JP3239576B2 - 自動変速機のレンジ切換弁の制御装置 - Google Patents
自動変速機のレンジ切換弁の制御装置Info
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Description
ンジ切換弁の制御装置に関する。
ンジあるいはニュートラルレンジやパーキングレンジの
選択は、レンジ切換弁(マニュアルバルブ)の切り換え
によって行われる。このレンジ切換弁は、一般にシフト
レバーの手動操作によって切り換えられていたが、これ
を電気的な制御によって切り換える構成の自動変速機が
既に提案されている。
は、モータによってレンジ切換弁を切換えるようにした
自動変速機の例が示されている。この自動変速機は、目
標レンジポジションを検出するレンジポジションセンサ
とレンジ切換弁のスプール位置(実動作位置)を検出す
る切換弁動作位置センサとを備え、レンジ切換弁のスプ
ール位置が目標レンジポジションと一致したと判断され
たとき、モータに停止指令を与えるようになっている。
は、前記モータからレンジ切換弁へ動力を伝達するリン
ク部材の一部に所定の遊び(がた)を設けることによ
り、レンジ切換弁が特定のレンジ位置に入るときにモー
タによる駆動から離れて自走し得るようにし、該レンジ
切換弁が複数の所定のレンジポジションで機械的に固定
・位置決めされるように構成したディテント機構を搭載
した装置が提案されている。
にあっては、モータが目標の所定位置で正確に停止しな
くても、レンジ切換弁はこのディテント機構の機能によ
り前記遊びの範囲内で自走できるため、目標のレンジポ
ジションに確実に位置決めできるとされている。
は停止指令を与えても直ちに停止できるわけではなく、
モータ(厳密にはモータを含むレンジ切換弁の駆動系全
体)の惰走によって停止指令が与えられた後でもレンジ
切換弁は駆動され、たとえ上述したようなディテント機
構を採用したとしても、なお適正なレンジポジションか
ら外れてしまうことがある。
なされたものであって、レンジ切換弁のスプール位置
(実動作位置)を、目標とするレンジポジションに確実
に停止・位置決めすることのできる自動変速機のレンジ
切換弁の制御装置を提供することを目的とする。
は、図1(A)にその要旨を示すように、操作手段によ
り選択された目標レンジポジションを検出するレンジポ
ジション検出手段と、自動変速機のレンジ切換弁の動作
位置を切換えるアクチュエータと、前記レンジ切換弁の
実動作位置を検出する切換弁動作位置検出手段と、を備
え、検出された目標レンジポジション及びレンジ切換弁
の実動作位置の情報に基づいて前記アクチュエータを制
御し、レンジ切換弁を該目標レンジポジションに位置決
めする自動変速機のレンジ切換弁の制御装置において、
前記レンジ切換弁が予め定められた実動作位置にあるこ
とが前記切換弁動作位置検出手段によって検出されたと
きに計時を開始する計時手段と、前記アクチュエータの
駆動電圧、前記アクチュエータの温度、前記目標レンジ
ポジションの少なくとも1つに応じて所定値を設定する
手段と、前記計時手段により得られた計時時間と前記所
定値とを比較した結果に基づいて、前記アクチュエータ
の制御指令を変更する手段と、を備えたことにより、上
記課題を解決したものである。
されるように、操作手段により選択された目標レンジポ
ジションを検出するレンジポジション検出手段と、自動
変速機のレンジ切換弁の動作位置を切換えるアクチュエ
ータと、前記レンジ切換弁の実動作位置を検出する切換
弁動作位置検出手段と、を備え、検出された目標レンジ
ポジション及びレンジ切換弁の実動作位置の情報に基づ
いて前記アクチュエータを制御し、レンジ切換弁を該目
標レンジポジションに位置決めする自動変速機のレンジ
切換弁の制御装置において、前記レンジ切換弁が予め定
められた実動作位置にあることが前記切換弁動作位置検
出手段によって検出されたときに計時を開始する計時手
段と、前記アクチュエータの電流を検出する手段と、前
記アクチュエータの電流を検出する手段により得られた
アクチュエータの起動時の電流過渡特性から、該アクチ
ュエータの時定数を算出する手段と、該アクチュエータ
の時定数に基づいて所定値を設定する手段と、前記計時
手段により得られた計時時間と前記所定値とを比較した
結果に基づいて、前記アクチュエータの制御指令を変更
する手段と、を備えたことにより、同じく上記課題を解
決したものである。
(未公知)において、レンジ切換弁をモータ(アクチュ
エータ)により切換えるものにおいて、モータに停止指
令を与えても直ぐには停止しないことから、「レンジポ
ジションセンサにより検出される目標レンジポジション
に基づき、モータを停止するための基準動作位置を切換
弁動作位置センサの出力に関連づけて設定し、レンジ切
換弁の実動作位置がこの基準動作位置に達したと判断さ
れた後は、計時手段(いわゆるタイマ)の計時結果に基
づきモータを所定時間だけ更に同方向に(基準動作位置
の設定によっては逆方向に)駆動指令を与え、その後に
モータを停止させる」という技術を提案した。
制御指令の時間に対応づけることにより、以ってレンジ
切換弁をより精度良く停止させようとするものである。
はモータの駆動電圧、モータの温度(モータの特性)、
モータの回転負荷(具体的にはディテント機構の各レン
ジのディテント力)によっても影響を受け、これを一律
に設定していたのでは、レンジ切換弁の停止位置になお
ばらつきが発生するという問題が生ずる。
上記未公知先行技術を更に改良し、タイマと比較するた
めの所定値を、アクチュエータの駆動電圧、温度、ある
いは目標レンジポジションの少なくとも1つに応じて変
更するようにしたため、これらのばらつきの如何に拘ら
ず、常にレンジ切換弁を精度良く停止することができ
る。
圧」は、「アクチュエータ非駆動時のバッテリ電圧」に
着目したものであってもよいし、「駆動開始の立上り電
圧」に着目したものであってもよい。又「駆動後一定に
なった電圧」に着目したものであってもよい。
にはモータ本体に温度センサを取付けて検出することに
なるが、例えば自動変速機本体にアクチュエータが接触
しているようなときには、該自動変速機の油温センサの
情報等によって「アクチュエータの温度」を間接的に検
出してもよい。
は、前述したように具体的にはモータの回転負荷を検出
するためのものである。従って、同一のレンジポジショ
ンであっても、いずれの方向からそのレンジポジション
に向かったかによってディテント力が異なる場合がある
ため、この明細書では、該「目的とするレンジポジショ
ン」には、この方向の概念をも含んでいるものとする。
前記タイマと比較するための所定値を、アクチュエータ
起動時の電流過渡特性によってアクチュエータの時定数
を算出し、この時定数に基づいて設定するようにした。
この結果、アクチュエータの駆動特性をより総合的に且
つ直接的に把握することができ、レンジ切換弁を極めて
精度良く制御することができる。
ら説明する。
るための電気制御系を示し、図3はレンジ切換弁及びそ
の駆動系の概要を示す。
ンジ切換弁30はスプールバルブ形式のものであって、
このレンジ切換弁30には、自動変速機の制御のための
基本油圧となるライン油圧が供給されている。このレン
ジ切換弁30は、スプール30aを軸方向に操作するこ
とで、ポートを切換えて、各シフトレンジを設定するた
めの摩擦係合装置(図示略)の係合及び解放を制御す
る。
クチュエータ)50により駆動される。32は、モータ
50とレンジ切換弁30をつなぐコントロール軸であ
り、このコントロール軸32上にはウォームホイール5
6が固定されている。このウォームホイール56に対し
ては、モータ50の駆動軸52に設けられたウォーム5
4が噛み合っている。従って、コントロール軸32に
は、モータ50の回転駆動力が、ウォーム54とウォー
ムホイール56との噛み合いにより減速して伝達され
る。
固定されているディテントレバー36の回動を通じて、
レンジ切換弁30のスプール30aを軸線方向に移動さ
せる力として伝達される。なお、ウォームホイール56
の近くには、このウォームホイール56の回転位置、つ
まりレンジ切換弁30の切換え位置(実動作位置)を検
出することのできる可変抵抗器や接点スイッチなどの切
換弁動作位置センサ(切換弁動作位置検出手段)22が
配置されている。
る。
り、その外周には複数個の凹凸部36aが形成されてい
る。これら凹凸部36aのうちの一つの凹部に対し、デ
ィテントスプリング38の端部に設けられたローラ38
aが係合するようになっている。これによりコントロー
ル軸32の回転位置、つまりレンジ切換弁30の複数の
レンジポジションが決定される。
ウォームホイール56のボス部58との係合部分を拡大
して示す。この図から明らかなように、コントロール軸
32の端部は断面矩形状に形成されていて、この部分が
ボス部58の内部に挿入されている。そして、この係合
部分には、相互間の回転伝達方向に関して所定の遊び量
δが設けられている。即ち、この遊び量δは、前記モー
タ50とレンジ切換弁30との間の動力伝達経路に設け
られており、前記モータ50の駆動に伴うウォームホイ
ール56の回転力は前記遊び量δを詰めた後にコントロ
ール軸32に伝達されることとなる。
に説明したように前記ディテントレバー36を通じてレ
ンジ切換弁30が切換えられる。このときレンジ切換弁
30の各レンジポジションにおいて、前記ディテントス
プリング38のローラ38aはディテントレバー36の
凹凸部36aの一つの凸部を乗り越えては隣の凹部に係
合するといった動作を繰り返す。
の一つの凸部を越えてから凹部に至るまでの間は、前記
ディテントスプリング38の弾性力に基づいて、前記コ
ントロール軸32が、モータ50の駆動とは無関係に、
前記遊び量δの範囲内で自走することとなる。なお、こ
の自走の直後からモータ50の駆動による前記ウォーム
ホイール56の回転によって遊び量δが再び詰められる
までの間は、前記コントロール軸32の回転量、つまり
レンジ切換弁30の動作量はほとんど変化しない。
うにレンジ切換弁30が停止させられる位置を、ここで
は「ディテント位置」と呼ぶ。
図6を参照しながら説明する。図2において、レンジ選
択スイッチ(レンジポジションセンサに相当)10は、
自動変速機ATのシフトレンジを選択するために運転者
がレバー(操作手段)を操作した際、その操作位置に対
応して切換えられるもので、目標レンジポジションに相
当する信号を出力する。このレンジ選択スイッチ10と
しては、運転者が直接操作するスイッチを用いてもよ
い。
BW制御部)にはマイクロコンピュータが使用され、こ
のマイクロコンピュータは、自動変速機ATのシフトレ
ンジ切換えのための各種ソフトウエア処理に必要なプロ
グラムを記憶した読み出し専用メモリ(ROM)、この
プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)、プ
ログラムに必要な変数等を一時的に記憶できる書き込み
可能メモリ(RAM)等を主体として構成されている。
択スイッチ10からの信号a、自動変速機AT側に設け
られたレンジ切換弁30の動作位置を検出する切換弁動
作位置センサ22からの信号bが共に入力される。又、
レンジ制御部20からは、前記レンジ選択スイッチ10
からの信号に応じた駆動信号cが前記モータ50の駆動
回路に出力される。
動電圧を知るためのバッテリ80の端子電圧Vの信号、
モータ50の温度θの信号、が外部からの信号として取
込まれる。
の時定数τを求める場合にあっては、該モータ50の電
流Iの信号が取込まれる。
を検出する切換弁動作位置センサ22について説明す
る。
スイッチ式センサ又はリニアセンサ、あるいは必要に応
じてその両方が用いられる。この実施例では両方が備え
られている。接点スイッチ式センサは、レンジ切換弁3
0のレンジポジションに応じたON・OFF信号を出力
するものである。又、リニアセンサは、略連続的にレン
ジ切換弁30の実動作位置に応じた信号を出力するもの
で、ロータリー式ポテンショメータ等からなる。
す。
スタートスイッチ(接点スイッチ)を利用したものであ
り、表面に複数の接点イ〜リが設けられた基板42と、
レンジ切換弁30のスプールに動力を伝えるコントロー
ル軸32上に固定された切換レバー44とを備えてい
る。切換レバー44は、各接点イ〜リと接触する導電体
45を有する。従って、コントロール軸32の回転によ
り、切換レバー44が基板42の表面に沿って回動する
と、接点イ〜リが導電体45によって選択的に接続され
る。
ンジ切換弁30の各レンジポジションに応じた各接点イ
〜リの接続状態を示す。この図面で明らかなように、パ
ーキング(P)レンジにおいては接点イと接点ロ及び接
点ハと接点ニがそれぞれ接続状態にあり、ニュートラル
(N)レンジにおいては接点イと接点ロ及び接点ハと接
点ヘがそれぞれ接続状態にある。その他のリバース
(R)レンジ、ドライブ(D)レンジ、セカンド(2)
レンジ、及びロー(L)レンジにおいては接点ハと接点
ホ〜リの一つとが接続されるだけで、接点イと接点ロと
は接続されない。
に応じて接点イ〜リが選択的に接続され、接続時にON
信号、非接続時にOFF信号を出力する。以下、各レン
ジに相当する接点ハと接点ニ〜リの組を、単に「あるレ
ンジの接点スイッチ(SW)」という。
タリー形式のポテンショメータは、前記コントロール軸
32の回転角を電圧変化として検出する。なお、このリ
ニアセンサから出力される検出信号は、アナログ信号で
あるから、図2に示すA/Dコンバータ24によりデジ
タル信号に変換された後、前記レンジ制御部20に入力
される。
るポテンショメータの検出電圧は、Lレンジ→2レンジ
→Dレンジ→Nレンジ→Rレンジ→Pレンジの順に高く
なるように設定されている。
ンにおいて、レンジ切換弁30がディテント機構34の
機能により前記遊び量δの範囲で自走したとき、位置セ
ンサ22の電圧値が瞬間的に大きく変化する。この自走
開始後は、レンジ切換弁30はモータ50の駆動から離
れ、遊び量δの範囲にあるうちは、位置センサ22の電
圧値はほとんど変化せず、フラットになる。
御)についていくつか説明する。
は、切換弁動作位置センサ22として接点スイッチ式セ
ンサを用いている。図7に示されるように、モータ50
を駆動することによりレンジ切換弁30の動作位置が目
標の手前のレンジポジション(X)に達すると、当該目
標の手前のXレンジポジションの接点スイッチの信号が
オフからオンに変わる。やがて、このXレンジポジショ
ンの領域を通過すると、接点スイッチの信号はオンから
オフへと変化する。ここでは、このオンからオフに変化
する時点を「基準動作位置」と定め、ここからタイマを
スタートさせる。そして、この基準動作位置からの経過
時間が所定時間(所定値)Toaに至った段階でモータを
停止させる。
0では図8に示すような制御が実行される。即ち、この
制御フローがスタートすると、ステップS101でモー
タ制御中であるか否かを判断する。モータ制御中でない
場合は、ステップS102にてフラグFR=0、フラグ
FX=0とし、タイマをオフとする。
ンジポジションの接点スイッチがオンからオフになり、
タイマがスタート済みであることを示す」フラグであ
る。又、フラグFXは、「モータ制御中で、一旦目標の
手前のXレンジポジションの接点スイッチがオンになっ
ていることを示す」フラグである。
からステップS103に進み、フラグFR=1か否かを
判断する。最初はフラグFR=1ではないから、ステッ
プS104に進む。そして、ここで切換弁動作位置セン
サ22の検出する実動作位置が目標の手前のXレンジポ
ジションであるか否かを判断する。
は、ステップS105に進み、フラグFX=1か否かを
判断する。フラグFX=1でない場合はEXITに進
み、この制御フローから抜ける。
は、ステップS104からステップS106に進み、こ
こでXレンジポジションの接点スイッチがオンになって
いることを示すフラグFX=1とし、EXITに進む。
次回からも、Xレンジポジションの接点スイッチがオン
の間は、ステップS104→ステップS106と進む。
となったら、ステップS104からステップS105へ
と進む。この時点ではフラグFX=1であるから、ステ
ップS105の判断はYESとなる。ステップS105
の判断がYESになるということは、図7に示すXレン
ジポジションの接点スイッチの信号がオンからオフにな
ったのを検出したということである。即ち、レンジ切換
弁30が基準動作位置に到達したことを意味する。この
場合はステップS108に進み、タイマをスタートし、
タイマスタート済みであることを示すフラグFRを
「1」にセットする。
テップS103の判断がYESになり、ステップS10
9に進む。ステップS109では、タイマのカウント時
間が所定時間Toa以上なったか否かを判断し、所定時間
ToaにならないうちはそのままEXITに進む。やが
て、所定時間Toaに至った段階でステップS110へと
進み、モータ50に停止指令を発し、モータ制御を終了
してEXITに進み、この制御フローを抜ける。
置を通過後は、計時手段の計時結果に基づいてモータ5
0を駆動するため、所定時間Toaを適正に設定すること
により、レンジ切換弁30の位置を正確に制御すること
ができる。
駆動電圧、温度、及び目標レンジポジションに依存して
変更・設定する。あるいはモータ50の時定数に応じて
変更・設定する。これについては後述する。
は、図9に示されるように、目標のレンジポジションを
Yレンジとした場合に、当該目標のレンジシポジション
の接点スイッチ信号がオフからオンに変わった時を基準
動作位置と定め、ここでモータ50を停止する。この結
果、モータ50は惰走によりYレンジポジションを若干
通り過ぎて停止する。停止するまでには若干の時間がか
かるが、この停止するまでの時間に対応してタイマT1
を設定し、当該タイマT1 がモータ停止指令から経過し
た後に(即ち完全に止ったと推定されるときから)、行
き過ぎた分だけ戻すために所定時間Tobだけモータ50
が逆転させられる。ここで、この逆転させるための所定
時間Tobをモータ50の駆動電圧、温度、更には目標レ
ンジポジションに依存して変更・設定する。あるいはモ
ータの時定数に応じて変更・設定する。なお、この第2
の基本制御の具体的な制御フローは、図9に基づいて、
前記第1の基本制御の制御フローに準じて公知の作成技
術で作成すればよい。
は、切換弁動作位置センサとしてポテンショメータ等の
リニアセンサを備え、図10に示されるように、このリ
ニアセンサの検出値が急激に変わる時点(レンジ切換弁
が自走を開始した時点)を検出し、この自走開始が検出
された時点を基準動作位置とし、ここからタイマTocを
スタートさせると共に該モータ50に逆転の駆動指令を
出し、これによりいわゆる逆転制動をかける。この逆転
制動は自走開始から所定時間Tocが経過した時点で中止
される。逆転制動指令が中止されると、この時点でもし
レンジ切換弁30が未だ動いている場合には、(いずれ
の方向に動いている場合であっても)これにより発電制
動がかかることになる。
転指令によって戻り過ぎていると判定された時にはもう
一度正転駆動の指令が出され、逆に行き過ぎたと判定さ
れた時には再度逆転駆動の指令がかけられるようになっ
ている。
モータ50の駆動電圧、温度、又は目標レンジポジショ
ンに依存して変更・設定する。あるいはモータの時定数
に応じて変更・設定する。
換弁30を停止するにあたってその基本的な制御として
どのような方法が取られているかについてはこれを限定
するものではない。即ち、上述した第1〜第3の基本制
御のいずれかであってもよいし、又これ以外の方法であ
ってもよい。要は、レンジ切換弁30の実動作位置に関
係してスタートされた計時情報と所定時間To (上記第
1〜第3の基本制御にあってはToa、Tob、Toc)とを
比較した結果に基づいて、モータ50の制御指令を変更
するような構成であれば、全て適用可能である。
するかにつき説明する。
タートすると、ステップ202において、現在レンジ切
換のためにモータが作動中であるか否かが判定される。
モータ50が作動中でない場合には、ステップ204に
進んでバッテリ電圧Vが検出され、このフローを抜け
る。一方、モータ50が作動中であると判定された時に
は、ステップ206に進んで、その時のモータの温度
θ、目標とするレンジポジションZ及びシフト方向Sが
検出され、ステップ208において、この検出されたモ
ータの温度θ、目標レンジポジションZ、シフト方向
S、及び先に検出しておいたバッテリ電圧Vに応じた所
定時間To が設定される。
テリ電圧V(モータ駆動電圧又はモータ制動電圧に対
応)と所定時間To の関係は図12に示されるようにな
っている。
駆動電圧(バッテリ電圧)Vが高ければ高い程大きくな
るため、所定時間To は小さく設定される。
うにモータ50を逆方向にも駆動する場合には、正方向
の惰走のばらつきがこれと同じ傾向のある逆方向の駆動
のばらつきによってかなり相殺される。どの程度相殺さ
れるかについては、基本制御の内容によって異なるた
め、一概に右上り、あるいは左上り等と明言することは
できなくなる。例えば第2の基本制御の場合は正転時の
影響がかなりあるが、第3の基本制御の場合は、正転時
の影響よりは逆転時の影響が強く、従って傾向は第1の
基本制御に近い。
と基本制御が具体的に特定されれば、その時点で再現実
験等により所定時間To はモータの駆動電圧Vとの関係
で適正な値に設定することができるようになる。
との関係は、第1の基本制御の場合は図13に示される
ようになる。
タ50の速度も高くなるため、所定時間To はそれだけ
短く設定する必要がある。なお、この場合も、第2、第
3の基本制御のように、停止にあたって逆転駆動を用い
ている場合には、どのように逆転駆動させるかによって
傾向は必ずしも右上りとはならない場合がある。
のシフト方向Sに応じて所定時間To がどのように設定
されるかにつき説明する。
ジポジションに向ってレンジ切換弁30が移動するとき
に掛るディテント荷重の変化を示している。このディテ
ント荷重は、レンジ切換弁30が移動するときに、モー
タ50の負荷、即ち抵抗要素として機能すると共に、レ
ンジ切換弁30が自走領域に入ったときにはこの自走を
助長するように機能する。
標の手前のレンジポジションの接点スイッチがオフとさ
れたときから所定時間To (Toa)がスタートされてい
ることから、この時点では目標とするレンジポジション
の手前の「ディテントの山」をほぼ登った位置にあり、
従って、ディテント荷重の大小は主に自走(レンジ切換
弁30の惰走)を助長するように機能する。従って、図
15に示されるように、所定時間To はディテント荷重
が大きいレンジポジションに移動するときほど小さく設
定される。
る場合であっても、シフト方向によってディテント荷重
の変化の対応が異なる。従って、目標レンジポジション
に依存して所定時間To を設定する場合には、当該目標
レンジポジョンZの種類の他、シフト方向Sをも考慮す
る必要がある。具体的な傾向、あるいは値は実験などに
より求められる。
止に当って逆転駆動を用いる場合には、ここで言うシフ
ト方向Sは必ずしもレンジ切換弁30の基本的なシフト
方向(PからNというようなシフト方向)と同一でない
場合があるため、注意を要する。
τに依存して決定する方法について説明する。
定する方法は、モータの駆動電圧や温度等の駆動環境か
らモータの特性を推定するものではなく、特定の駆動環
境の下で現にモータが有している特性に基づいて所定時
間To を設定しようとするのであり、この意味で非常に
高い精度で適正な所定時間To を設定することができ
る。
クTq とモータ回転数(無負荷回転数)No との関係、
及び同じくトルクTq と電流Iとの関係を、温度θをパ
ラメータとして表わすと図16のようになる。又、モー
タ50を等電圧で駆動したときの電流IをΔTの間隔で
サンプリングすると、図17に示すようになる。なお、
図17は前記第3の基本制御を実行した場合の特性を示
しており、図17のAで示される部分は逆転制動時の特
性を示している。
破線は高温、一点鎖線は低温時の特性をそれぞれ示して
いる。
J、無負荷回転数をNo 、拘束トルクをTq とした場
合、 τ=J・(No /Tq )・(π/30) …(1) で表すことができる。又、この時定数τを具体的な電流
Iの特性から求めるには、 τn-1 =−2・ΔT・(In-1 −IO )/(In −In-2 ) …(2) で求めることができる。
18に示す。
テップ302においてフラグFLSTが1であるか否か
が判定される。このフラグFLSTはモータ50が起動
されているときに1となるフラグである。このフラグF
LSTが0であるときは、ステップ304に進んでモー
タ50が起動中であるか否かが判定される。起動中でな
いと判定されたときには、ステップ308に進んでフラ
グFLSTが0にリセットされると共に、タイマTs も
0にリセットされる。タイマTs については後述する。
中であると判定されたときは、今回の流れで初めてモー
タ50が起動されたことを意味するため、ステップ30
6に進んでフラグFLSTを1にセットすると共にタイ
マTs をスタートさせる。
ップ302から310へと進む。
・ΔT>Ts >Ts2の範囲にあるか否かが判定される。
この判定は、具体的には現在の駆動状況が図17のBの
領域にあるか否かを判定するためのものである。即ち、
このBの領域に入ったということで現時点から2回前の
サンプリング情報(電流In-2 の検出情報)が必ず存在
する領域に入ったことが保証されると共に、電流Iの変
化が小さくなって誤差が大きくなる領域Cには未だ入っ
ていないことが保証されるものである。
7のBの領域内にあると判定された場合には、ステップ
312に進んで前述した(2)式に基づきτn-1 (ある
いはτn )が演算され、この値が最新の時定数τの情報
として逐次更新される。
電圧Vとτとから逆転制動している所定時間To (To
c)が決定される。なお、時定数τが大きいということ
は、モータ50の動きが鈍いということであるため、第
1の基本制御の場合は所定時間To (Toa)は長めに設
定される。この第3の制御の場合は、自走開始後の逆転
制動の時間として所定時間To (Toa)が作用するた
め、やはり長めに設定される。
とから求められた所定時間To は、実際のモータ特性を
直接的に把握しているのであるため、非常に精度が高
く、レンジ切換弁30を正確に所定のレンジポジション
に位置決めすることができる。
アクチュエータの現時点での動作環境や特性を考慮した
上で制御指令を発することができるため、レンジ切換弁
を目標とするレンジポジションに極めて正確に位置決め
することができるようになるという優れた効果が得られ
る。
ポジションを切換えるためのレンジ切換弁とその駆動系
の概要を示した斜視図
との係合部分を示す平面図
としての接点スイッチ式センサの構造を示すスケルトン
図
状態を示す線図
内容を示す線図
フローチャート
するための線図
の線図
フローチャート
制動電圧)と所定時間との関係を示す線図
係を示す線図
所定時間との関係を示す線図
ータ回転数との関係及び同じくトルクと電流の関係を温
度をパラメータとして示した線図
電流特性を示した線図
示すフローチャート
Claims (2)
- 【請求項1】 操作手段により選択された目標レンジポ
ジションを検出するレンジポジション検出手段と、 自動変速機のレンジ切換弁の動作位置を切換えるアクチ
ュエータと、 前記レンジ切換弁の実動作位置を検出する切換弁動作位
置検出手段と、を備え、 検出された目標レンジポジション及びレンジ切換弁の実
動作位置の情報に基づいて前記アクチュエータを制御
し、レンジ切換弁を該目標レンジポジションに位置決め
する自動変速機のレンジ切換弁の制御装置において、前記レンジ切換弁が予め定められた実動作位置にあるこ
とが前記切換弁動作位置検出手段によって検出されたと
きに計時を開始す る計時手段と、 前記アクチュエータの駆動電圧、前記アクチュエータの
温度、前記目標レンジポジションの少なくとも1つに応
じて所定値を設定する手段と、前記計時手段により得られた計時時間と 前記所定値とを
比較した結果に基づいて、前記アクチュエータの制御指
令を変更する手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機のレンジ切換弁の
制御装置。 - 【請求項2】 操作手段により選択された目標レンジポ
ジションを検出するレンジポジション検出手段と、 自動変速機のレンジ切換弁の動作位置を切換えるアクチ
ュエータと、 前記レンジ切換弁の実動作位置を検出する切換弁動作位
置検出手段と、を備え、 検出された目標レンジポジション及びレンジ切換弁の実
動作位置の情報に基づいて前記アクチュエータを制御
し、レンジ切換弁を該目標レンジポジションに位置決め
する自動変速機のレンジ切換弁の制御装置において、前記レンジ切換弁が予め定められた実動作位置にあるこ
とが前記切換弁動作位置検出手段によって検出されたと
きに計時を開始す る計時手段と、 前記アクチュエータの電流を検出する手段と、前記アクチュエータの電流を検出する手段により得られ
たア クチュエータの起動時の電流過渡特性から、該アク
チュエータの時定数を算出する手段と、 該アクチュエータの時定数に基づいて所定値を設定する
手段と、前記計時手段により得られた計時時間と 前記所定値とを
比較した結果に基づいて、前記アクチュエータの制御指
令を変更する手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機のレンジ切換弁の
制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33173393A JP3239576B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 自動変速機のレンジ切換弁の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33173393A JP3239576B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 自動変速機のレンジ切換弁の制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07190180A JPH07190180A (ja) | 1995-07-28 |
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Family
ID=18246999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33173393A Expired - Fee Related JP3239576B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 自動変速機のレンジ切換弁の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3239576B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220271701A1 (en) * | 2019-10-15 | 2022-08-25 | Denso Corporation | Motor control device |
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JP5728988B2 (ja) * | 2011-02-09 | 2015-06-03 | いすゞ自動車株式会社 | 自動変速装置のシフト制御装置 |
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-
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- 1993-12-27 JP JP33173393A patent/JP3239576B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220271701A1 (en) * | 2019-10-15 | 2022-08-25 | Denso Corporation | Motor control device |
US11894792B2 (en) * | 2019-10-15 | 2024-02-06 | Denso Corporation | Motor control device |
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JPH07190180A (ja) | 1995-07-28 |
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