JP3239220B2 - 磁性トナー - Google Patents

磁性トナー

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JP3239220B2
JP3239220B2 JP28418091A JP28418091A JP3239220B2 JP 3239220 B2 JP3239220 B2 JP 3239220B2 JP 28418091 A JP28418091 A JP 28418091A JP 28418091 A JP28418091 A JP 28418091A JP 3239220 B2 JP3239220 B2 JP 3239220B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、磁気記録法などにおいて用いられる磁性トナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】静電潜像をトナーを用いて可視像化する
現像方法は種々知られており、例えば米国特許第287
4063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、同第
2618552号明細書に記載されているカスケード現
像法及び同第2221776号明細書に記載されている
パウダークラウド法、ファーブラシ現像法、液体現像法
等、多数の現像法が知られている。これらの現像法にお
いて、特にトナー及びキャリアを主体とする現像剤を用
いる磁気ブラシ法、カスケード法、液体現像法などが広
く実用化されている。これらの方法はいずれも比較的安
定に良画像の得られる優れた方法であるが、反面キャリ
アの劣化、トナーとキャリアの混合比の変動という2成
分現像剤にまつわる共通の欠点を有する。
【0003】かかる欠点を回避するため、トナーのみよ
りなる1成分系現像剤を用いる現像方法が各種提案され
ているが、中でも、磁性を有するトナー粒子より成る現
像剤を用いる方法に優れたものが多い。
【0004】米国特許第3,909,258号明細書に
は電気的に導電性を有する磁性トナーを用いて現像する
方法が提案されている。これは内部に磁性を有する円筒
状の導電性スリーブ上に導電性磁性トナーを支持し、こ
れを静電像に接触せしめ現像するものである。この際、
現像部において、記録体表面とスリーブ表面の間にトナ
ー粒子により導電路が形成され、この導電路を経てスリ
ーブよりトナー粒子に電荷が導かれ、静電像の画像部と
の間にクーロン力によりトナー粒子が画像部に付着して
現像される。この導電性磁性トナーを用いる現像方法は
従来の二成分現像方法にまつわる問題点を回避した優れ
た方法であるが、反面トナーが導電性であるため、現像
した画像を、記録体から普通紙等の最終的な支持部材へ
静電的に転写することが困難であるという欠点を有して
いる。
【0005】静電的に転写をすることが可能な高抵抗の
磁性トナーを用いる現像方法として、トナー粒子の誘電
分極を利用した現像方法がある。しかし、かかる方法は
本質的に現像速度が遅い、現像画像の濃度が十分に得ら
れない等の欠点を有しており、実用上困難である。
【0006】高抵抗の磁性トナーを用いるその他の現像
方法として、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒子とスリ
ーブ等との摩擦等によりトナー粒子を摩擦帯電し、これ
を静電像保持部材に接触して現像する方法が知られてい
る。しかしこれらの方法は、トナー粒子と摩擦部材との
接触回数が少なく摩擦帯電が不十分となり易い、帯電し
たトナー粒子はスリーブとの間のクーロン力が強まりス
リーブ上で凝集し易い、等の欠点を有しており、実用上
困難であった。
【0007】ところが、特開昭55−18656号公報
等において、上述の欠点を除去した新規な現像方法が提
案された。これはスリーブ上に磁性トナーを極めて薄く
塗布し、これを摩擦帯電し、次いでこれを静電像に極め
て近接して現像するものである。この方法は、磁性トナ
ーをスリーブ上に極めて薄く塗布することによりスリー
ブとトナーの接触する機会を増し、十分な摩擦帯電を可
能にしたこと、磁力によってトナーを支持し、且つ磁石
とトナーを相対的に移動させることによりトナー粒子相
互の凝集を解くと共にスリーブと十分に摩擦せしめてい
ること、トナーを磁力によって支持しまたこれを静電像
に接することなく対向させて現像することによって優れ
た画像が得られるものである。
【0008】従来知られているジャンピング現像方法は
繰り返し複写を続けると、場合により現像剤担持体上に
担持された現像剤層の均一性が損なわれ、担持体の円周
方向に筋状のコーティング不良が発生したり、担持され
た現像剤の層の厚さが初期と比較し部分的に極端に厚く
なり、斑点様のムラが発生したり、サザ波様のコーティ
ング不良が発生する。前者は現像した際に画像に白筋と
して観察され、後者は斑点状あるいはサザ波状の濃度ム
ラとなって観察されたりする。この現象は、通常の繰り
返し複写ではほとんど発生しないが、特に長期間の超低
温低湿の環境条件下での連続使用で発生する場合があ
り、また、連続使用において画像濃度の低下を生じ、好
ましくない。
【0009】また、高温高湿においても現像剤層の厚さ
が変化し薄くなる場合が多く、しばしば画像濃度の低下
を引き起こし好ましくない場合があった。そこで本発明
者等はこの点について検討したところスリーブ上への現
像粉の付着及びスリーブからの現像粉の転写が変化する
ためであることを見出した。
【0010】さらに詳しく述べると、この様な現象は、
環境条件の変化によって、担持体上に担持された現像剤
層において、摩擦帯電量の不均一部分が生ずることによ
る。即ち、超低温低湿の環境条件下では担持体表面と現
像剤との摩擦により発生する現像剤の摩擦帯電電荷が極
端に大きい成分が発生し、その電荷に起因する鏡映力の
ため、担持体近傍にその様な摩擦帯電電荷の極端に大き
い成分が、蓄積し易く、これが連続耐久などによって、
現像剤層の上層部分の現像剤のコーティングの均一性や
現像され易さに影響を与え、現象として、前記した白ス
ジや、斑点状のムラ、サザ波状のコーティング不良を生
ずる。また高温高湿における現像剤層の厚さ減少も、現
像剤と担持体との摩擦帯電の不均一から発生するもの
で、担持体表面近傍の現像剤の摩擦帯電量の不安定性に
よるものである。
【0011】また、現像剤の帯電量が不均一であること
によって、地カブリ現象が起き、画像上の大きな欠点と
なる。近年、複写機の機能が多様化し、画像の一部を露
光等によって消しておき、次いでその部分に別の画像を
挿入するような多重多色コピーを行なったり、転写紙の
周辺を枠ぬきするような機能においては、画像上の白く
抜いておくべき部分にカブリが生じていることは問題で
ある。
【0012】即ち、現像基準電位に対して、潜像電位と
反極性の電位をLEDやヒューズランプ等の強い光で与
え画像を消去すると、その部分にカブリが発生する傾向
が高まる。さらに、多色で多重コピーを行なう場合に
は、色の混在が発生し、画像の鮮明さを損なうことにも
なる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明目的異なる
環境条件下においても濃度変動の小さい磁性トナーを提
供することにある。
【0014】また、本発明の目的は、電荷がトナー粒子
に過剰に蓄積し、適正な電荷を維持できず、濃度低下等
を発生する、いわゆる、チャージ・アップのない磁性ト
ナーを提供することにある。
【0015】また、本発明の目的は、濃度が高く、カブ
リのない鮮明な画像を与える磁性トナーを提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
前述のような問題点を解決するため、鋭意検討を行なっ
た結果、磁性トナー中に含有される磁性体がこれらの問
題点の主要な原因の1つであることをつきとめ、これら
の問題点を解決しうる磁性体について検討を行なった。
この結果、トナー中に均一に分散しやすく、トナー帯電
時に安定に適度に電荷を調節でき、耐環境性に優れた磁
性体を開発し、この磁性体を用いたトナーによって、本
発明の目的を達成したものである。
【0017】即ち、本発明は、Fe34-x(x=0.0
1〜0.25)で示される酸素欠陥型マグネタイトを磁
性粉として含有することを特徴とする磁性トナーであ
り、また該マグネタイトが脂肪酸誘導体又は脂肪酸金属
塩で処理されていることを特徴とする磁性トナーであ
る。
【0018】水溶液反応による磁性酸化鉄の製造方法に
ついては従来、中和に用いるアルカリの種類、中和後の
水酸化第一鉄を含有する溶液のpH等に関して、種々提
案されている。しかしながらこれらの磁性酸化鉄粒子
は、耐環境性の面でいまだ改良すべき点を有している。
【0019】磁性酸化鉄の改良方法としては2価金属に
代表される逆スピネル型フェライトの構成成分の他に、
添加物質に関して特開昭58−2226号公報に提案さ
れる如くケイ酸、アルミニウム、リン酸等を付加する方
法が挙げられる。添加元素としてのケイ酸に関しては、
粒子表面を被覆することによる耐熱性の改善効果(例え
ば、特開昭53−35697号公報)等が知られている
が、磁性トナーに用いるに際しては、表面に残留してい
るケイ酸化合物又は含水ケイ酸等のケイ酸成分が、著し
く耐湿性を損う傾向がある。
【0020】また磁性酸化鉄のFeOの含有率を規定し
た提案(特開昭58−180646号)が開示されてい
るが、本発明者らが鋭意検討した結果によると、確かに
磁性酸化鉄中のFeOの含有量が16〜25重量%の範
囲にある磁性酸化鉄を用いたトナーは異なる環境条件下
においても摩擦帯電量の変動が小さくなる傾向異にはあ
るが、まだ不十分である。
【0021】本発明者らは磁性酸化鉄に水分子をトラッ
プする部位を設け、この水分子を介して、磁性トナーの
様々な環境下における摩擦帯電量の安定に寄与させるた
めには、一般式Fe34-x(x=0.01〜0.25)
で示される酸素を欠陥させたマグネタイトを用いること
が有効であることを見い出した。
【0022】このことは理論的には明確化されていない
が酸素の欠陥したマグネタイトは鉄原子のイオン性が強
くなりこのために水分子がトラップされ、電荷の蓄積が
著しい低湿下においても、磁性体にトラップされた水分
子を介して電荷をリークし、これを防ぐことができるも
のと推察している。
【0023】さらに、磁性酸化鉄の表面を様々な脂肪酸
又は脂肪酸金属塩で処理することでトナーの磁性分散性
や帯電性を制御することが可能であることが知られてい
る(特開平2−171760号)が、従来の磁性酸化鉄
では脂肪酸誘導体又は脂肪酸金属塩との親和性が悪く遊
離し易いため目的の機能が十分得られなかった。
【0024】本発明者らは、この点についても鋭意検討
の結果、上記酸素欠陥型マグネタイトの表面が活性で脂
肪酸誘導体又は脂肪酸金属塩との親和性も著しく向上
し、これらが吸着した酸素欠陥型マグネタイトが結着樹
脂への分散性を著しく向上することを見出し、本発明を
完成したのである。
【0025】本発明に用いる磁性酸化鉄は、非化学量的
に、Fe34-xで示され、x=0.01〜0.25、好
ましくはx=0.02〜0.20の酸素欠陥型マグネタ
イトである。本発明において、xが0.01未満では所
望の粒子特性への改善効果、もしくは脂肪酸誘導体又は
脂肪酸金属塩との親和性が悪く、xが0.25を超える
と高温環境下においてトナーの帯電保持能がそこなわれ
てしまい、好ましくない。
【0026】上記酸素欠陥型マグネタイトは以下の方法
で製造される。
【0027】硫酸第一鉄(FeSO4)をNaOH水溶
液中で中和し、Fe(OH)2を得、NaOH水溶液の
調整によりpH12〜13にした後、蒸気と空気により
酸化し、マグネタイトのスラリーを得る。これをH2
ス又はArガスを流しながら260℃〜350℃の温度
の下で乾燥と酸素の引き抜き反応を行なうと、本発明に
係る酸素欠陥型マグネタイトが得られる。
【0028】本発明に係る酸素欠陥型マグネタイト、F
34-xのx値の測定法を以下に説明する。
【0029】5リットルのビーカーにN2ガスでバブリ
ングした脱イオン水を約3リットル入れ、窒素雰囲気下
45〜50℃になるようにウォーターバスで加温する。
(以下使用する脱イオン水はN2ガスでバブリングした
ものを使用する。)約400mlの脱イオン水でスラリ
ーとした磁性酸化鉄約25gを約805mlの脱イオン
水で推薦しながら、該脱イオン水と共に5リットルのビ
ーカー中に加える。次いで温度を約50℃撹拌スピード
を約200rpmに保ちながら、特級硫酸約695ml
を加え、窒素雰囲気下で溶解を開始する。この時マグネ
タイト濃度は、約5g/l、硫酸水溶液は約5規定とな
っている。
【0030】溶解開始から全て、溶解して透明になるま
で行う。次に溶液を0.1μmのメンブランフィルター
でろ過し、ろ液を採取し、プラズマ発光分光(ICP)
にて鉄元素の定量を行う。次式によってx値を求める。
【0031】
【数1】 また、酸素欠陥型マグネタイトに脂肪酸誘導体又は金属
塩を吸着させる方法は一例として以下の様な方法があ
る。
【0032】脂肪酸金属塩を吸着させる場合には、Ar
ガス又はN2ガス雰囲気下、酸素欠陥型マグネタイトを
脂肪酸ナトリウム水溶液中に入れ、撹拌しながら、所望
の金属塩水溶液を滴下することで、酸素欠陥型マグネタ
イト表面に脂肪酸金属塩を析出,吸着させることができ
る。例えばステアリン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミ
ニウムを用いればステアリン酸アルミニウムを吸着させ
ることができる。
【0033】また、脂肪酸アミド、ビスアミドの場合
は、pHを調整し水に溶解させ、磁性体を入れ、pHを
調整することで、酸素欠陥型マグネタイト表面に析出,
吸着させることができる。
【0034】吸着後はN2ガス雰囲気下で乾燥させ、本
発明における磁性粉が得られる。
【0035】本発明に用いる脂肪酸誘導体又は脂肪酸金
属塩とは、具体的には、炭素数6〜50個の脂肪酸のア
ミド又は金属塩であり、例えば、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベ
ヘニン酸、メリシン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸、マーガリン酸、リシノール酸のアミド、ビスア
ミドあるいはLi,Mg,Al,Ca,Sr,Ba,S
n,Pb,Zn等の金属塩がある。
【0036】これら脂肪酸誘導体又は金属塩の使用量
は、結着樹脂、酸素欠陥マグネタイト、必要に応じて使
用される添加剤の有無、トナーの製造方法によって決定
されるもので、一義的に限定されるものでは無い。好ま
しい使用量は、酸素欠陥マグネタイト100重量部に対
して0.01重量部以上(好ましくは0.1重量部以
上)である。使用量を多くしても効果には変わりなく、
5重量部程度あれば十分である。しかし、0.01重量
部以下の場合には、帯電安定性の向上効果は不十分であ
る。
【0037】上記の脂肪酸誘導体又は金属塩は酸素欠陥
型マグネタイトに親和性を持つ官能基を有し、酸素欠陥
型マグネタイトに固く吸着すると共に疎水性を示すアル
キル基を酸素欠陥型マグネタイトに広げるため、結着樹
脂への分散性も良好になり、均質なトナーが得られる。
マグネタイトの酸素欠陥部位は鉄原子のイオン性が高ま
り脂肪酸誘導体又はその金属塩の親和性が高められると
ともに官能基の電荷局在効果も高まり、磁性体が均質に
分散したトナーがトナーの帯電安定性に寄与していると
推察している。
【0038】本発明に用いる磁性酸化鉄においては、見
かけ嵩密度は0.1〜1.2g/ccが好ましく、この
範囲であれば、凝集性が小さく、分散性に優れた八面体
形状の粒子を主体として含有する磁性酸化鉄として、本
発明の効果をより発揮する。
【0039】また、磁性酸化鉄の平均粒径は0.1〜
2.0μmが好ましい。さらに好ましくは0.1〜0.
3μmが良い。平均粒径が小さすぎると、凝集し易く、
また、耐環境性が悪くなる。平均粒径が大きすぎると、
薄膜、微小粒子中に分散して用いるとき、その表面に過
度に突出したり、偏在がおき、好ましくなく、また、色
相として、黒色度が減退するということもある。
【0040】また、本発明の磁性酸化鉄のBET比表面
積は0.5〜20m2/gが良く、特に、4〜20m2
gであることが好ましい。
【0041】本発明の磁性トナーにおける磁性酸化鉄は
結着樹脂100重量部に対し40〜150重量部、好ま
しくは50〜120重量部含有させるのがよい。
【0042】本発明トナーに使用する結着剤としては、
オイル塗布する装置を有する加圧加熱ローラ定着装置を
使用する場合には、公知のあらゆるトナー用結着物質の
使用が可能で、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロ
ルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びそ
の置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天
然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、
エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、
テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂など
が使用できる。
【0043】オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定
着方式においては、トナー像支持体部材上のトナー像の
一部がローラに転移するいわゆるオフセット現象及びト
ナー像支持部材に対するトナーの密着性が重要な問題で
ある。より少ない熱エネルギーで定着するトナーは通常
保存中もしくは現像器中でブロッキングもしくはケーキ
ングし易い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮
しなければならない。これらの現象にはトナー中の結着
物質の物性が最も大きく関与しているが、本発明者等の
研究によればトナー中の磁性体の含有量を減らすと、定
着時に前述した様にトナー像支持部材に対するトナーの
密着性は良くなるが、オフセットが起こり易くなりまた
ブロッキングもしくはケーキングも生じ易くなる。それ
故、本発明においてオイルを殆ど塗布しない加熱加圧ロ
ーラ定着方式を用いる時には結着物質の選択がより重要
である。好ましい結着物質としては架橋されたスチレン
系共重合体もしくはポリエステルがある。このスチレン
系共重合体のコモノマーとしては、例えば、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドな
どのような二重結合を有するモノカルボン酸もしくはそ
の置換体;例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マ
レイン酸メチル、マレイン酸ジメチルなどのような二重
結合を有するジカルボン酸及びその置換体;例えば塩化
ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニ
ルエステル類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレン
などのようなエチレン系オレフィン類;例えばビニルメ
チルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニル
ケトン類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチル
エーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニ
ルエーテル類等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上
用いられる。ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのよう
な芳香族ジビニル化合物、例えばエチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのような
二重結合を2個有するカルボン酸エステル、ジビニルア
ニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビ
ニルスルホンなどのジビニル化合物及び3個以上のビニ
ル基を有する化合物が単独もしくは混合物として用いら
れる。
【0044】また、加圧定着方式を用いる場合には、公
知の圧力定着性トナー用結着樹脂の使用が可能であり、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、
ポリウレタンエラストマー、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオ
ノマー樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソプレン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフ
ィンなどがある。
【0045】本発明の磁性トナーに添加する負荷電制御
剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効でモノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳
香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸系の金
属錯体が有る。他には芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳
香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、
エステル類;ビスフェノール等のフェノール誘導体類が
挙げられる。
【0046】また本発明の磁性トナーに添加する正荷電
制御剤としては、ニグロシン及びその変成物、トリブチ
ルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフト
スルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフル
オロボレートなどの四級アンモニウム塩、ジブチルスズ
オキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキ
シルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド、ジ
ブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシク
ロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレートを
用いることができる。
【0047】また、一般式
【0048】
【化1】 で表わされるモノマーの単重合体又は、前述したような
スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル
などの重合性モノマーとの共重合体を正荷電制御剤とし
て用いることができ、この場合、結着剤としての働きも
有している。
【0049】また、本発明の磁性トナーには、シリカ微
粉末を外添することが好ましい。ケイ素元素を有する磁
性酸化物と正荷電制御剤とシリカ微粉末を組み合せたト
ナーにおいては、従来のトナー以上に高性能に摩擦帯電
量を制御し、帯電を安定化するものである。
【0050】次に本発明のトナー粒子の製造方法につい
て述べる。まず、結着樹脂、磁性粉、荷電制御剤等のト
ナー組成物をボールミルのような混合機を用いて予備混
合する。得られた混合物をロールミルのような溶融混練
機を用いて混練する。冷却後ハンマーミルのような粉砕
機を用いて数mm以下の大きさに粗粉砕し、次いで超音
速ジェット粉砕機を用いて微粉砕する。得られる粒子は
0.1〜50μm程度の微粒子である、これを分級して
トナーを得る。このとき、粉砕をコントロールして分級
前の粒度分布を設定し、さらに分級をトナーの比重、フ
ィード量に応じて設定することにより、所定の粒度分布
を有するトナーが得られる。上記分級時に微粉側のカッ
トに用いられるものとして、アルピネ社製、商品名、ミ
クロプレックス132MP、ドナルドソン社製、商品
名、アキュカットA−12、もしくは細川鉄工所社製、
商品名、ミクロンセパレーターMS−1等の風力分級機
などがある。粗粉側をカットするものとしてアルピネ社
製、商品名、ミクロプレックス400MPもしくはミク
ロセパレーターMS−1等の風力分級機、泰工社製ブロ
ワシフターのようなふるいによる分級機がある。
【0051】以上は、粉砕トナーの製造方法の1例であ
り、これ以外にも懸濁重合法によるトナー、マイクロカ
プセル法によるトナー等の種々の方法が可能である。
【0052】トナー中には熱ロール定着時の離型性を向
上させる目的で低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプ
ロピレン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワ
ックス、サゾールワックス等のワックス状物質を0.5
〜6重量%程度加えることもできる。
【0053】本発明のトナーにおいては、帯電安定性、
現像性、流動性、耐久性向上のため、シリカ微粉末を添
加することが好ましい。
【0054】本発明に用いられるシリカ微粉末は、BE
T法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g
以上(特に50〜400m2/g)の範囲内のものが良
好な結果を与える。トナー100重量部に対してシリカ
微粉体0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量
部使用するのが良い。
【0055】また本発明に用いられるシリカ微粉末は、
必要に応じ、疎水化、帯電性コントロール、などの目的
でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリ
コーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカッ
プリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、そ
の他の有機ケイ素化合物等の処理剤で、或いは種々の処
理剤で併用して処理されていることも好ましい。
【0056】他の添加剤としては、例えばテフロン、ス
テアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤、中で
もポリ弗化ビニリデンが好ましい。或いは酸化セリウ
ム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、
中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。もしくは例
えば酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動性付与剤、
中でも特に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止
剤、或いは例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化ア
ンチモン、酸化スズ等の導電性付与剤、また逆極性の白
色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用い
ることもできる。
【0057】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、これは本発明を何ら限定するものではない。尚以下
の配合における部数は重量部である。
【0058】まず本発明における磁性酸化鉄の製造例を
示す。
【0059】製造例 FeSO453kgを50リットルの水に溶解し、次に
蒸気で加温、40℃以上を維持しながら鉄濃度2.4m
ol/lの溶液を作り、空気を吹き込みながらおよそ7
0℃にて酸化した。
【0060】得られたスラリーを濾過、水洗して、表1
に示したように、乾燥し磁性酸化鉄を得た。
【0061】磁性酸化鉄H〜MについてはさらにN2
ス雰囲気下で脂肪酸誘導体又は脂肪酸金属塩を吸着させ
た。
【0062】
【表1】 次に、上記製造例の磁性酸化鉄を用いた実施例を示す。
【0063】実施例1 スチレン/n−ブチルアクリレート/ジビニルベンゼン共重合体 100部 (共重合重量比80/19.5/0.5、重量平均分子量30万) 負荷電性制御剤(モノアゾ系クロム錯体) 2部 低分子量ポリプロピレン 3部 磁性酸化鉄(酸素欠陥型マグネタイト)A 80部 上記材料をブレンダーでよく混合した後、ロールミルに
て150℃で溶融混練した。混練物を冷却後、ハンマー
ミルにて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた粉砕機に
て微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級し、体積平
均径が8.2μmの黒色粉体を得た。
【0064】この黒色粉体100部に、チタン酸ストロ
ンチウム粉体4部、疎水性シリカR812(日本アエロ
ジル製)を添加しヘンシェルミキサーで混合しトナーと
した。
【0065】このトナーを用いて市販のキヤノン社製複
写機NP8582で画出しを行なったところ、常温常湿
で画像濃度は1.35と高く地カブリもない解像度の高
い画像が得られた。さらに15℃,10%の低温低湿環
境および、35℃,85%の高温高湿環境下において
も、画像濃度は1.32,1.31と高く、異なる環境
条件に於ても画像濃度の変動は小さく、また5万枚の繰
り返しコピーを続けても画像濃度は安定しており、地カ
ブリ、反転カブリも問題とならなかった。
【0066】実施例2〜4 実施例1の磁性酸化鉄Aの代りに磁性酸化鉄B〜Dを用
いることを除いては実施例1と同様に行なった。異なる
環境条件下において、いずれも高い画像濃度でその変動
も小さく、繰り返しコピーによっても安定していた。
【0067】実施例5 実施例1の負荷電性制御剤2部の代りにニグロシン4部
を用いることを除いては実施例1とほぼ同様にトナーを
作製し、キヤノン製複写機NP4835で画出しした。
鮮明な高い画像濃度の画像が得られ、環境条件を変えて
も良好で変動も小さく繰返しコピーによっても安定して
いた。
【0068】比較例1 磁性酸化鉄Aの代わりに磁性酸化鉄Eを用いることを除
いては、実施例1と同様にしてトナーを得、テストを行
なった。
【0069】常温常湿においては、実施例1のものより
も画像濃度が1.20と低く地カブリが僅かにあり、低
温低湿環境条件下では地カブリがふえ、3万枚の繰り返
しコピーをすることによって画像濃度の低下が起こり、
はじめ1.30であった濃度が1.10に下った。ま
た、高温高湿環境条件では、初めから濃度が1.03と
低く、3万枚の繰り返しコピーによって濃度が0.95
まで下った。
【0070】比較例2 磁性酸化鉄Aの代わりに磁性酸化鉄Fを用いることを除
いては実施例1と同様に行なった。常温常湿で実施例1
の場合と比較して画像濃度が低かった。低温低湿条件に
おいても、実施例1の場合と比較してさらに画像濃度が
低下し、3万枚の繰り返しコピーでは、初期1.25で
あった濃度が、1.03であったが、5万枚では0.9
1に下った。また、高温高湿条件では、初期1.27の
画像濃度であったがトナーの飛散が目立ち、5万枚では
1.09に低下した。
【0071】比較例3 磁性酸化鉄Aの代わりに磁性酸化鉄Gを用いることを除
いては、実施例1と同様に行なった。常温常湿で実施例
1の場合と比較してほぼ同等であったが、低温低湿条件
においても、実施例1の場合と比較してやや濃度が低
く、3万枚の繰り返しコピーでは、初期1.27であっ
た濃度が、1.13であったが、5万枚では1.10に
下った。また、高温高湿条件では、初期1.26の画像
濃度が3万枚では1.21であったが、5万枚では1.
17に低下した。
【0072】各実施例及び比較例のトナーによる画像濃
度を表2及び表3に示す。
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】実施例6 スチレン−n−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 100部 (モノマー重量比80/19.5/0.5 Mw30万) 低分子量ポリプロピレン(Mw6000) 3部 磁性粉(磁性酸化鉄Hにステアリン酸カルシウム2%吸着) 60部 負荷電性制御剤(モノアゾ系クロム錯体) 2部 上記材料をヘンシェルミキサーでよく混合した後、15
0℃に設定したエクストルーダーで混練し、冷却後、カ
ッターミルにて粗粉砕した後、ジェット気流を用いたジ
ェットミルで微粉砕し、風力分級機で分級し、平均粒径
12μmの黒色微粉体を得た。
【0076】得られた黒色微粉体100部に疎水性シリ
カ(BET240m2/g)0.4部を加えヘンシェル
ミキサーで混合して磁性トナーを得た。
【0077】この磁性トナーを市販のキヤノン製複写機
NP8580で3万枚の複写テストを行った。
【0078】低温低湿下(15℃,10%RH)、常温
常湿下(23℃,60%RH)、高温高湿下(32.5
℃,90%RH)、各々の環境下においても画像濃度は
常に1.33以上あり、カブリも認められず良好な画像
が得られた。
【0079】実施例7 スチレン−2エチルヘキシルアクリレート−ジビニルベンゼン 100部 (モノマー重量比70/29.1/0.9,Mw=34万) 低分子量ポリプロピレン(Mw6000) 4部 磁性粉 65部 (磁性酸化鉄Iにパルミチン酸カルシウム1.5%吸着させたもの) 負荷電制御剤(モノアゾ系クロム錯体) 2部 実施例6と同様の方法で平均粒径11μmの黒色微粉体
を得た。この黒色微粉体100部に対し、疎水性シリカ
(BET280m2/g)0.4部を加えてヘンシェル
ミキサーで外添して磁性トナーを得た。
【0080】この磁性トナーを市販のキヤノン製複写機
NP6650で2万枚の複写テストを行った結果、低温
低湿下、常温常湿下、高温高湿下、各々環境下において
も常に画像濃度は1.30以上あり、カブリもなく良好
な画像が得られた。
【0081】実施例8 スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 100部 (モノマー重量比80/19.5/0.5,Mw30万) 低分子量プロピレン−エチレン共重合体(Mw6000) 4部 磁性粉(磁性酸化鉄Jにステアリン酸アルミニウム1%吸着) 60部 負荷電制御剤 2部 (tert−ブチル−ハイドロキシナフトエ酸クロム錯体) 上記材料を用い実施例6と同様の方法で平均粒径11μ
mの黒色微粉体を得、実施例6と同様の外添をして磁性
トナーを得た。
【0082】この磁性トナーを実施例6と同様の複写テ
ストを行ったところ、低温低湿下、常温常湿下、高温高
湿下、各々の環境下で常に画像濃度を1.30以上に維
持しカブリのない良好な画像を得ることができた。
【0083】実施例9 スチレン−nブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 100部 低分子量ポリプロピレン(Mw6000) 4部 磁性粉(磁性酸化鉄Hにパルミチン酸アミド2%吸着) 65部 負荷電制御剤(モノアゾ系染料クロム錯体) 2部 上記材料を用い、実施例6と同様の方法で平均粒径11
μmの黒色微粉体を得、実施例6と同様の外添をして磁
性トナーを得た。
【0084】この磁性トナーを実施例6と同様の複写テ
ストを行った結果、実施例6と同様に各環境下画像濃度
は常に1.33以上あり、カブリもなく良好な画像を維
持できた。
【0085】実施例10 スチレン−2エチルヘキシルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 (モノマー重量比70/29.2/0.8 Mw35万) 100部 低分子量ポリプロピレン(Mw6000) 4部 磁性粉(磁性酸化鉄Hにステアリン酸マグネシウム2%吸着) 70部 ニグロシン 3部 上記の材料を用い、実施例6と同様の方法で平均粒径1
1μmの黒色微粉体を得、この黒色微粉体100部に正
荷電性疎水性シリカ(BET130m2/g)0.4部
を加えヘンシェルミキサーで混合して磁性トナーを得
た。
【0086】この磁性トナーを市販のキヤノン製複写機
NP5540で2万枚の複写テストを行った。
【0087】画像濃度は低温低湿下、常温常湿下、高温
高湿下、各々の環境下で常に1.30以上あり、カブリ
のない良好な画像を得られた。
【0088】比較例4 実施例6において磁性酸化鉄Hを磁性酸化鉄Kにかえる
以外はすべて同様の方法で平均粒径11μmの磁性トナ
ーを得た。この磁性トナーを実施例6と同様の複写テス
トを行ったところ低温低湿下において初期、画像濃度が
1.30であったが、1万枚複写後画像濃度が1.12
〜1.01と低下した。
【0089】常温、常湿下では画像濃度が1.25〜
1.17、高温高湿下では画像濃度が1.20〜1.1
0と実施例6と比べて各々環境ともに画像濃度が著しく
低下し、ガサついた画像となった。
【0090】比較例5 実施例6において磁性酸化鉄Hを磁性酸化鉄Lにかえる
以外はすべて同様の方法で平均粒径11μmの磁性トナ
ーを得た。
【0091】この磁性トナーを実施例6と同様の複写テ
ストを行ったところ常温常湿下、低温低湿下では画像濃
度1.25以上を維持できたが、高温高湿下では初期か
ら画像濃度が1.20と低く、1万枚めで1.10を割
り込んでしまった。
【0092】比較例6 実施例6において磁性酸化鉄Hを磁性酸化鉄Kにかえ、
ステアリン酸カルシウムを吸着を行わない以外は全て同
様な方法で平均粒径11μmの磁性トナーを得た。
【0093】この磁性トナーを実施例6と同様の複写テ
ストを行ったところ比較例4と同様に低温低湿下では初
期は画像濃度が1.25であったが、1万枚複写後、画
像濃度が1.10〜1.05と低下した。
【0094】常温常湿下では画像濃度1.22〜1.1
0、高温高湿下では画像濃度が1.22〜1.13と比
較例4と同等な結果であった。
【0095】比較例7 実施例6において磁性酸化鉄Hを磁性酸化鉄Mにかえる
こと以外は全て同様な方法で平均粒径11μmの磁性ト
ナーを得た。
【0096】この磁性トナーを実施例6と同様の複写テ
ストを行ったところ低温低湿下、常温常湿下では常に画
像濃度1.25以上であったが高温高湿下では初期から
画像濃度1.05で複写枚数が進んでも画像濃度が1.
20以下であった。
【0097】
【発明の効果】本発明の磁性トナーはカブリのない、濃
度の高い画像が得られ、異なる環境条件下においても、
画像濃度変動が小さく、さらに低温低湿下においても適
正な電荷を保ちチャージ・アップによる濃度低下などを
発生することがなく、高い画像濃度を維持できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海野 真 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 明石 恭尚 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 内山 正喜 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−85426(JP,A) 特開 昭53−137148(JP,A) 特開 昭54−139544(JP,A) 特開 昭56−64348(JP,A) 特開 昭63−17222(JP,A) 特開 平2−171760(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe34-x(x=0.01〜0.25)
    で示される酸素欠陥型マグネタイトを磁性粉として含有
    することを特徴とする磁性トナー。
  2. 【請求項2】 酸素欠陥型マグネタイトが脂肪酸誘導体
    又は脂肪酸金属塩で処理されていることを特徴とする請
    求項1記載の磁性トナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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