JP3240151B2 - Qベータレプリカーゼを使用する選択的増幅系 - Google Patents

Qベータレプリカーゼを使用する選択的増幅系

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】Qベータ(Qβ)レプリカーゼは、バクテ
リオファージQβから誘導された鋳型特異的RNA特異
的RNAポリメラーゼである。生体内で、Qβレプリカ
ーゼの正常の機能はQβバクテリオファージのRNAゲ
ノムを複製して子孫のファージゲノムを産生することで
ある。各感染性Qβヴィリオンは分子量1.5×106
の一本鎖のRNAの1分子を含有し、これはウイルスの
プラス(+)鎖と呼ばれる。これはウイルスのタンパク
質の合成を指令するmRNAとして利用される鎖であ
る。(+)鎖を鋳型として使用して、Qβレプリカーゼ
はもとの鋳型に対して相補的のRNAコピーを産生す
る。これらのRNA分子はマイナス(−)鎖と呼ばれ
る。重要なことには、両者の(+)および(−)の鎖は
酵素のための鋳型である。したがって、RNA鋳型の複
製は幾何学的方式で進行する(すなわち、1、2、4、
8、16、32など)。
【0002】生体外において、酵素は鋳型としてQβゲ
ノムの外に制限された数の他のRNA分子を利用するこ
とができる。比較的よく研究されている1つのこのよう
なRNA鋳型は、ミディバリアント(midivari
ant)(MDV)と呼ばれる。MDVはQβRNAゲ
ノムより有意に小さく、そしてQβレプリカーゼ反応に
おいて天然に産出する産生物として発見された。核酸の
ハイブリダイゼーションアッセイにおいて増幅可能なリ
ポータープローブとして働くことができるMDV RN
Aの変異型を設計することに、かなりの努力が払われ
た。
【0003】一般に、リポータープローブは2つの機能
で働くであろう。それは、前以て決定した標的核酸と特
異的にハイブリダイゼーションすることができるヌクレ
オチド配列を含有し、そしてアッセイにおいてその検出
を可能とするある種類の配位子を含有するであろう。普
通の検出配位子は、放射性P−32またはI−125、
フルオレセイン、あるいは種々の方法でプローブ配列に
結合することができるビオチンである。
【0004】MDVリポーターの場合において、プロー
ブ配列は次のような方法でMDV分子の中に構成され
る:1)MDVプローブをその意図する標的核酸に特異
的にハイブリダイゼーションさせることができ、そして
2)追加のプローブ配列にかかわらずQβレプリカーゼ
により複製することができる状態に止まる。こうして、
MDVは増幅可能な検出配位子として働くことができ
る。十億以上の子孫分子は、ほぼ30分で単一の出発鋳
型MDV分子から産生されることができる。こうして、
非常に多数の検出配位子(MDV RNA分子)は非常
にわずかのハイブリダイゼーションしたリポータープロ
ーブから産生されることができる。これにより、極めて
感受性の核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、すなわ
ち、試験試料中の非常にわずかの標的分子(または有機
体)を検出することができるアッセイ、を開発すること
ができる。
【0005】種々の操作したMDVプローブ分子は、米
国特許第4,786,600号および米国特許出願第2
52,243号および米国特許出願第370,218号
に記載されており、それらの教示をここに引用によって
加える。
【0006】アッセイの感受性は所定の量の標的核酸に
ついて発生することができるシグナルの量ばかりでな
く、かつまた標的核酸の不存在下でさえ発生する「バッ
クグラウンド」のシグナルの量の関数である。Qβレプ
リカーゼを使用する核酸プローブ系におけるバックグラ
ウンドの1つの有意の源は、「野生型」または「内因
性」変異型RNAと呼ぶ汚染性RNAがあるQβレプリ
カーゼ調製物中に存在することである。エオヤング(E
oyang)およびオウガスト(August)の手順
により調製されたQβレプリカーゼは、典型的には、タ
ンパク質の1μg当たり100〜10,000分子の野
生型の変異型RNAを含有する。エオヤング(Eoya
ng)およびオウガスト(August)、Prog.
Nucl.Acids Res.、:829−839
(1972)。この野生型の変異型RNAは、外因性
(すなわち、プローブ)の鋳型RNAが反応から省略さ
れるときでさえ、複製しそしてシグナルを発生する。こ
の野生型の変異型RNAはプローブRNAとQβレプリ
カーゼについて競争し、小さい数のプローブRNAを検
出可能なレベルに複製する酵素の能力をきびしく制限す
る。これは、順番に、達成可能なアッセイの感度を野生
型の変異型RNAのバックグラウンドのレベルより上の
ある値に制限する。
【0007】このバックグラウンドのシグナルを制限す
る1つの手段は、Qβレプリカーゼ酵素の精製を改良し
て、それが汚染性野生型の変異型RNAをより少なく含
有するか、あるいはまったく含有しないようにすること
であろう。ジフランセスコ(DiFrancesco)
は、同時係属米国特許出願第07/364,306号、
1989年6月9日提出、その開示をここに引用によっ
て加える、において、野生型MDV RNAを含まない
と思われる、高度に精製された酵素を生ずる、改良され
たQβレプリカーゼの精製のプロトコルを開示してい
る。
【0008】野生型MDVによるアッセイのバックグラ
ウンドを制限する他の手段は、野生型MDV分子のそれ
に関してプローブの分子の複製を増大する、組み換えM
DVプローブ分子およびアッセイの条件を案出すること
であろう。クレイマー(Kramer)ら、ジャーナル
・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.Mol.B
iol.)、89:719−736(1974)は、色
素の臭化エチジウムに対して「野生型」(内因性)MD
Vより感受性が低い複製をもつ、突然変異MDV RN
Aを記載している。しかしながら、クレイマー(Kra
mer)らはこのような突然変異MDV分子をプローブ
として使用することを論じていない。
【0009】Qβレプリカーゼを使用するアッセイの便
利さおよび精確さの主要な考察は、増幅した産生物の検
出である。生体外において、Qβレプリカーゼは1つの
MDV分子を複製することができる。しかしながら、ま
た、複製産生物の出現の時間的経過が反応の開始におい
て存在するMDV鋳型の量を反映するのは、Qβレプリ
カーゼの性質である。すなわち、特定の組の反応条件が
与えられると、大量の入力MDVはより低い入力レベル
より速く観測可能なレベルの産生物のMDVを生ずるで
あろう。事実、入力MDVと観測可能な産生物への時間
の間の、予測可能な、数学的関係が存在する。こうし
て、実験の試料中の標的核酸のレベルについての情報が
推定することができることにおいて、Qβレプリカーゼ
反応の反応速度論の監視は有意の価値を有する。
【0010】阻害性化学的因子を注意して選択すること
によって、複製(増幅)反応の間のMDVの産生の便利
な、定量的、反応速度論の分析を可能とするMDVプロ
ーブを設計することができる。
【0011】本発明は、野生型MDV RNAの複製を
阻害する特定の阻害性化学的因子の存在下に複製するM
DVプローブ、およびQβレプリカーゼ増幅系において
MDV RNAプローブ分子を選択的に増幅する方法に
関する。新規なMDVプローブの構成体の産生および使
用を記載する。これらのプローブは、従来記載されたプ
ローブ分子を越えたある数の利点を同時にを有する、こ
れらの利点次のものを包含する: 1)野生型MDV RNA分子の複製によるアッセイの
バックグラウンドのシグナルの減少、 2)プローブが選択的に抵抗性である化学的因子の存在
下に、プローブのより少ない分子を検出する能力、およ
び 3)Qβレプリカーゼの増幅アッセイにおいて便利なか
つ定量的実時間の測定を実施する能力。
【0012】本発明のプローブは、非突然変異の野生型
MDV RNAの複製を阻害する因子による阻害に対し
て抵抗性である、突然変異のミディバリアントのRNA
(突然変異MDV RNA)を、選択した核酸プローブ
配列に連鎖して、組み換えMDV RNAプローブを産
生することによって産生される。次いで、組み換えMD
V RNAプローブはQβレプリカーゼ増幅系において
使用することができる。この方法において、組み換えM
DV RNAプローブおよび野生型MDV RNAの複
製を阻害する因子を、組み換えMDV RNAプローブ
の増幅に適当な条件下に維持された、Qβレプリカーゼ
増幅系に含める。野生型MDV RNAの複製は阻害因
子により抑制されるが、抵抗性組み換えMDV RNA
プローブの複製は進行する。結局、組み換えMDV R
NAプローブの選択的増幅および望ましくない野生型ミ
ディバリアントの複製の減少が起こる。プローブ配列が
MDV(または突然変異MDV)内に挿入される位置に
依存して、プローブ配列それ自体は増幅されるか、ある
いはされないことがある。プローブ配列がMDV配列内
に挿入される場合、それはMDV配列と一緒に複製(増
幅)される。プローブ配列がMDV配列のいずれかの末
端に付加される場合、それはMDV配列と一緒に複製さ
れない。ここに記載する実施例において、MDV RN
Aプローブは突然変異MDV配列の3′末端に付加され
たプローブ配列を有する。したがって、突然変異MDV
配列のみがQβレプリカーゼ添加のときに複製される。
この方式でMDV RNAプローブを設計する利点は、
プローブ配列がQβレプリカーゼにより複製されないの
で、それは阻害因子に対して抵抗性である必要はないと
いうことである。
【0013】このような組み換え突然変異MDV RN
A標的核酸の検出のためのハイブリダイゼーションアッ
セイにおいて有用である。標的核酸に対して実質的に相
補的であるプローブ配列を含有する突然変異MDV R
NAを、標的核酸の存在について試験すべき溶液と接触
させる。この混合物を相補的核酸配列の間のハイブリダ
イゼーションに適当な条件下に維持し、これにより突然
変異MDVRNAおよび標的核酸の複合体を形成する。
【0014】突然変異MDV RNAおよび標的核酸の
複合体を分離し、そして突然変異MDV RNAの増幅
に適当な条件下に、Q−ベータレプリカーゼと接触させ
る。必要に応じて、突然変異MDV RNAを増幅の前
に標的核酸から分離することができる。増幅した突然変
異MDV RNAは、試験すべき溶液中の核酸の存在の
指示として検出される。
【0015】増幅した突然変異MDV RNAの検出は
種々の方法により達成することができる。例えば、増幅
した核酸は、突然変異MDV RNAと結合しそして、
適当な波長の光に暴露したとき、蛍光を発生する因子と
突然変異MDV RNAを接触させることによって、検
出することができる。あるいは、前述の増幅工程は、リ
ポーター基または特異的結合対の構成員をもつ増幅した
産生物の標識づけに適当な試薬を使用して実施すること
ができる。次いで、リポーター基または特異的結合対の
構成員を、突然変異MDV RNAの増幅の指示として
検出する。
【0016】この出願は、また、Q−ベータレプリカー
ゼの増幅により産生されたMDVRNA配列を検出する
実時間(それが起こるとき)のアッセイを開示する。こ
のアッセイは、蛍光因子による複製の阻害に対して抵抗
性であるMDV RNAの突然変異の形態に連鎖された
プローブ配列を利用する。組み換えMDVRNA−プロ
ーブ種を、ヌクレオチドトリホスフェート、Q−ベータ
レプリカーゼおよび蛍光因子と組み合わせる。この組み
合わせは、組み換えMDV RNA−プローブ種の増幅
が起こるために適当な条件下に維持する。産生物を蛍光
因子の蛍光の刺激に適当な波長の光に暴露する。
【0017】また、液体試料中の標的核酸配列の初期の
濃度を決定する方法を記載する。突然変異MDV RN
Aおよび野生型MDV RNAに結合しそして野生型M
DVRNAの複製を選択的に阻害する蛍光因子の存在下
に、複製する組み換え突然変異MDV RNAプローブ
を使用する。組み換えMDV RNAプローブおよび標
的核酸がハイブリダイゼーションして組み換えMDV
RNAプローブ標的複合体を形成するために適当な条件
下に、組み換えMDV RNAプローブを液体試料と組
み合わせる。
【0018】複合体を分離し、そして野生型MDV R
NAの複製を阻害する蛍光因子の存在下に、プローブの
増幅に適当な条件下に、Q−ベータレプリカーゼととも
にインキュベーションする。必要に応じて、組み換えM
DV RNAは増幅の前に標的核酸から分離することが
できる。産生物を蛍光因子の蛍光の刺激に適当な波長の
光に暴露し、そして蛍光を組み換えMDV RNAプロ
ーブの実時間の増幅の指示として検出する。液体試料中
の標的配列の初期濃度を、組み換えMDV RNAプロ
ーブの蓄積の速度に基づいて計算する。
【0019】MDVプローブ構成体は、それらを使用す
るアッセイの感度、定量性および便利さを有意に増加す
る。本発明の方法は、Qβレプリカーゼの増幅系におい
て突然変異MDV RNAプローブを選択的に増幅する
ことができると同時に、存在することがある野生型MD
V RNAの望ましくない増幅を阻害する。検出または
阻害因子は、一般に、MDV RNAに結合し、これに
よりその蛍光を増加する色素である。こうして、突然変
異MDV RNAの産生は「実時間の」モードで蛍光分
光分析により監視することができ(すなわち、反応が進
行している間)、試料の中に本来存在した標的核酸のレ
ベルを正確に定量する手段を提供することができる。
【0020】本発明の組み換えMDV RNAプローブ
およびそれらを増幅する方法は、野生型の非突然変異の
MDV RNAを阻害する因子による阻害に対して抵抗
性であるMDV RNAの突然変異の形態を利用する。
突然変異MDV RNAのヌクレオチド配列および野生
型MDV RNAのヌクレオチド配列は、突然変異の形
態が非突然変異MDV RNAの複製を阻害する因子に
より阻害阻害に対して抵抗性であるような方法において
異なる。用語「野生型」は、Qβレプリカーゼに関連す
る、天然に産出する、内因性のミディバリアントRNA
を記載するために使用するためにここで使用する。用語
「突然変異MDV RNA」は、野生型MDV RNA
と少なくとも1つのヌクレオチドだけ異なるMDV R
NAを呼ぶ。臭化エチジウム抵抗性の突然変異RNA
は、例えば、クレイマー(Kramer)ら、ジャーナ
ル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.Mol.
Biol.)、89:719−736(1974)。
【0021】突然変異MDV RNAは2つの重要な特
性を有する:その複製は野生型MDV RNAの複製を
阻害するある種の因子により阻害されず、そしてそれは
Qβレプリカーゼの鋳型である。突然変異MDV RN
Aは、野生型MDV RNAを阻害因子にいわゆる「進
化」暴露において暴露することによって産生することが
できる(参照、実施例2)。野生型MDV RNAの1
次配列における変更または突然変異はMDV RNA中
で自発的に起こり、阻害因子の存在下に数ラウンドの複
製を通過する。クレイマー(Kramer)ら、ジャー
ナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.Mo
l.Biol.)、89:719−736(197
4)。これらの突然変異の産生物はそれらを有する鋳型
分子の鋳型をより速くし、究極的に反応における非突然
変異RNAの複製に追い付く。こうして、この「選択」
法はMDV RNAの阻害因子抵抗性の形態の複製に好
適である。
【0022】本発明の組み換えMDV RNAプローブ
は、突然変異MDV RNAを、選択した核酸プローブ
配列に、例えば、クローニング、結合または化学的カッ
プリングにより連鎖して、連鎖した配列(MDV RN
Aプローブ)を形成することによってつくられる。用語
「連鎖」は、ここで使用するとき、選択した核酸配列が
MDV RNAのヌクレオチド配列の中に組み込まれる
か、あるいはその3′または5′末端に取り付けられる
ことを意味する。用語「核酸プローブ配列」は、試料中
の選択した「標的」核酸配列に対して特異性の核酸配列
を呼ぶ。核酸プローブ配列は、標的核酸に対して実質的
に相補的であり、そして標的核酸とハイブリダイゼーシ
ョンしてハイブリダイゼーション複合体を形成する。ハ
イブリダイゼーション複合体を試料から分離し、MDV
RNAプローブを複合体から標準の技術により解放
し、そしてMDV RNAプローブをQβレプリカーゼ
により増幅することができる。
【0023】これらの組み換えMDV RNAプローブ
は、本発明の方法においてQβレプリカーゼの増幅に使
用される。増幅可能なプローブを使用するQβレプリカ
ーゼ増幅系は、一般に、例えば、チュ(Chu)ら、核
酸の研究(NucleicAcids Researc
h)、14:449−603(1986)、およびリザ
ージ(Lizardi)ら、バイオテクノロジー(Bi
otechnology)、:1197−1202
(1988)に記載されている。これらの増幅系は、Q
βレプリカーゼがMDV RNAを幾何学的速度でコピ
ーし、これにより約37℃において約30分でMDV
RNAを十億倍に増加する能力に頼る。Qβレプリカー
ゼの増幅は、非常に感受性の選択的診断アッセイを可能
とする。このようなアッセイは、ウイルス、バクテリ
ア、癌および他の遺伝子配列に基づく試験のための感受
性のハイブリダイゼーションアッセイにおける使用に適
合させることができる。本発明の方法によれば、特異的
MDV RNAプローブを選択的に増幅し、そして同時
にemrの複製を抑制し、これにより存在することがあ
る野生型MDV RNAの複製により引き起こされるバ
ックグラウンドの「ノイズ」を減少することができる。
【0024】野生型MDV RNAの複製を阻害し、そ
して突然変異MDV RNAの複製を可能とする因子
を、本発明の方法において使用して、MDV RNAプ
ローブを選択的に増幅することができる。これらの因子
は突然変異MDV RNAに結合するが、野生型MDV
RNAの複製をそれらが阻害するより非常に少ない程
度に突然変異MDV RNAの複製を阻害する。
【0025】本発明の方法において、1または2以上の
これらの因子を突然変異MDV RNAプローブの前に
またはそれと同時に増幅系に添加する。ミリモル量の因
子(野生型MDV RNAおよび突然変異MDV RN
Aの両者に結合するために要求されるそれより大過剰
で)を添加する。因子は野生型MDV RNAおよび、
存在する場合、突然変異MDV RNAに結合するが、
野生型MDVRNAの複製を優先的に阻害する。
【0026】野生型MDV RNAを選択的に阻害する
因子は、臭化エチジウム、臭化エチジウムのホモジマ
ー、ヨウ化プロピジウム、プロフラビン、キナクリン、
ヘシヒト(Hoescht)33258(ビス−ベンズ
アミジン)、臭化ジミジウムおよびアクリジンオレンジ
を包含する。色素、例えば、臭化エチジウム、臭化エチ
ジウムのホモジマーおよびヨウ化プロピジウムはとくに
有用な阻害因子である。これらの色素は、野生型RNA
の複製を阻害することに加えて、蛍光性である。それら
の蛍光は核酸、例えば、MDV RNAへの結合のとき
に増加する。こうして、突然変異MDV RNAはその
蛍光を増加する色素に結合し、こうして、蛍光分光分析
を使用して検出することができる。これらの条件下で突
然変異MDV RNAの複製速度はより速いために、反
応に添加した単一の分子は突然変異RNAを産生し、こ
のとき、それはQβレプリカーゼについて野生型MDV
RNAと効果的に競争しそして、約100〜約100
0分子の汚染性野生型MDVRNAが存在してさえ、Q
βレプリカーゼ反応の主要な産生物である。色素の蛍光
性質は、突然変異MDV RNAプローブの産生を、そ
れが進行しているとき、を可能とする、すなわち、実時
間のアッセイは本発明の方法を使用して可能である。こ
れらの阻害色素の蛍光性質に頼らない他の標識づけ方法
(例えば、32P、ビオチニル化、スルホン化または5−
ブロモUTPなど)は、また、これらのRNAを検出す
る手段として使用することができる。
【0027】野生型MDV RNAの複製の抑制のため
にバックグラウンドのノイズが減少した定量的アッセイ
は、また、本発明の主題である。このアッセイを使用し
て、増幅方法により産生する突然変異MDV RNAの
量を定量することができ、したがって、また、試料の中
に本来存在した標的核酸の初期量を定量することができ
る。このアッセイ方法において、標的核酸に対して特異
的であるか、あるいはそれに対して相補的である、増幅
可能なハイブリダイゼーションプローブ配列を、例え
ば、クローニング、結合または化学的カップリングによ
り、突然変異MDV RNAに連鎖するか、あるいはそ
の中に挿入する。核酸配列は標的配列に対して100%
相補的である必要はなく、使用するハイブリダイゼーシ
ョン条件下に標的配列に結合またはそれとハイブリダイ
ゼーションするために十分に相補的である。次いで、突
然変異MDV RNAプローブを試験試料とハイブリダ
イゼーション条件下に接触させ、これによりプローブ−
標的複合体を形成する。プローブ−標的複合体は、標準
の技術、例えば、可逆的標的捕捉により分離する。ハン
セイカー(Hunsaker)ら、アナリティカル・バ
イオケミストリー(Analyt.Bioche
m.)、181:360(1989)。次いで、プロー
ブをそれらの標的から解放し、そしてQβレプリカーゼ
とのインキュベーションにより増幅する。Qβレプリカ
ーゼはプローブをコピーし、そしてプローブの数は幾何
学的方法で増加する。すなわち、コピーの各ラウンド
後、RNA分子の数は倍になる。次いで、試料の中に最
初に存在した標的の量を、特定の量のRNAの合成に要
求される時間の量から計算する。例えば、既知の量の標
的分子を使用して調製したアッセイの複製の反応速度論
を使用して、標準曲線をつくることができる。試料の中
に存在するもとの標的の数が小さくなればなるほど、特
定の量のRNAを合成するために要する時間は長くな
る。本発明のアッセイの方法において、鋳型として突然
変異MDV RNAプローブを使用することによって、
野生型MDV RNAの汚染物質の複製を抑制し、突然
変異MDV RNAプローブを選択的に複製することが
できる。本発明の方法は、バックグラウンドのノイズが
減少した、簡単な、正確な、感受性のアッセイ方法を提
供する。
【0028】本発明の方法の重要な発現は、Qβレプリ
カーゼ増幅系において産生物の実時間の検出を可能とす
ることである。すなわち、反応の実際の進行は、反応の
完結後、産生した産生物の量を決定するために検出可能
な標識を添加するよりむしろ、それが起こるとき、監視
することができる。実時間の検出は、反応の反応速度を
監視することを可能とし、そしてRNA産生物が複製の
幾何学的期から出る正確な加熱の決定を可能とする。こ
の後者の測定は、標的RNAの初期のレベルの最も信頼
性ある測度である。リザージ(Lizardi)ら、バ
イオテクノロジー(Biotechnology)、
:1197−1202(1988)。こうして、標的
の初期量を定量する便利な、正確なかつ再現性ある手段
が得られる。
【0029】均質な蛍光速度測定と呼ぶ、本発明の方法
の1つの実施態様において、Qβレプリカーゼ酵素、野
生型MDV RNAおよび突然変異MDV RNAの複
製産生物と結合することができる色素を使用して、産生
物RNAの合成を連続的に監視することができる。温度
を正確にコントロールし、反応を完全に密閉した環境内
で起こさせることができ、そして反応を追跡できるフル
オロメーターを使用することができる。この方法におい
て、1または2以上の蛍光性色素を緩衝剤、ヌクレオチ
ドトリホスフェートおよびQβレプリカーゼ酵素と一緒
に反応の開始時に添加する。Qβレプリカーゼは、鋳型
MDV RNAの濃度より大きい濃度で最初に添加す
る。反応の開始における色素の濃度は、また、鋳型の最
初の濃度より有意に大きい。増幅したRNAの濃度は時
間とともに幾何学的に増加する。RNAの濃度がほぼ
0.1μモルより増加するとき、それはRNAが色素に
結合して蛍光の容易に測定可能な増加を生ずる点に到達
する。蛍光を時間の関数として監視し、そして蛍光の増
加が最初に検出される時間(応答時間)を決定する。応
答時間は、鋳型分子の初期濃度の対数に逆に関係する。
リザージ(Lizardi)ら、バイオテクノロジー
(Biotechnology)、:1197−12
02(1988);ロウメル(Lomell)ら、クリ
ニカル・ケミストリー(Clinical Chemi
stry)、35:1826−1831(1989)。
【0030】実施例4におけるように精製したMDVプ
ローブ分子を使用して、実施例5におけるように精製し
た標的分子を使用するか、あるいは実施例6におけるよ
うに精製した標的有機体を使用して、特定の応用に最も
適するように、標準曲線を調製することができる。
【0031】Qβレプリカーゼ反応を監視する本発明の
方法は、実施が容易であり、終点測定より正確であり、
簡単な装置を必要とし、複製可能な分子の異なる型をそ
れらの応答のプロフィルに基づいて区別することがで
き、費用が少なく、そして初期のMDV RNAおよび
標的核酸の濃度の定量的評価を可能とする。
【0032】次の実施例によって、本発明をさらに説明
する。これらの実施例はいかなる方法おいても限定を意
図しない。
【0033】
【実施例】実施例1:ヨウ化プロピジウムによるMDV
−1の増殖の阻害 エオヤング(Eoyang)およびオウガスト(Aug
ust)の手順により調製されたQβレプリカーゼの調
製物は、典型的には、タンパク質の1μg当たり100
〜10,000分子のMDV−1 RNAを含有する。
エオヤング(Eoyang)およびオウガスト(Aug
ust)、Proc.Nucl.Acids Re
s.、:829−839(1972)。この「野生
型」RNAは、外因性鋳型RNAを反応から省略したと
きでさえ、複製し、そしてシグナルを発生する。
【0034】ある数の色素、臭化エチジウム、臭化エチ
ジウムのホモジマー、ヨウ化プロピジウム、プロフラビ
ン、キナクリン、ヘスヒト(Hoescht)3325
8(ビス−ベンズアミジン)、臭化ジミジウムおよびア
クリジンオレンジを包含する、を、直線期(linea
r phase)の反応、すなわち、鋳型RNAが酵素
を越えた過剰量で存在し、こうして複製したRNAの量
が時間とともに直線で増加する場合、においてMDV−
1の複製を阻害するそれらの能力について試験した。上
に列挙した色素のすべては、ヘスヒト(Hoesch
t)33258を除外して、QβレプリカーゼによるM
DV−1の複製を阻害した。最も強い阻害因子の1つ、
ヨウ化プロピジウム、をそれ以上の研究のために選択し
た。複製の70%の阻害を生成する色素の濃度、約3μ
g/ml、は、色素が反応のRNA産生物に結合すると
き、生成する蛍光の増加の検出を可能とするために十分
に低い。
【0035】ヨウ化プロピジウムを、Qβレプリカーゼ
の調製における野生型RNAの複製へのその作用につい
て試験した。ヨウ化プロピジウムを0、1または3μg
/mlの量で、次の成分を含有する反応の緩衝液に添加
した:90mlのトリスHCl(pH7.5)、14ミ
リモルのMgCl2、0.4ミリモルの各ATP、GT
P、UTPおよびCTP、および10μCiのα−32
−CTP。Qβレプリカーゼ反応は、各実施例におい
て、エオヤング(Eoyang)およびオウガスト(A
ugust)、Prog.Nucl.Acids Re
s.、:829−839(1972)の方法に従い調
製したQβレプリカーゼの1.2μgを添加することに
よって開始した。反応混合物のアリコートを5分毎に抜
き出し、そしてDE81フィルター(Schleich
er & Schell Inc.、ニューハンプシャ
イヤー州ケーネ)上にスポッティングした。スポッティ
ングしたフィルターを0.5モルのNaPO4(pH
7.0)で反復して洗浄して、組み込まれなかったヌク
レオチドを除去した。フィルターをセレンコフ(Cer
enkov)輻射について標準手順によりシンチレーシ
ョンカウンターで計数した。結果を図1に示す。ヨウ化
プロピジウムの添加は、野生型MDV−1鋳型の複製か
ら生ずる組み込みのレベルが検出可能となる時点を遅延
した。1μg/mlは複製した産生物の出現を約2〜5
分遅延し、これは幾何学的期の複製速度の約20〜50
%の阻害に相当し、そして3μg/mlは複製した産生
物の出現を約20分遅延し、これは複製速度のほぼ3倍
の減少に相当する。
【0036】実施例2:Qβレプリカーゼについてのプ
ロピジウム抵抗性RNAの発生および分析 ヨウ化プロピジウム抵抗性突然変異RNAを得るため
に、「進化」実験を非修飾MDV−1を使用して出発し
て実施した。MDV−1を水中で108倍に系統的に希
釈して、ほぼ104RNA/μlの最終濃度にした。5
μlの希釈したRNAを実施例1に記載するようにQβ
レプリカーゼ反応に添加したが、ただしヨウ化プロピジ
ウムは1.5μg/mlの濃度で存在した。20分後、
EDTAを25ミリモルの濃度に添加することによって
反応を停止した。反応産生物を108倍に系統的に希釈
し、その希釈物を1.5μg/mlのヨウ化プロピジウ
ムを含有する、第2の新鮮なQβレプリカーゼ反応に添
加した。この方法を合計12の系統的反応について反復
した。別々の時間の過程は、反応の最後におけるMDV
RNAが、選択方法において早期に存在するものより
ヨウ化プロピジウムの存在下に複製のより速い速度を示
すことを示した。例えば、第3の系統的反応からの10
4分子は反応において検出可能なレベルに到達するため
に約14分を必要としたが、第12の系統的選択反応か
ら得られた同一量の鋳型RNAは同一レベルに到達する
ために10分より短い時間を必要とした。
【0037】発生した突然変異MDV−1 RNAの分
析のために、産生物RNAのcDNAをまず得た。複製
したRNA産生物の(+)および(−)鎖を次の手順に
よりまず分離した:反応産生物(プラスおよびマイナス
の両者の鎖の混合物)をエタノールで沈澱させ、そして
95%のホルムアミド中に再溶解した。この溶液を90
℃に2分間加熱し、そして氷上で冷却して鎖を変性し、
次いでこれらを8%のポリアクリルアミドゲル(50ミ
リモルのトリス−ボレート[pH8.3]および3ミリ
モルのMgCl2を含有する)を通して12.5V/c
mおよび4℃において一夜電気泳動により分割した。分
離した(+)および(−)鎖をオートラジオグラフィー
により可視化し、それらを含有するゲルのスライスを切
除し、そしてRNAを一夜0.5モルNH4OAc、1
ミリモルのEDTA、0.1%のSDS中で溶離した。
次いで、RNAを濃縮し、そしてエタノール沈澱により
集めた。平行に、非突然変異MDV−1はまた対照とし
て分離した鎖であった。より速く移動するRNA種
((−)マイナス鎖)の各の1ピコモルのアリコート
を、次の配列を有する5ピコモルのDNAプライマーの
オリゴヌクレオチドに、50μlの0.1モルトリス
(pH8.5)および20ミリモルのKClを含有する
溶液中で90℃に加熱し、次いで55℃にゆっくり冷却
することによって、別々のアニーリングした:5′−C
CCGACGTCTTTAATACGACTCACTA
TAGGGCCCTCTTCCGGGGACCCCCC
GGAAGGGGGGACGAG−3′。5μlの0.
1モルのMgCl2および10ミリモルのジチオスレイ
トール中に2モルの各dATP、dGTP、dCTPお
よびTTPを含有する混合物、および2単位の鳥筋芽細
胞症ウイルスの逆トラスクリプターゼ(生化学)をアニ
ーリングしたRNA/プライマー混合物に添加し、そし
て反応混合物を55℃において30分間インキュベーシ
ョンした。
【0038】二本鎖cDNAっを上の産生物の各々から
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により得た。この方法
において、5μlの逆トラスクリプターゼ反応産生物を
別の100μlの10ミリモルのトリスHCl、pH
8.5、0.05モルのKCl、10ミリモルのMgC
2、0.01%のゼラチン、200μモルの各dAT
P、dGTP、dCTPおよびTTP、5μCiのα−
32P−dATP、100ピコモルの上のDNAオリゴヌ
クレオチド、100ピコモルの配列5′−CTGTTT
AAAAGGATCCCGGGAACCCCCCTTC
GGGGGGTC−3′を有するDNAオリゴヌクレオ
チド、および5単位のターマス・アクアチクス(The
rmus aquaticus)(Tag)DNAポリ
メラーゼ(U.S.Biochemicals)を含有
する混合物に添加した。この混合物を94℃に2分間加
熱し、5分かけて68℃に冷却し、68℃において10
分間インキュベーションし、そして94℃に戻して第2
ラウンドを開始した。この熱サイクルを25回反復し
た。この反応の産生物をエタノール沈澱させ、非変性6
%ポリアクリルアミドゲルで分割しそして、前述したよ
うに、ゲルから標準の溶離法により回収した。これらの
反応の産生物は、T7RNAポリメラーゼのためのプロ
モーター部位を1つの末端に付加して有する突然変異ま
たは対照のMDV−1 RNAの二本鎖のcDNAであ
った。
【0039】各精製したPCR産生物を、0.04モル
のトリスHCl(pH8.5)、5ミリモルのMgCl
2,5ミリモルのDTT、0.5ピコモルのPCR産生
物および70単位のT7RNAポリメラーゼ(Phar
macia)を含有する反応混合物中で37℃において
1時間転写した。産生物のRNAは、最初の逆トランス
クリプターゼ反応をプライミングするために使用したも
とのMDV−1または変異型RNAのプラス鎖であっ
た。さらに、各産生物RNAは、正常のMDV−1の
5′末端(配列5′−pppGGGCCCUCUUCC
−3′の)に付加した12ヌクレオチドの伸長および
3′末端(5′GGAUCCUUUUAAACAG−
3′)に付加した17ヌクレオチドの伸長を有する。こ
れらのRNAプラス鎖の産生物を、8.3モルの尿素を
含有する6%のポリアクリルアミドゲルで分割しそし
て、前述したように、回収した。
【0040】ヨウ化プロピジウムに対する抵抗性を与え
る突然変異がPCRプロモーターに対して相補的でない
RNAの部分内に大部分が含有されることを評価するた
めに、105のPCR産生物からの転写体の各々を、3
μg/mlのヨウ化プロピジウムを含有しないか、ある
いは含有する反応において複製した。反応を実施例1に
記載するように監視した。結果を図2に示す。ヨウ化プ
ロピジウムの不存在下に、非修飾MDV−1 RNA
(「コアRNA=MDV−1」)から発生したRNAお
よびプロピジウム抵抗性変異型(「コアRNA=PIr
MDV−1」)から発生したRNAの両者は、ほぼ同一
の複製速度を示し、各々は反応において約7〜7.5分
に現れた(組み込みにおける直線の増加が外挿により横
座標をインターセプトする点)。対照的に、ヨウ化プロ
ピジウムの存在下に(「MDV−1+PI」)、抵抗性
突然変異RNAは15分で現れるが、非修飾MDV−1
から誘導された非突然変異RNAは検出可能なレベルに
複製するのに33〜34分を必要とした。これらの結果
が示すように、突然変異RNA分子中で産生した配列の
変化は「非選択的」条件下に(すなわち、ヨウ化プロピ
ジウムの不存在下に)その複製に影響を与えず、そして
変化は色素の存在下に複製する能力を増加する。
【0041】上で得られたPCR産生物の各々は、「非
対称の」PCRによる一本鎖の鋳型DNAの発生により
配列決定した。インニス(Innis)ら、PNAS、
85:9436−41(1988)。配列決定は、上で
使用したTagDNAポリメラーゼおよびプライマーの
オリゴヌクレオチドを使用することによって実施した。
「バンドの圧縮」を減少するために、反応においてdG
TPを7−デアザdGTP:dGTPの3:1混合物と
置換した。観測された配列の変化を図3に概略的に示
す。
【0042】実施例3:ヨウ化プロピジウムの存在下の
突然変異プロピジウム抵抗性RNAの検出可能性 実施例2において得られた突然変異RNAを検査して、
Qβレプリカーゼ反応において検出可能な量のRNAを
生ずることができるプローブの最低のレベルへのヨウ化
プロピジウムの作用を決定した。一般に、MDV RN
Aの3′または5′末端のいずれかに配列の要素を付加
することによって産生されたプローブは、反応に多数の
プローブの分子を添加して、指数的増幅を得ることおよ
び究極的に蛍光または標識したヌクレオチドの組み込み
により検出可能な産生物を生ずることを必要とする。
[参照、ステファノ(Stefano)、米国特許出願
第70,218号、1989年6月22日提出、その教
示を引用によってここに加える]。
【0043】実施例2において得られたPCR産生物の
転写を経て得られたRNAの種々の量を使用してQβレ
プリカーゼの増幅反応を開始することによって、Qβ複
製により検出可能な制限された数のプローブへのヨウ化
プロピジウムの作用を評価した。2つの反応の組を実施
した:1つはヨウ化プロピジウムを欠き、他方は2μg
/mlの色素を含有する。反応を30分後(色素を欠く
反応について)または60分後(色素を含有する反応に
ついて)にEDTAの添加により停止し、そしてヨウ化
プロピジウムの濃度をすべての試料において3μg/m
lの最終濃度にした。RNAへのヨウ化プロピジウムの
結合から生ずる蛍光により、複製したRNAの存在を決
定し、蛍光は反応混合物をマイクロタイター皿に入れ、
そしてそれを365nmの紫外線源の上に配置すること
によって検出した。ヨウ化プロピジウムの不存在下に、
検出可能なレベルの産生物を究極的に生ずるために、R
NAの非抵抗性の種(例えば、対照)の102〜103
子が最初に存在することが必要であった。しかしなが
ら、ヨウ化プロピジウムが複製の間に存在するとき、1
4の分子を必要とした。ヨウ化プロピジウム抵抗性変
異型RNA(突然変異RNA)では、Qβ反応の間にヨ
ウ化プロピジウムの存在に無関係に103のプローブは
検出可能であった。これが示すように、突然変異RNA
中の配列の変化はその非抵抗性の「親の」MDV−1に
関してヨウ化プロピジウムの存在下にその複製速度を増
加し、そしてまた、色素の存在下に複製するとき、非抵
抗性MDVに関して検出可能なシグナルの産生に必要と
するプローブの数を減少した。
【0044】実施例4:クローニングによるヨウ化プロ
ピジウム抵抗性プローブの調製 ヨウ化プロピジウム抵抗性MDV RNA分子は本来プ
ローブでない。むしろ、MDV部分は検出配位子として
働く。上の背景の節において述べたように、MDV検出
プローブは、また、標的核酸に対して特異的にハイブリ
ダイゼーションさせることができる配列の部分を含有し
なくてはならない。このようなプローブはMDV分子の
内部に挿入することができる[リダーディ(Lizar
di)ら、バイオテクノロジー(Biotechnol
ogy)、:1197−1202(1988)]か、
あるいはそれらはMDV分子の5′または3′末端のい
ずれかに付加することができる[チュ(Chu)ら、核
酸の研究(NucleicAcids Researc
h)、14:559−603(1986);ステファノ
(Stefano)、米国特許出願第370,218
号、ibid.]。このような色素抵抗性プローブを構
成する急速な、便利なかつ正確な手段は望ましい。
【0045】1つのこのような手段は実施例3に記載さ
れている手順から誘導することができる;すなわち、ポ
リメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して色素抵抗性M
DVRNAをコピーすると同時に、cDNA産生物の末
端に余分の配列を付加する。例えば、T7RNAポリメ
ラーゼプロモーターを5′末端に付加し、そして特異的
産生を3′末端に付加することができる。
【0046】T7RNAポリメラーゼを使用する転写は
正しいMDVプローブ構成体を生ずるであろう。
【0047】あるいは、より「古典的な」クローニング
手順を、後述するように、使用することができる。
【0048】実施例5および6に記載するヨウ化プロピ
ジウム抵抗性MDV RNAプローブは、MDV−SY
Nベクターと表示した特殊化した転写プラスミドの中に
プローブ配列をクローニングすることによって調製し
た。MDV−SYNベクターは、標的特異的プローブ配
列の容易なクローニングおよび引き続くMDV RNA
プローブ分子の産生を可能とするように設計された、1
系列のプラスミドであり、これらは少なくとも3.2μ
g/mlのヨウ化プロピジウムの存在下に複製すること
ができる。さらに、MDV−SYNプラスミドはこれら
のヨウ化プロピジウム抵抗性MDV RNA分子の産生
を促進し、プローブ配列は5′末端上に添加され、3′
末端に付加され、RNA内に挿入されるか、あるいは順
次のクローニング実験を通してこれらの3つの位置の任
意の組み合わせが可能である。
【0049】多重クローニング部位の領域においてのみ
互いに異なるMDV−SYNベクターをつくった。3つ
のベクターが図4に概略的に示されている。MDV R
NA解読配列後に、MDV−SYN1はSmaIおよび
EcoRI部位を含有する。MDV−SYN2はSma
I、EcoRI、PstI、BamHI、XhoI、K
pnIおよびSacI部位および他のEcoRI部位を
含有する。MDV−SYN3はMDV−SYN2と同一
であるが、ただしそれはMDV RNA配列から最も遠
いEcoRI部位を含有しない。
【0050】MDV−SYNベクターは2つの部分から
構成した。第1部分は、すべてのプラスミドの機能、例
えば、複製および薬物抵抗性を提供する、単にプラスミ
ドpUC19であった。第2部分は2つのオーバーラッ
ピングする合成オリゴヌクレオチドから誘導した。使用
した2つのオリゴヌクレオチドの配列およびそれらをを
使用してMDV−SYNベクターを産生する方法は、図
5および図6示されている。ヨウ化プロピジウム抵抗性
MDV RNAをエンコードするオリゴヌクレオチド配
列の部分を、実施例2に記載するようにヨウ化プロピジ
ウムの存在下の選択的複製の多数のラウンドを通して分
離された突然変異MDV RNA(MDV−PIrと呼
ぶ)のヌクレオチド配列から誘導した(SalI部位を
つくるのを除外して1つのヌクレオチドをもつ)。MD
V−SYNRNAの配列を化学的に合成し、したがっ
て、正確に定義する。MDV−SYNRNAおよびMD
V−PIr RNAは、ヨウ化プロピジウムの存在下に
ほぼ同一の反応速度で複製する。
【0051】SmaI制限されたMDV−SYNプラス
ミドのT7RNAポリメラーゼを使用する転写により産
生されたMDV RNA分子の配列を、図11に概略的
に示す。ヨウ化プロピジウムに対する抵抗性を付与する
原因となるものとしてMDV−PIr中で同定された5
つのヌクレオチド(実施例2)は、図7におけるMDV
−SYN RNA配列中で円形である。これらはU6
3、U64、U117、U136およびA137であ
る。下線をした残基G72はある天然に産出するMDV
−1 RNA変異型の中に存在するが、すべての中には
存在しない。DNA配列中のG72残基は、制限酵素N
heIについて認識配列G−C−T−A−G−Cの最初
のヌクレオチドを形成する。NheI制限部位はMDV
−SYNベクターにおいて独特である(すなわち、1回
だけ現れる)。箱形のGヌクレオチドG51はすべての
他のMDV−1 RNAと異なり(それらはU51を含
有し)そしてMDV−SYNベクターの中に導入して、
独特SalI部位をつくった、G(51)−T−C−G
−A−C。独特SalIおよびNheI部位は、複製へ
の影響が最小である追加の配列を受け入れることが知ら
れているMDVの領域をフランキングし、したがって、
MDV−SYN RNAの本体内にプローブ配列を挿入
するために有用な部位である。
【0052】MDV−SYN2を最初に構成した;MD
V−SYN1およびMDV−SYN3は後述するように
それから誘導した。2つのオリゴヌクレオチド(図5に
示す)を、各ヌクレオチドの3′末端において12塩基
の相補的領域のハイブリダイゼーションを通して、互い
にアニーリングした。これは2つのヌクレオチドを一緒
に10ミリモルのトリス(pH8.5)、50ミリモル
のKCl、3ミリモルのMgCl2、0.109ゼラチ
ンおよび1ミリモルのdNTP中で混合し、94℃に加
熱し、そして60℃に冷却してハイブリダイゼーション
を促進することによって達成した。各々の3′末端をT
ag DNAポリメラーゼで、一方のオリゴヌクレオチ
ドの3′末端を他方のオリゴヌクレオチド鋳型の相補的
配列を合成するプライマーとして使用して伸長した。1
2サイクルの加熱、冷却および伸長(PCR)を実施し
た。全長のdsDN産生物を前述したように5%のポリ
アクリルアミドゲルから精製し、そして末端をクレノー
DNAポリメラーゼで充填した。これらの分子を酵素H
indIIIおよびKpnIで制限して、4塩基の一本
鎖のオーバーハングをもつ末端をつくった。産生物を再
びゲル精製し(1.4%のアガロースゲル)次いで、ま
たHindIIIおよびKpnIで二重に制限して、制
限し、伸長したオリゴヌクレオチドを受け入れるための
相補的4塩基のオーバーハングをつくった、pUC19
の中に結合した。最後に、結合した物質をE.coli
菌株DH5アルファ(BRL)の中に導入し、そして生
ずるコロニーを適切な組み換え分子についてスクリーニ
ングした。MDV−SYN1の2つのEcoRI部位の
間で小さい断片を欠失することによって、MDV−SY
N2からMDV−SYN1を誘導した。MDV−SYN
2(T7プロモーターおよびMDV RNA解読領域を
含有する)からHindIII/KpnI断片を分離
し、そしてそれをEcoRI部位を欠くpUC19プラ
スミド中の相補的制限部位の中に結合することによっ
て、MDV−SYN3を産生した。
【0053】MDV−SYN RNAの複製性質の分析
を図8に示す。この実験において、MDV−SYN3を
SmaIで制限し、T7RNAポリメラーゼで転写し、
そして生ずるRNAをゲル電気泳動により精製した。次
いで、種々の量のMDV−SYN3 RNA(100〜
10,000,000の対数増分)を、実施例3に記載
する手順に従い、3.2μg/mlのヨウ化プロピジウ
ムの存在下にQβレプリカーゼにより複製した。ヨウ化
プロピジウムの関連により発生した蛍光を通してRNA
の蓄積を測定し、産生物RNAをフルオロスカン(Fl
uorskan)−IIフルオロメーター(Flow
Laboratories)により検出することによっ
て、複製速度を各RNA構成について実時間で測定し
た。図7に示すように、100分子をこのアプローチに
より容易に検出することができる。バックグラウンドよ
り上の蛍光の出現は、入力MDV−SYN RNA分子
の各10倍希釈物についてほぼ1分だけ異なる。
【0054】実施例5:ヨウ化プロピジウム抵抗性プロ
ーブのQβ複製を使用するヒト免疫欠損ウイルスについ
ての可逆的標的捕捉アッセイの方法 実験の試料は、カーター(Carter)ら、ランセッ
ト(Lancet)、(June 6):1286(1
987)の方法により、HIV陰性のドナーの血液から
調製したt−リンパ芽球様細胞であった。これらを5モ
ルのグアニジンチオシアネート(GuSCN)、0.1
モルのEDTA(pH7.0)および10%のデキスト
ランサルフェートを含有する緩衝液で溶菌した。ある試
料を合成標的RNAでスパイキングした。このRNA
は、ペレグリノ(Pellegrino)ら、バイオテ
クニークス(Biotechniques)、:45
2(1987)に記載されているように、SP6ポリメ
ラーゼでHIV−1プロウイルスのpol領域のクロー
ニングした断片の転写により発生させた。
【0055】捕捉プローブは、短い(40ヌクレオチ
ド)標的特異的部分および3′末端に付加した長い(ほ
ぼ150ヌクレオチド)ポリアデノシン(dA)「テイ
ル」を含有する、2機能のDNA分子であった。標的特
異的部分は、標準のβシアノエチルホスホルアミダイト
化学により380A合成装置で調製した。(Appli
ed Biosystems、カリフォルニア州フォス
ターシティー)。dAテイルは標準の末端のデオキシヌ
レチジルトランスフェラーゼのプロトコルにより付加し
た。ネルソン(Nelson)およびブルトラグ(Br
utlag)、メソッズ・イン・エンジモロジー(Me
thods in Enzymology)、68:4
1(1979)。4つの捕捉プローブを使用した。これ
らを1157、1149、839および1196と表示
した(図9)。
【0056】これらのアッセイに使用した検出プローブ
は、それらの3′末端にほぼ40ヌクレオチドの伸長を
もつ、ヨウ化プロピジウム抵抗性MDV RNAの組み
換え分子であった。これらの伸長はMDVプローブ分子
のプローブ部分を構成し、そして標的核酸のある領域に
対して相補的であった。MDV RNAプローブは、次
を含有するMDV−SYN2プラスミド転写ベクター
(参照、実施例4)の中にプローブ配列を含有するオリ
ゴヌクレオチドを挿入することによって調製した:次の
順序で、T7RNAポリメラーゼプロモーター部位、ヨ
ウ化プロピジウム抵抗性MDVのコピー、およびプロー
ブのオリゴヌクレオチドの挿入のためのクローニング部
位。組み換えプラスミドを精製し、そして適当な制限エ
ンドヌクレアーゼ(この場合においてEcoRI)で切
断した後、正しい立体配置のMDVRNAプローブをT
7RNAポリメラーゼで転写することによって産生し
た。RNAプローブをポリアクリルアミドゲルの電気泳
動により精製し、そして転写の間に放射線標識の組み込
みに従い、標準の分光光度測定法により定量した。HI
V特異的MDV RNAプローブのヌクレオチド配列を
図9に概略的に示す。捕捉プローブ(10μg/ml)
および検出プローブ(4ng/ml)を各試料に添加
し、そしてこの混合物を37℃において30分間インキ
ュベーションしてハイブリダイゼーションを起こした。
標的核酸、捕捉プローブおよびMDV検出プローブの間
のハイブリッド複合体は、プローブを細胞リゼイトへ添
加した後、形成した。ハイブリダイゼーション複合体を
図11に概略的に示す。
【0057】ハイブリッド複合体を、磁気粒子を使用し
て、可逆的標的捕捉(RTC)手順により溶液の中から
外に捕捉した。簡単に述べると、それらの表面に短い長
さのポリデオキシチミジン(ポリdT)を有する、サブ
ミクロンの大きさの磁気粒子をハイブリダイゼーション
溶液に添加しそしてインキュベーションして、捕捉プロ
ーブのポリdA部分を磁気粒子上のオリゴdTへアニー
リングさせた。これは、順次に、ハイブリッド複合体
を、図11に概略的に示すように、磁気粒子の表面上に
ハイブリッド複合体を「捕捉」する。
【0058】磁気粒子を洗浄して、それらの表面に非特
異的に吸収されたMDVプローブを除去した。洗浄緩衝
液(1.5モルのGuSCN、100ミリモルのトリ
ス、10ミリモルのEDTA、0.5%のサルコシル、
0.5%のBSA、0.01%のアンチフォーム、pH
7.9)を粒子の懸濁液に添加した。粒子を渦形成して
よく混合し、次いで磁気分離dvc(GENE−TRA
K Systems)を使用して管の壁に引き寄せた。
使用した洗浄緩衝液を吸引により除去しそして廃棄し
た。粒子を新鮮な洗浄緩衝液の中に再懸濁し、そして上
の手順(渦形成、磁気分離、吸引)により洗浄した。最
後に、ハイブリッドの複合体を磁気粒子から粒子を解放
緩衝液(3.25モルのGuSCN、100ミリモルの
トリス、65ミリモルのEDTA、0.5%のBSA、
0.5%のサルコシル、pH7.8)の中に再懸濁する
ことによって解放し、前記解放緩衝液は捕捉プローブお
よび磁気粒子のポリdA−オリゴdTの相互作用を崩壊
する。磁気粒子を、再び、磁気セパレーターを使用して
管の側面に引き寄せた。このとき、解放されたハイブリ
ッド複合体を含有する緩衝液相を、新鮮なアリコートの
dTコーテッド磁気粒子を含有する清浄な管に移した。
前述の広範な洗浄後でさえ、なお残留MDVプローブを
それらの表面に非特異的に吸収して有する、第1組の粒
子は、廃棄した。溶離したハイブリッド複合体のGuS
CN濃度を、解放結合の中に含有される3.25モルか
ら希釈により1.5モルに減少した。これにより、捕捉
プローブと粒子との間のポリdA−オリゴdT結合が再
形成し、これにより新しい組の粒子上にハイブリッド複
合体は再捕捉される。次いで、前述の3回の洗浄サイク
ルをこの組の粒子について反復し、次いでハイブリッド
複合体を粒子から解放し、そして第3組の粒子上に再捕
捉した。3回の洗浄サイクルをこの組の粒子に反復し
た。使用した粒子から清浄な粒子のハイブリッド複合体
の「通過」および広範な洗浄のこの方法の後、標的核酸
に特異的に結合しなかった、極めて低いレベルのMDV
RNAプローブのみがこのアッセイにおいて残る。サ
イクリングの各ラウンド(すなわち、新鮮な組の粒子へ
の各通過)は非特異的に結合したMDVプローブの量を
約1000倍減少する。
【0059】最後に、Qβ増幅のための調製において、
ハイブリッド複合体(まだ最後の組の粒子上に存在す
る)を、50ミリモルのトリス、1ミリモルのEDT
A、300ミリモルのKClおよび0.1%のNP40
を含有する緩衝液で3回洗浄して、Qβレプリカーゼを
阻害する微量のGuSCNを除去し、次いでKClを欠
く上の緩衝液中でインキュベーションすることによって
粒子から解放した。ハイブリッド複合体(MDVプロー
ブはまだ標的核酸に結合している)を含有する溶離液の
アリコートを使用して、実施例1に記載する手順に従い
Qβレプリカーゼ増幅反応を開始した(すなわち、3μ
g/mlのヨウ化プロピジウム、90ミリモルのトリ
ス、14ミリモルのMgCl2、0.4ミリモルの各A
TP、GTP、UTPおよびCTP、および01.2μ
gのQβレプリカーゼ)。
【0060】この反応を37℃においてフルオロメータ
ー中でインキュベーションし、ここでこのフルオロメー
ターは反応が進行するにつれて蛍光の増加を連続的に測
定した。Qβレプリカーゼ反応の過程の間に、よりおお
くのMDV RNAがつくられるので、蛍光の容易に測
定できる増加は新しく合成されるMDV分子と色素の会
合のために起こった。この増加は、反応の時間経過にわ
たってフルオロメーターにより検出および測定された
(図12)。
【0061】蛍光の量は存在するMDV RNAの量に
対して比例する。バックグラウンドのレベルより上の蛍
光の測定可能な増加の検出に要する時間の長さは、Qβ
レプリカーゼ反応の開始において存在するMDV RN
Aの量に逆に変化する。これは、順次に、試料の中に本
来存在した標的核酸の標的核酸に対して比例する。なぜ
なら、MDVプローブは、標的核酸と会合するおかげ
で、RTC手順を通してはじめて存続するからである。
RTC手順の主要な機能は、標的核酸に特異的結合しな
いMDV RNAプローブを除去することである。した
がって、この方法により標的核酸の存在または不存在を
検出することができるばかりでなく、かつまたその存在
量の多少の測度を得ることができる。
【0062】実施例6:トラコーマクラミジア(Chl
amydia Trachomatis)の検出のため
のQβ増幅した可逆的標的捕捉アッセイ トラコーマクラミジア(Chlamydia trac
homatis)16SrRNAに対して特異的な配列
を含有するMDV構成体を構成しそして、実施例5に記
載する方法に従う可逆的標的捕捉アッセイにおいて、検
出プローブとして使用した。クラミジア(Chlami
dia)特異的ヨウ化プロピジウム抵抗性MDV RN
A検出プローブの構成のために、実施例5におけるよう
にHIV特異的オリゴヌクレオチドよりむしろクラミジ
ア(Chlamidia)特異的オリゴヌクレオチド配
列を、本質的に同一のクローニングおよび生体外転写プ
ロトコルを使用して、ヨウ化プロピジウム抵抗性MDV
RNAの3′末端に付加した。RNAプローブは図1
0に示すHIVプローブに類似するが、3′プローブ特
異的部分の交換を除外する。トラコーマクラミジア(C
hlamydiatrachomatis)16S r
RNA特異的オリゴヌクレオチドは、アプライド・バイ
オシステムス(Applied Biosystem
s)380Aオリゴヌクレオチド合成装置で合成し、そ
してアッセイにおける捕捉プローブとして使用するため
にdAテイリングした。捕捉プローブおよび検出プロー
ブは、トラコーマクラミジア(C.trachomat
is)16S rRNA中の隣接する部位にハイブリダ
イゼーションするように設計する。
【0063】トラコーマクラミジア(C.tracho
matis)serovar K(ATCC VR−8
87)をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクショ
ンから入手し、そしてマクコイ細胞(McCoy ce
lls)中で増殖した。バクテリアの胞子様感染性形態
である要素の物体(elementarybodie
s)(EB)をマクコイ細胞から精製し、免疫蛍光によ
り定量し、そしてフィリップス(Phillips)
ら、ジャーナル・オブ・インフェクシャス・ディジージ
ス(Journal of Infectious D
iseases)、156:575−581(198
7)に記載されている方法に従い使用するまで、−20
℃において貯蔵した。他の形態のこの無条件的に細胞内
の寄生体、例えば、栄養網状物体は宿主(McCoy)
細胞から無傷で精製することは非常にいっそう困難であ
り、それゆえ比較的頑丈な要素の物体として定量するこ
とはほとんど不可能である。しかしながら、ここに報告
するものに類似する実験は感染したマクコイ細胞および
クラミジア属(Chlamydia)陽性の頸スワブに
ついて実施し、同様な結果を得た。
【0064】1×105〜1×102の範囲のEGの希釈
系列を調製し、そして前述のプローブを使用して核酸ハ
イブリダイゼーションによりアッセイした。ほぼ1×1
5の大腸菌(Escherichia coli)細
胞を、モック・コンペティター(mock compe
titor)の核酸源としてEB試料の各々に添加し
た。捕捉プローブおよび検出プローブを除外して、この
実施例において使用した方法および材料は実施例5にお
けるHIV増幅アッセイについて記載したものと本質的
に同一であった。
【0065】EB試料からのMDV検出プローブ分子の
検出および定量は、また、実施例5に記載する手順に従
い、MDV RNAプローブの生体外増幅により実施し
た。ほぼ1000EB(100rRNA分子/EBと仮
定すると、ほぼ10,000 16S rRNA標的に
等しい)の検出は、このアッセイにおける応答加熱対要
素の物体の数の関係を観測した後、可能であった。10
00のEB試料についての15.3分の平均応答時間
は、約1000のMDVリポーター分子を直接添加して
標的のサイクリングを中断させないでQβレプリカーゼ
反応をコントロールするとき、典型的な応答時間を表
す。
【0066】日常の実験を越えない実験を使用して、当
業者は、ここに詳しく記載した本発明の特定の実施態様
と同等の実施態様を認識するか、あるいは確認すること
ができるであろう。このような同等の実施態様は特許請
求の範囲に包含されることを意図する。
【0067】本発明の主な特徴および態様は、次の通り
である。
【0068】1、工程: a)標的核酸の一部分に対して実質的に相補的であるプ
ローブ配列を含有する、自己触媒的に複製することがで
きる突然変異MDV RNA分子を準備し、突然変異M
DV RNA分子は、野生型MDV RNAに結合しか
つ野生型MDVQ−ベータレプリカーゼによるRNAの
複製を阻害する因子に対して、抵抗性であり、 b)突然変異MDV RNA分子を標的核酸の存在につ
いて試験すべき溶液と、相補的核酸配列の間のハイブリ
ダイゼーションに適当な条件下に、接触させ、これによ
り突然変異MDV RNA−標的核酸の複合体を形成
し、 c)突然変異MDV RNA−標的核酸の複合体を分離
し、 d)突然変異MDV RNA−標的核酸の複合体をQ−
ベータレプリカーゼと、野生型MDV RNAに結合
し、これによりQ−ベータレプリカーゼによる野生型M
DV RNAの複製を阻害する因子の存在下に、突然変
異MDV RNAの増幅に適当な条件下に、接触させ、
そして e)試験すべき溶液中で増幅した突然変異MDV RN
A分子を標的核酸の存在の指示として検出する、からな
る、標的核酸を検出するハイブリダイゼーションアッセ
イ。
【0069】2、野生型MDV RNAに結合し、これ
によりQ−ベータレプリカーゼによる複製を阻害する因
子は、臭化エチジウム、臭化エチジウムのホモジマー、
ヨウ化プロピジウム、プロフラビン、キナクリン、臭化
ジミジウムおよびアクリジンオレンジから成る群より選
択される、上記第1項記載のハイブリダイゼーション。
【0070】3、増幅した突然変異MDV RNAは、
野生型MDV RNAに結合し、これによりQ−ベータ
レプリカーゼによる複製を阻害する因子の蛍光を刺激す
る適当な波長の光に、増幅した突然変異MDV RNA
を暴露し、そして蛍光を増幅の指示として検出すること
によって、検出する、上記第1項記載のハイブリダイゼ
ーションアッセイ。
【0071】4、プローブ配列を自己触媒的に複製する
ことができる突然変異MDV RNAの5′または3′
末端に取り付ける、上記第3項記載の方法。
【0072】5、プローブ配列は自己触媒的に複製する
ことができる突然変異MDV RNA中の中間配列の挿
入として存在する、上記第3項記載の方法。
【0073】6、工程d)における増幅は、リポーター
基または特異的結合対の構成員をもつ増幅した産生物の
標識づけに適当な試薬を使用して実施し、そしてリポー
ター基または特異的結合対の構成員を突然変異MDV
RNAの増幅の指示として検出する、上記第1項記載の
ハイブリダイゼーションアッセイ。
【0074】7、工程: a)突然変異MDV RNAおよび野生型MDV RN
Aに結合し、そして野生型MDV RNAの複製を選択
的に阻害する蛍光因子による阻害に対して抵抗性である
MDV RNAの突然変異の形態に連鎖した核酸プロー
ブ配列を準備して、組み換えMDV RNA−プローブ
種を形成し、 b)組み換えMDV RNA−プローブ種をヌクレオチ
ドトリホスフェート、Qβレプリカーゼ、および前記蛍
光因子と、組み換えMDV RNA−プローブ種の増幅
に適当な条件下に、組み合わせ、 c)工程b)からの混合物を前記蛍光因子の蛍光の刺激
に適当な波長の光に暴露し、そして d)組み換えMDV RNA−プローブ種の実時間の増
幅の指示として蛍光を検出する、からなる、Qβレプリ
カーゼの増幅により産生されるMDV RNA配列の実
時間の検出の方法。
【0075】8、野生型MDV RNAの複製を阻害す
る蛍光因子は、臭化エチジウム、臭化エチジウムのホモ
ジマー、ヨウ化プロピジウム、プロフラビン、キナクリ
ン、臭化ジミジウムおよびアクリジンオレンジから成る
群より選択される、上記第7項記載の方法。
【0076】9、核酸プローブ配列は突然変異MDV
RNAの末端に連鎖している、上記第7項記載の方法。
【0077】10、構成成分: a)野生型MDV RNAの複製を阻害する蛍光因子の
存在下に、野生型MDVRNAより効率よく複製する突
然変異RNA、および b)標的核酸に対して特異性の核酸プローブ配列、MD
V RNAプローブ構成体は、適当な波長の光に暴露し
たとき、蛍光因子の存在下に蛍光を示す、からなる、M
DV RNAプローブ構成体。
【0078】11、核酸プローブ配列は突然変異MDV
RNAの末端に連鎖している、上記第10項記載のM
DV RNAプローブ構成体。
【0079】12、核酸プローブ配列は突然変異RNA
配列内に挿入されている、上記第10項記載のMDV
RNAプローブ構成体。
【0080】13、蛍光因子はヨウ化プロピジウムであ
る、上記第10項記載のMDV RNAプローブ構成
体。
【0081】14、工程: a)突然変異MDV RNAおよび野生型MDV RN
Aに結合し、そして野生型MDV RNAの複製を選択
的に阻害する蛍光因子の存在下に複製する、組み換えM
DV RNAプローブを準備し、組み換えMDV RN
Aプローブは突然変異MDV RNA、および標的核酸
の少なくとも一部分に対して相補的であるヌクレオチド
配列から本質的に成り、 b)組み換えMDV RNAプローブおよび標的核酸の
ハイブリダイゼーションが起こるために適当な条件下
に、組み換えMDV RNAプローブおよび液体試料を
組み合わせ、これにより組み換えMDV RNAプロー
ブ−標的の複合体を形成し、 c)組み換えMDV RNAプローブ−標的の複合体を
分離し、 d)工程c)において得られたMDV RNAプローブ
−標的の複合体を、Qβレプリカーゼ、および野生型M
DV RNAの複製を阻害する蛍光因子とともにインキ
ュベーションし、 e)工程d)の産生物をプローブの増幅に適当な条件下
に維持し、 f)工程e)からの混合物を蛍光因子の蛍光の刺激に適
当な波長の光に暴露し、そして g)組み換えMDV RNAプローブの実時間の増幅の
指示として蛍光を検出し、そして組み換えMDV RN
Aプローブの蓄積の速度に基づいて存在する標的核酸の
初期濃度を計算する、からなる、液体試料中の標的核酸
配列の初期濃度を決定する方法。
【0082】15、野生型MDV RNAの複製を阻害
する蛍光因子は、臭化エチジウム、臭化エチジウムのホ
モジマー、ヨウ化プロピジウム、プロフラビン、キナク
リン、臭化ジミジウムおよびアクリジンオレンジから成
る群より選択される、上記第14項記載の方法。
【0083】16、工程h)を産生したプローブの量を
標準曲線と比較することによって実施する、上記第14
項記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】野生型MDV−1 RNAの複製速度へのヨウ
化プロピジウム(PI)の作用を例示するグラフであ
る。
【図2】野生型MDV−1 RNAおよび突然変異、
(プロピジウム抵抗性)(PIr)MDV−1 RNA
の複製速度へのヨウ化プロピジウム(PI)の作用を示
すグラフである。
【図3】突然変異、プロピジウム抵抗性(PIr)MD
V RNAのヌクレオチド配列の概略的表示である。変
更した(突然変異した)ヌクレオチドはホールドフェー
スで示されており、矢印はヌクレオチドにおける変更を
示す。
【図4】突然変異ヨウ化プロピジウム抵抗性プローブの
クローニングにおいて使用した、3つのプラスミド、M
DV−SYN1、MDV−SYN2およびMDV−SY
N3の概略的表示である。
【図5】突然変異ヨウ化プロピジウム抵抗性MDV R
NAの調製において使用した2つのオリゴヌクレオチド
のヌクレオチド配列。
【図6】クローニングした配列の制限地図の概略的表示
である。
【図7】MDV−SYN RNAの概略的表示である。
突然変異したヌクレオチドは円形および箱形である。
【図8】MDV−SYN3 RNAのQβレプリカーゼ
による増幅の実時間の検出の結果を示すグラフである。
【図9】実施例5のHIVについての可逆的標的の捕捉
において使用した、捕捉プローブおよび検出プローブの
標的部位の大体の位置を示すHIVゲノムの概略的表示
である。
【図10】Qβレプリカーゼにより複製されることがで
きる、内部のインサートおよびHIV RNAに対して
特異性の3′伸長を含有する、HIV特異的MDV R
NAプローブの概略的表示である。
【図11】可逆的標的の捕捉アッセイ法および引き続く
QβレプリカーゼによるMDV検出プローブの増幅の概
略的表示である。
【図12】HIVについてのQβレプリカーゼ増幅可逆
的標的捕捉アッセイの結果を示すグラフである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工程: a)標的核酸の一部分に対して実質的に相補的であるプ
    ローブ配列を含有する、自己触媒的に複製することがで
    きる突然変異MDV RNA分子を準備し、突然変異M
    DV RNA分子は、野生型MDV RNAに結合しか
    つ野生型MDVQ−ベータレプリカーゼによるRNAの
    複製を阻害する因子に対して、抵抗性であり、 b)突然変異MDV RNA分子を標的核酸の存在につ
    いて試験すべき溶液と、相補的核酸配列の間のハイブリ
    ダイゼーションに適当な条件下に、接触させ、これによ
    り突然変異MDV RNA−標的核酸の複合体を形成
    し、 c)突然変異MDV RNA−標的核酸の複合体を分離
    し、 d)突然変異MDV RNA−標的核酸の複合体をQ−
    ベータレプリカーゼと、野生型MDV RNAに結合
    し、これによりQ−ベータレプリカーゼによる野生型M
    DV RNAの複製を阻害する因子の存在下に、突然変
    異MDV RNAの増幅に適当な条件下に、接触させ、
    そして e)試験すべき溶液中で増幅した突然変異MDV RN
    A分子を標的核酸の存在の指示として検出する、からな
    る、標的核酸を検出するハイブリダイゼーションアッセ
    イ。
  2. 【請求項2】 工程: a)突然変異MDV RNAおよび野生型MDV RN
    Aに結合し、そして野生型MDV RNAの複製を選択
    的に阻害する蛍光因子による阻害に対して抵抗性である
    MDV RNAの突然変異の形態に連鎖した核酸プロー
    ブ配列を準備して、組み換えMDV RNA−プローブ
    種を形成し、 b)組み換えMDV RNA−プローブ種をヌクレオチ
    ドトリホスフェート、Qβレプリカーゼ、および前記蛍
    光因子と、組み換えMDV RNA−プローブ種の増幅
    に適当な条件下に、組み合わせ、 c)工程b)からの混合物を前記蛍光因子の蛍光の刺激
    に適当な波長の光に暴露し、そして d)組み換えMDV RNA−プローブ種の実時間の増
    幅の指示として蛍光を検出する、からなる、Qβレプリ
    カーゼの増幅により産生されるMDV RNA配列の実
    時間の検出の方法。
  3. 【請求項3】 構成成分: a)野生型MDV RNAの複製を阻害する蛍光因子の
    存在下に、野生型MDV RNAより効率よく複製する
    突然変異RNA、および b)標的核酸に対して特異的な核酸プローブ配列 からなり、適当な波長の光に暴露したとき、蛍光因子の
    存在下に蛍光を示すことを特徴とするRNAプローブ構
    成体。
  4. 【請求項4】 工程: a)突然変異MDV RNAおよび野生型MDV RN
    Aに結合し、そして野生型MDV RNAの複製を選択
    的に阻害する蛍光因子の存在下に複製する、組み換えM
    DV RNAプローブを準備し、組み換えMDV RN
    Aプローブは突然変異MDV RNA、および標的核酸
    の少なくとも一部分に対して相補的であるヌクレオチド
    配列から本質的に成り、 b)組み換えMDV RNAプローブおよび標的核酸の
    ハイブリダイゼーションが起こるために適当な条件下
    に、組み換えMDV RNAプローブおよび液体試料を
    組み合わせ、これにより組み換えMDV RNAプロー
    ブ−標的の複合体を形成し、 c)組み換えMDV RNAプローブ−標的の複合体を
    分離し、 d)工程c)において得られたMDV RNAプローブ
    −標的の複合体を、Qβレプリカーゼ、および野生型M
    DV RNAの複製を阻害する蛍光因子とともにインキ
    ュベーションし、 e)工程d)の産生物をプローブの増幅に適当な条件下
    に維持し、 f)工程e)からの混合物を蛍光因子の蛍光の刺激に適
    当な波長の光に暴露し、そして g)組み換えMDV RNAプローブの実時間の増幅の
    指示として蛍光を検出し、そして組み換えMDV RN
    Aプローブの蓄積の速度に基づいて存在する標的核酸の
    初期濃度を計算する、からなる、液体試料中の標的核酸
    配列の初期濃度を決定する方法。
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