JP3238200B2 - 基体処理装置及び半導体素子製造方法 - Google Patents

基体処理装置及び半導体素子製造方法

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JP3238200B2
JP3238200B2 JP19117992A JP19117992A JP3238200B2 JP 3238200 B2 JP3238200 B2 JP 3238200B2 JP 19117992 A JP19117992 A JP 19117992A JP 19117992 A JP19117992 A JP 19117992A JP 3238200 B2 JP3238200 B2 JP 3238200B2
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plasma
magnet
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基体処理装置に係り、
特に、気相成長法による薄膜の形成および薄膜のエッチ
ング等に用いられる基体処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子製造工程における微細
加工において広く用いられているドライエッチング方法
の1つに反応性イオンエッチング(RIE)法がある。
さらにこのRIE法を、プラズマに磁界を使用すること
により高精度化した方法にマグネトロンRIE法があ
る。
【0003】この装置は図20に示すように、真空容器
1の上端内壁の第1の電極2上に取り付けられたアノー
ド3と、これに対向配置され基板支持台を兼ねる第2の
電極(カソード)4とを配設し、高周波電源5の発生す
る電力をマッチング回路14を介してアノード3とカソ
ード4との間に印加するように構成されている。そし
て、これによって形成される電界により、電極間にプラ
ズマを形成し、カソード3表面に誘起された自己バイア
ス電界により、該プラズマ中から加速された反応性イオ
ンが衝突することでエッチング反応が進行する。マグネ
トロンRIEではさらに、この自己バイアス電界と直交
する方向に磁石10から磁界が与えられる。図中では磁
力線11の様子を模式的に示した。このように電界Eと
磁界Bを直交させることでプラズマ中の電子をローレン
ツ力によりE×B方向にドリフトさせることができる。
このようにプラズマ中で電子に長い距離を走らせること
で、電子が中性の分子、原子と衝突する頻度が高まり、
プラズマ密度が上昇する。また、磁界を与えること自体
で電子をプラズマ中に閉じ込めその寿命(チャンバー側
壁や電極、ウェハに衝突するまでの時間)を長くする結
果、プラズマ密度をさらに向上することができる。
【0004】以上のようにプラズマを高密度化すること
で、単にエッチング速度を高める以外に、イオンの方向
性を高めたり、中性種と被エッチング膜の反応(等方性
の反応)を抑制するためにガス圧力を下げても、ダメー
ジや選択比を低下させる原因となるイオンエネルギーを
十分に低く保つことができる。
【0005】このようにマグネトロンRIE装置は、優
れた特性をもつことから、現在種々の薄膜の加工に使用
されているが、磁界の強さや方向の不均一性のためにエ
ッチング速度の均一性が低下したり、またイオンはその
方向性が乱れて被処理基板表面に斜めに入射し異方性の
高いエッチングを困難にするという問題があった。例え
ば図21に示すように、図20に示したエッチング装置
のウェハ3の中央部Bでは(b) に示すように良好なエッ
チング形状を得られるのに対しウェハ3の周辺部A,C
では(a) および(c) に示すようにプラズマの入射方向を
反映して斜めにエッチングされ、異方性の悪い傾いた形
状になってしまう。
【0006】このような加工形状となる原因は厳密には
明らかでないが、以下のような機構が考えられる。
【0007】すなわち、ウェハ3の周辺部に形成される
磁力線はウェハ3の面に対し平行には形成されておら
ず、図22に示すように、湾曲しウェハに対し斜めに形
成されている。プラズマ中では電界は比較的小さいた
め、電子はもっぱら磁界の影響を強く受け、磁力線を取
り巻くように半径1mm程度のらせん運動を行う。このた
め磁力線とウェハ3とが交差する場合、磁力線に沿って
斜め方向から電子が入射する。一方エッチング反応に直
接関与するイオンは質量が大きいため、磁界によって直
接運動方向を曲げられる効果は小さい。しかし、加工中
の基板の溝に対して、電子が斜めから入射すると、片方
の壁にだけ当るため、左右の壁に蓄積される電荷が等し
くなくなる。このように電荷が左右で非対称の場合、壁
の左右方向に新たに生じた電界がイオンに作用して、運
動方向を曲げ、形状の異方性が悪化したものと考えられ
る。
【0008】このようにウェハ表面の帯電の不均一性は
MOS構造を有する素子が表面に形成された基板を処理
する場合、ゲート酸化膜などの薄い絶縁膜に絶縁破壊を
生じたり、リーク電流の増加などの劣化を起こすことが
知られている(関根他:第13回ドライプロセスシンポ
ジウム予稿集p99〜103電気学会(1991年東
京))。
【0009】また、上記装置では、もれ磁界を用いてい
るため、必要な磁界強度を得るにはそれよりも極めて大
きい磁界強度を持つ磁石を、用いなければならず、磁界
強度を上げる場合、磁石重量が大きくなり、装置構成が
難しいという問題がある。また、磁界分布や強度を変え
る必要がある場合は、その度に磁石を取り替えなければ
ならないという問題がある。また不必要な部分にまで強
力な磁界が及ぶため、磁気に対して敏感な電子機械部品
が使用できなくなると共に、CVD装置、エッチング装
置等1つの装置で複数の反応室を設置するマルチチャン
バー方式では相互に干渉して磁界方向を乱すことにな
り、プロセスにも大きな影響を与えることになり、これ
をマルチチャンバー方式に用いるのは極めて困難であ
る。
【0010】さらに、永久磁石10の代わりに、真空処
理室の側部両端にコイル状の電磁石を配置する装置も提
案されている。この装置は互いに直交する2組のコイル
に90度位相をずらした交流電流を流すことによって磁
界の方向を回転できるという特徴を有している。しかし
ながら、回転に伴い磁界強度、分布が変化し、ゆがみが
大きくなり、また交流では周波数が増加するほどインピ
ーダンスが増加するため、回転速度を大きくしていくに
も限界があった。また、ウェハ全面に均一な磁界を供給
するにはコイルの間隔すなわち容器の大きさに対して、
コイルの直径を十分大きくする必要があり、ウェハが大
口径になるほどコイルも巨大化せざるを得ないという問
題がある。また、同時にコイルに流す電流も大きくなり
その電源も大きくなり、その電源も大型化する。さらに
容器の内外の不必要な部分にまで強力な磁界が及ぶた
め、磁気に対して敏感な電子機械部品が使用できなくな
ると共に、装置の外部に対しての磁気遮蔽も必要とな
る。
【0011】この問題はエッチングに限らず、スパッタ
リングやCVDなどの堆積技術、不純物添加技術、表面
改質技術など、プラズマを利用し表面処理を行う技術全
般にわたり、均一性、精度、ダメージなどの面で同様に
問題となる。
【0012】このように、従来のマグネトロンRIE装
置では、磁界の強さや方向が不均一であるために、エッ
チングの均一性が悪化したり、また、イオンの方向性が
乱れて、被処理基板表面に斜めに入射し、異方性の高い
エッチングが困難であった。また磁界強度を上げようと
すると磁石重量が大きくなり、装置構成が、難しいとい
う問題があった。また磁界分布や強度を変えるにはその
度に磁石を取り替えなければならないという問題があっ
た。さらには、もれ磁界が強く,近接して複数の反応室
を設置することができないという問題もあった。
【0013】そこでこのような従来のマグネトロンRI
E装置の種々の問題点を解決する方法として、本発明者
らは、磁石を環状に配置し、着磁方向が前記環の半周で
一回転可能なように配列された複数の磁石を含むダイポ
―ルリングマグネットを用いたマグネトロンRIE装置
を提案している。ダイポ―ルリングマグネットの構成を
図23に示す。円柱状の真空容器1を同心円状に囲むよ
うに配設された16個の磁石要素30から成り、磁界方
向35の方向に着磁された磁石要素30からθの位置に
ある磁石要素は磁界方向35に対して2θだけ回転した
方向に着磁されており、磁石要素30から180度の位
置にある磁石要素は再び磁界方向35を向くように環状
に配列されている。図24(a) におよび図24(b) にこ
のダイポ―ルリングマグネットによって形成された磁界
分布を示す。この図から明かなようにウェハ―中央とウ
ェハ―周辺でダイポ―ルリングマグネットの作る磁界強
度の差は、20%未満、また、XY平面の傾きは5度以
内の均一性を保つことができる。このようにダイポ―ル
リングマグネットは、優れた磁界特性をもつが、実際の
マグネトロンRIEに用いた場合、ウェハ―最周辺部で
エッチング速度が低下したり、MOS構造を有する素子
を表面に形成した基板を処理するような場合、ゲ―ト酸
化膜等の薄い絶縁膜に絶縁破壊を起こしてしまうことが
ある。図25および26に従来のマグネトロンRIE、
ダイポ―ルリングマグネットを用いたマグネトロンRI
E酸化膜のエッチング速度の面内分布を示す。このよう
なウェハ―周辺部でエッチング速度が低下する原因は明
かではないが、以下のような機構が考えられる。すなわ
ち図27に曲線aで(曲線bは従来の磁石の形成する磁
場強度分布を示す曲線)示すようにダイポ―ルリングマ
グネットが形成する磁場強度分布は、ウェハ―上、ある
いはそれ以上の面積において、均一であり、マグネット
近傍では急激に磁界強度が低下する。このため、現在通
常のエッチングに用いられている圧力よりかなりの低圧
力である5mTorr でさえ従来のマグネトロンRIEに比
べウェハ−のほぼ全面にわたり均一であるが最周辺部で
急激にエッチング速度の低下が見られ、これは均一であ
るがために従来の磁石に比べ、ミラ―磁界を形成するミ
ラ―効果がほとんど無く、そのために周辺部での電子が
抜けやすく、すなわちプラズマの密度が薄くなるためと
考えられる。また、被処理基板はプラズマにさらされ、
帯電するが、プラズマ密度に差があると、帯電が不均一
となり、薄い絶縁膜の上下で大きな電圧がかかり、絶縁
破壊をもたらすと考えられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のマ
グネトロンRIE装置では、磁界の強さや方向が不均一
であるために、エッチングの均一性が悪化したり、また
イオンの方向性が乱れて、被処理基板表面に斜めに入射
し、異方性の高いエッチングが困難であった。そこでダ
イポ―ルリングマグネットを用いたマグネトロンRIE
装置が提案されているが、磁界強度は均一であるがため
に従来の磁石に比べ、ミラ―磁界を形成するミラ―効果
がほとんど無く、そのために周辺部での電子が抜けやす
く、周縁部でプラズマの密度が薄くなり、低圧力下でエ
ッチングを行った際、ウェハ―最周辺部でエッチング速
度が低下するという問題点があった。
【0015】本発明は、前記実情に鑑みてなされたもの
で、電極面の広い範囲にわたって均一なプラズマを形成
し、プラズマの閉じこめを行い、ウェハ−表面上の全体
にわたって高密度なプラズマを維持することのできる基
体処理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の第1で
は、第1の電極と、前記第1の電極に対向して配置され
た被処理基板が設置される第2の電極とを備えた真空容
器と、前記真空容器内に所定のガスを導入するガス供給
手段と、前記真空容器内を減圧下に維持する真空排気手
段と、前記第1の電極と第2の電極との間に電界を発生
せしめる電界発生手段と、前記真空容器内に磁界を発生
せしめる磁界発生手段とを具備し、前記磁界発生手段
は、外周で環状を成すと共に、環の半周でそれぞれθ方
向に応じた互いに異なる着磁方向を有し、前記着磁方向
が、前記環の半周で1回転可能なように配列された複数
の磁石要素を含み、かつ前記磁界のNS方向周縁部近傍
の強度が中央部以上となるように構成されている。すな
わち磁界の強度がNS方向の周縁部近傍で中央部と同等
またはより強くなるようにし、周縁部から中央部方向に
プラズマを押し戻す力を付与し、第1および第2の電極
の間にプラズマを封じ込めるように構成している。なお
ここで第1の電極は、真空容器の壁面を他と分離して用
いても良いし、別に設けても良い。
【0017】望ましくは、環状をなすとともに、着磁方
向が前記環の半周で1回転可能なように配列された磁石
要素からなる第1の磁石によって発生した磁界内に、少
なくとも1つ以上の第2の磁石を配設し、NS方向の周
縁部近傍で中央部と同等またはより強くなるようにし、
第1の電極および第2の電極間に誘起したプラズマを閉
じこめることができるように構成している。
【0018】また望ましくは、磁界発生手段を、環状を
なすとともに、着磁方向が前記環の半周で1回転可能な
ように配列され、それを構成する複数の磁石要素が異な
る強度の磁界を発生しその合成磁界が、NS方向の周縁
部近傍で中央部と同等またはより強くなるようにし、前
記第1の電極および前記第2の電極間に誘起したプラズ
マを閉じこめるように構成している。
【0019】また望ましくは、磁界発生手段を、環状を
なすとともに、着磁方向が前記環の半周で1回転可能な
ように配列され、それを構成する複数の磁石要素が異な
る着磁方向を持ち、その合成磁界が、NS方向の周縁部
近傍で中央部と同等またはより強くなるようにし、前記
第1の電極および前記第2の電極間に誘起したプラズマ
を閉じこめるように構成している。
【0020】また、磁界発生手段が、環状をなすととも
に、着磁方向が前記環の半周で1回転可能なように配列
された第1の磁石と、前記第1の磁界発生手段と同様の
構成をなす第2、第3の磁界発生手段を第1の磁界発生
手段をはさみ、同一の中心軸をもつように配列し、第1
の磁界発生手段の発生する磁界内に配設した第1の電極
および第2の電極間に誘起したプラズマを閉じこめるよ
うに構成している。
【0021】また望ましくは、磁界発生手段を構成する
各磁石要素がそれぞれ異なった形状をなし、それらの配
列が環状をなすとともに、着磁方向が前記環の半周で1
回転可能なように配列された第1の磁界発生手段を構成
するそれぞれの磁石要素がそれぞれ異なる形状をなし、
それらの配列が環状をなすとともに前記第1の電極およ
び前記第2の電極間に誘起されたプラズマを閉じこめる
ように構成されている。 また、環状に配列され、着磁
方向が前記環状で回転するように構成された異なる複数
の磁石からなる第1の磁界発生手段によって前記第2の
電極に沿って平行な一方向磁界を形成し、前記真空容器
内にプラズマを誘起するとともに、前記磁界発生手段が
発生した第1の磁界内に、第2の磁石を配設し、これに
よって発生された第2の磁界によって前記被処理基板上
でプラズマを高密度化し、前記被処理基板表面を処理す
るようにしている。
【0022】本発明の第2では、第1の電極と、前記第
1の電極に対向して配置された被処理基板が設置される
第2の電極とを備えた真空容器と、前記真空容器内に所
定のガスを導入するガス供給手段と、前記真空容器内を
減圧に維持する真空排気手段と、前記第1および第2の
電極の間に電界を発生せしめる電界発生手段と、前記真
空容器内に磁界を発生せしめる磁界発生手段とを具備
し、前記磁界発生手段は、外周で環状を成すと共に、環
の半周でそれぞれθ方向に応じた互いに異なる着磁方向
を有し、前記着磁方向が、前記環の半周で1回転可能な
ように配列された複数の磁石要素を含み、かつ前記磁界
がEW方向で強度勾配を有するように構成している。
【0023】また望ましくは、磁界発生手段を、環状を
なすとともに、着磁方向が前記環の半周で1回転可能な
ように配列され、それを構成する複数の磁石要素が異な
る強度の磁界を発生しその合成磁界が、E方向からW方
向に向かって強度が小さくなるような勾配を有するよう
に構成している。
【0024】また望ましくは、磁界発生手段を、環状を
なすとともに、着磁方向が前記環の半周で1回転可能な
ように配列され、それを構成する複数の磁石要素が異な
る着磁方向を持ち、その合成磁界が、E方向からW方向
に向かって強度が小さくなるような勾配を有するように
構成している。
【0025】望ましくは、前記磁界発生手段を前記磁界
発生手段の中心軸を中心とし、被処理基板に対して相対
的に回転せしめる回転手段を具備している。
【0026】望ましくは、前記磁界発生手段は前記各磁
石の少なくとも1つの着磁方向を変更することにより、
磁界強度を調整する磁界強度制御手段を具備している。
【0027】望ましくは、前記磁界発生手段は、これを
上下方向に移送可能な移送手段を具備している。
【0028】望ましくは、前記磁界発生手段は、同一の
中心軸をもつように上下方向に少なくとも2つに分割さ
れ、その少なくとも一方が上下方向に移動可能なように
構成している。
【0029】望ましくは、前記磁界発生手段は、同一の
中心軸をもつように上下方向に少なくとも2つに分割さ
れ、その間隔の幅を調整可能なように構成している。
【0030】望ましくは、前記磁界発生手段は、同一の
中心軸をもつように上下方向に少なくとも2つに分割さ
れ、その上下間で磁石要素の位相を調整可能なように構
成している。
【0031】望ましくは、前記各磁石は、所定の位相だ
け磁化方向をずらして配置され、前記各磁石を個々に回
転させるようにしている。本発明の第3では、第1また
は第2の発明による基体処理装置内で、被処理基板に所
定の処理を行う。
【0032】
【作用】上記第1の構成によれば、高密度のプラズマを
発生することができる。
【0033】例えば、円環状をなすように順次配列さ
れ、着磁方向が前記円の半周で一回転するように異なる
複数の磁石要素を含み、前記第1の電極の表面に沿って
ほぼ平行な一方向磁界を形成する第1の磁界発生手段に
より形成され、均一に広がったプラズマ磁界内に、被処
理体周辺にミラ―磁界を与えるように設置した第2の磁
界発生手段を設置することによって、高密度なプラズマ
を形成することがてき、プラズマ電位と自己バイアスの
均一化をはかることができ、被処理体の面内において異
方性が高く、均一で高速な表面処理を行うことが可能と
なる。
【0034】また、本発明の第2によれば、前記第1の
磁界発生手段、あるいは前記第2の磁界発生手段を構成
する異なる磁石が異なる強度の磁界を発生する構成にす
ることで、磁界空間内のプラズマ中に存在する電子の濃
度勾配を減少させることができ、より均一なプラズマを
生成することが可能となる。
【0035】また、被処理基板表面のチャ―ジアップに
よるダメ―ジも少ない。また、従来の装置では、湾曲し
た磁界であるため、回転させることによっても完全に均
一な磁界を得ることは、不可能であったが、上記構成に
よれば、被処理基板上に完全な平行磁界を得ることがで
きるため、回転により完全な均一磁界を形成することが
できる。
【0036】本発明は、電気部品が形成された被処理基
板の表面処理に、第2の電極の表面に沿ってほぼ平行な
一方向磁界を形成し、これにより表面処理を行う場合に
特に有効である。すなわちここでは、被処理基板面内で
帯電が均一であれば薄い絶縁また、被処理基板表面のチ
ャージアップによるダメージも小さい。なお、第1の電
極は真空容器の上部壁の一部で構成しても良いし、真空
容器内に配設してもよい。
【0037】また、従来の装置では湾曲した磁界である
ため、回転によっても完全均一な磁界を得ることは出来
なかったが、上記構成によれば完全な平行磁界を得るこ
とができるため、回転により完全均一な磁界を形成する
ことができる。
【0038】また、磁界強度も従来の装置に比べて極め
て高く、均一性を保ちながら高強度(数kG)まで実現
することが可能である。従って高速プロセスにおいても
イオンエネルギーを低くし、ダメージを小さくすること
ができる。
【0039】さらにまた、磁石が軽いため、周辺機構を
小さくすることができ、装置の小型化をはかることがで
きる。
【0040】内磁型の磁石であるため外部へのもれ磁界
が小さいため、他の装置への悪影響もない。従って1つ
の装置で複数の反応室を設置するマルチチャンバー方式
においても互いに他の装置に影響を与えることなく、処
理を行うことができ極めて有効である。
【0041】さらに、アノード側に磁石を設ける必要が
ないためアノード側のスペースを、モニタ(プラズマや
基板の表面状態の計測)などの他の装置に使用すること
ができる上、アノード側への高周波電力印加を行う時等
にも有効である。
【0042】望ましくは磁界発生手段を回転することに
よってさらなる磁界の均一化をはかることができる。ま
た、磁界発生手段を回転する際にも、コイル等のような
限界はなく、同心円状の回転対称形であるため、従来に
比べ大幅な高速回転を行うことができ、装置構成も簡単
である。
【0043】また望ましくは、磁界発生手段の各磁石要
素の少なくとも1つの着磁方向を変更することにより、
磁石を取り替えることなく容易に磁界強度を調整するこ
とができる。
【0044】さらに望ましくは、磁界発生手段あるいは
被処理基板を載置する電極を、上下方向に移送可能なよ
うに構成すれば、被処理基板の搬入搬出が容易となる。
【0045】望ましくは、磁界発生手段の高さ方向の一
部にスリットを形成すれば、このスリットを介して被処
理基板の搬入搬出を容易に行うことができる。これは、
種々の実験の結果、スリットの形成により磁界方向は悪
影響をうけることなく平行磁界を維持することができる
点に着目してなされたものである。
【0046】望ましくは、磁界発生手段が、同一の中心
軸をもつように上下方向に少なくとも2つに分割され、
その少なくとも一方が上下方向に移動可能なように構成
すれば被処理基板の搬入搬出が容易となる。
【0047】望ましくは、磁界発生手段を、同一の中心
軸をもつように上下方向に少なくとも2つに分割し、そ
の間隔の幅を調整可能することにより、磁石を取り替え
ることなく容易に磁界強度を調整することができる。
【0048】望ましくは、磁界発生手段を、同一の中心
軸をもつように上下方向に少なくとも2つに分割し、そ
の上下間で磁石要素の位相を調整するようにすれば、磁
石を取り替えることなく容易に磁界強度を調整すること
ができる。
【0049】望ましくは、磁界発生手段を、同一の中心
軸をもつように上下方向に少なくとも2つに分割し、そ
の上下間で回転方向が逆となるように回転することによ
り、磁石を取り替えることなく容易に磁界強度を調整す
ることができる。
【0050】望ましくは、磁界発生手段の構成要素であ
る1つ1つの磁石をそれぞれ所定の位相だけ磁化方向を
ずらして配置し、個々に回転させることにより、磁石全
体を回転したのと同等の磁界を形成することが可能であ
る。
【0051】本発明は、電気部品が形成された被処理基
板の表面処理に、第2の電極の表面に沿ってほぼ平行な
一方向磁界を形成し、被処理基板表面に誘起されたプラ
ズマによって活性種を生成し、これにより表面処理を行
う場合にとくに有効である。すなわちここでは、被処理
基板表面はプラズマに晒されるため帯電するが、被処理
基板面内で帯電が均一であれば薄い絶縁膜の上下に大き
な電圧がかかることはなくゲート破壊が発生するような
ことはない。このようにして安定な薄膜形成および方向
性の極めて良好なエッチングを行うことができる。ま
た、本発明の第3によれば、第1または第2の発明によ
る基体処理装置内で、被処理基板に所定の処理を行うこ
とによって、均一に処理を施すことができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ詳細に説明する。
【0053】図1および図2は、本発明実施例のエッチ
ング装置を示す図である。
【0054】このエッチング装置は、上下に2分割され
たダイポールリング13a,13bの内側に,NS方向
に上下に1対づつ2対の補助磁石23a,23bを配設
し、周辺部で磁界強度が高くなるようにし、プラズマを
良好に封じ込めるようにしたことを特徴とするものであ
る。ここで図1は全体概要図、図2(a) は要部断面図、
図2(b) は要部側断面図、図2(C) はこのダイポールリ
ングおよび補助磁石によって形成される合成磁界を示す
図である。
【0055】すなわちこのエッチング装置は、真空容器
1の上端内壁の第1の電極7と、該第1電極7に対向配
置され基板支持台を兼ねる第2の電極2とを配設し、高
周波電源5の発生する電力をマッチング回路14を介し
て第1の電極7と第2の電極2との間に印加し、これに
よって形成される電界と、真空容器1の外側面に配設さ
れたダイポールリング13a,13bおよび補助磁石2
3a,23bによって形成されるウェハ3表面に平行な
磁界との直交する空間内に、ガス導入口4から反応性ガ
スを供給し、放電によってプラズマを封じ込め、ウェハ
表面に誘起された自己バイアス電界により該プラズマ中
から加速されたイオンが、ウェハに衝突しエッチング反
応を進行させるものである。
【0056】このダイポールリング13a,13bは、
それぞれ図2(a) に図1の上方から眺めた拡大説明図を
示すように、円柱状の真空容器1の側壁に、このまわり
を同心円状に囲むように配設された磁石要素30からな
り、磁界方向35の方向に着磁された磁石要素300 か
らθの位置にある磁石要素は磁界方向35に対して2θ
だけ回転した方向に着磁されており、磁石要素300 か
ら180度の位置にある磁石要素は再び磁界方向35を
向くように環状に配列されている。ここで、構成要素と
なる個々の磁石要素にはねじれを生じるような力がはた
らくため堅牢な非磁性体ヨーク(図示せず)に固定され
ている。ヨークについてはもれ磁界をさらに低減するた
めに磁性体のヨークを使用することも可能である。
【0057】図3(a) および(b) にこのダイポールリン
グによって形成された磁界分布を示す。この図から明ら
かなように、ウェハ中央とウェハ周辺部でダイポール磁
石の作る磁界の強度の差は20%未満,またXY平面内
の傾きは±5度以内の均一性を達成することができる。
また高さ方向はダイポール磁石の高さの中央1/3の領
域で強度は±5%、磁界の傾きは±6度以内に抑えるこ
とができた。この均一性は磁石要素の断面形状を円状に
したり、磁石要素の数を増やすことでさらに均一な磁界
を形成することができる。これに対し図18に示した従
来の装置では中央と周辺部とで磁界強度比は2倍にも及
んでいる。同様にウェハの上方すなわちプラズマが形成
される領域においても従来型では特に周辺部で縦方向の
磁界強度が強まり、プラズマの分布を乱す原因となって
いる。このようなダイポールリングは本来SOR(シン
クロトロン放射光施設)で使用される偏光器やMRI
(Magnetic Resonance imaging)などの医療機器(K.Mi
yata et al:The Internayional Journal for Computati
on and Mathematics in Electrical and ElectronicEng
ineering,Vol.9(1990),Supplement A,115-118,H.Zijls
tra:Philips J.Res.40,259-288,1985)に使用するため
に開発されたものである。しかし本発明に示すように磁
化プラズマを形成する装置に適用することで極めて有効
な作用が得られることがわかった。
【0058】このように電界Eと磁界Bを直交させるこ
とで、プラズマ中の電子をローレンツ力によりE×B方
向にドリフトさせることができる。そしてこのマグネト
ロン放電で形成されたプラズマ中の電子にドリフト運動
を生ぜしめ長距離を走らせることで、電子が中性の分
子、原子と衝突する頻度が高まり、プラズマ密度が上昇
する。さらに、磁界を与えること自体で電子をプラズマ
中に閉じ込め、その寿命(チャンバ側壁や電極、ウェハ
に衝突するまでの時間)を長くし、さらにNS方向端部
でプラズマ磁界強度を高して、プラズマを封じ込め、そ
の結果さらにプラズマ密度を向上することができる。こ
のようにプラズマを高密度化することにより、単にエッ
チング速度を高める以外に、イオンの方向性をよくした
り、中性種と被エッチング膜の反応(等方性の反応)を
抑制するためにガス圧力を下げても、ダメージや選択比
を低下させる原因となるイオンエネルギーを十分に低く
保つことができる。
【0059】また、基板支持台としての第2の電極2の
内部には冷却用配管17を介して液体が通され基板温度
を効率よく制御するように構成されている。これは本発
明によるマグネトロンプラズマが高密度であり、プラズ
マから基板に与えられる熱が従来の装置に比べて多いた
めである。
【0060】さらに、真空容器内壁は、第1の電極7の
近傍に配設された絶縁物11を介して下部との間を絶縁
分離するように構成されている。4は反応ガス導入用の
供給系、6は排気系である。20も第2の電極を絶縁分
離するための絶縁物である。また、第2の電極2上のウ
ェハ周辺部は直接プラズマに晒されないように保護リン
グ16が置かれる。この材料は、SiC、アルミナ、A
lN、BN等のセラミクス、種々の構造の炭素、Si、
有機物、金属、合金等が被エッチング膜、ガスに合わせ
て選択される。
【0061】また前記実施例ではネオジウム系(Nd−
Fe)磁石を使用したが、その帆か例えば、Nd−Fe
系、Sm−Co系、フェライト、アルニコなどの永久磁
石材料を適宜必要な磁界、耐性、重量などを考慮し選択
して使用するとよい。
【0062】また、従来の装置では真空容器の上方に磁
石が形成されていたのが、本発明では側方にダイポール
リング13a,13bが形成されているため、第1電極
の裏面がモニタ装置等の用途に使えるようになったた
め、真空容器上方には石英窓50を介してウェハ表面の
状態をレーザ光検出器51を介してエッチング深さをモ
ニタするモニタ装置52が形成されている。
【0063】また、ダイポールリング13a,bの間に
はスリットがあり、真空容器内へのウェハの出し入れは
このスリットを介して行い、補助磁石23a,bは上に
上げ(点線で示す)ゲートバルブ12を介してロードロ
ック機構および搬送機構によってなされる。
【0064】さらにまた第2の電極を上下する機構を設
け、電極を下げた位置にゲートバルブをもうけ、ウェハ
の出し入れを行い、電極を下げダイポールリングの位置
で処理をしてもよい。また逆に電極をダイポールリング
よりも上げた位置でウェハの出し入れをする機構を設け
ても良い。
【0065】このように、このダイポ―ルリング磁石の
構成はプラズマを形成する対向電極間に著しく均一な磁
界を形成し、また、その強度も従来の装置に比べ高く、
数kGまで実現できる。したがって、プラズマ密度が向
上し処理速度、特性を高めることができる。さらに、大
口径ウェハを使用した場合に特に顕著であるがプロセス
のウェハ面内均一性が向上する。さらにまた、プラズマ
の不均一性によって引き起こされるMOS構造の静電破
壊が無くなる等の効果もある。一方、反応容器の側面に
磁石を構成するため、メンテナンス時に開放する必要の
ある真空容器上部(アノ―ド側)が空き、またプロセス
のモニタ―、アノ―ド側へのrf電力印加等を行うとき
にも有効である。一層の均一性を得るために磁石とウェ
ハは相対的に回転する様にしても、従来の様に磁石をア
ノ―ドに配置したときのようにメンテナンス時に移動す
る必要が無いため、反応容器側面にレ―ルを設ける等の
方法により堅牢に固定でき、操作も簡便になる。
【0066】次に、この装置を使用し、実際にシリコン
基板上に形成した酸化シリコン膜をエッチングする方法
について説明する。
【0067】まず、図4(a) に示すように、シリコン基
板100表面に膜厚1000nmのシリコン酸化膜101
を形成しさらにこの表面にレジストパターン102を形
成したものをウェハとし、ダイポールリング13a,b
の間から、これをロードロック機構および搬送機構を用
いて真空容器1の第2の電極2上に搬送し、静電チャッ
ク(図示せず)によって固定する。
【0068】そして、排気系6により真空容器1内を10
-6Torr程度に真空排気したのち、供給系4からCF4
スを50cc/min導入し、第1の電極7と第2の電極2と
の間に13.56MHzの高周波電力(rf)を200
W印加する。このときサセプタの単位面積当たりの電力
密度は0.6W/cm2 である。ここでは、ダイポールリ
ング13a,bは回転しないが回転してもよい。このと
きダイポールリング13a,b内部での磁界強度は20
0Gとする。ここでガスはプラズマの回り込みを防ぐた
め金属メッシュで開口部が覆われたバッフル板、排気系
6さらにコンダクタンスバルブ(開口率が可変で排気速
度を調節できるバルブ)を通して真空ポンプにより排気
される。このコンダクタンスバルブの調整によりチャン
バ内圧力を40mTorr とした。
【0069】そして、エッチング終了後、高周波電力を
オフし、エッチングガス停止し、チャンバ内に残るガス
を廃棄した後、やはりロ―ドロック機構を使用し、チャ
ンバ外部へ取り出し、図4(b) に示すように断面が垂直
で寸法精度が良好なエッチング形状を得ることができ
る。
【0070】このようにして、寸法変換差の全くない加
工が実現できる。さらに、プラズマ密度を極めて高く維
持することができるため、イオンのエネルギーは低くお
さえることができ、選択比を高くダメージを小さくする
事ができる。
【0071】なお、前記実施例では、ダイポールリング
を16分割で構成したが図5(a) および(b) に示すよう
に、12分割あるいは8分割としてもよい。
【0072】また、シリコン酸化膜のエッチングには、
フロロカ―ボン(CF)を含むガスを用いたが、レジス
トの方向性加工には酸素を主としたガス、さらに配線に
使用するアルミニウムなどは塩素を主体としたガスを使
用して高性能の加工が可能であり、本発明の効果が確認
された。他の材料についても、少なくともハロゲン素あ
るいは酸素、水素、窒素等の反応性ガスを含むガスを使
用し、エッチングすることができる。
【0073】さらにまた、磁界強度については200ガ
ウスに限らず、適宜エッチングする材料、使用するガス
に応じて選択される。
【0074】さらに従来電極間隔を20mm程度まで狭め
ると放電の効率が下がる減少が認められたが1600ガ
ウスでは8mmまで狭めることが可能となりガスの流れ等
から要求される装置構成に対し許容度を高めることがで
きる。さらに、高周波周波数についても13.56MH
zに限定されることなく、エッチングする材料に応じ
て、例えば高めのイオンエネルギが必要な酸化膜系のエ
ッチングには100kHzから1MHz程度の比較的低
い周波数が有効である。一方、燐添加多結晶シリコンあ
るいはアルミ合金等のように、マスクや下地材料に対し
選択比が要求される材料については20MHzから数1
00MHz程度の高い周波数を使用し、イオンエネルギ
を低下させると有効である。いずれの場合も、磁界の強
度と組み合わせてイオンエネルギとプラズマ密度、その
他のプラズマパラメ―タを制御することができる。
【0075】このように本発明は、前記実施例に限定さ
れることなく、種々の装置に適用可能である。
【0076】前記第1の実施例の装置を用いて、エッチ
ングを行いウェハ中心からの距離とエッチング速度との
関係を測定した結果、図13に示すようにNS方向での
均一性が大幅に向上していることがわかった。図14は
比較のために磁界強度の勾配をつけなかった従来例のエ
ッチング装置を用いて同様の実験を行った結果である。
前記第1の実施例では2対の補助磁石を設置したが、
この変形例として、図6(a) 乃至(c) に示すようにダイ
ポールリング13a,bからなる第1の磁界発生手段が
発生した磁界中に、NS方向に一対の補助磁石23を設
置してもよい。この場合も、磁界内に設置されたウェハ
―3に対しては、平行磁場が得られ、なおかつ(c) で示
すように周辺部で磁界密度が濃くなり、プラズマが閉じ
こめられる。 また、図7(a) 乃至(c) に示すように、
第1の磁界発生手段の着磁方向を向く磁石要素を他の磁
石要素よりも磁界の強いものにしたもので、この場合も
ウェハ―3に対しては平行磁場が得られ、周辺部で高磁
場となり、良好にプラズマを閉じこめることができる。
【0077】さらにまた図8は前記実施例で示したダイ
ポールリングの着磁方向と等しい着磁方向を持つ磁石要
素の周辺部(NS方向)の磁石要素の角度に変化を加え
たものである。従来のダイポ―ルリングは着磁方向40
からθの位置にある磁石要素は、着磁方向に対して2θ
だけ回転した方向に着磁しているが、図8(a) に示すよ
うにこの角度をx<2θになるように着磁すると、図8
(b) に示すように磁極方向で磁界密度を上げることがで
き、プラズマをとじこめられる。
【0078】また、図9(a) および(b) は、同じ構成を
有する3個のダイポールリングを13p,13q,13
rを同じ中心軸を持ち、着磁方向が、中心のダイポール
リング13qの着磁方向に対して180度回転した方向
に構成している。ウェハ―3は中心のダイポールリング
13qがつくる磁界中に設置される。この構成によれば
ウェハの中心部では上下に設置されたダイポールリング
13p,rによって磁界が打ち消され、磁界強度が周辺
部よりも小さくなる。これによってプラズマの閉じ込め
を良好に行うことができる。
【0079】さらにまた、図10(a) および(b) に示す
ように、ダイポールリングを構成する磁石要素の形状を
連続的に変化させ、NS極方向で長くなるようにしてい
る。これにより、NS極の磁界密度を高くすることがで
きプラズマの封じ込めを良好に行うことができる。ま
た、NS極方向で短くなるようにしても、ウェハ上での
プラズマの封じ込めを良好に行うことができる。また磁
石要素の長さが長いものは厚さを薄く、短いものは厚く
することでそれぞれの磁石の強度を等しくするようにす
れば、漏れ磁場を少なくすることができる。
【0080】また図11に示すように、ダイポ―ルリン
グを2つスタックしたものであるが、Z方向の寸法を極
端に短くし、周辺の磁界密度を高くするようにした構成
である。これらすべての構成において、程度の差こそあ
れプラズマをとじこめることが可能である。
【0081】次に本発明の第2の実施例として、ダイポ
―ルリングを構成する磁石要素のそれぞれの磁界強度を
変え、EW方向に磁界強度の勾配をつけたもので、積極
的に電子濃度の勾配をつけるようにした例について説明
する。
【0082】この例では図12(a) および(b) に示すよ
うに、ダイポールリングの磁石要素がW極近傍で大き
く、E極近傍で小さくなるようにし、その結果E方向か
らW方向に向かって勾配を有するようにし、電子がW方
向にたまり局所的に反応性が高くなるのを防止するよう
にしたものである。
【0083】他の部分については前記実施例と全く同様
に形成されている。
【0084】この装置を用いて前記第1実施例と同じ条
件でエッチングを行いウェハ中心からの距離とエッチン
グ速度との関係を測定した結果、図15に示すようにW
E方向では均一になっていることがわかる。図14は比
較のために磁界強度の勾配をつけなかった従来例のエッ
チング装置を用いて同様の実験を行った結果である。望
ましくはこの両方の補正を行うようにすればNS方向E
W方向共に均一性が向上する。
【0085】この装置によれば、寸法変換差の全くない
加工が実現できる。さらに、プラズマ密度を極めて高く
維持することができるため、イオンのエネルギーは低く
おさえることができ、ダメージを小さくする事ができ
る。
【0086】なお前記第1の実施例では、上部および下
部のダイポールリングは磁化の方向が等しい2組を同期
して回転したが、図16に示すように上部および下部の
ダイポールリングの間で位相差を形成し合成によって磁
界方向が一方向をむくようにしてもよい。
【0087】また図17に上下磁石の磁化方向の位相差
と磁界強度との関係を測定した結果を示す。このよう
に、上部および下部のダイポールリングの間で位相差を
形成することにより、磁界強度を調整することができ
る。プロセスによって必要な磁界強度はそれぞれさまざ
まであるが、1組の磁石で位相差を制御することによ
り、必要に応じた磁界を形成することが可能となる。
【0088】さらにまた本発明の第1の実施例の変形例
として、図18に示すようにダイポールリング13を構
成する磁石の磁界内、NS磁極方向に着磁方向が交互に
なるようにした補助磁石23を配置するようにしてもウ
ェハ周辺部の磁界強度を高くしてプラズマを閉じ込める
ことが可能となり、周辺部でのエッチング速度の低下を
補うことができる。この構成ではダイポールリングの着
磁方向であるNS方向に設置するためにダイポールリン
グを被処理基板に対して回転させる場合は、ダイポール
リングと同位相で回転させるか、あるいはダイポールリ
ングみ固定するようにしてもよい。
【0089】さらに図19に示すようにダイポールリン
グ13中に着磁方向が交互になるようにした補助磁石2
3を円環に配置することによっても同様の効果を得るこ
とができる。この場合には、ダイポールリング13を回
転させて使用する場合でも補助磁石23は回転させる必
要はなく、例えば真空容器の外壁または内壁に固定すれ
ば良い。
【0090】本発明の装置によれば、成膜速度、均一性
の向上、ダメ―ジの低減をはかることができる他に、高
密度プラズマを形成することができ、気相でのガスの分
解、反応が進むため、成膜された膜質についても向上が
認められた。
【0091】なお、前記実施例では、ダイポールリング
などの磁界発生手段は真空容器の外側に設置したが、内
部に設置するようにしてもよい。
【0092】このように直接電気部品を加工するプロセ
ス以外にすでに形成された電気部品の上に成膜や表面処
理を行う場合あるいは電気部品は下層に存在するがそれ
に接続する配線電極等を加工あるいは成膜、表面処理す
る場合もまったく同様に本発明は有効である。電気部品
としてはMOS構造に限定されることなくpn接合、種
々の構造のトランジスタ、キャパシタなど電気的機能を
融資、電圧や電流により劣化を生じるものすべてにあて
はまる。
【0093】さらにまた他の応用として、不純物の基板
中への注入技術がある。装置としては平行平板型のプラ
ズマ装置に不純物となる例えばボロンを含むBF3 ガス
を導入し、プラズマを形成する。プラズマ中ではガスが
解離し、そのうちのB原子が基板中に打ち込まれる。同
時にF原子も多く存在するため、ここではガス圧力を1
-5Torr台まで下げて、エッチングされるのを防止す
る。本発明のように磁界を与えることでこのような低い
ガス圧力でもプラズマの生成が可能となり、またその時
のイオンエネルギーも数10〜300eV程度に抑える
ことができ、非常に浅い不純物層を形成することができ
る。本実施例においても、均一性、ダメ―ジの低減等の
効果が同様に実現可能である。
【0094】以上、エッチング、CVD、スパッタリン
グ成膜、不純物添加を中心にダイポ―ルリングを使用し
たマグネトロンプラズマ処理装置および方法についての
実施例を説明したが、本発明はこれに限定されることな
く、他の磁化プラズマを使用したプロセス、装置に適用
できるものである。例えば、磁界強度は数十ガウスから
数千ガウスにおよぶ範囲でそのプロセスに応じて選択さ
れるものである。
【0095】また、プラズマCVD装置やプラズマによ
る表面改質、イオン注入装置のプラズマイオン源、EC
Rやウィスラ―波(ヘリコン波)プラズマを形成し、プ
ラズマ、電子、イオン、中性活性種のソ―スとして利用
する装置などにも使用できるものである。
【0096】さらに、装置構成についても第1、第2の
電極に個々に高周波、あるいは直流電力を印加しても良
い。また、高周波の周波数も実施例では13.56MH
zを多く使用したが、用途に応じて100kHz程度の
低い周波数から数100MHzまでの高い周波数まで選
択し、磁界の強度とともにイオンエネルギを調節するこ
とができる。
【0097】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、真空容器内に均一な平行磁界を発生させプラズマを
封じ込めることができ、イオンダメージが小さく、均一
かつ安定な薄膜形成および方向性の極めて良好なエッチ
ングなどの表面処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のエッチング装置を示す
【図2】同エッチング装置のダイポールリングを示す図
【図3】同エッチング装置の磁界分布を示す図
【図4】同エッチング装置を用いたエッチング方法を示
す図
【図5】同ダイポールリングの変形例を示す図
【図6】ダイポールリングの変形例を示す図
【図7】ダイポールリングの変形例を示す図
【図8】ダイポールリングの変形例を示す図
【図9】ダイポールリングの変形例を示す図
【図10】ダイポールリングの変形例を示す図
【図11】ダイポールリングの変形例を示す図
【図12】本発明の第2の実施例のダイポールリングを
示す図
【図13】本発明の第1の実施例のエッチング装置にお
けるウェハ中心からの距離とエッチング速度との関係を
示す図
【図14】従来のエッチング装置におけるウェハ中心か
らの距離とエッチング速度との関係を示す図
【図15】本発明の第2の実施例のダイポールリングを
用いてエッチングを行う場合におけるウェハ中心からの
距離とエッチング速度との関係を示す図
【図16】上下ダイポールリングの位相差と合成磁界と
の関係を示す図
【図17】上下磁石の位相差と磁界強度との関係を示す
【図18】ダイポールリングの変形例を示す図
【図19】ダイポールリングの変形例を示す図
【図20】従来例のマグネトロンエッチング装置を示す
【図21】同装置を用いて行ったエッチング形状を示す
【図22】同装置の磁界分布を示す図
【図23】ダイポールリングを示す図
【図24】同ダイポールリングを用いたエッチング装置
の磁界分布を示す図
【図25】従来のエッチング装置におけるウェハ中心か
らの距離とエッチング速度との関係を示す図
【図26】従来のエッチング装置におけるウェハ中心か
らの距離とエッチング速度との関係を示す図
【図27】従来のエッチング装置における磁界強度分布
を示す図
【符号の説明】
1 真空容器 2 第2の電極 3 ウェハ、 4 ガス導入口 5 高周波電源 6 排出口 7 第2の電極 11 絶縁物 12 ゲートバルブ 13 ダイポールリング 14 マッチング回路 16 保護リング 17 冷却管 23 補助磁石 50 石英窓 51 光検出器 52 モニタ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 晴雄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町 1 株 式会社 東芝 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−224227(JP,A) 特開 平4−389(JP,A) 特開 昭61−187336(JP,A) 特開 昭62−263637(JP,A) 実開 平5−77261(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極と、前記第1の電極に対向し
    て配置された被処理基板が設置される第2の電極とを備
    えた真空容器と、 前記真空容器内に所定のガスを導入するガス供給手段
    と、 前記真空容器内を減圧下に維持する真空排気手段と、 前記第1の電極と第2の電極との間に電界を発生せしめ
    る電界発生手段と、 前記真空容器内に磁界を発生せしめる磁界発生手段とを
    具備し、 前記磁界発生手段は、外周で環状を成すと共に、環の半
    周でそれぞれθ方向に応じた互いに異なる着磁方向を有
    し、前記着磁方向が、前記環の半周で1回転可能なよう
    に配列された複数の磁石要素を含み、かつ前記磁界のN
    S方向周縁部近傍の強度が中央部以上となるように構成
    されたことを特徴とする基体処理装置。
  2. 【請求項2】 第1の電極と、前記第1の電極に対向し
    て配置された被処理基板が設置される第2の電極とを備
    えた真空容器と、 前記真空容器内に所定のガスを導入するガス供給手段
    と、 前記真空容器内を減圧に維持する真空排気手段と、 前記第1および第2の電極の間に電界を発生せしめる電
    界発生手段と、 前記真空容器内に磁界を発生せしめる磁界発生手段とを
    具備し、 前記磁界発生手段は、外周で環状を成すと共に、環の半
    周でそれぞれθ方向に応じた互いに異なる着磁方向を有
    し、前記着磁方向が、前記環の半周で1回転可能なよう
    に配列された複数の磁石要素を含み、かつ前記磁界がE
    W方向で強度勾配を有するように構成されたことを特徴
    とする基体処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の基体処理
    装置内で、被処理基板に所定の処理を行う工程を具備す
    る半導体素子製造方法。
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