JP3240766B2 - CaCO3の固化方法 - Google Patents
CaCO3の固化方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCaCO3の固化方法に
係り、特に、CaCO 3 を緩やかな処理条件にて固化さ
せる方法に関する。
係り、特に、CaCO 3 を緩やかな処理条件にて固化さ
せる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業分野で排出される排ガス中のC
O2は、地球の温暖化現象への影響が懸念されているこ
とから、大気中のCO2の低減について検討が進められ
ている。
O2は、地球の温暖化現象への影響が懸念されているこ
とから、大気中のCO2の低減について検討が進められ
ている。
【0003】従来、大気中のCO2の低減技術として、
燃焼排ガスなどのCO2含有ガスを海水に吸収させて、
CO2をCaCO3又は(Ca・Mg)CO3として固
定化する方法がある。しかして、固定化されたCaCO
3や(Ca・Mg)CO3を固化させて建設・土木材料
等に有効利用する試みがなされている。
燃焼排ガスなどのCO2含有ガスを海水に吸収させて、
CO2をCaCO3又は(Ca・Mg)CO3として固
定化する方法がある。しかして、固定化されたCaCO
3や(Ca・Mg)CO3を固化させて建設・土木材料
等に有効利用する試みがなされている。
【0004】CaCO3の固化方法としては、従来、ホ
ットプレス法又は水熱ホットプレス法などが提案されて
いる。
ットプレス法又は水熱ホットプレス法などが提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CaCO3の固化方法は、いずれも天然のCaCO3固
化体である大理石や石灰石の生成条件に準じた処理条件
を必要とするため、処理条件が高温、高圧の過酷な条件
であると共に、装置設備が複雑であることから、大量処
理には不向きであり、消費エネルギーが大きく、処理コ
ストが高くつくという欠点がある。
CaCO3の固化方法は、いずれも天然のCaCO3固
化体である大理石や石灰石の生成条件に準じた処理条件
を必要とするため、処理条件が高温、高圧の過酷な条件
であると共に、装置設備が複雑であることから、大量処
理には不向きであり、消費エネルギーが大きく、処理コ
ストが高くつくという欠点がある。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、Ca
CO 3 を緩やかな条件で固化することができる方法を提
供することを目的とする。
CO 3 を緩やかな条件で固化することができる方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のCaCO3の固
化方法は、CaCO 3 に、シリカ系物質を混合した後、
オートクレーブ反応を利用して固化させることを特徴と
する。
化方法は、CaCO 3 に、シリカ系物質を混合した後、
オートクレーブ反応を利用して固化させることを特徴と
する。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明のCaCO3の固化方法において、
原料となるCaCO 3 としては、例えば、燃焼排ガス中
のCO2を海水等に吸収させて、CaCO 3 として固定
化して得られる物質が挙げられるが、何らこれらの物質
に制限されるものではない。
原料となるCaCO 3 としては、例えば、燃焼排ガス中
のCO2を海水等に吸収させて、CaCO 3 として固定
化して得られる物質が挙げられるが、何らこれらの物質
に制限されるものではない。
【0010】本発明においては、まず、CaCO 3 にシ
リカ系物質を混合する。シリカ系物質としては、非晶質
SiO2,結晶質SiO2の他、ケイ砂、キラ微砂、ケ
イ藻土、粘土等を用いることができ、この場合には、得
られる固化体中にCaO−SiO2−H2Oが生成し、
固化体の強度を高めることができる。
リカ系物質を混合する。シリカ系物質としては、非晶質
SiO2,結晶質SiO2の他、ケイ砂、キラ微砂、ケ
イ藻土、粘土等を用いることができ、この場合には、得
られる固化体中にCaO−SiO2−H2Oが生成し、
固化体の強度を高めることができる。
【0011】なお、シリカ系物質の使用割合は、多過ぎ
ると相対的にCaCO 3 が低減してCaCO3の固化に
よる有効利用の面での効率が低下するため、シリカ系物
質の使用割合は、固化原料に対して50重量%以下、特
に10〜30重量%とするのが好ましい。
ると相対的にCaCO 3 が低減してCaCO3の固化に
よる有効利用の面での効率が低下するため、シリカ系物
質の使用割合は、固化原料に対して50重量%以下、特
に10〜30重量%とするのが好ましい。
【0012】CaCO 3 に、シリカ系物質を混合して得
られる固化原料は、プレス成形、鋳込成形、押出成形、
流し込み成形等の成形法により所望の形状に成形した
後、オートクレーブ処理する。なお、固化原料は特に成
形を行なわず、そのままオートクレーブ処理しても良
い。
られる固化原料は、プレス成形、鋳込成形、押出成形、
流し込み成形等の成形法により所望の形状に成形した
後、オートクレーブ処理する。なお、固化原料は特に成
形を行なわず、そのままオートクレーブ処理しても良
い。
【0013】オートクレーブ処理は、150〜300
℃、特に200〜250℃程度の飽和蒸気圧(40kg
f/cm2以下)下という比較的緩やかな条件で行なう
ことができ、その処理時間は通常の場合、2〜20時
間、特に5〜10時間程度とされる。
℃、特に200〜250℃程度の飽和蒸気圧(40kg
f/cm2以下)下という比較的緩やかな条件で行なう
ことができ、その処理時間は通常の場合、2〜20時
間、特に5〜10時間程度とされる。
【0014】得られた固化体は、必要に応じて適当な条
件で乾燥した後、各種建設・土木材料等として利用され
る。
件で乾燥した後、各種建設・土木材料等として利用され
る。
【0015】
【作用】オートクレーブ処理によれば、従来法に比べて
低温、低圧の緩やかな条件で、CaCO 3 を固化させる
ことができる。
低温、低圧の緩やかな条件で、CaCO 3 を固化させる
ことができる。
【0016】このオートクレーブ処理による固化を、C
aCO 3 にシリカ系物質を混合して行なうことにより、
CaO−SiO2−H2Oが生成し、得られる固化体の
強度を高めることができる。
aCO 3 にシリカ系物質を混合して行なうことにより、
CaO−SiO2−H2Oが生成し、得られる固化体の
強度を高めることができる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。なお、実施例において用いた原料は下記表1
の通りである。
説明する。なお、実施例において用いた原料は下記表1
の通りである。
【0018】
【表1】
【0019】また、各試料の曲げ強度の測定は、スパン
間距離30mm,クロスヘッドスピード0.5mm/m
inの3点曲げ強度測定条件で行なった。
間距離30mm,クロスヘッドスピード0.5mm/m
inの3点曲げ強度測定条件で行なった。
【0020】実施例1 表2に示す配合にて原料をポリ容器中で乾式混合し、3
00kgf/cm2で加圧成形して40mm×10mm
×約10mm厚さの成形体を得た。得られた成形体の曲
げ強度を表2に示す。各成形体をオートクレーブに入
れ、表2に示す条件で処理して固化させた。なお、オー
トクレーブの容器(2000cc容量)中には蒸留水を
290cc入れて飽和蒸気圧にて処理した。
00kgf/cm2で加圧成形して40mm×10mm
×約10mm厚さの成形体を得た。得られた成形体の曲
げ強度を表2に示す。各成形体をオートクレーブに入
れ、表2に示す条件で処理して固化させた。なお、オー
トクレーブの容器(2000cc容量)中には蒸留水を
290cc入れて飽和蒸気圧にて処理した。
【0021】得られた固化体を60℃で30分乾燥した
後、曲げ強度の測定を行ない結果を表2に示した。表2
より、次のことが明らかである。即ち、オートクレーブ
処理によれば、250〜280℃以下の温度での飽和蒸
気圧の処理で、CaCO3とSiO2の混合物を容易に
固化させることができる。特に、SiO2として非晶質
SiO2を用いた場合には、固化体の強度を著しく高め
ることができる。
後、曲げ強度の測定を行ない結果を表2に示した。表2
より、次のことが明らかである。即ち、オートクレーブ
処理によれば、250〜280℃以下の温度での飽和蒸
気圧の処理で、CaCO3とSiO2の混合物を容易に
固化させることができる。特に、SiO2として非晶質
SiO2を用いた場合には、固化体の強度を著しく高め
ることができる。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のCaCO3
の固化方法によれば、一般的な装置であるオートクレー
ブによる処理のみでCaCO 3 を、比較的低温、低圧の
緩やかな条件下で容易かつ効率的に固化させることがで
き、CaCO3固化技術における省エネルギー、省コス
ト化を図ることができる。
の固化方法によれば、一般的な装置であるオートクレー
ブによる処理のみでCaCO 3 を、比較的低温、低圧の
緩やかな条件下で容易かつ効率的に固化させることがで
き、CaCO3固化技術における省エネルギー、省コス
ト化を図ることができる。
【0024】本発明によれば、燃焼排ガス中のCO2を
CaCO 3 として固定化して回収したものを低処理コス
トにて固化して、建設・土木材料等への有効利用を図る
ことができる。
CaCO 3 として固定化して回収したものを低処理コス
トにて固化して、建設・土木材料等への有効利用を図る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−164459(JP,A) 特開 昭51−102021(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 7/00 - 28/36 C04B 40/00 - 40/06
Claims (1)
- 【請求項1】 CaCO 3 に、シリカ系物質を混合した
後、オートクレーブ反応を利用して固化させることを特
徴とするCaCO3の固化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20939993A JP3240766B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | CaCO3の固化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20939993A JP3240766B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | CaCO3の固化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0761842A JPH0761842A (ja) | 1995-03-07 |
JP3240766B2 true JP3240766B2 (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=16572256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20939993A Expired - Fee Related JP3240766B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | CaCO3の固化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3240766B2 (ja) |
Families Citing this family (15)
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---|---|---|---|---|
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EP2134664A4 (en) * | 2007-05-24 | 2010-04-14 | Calera Corp | HYDRAULIC CEMENTS COMPRISING COMPOSITIONS OF CARBONATE-BASED COMPOUNDS |
US7753618B2 (en) | 2007-06-28 | 2010-07-13 | Calera Corporation | Rocks and aggregate, and methods of making and using the same |
US7744761B2 (en) | 2007-06-28 | 2010-06-29 | Calera Corporation | Desalination methods and systems that include carbonate compound precipitation |
US7754169B2 (en) | 2007-12-28 | 2010-07-13 | Calera Corporation | Methods and systems for utilizing waste sources of metal oxides |
GB2460910B8 (en) | 2007-12-28 | 2010-07-14 | Calera Corp | Methods of sequestering CO2. |
CA2700768C (en) | 2008-07-16 | 2014-09-09 | Calera Corporation | Co2 utilization in electrochemical systems |
CA2700721C (en) | 2008-07-16 | 2015-04-21 | Calera Corporation | Low-energy 4-cell electrochemical system with carbon dioxide gas |
US7993500B2 (en) | 2008-07-16 | 2011-08-09 | Calera Corporation | Gas diffusion anode and CO2 cathode electrolyte system |
CA2700644A1 (en) | 2008-09-11 | 2010-03-18 | Calera Corporation | Co2 commodity trading system and method |
US7815880B2 (en) | 2008-09-30 | 2010-10-19 | Calera Corporation | Reduced-carbon footprint concrete compositions |
US7771684B2 (en) | 2008-09-30 | 2010-08-10 | Calera Corporation | CO2-sequestering formed building materials |
US7939336B2 (en) | 2008-09-30 | 2011-05-10 | Calera Corporation | Compositions and methods using substances containing carbon |
US8834688B2 (en) | 2009-02-10 | 2014-09-16 | Calera Corporation | Low-voltage alkaline production using hydrogen and electrocatalytic electrodes |
US7993511B2 (en) | 2009-07-15 | 2011-08-09 | Calera Corporation | Electrochemical production of an alkaline solution using CO2 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51102021A (ja) * | 1975-03-05 | 1976-09-09 | Masayoshi Aoki | Setsukaisekifunganjudeijobutsushorihoho |
JP2912398B2 (ja) * | 1989-11-22 | 1999-06-28 | 電気化学工業株式会社 | ライニング管の製造方法 |
-
1993
- 1993-08-24 JP JP20939993A patent/JP3240766B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0761842A (ja) | 1995-03-07 |
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