JP3237386B2 - 洗浄・乾燥方法と洗浄装置 - Google Patents

洗浄・乾燥方法と洗浄装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば半導体ウェー
ハなどのコンタミネーションを極度に嫌う部品を洗浄お
よび乾燥するための洗浄・乾燥方法と洗浄装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化は急速に進み、メモ
リ容量も64MDRAM、256MDRAM、そしてそ
の次へと増加する一途を辿り、そのための研究開発が活
発に進んでいる。
【0003】そのような状況の中、ウェーハ洗浄技術
は、今後のデバイスの信頼性、製品歩留まりを確保する
上で非常に重要な技術となっている。特に、最小パター
ン寸法の1/10程度までのパーティクルが、製品歩留
まりに影響すると言われ、デバイスの微細化と共に、洗
浄装置への要求も一段と厳しくなっている。
【0004】洗浄装置による洗浄による不良原因の一つ
に、ウェーハ洗浄後の乾燥工程にて発生する水シミ、い
わゆるウォータマークがある。たとえば図5(A)に示
すように、下地層2が形成してあるウェーハ4の表面に
水シミ(ウォータマーク)6が存在すると、それ自体が
エッチング加工時のマスクとなり、図5(B)に示すよ
うに、下地層2に、エッチング残り部2aなどが形成さ
れ、プロセス不良を引き起こす。
【0005】このウォータマークである水シミ6が発生
ないし生成する原因としては、下記の二点を挙げること
ができる。第1の原因としては、洗浄後の乾燥時に、ウ
ェーハに付着していた水滴の汚れが水シミ6となること
である。
【0006】第2の原因としては、図6(A)〜(C)
に示すように、ウェーハ4の表面に付着した水滴8中
に、空気中の酸素が溶解し、ウェーハ4と水滴との界面
で酸化反応が生じ、その結果生成されたシリコン酸化物
が、乾燥後に析出して水シミ6になることが考えられ
る。
【0007】このように生成されるウォータマークの発
生を抑制する方法として、たとえば乾燥工程の雰囲気を
窒素雰囲気にする方法などが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法で
は、ウォータマークが生じる上記第2の原因を抑止する
ことに対しては有効であるが、上記第1の原因の抑止に
対してはあまり効果を期待できない。それ故に、乾燥工
程を行う前、あるいは乾燥工程においてウェーハ表面に
水滴が付着していない状態を作ることが最良の解決方法
である。
【0009】そこで、たとえば特開平2−301138
号公報に示す技術のように、ウェーハの純水による洗浄
が終了した段階で、洗浄槽内の純水を短時間で排出して
イソプロピルアルコール(IPA)などの薬液で置換
し、IAPにウェーハを浸した後にウェーハを取り出し
乾燥させる方法が提案されている。
【0010】ところが、この方法では、洗浄槽内をIP
Aで満たすので、多量のIPAを必要とし、製造コスト
が高くなると言う課題を有している。また、多量のIP
Aを回収する機構を装着する必要があり、この点でも製
造コストが増大する。なお、最近では、純水で洗浄後の
ウェーハをIPA蒸気中に曝し、ウェーハ表面の水滴を
除去する方法も提案されているが、この技術でも、IP
Aの消費が多く、製造コストの増大を招いている。
【0011】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、乾燥工程前あるいは乾燥工程において、被洗浄物表
面に水滴が付着していない状態を作り、被洗浄物の表面
に水シミなどのコンタミネーションを防止し、しかも薬
液の使用量を最小限にすることができる洗浄・乾燥方法
と洗浄装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る洗浄・乾燥方法は、純水がオーバーフ
ローしている洗浄槽内に、被洗浄物を浸す工程と、洗浄
槽からの純水のオーバーフローを停止し、純水の界面
に、純水と表面張力および濡れ性が少なくとも異なる薬
液層を形成する工程と、洗浄槽内に浸された被洗浄物
が、上記薬液層を通過するように、上記被洗浄物を上記
薬液層に対して所定の速度で相対移動させる工程と、上
記薬液層を通過して露出または取り出された被洗浄物を
乾燥させる工程とを有する。
【0013】上記薬液層は、メタノール、エタノールお
よびイソプロピルアルコールから選ばれる一つを、純水
の界面に滴下することにより形成されることが好まし
い。この薬液層の厚さは、特に限定されないが、好まし
くは1mm〜5cmである。余りに薄いと、本発明の所期
の目的を達成することができない。また、余りに厚すぎ
ると薬液の消費量が多くなり、好ましくない。
【0014】上記被洗浄物としては、半導体ウェーハを
好ましく用いることができる。上記被洗浄物を上記薬液
層に対して相対移動させる速度は、好ましくは0.1〜
15mm/秒、さらに好ましくは0.5〜3mm/秒であ
る。速度が余りに早すぎると、本発明の所期の目的を達
成することができ難くなり、速度が遅すぎると、洗浄工
程に要する時間が長くなることから好ましくない。相対
移動させるための手段としては、被洗浄物を洗浄槽内か
ら静かに引き上げる手段と、洗浄槽内の純水を除々に廃
液し、薬液層を除々に引き下げる手段とを例示すること
ができる。
【0015】被洗浄物を乾燥させるための手段として
は、通常の放置乾燥のほか、スピンドライ乾燥などの物
理的乾燥手段あるいは気流乾燥手段などの、たとえば半
導体ウェーハの乾燥手段として一般的な乾燥手段を採用
することができる。本発明に係る洗浄装置は、純水がオ
ーバーフローするように流れ、その内部に被洗浄物を収
容可能な洗浄槽と、上記洗浄槽内に純水を送り込むと共
に、純水の送り込みを停止させる純水供給制御手段と、
純水の送り込みが停止された状態で、洗浄槽内の純水の
界面に、純水と表面張力および濡れ性が少なくとも異な
る薬液を供給し、薬液層を形成する薬液供給手段とを有
する。
【0016】上記薬液供給手段は、薬液供給ノズルを有
し、その薬液供給ノズルが、洗浄槽の上部に装着され、
薬液供給ノズルから、純水の界面に薬液を滴下するよう
に構成してあることが好ましい。上記洗浄槽の上部外周
には、上記薬液層の薬液を適度に蒸発させる程度に加熱
するためのヒータを装着することもできる。
【0017】
【作用】本発明に係る洗浄・乾燥方法では、被洗浄物を
純水で洗浄した後に、被洗浄物を薬液層に通す。その際
に、純水と薬液との表面張力の相違および濡れ性の相違
により、被洗浄物の表面の水滴は薬液と置換され、被洗
浄物の表面には水滴が付着しない状態で、被洗浄物は、
洗浄槽内から引き上げられる。または、被洗浄物の表面
には水滴が付着しない状態で、被洗浄物は、洗浄槽内に
取り残される。
【0018】その後、被洗浄物の乾燥を行えば、被洗浄
物の表面には水シミ(ウォータマーク)などの問題が生
じない。しかも本発明の方法では、水シミなどを防止す
るための薬液の使用は、純水の界面に薄い薬液層を形成
するために必要十分な少量で済み、従来方法に比べて、
薬液の使用量を削減することができる。その結果、薬液
の回収あるいは廃棄に要するコストの削減、および薬液
の使用コストの削減に寄与し、全体として製造コストの
低減に寄与する。
【0019】本発明に係る方法を用いて半導体ウェーハ
を洗浄および乾燥すれば、半導体装置の製造工程におけ
る不良要因(水シミなど)を低減することができ、半導
体装置の製造歩留まりや信頼性を向上させることができ
る。本発明に係る洗浄装置は、上記本発明に係る方法を
実施する際に用いて好適な構成を有し、装置が複雑でな
く安価である。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係る洗浄・乾燥方法と洗浄装
置を、図面に示す実施例に基づき、詳細に説明する。図
1(A)〜(C)は本発明の一実施例に係る半導体ウェ
ーハの洗浄装置およびその使用方法を示す概略断面図で
ある。
【0021】図1(A)〜(C)に示すように、本実施
例に係る洗浄装置10は、半導体ウェーハ12を洗浄す
るために用いられ、ウェーハ12を収容するウェーハキ
ャリア14がそのまま浸漬される純水洗浄用洗浄槽16
を有する。ウェーハキャリア14としては、コンタミネ
ーションが少ないフッ素樹脂などで構成されたものが用
いられ、その内部には、複数のウェーハが収容可能にな
っている。
【0022】純水用洗浄槽16は、半導体装置の製造過
程では、それ自体単体で用いられても良いが、アルカリ
洗浄用洗浄槽あるいは酸洗浄用洗浄槽などと組み合わさ
れて用いられても良い。本実施例に係る洗浄槽16の下
部には、純水供給管18が接続してある。純水供給管1
8には、図示省略してある制御バルブなどの純水供給制
御手段が装着してあり、洗浄槽16内への純水17の供
給を制御している。
【0023】ウェーハの洗浄時には、制御バルブを制御
して、純水供給管18から洗浄槽16内に常時純水が所
定量(洗浄槽16の内容積の約2〜3倍の量/分)供給
され、洗浄槽16の上縁からオーバーフローするように
構成してある。オーバーフローした純水は、洗浄槽16
の周囲に装着された樋部20内に流れ込み、そこから廃
液されるようになっている。
【0024】洗浄槽16の上縁には、たとえば図2に示
すように、三角堰22を設けることが好ましい。三角堰
22を設けることで、オーバーフローする純水の流量を
調節することができると共に、液面を一定にすることが
できる。図1に示すように、本実施例に係る洗浄槽16
の上部には、薬液供給手段としての薬液供給管24が装
着してある。図1に示す例では、薬液供給管24のノズ
ル26が、洗浄槽16の壁部に連結してあるが、図2に
示すように、薬液供給管24のノズル26は、そのノズ
ル26から、純水17の界面(液面)に薬液を滴下する
ことができるいずれかの位置に装着すれば良い。
【0025】薬液供給管24から供給される薬液として
は、純水と表面張力および濡れ性が少なくとも異なり、
純水よりも比重が軽い液体が用いられ、好ましくはメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IP
A)が用いられる。特に好ましくはIPAが用いられ
る。IPAを用いることで、後述する薬液層が、純水と
分離した状態で、比較的長時間その状態を保つことがで
きるからである。
【0026】薬液供給管24には、図示しない制御バル
ブなどが装着してあり、純水17のオーバーフローによ
るウェーハ12の洗浄が終了した段階で、純水の界面
(液面)に所定量の薬液を滴下あるいは流し込むように
なっている。次に、本実施例に係る洗浄装置10を用い
て、ウェーハの洗浄および乾燥を行う方法について説明
する。
【0027】まず、図1(A)に示すように、純水供給
パイプ18から純水17を供給し、洗浄槽16内を純水
で満たし、槽16の上縁から純水をオーバーフローさせ
る。次に、純水で洗浄すべきウェーハ12が収容された
キャリア14を、ウェーハの全体が純水中に沈むよう
に、洗浄槽16内に浸漬する。
【0028】その状態を、たとえば5〜15分間維持
し、ウェーハの洗浄を行う。その間、純水17は、洗浄
槽16の上縁から常にオーバーフローする。その流量
は、前述したように、たとえば槽16の内容積の約2〜
3倍/分である。なお、洗浄時間は、ウェーハの条件な
どに応じて適宜変更することができる。
【0029】ウェーハの純水洗浄が完了したら、純水供
給管18から槽16内への純水の供給を停止する。次
に、薬液供給管24から薬液を滴下あるいは流し込み、
図1(B)に示すように、純水17との界面に、薬液層
30を形成する。薬液供給管24から滴下あるいは流し
込まれることにより形成される薬液層30の厚さは、特
に限定されないが、好ましくは1mm〜5cmである。こ
のような厚さの薬液層30を形成するためには、洗浄槽
16の大きさにもよるが、たとえば100cc弱程度の
薬液の使用量で済む。
【0030】次に、本実施例の方法では、図1(C)に
示すように、ウェーハ12が収容されたキャリア14
を、たとえばロボットハンドなどで引き上げる。その際
に、その引き上げ速度に注意する。引き上げ速度は、好
ましくは0.1〜15mm/秒、さらに好ましくは0.5
〜3mm/秒である。速度が余りに早すぎると、引き上げ
た後のウェーハに水滴が付着するおそれがあり、引き上
げ速度が遅すぎると、洗浄工程に要する時間が長くなる
ことから好ましくない。
【0031】本実施例の方法では、図1(C)に示すよ
うに、ウェーハ12が薬液層30を静かに通過するよう
に、ウェーハ12を引き上げる。純水と薬液との表面張
力の相違および濡れ性の相違により、ウェーハ12の表
面の水滴は薬液と置換され、ウェーハ12の表面には水
滴が付着しない状態で、ウェーハ12は引き上げられ
る。
【0032】その後、ウェーハ12の乾燥を行えば、ウ
ェーハ12の表面には水シミ(ウォータマーク)などの
問題が生じない。ウェーハ12の乾燥方法としては、通
常の自然放置乾燥のほか、スピンドライ乾燥などの物理
的乾燥手段あるいは気流乾燥手段などの、ウェーハの乾
燥手段として一般的に用いられる乾燥手段を採用するこ
とができる。
【0033】本実施例の方法では、水シミなどを防止す
るための薬液の使用は、純水の界面に薄い薬液層30を
形成するために必要十分な少量で済み、従来方法に比べ
て、薬液の使用量を削減することができる。その結果、
薬液の回収あるいは廃棄に要するコストの削減、および
薬液の使用コストの削減に寄与し、全体として半導体装
置の製造コストの低減に寄与する。
【0034】すなわち、本実施例の方法では、半導体装
置の製造工程における不良要因(水シミなど)を低減す
ることができ、半導体装置の製造歩留まりや信頼性を向
上させることができる。なお、本発明は、上述した実施
例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に
改変することができる。
【0035】図3は、本発明のその他の実施例に係る洗
浄装置10aを示す。本実施例では、図3に示すよう
に、図1に示す実施例の洗浄装置10と比較して、洗浄
槽16aの周囲側壁を高く設定し、その途中に、オーバ
ーフロー用の堰22aを形成する。そして、槽16aの
側壁上部周囲に、ヒータ32を配置する。このヒータ3
2は、純水17のオーバーフローによるウェーハの洗浄
が終了した時点で、スイッチが入り、純水17の界面に
形成された薬液層30から、薬液蒸発を補助するように
制御される。その他の構成は、図1に示す実施例と同様
であるので、その共通する構成および作用は一部省略す
る。
【0036】本実施例のようにヒータ32を槽16aの
上部に装着することで、薬液層30中のIPAなどの薬
液が蒸発し、その蒸気雰囲気中にウェーハ12を取り出
すことで、乾燥効率の向上を図ることができる。図4は
本発明のさらにその他の実施例に係る洗浄装置10bを
示す。
【0037】図4に示すように、本実施例の洗浄装置1
0bは、図1に示す実施例に係る洗浄装置10aに比較
し、洗浄槽16bの下部に、ドレイン管34が装着して
ある点のみが相違する。その他の構成は、図1に示す実
施例と同様なので、共通する部材については同一符号を
付し、その説明は一部省略する。
【0038】本実施例に係る洗浄装置10bを用いてウ
ェーハの洗浄を行う場合には、図1に示す実施例と同様
にして、純水17との界面に薬液層30を形成した後、
ドレイン管34を開き、そこから純水17を静かに廃液
する。その際に、界面の薬液層30の形が崩れないよう
に注意する。純水17をドレイン管34から静かに廃液
すれば、薬液層30は、前記図1の実施例の引き上げ速
度に対応する速度で、槽16b内で低下する。最終的に
は、その薬液層30を構成する薬液も、ドレイン管34
から廃液される。
【0039】その結果、ウェーハ12は、相対的に薬液
30を静かに通過し、最終的には、槽16b内に残存
(露出)する。この実施例の場合でも、純水と薬液との
表面張力の相違および濡れ性の相違により、ウェーハ1
2の表面の水滴は薬液と置換され、ウェーハ12の表面
には水滴が付着しない状態で、ウェーハ12は槽16b
内に残る。したがって、この実施例でも、前記図1に示
す実施例と同様な作用効果を期待することができる。
【0040】特に本実施例では、槽16bの内部で乾燥
工程を引続き行うことも可能である。また、本発明に係
る洗浄装置およびそれを用いた洗浄・乾燥方法は、半導
体ウェーハのみに対して適用されるものではなく、コン
タミネーションを極度に嫌う部品を洗浄して乾燥する場
合全てに対して適用することが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、被洗浄物を純水で洗浄した後に、被洗浄物を薬液層
に通す。その際に、純水と薬液との表面張力の相違およ
び濡れ性の相違により、被洗浄物の表面の水滴は薬液と
置換され、被洗浄物の表面には水滴が付着しない状態
で、被洗浄物は、洗浄槽内から引き上げられる。また
は、被洗浄物の表面には水滴が付着しない状態で、被洗
浄物は、洗浄槽内に取り残される。
【0042】その後、被洗浄物の乾燥を行えば、被洗浄
物の表面には水シミ(ウォータマーク)などの問題が生
じない。しかも本発明の方法では、水シミなどを防止す
るための薬液の使用は、純水の界面に薄い薬液層を形成
するために必要十分な少量で済み、従来方法に比べて、
薬液の使用量を削減することができる。その結果、薬液
の回収あるいは廃棄に要するコストの削減、および薬液
の使用コストの削減に寄与し、全体として製造コストの
低減に寄与する。
【0043】本発明に係る方法を用いて半導体ウェーハ
を洗浄および乾燥すれば、半導体装置の製造工程におけ
る不良要因(水シミなど)を低減することができ、半導
体装置の製造歩留まりや信頼性を向上させることができ
る。本発明に係る洗浄装置は、上記本発明に係る方法を
実施する際に用いて好適な構成を有し、装置が複雑でな
く安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(C)は本発明の一実施例に係る
半導体ウェーハの洗浄装置およびその使用方法を示す概
略断面図である。
【図2】図2は図1に示す洗浄槽の変形例を示す斜視図
である。
【図3】図3は本発明のその他の実施例に係る洗浄装置
の要部断面図である。
【図4】図4は本発明のさらにその他の実施例に係る洗
浄装置の要部断面図である。
【図5】図5(A),(B)は従来の問題点を示すウェ
ーハ表面の要部断面図である。
【図6】図6(A)〜(C)はウェーハ表面に形成され
る水シミの生成過程の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10,10a,10b… 洗浄装置 12… ウェーハ 16,16a,16b… 洗浄槽 17… 純水 18… 純水供給管 24… 薬液供給管 26… ノズル 30… 薬液層 32… ヒータ 34… ドレイン管

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水がオーバーフローしている洗浄槽内
    に、被洗浄物を浸す工程と、 洗浄槽からの純水のオーバーフローを停止し、純水の界
    面に、純水と表面張力および濡れ性が少なくとも異なる
    薬液層を形成する工程と、 洗浄槽内に浸された被洗浄物が、上記薬液層を通過する
    ように、上記被洗浄物を上記薬液層に対して所定の速度
    で相対移動させる工程と、 上記薬液層を通過して露出または取り出された被洗浄物
    を乾燥させる工程とを有する洗浄・乾燥方法。
  2. 【請求項2】 上記薬液層は、メタノール、エタノール
    およびイソプロピルアルコールから選ばれる一つを、純
    水の界面に滴下することにより形成される請求項1に記
    載の洗浄・乾燥方法。
  3. 【請求項3】 上記被洗浄物は、半導体ウェーハである
    請求項1または2に記載の洗浄・乾燥方法。
  4. 【請求項4】 上記被洗浄物を上記薬液層に対して相対
    移動させる速度が、0.1〜15mm/秒である請求項1
    〜3のいずれかに記載の洗浄・乾燥方法。
  5. 【請求項5】 純水がオーバーフローするように流れ、
    その内部に被洗浄物を収容可能な洗浄槽と、 上記洗浄槽内に純水を送り込むと共に、純水の送り込み
    を停止させる純水供給制御手段と、 純水の送り込みが停止された状態で、洗浄槽内の純水の
    界面に、純水と表面張力および濡れ性が少なくとも異な
    る薬液を供給し、薬液層を形成する薬液供給手段とを有
    する洗浄装置。
  6. 【請求項6】 上記薬液供給手段は、薬液供給ノズルを
    有し、その薬液供給ノズルが、洗浄槽の上部に装着さ
    れ、薬液供給ノズルから、純水の界面に薬液を滴下する
    ように構成してある請求項5に記載の洗浄装置。
  7. 【請求項7】 上記洗浄槽の上部外周には、上記薬液層
    の薬液を適度に蒸発させる程度に加熱するためのヒータ
    が装着してある請求項5または6に記載の洗浄装置。
  8. 【請求項8】 純水がオーバーフローしている洗浄槽内
    に、半導体装置を浸す工程と、 洗浄槽からの純水のオーバーフローを停止し、純水の界
    面に、純水と表面張力および濡れ性が少なくとも異なる
    薬液層を形成する工程と、 洗浄槽内に浸された半導体装置が、上記薬液層を通過す
    るように、上記半導体装置を上記薬液層に対して所定の
    速度で相対移動させる工程と、 上記薬液層を通過して露出または取り出された半導体装
    置を乾燥させる工程とを有する半導体装置の製造方法。
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