JPH0986921A - CaCO3系固化体 - Google Patents

CaCO3系固化体

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JPH0986921A
JPH0986921A JP24153795A JP24153795A JPH0986921A JP H0986921 A JPH0986921 A JP H0986921A JP 24153795 A JP24153795 A JP 24153795A JP 24153795 A JP24153795 A JP 24153795A JP H0986921 A JPH0986921 A JP H0986921A
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JP
Japan
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caco
caco3
substance
consolidated
gyrolite
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Application number
JP24153795A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Ishida
秀輝 石田
Makoto Kigami
真 樹神
Takayuki Yamamoto
剛之 山本
Hiroteru Maenami
洋輝 前浪
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Publication date
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CaCO3 或いはこれを主成分とする物質か
ら実用性の高いCaCO3 系固化体を得る。 【解決手段】 CaCO3 或いはCaCO3 を主成分と
する物質に、シリカ系物質とCa系物質とを混合した
後、オートクレーブ反応を利用して固化させ、ジャイロ
ライトを生成させる。 【効果】 一般的な装置であるオートクレーブによる処
理のみで原料物質を、比較的低温、低圧の緩やかな条件
下で容易かつ効率的に固化させて、ジャイロライトの針
状ないし板状結晶による多孔質で、各種用途に有用な高
強度固化体を得ることができる。燃焼排ガス中のCO2
をCaCO3 として固定化して回収したものを低処理コ
ストにて固化して、床材、舗道材料など各種建設・土木
材料のほか、フィルター、担体、土壌改良材、保湿材、
吸音材、遮音材、断熱材、保温材等への有効利用を図る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種用途に供し得
る、実用性の高いCaCO3 系固化体に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業分野で排出される排ガス中のC
2 は、地球の温暖化現象への影響が懸念されているこ
とから、大気中のCO2 の低減について検討が進められ
ている。
【0003】従来、大気中のCO2 の低減技術として、
燃焼排ガスなどのCO2 含有ガスを海水に吸収させて、
CO2 をCaCO3 として固定化する方法がある。そし
て、固定化されたCaCO3 を固化させて建設・土木材
料などの工業材料に有効利用する試みがなされている。
【0004】従来、CaCO3 の固化方法としては、ホ
ットプレス法又は水熱ホットプレス法などが提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CaCO3 の固化方法は、いずれも天然のCaCO3
化体である大理石や石灰石の生成条件に準じた条件で処
理するものであり、得られる固化体は緻密質なため、比
較的用途が狭いという欠点があった。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、Ca
CO3 或いはこれを主成分とする物質を用いて各種用途
に供しうるCaCO3 系固化体を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のCaCO3 系固
化体は、CaCO3 或いはCaCO3 を主成分とする物
質に、シリカ系物質と、必要に応じて更にCaO,Ca
(OH)2 ,スラグ及びコンクリート廃材よりなる群か
ら選ばれる1種又は2種以上のCa系物質とを混合した
後、オートクレーブ反応を利用して固化させ、ジャイロ
ライトを生成させてなることを特徴とする。
【0008】本発明においては、オートクレーブ処理に
より、CaCO3 の一部とSiO2が反応し、ジャイロ
ライトが生成する。
【0009】ジャイロライトは、組成式Ca4 Si6
13(OH)2 ・2H2 O(Ca/Si=0.67)で表
される針状ないし板状の結晶相であり、ジャイロライト
を生成させた固化体は、その針状ないし板状結晶相に由
来する、各種用途に有用な多孔体となる。
【0010】本発明において、原料物質に更にCa系物
質を混合してオートクレーブ処理した場合には、CaO
−SiO2 −H2 O系固形物質の生成により、より高強
度の固化体を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明のCaCO3 系固化体において、原
料となるCaCO3 或いはこれを主成分とする物質(以
下「原料物質」と称する。)としては、例えば、燃焼排
ガス中のCO2 を海水等に吸収させて、CaCO3 とし
て固定化して得られる物質が挙げられるが、何らこれら
の物質に制限されるものではなく、本発明はCaCO3
或いは、CaCO3 を主体とする物質であれば有効に適
用することができる。
【0013】シリカ系物質としては、非晶質SiO2
結晶質SiO2 の他、ケイ砂、キラ微砂、ケイ藻土、粘
土、シリカヒューム、ホワイトカーボン、タイル屑、ガ
ラス屑、レンガ屑、スラグ、セメント・コンクリート廃
材、石炭灰、汚泥、釉汚泥、汚泥焼却灰、Ca分を抽出
後の産業廃棄物(例えばセメント・コンクリート廃材、
スラグ、釉汚泥、石炭灰、汚泥焼却灰、ガラス屑のCa
分を抽出したもの)等を用いることができる。これらの
シリカ系物質と前記Ca系物質とが反応することによ
り、得られる固化体中にジャイロライトが効率的に生成
し、固化体の強度を高めることができる。なお、ジャイ
ロライトの生成には、反応におけるCaの供給とSiの
供給のバランスが重要である。本系ではCaはCaCO
3 とCa系物質から供給されるが、両者の水に対する溶
解度やSiO2 との反応性は異なる。C−S−H系物質
は、原料のCaOとSiO2 の組成によって種類と性状
が変化することが知られているが、本系においてはCa
CO3 42重量%,CaO18重量%、SiO2 40重
量%近傍の組成において、XRD(X線回折)によりジ
ャイロライトが最も効率よく生成することが確認され
た。
【0014】Ca系物質としては、CaO,Ca(O
H)2 ,スラグ及びコンクリート廃材の1種又は2種以
上が用いられる。この中でも、CaO及び/又はCa
(OH)2 あるいはこれを主成分とするものが好まし
く、更に、CaOにおいては成形前に消化しておくのが
好ましい。なお、スラグやコンクリート廃材は、シリカ
系物質としても作用する。
【0015】Ca系物質は、混合後の原料中において占
める割合がCaO換算で45重量%以下、とりわけ10
〜30重量%となるようにするのが好適である。
【0016】原料物質に、シリカ系物質と、好ましくは
更にCa系物質とを混合して得られる固化原料は、プレ
ス成形、鋳込成形、押出成形、流し込み成形等の成形法
により所望の形状に成形した後、オートクレーブ処理す
る。なお、固化原料は特に成形を行なわず、そのままオ
ートクレーブ処理しした後、成形し、さらにオートクレ
ーブ処理しても良い。
【0017】オートクレーブ処理は、100〜300
℃、特に150〜300℃程度の飽和蒸気圧(40kg
f/cm2 以下)下という比較的緩やかな条件で行なう
ことができ、その処理時間は通常の場合、2〜20時
間、特に5〜15時間程度とされる。
【0018】なお、ジャイロライトを生成させるオート
クレーブ処理条件は、原料組成等に応じて異なり、ま
た、温度と時間との関係においても異なる。一般に、原
料物質にシリカ系物質とCa系物質とを混合して、15
0〜250℃で10時間程度のオートクレーブ処理を行
った場合、ジャイロライトが確実に生成する固化原料の
CaCO3 ,SiO2 及びCaO換算組成は、代表的に
は次のような組成である。
【0019】 CaCO3 10〜20重量%, SiO2 45〜57重量%, CaO 23〜45重量% CaCO3 30〜40重量%, SiO2 43〜44重量%, CaO 17〜26重量% CaCO3 50〜60重量%, SiO2 33〜46重量%, CaO 4〜17重量% 得られた固化体は、必要に応じて適当な条件で乾燥した
後、床材、舗道材料など各種建設・土木材料のほか、フ
ィルター、担体、土壌改良材、保湿材、吸音材、遮音
材、断熱材、保温材等として利用される。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。なお、実施例において、CaCO3 としては
軽質CaCO3 を用いた。また、シリカ系物質としては
実験例1( No.1〜4)では非晶質シリカを用い、実験
例2( No.5〜20)では石英を用いた。Ca系物質と
しては試薬特級CaCO3を軽焼して得られたCaOを
用いた。
【0021】また、各試料の曲げ強度の測定は、スパン
間距離30mm,クロスヘッドスピード0.5mm/m
inの3点曲げ強度測定条件で行なった。また、生成相
は得られた固化体の表面のSEM写真から確認した。
【0022】実験例1(CaCO3 −SiO2 系) 表1に示す配合にて固化原料を乳鉢で乾式混合し、30
0kgf/cm2 で加圧成形した後、オートクレーブに
入れ、表1に示す条件で処理して固化させた。なお、オ
ートクレーブの容器中には蒸留水を入れて飽和蒸気圧に
て処理した。
【0023】得られた固化体を60℃で乾燥した後、曲
げ強度の測定及び生成相の確認を行ない結果を表1に示
した。
【0024】
【表1】
【0025】実験例2(CaCO3 −CaO−SiO2
系) 実施例1において、表2に示す固化原料配合とすると共
に、オートクレーブ処理条件を200℃で10時間とし
たこと以外は同様にして固化体を得、得られた固化体の
曲げ強度の測定及び生成相の確認を行ない、結果を表2
に示した。
【0026】また、実施例1,2の No.3〜20の組成
とジャイロライトの生成の有無を図2の三成分図に示し
た。
【0027】
【表2】
【0028】なお、上記実施例において、生成相として
ジャイロライトを生成したものは、いずれも針状ないし
板状結晶による多孔体であり、各種用途に実用可能であ
った。
【0029】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のCaCO3
系固化体によれば、一般的な装置であるオートクレーブ
による処理のみでCaCO3 或いはCaCO3 を主成分
とする物質を、比較的低温、低圧の緩やかな条件下で容
易かつ効率的に固化させて、各種用途に有用な高強度多
孔質固化体が提供される。
【0030】本発明によれば、燃焼排ガス中のCO2
CaCO3 として固定化して回収したものを低処理コス
トにて固化して、床材、舗道材料など各種建設・土木材
料のほか、フィルター、担体、土壌改良材、保湿材、吸
音材、遮音材、断熱材、保温材等への有効利用を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1,2の No.3〜20の固化原料組成を
示す三成分図である。
フロントページの続き (72)発明者 前浪 洋輝 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CaCO3 或いはCaCO3 を主成分と
    する物質に、シリカ系物質を混合した後、オートクレー
    ブ反応を利用して固化させ、ジャイロライトを生成させ
    てなるCaCO3 系固化体。
  2. 【請求項2】 CaCO3 或いはCaCO3 を主成分と
    する物質に、CaO,Ca(OH)2 ,スラグ及びコン
    クリート廃材よりなる群から選ばれる1種又は2種以上
    のCa系物質と、シリカ系物質を混合した後、オートク
    レーブ反応を利用して固化させ、ジャイロライトを生成
    させてなるCaCO3 系固化体。
JP24153795A 1995-09-20 1995-09-20 CaCO3系固化体 Pending JPH0986921A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006131446A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Kaneki Seitosho:Kk 多孔質セラミックの製造方法、多孔質セラミック及びタイル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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