JPH08164855A - 管壁面走行装置の落下防止方法 - Google Patents

管壁面走行装置の落下防止方法

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JPH08164855A
JPH08164855A JP6333264A JP33326494A JPH08164855A JP H08164855 A JPH08164855 A JP H08164855A JP 6333264 A JP6333264 A JP 6333264A JP 33326494 A JP33326494 A JP 33326494A JP H08164855 A JPH08164855 A JP H08164855A
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JP
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backing
pipe
traveling device
guide
robot
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JP6333264A
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English (en)
Inventor
Tomoji Fujisawa
友二 藤沢
Osamu Araki
修 荒木
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁石や真空吸着機構等のような管壁面に対す
る吸着手段を備えた走行装置を大径管の外面で走行させ
る際に、作業者による監視や操作を要することなく、走
行装置が管壁面から落下するのを適切に防止すること 【構成】 管体の外面周方向にロープをリング状に巻回
するとともに、このロープを走行装置のガイドに挿通さ
せた状態で、走行装置を走行させることにより、走行中
に走行装置の吸着手段の吸着不備により装置が管壁面か
ら脱落しても、ロープによって保持され、地面に落下し
ないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁石や真空吸着機構
等のような管壁面に対する吸着手段を備えた走行装置を
大径管の外面で走行させる際に、走行装置が管壁面から
落下するのを防止するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大径管の溶接では管体の外側に足
場を組立て、作業者が管の内外面から溶接作業を行って
いた。したがって、大径管がトンネル内内張管の場合に
は、地盤と管外面との間に足場を組立てられるような大
径のトンネルを掘削する必要があり、このための土木工
事に多くのコストと工期を要している。このような状況
から溶接や検査の省人化、高速化、簡素化を目指して片
面自動溶接機の開発が行われており、それと並行して初
層溶接で必要となる裏当て工程や溶接部の検査を行う自
動機の開発が進められている。
【0003】このような自動機の走行方式としては、例
えば特開平5−318184号に示される自動裏当て装
置のように、管外面に設置したレール上を走行させるよ
うにしたものが知られているが、この方式は溶接すべき
管体毎に走行用のレールを設置する必要があり、それだ
けコストと工期の増大を招く。また、管体の材質によっ
てはレールの取付の際の溶接により管に割れが発生する
恐れがある。これに対して、X線探傷や超音波探傷等に
より溶接部の検査を行う際に用いられる装置(例えば、
管壁面にX線フィルムを貼り付けたり、探査等を行う装
置)として、真空吸着機構や磁石付きローラ等のような
管壁面に対する吸着手段を備え、この吸着手段により管
壁面に吸着しつつ管体の外面を周方向に走行する装置が
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の装置
は管壁面のような3次元曲面上を安定して走行させるこ
とが難しく、走行の途中で吸着が不十分となって装置が
管壁面から落下してしまう場合がある。このため従来で
は、装置にロープを連結してこのロープを管体に巻き廻
し、作業者が装置を監視しながらロープの緩みや張り過
ぎをウインチ等の操作により調節するという、非効率的
な落下防止対策を行っている。したがって、この発明の
目的は、磁石や真空吸着機構等のような管壁面に対する
吸着手段を備えた走行装置を大径管の外面で走行させる
際に、作業者による監視や操作を要することなく、走行
装置が管壁面から落下するのを適切に防止することがで
きる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明法は、吸着手段により管壁面に吸着しつ
つ管体の外面を周方向に走行する走行装置の落下防止方
法において、管体の外面周方向にロープをリング状に巻
回するとともに、該ロープを走行装置のガイドに挿通さ
せた状態で、走行装置を走行させることを特徴とする管
壁面走行装置の落下防止方法である。
【0006】この発明が対象とする走行装置は、管内面
側から片面自動溶接を行う際に管外面側を走行する自動
裏当て装置、X線探傷や超音波探傷のために管外面側を
走行する検査装置等、磁石や真空吸着機構等の吸着手段
を備えたあらゆる走行装置を含む。管体に巻回されるロ
ープは、走行装置の走行に支障とならないよう管体に対
してやや緩めに巻回されることが好ましい。このロープ
の本数は任意であるが、走行装置の安定した走行を可能
とし且つ走行装置が管壁面から脱落した際に装置を適切
に保持できるようにするため、少なくとも2本のロープ
を巻回し、2本のロープを装置の両側のガイドに係合さ
せることが好ましい。
【0007】
【作用】走行装置は、管体に巻回されたロープをガイド
で保持した状態で管外面を周方向に走行し、この走行中
ロープはガイド内を摺動する。走行中に走行装置の吸着
手段の吸着不備により装置が管壁面から脱落した場合、
装置はロープに沿って管体の下側まで滑り落ちるが、ロ
ープによって保持されるため地面に落下することはな
い。
【0008】
【実施例】図面は本発明の一実施例を示すもので、走行
装置が大径管を片面自動溶接する際に用いられる裏当て
ロボットである場合の実施例である。図1は全体説明
図、図2は裏当てロボットの平面図、図3は同じく側面
図、図4は同じく正面図である。裏当てロボットAは、
図1に示すように被溶接管p(鉄管)の内面からの初層
溶接において溶接トーチ直下の溶接金属を管の外側から
裏当てテープで受けとめるもので、被溶接管pの外面を
溶接方向に移動可能な台車1と、この台車に搭載される
裏当て装置2とから構成され、前記台車1は駆動輪に付
設された永久磁石により管壁面に吸着しつつ走行する。
【0009】図1において、xは被溶接管pの突き合わ
せ部であり、被溶接管pの外周には前記突き合わせ部x
を挟んで2本のワイヤロープw1、w2を若干緩めに(裏
当てロボットが被溶接管pの下側でワイヤロープw1
2からぶら下がってもロボットが接地しない程度の緩
さ)巻回してある。各ワイヤロープw1、w2は両端部を
クリップ等で繋ぎ、被溶接管pを外囲するリング状のロ
ープに構成してある。なお、このワイヤロープw1、w2
はその端部を被溶接管に接続固定してもよい。裏当てロ
ボットAを構成する前記台車1の両側部の各2箇所に
は、ワイヤーロープのガイド3が設けられている。図5
及び図6は各ガイド3の詳細を示している。
【0010】各ガイド3は、台車1の側部に固定された
ガイド本体4と、このガイド本体4にピン7を介して回
動可能に取り付けられた回動部材5とを有している。こ
れらガイド本体4と回動部材5は、それぞれガイド孔の
一部を構成すべき半円状の切欠き部11a、11b有し
ており、回動部材5をガイド本体側に回動させた際に両
切欠き部11a、11bによりガイド孔10が形成され
るようにしてある。また、ガイド本体4のガイド孔の一
部を構成する部分(切欠き部11aが形成された部分)
の部材12は電気絶縁性の滑材(例えば、超高分子ポリ
エチレン)により構成され、ワイヤロープw1、w2がガ
イド孔10内を円滑に摺動できるようにするとともに、
ロボット側の電流が被溶接管側に流れないように絶縁し
ている。
【0011】また、ガイド本体4には前記回動部材5を
ロックするためのロックレバー6がピン8を介して回動
可能に取り付けられ、このロックレバー6の係止段部1
3が回動部材5の先端上部に係合することで、ガイド本
体側に回動した回動部材5をロックできるようにしてあ
る。ロックレバー6と台車1の側部との間には、ロック
レバー6をロック状態に保持するために付勢用スプリン
グ9が設けられている。したがって、回動部材5を反ガ
イド本体方向に回動させた状態で、切欠き部11a内に
ワイヤロープw1(またはw2)を位置させた後、回動部
材5をガイド本体方向に回動させ、しかる後ロックレバ
ー6で回動部材5をロックすることにより、ワイヤロー
プw1(またはw2)がガイド孔10に挿通した状態とす
ることができる。
【0012】以上のような各ガイド3のガイド孔10に
ワイヤロープw1、w2を通し、この状態で裏当てロボッ
トAを管周方向に走行させる。この走行中、ワイヤロー
プw1、w2はガイド孔10内を摺動する。したがって、
裏当てロボットAの走行中に吸着手段の吸着不備により
台車1が管壁面から脱落した場合、装置はワイヤロープ
1、w2に沿って被溶接管pの下側まで滑り落ちるが、
ワイヤロープw1、w2によって保持されるため地面に落
下することはない。
【0013】次に、本実施例で用いられる裏当てロボッ
トAの詳細を図2〜図4および図7〜図9に基づき説明
する。この裏当てロボットAは、移動用の駆動手段を有
する台車1と、格納された裏当てテープを順次繰り出
し、これを管面に押し付けて裏当てする手段を有し、前
記台車1に搭載される裏当て装置2とからなり、前記台
車1が前後左右に有する走行用の駆動輪14にアキシャ
ル型のリング状永久磁石17を同心状に組み込み、且つ
左右の駆動輪14の互いに向き合う側でのリング状永久
磁石17の極を同極としたことを特徴としている。
【0014】また、裏当てロボットAを構成する前記裏
当て装置2は、裏当てテープaの格納リール36と、回
転用の駆動手段を有し、その回転により前記格納リール
36から裏当てテープを繰り出し、且つこれを巻取る巻
取リール37と、前記格納リール36と巻取リール37
間で裏当てテープを管面に押し付けて裏当てする裏当て
手段38とを有することを特徴としている。
【0015】前記台車1は、前後左右に駆動輪14
1,14a2,14b1,14b2を有している。図7及
び図8は各駆動輪14(14a1,14a2,14b1
14b2)及びその駆動機構の詳細を示しており、駆動
輪14は1対のローラ体15A,15Bを車軸16で一
体に連結した構造からなり、また、各ローラ体15(1
5A,15B)のローラ本体は、リング状の永久磁石1
7とこれを両側から挟む鋼製のリング状のローラ部材1
8とから構成され、したがって、リング状の永久磁石1
7は駆動輪14に対して同心状に組み込まれた構成とな
っている。
【0016】前記ローラ体15のローラ面は永久磁石1
7の部分が全周に亘って凹陥し、永久磁石17が管面に
直接接触しないようにしてある。これは永久磁石17が
管面に疵を付けないようにするためである。また、ロー
ラ面を構成するローラ部材18の表面には、電気的な絶
縁およびスリップ防止のためゴムライニング19が施し
てある。このゴムライニング19としては、例えば、厚
さ0.5mm程度のウレタンゴムが用いられる。また、
磁石による吸着力の増加とローラの軽量化のために、ロ
ーラ部材18はローラ面側の部位180を厚肉に、それ
以外の部位181を薄肉に構成してある。
【0017】駆動輪14はその車軸16がベアリングを
介してフレーム21に回転自在に支持され、このフレー
ム21が脚部23とサスペンション機構20を介して台
車1に保持されている。前記脚部23はフレーム21に
ピン34を介して揺動自在に立設されている。また、前
記サスペンション機構20は、台車側にガイド筒22を
設けてこのガイド筒22に前記脚部23をスライド可能
に嵌挿し、脚部23にサスペンション用のスプリング2
4を外装することにより構成されている。このスプリン
グ24は、その上端が台車1側に係合し、下端が脚部途
中に設けられたフランジ230に係合している。また、
図8に示すように各フレーム21は、その側端部がピン
33により台車1の本体に上下方向揺動可能に連結さ
れ、駆動輪14が台車1から脱落しないよう連結してい
る。このように各駆動輪14が独立したサスペンション
機構20を備えているため、各駆動輪14は曲面である
管外面に適切に吸着し、台車1は管外面にをガイドなし
に安定して走行できる。
【0018】なお、各駆動輪14の車軸16には、動力
伝達用のスプロケット25が取り付けられている。駆動
輪14は左右それぞれにおいて前輪と後輪が1つのモー
タにより駆動されるようになっている。図8はこの駆動
機構を示すもので、左右各々の駆動用モータ26A,2
Bの出力軸は、かさ歯車27、歯車28、スプロケッ
ト29、チェーン30、スプロケット31,32及び前
記スプロケット25を介して駆動輪14a1,14b1
び駆動輪14a2,14b2に連絡され、各駆動輪14を
駆動する。
【0019】このように左右別々の駆動モータを備えた
ことにより、左右の駆動輪14の回転数に差を与えるこ
とによって操舵を行うことができる。ローラ体15A,
15Bに適用すべきリング状の永久磁石17としては、
リングの半径方向に磁化したラジアル型磁石とリングの
軸方向に磁化したアキシャル型磁石とが考えられるが、
本実施例では、一個のリング状永久磁石のN極から出た
磁束が被溶接管(鉄管)を介して同じリング状永久磁石
のS極に収束するアキシャル型を用いている。また、本
実施例では左右の駆動輪14a1と駆動輪14a2の互い
に向き合う側でのリング状永久磁石の極を、また、同じ
く駆動輪14b1と駆動輪14b2の互いに向き合う側で
のリング状永久磁石17の極を、それぞれ同極となるよ
うに構成している。
【0020】図9はこのように構成した駆動輪14a1
と駆動輪14a2、駆動輪14b1と駆動輪14b2が被
溶接管pに吸着した際の磁力線35の状態を示したもの
で、各駆動輪14にアキシャル型のリング状永久磁石1
7を同心状に組み込み、且つ左右の駆動輪14a1と駆
動輪14a2の互いに向き合う側でのリング状永久磁石
17の極を、また、同じく駆動輪14b1と駆動輪14
2の互いに向き合う側でのリング状永久磁石17の極
を、それぞれ同極となるように構成しているので、突き
合せ部xを跨ぐ左右の駆動輪14の永久磁石17の磁力
線が突き合せ部xを挟んで互いに退け合う関係となり、
左右の駆動輪14の永久磁石17の磁力線は突き合せ部
xから遠ざけられ、これによって永久磁石17による開
先の磁化が極く低く抑えられる。したがって、アークへ
の影響はほとんどない。
【0021】次に、裏当て装置2の詳細について説明す
る。前記裏当て装置2を構成する格納リール36、裏当
て手段38及び巻取リール37は台車進行方向に直列し
た状態で台車1に取り付けられている。前記格納リール
36と巻取リール37は、台車1上のブラケットに回転
可能に軸支44,45されている。台車1には巻取リー
ル37の回転駆動手段であるモータ39が設けられ、巻
取リール37は台車走行用の駆動系とは関係なくモータ
39により回転駆動される。そして、この巻取リール3
7の回転駆動により格納リール36から裏当てテープa
が繰り出され、この裏当てテープaは裏当て手段38を
経由した後巻取リール37に巻取られることになる。
【0022】なお、格納リール36には、このリール3
6と裏当て手段38(本実施例では裏当てパッド40)
間での裏当てテープaの弛みを防止するため、そのフリ
ーな回転を抑制する制動手段を付設することが好まし
い。すなわち、上記のような裏当てテープaの弛みによ
る送給上のトラブルを防止するためには、裏当てテープ
aがモータ39の駆動によって巻取リール37側から牽
引された場合にのみ格納リール36から繰り出されるよ
うにすることが好ましく、このためには、格納リール3
6に対して適当な回転力が外部から加えられた場合にの
み格納リール36の回転を許容するような制動手段を設
けることが好ましい。この制動手段としては、例えば、
格納リール36の回転部に接触するブレーキシューを台
車側に設ける等の構成を採ることができる。
【0023】裏当て手段38は、裏当てテープaを管面
に押し付けて裏当てするための裏当てパッド40、この
裏当てパッド40の前後(裏当てテープ進行方向におけ
る裏当てパッド40の前後)において裏当てテープaを
ガイドするガイドローラ42,43、裏当てパッド40
及びガイドローラ42,43をフレーム46を介して昇
降可能に保持する保持装置41等から構成され、この裏
当て手段38は格納リール36と巻取リール37の中間
位置の台車1上に配置される。
【0024】次に、上記実施例の裏当てロボットの使用
法を説明すると、被溶接管pの内面から溶接トーチによ
り初層溶接を行うに当たり、裏当てロボットAは、被溶
接管pの溶接開始位置に台車1の左右の駆動輪14が突
き合せ部xを跨ぐようにして置かれ、各駆動輪14はそ
の永久磁石17により管面に吸着し、台車1を管面に保
持する。また、前記ガイド3にはワイヤロープw1、w2
が挿通され、ロボットの落下防止対策が採られる。ま
た、この状態において、格納リール36には裏当てテー
プaがコイル状に格納され、その格納リール36から繰
り出された裏当てテープaの先端はガイドローラ42、
裏当てパッド40及びガイドローラ43を経由して巻取
リール37に巻取られており、また、裏当てパッド40
は裏当てテープaを溶接開始点の管外面に押し当ててい
る。
【0025】溶接が開始されると、台車1は駆動輪14
が磁石の作用で管面に吸着した状態で管外面を溶接方向
に移動し、これと同期して巻取リール37がモータ39
により回転し、格納リール36から裏当てテープaを繰
り出させる。格納リール36からの裏当てテープaの繰
り出し速度は、モータ39を制御することにより台車1
の走行速度に同期させる。この溶接では、先に述べたよ
うに突き合せ部xを跨ぐ左右の駆動輪14a1と駆動輪
14a2、駆動輪14b1と駆動輪14b2の永久磁石1
7の磁力線が開先を挟んで互いに退け合う関係となるた
め、左右の駆動輪14の永久磁石17の磁力線は開先か
ら遠ざけられ、これによって永久磁石17による開先の
磁化が極く低く抑えられ、永久磁石17が溶接に悪影響
を及ぼすことはない。
【0026】一方、格納リール36から繰り出された裏
当てテープaは、ガイドローラ42にガイドされること
で、裏当てパッド40の角部等に接触することなく裏当
てパッド40の押当て面に円滑に導かれ、この裏当てパ
ッド40の押当て面に沿って摺動しながら溶接部裏面に
押し当てられる。次いで、裏当てテープaは押当て面か
ら離れ、ガイドローラ43を介して巻取リール方向に導
かれるが、この際ガイドローラ43によりガイドされる
ことで、裏当てパッド40の角部等に接触することな
く、円滑に方向転換して巻取リール37方向に導かれ、
巻取リール37に順次巻取られる。
【0027】裏当てテープaは溶接部裏面に押し当てら
れた際に溶接アークを受けるため、焼損し管面に焼き付
けを起こすが、巻取リールの回転駆動により巻取リール
37と裏当てパッド40間に定テンションがかけられる
ため、管面に焼き付いた裏当てテープaは容易に引き剥
がされ、巻取リール37に巻取られる。したがって、裏
当てテープaの巻取が遅れてテープが管面に対して滑る
こともなく、裏当てテープaの送りを台車1の走行と正
確に同期させることができる。
【0028】また、台車1の移動と裏当てテープの送り
を行う巻取リール37の回転がそれぞれ独立した駆動手
段により行われるため、何らかの原因で台車1が走行面
に対して滑りを生じた場合でも、裏当てテープaはこれ
と関係なく溶接部裏面に送給されることになる。また、
格納リール36がそのフリーな回転を抑制する制動手段
を有している場合には、裏当てテープaは巻取リール側
から牽引された時だけ格納リール36から繰り出される
ため、格納リール36と裏当てパッド40間での裏当て
テープaの弛みが防止され、裏当てテープ送給上のトラ
ブルも防止される。
【0029】なお、ロボットAの操作は電気ケーブルで
接続された操作盤より遠隔操作で行われる。また、被溶
接管内部の溶接装置と本発明を構成する台車1の速度同
期は、例えば、溶接装置側にレーザ光の発光部を設ける
とともに、台車1側にその受光部を設け、開先ルートギ
ャップの隙間を通したレーザ光によりON−OFFの信
号を得て同期状態の判定を行い、これに基づく台車1の
速度制御により行うことができる。
【0030】以上説明したような裏当てロボットによれ
ば、台車1の駆動輪14に取付けた永久磁石17の磁気
による溶接への悪影響が殆どなく、溶接自体を適切に行
うことができる。また、裏当て装置2に関しては、複雑
な連動機構を用いる必要がないため装置の構造を簡素化
することができ、また、巻取リール37と裏当て手段3
8間に定テンションがかけられるため、焼損して管面に
焼き付いた裏当てテープを容易に引き剥がすことがで
き、このため裏当てテープaの巻取が遅れてテープが管
面に対して滑ることもなく、裏当てテープaの送りを台
車1の走行と正確に同期させることができる。また、台
車1の移動と裏当てテープaの送りがそれぞれ独立した
駆動手段により行われるため、何らかの原因で台車1が
走行面に対して滑りを生じた場合でも、裏当てテープa
はこれと関係なく溶接部裏面に供給されるため溶接に支
障を来すこともなく、良好な初層溶接を行うことができ
る。
【0032】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、磁石や真空
吸着機構等のような管壁面に対する吸着手段を備えた走
行装置を大径管の外面で走行させる際に、作業者による
監視や操作を要することなく、走行装置が管壁面から落
下するのを適切に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図
【図2】図1の実施例における裏当てロボットの平面図
【図3】図1の実施例における裏当てロボットの側面図
【図4】図1の実施例における裏当てロボットの正面図
【図5】図1の実施例における台車に設けられたガイド
の平面図
【図6】図1の実施例における台車に設けられたガイド
の正面図
【図7】本発明の一実施例における駆動輪の詳細を示す
半断面図
【図8】本発明の一実施例における駆動輪の駆動機構を
示す側面図
【図9】本発明の一実施例において駆動輪の永久磁石に
よる磁力線の状態を示す説明図
【符号の説明】
1…台車、2…裏当て装置、3…ガイド、4…ガイド本
体、5…回動部材、6…ロックレバー、7,8…ピン、
9…スプリング、10…ガイド孔、11a,11b…切
欠き部、12…部材、13…係止段部、14,14
1,14a2,14b1,14b2…駆動輪、15A,1
5B…ローラ体、16…車軸、17…永久磁石、18…
ローラ部材、19…ゴムライニング、20…サスペンシ
ョン機構、21…フレーム、22…ガイド筒、23…脚
部、24…スプリング、25…スプロケット、26A
26B…駆動用モータ、27…かさ歯車、28…歯車、
29…スプロケット、30…チェン、31,32…スプ
ロケット、33,34…ピン、35…磁力線、36…格
納リール、37…巻取リール、38…裏当て手段、39
…モータ、40…裏当てパッド、41…保持装置、4
2,43…ガイドローラ、44,45…軸支部、46…
フレーム、180,181…部位、230…フランジ、
A…裏当てロボット、p…被溶接管、x…突き合せ部、
1,w2…ワイヤロープ、a…裏当てテープ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着手段により管壁面に吸着しつつ管体
    の外面を周方向に走行する走行装置の落下防止方法にお
    いて、管体の外面周方向にロープをリング状に巻回する
    とともに、該ロープを走行装置のガイドに挿通させた状
    態で、走行装置を走行させることを特徴とする管壁面走
    行装置の落下防止方法。
JP6333264A 1994-12-15 1994-12-15 管壁面走行装置の落下防止方法 Pending JPH08164855A (ja)

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