JP3176231B2 - 磁性トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 - Google Patents

磁性トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法

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JP3176231B2
JP3176231B2 JP24004094A JP24004094A JP3176231B2 JP 3176231 B2 JP3176231 B2 JP 3176231B2 JP 24004094 A JP24004094 A JP 24004094A JP 24004094 A JP24004094 A JP 24004094A JP 3176231 B2 JP3176231 B2 JP 3176231B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録の
ごとき画像形成方法における静電荷潜像を顕像化するた
めの磁性トナー、該磁性トナーを有するプロセスカート
リッジ及び該磁性トナーを使用する画像形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報(米国特許第3,666,363号明細書)及び
特公昭43−24748号公報(米国特許第4,07
1,361号明細書)等に記載されているごとく、多数
の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用
し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、
次いで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要
に応じて、紙のごとき転写材にトナー画像を転写した
後、加熱、圧力、加熱加圧などにより定着し、複写物ま
たはプリントを得るものである。
【0003】静電潜像をトナーを用いて可視像化する現
像方法も種々知られている。例えば米国特許第2,87
4,063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、米
国特許第2,618,552号明細書に記載されている
カスケード現像法及び米国特許第2,221,776号
明細書に記載されているパウダークラウド法、ファーブ
ラシ現像法、液体現像法等、多数の現像法が知られてい
る。これらの現像法において、特にトナー及びキャリヤ
ーを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カスケー
ド法、液体現像法などが実用化されている。これらの方
法はいずれも比較的安定に良画像の得られる優れた方法
であるが、反面キャリヤーの劣化、トナーとキャリヤー
の混合比の変動という二成分現像剤にまつわる問題点を
有する。
【0004】かかる問題点を解消するため、トナーのみ
よりなる一成分系現像剤を用いる現像方法が各種提案さ
れている。中でも、磁性を有するトナー粒子よりなる現
像剤を用いる方法に優れたものが多い。
【0005】米国特許第3,909,258号明細書に
は電気的に導電性を有する磁性トナーを用いて現像する
方法が提案されている。これは内部に磁性を有する円筒
状の導電性スリーブ上に導電性磁性トナーを支持し、こ
れを静電像を有する静電像担持体に接触せしめ現像する
ものである。この際、現像部において、記録体表面とス
リーブ表面の間にトナー粒子により導電路が形成され、
この導電路を経てスリーブより磁性トナー粒子に電荷が
導かれ、静電像の画像部と磁性トナー粒子との間のクロ
ーン力によりトナー粒子が画像部に付着して現像され
る。この導電性磁性トナーを用いる現像方法は従来の二
成分現像方法にまつわる問題点を回避した優れた方法で
あるが、反面トナーが導電性であるため、トナー画像を
有する静電像担持体から普通紙等の最終的な支持部材へ
静電的に転写することが困難であるという問題を有して
いる。
【0006】静電的に転写することが可能な高抵抗の磁
性トナーを用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分
極を利用した現像方法がある。しかし、かかる方法は本
質的に現像速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得ら
れていない等の問題点を有している。
【0007】高抵抗の絶縁性の磁性トナーを用いるその
他の現像方法として、磁性トナー粒子相互の摩擦、磁性
トナー粒子とスリーブ等との摩擦等により磁性トナー粒
子を摩擦帯電し、摩擦電荷を有する磁性トナーで静電像
を現像する方法が知られている。しかしこれらの方法
は、磁性トナー粒子と摩擦部材との接触回数が少なく摩
擦帯電が不十分となり易い、帯電した磁性トナー粒子は
スリーブとの間のクローン力が強まりスリーブ上で凝集
し易い等の問題点を有している。
【0008】特開昭55−18656号公報(対応米国
特許Nos.4395476及び4473627)にお
いて、上述の問題点を除去した新規なジャンピング現像
方法が提案された。これはスリーブ上に磁性トナーをき
わめて薄く塗布し、これを摩擦帯電し、次いでスリーブ
上の磁性トナー層を静電像に近接させて現像するもので
ある。この方法は、磁性トナーをスリーブ上にきわめて
薄く塗布することによりスリーブと磁性トナーの接触す
る機会を増し、磁性トナーの十分な摩擦帯電を可能にし
たこと、磁力によって磁性トナーを支持し、かつ磁石と
磁性トナーを相対的に移動させることにより磁性トナー
粒子相互の凝集をとくとともにスリーブと十分に摩擦せ
しめていること、等によって優れた画像が得られるもの
である。
【0009】上記の現像方法に用いる絶縁性トナー中に
は微粉末状の磁性体が相当量混合分散されており、該磁
性体の一部がトナー粒子の表面に露出しているため、磁
性体の種類が、磁性トナーの流動性及び摩擦帯電性に影
響する。結果として、磁性トナーの現像特性、耐久性等
の磁性トナーに要求される種々の特性に影響を与える。
【0010】より詳細に言えば、従来の磁性体を含有す
る磁性トナーを用いたジャンピング現像方法において
は、長期間の繰り返しの現像工程(例えば複写)を続け
ると、磁性トナーを含有する現像剤の流動性が低下し、
充分な摩擦帯電が得られず、帯電が不均一となりやす
く、低温低湿環境において、カブリ現象が発生しやす
く、画質上の問題点となりやすい。磁性トナー粒子を構
成している結着樹脂と磁性体との密着性が弱い場合に
は、繰り返しの現像工程により、磁性トナー粒子表面か
ら磁性体が取れて、トナー画像の濃度低下等の悪影響を
与える傾向がある。
【0011】磁性トナー粒子中での磁性体の分散が不均
一である場合には、磁性体を多く含有する粒径の小さな
磁性トナー粒子がスリーブ上に蓄積し、画像濃度低下及
びスリーブゴーストと呼ばれる濃淡のムラの発生が見ら
れる場合もある。
【0012】従来、磁性トナーに含有される磁性酸化鉄
に関し、特開昭62−279352号公報(対応米国特
許No.4820603)、特開昭62−278131
号公報(対応米国特許No.4975214)において
は、ケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子を含有する磁
性トナーが提案されている。かかる磁性酸化鉄粒子は、
意識的にケイ素元素を磁性酸化鉄粒子の内部に存在させ
ているが、該磁性酸化鉄粒子を含有する磁性トナーの流
動性に、いまだ改良すべき点を有している。
【0013】特公平3−9045号公報(対応欧州特許
出願公開EP−A187434)においては、ケイ酸塩
を添加することで、磁性酸化鉄粒子の形状を球形に制御
する提案がされている。この方法で得られた磁性酸化鉄
粒子は、粒径の制御のためにケイ酸塩を使用するため磁
性酸化鉄粒子内部にケイ素元素が多く分布し、磁性酸化
鉄粒子表面におけるケイ素元素の存在量が少なく、磁性
トナーの流動性改良が不十分となりやすい。
【0014】特開昭61−34070号公報において
は、四三酸化鉄への酸化反応中にヒドロキソケイ酸塩溶
液を添加して四三酸化鉄を製造する方法が提案されてい
る。この方法による四三酸化鉄粒子は、表面近傍にSi
元素を有するものの、Si元素が四三酸化鉄粒子表面近
傍に層を成して存在し、表面が摩擦のごとき機械的衝撃
に対して弱いという問題点を有している。
【0015】本発明者らは、以上の問題点を解決すべ
く、特開平5−72801号公報(対応欧州特許出願公
開EP−A533069)において、酸性酸化鉄粒子中
にケイ素元素を含有し、かつ、磁性体粒子表面近傍に、
全ケイ素元素含有率の44〜84%が存在する磁性酸化
鉄粒子を含有した磁性トナーを提案した。
【0016】しかしながら、該磁性酸化鉄粒子を含有し
た磁性トナーにおいて、そのトナー流動性や結着樹脂と
該磁性酸化鉄粒子との密着性は、改良されたものの、製
造例に記載されている磁性酸化鉄粒子においては最表面
にケイ酸成分が多量に存在し、磁性酸化鉄粒子表面に細
孔構造が形成されており、磁性酸化鉄粒子のBET比表
面積が増加するために、該磁性酸化鉄粒子を含有する磁
性トナーは、高湿環境下に長期に放置した後では、摩擦
帯電特性がかなり低下する傾向にあった。
【0017】さらには特開平4−362954号公報
(対応欧州特許出願公開EP−A468525)には、
ケイ素元素とアルミ元素双方を含む磁性酸化鉄粒子が開
示されているが、環境特性のさらなる改良が望まれてい
る。
【0018】さらには、特開平5−213620号公報
には、ケイ素成分を含有し、かつ表面にケイ素成分が露
出している磁性酸化鉄粒子が開示されているが、上述と
同様環境特性のさらなる改良が望まれている。
【0019】近年、複写機及びレーザービームプリンタ
ーのごとき電子写真技術を用いた画像形成装置の機能が
多様化し、得られたトナー画像の高精細化、高画質化が
求められている。トナー及びトナーを充填したプロセス
カートリッジの保存環境は様々てあり、放置安定性はト
ナー特性として不可欠である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき問題点を解決した磁性トナーを提供するもので
ある。
【0021】さらに本発明の目的は、画像濃度が高く、
画像再現性に優れた磁性トナーを提供することにある。
【0022】さらに本発明の目的は、長時間の使用にお
いてもカブリがなく、安定した帯電性能を有する磁性ト
ナーを提供することにある。
【0023】さらに本発明の目的は、高湿度下において
も、帯電特性に優れ、さらに長期放置安定性に優れた磁
性トナーを提供することにある。
【0024】さらに、本発明の目的は、該磁性トナーを
保有するプロセスカートリッジ及び該磁性トナーを使用
する画像形成方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、結
着樹脂及び磁性酸化鉄を少なくとも含有する磁性トナー
において、該磁性トナーは重量平均粒径が13.5μm
以下であり、該磁性トナーの粒度分布において、粒径1
2.7μm以上の磁性トナー粒子の含有量が50重量%
以下であり、該磁性酸化鉄は、該磁性酸化鉄のケイ素元
素の含有率が、鉄元素を基準として0.4〜2.0重量
%であり、該磁性酸化鉄の最表面におけるFe/Si原
子比が1.2〜2.8であり、Fe/Al原子比が0.
95以上(Alの存在量が0である場合も含む)であ
り、該磁性酸化鉄の平滑度が0.45〜0.7であるこ
とを特徴とする磁性トナーに関する。
【0026】さらに本発明は、該磁性酸化鉄の平滑度が
0.5〜0.7であることを特徴とする磁性トナーに関
する。
【0027】さらに本発明は、該磁性酸化鉄の嵩密度が
0.8g/cm3 以上であることを特徴とする磁性トナ
ーに関する。
【0028】さらに本発明は、該磁性酸化鉄の比表面積
が15.0m2 /g以下であることを特徴とする磁性ト
ナーに関する。
【0029】さらに本発明は、該磁性酸化鉄が、アルミ
元素に換算して0.01〜2.0重量%のアルミ水酸化
物で処理されていることを特徴とする磁性トナーに関す
る。
【0030】さらに本発明は、該磁性酸化鉄の最表面に
おけるFe/Al原子比が0.3〜10.0であること
を特徴とする磁性トナーに関する。
【0031】さらに、本発明は、画像形成装置本体に着
脱可能なプロセスカートリッジにおいて、静電荷像保持
体と、該静電荷像保持体に形成された静電荷像を現像剤
を用いて現像する現像手段とを有し、該現像剤は、結着
樹脂及び磁性酸化鉄粒子を少なくとも含有する磁性トナ
ーを有しており、該磁性トナーは重量平均粒径が13.
5μm以下であり、該磁性トナーの粒度分布において、
粒径12.7μm以上の磁性トナー粒子の含有量が50
重量%以下であり、該磁性酸化鉄粒子は、該磁性酸化鉄
粒子のケイ素元素の含有率が、鉄元素を基準として0.
4〜2.0重量%であり、該磁性酸化鉄粒子の最表面に
おけるFe/Si原子比が1.2〜2.8であり、Fe
/Al原子比が0.95以上(Alの存在量が0である
場合も含む)であり、該磁性酸化鉄粒子の平滑度が0.
45〜0.7であることを特徴とするプロセスカートリ
ッジに関する。
【0032】さらに、本発明は、静電荷像保持体に静電
荷像を形成し、静電荷像を現像手段に保有されている磁
性トナーで現像してトナー像を形成する画像形成方法に
おいて、静電荷像を現像するための磁性トナーは、結着
樹脂及び磁性酸化鉄粒子を少なくとも含有しており、該
磁性トナーは重量平均粒径が13.5μm以下であり、
該磁性トナーの粒度分布において、粒径12.7μm以
上の磁性トナー粒子の含有量が50重量%以下であり、
該磁性酸化鉄粒子は、該磁性酸化鉄粒子のケイ素元素の
含有率が、鉄元素を基準として0.4〜2.0重量%で
あり、該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/Si原
子比が1.2〜2.8であり、Fe/Al原子比が0.
95以上(Alの存在量が0である場合も含む)であ
り、該磁性酸化鉄粒子の平滑度が0.45〜0.7であ
ることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0033】プリンターのごとき画像形成装置における
高速化、耐久枚数の増大に伴いトナーの耐久性の向上が
求められている。
【0034】本発明者らは、磁性トナーの平均粒径及び
粒度分布、磁性酸化鉄粒子の最表面、組成及び構造をコ
ントロールすることで、該磁性酸化鉄粒子を含有した磁
性トナーにおいて、流動性が優れ、長期放置安定性、耐
久性、磁性トナー粒子中の磁性体の分散が均一であり、
優れた物性を有する磁性トナーが得られることを見い出
した。
【0035】本発明の磁性トナーにおいては、重量平均
粒径が13.5μm以下(好ましくは3.5〜13.5
μm、より好ましくは4.0〜11.0μm)であり、
磁性トナーの粒度分布において粒径12.7μm以上の
磁性トナー粒子の含有量が50重量%以下(好ましくは
40重量%以下、より好ましくは30重量%以下)であ
る磁性トナーの磁性体として、ケイ素元素を含有する特
定な磁性酸化鉄粒子を用いることが特徴の1つである。
【0036】磁性トナーの重量平均粒径が13.5μm
を越えたり、粒径12.7μm以上の磁性トナー粒子の
含有量が50重量%を越える場合は、磁性トナーの解像
性が低下し、カブリも発生しやすくなる。
【0037】さらに、磁性トナー粒子の重量平均粒径が
3.5μmより小さい場合には、本発明で使用する特殊
な磁性酸化鉄粒子を用いても磁性トナーの流動性は低く
なり、帯電不良によりカブリ、濃度うす、さらには、ト
ナーの比表面積が増大し、保存安定性が著しく劣化する
等の問題が発生しやすくなるので、重量平均粒径は3.
5μm以上が好ましい。
【0038】本発明の磁性トナーでは、磁性酸化鉄粒子
のケイ素元素の含有率が鉄元素を基準にして、0.4〜
2.0重量%(より好ましくは、0.5〜0.9重量
%)であり、かつ該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるF
e/Siの原子比が1.2〜2.8である磁性酸化鉄粒
子を使用している。
【0039】磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/S
iの原子比は、X線光電子分光法(XPS)によって測
定する。
【0040】ケイ素元素の含有率が0.4重量%より少
なくまたはFe/Si原子比が2.8を超える場合に
は、磁性トナーへの改善効果、特に磁性トナーの流動性
の改善の程度が低い。ケイ素元素の含有率が2.0重量
%より多くまたはFe/Si原子比が1.2未満の場合
には、環境特性、特に高湿度下における長期放置におい
て、帯電性の劣化を生じる。さらには、磁性トナーの耐
久性、結着樹脂への磁性酸化鉄粒子の分散性も低下す
る。
【0041】磁性酸化鉄粒子の最表面のケイ素原子量
は、磁性酸化鉄粒子の流動性及び吸水性と相関性が有
り、該磁性酸化鉄粒子を含有した磁性トナーのトナー物
性に大きな影響を与える。
【0042】さらに本発明においては、磁性酸化鉄粒子
の平滑度が0.45〜0.7であり、より好ましくは
0.5〜0.7である。本発明での平滑度は、磁性酸化
鉄粒子の表面の細孔の量に関係し、平滑度が0.45未
満の場合、磁性酸化鉄の表面の細孔が多く存在し、水の
吸着が促進される。
【0043】さらに本発明のより好ましい系の一つとし
ては、該磁性酸化鉄粒子の嵩密度が0.8g/cm3
上、好ましくは1.0g/cm3 以上を満足することで
ある。
【0044】磁性酸化鉄粒子の嵩密度が0.8g/cm
3 未満の場合、トナー製造時における他のトナー材料と
の物理的混合性に悪影響を及ぼし、磁性酸化鉄粒子の分
散性が低下する。
【0045】さらに本発明のより好ましい系の一つとし
ては、該磁性酸化鉄粒子のBET比表面積が15.0m
2 /g以下、好ましくは12.0m2 /g以下を満足す
ることである。磁性酸化鉄粒子のBET比表面積が1
5.0m2 /gを超える場合、磁性酸化鉄粒子の水分吸
着性が増加し、該磁性酸化鉄粒子を含有した磁性トナー
の吸湿性、帯電性に悪影響を及ぼす。
【0046】本発明者らは、鋭意検討の結果、磁性酸化
鉄粒子の水分吸着特性は、その表面における細孔が大き
く関与しており、細孔容積をコントロールすることが最
も重要であることを見い出した。該磁性酸化鉄粒子の全
細孔容積が7.0×10-3〜15.0×10-3ml/
g、より好ましくは、8.0×10-3〜12.0×10
-3ml/gであることが好ましい。
【0047】全細孔容積が7.0×10-3ml/g未満
の場合、結着樹脂との付着性が弱く、磁性トナー粒子か
らの磁性酸化鉄粒子の脱離、その結果として、画像濃度
低下等の悪影響を与えやすい。さらには、磁性酸化鉄粒
子の表面細孔は、水分の吸着に大きく関与し、該磁性酸
化鉄粒子を含有した磁性トナーの水分吸着特性に大きく
影響を与えている。磁性トナーの表面水分量は、トナー
の帯電特性に大きく関与している。
【0048】磁性酸化鉄粒子の表面全細孔容積が7.0
×10-3ml/g未満の場合、磁性酸化鉄粒子の水分保
持能力が著しく低下する。そのため、低湿下の環境にお
いて、該磁性酸化鉄を含有している磁性トナーは、チャ
ージアップしやすく、画像濃度低下を生じやすい。
【0049】全細孔容積が15.0×10-3ml/gを
超える場合、磁性酸化鉄粒子の水分吸着性が増加する。
そのため、高湿下の環境において、該磁性酸化鉄粒子を
含有した磁性トナーは、放置により吸湿しやすく帯電量
の低下を生じ、その結果、画像濃度低下を生じやすい。
【0050】さらに、本発明に使用される磁性酸化鉄粒
子は、表面の細孔分布において、細孔径20Å未満の細
孔(ミクロポア)の全比表面積が、細孔径20Å以上
(20Å〜500Å)の細孔(メソポア)の全比表面積
以下となることが好ましい。
【0051】磁性酸化鉄粒子の表面細孔径は、水の吸着
に影響が大であり、小さな細孔の場合は、吸着水が脱着
しにくい。磁性酸化鉄粒子の細孔径20Å未満の細孔の
全比表面積が、細孔径20Å以上の細孔の全比表面積を
超える場合は、吸着水が脱着しにくい吸着サイトが、よ
り多く存在することとなり、該磁性酸化鉄粒子を含有す
る磁性トナーにおいて、特に高湿下の長期放置において
帯電特性が著しく低下し、さらには帯電特性の回復が困
難である。
【0052】さらに本発明に使用される磁性酸化鉄粒子
は、窒素による吸脱着等温線において基本的に吸着側と
脱離側の等温線にヒステリシスを生じないことが好まし
い。等温線における任意の相対圧における吸脱着の吸着
ガス量差が4%以下であることが好ましい。
【0053】窒素による吸脱着等温線にヒステリシス
(すなわち、差)を生じることは、その細孔において細
孔入口が狭く、内部の細孔が広がっているインクボトル
タイプの細孔を有しているものであり、吸着した物質
(水)が脱着しにくい構造となり、該磁性酸化鉄粒子を
含有するトナーにおいて、特に高湿下での帯電特性に悪
影響を及ぼすものである。
【0054】さらに本発明に使用される磁性酸化鉄粒子
の温度23.5℃、湿度65%RHにおける水分量が、
0.4〜1.0重量%(より好ましくは、0.45〜
0.90重量%)であり、かつ温度32.5℃/湿度8
5%RHにおける水分量が0.6〜1.5重量%(より
好ましくは、0.60〜1.10重量%)であり、かつ
それぞれの環境における水分量の差が、0.6重量%以
下(より好ましくは、0.3重量%以下)であることが
好ましい。
【0055】上記の範囲を下回る場合は、特に低湿下で
磁性トナーがチャージアップしやすく、超える場合は、
帯電量の低下をもたらしやすい。さらには、各環境の水
分量の差が0.6重量%を超える場合は、環境差による
画像特性差が生じ、あまり好ましくない。
【0056】更に本発明に使用される磁性酸化鉄粒子
は、0〜0.80重量%のアルミ元素を含有しているこ
とが好ましい。
【0057】また磁性酸化鉄粒子は、アルミ元素に換算
して0.01〜2.0重量%(より好ましくは、0.0
5〜1.0重量%)のアルミ水酸化物で処理されている
ことが好ましい。
【0058】理由は明らかではないが、アルミ水酸化物
で磁性酸化鉄粒子表面の処理を行うことにより、より磁
性トナーの帯電安定化することが可能であることが確認
された。アルミ元素に換算して0.01重量%未満の場
合、その効果は少なく、逆に2.0重量%を超える場
合、磁性トナーの環境特性、特に高湿下の帯電特性が悪
化しやすい。
【0059】さらに、本発明に使用される磁性酸化鉄粒
子の最表面における、Fe/Al原子比は、0.95以
上(Alの存在量が0の場合も含む)である必要があ
り、0.95〜10.0であることが好ましく、更には
0.95〜5.0、特には0.95〜2.0であること
が好ましい。磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/A
l原子比が0.3未満の場合、トナーの環境特性、特に
高湿下の帯電特性が悪化しやすく、10.0を超える場
合には、帯電安定化の効果を得られないこともある。
【0060】さらに本発明に使用される磁性酸化鉄粒子
は、平均粒径が0.1〜0.4μm、好ましくは0.1
〜0.3μmを有していることが好ましい。
【0061】本発明における各種物性データの測定法を
以下に詳述する。
【0062】(1)磁性トナーの粒度分布 磁性トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
う。
【0063】測定装置としては、コールターカウンター
TA−II(コールター社製)を用いる。電解液は、1
級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調
整する。例えば、ISOTON(R)−II(コールタ
ーサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。
測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml
中に分散剤として、界面活性剤(好ましくはアルキルベ
ンゼンスルホン酸塩)を、0.1〜5ml加え、さらに
測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液
は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記
測定装置により、アパーチャーとして100μmアパー
チャーを用いて、トナー粒子の体積、個数を測定して体
積分布と個数分布とを算出する。それから、本発明に係
るところの体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径
(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表
値とする)、個数分布から求めた個数基準の個数平均粒
径(D1)、及び体積分布から求めた重量基準の粗粉量
(20.2μm以上)、個数分布から求めた個数基準の
微粉個数(6.35μm以下)を求める。
【0064】(2)Fe/Si原子比、Fe/Al原子
比 本発明において、磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe
/Si原子比ならびにFe/Al原子比は、XPS測定
により求める。
【0065】その条件は、 XPS測定装置;VG社製ESCALAB,200−X
型 X線光電子分光装置 X線源;Mg Kα(300W) 分析領域;2×3mmとする。
【0066】(3)嵩密度 本発明における磁性酸化鉄粒子の嵩密度は、JIS−K
−5101の顔料試験法に準じて測定する。
【0067】(4)平滑度 本発明において磁性酸化鉄粒子の平滑度Dは次のように
求める。
【0068】
【外1】
【0069】(5)BET比表面積 磁性酸化鉄粒子のBET比表面積の実測は次のようにし
て行う。
【0070】BET比表面積は、湯浅アイオニクス
(株)製、全自動ガス吸着量測定装置:オートソープ1
を使用し、吸着ガスに窒素を用い、BET多点法により
求める。サンプルの前処理としては、50℃で10時間
の脱気を行う。
【0071】(6)磁性酸化鉄粒子の平均粒径及び表面
積 平均粒径の測定及び磁性酸化鉄粒子の表面積の算出は次
のように行う。
【0072】磁性酸化鉄粒子の透過型電子顕微鏡写真を
撮影し、4万倍に拡大したものにつき、任意に250個
選定後、投影径の中のMartin径(定方向に投影面
積を2等分する線分の長さ)を測定し、これを個数平均
径で表す。
【0073】表面積の算出には磁性酸化鉄を平均粒径を
直径とした球形と仮定し、通常の方法で磁性酸化鉄の密
度を測定し表面積の値を求める。
【0074】
【外2】
【0075】(7)細孔分布 本発明における磁性酸化鉄粒子の窒素ガスによる吸脱着
等温線、全細孔容積、細孔径20Å未満の細孔の全比表
面積及び細孔径20Å以上の細孔の全比表面積は、次の
ように求める。
【0076】測定装置としては、全自動ガス吸着装置:
オートソープ1(湯浅アイオニクス(株)製)を使用
し、吸着ガスに窒素を用い、相対圧力0〜1.0まで吸
着40ポイント及び脱着40ポイントの測定を行い、d
e Boerのt−プロット法、kelvin式及び
B.J.H法により細孔分布を計算し、それぞれ求め
る。サンプルの前処理としては、50℃で10時間の脱
気を行う。
【0077】(8)水分量 本発明における、磁性酸化鉄粒子の水分量は次のように
求める。水分量は温度23.5℃湿度62%RH及び温
度32.5℃湿度85%RHの環境に磁性酸化鉄粒子を
3日間放置し、その後、平沼産業(株)製の微量水分測
定装置AQ−6型及び自動水分気化装置SE−24型を
用い、窒素ガスキャリア0.2リットル/minを通気
しながら130℃に試料を加熱し測定を行う。
【0078】(9)ケイ素元素量 本発明の磁性酸化鉄粒子中のケイ素元素量は、蛍光X線
分析装置SYSTEM3080(理学電機工業(株)
製)を使用し、JIS K0119「けい光X線分析通
則」に従って、蛍光X線分析を行うことにより測定す
る。
【0079】本発明の磁性トナーに用いる磁性酸化鉄粒
子は、結着樹脂100重量部に対して、20重量部乃至
200重量部を用いることが好ましい。さらに好ましく
は30〜150重量部を用いることが良い。
【0080】場合により、本発明の磁性トナーに用いる
磁性酸化鉄粒子は、シランカップリング剤、チタンカッ
プリング剤、チタネート、アミノシラン、有機ケイ素化
合物等で処理しても良い。
【0081】磁性酸化鉄粒子の表面処理に使用されるシ
ランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザ
ン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチ
ルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ア
リルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロル
シラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロ
ルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロ
ルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオ
ルガノシランメルカプタン、トリメチルシリルメルカプ
タン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチ
ルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘ
キサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチ
ルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシ
ロキサン等が挙げられる。
【0082】チタンカップリング剤としては、イソプロ
ポキシチタン・トリイソステアレート;イソプロポキシ
チタン・ジメタクリレート・イソステアレート;イソプ
ロポキシチタン・トリドデシルベンゼンスルホネート;
イソプロポキシチタン・トリスジオクチルホスフェー
ト;イソプロポキシチタントリN−エチルアミノエチル
アミナト;チタニウムビスジオクチルピロホスフェート
オキシアセート;ビスジオクチルホスフェートエチレン
ジオクチルホスファイト;ジn−ブトキシ・ビストリエ
タノールアミナトチタン等が挙げられる。
【0083】有機ケイ素化合物としては、シリコーンオ
イルが挙げられる。好ましいシリコーンオイルとして
は、温度25℃における粘度が30〜1,000センチ
ストークスのものが用いられる。例えばジメチルシリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メ
チルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシ
リコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好ま
しい。
【0084】磁性トナーに使用する結着樹脂としては、
ポリスチレン;ポリビニルトルエンのごときスチレン置
換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチ
レン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オク
チル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエ
チル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレ
ン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニ
ルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエ
ーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプ
レン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−マレイン酸エステル共重合体のごときスチレン系共
重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタク
リート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリ
ル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テンペル樹脂、フェノ
ール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系
石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワックスなど
が挙げられる。これらは、単独或いは混合して使用でき
る。特に、スチレン系共重合体及びポリエステル樹脂が
現像特性、定着性等の点で好ましい。
【0085】本発明のトナーに定着補助剤として、炭化
水素系ワックス及びエチレン系オレフィン重合体を結着
樹脂と共に用いてもよい。
【0086】エチレン系オレフィン単重合体もしくはエ
チレン系オレフィン共重合体としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、ポリエチレン骨格を有するアイオノマー
等がある。上記共重合体においてはオレフィンモノマー
ユニットを50モル%以上(より好ましくは60モル%
以上)を含んでいるものが好ましい。
【0087】本発明の磁性トナーにさらに添加し得る着
色材料としては、従来公知のカーボンブラック、銅フタ
ロシアニンのごとき顔料または染料などが使用できる。
【0088】本発明の磁性トナーは必要に応じて荷電制
御剤を含有しても良く、負帯電性トナーの場合、モノア
ゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、アルキルサリチル酸、
ジアルキルサリチル酸またはナフトエ酸の金属錯塩等の
負荷電制御剤が用いられる。
【0089】正帯電性トナーの場合は、ニグロシン系化
合物、有機四級アンモニウム塩のごとき正荷電制御剤が
用いられる。
【0090】例えば、負荷電制御剤としては、下記化合
物が挙げられる。
【0091】
【外3】
【0092】本発明で使用される磁性酸化鉄粒子と組み
合わせる負荷電制御剤としてより効果的なものとして次
の3種が挙げられる。
【0093】
【外4】 〔式中、X1 及びX2 は水素原子、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子を示し、
m及びm′は1〜3の整数を示し、Y1 及びY3は水素
原子、C1 〜C18のアルキル、C2 〜C18のアルケニ
ル、スルホンアミド、メシル、スルホン酸、カルボキシ
エステル、ヒドロキシ、C1 〜C18のアセチルアミノ、
ベンゾイル、アミノ基またはハロゲン原子を示し、n及
びn′は1〜3の整数を示し、Y2 及びY4 は水素原子
またはニトロ基を示し、(上記のX1とX2 、mと
m′、Y1 とY3 、nとn′、Y2 とY4 は同一でも異
なっていても良い。)
【0094】
【外5】
【0095】2)下記一般式で示される芳香族ヒドロキ
シカルボン酸、芳香族ジオールまたは芳香族ジカルボン
酸誘導体と鉄原子との化合物。
【0096】
【外6】
【0097】3)下記一般式で示されるN、N′−ビス
アリール尿素誘導体
【0098】
【外7】 〔式中、Y1 及びY2 はフェニル基、ナフチル基または
アントリル基を示し、R1 及びR2 はハロゲン原子、ニ
トロ基、スルホン酸基、カルボキシル基、カルボン酸エ
ステル基、シアノ基、カルボニル基及びアルキル基、ア
ルコキシ基またはアミノ基を示し、R3 及びR4 は水素
原子、アルキル基、アルコキシ基、置換基を有してもよ
いフェニル基、置換基を有しても良いアラルキル基また
はアミノ基を示し、R5 及びR6 は水素原子または炭素
数1〜8の炭化水素基を示し、k及びjは0〜3の整数
(同時に0ではない)を示し、m及びnは1または2を
示す。(上記のY1 とY2 、R1 とR2 、R3 とR4
5 とR6 、kとj、mとnは同一でも異なっていても
良い。)〕
【0099】その詳細は明らかではないが、以上3種の
負帯電性制御剤と本発明に使用される磁性酸化鉄粒子を
用いることにより画質特性、特にカブリが良化する傾向
にあることが確認されている。
【0100】正荷電制御剤としては、例えば下記化合物
が挙げられる。
【0101】
【外8】
【0102】本発明の磁性トナーには、無機微粉体また
は疎水性無機微粉体が混合されていることが好ましい。
例えば、シリカ微粉体或いは、酸化チタン微粉末を単独
或いは併用して用いることが好ましい。
【0103】本発明に用いられるシリカ微粉体はケイ素
ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式法シ
リカまたはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及び
水ガラス等から製造される湿式シリカの両方が使用可能
であるが、表面及び内部にあるシラノール基が少なく、
製造残渣のない乾式シリカの方が好ましい。
【0104】さらに本発明に用いるシリカ微粉体は疎水
化処理されているものが好ましい。疎水化処理するに
は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ
素化合物などで処理することによって付与される。好ま
しい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化
により生成された乾式シリカ微粉体をシランカップリン
グ剤で処理した後、或いはシランカップリング剤で処理
すると同時にシリコーンオイルのごとき有機ケイ素化合
物で処理する方法が挙げられる。
【0105】疎水化処理に使用されるシランカップリン
グ剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシ
ラン、シリチメルクロルシラン、トリメチルエトキシシ
ラン、ジメチルジクロルシラン、メチルシリクロルシラ
ン、アリルジメチルキロルシラン、アリルフェニルジク
ロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメ
チルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロ
ルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロル
メチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシランメル
カプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガ
ノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラ
ン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロ
キサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、
1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンが挙げら
れる。
【0106】有機ケイ素化合物としては、シリコーンオ
イルが挙げられる。好ましいシリコーンオイルとして
は、温度25℃における粘度が30〜1,000センチ
ストークスのものが用いられる。例えばジメチルシリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メ
チルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシ
リコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好ま
しい。
【0107】シリコーンオイル処理の方法は例えばシラ
ンカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコー
ンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直
接混合しても良いし、ベースとなるシリカへシリコヘー
ンオイルを噴射する方法によっても良い。或いは適当な
溶剤にシリコーンオイルを溶解或いは分散せしめた後、
ベースのシリカ微粉体とを混合し、溶剤を除去して作製
しても良い。
【0108】さらに本発明に用いられるシリカ微粉体の
好ましい疎水化処理は、ジメチルジクロロシランで処理
し、次いでヘキサメチルジシラザンで処理し、次いでシ
リコーンオイルで処理することにより調製する方法が挙
げられる。
【0109】上記のようにシリカ微粉体を2種以上のシ
ランカップリング剤で処理し、後にオイル処理すること
が疎水化度を効果的に上げることができ、好ましい。
【0110】上記シリカ微粉体における疎水化処理、さ
らには、オイル処理を酸化チタン微粉体に施したものも
本発明において使用可能であり、シリカと同様に好まし
い。
【0111】本発明の磁性トナーには、必要に応じてシ
リカ微粉体以外の外部添加剤を添加してもよい。
【0112】例えば帯電補助剤、導電性付与剤、流動性
付与剤、ケーキング防止剤、熱ロール定着時の離型剤、
滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子を
磁性トナー粒子に外添しても良い。
【0113】樹脂微粒子としては、その平均粒径が0.
03〜1.0μmのものが好ましい。その樹脂を構成す
る重合性単量体としては、スチレン;o−メチルスチレ
ン;m−メチルスチレン;p−メチルスチレン;p−メ
トキシスチレン;p−エチルスチレン等のスチレン系単
量体;アクリル酸、メタクリル酸等のメタクリル酸類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、
アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルのご
ときアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタク
リル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、
メタクリル酸ジエチルアミノエチルのごときメタクリル
酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド等が挙げられる。
【0114】重合方法としては、懸濁重合法、乳化重合
法、リープフリー重合法等、が使用可能であるが、より
好ましくは、ソープフリー重合によって得られる樹脂粒
子が良い。
【0115】特に、上記特徴を有する樹脂微粒子は、一
次帯電装置としてローラ、ブラシ或いは、ブレード等の
接触帯電系において、ドラム融着防止に多大な効果をも
たらすことが確認されている。
【0116】外添剤としては、例えばテフロン、ステア
リン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンのごとき滑剤(中でも
ポリ弗化ビニリデンが好ましい);酸化セリウム、炭化
ケイ素、チタン酸ストロンチウムのごとき研磨剤(中で
もチタン酸ストロンチウムが好ましい);酸化チタン、
酸化アルミニウムのごとき流動性付与剤(中でも疎水化
されたものが好ましい);ケーキング防止剤;カーボン
ブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズのごと
き導電性付与剤が挙げられる。さらにトナー粒子と逆極
性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少
量用いることもできる。
【0117】磁性トナーと混合される無機微粉体または
疎水性無機微粉体は、磁性トナー粒子100重量部に対
して0.1〜5重量部(好ましくは、0.1〜3重量
部)使用するのが良い。
【0118】磁性トナーを作製するには、磁性酸化鉄粒
子及び熱可塑性樹脂、必要に応じて着色剤としての顔料
または染料、荷電制御剤、その他の添加剤等をボールミ
ルのごとき混合機により充分混合してから加熱ロール、
ニーダー、エクストルーダーのごとき熱混練機を用いて
溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた中
に磁性酸化鉄粒子及び顔料または染料を分散または溶解
せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密な分級を行って磁性ト
ナー粒子を得ることができる。
【0119】磁性トナーを得るための他の方法として、
重合法によってトナーを製造することが可能である。こ
の重合法は重合性単量体及び磁性酸化鉄粒子、重合開始
剤(さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤及びその他
の添加剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成
物とした後、この単量体組成物、或いは、この単量体組
成物をあらかじめ重合したものを分散安定剤を含有する
連続相(例えば水)中に適当な攪拌機を用いて分散し、
重合反応を行わせ、所望の粒径を有する磁性トナー粒子
を生成する方法である。重合法により磁性トナーを生成
する場合、あらかじめ磁性酸化鉄粒子を疎水化処理する
ことが好ましい。
【0120】次に、本発明に使用される磁性酸化鉄粒子
の構成及び製造法について説明する。本発明に使用され
る磁性酸化鉄粒子におけるケイ素元素は、基本的に該磁
性酸化鉄粒子の内表面相方に存在するものである。
【0121】本発明の実施例に示す磁性酸化鉄粒子を酸
による溶解法により内部ケイ素元素分布を調べたとこ
ろ、磁性酸化鉄粒子の中心部からケイ素元素は存在し、
表面で傾斜的に増加していることが明らかとなった。
【0122】さらに本発明に使用される磁性酸化鉄粒子
をアルミ水酸化物で処理する場合、アルミ元素は、基本
的に磁性酸化鉄粒子の表面及び表面層のみに存在するも
のである。
【0123】本発明に係るケイ素元素を有する磁性酸化
鉄は、例えば、下記方法で製造される。
【0124】第一鉄塩水溶液と、該第一鉄水溶液中のF
2+に対し0.90〜0.99当量の水酸化アルカリ水
溶液とを反応させて得られた水酸化第一鉄コロイドを含
む第一鉄塩反応水溶液に、酸素含有ガスを通気すること
によりマグネタイト粒子を生成させるにあたり、前記水
酸化アルカリ水溶液または前記水酸化第一鉄コロイドを
含む第一鉄塩のいずれかにあらかじめ水可溶性ケイ酸塩
を鉄元素に対してケイ素元素換算で、全含有量(0.4
〜2.0重量%)の50〜99%を添加し、85〜10
0℃の温度範囲で加熱しながら、酸素含有ガスを通気し
て酸化反応することにより、前記水酸化第一鉄コロイド
からケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子を生成させ
る。その後、酸化反応終了後の懸濁液中に残存するFe
2+ に対して1.00当量以上の水酸化アルカリ水溶液
及び残りの水可溶性ケイ酸塩〔全含有量(0.4〜2.
0重量%)の1〜50%〕を添加して、さらに85〜1
00℃の温度範囲で加熱しながら、酸化反応してケイ素
元素を含有した磁性酸化鉄粒子を生成させる。
【0125】次いで、アルミ水酸化物で処理する場合
は、該ケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子が生成して
いるアルカリ性懸濁液中に水可溶性アルミニウム塩を生
成粒子に対してアルミ元素換算で0.01〜2.0重量
%になるように添加した後、pHを6〜8の範囲に調整
して、磁性酸化鉄粒子表面にアルミ水酸化物として析出
させる。次いでロ過、水洗、乾燥、解砕することによ
り、本発明に係る磁性酸化鉄粒子を得る。さらに、平滑
度、比表面積を好ましい範囲に調整する方法として、ミ
ックスマーラーまたはらいかい機等を用いて圧縮、せん
断及びへらなですることが好ましい。
【0126】本発明に使用する磁性酸化鉄粒子に添加す
るケイ酸化合物は、市販のケイ酸ソーダ等のケイ酸塩
類、加水分解等で生じるゾル状ケイ酸等のケイ酸が例示
される。
【0127】添加する水可溶性アルミニウム塩として
は、硫酸アルミ等が例示される。
【0128】第一鉄塩としては、一般的に硫酸法チタン
製造で副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生す
る硫酸鉄の利用が可能である。さらに塩化鉄等の使用も
可能である。
【0129】図1を参照しながら、本発明の画像形成方
法の一例を説明する。
【0130】一次帯電器702で感光ドラム1の表面を
負極性に帯電し、レーザ光による露光705によりイメ
ージスキャニングによりデジタル潜像を形成し、磁性ブ
レード711及び磁石714を内包している現像スリー
ブ704を具備する現像器709の一成分系磁性現像剤
710で該潜像を反転現像する。現像部において感光ド
ラム1の導電生基体は接地され、現像スリーブ704に
はバイアス印加手段712により交互バイアス、パルス
バイアス及び/または直流バイアスが印加されている。
転写紙Pが搬送されて、転写部にくるとローラ転写手段
2により転写紙Pの背面(感光ドラム側と反対面)から
電圧印加手段8で帯電することにより、感光ドラム1の
表面上の現像画像(トナー像)が接触転写手段2によっ
て転写紙P上へ転写される。感光ドラム1から分離され
た転写紙Pは、加熱加圧ローラ定着器707により転写
紙P上のトナー画像を定着するために定着処理される。
【0131】転写工程後の感光ドラム1に残留する一成
分系現像剤は、クリーニングブレードを有するクリーニ
ング手段708で除去される。残留する一成分系現像剤
が少ない場合、クリーニング工程を省くことも可能であ
る。クリーニング後の感光ドラム1は、イレース露光7
06により徐電され、再度、一次帯電器702による帯
電工程から始まる工程が繰り返される。
【0132】感光ドラム(すなわち、静電荷像保持体)
は感光層及び導電性基体を有し、矢印方向に動く。トナ
ー担持体である非磁性円筒の現像スリーブ704は、現
像部において感光ドラム1の表面と同方向に進むように
回転する。現像スリーブ704の内部には、磁界発生手
段である多極永久磁石(マグネットロール)が回転しな
いように配されている。現像器709内の一成分系絶縁
性磁性現像剤710は非磁性円筒面上に塗布され、かつ
現像スリーブ704の表面と磁性トナー粒子との摩擦に
よって、磁性トナー粒子は、例えばマイナスのトリボ電
荷が与えられる。さらに鉄製の磁性ドクターブレード7
11を円筒表面に近接して(間隔50μm〜500μ
m)、多極永久磁石の一つの磁極位置に対向して配置す
ることにより、現像剤層の厚さを薄く(30μm〜30
0μm)かつ均一に規制して、現像部における感光ドラ
ム1と現像スリーブ704の間隙よりも薄い現像剤層を
形成する。現像スリーブ704の回転速度を調整するこ
とにより、スリーブ表面速度が感光ドラム表面の速度と
実質的に当速、もしくはそれに近い速度となるようにす
る。磁性ドクターブレード711として鉄のかわりに永
久磁石を用いて対向磁極を形成してもよい。現像部にお
いて現像スリーブ704に交流バイアスまたはパルスバ
イアスをバイアス手段712により印加しても良い。こ
の交流バイアスはfが200〜4,000Hz、Vpp
が500〜3,000Vであれば良い。
【0133】現像部における磁性トナー粒子の移転に際
し、感光ドラム表面の静電的力及び交流バイアスまたは
パルスバイアスの作用によって磁性トナー粒子は静電像
側に移転する。
【0134】磁性ドクターブレード711のかわりに、
シリコーンゴムのごとき弾性材料で形成された弾性ブレ
ードを用いて押圧によって現像剤層の層厚を規制し、現
像スリーブ上に現像剤を塗布しても良い。
【0135】図2には、バイアス印加手段743から電
圧を印加されている接触帯電手段712及びコロナ転写
手段703を有する画像形成装置が示されている。
【0136】図3には、接触帯電手段742及び接触帯
電手段2を有する画像形成装置が示されている。
【0137】図4においては、2は転写ローラーであ
り、中心の芯金2aとその外周を形成した導電性弾性層
2bとを基本構成とするものである。転写ローラー2
は、感光ドラム1の表面に押圧力をもって転写材を圧接
し、感光ドラム1の周速度と等速度或いは周速度に差を
つけて回転させる。転写材はカイド4を通って感光ドラ
ム1と転写ローラー2との間に搬送され、転写ローラー
2にトナーと逆極性のバイアスを転写バイアス印加手段
3から印加することによって感光ドラム1上のトナー画
像が転写材の表面側に転写される。次いで、転写材はガ
イド5上に送られる。
【0138】導電性弾性層2bはカーボン等の導電材を
分散させたポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエ
ン系三元共重合体(EPDM)等の体積抵抗106 〜1
10Ωcm程度の弾性体でつくられている。
【0139】好ましい転写プロセス条件としては、ロー
ラーの当接圧が5〜500g/cmで、直流電圧が±
0.2〜±10kVである。
【0140】図5において、1は回転ドラム型の静電荷
像保持体(以下、感光ドラムと記す)であり、該感光ド
ラム1はアルミニウム等の導電性基層1aと、その外面
に形成した光導電層1bとを基本構成層とするものであ
り、図面上時計方向に所定の周速度(プロセススピー
ド)で回転される。
【0141】42は帯電ローラーであり、中心の芯金4
2aとその外周を形成した導電性弾性層42bと表面層
42cとを基本構成とするものである。帯電ローラー4
2は、感光ドラム1の表面に押圧力をもって圧接され、
感光ドラム1の回転に伴い従動回転する。帯電ローラー
42は、バイアス印加手段Eにより電圧が印加され、帯
電ローラー42にバイアスが印加されることで感光ドラ
ム1の表面が所定の極性・電位に帯電される。次いで画
像露光によって静電荷像が形成され、現像手段により静
電荷像はトナー画像として順次可視化されていく。
【0142】帯電ローラーを用いた時の好ましいプロセ
ス条件としては、ローラーの当接圧が5〜500g/c
mで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時に
は、交流電圧=0.5〜5kVpp、交流周波数=50
〜5kHz、直流電圧=±0.2〜±1.5kVであ
り、直流電圧を用いた時には、直流電圧=±0.2〜±
5kVである。
【0143】帯電ローラー及び帯電ブレードの材質とし
ては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜を
設けても良い。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩
化ビニリデン)などが適用可能である。
【0144】図7に、本発明のプロセスカートリッジの
一具体例を示す。プロセスカートリッジは、現像手段と
静電荷像保持体とを少なくとも一体的にカートリッジ化
し、プロセスカートリッジは、画像形成装置本体(例え
ば、複写機、レーザービームプリンター等)に着脱可能
なように形成される。
【0145】本実施例では、現像手段709、ドラム状
の静電荷像保持体(感光体ドラム)1、クリーニングブ
レード708aを有するクリーナ708、一時帯電器
(帯電ローラー)742を一体としたプロセスカートリ
ッジ750が例示される。
【0146】本実施例では、現像手段709は磁性ブレ
ード711とトナー容器760内に磁性トナー710を
有し、該磁性トナー710を用い、現像時には、バイア
ス印加手段からのバイアスにより感光ドラム1と現像ス
リーブ704との間に所定の電界が形成され、現像工程
が好適に実施されるためには、感光ドラム1と現像スリ
ーブ704との間の距離は非常に大切である。
【0147】以下、本発明を磁性酸化鉄の製造例及びト
ナー実施例により具体的に説明する。実施例に記載され
ている部数または%は、重量部または重量%を示す。
【0148】製造例1 硫酸第一鉄溶液中に、Fe2+に対して0.95当量の水
酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2
を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。
【0149】その後、ケイ酸ソーダを鉄元素に対してケ
イ素元素換算で、1.0重量%となるように添加した。
次いでFe(OH)2 を含む第一鉄塩水溶液に温度90
℃において空気を通気してpH6〜7.5の条件下で酸
化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性酸
化鉄粒子を生成した。
【0150】さらにこの懸濁液に(鉄元素に対してケイ
素元素換算)0.1重量%のケイ酸ソーダを溶解した水
酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当
量添加して、さらに温度90℃で加熱しながら、pH8
〜11.5の条件下で酸化反応してケイ素元素を含有し
た磁性酸化鉄粒子を生成させた。
【0151】生成した磁性酸化鉄粒子を常法により洗
浄、ロ過乾燥した。得られた磁性酸化鉄粒子の一次粒子
は、凝集して凝集体を形成しているので、ミックスマー
ラーを使用して磁性酸化鉄粒子の凝集体に圧縮力及びせ
ん断力を付与して、該凝集体を解砕して磁性酸化鉄粒子
を一次粒子にするとともに、磁性酸化鉄粒子の表面を平
滑にし、表1及び表2に示すような特性を有する磁性酸
化鉄粒子Aを得た。磁性酸化鉄粒子の平均粒径は0.2
1μmであった。
【0152】製造例2〜4及び比較製造例1〜2 製造例1と同様、ケイ素元素量を変え製造例2〜4及び
比較製造例1〜2の磁性酸化鉄粒子B乃至Fを得た。
【0153】製造例5 製造例4と同様にして得た磁性酸化鉄粒子の凝集体を、
ピンミルを使用して一次粒子に解砕して製造例5の磁性
酸化鉄粒子Gを得た。磁性酸化鉄粒子Gは、磁性酸化鉄
粒子Fと比較して、平滑度が低く、BET比表面積の値
が大きかった。
【0154】製造例6〜8及び比較製造例3〜4 製造例2で得られた磁性酸化鉄粒子のロ過工程前に、ス
ラリー液中に硫酸アルミニウムを所定量加え、pHを6
〜8の範囲に調整して、水酸化アルミニウムとして、磁
性酸化鉄粒子の表面処理を行い製造例6〜8及び比較製
造例3〜4の磁性酸化鉄粒子H乃至Lを得た。
【0155】製造例6〜8及び比較製造例3〜4の磁性
酸化鉄は、製造例1と同様、ミックスマーラーによって
圧密解砕処理を行った。
【0156】比較製造例5及び6 製造例1の第一段階の反応時に所定の全ケイ素含有量を
投入し、pH調整を8〜10に変えることにより、比較
製造例5及び比較製造例6の磁性酸化鉄粒子M及びNを
得た。
【0157】比較製造例7〜10 製造例1の第一段階の反応時に所定の全ケイ素含有量を
投入し、さらに、投入する水酸化ナトリウム水溶液をF
2+に対し1当量を超える量にし、pH調整を変えるこ
とにより比較製造例7〜10の磁性酸化鉄Q乃至Rを得
た。
【0158】比較製造例11 硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対しケイ素元素の含有
率が、1.8%となるようにケイ酸ソーダを添加した
後、鉄イオンに対して1.0〜1.1当量の水酸化アル
カリ水溶液を混合し、Fe(OH)2 を含む第一鉄塩水
溶液の生成を行った。
【0159】次いで、水溶液のpHを9に維持しなが
ら、温度85℃において空気を通気して、酸化反応をす
ることにより、ケイ素元素を含有した磁性酸化鉄粒子を
生成した。さらに、この懸濁液に当初のアルカリ量(ケ
イ酸ソーダのナトリウム成分及び水酸化アルカリのナト
リウム成分)に対し、1.1当量となるように硫酸第一
鉄水溶液を加えた後、溶液のpHを8に維持して、空気
を吹き込みながら酸化反応をすすめ、酸化反応の終期に
pHを弱アルカリ側になるように調整し、磁性酸化鉄粒
子を得た。
【0160】生成した磁性酸化鉄粒子を常法により、洗
浄、ロ過、乾燥し、次いで凝集している磁性酸化鉄粒子
を通常の解砕処理し、磁性酸化鉄粒子Sを得た。
【0161】比較製造例12 BET比表面積6.8m2 /gの球状磁性酸化鉄粒子
に、BET比表面積400m2 /gのシリカ微粉体0.
8重量%をミックスマーラーによって混合し、磁性酸化
鉄粒子Tを得た。
【0162】
【表1】
【0163】
【表2】
【0164】
【実施例】実施例1 ・スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体 100部 (共重合重量比=88:12、Mw=24万、Tg=60℃) ・磁性酸化鉄粒子A 100部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4部 ・負荷電性制御剤A 2部 (F記式で示されるモノアゾ系鉄錯体)
【0165】
【外9】
【0166】上記混合物を、140℃に加熱された2軸
エクストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマ
ーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕
し、得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して
分級粉を生成した。さらに、得られた分級粉をコアンダ
効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジ
ェット分級機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除
去して重量平均粒径(D4)が6.7μmである負帯電
性絶縁性磁性トナーを得た。粒径12.7μm以上の磁
性トナー粒子の含有量は0.2重量%であった。
【0167】この磁性トナー100部と、ジメチルジク
ロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラザン処理
し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行った疎水
性シリカ微粉体(BET300m2 /g)1.2部と、
ソープフリー重合により得られたスチレン−アクリル系
微粒子(平均粒径0.05μm)0.08部とをヘンシ
ェルミキサーで混合して一成分系磁性現像剤を調製し
た。
【0168】上記一成分系磁性現像剤をキヤノン製レー
ザービームプリンターLBP−8II(OPC感光ドラ
ムを使用)を8枚/分から16枚/分に改造し、さらに
図4に示す転写装置を組み込んだ改造機を用いて画出し
評価を行った。
【0169】転写ローラーの条件としては、転写ローラ
ーの導電性弾性層の硬度を27°、転写電流1μA、転
写電圧+2000V、当接圧50[g/cm]とした。
転写ローラーの導電性弾性層は、導電性カーボンを分散
したEPDMで形成されており、体積抵抗108 Ω・c
mを有していた。
【0170】本実施例では、図5に示す、帯電ローラー
により一次帯電を行った。帯電ローラー42の外径は直
径12mmであり、導電性ゴム層42bにはEPDM、
表面層42cには厚み10μmのナイロン系樹脂を用い
た。帯電ローラー42の硬度は、54.5°(ASKE
R−C)であった。Eはこの帯電ローラー42に電圧を
印加する電源で、所定の電圧を帯電ローラー42の芯金
42aに供給する。図5においてEは直流電圧に交流電
圧を重畳した系を示している。
【0171】一次帯電が−700Vとなるように帯電ロ
ーラー42により感光ドラムを帯電し、感光ドラムと現
像スリーブ(磁石内包)上の現像剤層を非接触に間隙を
設定し、交流バイアス(f=1,800Hz、Vpp=
1,600V)及び直流バイアス(VDC=−500V)
とを現像スリーブに印加しながら、VL を−170Vに
して、静電荷像を反転現像により現像して磁性トナー像
をOPC感光体上に形成した。
【0172】形成された磁性トナー像を上記したプラス
転写電位で普通紙へ転写し、磁性トナー像を有する普通
紙を加熱加圧ローラー定着器を通して磁性トナー像を定
着した。
【0173】逐次、磁性現像剤を補給しながら常温常湿
環境下(23.5℃、60%RH)10,000枚まで
1枚/16secの間欠モード(すなわち、1枚当たり
約2秒で画出し後、約12秒間現像器を停止する間欠モ
ード)で画出し試験を行った。マクベス反射濃度計によ
り測定した画像濃度、リフレクメータ(東京電色(株)
製)により測定した転写紙の白色度とベタ白をプリント
後の転写紙の白色度との比較から算出したカブリの結果
を表3に示す。
【0174】同様にして、高温高湿環境下(32.5
℃、85%RH)及び低温低湿環境下(10℃、15%
RH)において画出し試験を行った。結果を表3に示
す。
【0175】高温高湿環境下においては、4,000枚
画出しを行った後、同一環境下において、3日間放置
し、さらに4,000枚画出し試験を行った。カブリに
関しては、両面通紙した紙を評価用とした。図6に示す
模様の画出し試験を行ってドットの再現性を高温高湿下
の耐久試験の後半に評価した。
【0176】実施例2〜8及び比較例1〜6 磁性酸化鉄を製造例2〜8及び比較製造例1〜6の磁性
酸化鉄B乃至Nに各々変えて実施例1と同様にしてほぼ
同様な粒度分布のトナーを得た。
【0177】実施例1と同様に評価した。その結果を表
3に示す。
【0178】比較例7 ・スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 100部 (共重合比=83:17、Mw=28万、Tg=60℃) ・磁性酸化鉄B 60部 ・負荷電性制御剤A 1.5部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4部
【0179】上記混合物を140℃に加熱された2軸エ
クストルーダで溶融混練し、冷却した混練物をハンマー
ミルで粗粉砕し、該粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し
た。得られた微粉砕粉を風力分級して重量平均粒径(D
4)11.4μm(粒径12.7μm以上の磁性トナー
粒子の含有量33重量%)の負帯電性磁性トナーを得
た。
【0180】得られた磁性トナー100部と、ジメチル
シリコーンオイルで処理した疎水性コロイダルシリカ
0.6部とをヘンシェルミキサーで混合して磁性現像剤
を調製した。
【0181】この磁性現像剤をレーザービームプリンタ
ーLBP−8IIのプロセスカートリッジに供給し、実
施例1と同様に画出し試験を行った。結果を表3に示
す。
【0182】比較例8 比較例7の負荷電性制御剤の中心金属を鉄からクロムに
変えたモノアゾ系クロム錯体(負荷電性制御剤B)を使
用した以外は、同様に評価した。
【0183】実施例9 ・スチレン−n−ブチルアクリレート 100部 (共重合比=83:17、Mw=30万、Tg=60℃) ・磁性酸化鉄C 120部 ・負荷電性制御剤A 3部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4部
【0184】上記材料を用いて実施例1と同様にして重
量平均粒径(D4)5.4μm(粒径12.7μm以上
の磁性トナー粒子の含有量0%)の磁性トナーを得た。
【0185】得られた磁性トナー100部と、実施例1
で使用した疎水性コロイダルシリカ1.6部と、実施例
1で使用した樹脂微粒子0.1部とをヘンシェルミキサ
ーで混合して磁性現像剤を調製した。
【0186】評価としては、実施例1同様の改造プロセ
スカートリッジを使用し、実施例1同様に画出し試験を
行った。
【0187】実施例10 実施例1で得られたトナーの外添剤としての樹脂微粒子
を除いた系で評価を行った。
【0188】その結果、画像濃度、カブリ、ドット再現
性については、ほぼ同等であったが、高温高湿下の耐久
において、耐久終期において若干のドラム融着を生じ
た。
【0189】比較例9 比較例7中、磁性酸化鉄の含有量を40部とし、カーボ
ンブラック2部を追加した以外は、比較例7と同様にし
て同様な粒度分布のトナーを得た。
【0190】この磁性トナー粒子の1Kエルステッドの
磁場における飽和磁化量は、20.0emu/gであっ
た。この磁性トナーの磁気特性はVSM P−1−10
(東英工業社製)を用いて室温にて1Kエルステッドで
測定した結果より求めた。密度は、1.42g/cm3
であった。現像バイアスとしては直流バイアス成分Vd
c=−450V、重畳する交流バイアス成分Vpp=
1,200V、f=2,000Hzを用いた。他の条件
は比較例7と同様に画出しを行い、評価した。その結果
を表3に示す。
【0191】比較例7に比べ、画像の飛散りがなく良好
な画像であった。トナー消費量としても少ないことが確
認された。
【0192】比較例10〜13 実施例1の磁性酸化鉄を比較製造例7〜10の磁性酸化
鉄に各々変えて実施例1と同様にして同様な粒度分布の
トナーを得た。実施例1同様に評価した。その結果を表
3に示す。
【0193】比較例14 比較製造例1の磁性酸化鉄を使用し、重量平均粒径1
1.8μm(粒径12.7μm以上の磁性トナー粒子の
含有量54%)の磁性トナーを比較例7と同様にして得
た。得られた磁性トナーを用いて、比較例7と同様に評
価した。
【0194】比較例15及び16 比較製造例5及び6で生成した磁性酸化鉄粒子S及びT
を使用して実施例1と同様にして磁性トナーを調製し
た。得られた磁性トナーを使用して、実施例1と同様に
して評価した。結果を表3に示す。実施例1の磁性トナ
ーと比較して高温高湿環境下に3日間放置後において
は、画像濃度が1.14及び1.12にそれぞれ低下し
ていた。
【0195】
【表3】 (注)ドット再現性の評価 ○…欠損2個以下/100個 ○△…欠損3〜5個/100個 △…欠損6〜10個/100個 ×…欠損11個以上
【0196】
【発明の効果】本発明によれば、ケイ素元素を含有しか
つ最表面におけるFe/Si原子比を規定した磁性酸化
鉄を、重量平均粒径13.5μm以下であり、粒径1
2.7μm以上の磁性トナー粒子の含有量が50重量%
以下の、粒径の細かい磁性トナー粒子が多い磁性トナー
の磁性体として使用することにより、磁性トナーの環境
安定性(特に高温高湿下特性、放置特性)及び現像特性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁性トナーを用いて画像形成を行うの
に好適な画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】好適な画像形成装置の他の例を示す概略図であ
る。
【図3】好適な画像形成装置の他の例を示す概略図であ
る。
【図4】転写装置の概略を示した図である。
【図5】帯電ローラーの概略を示した図である。
【図6】磁性トナーの現像特性を試験するためのチェッ
カー模様の説明図である。
【図7】本発明のプロセスカートリッジの一例を示す説
明図である。
【符号の説明】 1 潜像担持体(感光体) 2 転写ローラー 2a 芯金 2b 導電性弾性層 3 定電圧電源 42 帯電ローラー 704 現像スリーブ(トナー担持体) 705 露光 709 現像器 711 磁性ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小堀 尚邦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 片田 雅一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 末松 浩之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−72801(JP,A) 特開 平5−213620(JP,A) 特開 昭61−155223(JP,A) 特開 昭62−279352(JP,A) 特開 平6−345440(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/083

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂及び磁性酸化鉄を少なくとも含
    有する磁性トナーにおいて、 該磁性トナーは重量平均粒径が13.5μm以下であ
    り、 該磁性トナーの粒度分布において、粒径12.7μm以
    上の磁性トナー粒子の含有量が50重量%以下であり、 該磁性酸化鉄は、該磁性酸化鉄のケイ素元素の含有率
    が、鉄元素を基準として0.4〜2.0重量%であり、 該磁性酸化鉄の最表面におけるFe/Si原子比が1.
    2〜2.8であり、Fe/Al原子比が0.95以上
    (Alの存在量が0である場合も含む)であり、 該磁性酸化鉄の平滑度が0.45〜0.7であることを
    特徴とする磁性トナー。
  2. 【請求項2】 該磁性酸化鉄の平滑度が0.5〜0.7
    であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  3. 【請求項3】 該磁性酸化鉄の嵩密度が0.8g/cm
    3以上であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の磁性トナー。
  4. 【請求項4】 該磁性酸化鉄の比表面積が15.0m2
    /g以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の磁性トナー。
  5. 【請求項5】 画像形成装置本体に着脱可能なプロセス
    カートリッジにおいて、 静電荷像保持体と、 該静電荷像保持体に形成された静電荷像を現像剤を用い
    て現像する現像手段とを有し、 該現像剤は、結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子を少なくとも
    含有する磁性トナーを有しており、 該磁性トナーは重量平均粒径が13.5μm以下であ
    り、該磁性トナーの粒度分布において、粒径12.7μ
    m以上の磁性トナー粒子の含有量が50重量%以下であ
    り、該磁性酸化鉄粒子は、該磁性酸化鉄粒子のケイ素元
    素の含有率が、鉄元素を基準として0.4〜2.0重量
    %であり、該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/S
    i原子比が1.2〜2.8であり、Fe/Al原子比が
    0.95以上(Alの存在量が0である場合も含む)で
    あり、該磁性酸化鉄粒子の平滑度が0.45〜0.7で
    あることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 【請求項6】 静電荷像担持体が感光ドラムである請求
    に記載のプロセスカートリッジ。
  7. 【請求項7】 該磁性酸化鉄粒子の平滑度が0.5〜
    0.7であることを特徴とする請求項またはに記載
    のプロセスカートリッジ。
  8. 【請求項8】 該磁性酸化鉄粒子の嵩密度が0.8g/
    cm3以上であることを特徴とする請求項乃至のい
    ずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  9. 【請求項9】 該磁性酸化鉄粒子の比表面積が15.0
    2 /g以下であることを特徴とする請求項乃至
    のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  10. 【請求項10】 静電荷像保持体に静電荷像を形成し、
    静電荷像を現像手段に保有されている磁性トナーで現像
    してトナー像を形成する画像形成方法において、 静電荷像を現像するための磁性トナーは、結着樹脂及び
    磁性酸化鉄粒子を少なくとも含有しており、該磁性トナ
    ーは重量平均粒径が13.5μm以下であり、該磁性ト
    ナーの粒度分布において、粒径12.7μm以上の磁性
    トナー粒子の含有量が50重量%以下であり、該磁性酸
    化鉄粒子は、該磁性酸化鉄粒子のケイ素元素の含有率
    が、鉄元素を基準として0.4〜2.0重量%であり、
    該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/Si原子比が
    1.2〜2.8であり、Fe/Al原子比が0.95以
    上(Alの存在量が0である場合も含む)であり、該磁
    性酸化鉄粒子の平滑度が0.45〜0.7であることを
    特徴とする画像形成方法。
  11. 【請求項11】 該磁性酸化鉄粒子の平滑度が0.5〜
    0.7であることを特徴とする請求項10に記載の画像
    形成方法。
  12. 【請求項12】 該磁性酸化鉄粒子の嵩密度が0.8g
    /cm3以上であることを特徴とする請求項10または
    11に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 該磁性酸化鉄粒子の比表面積が15.
    0m2/g以下であることを特徴とする請求項10乃至
    12のいずれかに記載の画像形成方法。
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