JPWO2015079724A1 - 上下杭の溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】準備作業を簡単に短時間で行うことができる溶接装置を提供する。【解決手段】上下杭P1、P2からその半径方向に離間した外周位置の地盤上に設置される環状のガイドレール1と、ガイドレール1上を走行する台車2と、台車2に設けられ、上下杭の半径方向に沿った水平方向及び鉛直方向に移動する移動部材を有する移動機構3と、移動部材に連結された倣い検知器4であって、上下杭間の溶接開先Gから平行に所定寸法離間した上杭又は下杭の外周面に形成された倣い線59を倣うことにより、上下杭の半径方向に沿った台車の水平変位及び鉛直変位を検出する倣い検知器4と、上下杭間の溶接開先Gを所定位置で臨むように移動部材に連結された溶接トーチ5とを備え、倣い検知器4が台車2の水平変位又は鉛直変位を検出したとき、移動部材が水平方向又は鉛直方向に移動して、溶接トーチが常に所定位置にもたらされる。【選択図】図1

Description

この発明は、上下杭の溶接装置に関し、より詳細には杭を継ぎ足すために地盤に先に埋め込まれている下杭に上杭を自動的に溶接するための装置に関する。
一般に、既製杭は製造上や搬送上の制限があることから、杭長が規格化されている。一方、構造物を構築する際に既製杭を必要とする地盤は種々異なり、支持層までの深度が大きい場合には単一の既製杭では支持層まで到達できない。このように、支持層が深い場合には、複数の既製杭を継ぎ足しながら地盤に埋設するということが行われている。
既製杭を継ぎ足すにあたり、先に地盤に埋め込んだ杭(以下、下杭という)と、この下杭に継ぎ足す杭(以下、上杭という)とは、それらの端面すなわち下杭の上端面と上杭の下端面とを突き合わせ、両者を溶接やメカニカル継手等によって固定している。溶接による固定方法は、一般に熟練を要することから、自動化した溶接装置が提案されている(例えば特許文献1、2、3参照)。
これら従来の溶接装置は、いずれも上杭と下杭との継ぎ目から平行に離間した上杭又は下杭の外周位置にガイドレールを取付け、このガイドレール上を自走する架台に溶接トーチを設けたものである。しかしながら、ガイドレールは、電動機等を含めて重量のある架台を支持することになるので、ガイドレールが滑り落ちないようにしなければならない。そのためには、ガイドレールを杭外周面に対して強く締め付けるように取り付ける、さらには落下防止手段を設けるなどの対策を講じなければならず、取付けが煩雑で時間を要するという難点がある。
また、ガイドレールが上下杭の継ぎ目に対して平行に取り付けられていないと、溶接トーチと溶接開先との間にずれを生じることになる。このため、ガイドレールは取付け位置を調整しながら正確に取り付けなければならず、この点でも取付けに煩雑さを伴う。さらに、上記のように支持層が深い場合には、杭は2本に止まらずそれよりも多い本数を必要とすることがある。このような場合には杭を継ぎ足すごとに溶接が行われるので、その都度ガイドレール及び架台の取付け・取り外しを行わなければならない。
特開平6−71485号公報 特開2005−334916号公報 特許第4040076号公報
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、ガイドレールを杭からその半径方向に離間した外周位置に設置することにより、杭外周面へのガイドレールの取付け・取り外しを不要とし、それによって溶接の準備作業を簡単に短時間で行うことができ、しかも地盤が不整地であっても精度良く溶接できる溶接装置を提供するすることにある。
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、下杭の上端と上杭の下端とを溶接するための溶接装置であって、
中心が杭軸線とほぼ一致するように、前記上下杭からその半径方向に離間した外周位置の地盤上に設置される環状のガイドレールと、
このガイドレール上を走行する台車と、
この台車に設けられ、前記上下杭の半径方向に沿った水平方向及び鉛直方向に移動する移動部材を有する移動機構と、
前記移動部材に連結された倣い検知器であって、前記上下杭間の溶接開先から平行に所定寸法離間した前記上杭又は下杭の外周面に形成された倣い線を倣うことにより、前記上下杭の半径方向に沿った前記台車の水平変位及び鉛直変位を検出する倣い検知器と、
前記上下杭間の溶接開先を所定位置で臨むように前記移動部材に連結された溶接トーチとを備え、
前記倣い検知器が前記台車の水平変位又は鉛直変位を検出したとき、前記移動部材が水平方向又は鉛直方向に移動して、前記溶接トーチが常に前記所定位置にもたらされることを特徴とする溶接装置にある。
ここで、ガイドレールが設置される地盤上とは、ガイドレールを地盤に直接設置する態様、及び他の部材を介して設置する態様の両方を含む概念である。
上記溶接装置において、前記倣い線は前記上杭又は下杭の外周に巻き付けられた定規の端面と、杭外周面との境界線によって形成される構成を採用することができる。
また、前記移動部材は、水平方向に移動する水平スライダーと、この水平スライダーに連結されて鉛直方向に移動する鉛直スライダーとを備え、
前記水平スライダー及び前記鉛直スライダーの一方に、前記倣い検知器及び前記溶接トーチの双方が連結されている構成を採用することができる。
また、前記水平スライダー及び前記鉛直スライダーの一方に、前記溶接トーチの前記溶接開先に対する角度位置を調節する角度位置調節機構が連結され、この調節機構に前記溶接トーチが連結されている構成を採用することができる。
前記角度位置調節機構は、具体的には、前記水平スライダー及び前記鉛直スライダーの一方に鉛直向きであって、かつ内周が前記上下杭を向くように連結された円弧状のガイドプレートと、このガイドプレートに一方の端部が案内されて回動する回動プレートとを備え、この回動プレートの他方の端部に前記溶接トーチが連結されている。そして、前記ガイドプレートに前記倣い検知器が連結されている。
この発明によれば、杭外周面へのガイドレールの取付け・取り外しが不要となるので、溶接の準備作業を簡単に短時間で行うことができ、しかも地盤が不整地であっても精度良く溶接することができる。
この発明による溶接装置の全体を示す正面図である。 同上のものの平面図である。 台車及びこれに搭載される溶接装置の構成部材を拡大して示す正面図である。 同上のものの平面図である。 同上のものの右側面図である。 図4をさらに拡大して示す平面図である。 移動機構を拡大し、一部を破断して示す正面図である。 同上のものの一部を破断して示す平面図である。 ガイドプレートを拡大して示す右側面図である。 倣い検知器及びその取付機構を便宜的に省略して、溶接トーチを示す平面図である。 溶接トーチの揺動を示す右側面図である。 倣い検知器を示す軸方向断面図である。 溶接開始時あるいは溶接中の状態を示す装置の右側面図である。 同状態を示す倣い検知器の斜視図である。
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1、図2は、この発明による溶接装置の全体を示し、図1は正面図、図2は平面図である。図3〜図5は、台車及びこれに搭載される溶接装置の構成部材を拡大して示し、図3は正面図、図4は平面図、図5は右側面図である。図6は、図面の理解を容易にするために、図4をさらに拡大して示す平面図である。
溶接装置は、ガイドレール1と、このガイドレール1上を自走する台車2と、この台車2に設けられ、上杭P1、下杭P2の半径方向に沿った水平方向及び鉛直方向に移動する移動部材(詳細は後述する)を有する移動機構3と、移動部材に連結された倣い検知器4及び溶接トーチ5(図4参照)とを備えている。下杭P2は先に地盤に埋め込まれ、この下杭P2の上端に上杭P1の下端が溶接される(図1参照)。上下杭P1、P2間には溶接のための開先Gが形成されている。なお、溶接対象となる杭は既製杭であって鋼管杭はもちろん、鋼製端板を有するコンクリート杭であってもよい。
この実施形態の溶接装置で適用される溶接方式はガスアーク溶接法であり、コイル状に巻かれた溶接ワイヤーWを繰り出しながら送給するための台車6が、台車2に追従してガイドレール1上を自走するようになっている。
ガイドレール1は、杭P1、P2の直径よりも大きく、したがって杭P1、P2からその半径方向に離間した位置に設置される円環状のものである。このガイドレール1は、地盤上に設置された矩形の架台7上に載置されている。ガイドレール1の内周には周方向に間隔を置いて複数の芯出しボルト8が設けられ、ガイドレール1は、これらの芯出しボルト8を調整することにより、ガイドレール1の中心と杭軸線とがほぼ一致するように位置決めされる。架台7には周方向に間隔を置いて複数のクランプ部材9が設けられ、位置決めされたガイドレール1は、これらのクランプ部材9により架台7に固定される。
ガイドレール1は、図5に示すように、水平部1aと鉛直部1bとを有する断面L型のレールであり、台車2は鉛直部1bを跨ぐようにガイドレール1に支持されている。ガイドレール1の内周側に位置する台車2の鉛直フレーム2aには、ガイドピン10を介して押し付けプレート11が鉛直部1bに接離する方向に移動自在に設けられている。この押し付けプレート11は、鉛直フレーム2aに台車2の走行方向に沿って2つ設けられている。
各押し付けプレート11の鉛直部1bと対向する面には、上下2つの転動ボール12が設けられている。押し付けプレート11及び鉛直フレーム2aには、押し付けネジ13が螺着されている。この押し付けネジ13を回転させることにより、押し付けプレート11が鉛直部1bに向けて接離し、鉛直部1bに向けて接近させると転動ボール12が鉛直部1bを押し付けるようになっている。
台車2内には鉛直方向の軸線を持つローラ14が支持されている。このローラ14は2つの押し付けプレート11に対応して、台車2の走行方向に沿って2つ設けられている。これらのローラ14はガイドレール1の鉛直部1bの外周に接している。各ローラ14の軸にはフランジ15が設けられ、このフランジ15は鉛直部1bの上端に係合している。このように、転動ボール12及びローラ14によって鉛直部1bを挟み込み、かつフランジ15が鉛直部1bの上端に係合することにより、台車2がガイドレール1に走行可能に支持されている。
台車2内には互いに同期して作動する2つの駆動モータ16が、2つのローラ14に対応して設けられている。これらの駆動モータ16の軸にはギヤ17が設けられ、このギヤ17はローラ14の軸に設けられたギヤ18と噛み合っている。これにより、駆動モータ16が作動すると、ローラ14が回転し、台車2が走行するようになっている。なお、台車2は押し付けネジ13を緩めて、押し付けプレート11を鉛直部1bから離間させることにより、ガイドレール1から容易に取り外すことができる。取り外した台車2を運ぶための握り部19が、台車2の走行方向前後に設けられている。
移動機構3は、水平移動機構20と鉛直移動機構21とからなる。図7、図8は移動機構の詳細を拡大して示している。図7は、フレーム22、23を一部破断して示す正面図、図8は図7と同様にフレーム22、23を一部破断して示す平面図である。水平移動機構20のフレーム22は、支持台座30を介して台車2に固定されている。水平移動機構20のフレーム22内には、水平ボールネジ24が上下杭P1、P2の半径方向(ガイドレール1の半径方向)に沿って水平方向に配置され、フレーム22に支持されている。この水平ボールネジ24には、水平スライダー25がネジ嵌合している。水平ボールネジ24は駆動モータ26によって回転し、それにより水平スライダー25が上下杭P1、P2の半径方向に沿った水平方向(以下、適宜X方向ともいう)に移動する。
水平スライダー25には鉛直移動機構21のフレーム23が固定されている。したがって、フレーム23は水平スライダー25とともに、X方向に移動する。フレーム23内には、鉛直ボールネジ27が鉛直方向に配置され、フレーム23に支持されている。この鉛直ボールネジ27には、鉛直スライダー28がネジ嵌合している。鉛直ボールネジ27は駆動モータ30によって回転し、それにより鉛直スライダー28が鉛直方向(以下、適宜Y方向ともいう)に移動する。
鉛直スライダー28には台車2の前後方向に沿って水平に延びる連結ブラケット31が固定されている。連結ブラケット31の先端には、倣い検知器4及び溶接トーチ5を支持するとともに、溶接トーチ5の溶接開先に対する角度位置を調節するための角度位置調節機構50が連結されている。角度位置調節機構50は、連結ブラケット31の先端に固定されたガイドプレート32と、このガイドプレート32に取り付けられた回動プレート33とを備えている。
ガイドプレート32は円弧状のプレートであり、鉛直向きかつ内周が上下杭P1、P2を向くように連結ブラケット31に固定されている。ガイドプレート32の内外周は、周縁が尖った断面V字形に形成されている。また、ガイドプレート32の連結ブラケット31と反対側の面には、円弧状のギヤ35が設けられている。
図9はガイドプレート32を拡大して示す右側面図である。ガイドプレート32には、上下杭P1、P2の半径方向に沿うように配置された回動プレート33の一方の端部が取り付けられている。回動プレート33の一方の端部は拡大部33aとなっていて、この拡大部32aのガイドプレート32側の面には、ガイドプレート32の内周及び外周に嵌まり込むV字形の溝付きローラ34が複数設けられている。したがって、回動プレート33はガイドプレート32に案内されて、図9に鎖線位置で示すように、鉛直方向に回動することが可能である。
回動プレート33のガイドプレート32と反対側の面には駆動モータ36が設けられている。この駆動モータ36の回動プレート33から突出する軸にピニオン37が設けられている。ピニオン37はギヤ35と噛み合っていて、これにより駆動モータ36が作動すると、回動プレート33が適宜角度回動する。
ガイドプレート32のギヤ35とは反対側の面には、台車2の前後方向に沿って水平に延びる連結ブラケット38が設けられ、この連結ブラケット38上に鉛直バー39が固定されている。鉛直バー39には上下杭P1、P2の半径方向に沿って水平バー40が設けられている。水平バー40の先端部には倣い検知器4の手動による微調整機構41が設けられている。
微調整機構41は、水平調整ネジ42と鉛直調整ネジ43とからなり、鉛直調整ネジ43の下端部に倣い検知器4のホルダー44が設けられている。水平調整ネジ42及び鉛直調整ネジ43を回すことにより、倣い検知器4を上下杭P1、P2の半径方向に沿った水平方向及び鉛直方向に微少距離移動させることができる。
図10は、倣い検知器4及びその取付機構を便宜的に省略して、溶接トーチ5を示す平面図である。溶接トーチ5は、鉛直方向に揺動するホルダー45に支持されている。ホルダー45は、ギヤボックス46内に収容された図示しない減速ギヤに連結されている。このギヤボックス46は回動プレート33の他方の端部に固定され、減速ギヤは駆動モータ47に連結されている。この駆動モータ47を作動させることにより、ホルダー45が鉛直方向に揺動し、それに伴って図11に示すように、溶接トーチ5が鎖線で示すように揺動する。これにより、溶接開先Gの幅方向全体に亘ってアークを発生させることができる。
溶接トーチ5の後端には連結管48が設けられている。この連結管48には溶接ワイヤーWやシールドガスを供給するためのパイプが接続される。
倣い検知器4は、それ自体は公知のものであり、例えば特公平6−86015号公報に開示されたものを使用することができる。図12は、この倣い検知器4を示す軸方向断面図である。倣い検知器4は、筒状のケーシング51と、このケーシング51の内部に収容されて先端がケーシング51から突出する検知棒52を備えている。検知棒52は、その中間部にボール53が設けられ、互いに直交する二方向に回動自在に支持されている。
ケーシング51内には検知棒52の後端側部分を、回動二方向のうち一方向に付勢するバネ54が設けられている。また、ケーシング51内には、検知棒52の後端に隣接した位置に検出部55が設けられている。この検出部55には回動二方向に対応して、それぞれ2つずつの接点56,57(図には回動一方向の接点のみを示す)が設けられている。
接点56は台車2の上昇変位を検出する上昇変位検出接点であり、接点57は台車2の下降変位を検出する下降変位検出接点である。また図示されていない他の2つの接点は、台車2の水平方向内方及び外方への変位を検出する接点である。これらの接点は、検知棒52が回動してその後端が接触すると、電気信号を図示しない制御装置に送り、制御装置が移動機構3を作動させる。
以上がこの発明による溶接装置の構成であり、各構成部材が錯綜しているが、倣い検知器4及び溶接トーチ5に関して言えば、要は、複数の部材を介して鉛直スライダー28に連結され、鉛直スライダー28と一体となって動作する部材である。
次に上記溶接装置による溶接動作について説明する。図13は溶接開始時あるいは溶接中の状態を示す装置の右側面図である。図14は、同状態を示す倣い検知器4の斜視図である。図14に示すように、倣い検知器4は台車2の走行方向(矢印Aで示す)前方に向けて傾斜し、かつ検知棒52の先端52aを含む水平面に対して上向きに傾斜するようにホルダ44に取り付けられる。
また、溶接開始前に上杭P1の外周には定規58が巻き付けられる。定規58としては可撓性を有するバンド、鋼管杭の場合には、例えばマグネットバンドを用いることができる。また、コンクリート杭の場合には巻き付け面に粘着剤層を有する粘着バンドを用いることができる。
定規58は図1に示すように、溶接開先Gと平行となるように溶接開先Gから所定寸法離間した上杭P1の外周面に巻き付けられる。これにより、定規58の上端面と上杭P1の外周面との境界線によって倣い線59が形成される。溶接開始時には、制御装置のシーケンス制御により、水平スライダー25及び鉛直スライダー28が順に作動して、倣い検知器4の検知棒52の先端52aが倣い線59に当接している。この状態において、溶接トーチ5は溶接開先Gを臨む所定位置にもたらされている。そして、検知棒52の先端52aと溶接トーチ5の先端とは、杭P1、P2の半径方向に沿った同一鉛直面上にあるか、もしくは溶接トーチ5の先端が微少距離後退した位置にある。
また、この状態において、検知棒52の先端52aはバネ54の付勢力に抗して倣い線59を下向きに押圧しており、検知棒52の後端は接点56,57及び図示されていない他の2つの接点から遊離している。すなわち、検知棒52の後端がいずれの接点にも接触していない状態が倣い検知器4のニュートラル位置であって、このニュートラル位置では水平スライダー25及び鉛直スライダー28のいずれもが作動しない。
なお、溶接開先Gの形状に応じて溶接トーチ5の溶接開先Gに対する角度位置を調節する必要がある場合には、溶接開始前に回動プレート33を所要角度だけ回動させる。
駆動モーター16の作動により台車2がガイドレール1上の走行を開始すると、同時に溶接トーチ5から供給される溶接ワイヤーWによってアーク溶接が開始される。また、倣い検知器4も、検知棒52が倣い線59を倣いながら上杭P1の外周を移動する。
ここで、ガイドレール1が設置される地盤が傾斜していたり、あるいは凹凸があると、台車2が鉛直方向に変位する。この鉛直方向変位が生じると、倣い検知器4の検知棒52が回動し、検知棒52の後端が上昇変位検出接点56又は下降変位検出接点57に接触して、鉛直スライダー28が作動する。すなわち、台車2が上昇変位した場合は鉛直スライダー28が下降し、それに伴って溶接トーチ5が下降して溶接開先Gを臨む所定位置にもたらされる。
また、台車2が下降変位した場合は鉛直スライダー28が上昇し、それに伴って溶接トーチ5が上昇して溶接開先Gを臨む所定位置にもたらされる。そして、鉛直スライダー28が上昇又は下降すると、検知棒52が回動してニュートラル位置となり、鉛直スライダー28の移動が停止する。
他方、ガイドレールが上下杭P1、P2に対して偏心して設置されていると、台車2が上下杭P1、P2の半径方向に沿った水平方向に変位する。この水平方向変位が生じると、倣い検知器4の検知棒52が回動し、検知棒52の後端が水平方向内方変位接点又は水平方向外方変位接点(前述のように図示されていない)に接触して、水平スライダー25が作動する。すなわち、台車2が水平方向内方に変位した場合は水平スライダー25が外方に移動し、それに伴って溶接トーチ5が外方に移動して溶接開先Gを臨む所定位置にもたらされる。
また、台車2が水平方向外方に変位した場合は水平スライダー25が内方に移動し、それに伴って溶接トーチ5が内方に移動して溶接開先Gを臨む所定位置にもたらされる。そして、水平スライダー25が水平方向内方又は外方に移動すると、検知棒52が回動してニュートラル位置となり、水平スライダー25の移動が停止する。このように、台車2の走行中において台車2が鉛直方向又は水平方向に変位しても、倣い検知器4がこれを検出し、鉛直スライダー28又は水平スライダー25が作動して変位を修正することから、溶接トーチ5は常に溶接開先Gを臨む所定位置にもたらされる。
上記実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)ガイドレールを上下杭P1、P2から半径方向に離間した外周位置に設置するので、従来のような杭外周面へのガイドレールの取付け・取り外しが不要となり、溶接の準備作業を簡単に短時間で行うことができる。
(2)杭を2本よりも多い複数本継ぎ足す場合であっても、ガイドレール1及び台車2を設置したままで、溶接作業を行うことができる。
(3)ガイドレール1の設置面が傾斜していたり凹凸があったりしても、あるいはガイドレールと杭軸線が偏芯していたりしても、倣い検知器がこれを検出して溶接トーチの変位を修正するので、精度の良い溶接を行うことができる。
上記実施形態は例示にすぎず、この発明は以下に記すように、種々の態様を採ることができる。
(1)上記実施形態では台車2に水平移動機構20を固定し、これに鉛直移動機構21を連結し、さらにこれに倣い検知器4及び溶接トーチ5を連結したが、台車2に鉛直移動機構を固定し、これに水平移動機構を連結し、さらにこれに倣い検知器及び溶接トーチを連結するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では上杭に定規58を巻き付けて倣い線59を形成したが、下杭に定規を巻き付けて倣い線を形成するようにしてもよい。
(3)倣い線を杭外周面に記し、光学式の倣い検知器で変位を検出するようにしてもよい。
1 ガイドレール
2 台車
3 移動機構
4 倣い検知器
5 溶接トーチ
20 水平移動機構
21 鉛直移動機構
25 水平スライダー
28 鉛直スライダー
32 ガイドプレート
33 回動プレート
50 角度位置調節機構
52 検知棒
58 定規
59 倣い線
G 溶接開先
P1 上杭
P2 下杭
W 溶接ワイヤー
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、ガイドレールを杭からその半径方向に離間した外周位置に設置することにより、杭外周面へのガイドレールの取付け・取り外しを不要とし、それによって溶接の準備作業を簡単に短時間で行うことができ、しかも地盤が不整地であっても精度良く溶接できる溶接装置を提供することにある。

Claims (6)

  1. 下杭の上端と上杭の下端とを溶接するための溶接装置であって、
    中心が杭軸線とほぼ一致するように、前記上下杭からその半径方向に離間した外周位置の地盤上に設置される環状のガイドレールと、
    このガイドレール上を走行する台車と、
    この台車に設けられ、前記上下杭の半径方向に沿った水平方向及び鉛直方向に移動する移動部材を有する移動機構と、
    前記移動部材に連結された倣い検知器であって、前記上下杭間の溶接開先から平行に所定寸法離間した前記上杭又は下杭の外周面に形成された倣い線を倣うことにより、前記上下杭の半径方向に沿った前記台車の水平変位及び鉛直変位を検出する倣い検知器と、
    前記上下杭間の溶接開先を所定位置で臨むように前記移動部材に連結された溶接トーチとを備え、
    前記倣い検知器が前記台車の水平変位又は鉛直変位を検出したとき、前記移動部材が水平方向又は鉛直方向に移動して、前記溶接トーチが常に前記所定位置にもたらされることを特徴とする溶接装置。
  2. 前記倣い線は前記上杭又は下杭の外周に巻き付けられた定規の端面と、杭外周面との境界線によって形成されることを特徴とする請求項1記載の溶接装置。
  3. 前記移動部材は、水平方向に移動する水平スライダーと、この水平スライダーに連結されて鉛直方向に移動する鉛直スライダーとを備え、
    前記水平スライダー及び前記鉛直スライダーの一方に、前記倣い検知器及び前記溶接トーチの双方が連結されていることを特徴とする請求項1又は2記載の溶接装置。
  4. 前記水平スライダー及び前記鉛直スライダーの一方に、前記溶接トーチの前記溶接開先に対する角度位置を調節する角度位置調節機構が連結され、この調節機構に前記溶接トーチが連結されていることを特徴とする請求項3記載の溶接装置。
  5. 前記角度位置調節機構は、前記水平スライダー及び前記鉛直スライダーの一方に鉛直向きであって、かつ内周が前記上下杭を向くように連結された円弧状のガイドプレートと、このガイドプレートに一方の端部が案内されて回動する回動プレートとを備え、この回動プレートの他方の端部に前記溶接トーチが連結されていることを特徴とする請求項4記載の溶接装置。
  6. 前記ガイドプレートに前記倣い検知器が連結されていることを特徴とする請求項5記載の溶接装置。
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