JP3237422B2 - 片面溶接裏当てロボット - Google Patents

片面溶接裏当てロボット

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JP3237422B2
JP3237422B2 JP29896594A JP29896594A JP3237422B2 JP 3237422 B2 JP3237422 B2 JP 3237422B2 JP 29896594 A JP29896594 A JP 29896594A JP 29896594 A JP29896594 A JP 29896594A JP 3237422 B2 JP3237422 B2 JP 3237422B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大径鉄管の片面自動
溶接において、管内面からの初層溶接時に管外面より溶
接の裏当てを行うロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の大径管の溶接では作業者が管の内
外面から溶接を行っている。このため大径管がトンネル
内内張管の場合には、地盤と管外面との間に作業員が立
ち入れるようにするため大径のトンネルを掘削する必要
があり、このための土木工事に多くのコストと工期を要
している。このような状況から溶接施工の省人化、高速
化、簡素化を目指して片面自動溶接機の開発が行われて
おり、それと並行して初層溶接で必要となる裏当て工程
を行う自動機の開発が進められている。
【0003】初層溶接の裏当てを行う自動裏当て装置と
して、特開平5−318184号が開示されている。こ
の装置は、被溶接管の外面に予め装置移動用のレールを
設置し、このレールに沿って溶接機に同期して走行する
もので、裏当て装置の移動用モータの出力軸をギヤ及び
自在継手を介して裏当てテープの送りローラに接続し連
動させることにより、装置の走行速度と同じ速度で裏当
てテープを送り出すようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この装置は裏
当てテープの送りのために走行系モータとテープ送りロ
ーラとをギヤ及び自在継手を介して接続した構造である
ため、構造が非常に複雑であるという難点があり、加え
て、走行ローラとレールとの間に滑りが生じた場合、裏
当てテープも管面との間に滑りを生じてしまい、良好な
溶接を行うことができなくなるという問題がある。本発
明は、このような従来の問題点を解決するためになされ
たもので、裏当てテープの送りを走行速度と同期させる
のに特別な連動機構を必要とせず、また、走行ローラに
滑りが生じた場合でも裏当てテープと管面との間に滑り
を生じさせることなく良好な初層溶接を行うことができ
る片面溶接裏当てロボットを提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の片面溶接裏当てロボットは、移動用の駆動
手段を有し、被溶接管の外面を溶接方向に移動可能な台
車と、該台車に搭載される裏当て装置とからなり、該裏
当て装置は、裏当てテープの格納リールと、該格納リー
ルから繰り出された裏当てテープが巻き取られる巻取リ
ールと、該巻取リールを回転させる駆動手段と、前記格
納リールと巻取リール間で裏当てテープを管面に押し付
けて裏当てする裏当て手段とを有し、該裏当て手段が、
被溶接管の中心方向に進退可能な保持ロッドを有し、前
記台車に取り付けられる保持装置と、該保持装置の保持
ロッドに保持されるフレームと、該フレームに取り付け
られる裏当てパッドと、該裏当てパッドの裏当てテープ
進行方向の前後の位置で前記フレームに取り付けられる
テープガイド用のガイドローラと、前記裏当てパッドと
フレーム間に介在して裏当てパッドを被溶接管方向に付
勢する付勢手段とを備え、前記巻取リール回転用の駆動
手段による巻取リールの回転駆動により、前記格納リー
ルからの裏当てテープの繰り出しと、該繰り出された裏
当てテープの前記裏当てパッド面への送りと、該裏当て
パッド面で裏当てに使用された後の裏当てテープの前記
巻取リールへの巻き取りがなされ、且つ前記巻取リール
と前記裏当てパッド間の裏当てテープに定テンションが
かかるようにしたことを特徴とする片面溶接裏当てロボ
ットである。
【0006】
【作用】片面溶接裏当てロボットは、被溶接管の内面か
らの初層溶接において、溶接トーチ直下の管外面に溶接
金属を受けるための裏当てテープを供給する。裏当て装
置を構成する格納リールには裏当てテープがコイル状に
格納され、この格納リールから繰り出された裏当てテー
プの一部は裏当て手段の押当て面を経由して巻取リール
に巻取られている。溶接開始位置において、裏当て手段
は裏当てテープを溶接開始点の管外面に押し当てる。溶
接が開始されると、台車は移動用の駆動手段により被溶
接管外面を溶接方向に移動し、これと同期して裏当て装
置を構成する巻取リールがその回転用の駆動手段により
回転し、格納リールから裏当てテープを繰り出させる。
格納リールからの裏当てテープの繰り出し速度は、巻取
リールの回転用の駆動手段を制御することにより台車の
走行速度に同期させる。
【0007】格納リールから繰り出された裏当てテープ
は、裏当て手段の押当て面に沿って摺動しながら溶接部
裏面に押し当てられ、次いで順次巻取リールに巻取られ
る。裏当てテープは溶接部裏面に押し当てられた際に溶
接アークを受けるため、焼損し管面に焼き付けを起こす
が、巻取リールの回転駆動によって巻取リールと裏当て
手段間に定テンションがかけられるため、管面に焼き付
いた裏当てテープは容易に引き剥がされ、巻取リールに
巻取られる。したがって、裏当てテープの巻取が遅れて
テープが管面に対して滑ることもなく、裏当てテープの
送りを台車の走行と正確に同期させることができる。ま
た、台車の移動と裏当てテープの送りがそれぞれ独立し
た駆動手段により行われるため、何らかの原因で台車が
走行面に対して滑りを生じた場合でも、裏当てテープは
これと関係なく溶接部裏面に送給され、したがって溶接
に支障を来すことはない。
【0008】
【実施例】図1ないし図7は本発明の一実施例を示すも
ので、図1は本発明の片面溶接裏当てロボットの全体構
成および使用状態を示す説明図、図2はロボットの平面
図、図3は同じく側面図、図4は同じく正面図である。
片側溶接裏当てロボットAは、図1に示すように被溶接
管p(鉄管)の内面からの初層溶接において溶接トーチ
b直下の溶接金属を管の外側から裏当てテープaで受け
とめるもので、被溶接管pの外面を溶接方向に移動可能
な台車1と、この台車に搭載される裏当て装置2とから
構成されている。
【0009】前記台車1は走行ローラ8を有し、この走
行ローラ8により被溶接管外面の溶接方向に沿って設け
られたレール3上を自走する。台車1はこの自走ために
図示しない駆動手段(モータ)を有しており、この駆動
手段により走行ローラ8の全部または一部を駆動させ
る。この台車1の移動機構については後に詳述する。前
記裏当て装置2は、裏当てテープaの格納リール4と、
裏当てテープaの巻取リール5と、両リール間で裏当て
テープaを管面に押し付けて裏当てする裏当て手段6と
を備えており、これら格納リール4、裏当て手段6及び
巻取リール5は台車進行方向に直列した状態で台車1に
取り付けられている。
【0010】前記格納リール4と巻取リール5は、台車
1上のブラケットに回転可能に軸支16,17されてい
る。台車1には巻取リール5の回転駆動手段であるモー
タ7が設けられ、巻取リール5は台車走行用の駆動系と
は関係なくモータ7により回転駆動される。そして、こ
の巻取リール5の回転駆動により格納リール4から裏当
てテープaが繰り出され、この裏当てテープaは裏当て
手段6を経由した後巻取リール5に巻取られることにな
る。
【0011】なお、格納リール4には、このリール4と
裏当て手段6(本実施例では裏当てパッド10)間での
裏当てテープaの弛みを防止するため、そのフリーな回
転を抑制する制動手段を付設することが好ましい。すな
わち、上記のような裏当てテープaの弛みによる送給上
のトラブルを防止するためには、裏当てテープaがモー
タ7の駆動によって巻取リール5側から牽引された場合
にのみ格納リール4から繰り出されるようにすることが
好ましく、このためには、格納リール4に対して適当な
回転力が外部から加えられた場合にのみ格納リール4の
回転を許容するような制動手段を設けることが好まし
い。この制動手段としては、例えば、格納リール4の回
転部に接触するブレーキシューを台車側に設ける等の構
成を採ることができる。
【0012】裏当て手段6は、裏当てテープ4を管面に
押し付けて裏当てするための裏当てパッド10、この裏
当てパッド10の前後(裏当てテープ進行方向における
裏当てパッド10の前後)において裏当てテープaをガ
イドするガイドローラ12,13、裏当てパッド10及
びガイドローラ12,13をフレーム19を介して昇降
可能に保持する保持装置11等から構成され、この裏当
て手段6は格納リール4と巻取リール5の中間位置の台
車1上に配置される。図5ないし図7は裏当て手段6の
詳細を示すもので、図5は側面図、図6は図5中のVI
−VI線に沿う矢視断面図、図7は図5中のVII−V
II線に沿う矢視断面図である。
【0013】前記保持装置11はモータ或いはシリンダ
装置等からなる駆動手段と、この駆動手段により駆動す
る、被溶接管の中心方向に進退可能な保持ロッド18と
を有し、その本体が台車1に固定されている。前記保持
ロッド18の先端にはフレーム19が取り付けられ、こ
のフレーム19の中央に裏当てパッド10が、また、両
端にガイドローラ12,13がそれぞれ取り付けられて
いる。裏当てパッド10は付勢用(及び緩衝用)のスプ
リング14を介してフレーム19に取り付けられてい
る。図7はその取付構造の詳細を示しており、フレーム
19には、上下端が開放し且つ下部にスプリング収納用
の大径部200を有するガイド筒20が立設され、この
ガイド筒20の内部に裏当てパッド10に連結されたス
ライド体21がガイド筒長手方向スライド可能に装着さ
れている。
【0014】スライド体21の中間部にはスプリングの
端部を係止するためのフランジ210が設けられてい
る。そして、大径部200内にはスライド体21に外装
されたスプリング14が配され、このスプリング14の
一端が前記大径部200の端部の段部に、また他端が前
記フランジ210にそれぞれ係合している。したがって
裏当て時においては、スライド体21と一体の裏当てパ
ッド10がスプリング14により管面方向に付勢される
ことになる。また、ガイド筒20の上端には適当な長さ
のガイドスリット201が形成され、一方、スライド体
21の上端には前記ガイドスリット201にスライド可
能に係合する突片211が設けられており、このガイド
スリット201に突片211をガイドさせることによ
り、スライド体21及びこれと一体の裏当てパッド10
のガイド筒20に対する回転とガイド筒20からの脱落
を防止している。
【0015】裏当てパッド10は前記スライド体21の
端部に連結部材22を介して脱着可能に連結されてい
る。裏当てパッド10は焼損が激しいため、このように
脱着可能とし交換できるようにしてある。また、裏当て
パッド10は使用中に温度が上昇するために熱伝導の高
い材料(通常は銅製)で構成されており、このようなパ
ッドを冷却するため、内部に冷媒流通用の通路27を設
けるとともに、この通路27に冷却ガス或いは冷却水等
の冷媒を供給する注入口28を設け、この注入口28に
ホース等を接続して外部から冷媒を供給できるようにし
てある。
【0016】前記ガイドローラ12,13は、それぞれ
裏当てパッド10の裏当てテープ進行方向の前後の位置
において、フレーム19の端部に回転自在に軸支23,
24されている。図6はこれらガイドローラの取付構造
をガイドローラ13を例に示したもので、ガイドローラ
13は緩衝用のスプリング26を介して軸支されてい
る。すなわち、フレーム19にはガイドローラの保持軸
を支持するための支持部材25が図示しないスライド機
構によりスライド可能に取り付けられ、この支持部材2
5とフレーム19間に緩衝用のスプリング26を介在さ
せている。そして、ガイドローラ13の保持軸130は
前記支持部材25に固定され、保持軸130にベアリン
グを介してロール本体131が回転可能に保持されてい
る。また、ガイドローラ13は、裏当てテープaの幅方
向でのずれを防止するため、その両端に鍔部132を有
している。このような構造は、ガイドローラ12につい
ても全く同様である。
【0017】裏当てテープaは溶接部裏面に押し当てら
れた際に溶接アークを受けるため、焼損し管面に焼き付
けを起こす。このような管面への焼き付けに対しては、
巻取リール5の回転駆動により巻取リール5と裏当て手
段6間の裏当てテープaに定テンションがかけられるた
め、管面に焼き付いた裏当てテープaは容易に引き剥が
すことが可能であるが、このような焼き付いたテープを
より確実且つ速やかに引き剥がすためには、裏当てテー
プaを裏当て手段6による押当て部から角度をつけて引
き剥がすようにすること、つまり、裏当て手段6から離
れる裏当てテープaを大きな角度で巻取リール側に方向
転換させるようにすることが好ましい。
【0018】このための条件を図3に基づいて説明する
と、巻取リール5の巻取ドラム部50の外周に関する仮
想接線であって、巻取リール5側において裏当て手段6
から裏当てテープaが離れる地点(この実施例ではガイ
ドロール13の外周部)を通過する仮想接線xと、裏当
て手段6の押当て面(この実施例では裏当てパッドの押
当て面100)と平行な仮想直線yとのなす巻取リール
側での角度θを、巻取リール5によるテープ巻取の支障
を生じない範囲で大きくすることが好ましい。具体的に
はこの角度θは40〜90°程度とすることが好まし
い。
【0019】次に、台車1の移動機構を図4に基づいて
説明すると、被溶接管aの開先両側には管外周方向にア
ングル状のレール3が設けられており、台車1の走行ロ
ーラ8はこのレール3上を走行する。走行ローラ8の両
側には鍔部80が形成され、走行ローラ8のレール3か
らの脱輪を防止している。また、各走行ローラ8と対峙
して支持ローラ9が設けられ、この支持ローラ9と走行
ローラ8でレール3を挟持することにより、台車1が管
壁から落下するのを防止している。なお、レール3との
摩擦係数を上げるために、走行ローラ8と支持ローラ9
の転動面はゴム材により構成することが好ましい。その
他図面において、15は台車の駆動手段やモータ7及び
保持装置11等の制御を行う制御装置である。
【0020】次に、上記実施例の片面溶接裏当てロボッ
トの使用法を説明する。被溶接管pの内面から溶接トー
チbにより初層溶接を行うに当たり、片面溶接裏当てロ
ボットAは被溶接管pに予め設けられたレール3にその
台車1がセットされ、溶接開始位置に置かれる(図1参
照)。この状態で、格納リール4には裏当てテープaが
コイル状に格納され、その格納リール4から繰り出され
た裏当てテープaの先端はガイドロール12、裏当てパ
ッド10及びガイドロール13を経由して巻取リール5
に巻取られており、また、裏当てパッド10は保持装置
11及び付勢用のスプリング14で裏当てテープaを溶
接開始点の管外面に押し当てている。溶接が開始される
と、台車1は移動用の駆動手段により管外面を溶接方向
に移動し、これと同期して巻取リール5がモータ7によ
り回転し、格納リール4から裏当てテープaを繰り出さ
せる。格納リール4からの裏当てテープaの繰り出し速
度は、モータ7を制御することにより台車1の走行速度
に同期させる。
【0021】格納リール4から繰り出された裏当てテー
プaは、ガイドローラ12にガイドされることで、裏当
てパッド10の角部等に接触することなく裏当てパッド
10の押当て面100に円滑に導かれ、この裏当てパッ
ド10の押当て面100に沿って摺動しながら溶接部裏
面に押し当てられる。次いで、裏当てテープaは押当て
面100から離れ、ガイドローラ13を介して巻取リー
ル方向に導かれるが、この際ガイドローラ13によりガ
イドされることで、裏当てパッド10の角部等に接触す
ることなく、円滑に方向転換して巻取リール5方向に導
かれ、巻取リール5に順次巻取られる。
【0022】裏当てテープaは溶接部裏面に押し当てら
れた際に溶接アークを受けるため、焼損し管面に焼き付
けを起こすが、巻取リールの回転駆動により巻取リール
5と裏当てパッド10間に定テンションがかけられるた
め、管面に焼き付いた裏当てテープaは容易に引き剥が
され、巻取リール5に巻取られる。また、前記仮想接線
xと仮想直線yとのなす角度θが40〜90°に制限さ
れている場合には、裏当てテープaが管面から大きな角
度で引き剥がされるため、焼き付いたテープをより確実
且つ速やかに引き剥がすことができる。したがって、裏
当てテープaの巻取が遅れてテープが管面に対して滑る
こともなく、裏当てテープaの送りを台車1の走行と正
確に同期させることができる。
【0023】また、台車1の移動と裏当てテープの送り
を行う巻取リール5の回転がそれぞれ独立した駆動手段
により行われるため、何らかの原因で台車1が走行面に
対して滑りを生じた場合でも、裏当てテープaはこれと
関係なく溶接部裏面に送給されることになる。また、格
納リール4がそのフリーな回転を抑制する制動手段を有
している場合には、裏当てテープaは巻取リール側から
牽引された時だけ格納リール4から繰り出されるため、
格納リール4と裏当てパッド10間での裏当てテープa
の弛みが防止され、裏当てテープ送給上のトラブルも防
止される。
【0024】なお、ロボットAの操作は電気ケーブルで
接続された操作盤より遠隔操作で行われる。また、被溶
接管内部の溶接装置と本発明を構成する台車1の速度同
期は、例えば、溶接装置側にレーザ光の発光部を設ける
とともに、台車1側にその受光部を設け、開先ルートギ
ャップの隙間を通したレーザ光によりON−OFFの信
号を得て同期状態の判定を行い、これに基づく台車1の
速度制御により行うことができる。本発明において台車
の移動機構に特別な制限はなく、例えば、台車の走行ロ
ーラに永久磁石を組込み、この永久磁石で走行ローラを
管外壁に吸着させながら台車を自走させる方式、或いは
管外壁にそって脱着可能なガイド装置を設け、このガイ
ド装置に沿って台車を自走させる方式等、適宜な移動機
構を採用することができる。要は、台車がその移動用駆
動手段で自走する方式であれば、この構成は問わない。
【0025】以上述べた本発明の構成及び実施例からし
て、本発明のより好ましい態様が以下のような構成であ
ることが理解できる。 (1) 本発明の片面溶接裏当てロボットにおいて、裏当て
手段が、被溶接管の中心方向に進退可能な保持ロッドを
有し、台車に取り付けられる保持装置と、該保持装置の
保持ロッドに保持されるフレームと、該フレームに取り
付けられる裏当てパッドと、該裏当てパッドの裏当てテ
ープ進行方向の前後の位置で前記フレームに取り付けら
れるテープガイド用のガイドローラと、前記裏当てパッ
ドとフレーム間に介在して裏当てパッドを被溶接管方向
に付勢する付勢手段とを備えた片面溶接裏当てロボッ
ト。
【0026】(2) 本発明の片面溶接裏当てロボットにお
いて、巻取リールの巻取ドラム部の外周に関する仮想接
線であって、巻取リール側において裏当て手段から裏当
てテープが離れる地点を通過する仮想接線xと、裏当て
手段の押当て面と平行な仮想直線yとのなす巻取リール
側での角度θが40〜90°である片面溶接裏当てロボ
ット。 (3) 上記(1)の片面溶接裏当てロボットにおいて、巻取
リールの巻取ドラム部外周に関する仮想接線であって、
巻取リール側においてガイドローラから裏当てテープが
離れる地点を通過する仮想接線xと、裏当て手段の押当
て面と平行な仮想直線yとのなす巻取リール側での角度
θが40〜90°である片面溶接裏当てロボット。 (4) 本発明の片面溶接裏当てロボット又は上記(1)〜(3)
の片面溶接裏当てロボットにおいて、格納リールの自由
な回転を阻止し、一定以上の回転力が外部から加えられ
た場合にのみ格納リールの回転を許容する制動手段を有
している片面溶接裏当てロボット。
【0027】上記(1)の片面溶接裏当てロボットでは、
格納リールから繰り出された裏当てテープaは裏当てパ
ッド及びその前後のガイドローラを経由して巻取リール
に巻取られ、また、裏当てパッドは保持装置及びスプリ
ング等の付勢手段により裏当てテープaを管外面に押し
付けて裏当てする。格納リールから供給される裏当てテ
ープは裏当てパッド前面のガイドローラにガイドされる
ことで、裏当てパッドの角部等に接触することなく裏当
てパッドの押当て面に円滑に導かれ、また、押当て面か
ら離れる裏当てテープは裏当てパッド後面のガイドロー
ラによりガイドされることで、裏当てパッドの角部等に
接触することなく、円滑に方向転換して巻取リール方向
に導かれる。
【0028】また、上記(2)及び(3)の片面溶接裏当てロ
ボットでは、管面に焼き付けを起こした裏当てテープa
が管面から大きな角度で引き剥がされるため、焼き付い
たテープをより確実且つ速やかに引き剥がすことができ
る。また、上記(4)の片面溶接裏当てロボットでは、裏
当てテープは巻取リール側から牽引された時だけ格納リ
ールから繰り出されるため、格納リールと裏当て手段間
での裏当てテープの弛みが防止され、裏当てテープ送給
上のトラブルも防止される。
【0029】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、従来装置の
ような複雑な連動機構を用いる必要がないため装置の構
造を簡素化することができ、また、巻取リールと裏当て
手段間に定テンションがかけられるため、焼損して管面
に焼き付いた裏当てテープを容易に引き剥がすことがで
き、このため裏当てテープの巻取が遅れてテープが管面
に対して滑ることもなく、裏当てテープの送りを台車の
走行と正確に同期させることができる。また、台車の移
動と裏当てテープの送りがそれぞれ独立した駆動手段に
より行われるため、何らかの原因で台車が走行面に対し
て滑りを生じた場合でも、裏当てテープはこれと関係な
く溶接部裏面に送給されるため溶接に支障を来すことも
なく、良好な初層溶接を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成および使用状況を
示す説明図
【図2】本発明の一実施例を示す平面図
【図3】本発明の一実施例を示す側面図
【図4】本発明の一実施例を示す正面図
【図5】本発明の一実施例における裏当て手段の側面図
【図6】図5中のVI−VI線に沿う矢視断面図
【図7】図5中のVII−VII線に沿う矢視断面図
【符号の説明】
1…台車、2…裏当て装置、3…レール、4…格納リー
ル、5…巻取リール、6…裏当て手段、7…モータ、8
…走行ローラ、9…支持ローラ、10…裏当てパッド、
11…保持装置、12,13…ガイドローラ、14…ス
プリング、15…制御装置、16,17…軸支部、18
…保持ロッド、19…フレーム、20…ガイド筒、21
…スライド体、22…連結部材、23,24…軸支部、
25…支持部材、26…スプリング、27…通路、28
…注入口、50…巻取ドラム部、80…鍔部、100…
押当て面、130…保持軸、131…ローラ本体、13
2…鍔部、200…大径部、201…ガイドスリット、
210…フランジ、211…突片、A…ロボット、p…
被溶接管、a…裏当てテープ、b…溶接トーチ、x…仮
想接線、y…仮想直線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−318184(JP,A) 特開 平8−1383(JP,A) 特開 昭60−82291(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 37/06 B23K 9/028 B62D 57/024

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動用の駆動手段を有し、被溶接管の外
    面を溶接方向に移動可能な台車と、該台車に搭載される
    裏当て装置とからなり、 該裏当て装置は、裏当てテープの格納リールと、該格納
    リールから繰り出された裏当てテープが巻き取られる
    取リールと、該巻取リールを回転させる駆動手段と、
    記格納リールと巻取リール間で裏当てテープを管面に押
    し付けて裏当てする裏当て手段とを有し該裏当て手段が、被溶接管の中心方向に進退可能な保持
    ロッドを有し、前記台車に取り付けられる保持装置と、
    該保持装置の保持ロッドに保持されるフレームと、該フ
    レームに取り付けられる裏当てパッドと、該裏当てパッ
    ドの裏当てテープ進行方向の前後の位置で前記フレーム
    に取り付けられるテープガイド用のガイドローラと、前
    記裏当てパッドとフレーム間に介在して裏当てパッドを
    被溶接管方向に付勢する付勢手段とを備え、 前記巻取リール回転用の駆動手段による巻取リールの回
    転駆動により、前記格納リールからの裏当てテープの繰
    り出しと、該繰り出された裏当てテープの前記裏当てパ
    ッド面への送りと、該裏当てパッド面で裏当てに使用さ
    れた後の裏当てテープの前記巻取リールへの巻き取りが
    なされ、且つ前記巻取リールと前記裏当てパッド間の裏
    当てテープに定テンションがかかるようにした ことを特
    徴とする片面溶接裏当てロボット。
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