JPH09153475A - 半導体洗浄乾燥方法および半導体洗浄乾燥装置 - Google Patents

半導体洗浄乾燥方法および半導体洗浄乾燥装置

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JPH09153475A
JPH09153475A JP23433796A JP23433796A JPH09153475A JP H09153475 A JPH09153475 A JP H09153475A JP 23433796 A JP23433796 A JP 23433796A JP 23433796 A JP23433796 A JP 23433796A JP H09153475 A JPH09153475 A JP H09153475A
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JP
Japan
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layer
organic solvent
cleaning
water
cleaning water
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JP23433796A
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English (en)
Inventor
Kanichi Kadotani
皖一 門谷
Makio Tsubota
▲まき▼雄 坪田
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱いが安全で、短時間で良好な洗浄および
乾燥を達成することのできる半導体洗浄乾燥方法および
装置を提供する。 【解決手段】 本発明の第1の特徴は、半導体基板を設
置した処理槽内に、所望の温度に加熱された洗浄水を供
給し、水面が前記半導体基板を十分に覆う高さとなる洗
浄水層を形成する工程と、前記処理槽の前記水面より上
が不活性雰囲気となるように前記処理槽の上部に不活性
ガスを供給する不活性ガス供給工程と、前記洗浄水層の
上部に水溶性の有機溶剤を瞬間的に供給し、前記洗浄水
層上に有機溶剤層を形成する有機溶剤供給工程と、前記
洗浄水層と、前記有機溶剤層と、加熱された前記洗浄水
層上に有機溶剤層を供給することによって起こる前記有
機溶剤の蒸発によって形成された有機溶剤の過飽和蒸気
を含む不活性ガス層との3層共存状態で、前記洗浄水層
の水面を下降させるかまたは前記半導体基板を洗浄水層
から不活性ガス層にむけて通過させる通過工程と、前記
不活性ガス層内で乾燥する乾燥工程とを含むことにあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体洗浄乾燥方
法および半導体洗浄乾燥装置に係り、特に半導体ウェハ
ーや半導体デバイスなどの半導体装置を洗浄し乾燥する
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化および高集積化に伴
い、素子パターンの微細化は高まる一方である。したが
って半導体装置の製造工程では小さな埃やよごれについ
てもパターン精度の劣化の原因となるため、入念な清浄
化処理が必要となる。さらにまた、金属イオンの残留
や、水分の残留などによって、半導体表面が劣化したり
するなどさまざまな領域でさまざまな問題が生じるた
め、半導体装置の製造工程において、半導体ウェハーの
洗浄および乾燥は極めて重要な課題となっている。
【0003】特に、種々の処理工程においてフォトリソ
グラフィによるレジストパターンの形成、これを用いた
エッチングなどの選択的処理がたびたび用いられる。
【0004】フォトリソグラフィによるレジストパター
ンの形成においては、レジスト塗布、露光マスクを用い
た選択的露光、現像という3つのステップで実行される
が、現像により未露光領域(ポジでは露光領域)のレジ
スト剥離がなされ、レジスト剥離後洗浄乾燥を行う必要
がある。通常、所望の濃度の現像液を所望の時間吹き付
ける自動現像装置が用いられ、洗浄、乾燥を経て清浄な
状態の半導体ウェハーが得られる。
【0005】従来、このような装置において乾燥のため
に、純水による洗浄を行った後、図12に説明図を示す
ように半導体ウェハー1にイソプロピルアルコール(I
PA)液を吹き付け、水と置換して、乾燥するという方
法がある。この方法では複数の半導体ウェハー1に同時
に均一にIPA液2lを吹き付けるのは困難であるとい
う問題があった。
【0006】また図13に示すようにIPA蒸気2gを
吹き付けるという方法も提案されている。IPAは可燃
性であるため、防爆対策すなわち安全対策のための設備
が必要であるという問題がある。
【0007】さらにまた図14に示すように容器3から
純水を排出しこの後、容器3内にIPA液2lを充填
し、半導体ウェハー1をこのIPA液2lに浸漬すると
いう方法もある。この方法ではIPA液が大量に必要で
あり、また出し入れのために要するプロセス時間が長い
という問題があった。
【0008】さらにまた図15に示すように容器3から
純水を排出しこの後、容器3内にIPA蒸気を充填し、
半導体ウェハー1をこのIPA蒸気に接触させるという
方法もある。この方法では出し入れのために要するプロ
セス時間が長い上防爆対策が必要であるという問題があ
った。
【0009】また図16に示すように、半導体ウェハー
1を純水とIPAとの混合液2mに浸漬するという方法
も提案されている。この方法では乾燥しにくく、またし
みが残ったりするという問題がある。
【0010】そこで、図17に示すように、リンス浴内
に、下層に水性層2w、上層に有機乾燥液層4とを配設
し、下層の水性層2wに浸漬された半導体ウェハー1
を、水性層2wから有機乾燥液層4を通って引上げ、こ
の引上げ過程で乾燥をおこなようになっている。ここで
は有機乾燥液層4としては、デカンや2−ノナノン(ペ
プチルメチルケトン)などが用いられており、いずれも
水に不溶であり、かつ比重が1よりも小さいため、分離
して上層に有機乾燥液層が形成される。しかしながらい
ずれも沸点が高く蒸発しにくい物質であるため、乾燥し
にくいという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】IPAは、沸点が低く
乾燥しやすい有機溶剤であるが、可燃性で爆発しやすい
ため蒸気としての取扱いは難しいという問題がある。
【0012】また、デカンや2−ノナノン(ペプチルメ
チルケトン)などを用いて2層構造にし、引上げ時に有
機溶剤を通過するようにした方法も提案されているが、
この方法では、表面に溝を有する半導体装置では溝に水
が残留し易いという問題があった。また水に対して不溶
性であることは2層構造は形成し易い反面、引上げ時に
水を置換しにくいという問題がある。
【0013】一方、IPAは水溶性であるため、水と置
換し易い反面、2層構造は生成し得ないため図17のよ
うな装置には適用できないという問題がある。
【0014】本発明は前記実情に鑑みてなされたもの
で、取扱いが安全で、短時間で良好な洗浄および乾燥を
達成することのできる半導体洗浄乾燥方法および装置を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の第1の特
徴は、半導体基板を設置した処理槽内に、所望の温度に
加熱された洗浄水を供給し、水面が前記半導体基板を十
分に覆う高さとなる洗浄水層を形成する工程と、前記処
理槽の前記水面より上が不活性雰囲気となるように前記
処理槽の上部に不活性ガスを供給する不活性ガス供給工
程と、前記洗浄水層の上部に水溶性の有機溶剤を瞬間的
に供給し、前記洗浄水層上に有機溶剤層を形成する有機
溶剤供給工程と、前記洗浄水層と、前記有機溶剤層と、
加熱された前記洗浄水層上に有機溶剤層を供給すること
によって起こる前記有機溶剤の蒸発によって形成された
有機溶剤の過飽和蒸気を含む不活性ガス層との3層共存
状態で、前記洗浄水層の水面を下降させるかまたは、前
記半導体基板を洗浄水層から不活性ガス層にむけて通過
させる通過工程と、前記不活性ガス層内で乾燥する乾燥
工程とを含むことにある。
【0016】望ましくは、前記洗浄水は前記有機溶剤層
の沸点以上に加熱されている。さらに望ましくは、前記
有機溶剤層はあらかじめ沸点近傍まで加熱されているこ
とを特徴とする。望ましくは、前記有機溶剤は、イソプ
ロピルアルコール(IPA)であることを特徴とする。
また望ましくは、前記IPAは60〜80℃に設定され
ており、前記洗浄水は80〜95℃に設定されているこ
とを特徴とする。
【0017】望ましくは、前記半導体ウェハや半導体装
置の引き上げ速度は0.5mm/secから5cm/s
ecの範囲内であることを特徴とする。
【0018】本発明の第2の特徴は、処理槽と、洗浄水
を前記処理槽内でまたは処理槽への供給に先立ち、所望
の温度に加熱する加熱手段と、前記処理槽内に洗浄水を
供給する洗浄水供給手段と、前記処理槽の上部に不活性
ガスを供給する不活性ガス供給手段と、前記処理槽内で
半導体基板を十分に覆う高さまで供給された洗浄水の水
面に沿って、洗浄水層と、有機溶剤層と、加熱された前
記洗浄水層上に有機溶剤層を供給することによって起こ
る前記有機溶剤の蒸発によって形成された有機溶剤の過
飽和蒸気を含む不活性ガス層との3層共存状態を形成す
るように、前記水面に沿って所望の速度で水溶性の有機
溶剤を供給する有機溶剤供給手段とを具備し、前記処理
槽内で前記半導体基板を前記洗浄水層に浸せきしたの
ち、前記洗浄水層の水面を下降させるかまたは前記半導
体基板を洗浄水層から不活性ガス層にむけて通過させ、
前記不活性ガス層内で前記半導体基板を乾燥するように
構成したことにある。
【0019】望ましくは、前記有機溶剤供給手段は、前
記処理槽の洗浄水面上に前記有機溶剤を供給するに先立
ち、前記有機溶剤を加熱する有機溶剤加熱手段を具備し
たことにある。
【0020】本発明の第3の特徴は、側壁の一部が二重
構造部をなすように構成され、底面に洗浄水供給管を具
備した処理槽と、前記処理槽内の前記洗浄水が所望の温
度に維持されるように加熱する加熱手段と、前記処理槽
の二重構造部にそれぞれ配設された第1および第2の開
口と、前記第1の開口を貫通して第2の開口に係合する
ように配設された有機溶剤供給管と、前記第1および第
2の開口の間に接続された排出管と、前記第1および第
2の開口の上方に配設され、処理槽内に不活性ガスを供
給する不活性ガス供給部と、前記処理槽内に半導体基板
を搬送する搬送手段とを具備したことにある。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明によれば、処理槽内で洗浄
水層と有機溶剤層と不活性ガス層との3層共存状態を形
成し、半導体基板を洗浄水層から不活性ガス層に向けて
引上げ、この引上げ時に、半導体基板表面で瞬間的に水
と有機溶剤とを置換し、不活性ガス層で速やかに乾燥す
るようにしたものである。水溶性の有機溶剤を用いてい
るため、洗浄水との置換はなされやすい。しかしながら
その反面、洗浄水と混合されてしまうという問題があ
る。
【0022】そこで本発明では、図1に示すようにまず
洗浄水3を高温に加熱した状態で、オーバーフローさせ
ながら供給する。ここでは有機溶剤の沸点よりも高温、
例えば温度80〜95℃の高温にしておく。表面の温度
を高く維持するために、所定の高さまで洗浄水を下から
供給した後、水面に沿って高温の洗浄水を供給するよう
にしてもよい。そして図2に示すように洗浄水層3の上
面に有機溶剤(例えばIPA)2lを供給し、厚さ10
μmから5mmのIPAの薄い膜を形成するようにして
いる。このとき有機溶剤も60〜80℃の高温に加熱し
ておくのが望ましい。 この時洗浄水の層の上面に形成
されたIPAの薄い膜の一部は、図3に示すように洗浄
水とIPAと不活性ガス(例えば窒素)との温度条件や
IPAの供給量にも依存するが、洗浄水3の中に溶解す
る。また残りのIPAの一部は、洗浄水とIPAと窒素
との温度条件やIPAの供給量にもよるが、蒸発して洗
浄水の上面を覆う常温の窒素ガスの中に拡散する。そし
て窒素ガスで冷やされてIPAの過飽和蒸気となり、窒
素ガス内で液滴状態で浮遊するようになる(2g)。ま
た残されたIPAはそのまま洗浄水の上面に液膜2lと
して存在する。すなわちIPAは、洗浄水3との混合
液、純粋なIPA液2l、IPAの過飽和蒸気2gの3
つの異なる状態(3層状態)で共存するようになる。そ
してこの共存状態及び共存状態における各々の状態は、
洗浄水とIPAと窒素との温度条件やIPAの供給量に
よる。
【0023】このような状態にある、IPAと洗浄水と
の混合液、純粋なIPA液、IPAの過飽和蒸気を含む
窒素ガスの3層構造の中へ、図4に拡大図を示すよう
に、半導体基板1を、洗浄水中から引き上げ、徐々に接
触させていくと、以下のような作用と効果を生じる。但
しこれらの作用と効果の強さは、共存状態および共存状
態における各々の状態に依存することはもちろんであ
る。
【0024】すなわち、洗浄水とIPAとの混合液を通
過する時に、純粋な洗浄水と洗浄水とIPAとの混合液
との置換がおこり、表面張力の低下により洗浄水は半導
体基板から離れ易くなる(図4)。
【0025】次に半導体基板が、純粋なIPA液を通過
する時に、純粋な洗浄水と、洗浄水とIPA液との混合
液との置換が強く起こり、洗浄水は半導体基板から分離
され、半導体基板はIPAに覆われるようになる。しか
しこの置換が完全に行われることは困難であり、洗浄水
は一部半導体基板上に残るのが一般的である。
【0026】さらに半導体基板1が図5に示すようにI
PAの過飽和蒸気を含む窒素ガス中に入ると、図6に示
すように、一部半導体基板1上に残った洗浄水3にIP
Aの過飽和蒸気2gがあたり、図7に示すようにマラン
ゴニ効果によってその水が除去され完全な乾燥が行われ
るようになる。
【0027】すなわち置換による乾燥とマランゴニによ
る乾燥の割合が増加することが予想される。すなわちI
PAの供給量に応じて置換による乾燥とマランゴニによ
る乾燥の割合とを変化させることが可能となる。表面に
凹凸のあるデバイスの場合には,IPAの供給量を増大
して置換による乾燥の割合を増やし、表面に凹凸のない
半導体基板の場合にはIPAの供給割合を減少させてマ
ランゴニによる乾燥の割合を増やすことが可能となる。
【0028】かかる状態を得るためには、半導体基板表
面でIPAが凝縮しないように、十分に高い温度にして
おく必要がある。これは洗浄水によって半導体基板を十
分に高温にしておくようにし、IPA含有蒸気と接触し
ても、IPAが凝縮することなくIPA蒸気となって気
相に飛び出していくようにするためである。
【0029】またIPAは防爆のために、高温にしない
ほうがよい。そこで、 洗浄水の温度をできるだけ高く
し、洗浄水の熱をIPAが奪うことによって界面のIP
Aが蒸発するようにするのが望ましい。
【0030】このように本発明では、図8に説明図を示
すように洗浄水の水面に沿って高速で水溶性の有機溶剤
を流し、瞬間的に洗浄水層上に有機溶剤層を形成し、こ
れらの層に対して垂直に半導体基板を引き上げ、上層の
不活性ガス層まで導くことによって目的を達成してい
る。このとき、半導体基板表面では図9に説明図を示す
ように、マランゴニ効果により水が効率よく除去され
る。
【0031】そして、表面の凹凸に起因して、表面に残
留した水滴は、基板温度が高いため、さらに,IPA蒸
気と接触して、置換されるかまたは置換されずとも、I
PA濃度の高い水蒸気となり、さらにマランゴニ流を生
じ、除去される。
【0032】従って、小型でかつ極めて簡単な構成で、
高清浄化をはかることができ、この不活性ガス層でその
まま乾燥され、スループットが極めて高い。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ詳細に説明する。本発明実施例の半導体洗浄装置
は、図10に全体図、図11に図10の部分拡大断面図
を示すように、処理槽11を具備した洗浄乾燥部10
と、洗浄乾燥部10に半導体ウェハーを搬送供給する搬
送部20と、処理槽11に洗浄水として80℃から95
℃に加熱された純水を供給排出する純水供給排出部30
と、処理槽1に有機溶剤として60℃から80℃に加熱
されたイソプロピルアルコール(IPA)を供給排出す
るIPA供給排出部40と、処理槽内に不活性ガスとし
て窒素ガスを供給排出する窒素ガス供給排出部50とか
ら構成され、瞬間的に純水層、IPA層、窒素ガス層の
3層構造を形成し、純水層から窒素ガス層に向けてこれ
らの層に対して垂直方向に半導体ウェハーを引上げ、窒
素ガス層に導き乾燥するようにしたことを特徴とする。
【0034】洗浄乾燥部10は、図11に拡大図を示す
ように側壁の一部が二重構造部をなすように構成された
処理槽11からなり、この処理槽11は底面で純水供給
管34に接続された石英ガラスからなり第1の開口12
を備えた内筒13と、この外側に形成され、該第1の開
口12に符合する位置に第2の開口14を備えた外筒1
5と、前記処理槽11の外側にとりつけられ、処理槽1
1内で超音波振動を生ぜしめる超音波発振器16とを具
備している。なお純水供給管34は加熱用のハロゲンラ
ンプ32を備えた純水加熱器33を備え、80℃から9
5℃に維持された温純水が供給されるようになってい
る。
【0035】また搬送部20は、水平および上下方向に
移動可能なカセットハンドラー21を具備し、このカセ
ットハンドラー21内にカセット22が装着できるよう
になっており、カセット22に所定の間隔で半導体ウェ
ハー1が配列され、露光装置などからカセット22ごと
カセットハンドラー21内に装着すると、カセットハン
ドラー21が処理槽11の真上に水平移動し、処理槽1
1上に装着され、カセット22が処理槽11の内部まで
下降するとともに、IPAの供給に同期してカセット2
2の引上げが実行されるように構成されている。
【0036】純水供給排出部30は、純水取り入れ口3
1と、加熱用のハロゲンランプ32を備えた純水加熱器
33と、この純水加熱器33に接続され、前記処理槽1
1底部から純水を供給する純水供給管34と、排出口3
5とを具備している。
【0037】IPA供給排出部40は、前記処理槽11
の第1および第2の開口12,14に係合可能なように
構成されたIPA供給管41と、ひだを有して水平方向
の長さを調整可能なステンレス製のベロー42と、第1
または第2の開口12,14に密着するように形成され
た係合接続部43とを具備し、第1の開口12に接続さ
れて処理槽11内の純水表面に沿ってIPAを流し込む
ように構成されている。そしてIPAの流し込みが終了
すると、係合接続部43は第1の開口12との係合を解
いて第2の開口14まで移動し、第2の開口14と係合
するようになっている。このとき、第1の開口12との
係合が解かれると、処理槽11内の純水およびIPAは
処理槽11の内筒13と外筒15との間に位置するドレ
イン17に向けて排出される。
【0038】窒素ガス供給排出部50は、窒素ガス取り
入れ口51と、フィルタ52と、窒素ガス加熱器53
と、加熱された窒素ガスを、処理槽11の上方にもうけ
られた窒素ガス供給口55に導く窒素ガス供給管54
と、窒素ガス排出部56とから構成されている。
【0039】次に、この装置を用いた半導体ウェハーの
洗浄乾燥方法について説明する。まず、IPA供給管4
1先端の係合接続部43は第2の開口14と係合した状
態にする。この状態で、搬送部20のカセットハンドラ
ー21に、半導体ウェハーをセットしたカセット22を
装着し、カセットハンドラー21を処理槽11の真上ま
で水平移動し、処理槽11の上部開口に符合させて固定
する。そしてカセットハンドラー21を操作し、処理槽
11の底部近傍にカセット22が到達するまで下降させ
る。
【0040】そして窒素ガス供給管54から窒素ガスを
供給し処理槽11の上部を窒素ガスで満たすとともに、
この処理槽11の底面に接続された純水供給管34から
処理槽11に純水を供給する。ここで供給される純水は
純水取り入れ口31から取り入れられ純水加熱器33で
ハロゲンランプ32によってて80℃から95℃に加熱
された状態で、処理槽11に供給される。ここでは処理
槽11内でカセット22が完全に水面下になるように純
水は供給され、第1の開口12から純水ドレイン17を
通ってオーバーフローする。この状態で超音波発振器1
6を駆動し、純水で超音波洗浄を行う。一方窒素ガスは
20℃から30℃程度でよい。
【0041】このようにして、純水による洗浄が終了す
ると、ベロー42を動かし係合接続部43を第1の開口
12に密着するように接続し、IPA供給管41からI
PA(液体)を60℃から80℃に加熱した状態で、水
面に沿って水平方向に流し込む。このとき瞬間的に純水
の層Wと、IPA層Oと、IPA蒸気を含む窒素ガス層
Gとの3層構造状態が形成される。このIPA供給管4
1からIPAの流し込み開始信号を得て、カセットハン
ドラーが駆動され、速度0.5mm/secから5cm
/secでカセット22が窒素ガス層Gまで上昇せしめ
られる。そして、窒素ガス流量を増大し、所定時間窒素
ガス層中に保持し半導体ウェハーを乾燥させる。純水の
層からIPA層にむけて半導体ウェハーを引き上げる
際、半導体ウェハ表面で純粋な純水と、純水とIPAと
の混合液との置換が起こり、半導体ウェハー表面と純水
表面との境界においては純水の量が少ないために純水中
に溶解するIPAの濃度は高く表面張力は小さいのに対
し、半導体ウェハー表面からやや離れた領域での純水層
表面においては水に近い表面張力をもつことになり、表
面張力に差が生じ、表面張力の小さい半導体基板表面側
に位置する部分から、表面張力差による流動すなわちマ
ランゴニ流が生じ、水は半導体ウェハー表面から効率よ
く流動し除去される。 そしてさらに、純粋なIPA層
を通過する際、同様に置換が強く起こり、純水は半導体
ウェハから分離され,半導体ウェハはIPAに覆われる
ようになる。しかしながらこの置換が完全になされるの
は困難であり、純水は一部半導体ウェハ上に残る。そし
てさらに半導体ウェハがIPAの過飽和蒸気を含む窒素
ガス中に入ると、一部半導体ウェハで表面に残った純水
にIPAの過飽和蒸気があたり、マランゴニ効果によっ
てその水がはじき飛ばされ完全な乾燥が行われるように
なる。
【0042】この状態で窒素ガス層中におかれ効率よく
乾燥される。
【0043】一方、カセットが引上げられると同時に、
ベロー42を動かし係合接続部43を第2の開口12に
密着するように接続し、純水供給管34から純水の供給
を続行しオーバーフローさせ、再び温純水ドレイン17
からIPAとともに純水を排出する。これにより窒素ガ
ス層で乾燥が終了するころ、処理槽11では次の洗浄処
理に向けて準備が完了することになる。従って、カセッ
トハンドラーが駆動されカセットが上昇して取り出され
次のカセットが取り付けられて下降してくると、即時に
洗浄が開始できるようになっている。
【0044】従って、小型でかつ極めて簡単な構成で、
高清浄化をはかることができ、この窒素ガス層でそのま
ま乾燥され、スループットが極めて高い。
【0045】なお、カセットハンドラーのカセットを2
つ以上セットできるようにしておき、1つのカセットが
乾燥工程にあるとき、もう一方のカセットは洗浄工程に
あるようにすれば、連続的操作が可能となる。
【0046】また、前記実施例では、洗浄乾燥専用の装
置について説明したが、露光後の現像装置と一体化した
り、エッチング装置と一体化したりすることも可能であ
る。すなわち、純水供給部と同様の機能を備えた、現像
液供給部などを処理槽11にとりつけることにより、現
像液を供給して、露光後の半導体ウェハーをセットした
カセットを所定時間該現像液に浸漬し、現像液を排出し
た後、純水供給部から純水を供給して、前記実施例と同
様に洗浄乾燥を行うようにすればよい。
【0047】このようにすれば1つの装置で、現像から
洗浄乾燥まで行うことができる。
【0048】さらにまたエッチング液供給部およびレジ
スト剥離液供給部まで同様にして前記処理槽11に設置
すれば、露光後の半導体ウェハーをセットすれば、液体
の供給および排出のみで、現像、洗浄、エッチング、洗
浄、レジスト剥離、洗浄、乾燥までを一貫して行い、所
望のパターンを形成した乾燥された清浄な半導体ウェハ
ーを得ることができる。
【0049】また、前記実施例では有機溶剤としてIP
Aを用いたがメチルアルコール(CH3OH)、エチル
アルコール(C25OH)、 アセトン(CH3COCH
3)、フロンR−113(CCl2FCClF3)など、
他の水溶性の有機溶剤にも適用可能である。
【0050】さらにまた、前記実施例では、不活性ガス
として窒素ガスを用いたが、窒素に限定されることな
く、アルゴンガスなど他の不活性ガスを用いてもよい。
【0051】加えて、前記実施例では、半導体ウェハを
引き上げるようにしたが、半導体ウェハは固定で、洗浄
液の供給排出により、相対的に、各層を通過するように
構成してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、小型でかつ極めて簡単な構成で、高清浄化をはかる
ことができ、この不活性ガス層中でそのまま乾燥され、
スループットが極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図2】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図3】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図4】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図5】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図6】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図7】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図8】本発明の洗浄乾燥装置の原理説明図
【図9】マランゴニ効果を説明するための図
【図10】本発明実施例の洗浄乾燥装置を示す図
【図11】本発明実施例の洗浄乾燥装置を示す図
【図12】従来の洗浄乾燥方法を示す図
【図13】従来の洗浄乾燥方法を示す図
【図14】従来の洗浄乾燥方法を示す図
【図15】従来の洗浄乾燥方法を示す図
【図16】従来の洗浄乾燥方法を示す図
【図17】従来の洗浄乾燥方法を示す図
【符号の説明】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を設置した処理槽内に、所望
    の温度に加熱された洗浄水を供給し、水面が前記半導体
    基板を十分に覆う高さとなる洗浄水層を形成する工程
    と、 前記処理槽の前記水面より上が不活性雰囲気となるよう
    に前記処理槽の上部に不活性ガスを供給する不活性ガス
    供給工程と、 前記洗浄水層の上部に水溶性の有機溶剤を供給し、前記
    洗浄水層上に有機溶剤層を形成する有機溶剤供給工程
    と、 前記洗浄水層と、前記有機溶剤層と、加熱された前記洗
    浄水層上に有機溶剤層を供給することによって起こる前
    記有機溶剤の蒸発によって形成された有機溶剤の過飽和
    蒸気を含む不活性ガス層との3層共存状態で、前記洗浄
    水層の水面を下降させるかまたは前記半導体基板を洗浄
    水層から不活性ガス層にむけて通過させる通過工程と、 前記不活性ガス層内で乾燥する乾燥工程とを含むことを
    特徴とする半導体洗浄乾燥方法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄水は前記有機溶剤層の沸点以上
    に加熱されていることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体洗浄乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記有機溶剤層はあらかじめ沸点近傍ま
    で加熱されていることを特徴とする請求項1または2に
    記載の半導体洗浄乾燥方法。
  4. 【請求項4】 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコー
    ル(IPA)であることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の半導体洗浄乾燥方法。
  5. 【請求項5】 前記IPAは60〜80℃に設定されて
    おり、前記洗浄水は80〜95℃に設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体洗浄乾燥方法。
  6. 【請求項6】 前記半導体ウェハや半導体装置の引き上
    げ速度は0.5mm/secから5cm/secの範囲
    内であることを特徴とする請求項1に記載の半導体洗浄
    乾燥方法。
  7. 【請求項7】 処理槽と、 洗浄水を前記処理槽内でまたは処理槽への供給に先立
    ち、所望の温度に加熱する加熱手段と、 前記処理槽内に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、 前記処理槽の上部に不活性ガスを供給する不活性ガス供
    給手段と、 前記処理槽内で半導体基板を十分に覆う高さまで供給さ
    れた洗浄水の水面に沿って、洗浄水層と、有機溶剤層
    と、加熱された前記洗浄水層上に有機溶剤層を供給する
    ことによって起こる前記有機溶剤の蒸発によって形成さ
    れた有機溶剤の過飽和蒸気を含む不活性ガス層との3層
    共存状態を形成するように、前記水面に沿って所望の速
    度で水溶性の有機溶剤を供給する有機溶剤供給手段とを
    具備し、 前記処理槽内で前記半導体基板を前記洗浄水層に浸せき
    したのち、前記洗浄水層の水面を下降させるかまたは前
    記半導体基板を洗浄水層から不活性ガス層にむけて通過
    させ、前記不活性ガス層内で前記半導体基板を乾燥する
    ように構成したことを特徴とする半導体洗浄乾燥装置。
  8. 【請求項8】 前記有機溶剤供給手段は、前記処理槽の
    洗浄水面上に前記有機溶剤を供給するに先立ち、前記有
    機溶剤を加熱する有機溶剤加熱手段を具備したことを特
    徴とする請求項記載の半導体洗浄乾燥装置。
  9. 【請求項9】 側壁の一部が二重構造部をなすように構
    成され、底面に洗浄水供給管を具備した処理槽と、 前記処理槽内の前記洗浄水が所望の温度に維持されるよ
    うに加熱する加熱手段と、 前記処理槽の二重構造部にそれぞれ配設された第1およ
    び第2の開口と、 前記第1の開口を貫通して第2の開口に係合するように
    配設された有機溶剤供給管と、 前記第1および第2の開口の間に接続された排出管と、 前記第1および第2の開口の上方に配設され、処理槽内
    に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、 前記処理槽内に半導体基板を搬送する搬送手段とを具備
    したことを特徴とする半導体洗浄乾燥装置。
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