JP3240929B2 - 給湯器 - Google Patents

給湯器

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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保温指令に応答し
て、非出湯期間に熱交換器内の湯水の保温動作を実行す
る給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に出湯を行った後に給湯栓を閉める
と、燃焼動作が停止制御されるようになっている給湯器
においては、この燃焼停止から次の出湯までの間の時間
の経過に伴って熱交換器内湯温が次第に低下していくか
ら長い出湯停止の後に給湯栓を開いて出湯を再開させた
場合には、再開までの間に熱交換器内湯温が使用者が定
めた目標温度よりも相当低くなってしまっている。その
ために、給湯栓を開けて出湯を再開させた直後などは出
湯湯温が使用者が定めた目標温度以下の冷たい湯となっ
て出てしまうことになるとともに、給湯栓を開けて燃焼
動作が開始されその燃焼制御により出湯再開から一定時
間が経過してから出湯湯温が目標温度となった湯が出て
くることになる。このような給湯器における現象は、い
わゆる冷水サンドイッチ現象として知られている。もち
ろん、このような再出湯の際における湯温のばらつき
は、使用者に不快感を与えてしまうので好ましくない。
【0003】そこで、このような現象に鑑みて、給湯栓
を閉めて出湯を停止させてから後も熱交換器内の湯に対
して適宜の間欠加熱を行なうことにより熱交換器内の湯
水を保温できるようにして再出湯時においても安定した
温度の湯を使用者に供給できるようにした技術がたとえ
ば、特開平6−159671号公報、特開平6−117
689号公報等などで既に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術では、出湯停止後に、無造作に保温動作を行うように
しているが、例えば出湯停止後において何らかの原因に
より熱交換器内の湯水がなくなっている場合には、保温
動作の開始に伴い熱交換器の空焚きを行うことになって
しまい、熱交換器が傷みやすくなり、ひいては寿命低下
につながることになる。
【0005】したがって、本発明は、保温動作を実行す
る給湯器において、保温動作時の万一の空焚きの発生を
回避できるようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の給湯器
は、保温指令に応答して、非出湯期間に熱交換器内の湯
水の保温動作を実行する給湯器であって、保温動作の実
行に先立って、熱交換器内の湯水の存在状態を水位検出
手段により調べ、湯水が所要量以上存在するときには保
温動作の実行を可能にする一方、湯水が所要量未満のと
きには保温動作の実行を禁止する、ことを特徴とする
【0007】
【0008】本発明の第2の給湯器は、熱交換器への入
水を検出する入水検出手段と、熱交換器内の湯水温度を
検出する温度検出手段と、熱交換器を加熱する加熱手段
と、入水検出手段により熱交換器への入水を検出したと
き、加熱手段を制御して熱交換器から所要温度の湯水を
出湯させる出湯制御手段と、保温指令に応答して、非出
湯期間に熱交換器内の湯水の保温動作を実行する保温制
御手段と、熱交換器内の湯水水位を検出する水位検出手
段と、保温制御手段による保温動作の実行に先立って、
前記水位検出手段により熱交換器内の湯水が所要量以上
存在するか否かを調べる判定手段と、判定手段で湯水が
所要量以上存在すると判定したときは保温動作の実行を
許容する一方、湯水が所要量未満と判定したときは保温
動作の実行を禁止する管理手段とを含むことを特徴とす
【0009】本発明の第3の給湯器は、上記第1または
第2の構成において、前記水位検出手段が、熱交換器内
の湯水圧力を検知する圧力センサまたは圧力スイッチと
されることを特徴とする
【0010】
【0011】要するに、本発明の給湯器では、保温動作
の実行に先立って、熱交換器内に湯水の存在状態を水位
検出手段により直接的に認識し、湯水が所要量以上存在
するときには保温動作の実行を可能にする一方、湯水が
所要量未満のときには保温動作の実行を禁止するように
している。
【0012】
【0013】このように、本発明では、熱交換器内の湯
水の有無を確認してから保温動作に移るようにしている
ので、保温動作時の万一の空焚きを防げるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図1および
図2に示す実施形態に基づいて説明する。
【0015】図1および図2は本発明の一実施形態に係
り、図1は、給湯器の概略構成図、図2は、動作説明用
のタイミングチャートである。
【0016】図1において、符号1は給湯器の全体を示
している。2は熱交換器、4は熱交換器2を加熱するガ
スバーナ、6は図示してしない水道管等に連通される入
水路、8は台所、洗面所のカランやシャワー等の給湯栓
5に連通される出湯路、10は入水路6と出湯路8との
間で熱交換器2をバイパスするためのバイパス路であ
る。
【0017】ガスバーナ4は、燃焼能力を連続的に切り
換え調整可能にするために、ガス供給量を制御する1つ
のガス比例弁40と、これにそれぞれ接続された第1、
第2、第3ガス電磁弁41,42,43とを備え、かつ
第1ガス電磁弁41には4本、第2ガス電磁弁42には
2本、第3ガス電磁弁43には1本の各燃焼管45がそ
れぞれ配置された構造になっている。
【0018】入水路6の途中には、熱交換器2への入水
量Qcを検出する入水量センサ12と、入水温度Tcを
検出する入水温度センサ14とが設けられている。
【0019】出湯路8の途中には、熱交換器2で加熱さ
れた湯の出湯温度Thを検出する出湯温度センサ16
と、熱交換器2で加熱された湯とバイパス路10を通過
した水とが混合された後の給湯温度Tmを検出する給湯
温度センサ18と、熱交換器2への通水量が最大加熱能
力を越えた場合に湯水の吐出水量を制限する過流出サー
ボ弁20とが設けられている。なお、出湯温度センサ1
6は、熱交換器2の出湯口に近接して配置されていて、
熱交換器2内の湯水の温度を検出する温度センサを兼用
している。
【0020】バイパス路10の途中には、バイパス水量
を調整する流量調整弁22が設けられており、この流量
調整弁22には図示省略の弁体を駆動するステッピング
モータが接続されている。
【0021】また、26はコントローラである。このコ
ントローラ26は、たとえばマイクロコンピュータで構
成されるもので、少なくとも後述する出湯動作ならびに
保温動作を実行するものである。つまり、このコントロ
ーラ26が請求項に記載の保温制御手段、出湯制御手
段、判定手段、管理手段、記憶手段として機能する。
【0022】28はコントローラ26に対して各種の指
令入力を行うリモコン等の操作部である。この操作部2
8は、コントローラ26への電源投入のための運転スイ
ッチ30、所望の目標温度Tsを設定する設定スイッチ
32、保温動作を実行可能とするための保温スイッチ3
4および液晶表示部36などを備えている。
【0023】次に、給湯器1の動作について、図2を参
照して説明する。
【0024】まず、操作部28の運転スイッチ30が時
刻t1にオン操作されてコントローラ26に電源が投入
されると、コントローラ26は、出湯動作を開始可能な
待機状態とする。
【0025】この後、コントローラ26は、入水量セン
サ12で検出される入水量Qcに基づいて給湯要求の有
無を判断する。つまり、給湯要求の有無判断は、給湯栓
5が所要開度以上、開かれたか否かをみているのであ
る。
【0026】ここで、コントローラ26は、時刻t2
て給湯要求が有ると判断した場合、周知の燃焼制御、つ
まり各センサ12,14,16,18からの検出出力に
基づいて、目標給湯温度Tsの湯が給湯栓5に供給され
るようにフィードフォワードおよびフィードバックの燃
焼制御を行うとともに、給湯履歴フラグを“1”にセッ
トする。なお、ここでの給湯器では、熱交換器2内の所
定温度Thの湯とバイパス路10からの水とが混合され
て、出湯開始直後から目標温度Tsの湯が供給されるこ
とになる。しかる後、時刻t3において給湯栓5が閉じ
られると、コントローラ26は、これを認識し、出湯動
作を停止させる。
【0027】一方、コントローラ26は、給湯要求が無
いと判断した場合、出湯動作の待機状態を継続し、保温
スイッチ34がオン操作されたか否かを判断する。
【0028】ここで、保温スイッチ34のオン操作がな
ければ、上述した給湯要求の有無判断を再度行うが、時
刻t4にて保温スイッチ34のオン操作があれば、下記
保温動作に移る。
【0029】この保温動作について説明する。保温動作
とは、要するに、熱交換器2内の湯水の温度を予め設定
された許容温度内に保持するものである。
【0030】まず、保温動作に先立って、給湯履歴フラ
グが“1”であるか否かを調べる。給湯履歴フラグの
“1”は、運転スイッチ30のオン時点から現在までの
間に出湯動作を実行したことを表し、また、給湯履歴フ
ラグの“0”は、運転スイッチ30のオン時点から現在
までの間に出湯動作を実行していないことを表す。
【0031】ここで、コントローラ26は、給湯履歴フ
ラグが“1”であると判断した場合、保温動作を開始す
るが、給湯履歴フラグが“0”であると判断した場合、
保温動作の待機状態とする。つまり、時刻t1〜t4まで
の間に一度でも出湯動作を行っていれば保温動作を行う
が、一度も出湯動作が行われていなければ保温動作を行
わないのである。
【0032】この後、コントローラ26は、保温動作が
必要か否かを調べる。それはつまり、出湯動作の停止時
点(t3)から所要時間が経過するまでの間は、熱交換
器2内の湯水温度の温度低下が僅かであるから保温動作
を行う必要がないが、出湯動作の停止時点(t3)から
所要時間(例えば5分)が経過した時刻t5では、温度
低下が大きくなるから保温動作を行う必要が生じる。こ
のことから、コントローラ26は、保温動作が必要か否
かを調べるために、熱交換器2内の湯水温度が所要の基
準温度以下にまで低下したか否かを判断する。ここで
は、出湯温度センサ16の検出出力を取り込み、この検
出出力に基づき、熱交換器2の出湯温度Thが、次の
(1)式の条件を満たしているか否かを判断する。
【0033】Th≧Ths−ΔT …… (1) ただし、Ths=(1+β)Ts−βTc ここで、Tsは操作部28で設定される目標温度、Th
sは熱交換器2における出湯温度の目標値(ただし、最
大で80℃)、Tcは入水温度センサ14で検出される
入水温度、βは熱交換器2とバイパス路10との流量分
配比、ΔTは温度許容値(たとえばΔT=3℃)であ
る。
【0034】(1)式の条件が満たされているならば、
熱交換器2内の湯水の温度低下は僅かであるので、保温
動作を行わない。これに対して、(1)の条件が満たさ
れずTh<Ths−ΔTであるならば、熱交換器2内の
湯水の温度低下が大きいので、コントローラ26は、ガ
スバーナ4の第3電磁弁43を開かせるとともに、ガス
比例弁40を所定の開度に設定してから燃焼管45を着
火させ、所定時間T1にわたって熱交換器2を燃焼加熱
制御する。
【0035】この燃焼加熱後に、第3電磁弁43を閉じ
させて燃焼を所定のインターバル時間T2 にわたって停
止制御してから、出湯温度センサ16の検出出力に基づ
いて熱交換器2の温度Thを調べる。このとき、依然と
して、Th<Ths−ΔTであるときには、コントロー
ラ26は、再度、ガスバーナ4の第3電磁弁43のみを
開かせて燃焼管45を着火させ、熱交換器2を所定時間
1 にわたって燃焼加熱制御する。
【0036】このようにして、熱交換器2の間欠燃焼制
御を継続させた結果、Th≧Ths−ΔTになれば、上
記保温動作を停止させるが、この停止後に熱交換器2内
の湯水の温度が低下してTh<Ths−ΔTになれば、
直ちに保温動作を再開させることができる。
【0037】上記の間欠燃焼において、燃焼時間T1
不燃焼のインターバル時間T2 とは、次のようにして決
定される。
【0038】たとえば、燃焼時間T1 を固定された一定
値(たとえば5秒間)とする一方、インターバル時間T
2 を入水温度センサ14の検出出力に基づく入水温度T
cと目標給湯温度Tsとの偏差(Ts−Tc)に応じて
一定の関係式に基づいて変化させる。あるいは、燃焼時
間T1 とインターバル時間T2 のいずれも入水温度Tc
と目標給湯温度Tsとの偏差(Ts−Tc)に応じて一
定の関係式に基づいて変化させる。さらに、燃焼時間T
1 を固定せずに出湯温度Thが所定温度(たとえば、T
hs+ΔT)に達するまで燃焼を継続させる一方、イン
ターバル時間T2 は入水温度Tcと目標給湯温度Tsと
の偏差(Ts−Tc)に応じて一定の関係式に基づいて
変化させるようにしてもよい。
【0039】ところで、この保温動作中において、再出
湯されたとき、コントローラ26がこれを認識して、出
湯動作を実行させ、出湯動作の終了に応答して保温動作
を実行させるようになる。また、運転スイッチ30ある
いは保温スイッチ34がオフされると、これに応じてコ
ントローラ26は、保温動作を停止させる。
【0040】以上説明したように、保温スイッチ34が
オンされても、それ以前に出湯動作を実行していなけれ
ば、保温動作を行わないが、それ以前に出湯動作を実行
していれば保温動作を行うようにしている。要するに、
出湯動作の有無で熱交換器2内の湯水の有無を間接的に
認識し、保温動作時の万一の空焚きを防止するようにし
ているのである。したがって、従来のような保温動作時
の空焚きによる熱交換器2の損傷を回避することができ
るから、給湯器の長寿命化に貢献できるようになる。
【0041】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、
たとえば、次のような各種の変形を行うことができる。
【0042】(1) 本実施の形態では、操作部28に
保温動作を開始、中止するための専用の保温スイッチ3
4を設けているが、ユーザーが設定する保温動作要求時
刻をタイマー管理して、タイマーにより保温指令を出力
させるようにすることも可能である。
【0043】(2) 本実施の形態では、熱交換器2の
湯温を検出するために熱交換器2の出口側に出湯温度セ
ンサ16を設けているが、熱交換器2の管路の途中に専
用の温度センサを設けて、熱交換器2内の湯水の温度を
より的確に把握できるようにすることも可能である。
【0044】(3) 本実施の形態では、保温動作を間
欠燃焼とするように説明しているが、それに限定されな
い。
【0045】(4) 本実施の形態では、保温動作をガ
スバーナ4を用いているが、熱交換器2の外壁にヒータ
を取り付け、このヒータを用いて保温動作を行うように
してもよい。このヒータとしては、熱交換器2内の湯水
の有無を判別するために専用に設けてもよいが、凍結防
止ヒータと兼用させることもできる。
【0046】(5) 本実施の形態では、給湯器1はバ
イパスミキシング方式のものであるが、これに限定され
るものではない。
【0047】(6) 本実施の形態では、出湯動作の有
無で熱交換器内の湯水の有無を間接的に調べているが、
熱交換器内の湯水の有無については別の方法にて検出す
ることも可能である。例えば、熱交換器2近傍の湯水流
路に導圧管を介して圧力センサや圧力スイッチを接続し
て湯水の存在(水位)による圧力を検知するようにでき
る。もちろん、湯水の有無とは全くの有り無しだけでな
く、湯水が空焚きのおそれのない所要量以上存在すると
きを有とし、空焚きのおそれのある所要量未満のときを
無しとする状態も含むものである。
【0048】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3の発明では、保
温動作の開始指令があっても、その開始に先立ち熱交換
器内に湯水の存在状態を圧力センサや圧力スイッチとい
った水位検出手段で直接的に認識し、それによって保温
動作の実行の有無を決定するようにしているから、保温
動作を実行するときの万一の空焚きを防止することがで
きる。
【0049】
【0050】したがって、本発明によれば、従来のよう
な保温動作の実行時の空焚きによる熱交換器の損傷を回
避することができるから、給湯器の長寿命化に貢献でき
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る給湯器の概略構成を
示す図
【図2】図1の給湯器の動作説明用のタイミングチャー
【符号の説明】
1 給湯器 2 熱交換器 4 ガスバーナ 6 入水路 8 出湯路 16 出湯温度センサ 26 コントローラ 28 操作部 30 運転スイッチ 34 保温スイッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−26409(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/10 301 F24H 1/10 302

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保温指令に応答して、非出湯期間に熱交
    換器内の湯水の保温動作を実行する給湯器であって、 保温動作の実行に先立って、熱交換器内の湯水の存在状
    態を水位検出手段により調べ、湯水が所要量以上存在す
    るときには保温動作の実行を可能にする一方、湯水が所
    要量未満のときには保温動作の実行を禁止する、ことを
    特徴とする給湯器。
  2. 【請求項2】 熱交換器への入水を検出する入水検出手
    段と、 熱交換器内の湯水温度を検出する温度検出手段と、 熱交換器を加熱する加熱手段と、 入水検出手段により熱交換器への入水を検出したとき、
    加熱手段を制御して熱交換器から所要温度の湯水を出湯
    させる出湯制御手段と、 保温指令に応答して、非出湯期間に熱交換器内の湯水の
    保温動作を実行する保温制御手段と、 熱交換器内の湯水水位を検出する水位検出手段と、 保温制御手段による保温動作の実行に先立って、前記水
    位検出手段により熱交換器内の湯水が所要量以上存在す
    るか否かを調べる判定手段と、判定手段で湯水が所要量以上存在すると判定したときは
    保温動作の実行を許容する一方、湯水が所要量未満と判
    定したときは保温動作の実行を禁止する管理手段と、 を含むことを特徴とする給湯器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の給湯器において、 前記水位検出手段が、熱交換器内の湯水圧力を検知する
    圧力センサまたは圧力スイッチとされる 、ことを特徴と
    する給湯器。
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