化から気孔径を測定する水銀圧入滴ポロシメー
タを用いた平均気孔径でそれぞれ行った。また触媒試験
体の強度評価は試験体を１５０ｍｍ立方に切断し、押出
方向に平行な両面壁から圧縮して破壊させる圧縮強度を
求めた。また、触媒試験体の脱硝性能評価は温度３８０
℃に設定した試験体に約５００ｐｐｍのＮＯｘ含有ガス
を流速２．３ｍ／ｓｅｃで流し、入口と出口のＮＯｘの
差から脱硝率を求めた。
出した小試験片の重量を寸法計測から求めた体積で除し
たかさ密度、同様の小試験片に水銀を圧入し、その圧力
と体積変化から気孔径を測定する水銀圧入滴ポロシメー
タを用いた平均気孔径でそれぞれ行った。また触媒試験
体の強度評価は試験体を１５０ｍｍ立方に切断し、押出
方向に平行な両面壁から圧縮して破壊させる圧縮強度を
求めた。また、触媒試験体の脱硝性能評価は温度３８０
℃に設定した試験体に約５００ｐｐｍのＮＯｘ含有ガス
を流速２．３ｍ／ｓｅｃで流し、入口と出口のＮＯｘの
差から脱硝率を求めた。
【００１３】以上の方法で製造・評価した本発明触媒の
特性を表１に示す。表中に示した材料以外に、グラスフ
ァイバは本発明実施例触媒、本発明外触媒（比較例触
媒）共、一律に２．６重量比添加している。また、表１
のＮｏ．１〜Ｎｏ．９（但し、Ｎｏ．８を除く）には、
セルロースを１０重量部添加した。
特性を表１に示す。表中に示した材料以外に、グラスフ
ァイバは本発明実施例触媒、本発明外触媒（比較例触
媒）共、一律に２．６重量比添加している。また、表１
のＮｏ．１〜Ｎｏ．９（但し、Ｎｏ．８を除く）には、
セルロースを１０重量部添加した。
【００１４】表１より、ハロサイト鉱物を用いたＮｏ．
６、Ｎｏ．７では強度が低く実用できない。また、モン
モリロナイト鉱物を用いても空孔率の小さなＮｏ．８で
は脱硝性能が低く、さらに、モンモリロナイト鉱物の比
率が高いＮｏ．９でも脱硝性能が低く実用できない。目
標性能を達成できるのは本発明の範囲内のＮｏ．１〜Ｎ
ｏ．５であることが判る。
６、Ｎｏ．７では強度が低く実用できない。また、モン
モリロナイト鉱物を用いても空孔率の小さなＮｏ．８で
は脱硝性能が低く、さらに、モンモリロナイト鉱物の比
率が高いＮｏ．９でも脱硝性能が低く実用できない。目
標性能を達成できるのは本発明の範囲内のＮｏ．１〜Ｎ
ｏ．５であることが判る。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【発明の効果】本発明により脱硝性能が優れ安価な脱硝
触媒を提供できる。
触媒を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−131321（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−9214（ＪＰ，Ａ) 特表 平６−501908（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B01J 21/00 - 38/00 B01D 53/94
Claims (1)
- 【請求項１】 触媒活性成分であるＹ型ゼオライト５０
〜９５重量％と残部が成形剤である交換性陽イオンを全
てＮＨ4 + イオンに交換されたスメクタイト族モンモリ
ロナイト鉱物よりなり、成形触媒の空孔率が１０％以上
であることを特徴とする脱硝触媒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24018592A JP3241115B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 脱硝用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24018592A JP3241115B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 脱硝用触媒 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0686934A JPH0686934A (ja) | 1994-03-29 |
| JP3241115B2 true JP3241115B2 (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=17055733
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24018592A Expired - Fee Related JP3241115B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 脱硝用触媒 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3241115B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106423192A (zh) * | 2016-09-19 | 2017-02-22 | 常州大学 | 一种金属柱撑蒙脱土负载γ‑MnO2低温脱硝催化剂及其制备方法 |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP24018592A patent/JP3241115B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106423192A (zh) * | 2016-09-19 | 2017-02-22 | 常州大学 | 一种金属柱撑蒙脱土负载γ‑MnO2低温脱硝催化剂及其制备方法 |
| CN106423192B (zh) * | 2016-09-19 | 2018-12-28 | 常州大学 | 一种金属柱撑蒙脱土负载γ-MnO2低温脱硝催化剂及其制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0686934A (ja) | 1994-03-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010911 |
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