JP2000254603A - 処理装置および処理方法 - Google Patents

処理装置および処理方法

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JP2000254603A
JP2000254603A JP11058347A JP5834799A JP2000254603A JP 2000254603 A JP2000254603 A JP 2000254603A JP 11058347 A JP11058347 A JP 11058347A JP 5834799 A JP5834799 A JP 5834799A JP 2000254603 A JP2000254603 A JP 2000254603A
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JP
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processing
liquid
surface tension
cleaning liquid
side wall
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JP11058347A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Ishikawa
博章 石川
Satoru Koto
悟 古藤
Naohiko Fujino
直彦 藤野
Hiroshi Tanaka
博司 田中
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理液液表面13に浮遊する異物80を処理
槽11内から排出し、被処理物200の処理液中からの
取出し時などに生じる異物80の付着を防止する。 【解決手段】 表面張力低下流体90を処理液液表面1
3に供給するなどの表面張力不均一化手段によって、処
理液液表面13内に表面張力の差を生じさせる。この表
面張力の差によって生じる流動によって、浮遊する異物
80を越流部17などの排出手段によって効率良く排出
する。この結果、従来淀みがちであった被処理物上方も
含めて、処理液液表面13は常に正常に保つことがで
き、被処理物200への異物80の付着も防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体デバイス
の製造プロセスや液晶ディスプレイ製造プロセスや電子
部品関連製造プロセスなどにおいて、半導体ウエハ、ガ
ラス基板、電子部品などの各種基板に対し、処理液中で
任意の処理を行なう時に使用される処理装置および処理
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハ、ガラス基板、電子部品な
どの各種基板の処理装置において、たとえば、半導体ウ
エハを洗浄する装置の一般的な例として、従来、実開平
3−21846号公報や特開平8−17782号公報な
どに記載の構成のものが広く使用されている。
【0003】図13は従来の洗浄装置の構造を示す概念
図である。従来例の洗浄装置は、被処理物であるウエハ
200を処理液である薬液および純水、または純水のみ
からなる洗浄液で洗浄するものである。洗浄装置はウエ
ハ200を収納するための処理槽11を備える。
【0004】また、処理槽11は処理槽側壁21で側面
の全周囲が構成されており、処理槽側壁21の上端には
洗浄液をあふれさせるための越流部17が存在する。ま
た、処理槽11下部には洗浄液供給用配管70を通じて
処理槽11内に洗浄液を供給するための洗浄液供給口1
4が備えられている。同様に処理槽11下部には、処理
槽11内の洗浄液を排液用配管71から排液するための
処理槽内排液口18および排液を制御するためのバルブ
33が設けられている。なお、図中の洗浄液液表面13
は処理槽11内の洗浄液と環境雰囲気との間の液表面を
表すものである。
【0005】はじめに洗浄の手順について述べる。処理
槽11の下部に配置された洗浄液供給口14より、薬液
および純水、または純水のみからなる洗浄液を連続的に
処理槽11の中に供給することで、これらの液が越流部
17を越えて処理槽11内から排液される。このとき、
ウエハ200を洗浄槽11中に配置することで、ウエハ
200には任意の薬液処理や純水による洗浄がなされ
る。
【0006】次に、ウエハ200を洗浄液中から取出す
手順について説明する。処理槽11内の洗浄液中に配置
されたウエハ200は洗浄後、洗浄液中から取出される
が、これには主としてウエハ200を静止させたまま処
理槽11内の洗浄液を排液する方法と、洗浄液は排液せ
ずウエハ200を洗浄液中から引上げて取出す方法の2
種類の方法がある。
【0007】まず、ウエハ200を静止させたまま処理
槽11内の洗浄液を排液する方法について述べる。
【0008】図14(a),(b)は、第1の従来例と
して、被処理物の洗浄液中からの取出し時の操作を説明
するための図である。
【0009】ウエハ200の洗浄が終了した後、洗浄液
供給口14からの洗浄液の供給を停止する。次に、バル
ブ33を開くことにより、図14(a)に示すように処
理槽11内の洗浄液は処理槽内排液口18を介して排液
用配管71から排液される。この操作により、洗浄液液
表面13の高さをウエハ200の高さより下げ、図14
(b)に示すようにウエハ200を洗浄液中から取出す
ことができる。
【0010】次に、洗浄液は排液せずウエハ200を移
動させて取出す時の操作について述べる。
【0011】図15(a),(b)は、第2の従来例と
して、被処理物の洗浄液中からの取出し時の操作を説明
するための図である。
【0012】ウエハ200の洗浄が終了した後、洗浄液
供給口14からの洗浄液の供給を停止する。次に、ウエ
ハ200を移送手段、たとえば、洗浄装置に付随の移送
ロボットなど(図示省略)を使用して洗浄液中から引上
げることで、洗浄液中から大気中に取出すことができ
る。
【0013】なお、第1および第2の従来例においては
ウエハ200の大気中への取出し後、ウエハ200の表
面に洗浄液が付着している。この洗浄液が表面に付着し
たウエハ200は、加熱した有機溶剤の蒸気により、付
着した洗浄液を置換乾燥する蒸気乾燥装置やウエハ20
0を高速で回転させるスピンドライヤなどにより乾燥さ
せられる。
【0014】以上の様なウエハ200の洗浄および洗浄
液中からの取出しにより、処理の一工程が終了する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の第1および第2
の従来例に従った洗浄装置を用い、被処理物としてのウ
エハ200を洗浄液中から取出す場合には、洗浄液液表
面13に浮遊している異物80がウエハ200表面に付
着し、製品の歩留まり低下につながる問題があった。
【0016】図16は洗浄時の処理槽11内の異物8
0,81,82の挙動を説明するための図である。
【0017】ウエハ200の洗浄時には処理槽11内や
ウエハ200の裏面などに付着していた異物80,8
1,82が剥がれ、洗浄液中に浮遊する。この浮遊した
異物80,81,82のうち、異物82は洗浄液より密
度が大きいものであり洗浄液中を沈降し、処理槽11の
底面に滞留する。一方、異物80は洗浄液より密度が小
さいものであり浮力により洗浄液中を浮上する。また、
一部の異物81は洗浄液中に浮遊するが、全体としてみ
れば、洗浄液中の異物の数は洗浄液液表面13および処
理槽11底面が最も多くなる。
【0018】洗浄時には洗浄液を処理槽11の下方に配
置した洗浄液供給口14より処理槽11内に供給するた
め、ウエハ200の存在によりウエハ200上方の洗浄
液液表面13の流れは淀む。この部分には洗浄時に発生
した異物80が集中して滞留するため、ウエハ200上
方の洗浄液液表面13に浮遊する異物80は洗浄時には
処理槽11内から排出されにくい。また、薬液処理後に
純水処理を行なう場合には、異物80の他に薬液も滞留
する。
【0019】次に、ウエハ200の洗浄液中からの取出
し時の異物80の挙動について説明する。以下、異物8
0の挙動について説明するが、上記の洗浄液液表面13
に滞留する薬液の挙動についても同様である。
【0020】上記のように、ウエハ200の洗浄液中か
らの取出し時においては、処理槽11内の洗浄液中の異
物80,81,82の数は、処理槽11の高さ方向中央
部と比較して、洗浄液液表面13および処理槽11底面
が多い分布となっている。
【0021】図17はウエハ200の洗浄液中からの取
出し時におけるウエハ200近傍の洗浄液および異物8
0の挙動を説明するための図である。図17においては
ウエハ200の取出し時に洗浄液を排液する第1の従来
例の場合について示すが、ウエハ200を洗浄液中から
引上げる第2の従来例の場合についても同様である。
【0022】ウエハ200を洗浄液中から取出す場合、
第1の従来例および第2の従来例のどちらを使用した場
合にもウエハ200は洗浄液液表面13を必ず通過する
が、この時、洗浄液表面13には多数の異物80が存在
する。このため、ウエハ200の洗浄液液表面13の通
過時に、ウエハ200表面に洗浄液が付着する。この付
着した洗浄液中には洗浄液液表面13に浮遊していた異
物80が多数存在するため、洗浄液中からの取出し後、
洗浄液の液滴が乾燥することにより、ウエハ200表面
に異物80が凝縮して多数残留するという問題が生じ
る。
【0023】この発明は、以上のような問題点を解決す
るためになされたものであり、処理液液表面近傍の処理
液を処理槽内から排液することにより、処理液液表面に
存在する異物を処理槽内から排出し、被処理物の洗浄液
中からの取出し時の異物の付着数を低減できる処理装置
および処理方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に基づく処理装置の1つの局面においては、
被処理物を収容し、処理液中に浸せきして処理するため
の処理槽と、上記処理液を液表面の高さにおいて排出す
るための排出手段と、上記液表面内の表面張力を不均一
にするための表面張力不均一化手段とを備える。
【0025】上記構成を採用することにより、処理液の
液表面内に表面張力の高低差を発生させることができ、
表面張力の差に起因して流動が発生し、液表面に浮遊す
る異物や薬液は滞留せずに排出手段によって排出され
る。
【0026】また、上記発明において好ましくは、上記
排出手段が、上記処理液をあふれさせることによって排
出するための越流部を含む。
【0027】上記構成を採用することで、簡易な構造で
処理液を液表面において排出することができる。
【0028】さらに、上記発明において好ましくは、上
記表面張力不均一化手段が、上記処理液の表面張力を低
下させる表面張力低下流体を上記液表面に供給するため
の供給手段を含む。
【0029】上記構成を採用することで、表面張力の高
低差を容易に得ることができる。本発明に基づく処理装
置の他の局面においては、上記被処理物を上記処理槽の
内外に搬入または搬出するための移送手段をさらに備
え、上記移送手段に、上記表面張力低下流体を上記液表
面に供給するための供給手段を備える。
【0030】上記構成により移送手段と供給手段とを一
体化することで、表面張力低下流体を容易に液表面に供
給することができ、さらに処理槽の寸法を小さくするこ
とが可能となる。
【0031】本発明に基づく処理装置のさらに他の局面
においては、上記供給手段が、上記表面張力低下流体
を、上記処理槽を構成する側壁に沿って流して上記液表
面に至るように、供給するための供給口を有する。
【0032】上記構成により、表面張力低下流体を側壁
に沿って流すことで、直接下方に供給した場合に生じる
波立ちを避けることができ、また、側壁に沿って流れた
表面張力低下流体が液表面に達した後には一定の向きの
流動となるので効率良く異物の排出が行なえる。
【0033】上記発明において好ましくは、上記越流部
を構成する側壁と対向する側壁(以下、「対向側壁」と
いう。)に沿って、下方から上記液表面に向かう上記処
理液の流れ(以下、「上昇流」という。)を生じさせる
ための処理液供給口を備える。
【0034】上記構成における処理液供給口から処理液
を供給することで生じた上昇流は、液表面においては越
流部に向かう処理液の流れとなり、異物を排出させる流
れをより強くすることができる。
【0035】上記発明においてさらに好ましくは、上記
越流部を構成する側壁と対向する側壁が、上記上昇流を
上記液表面において上記越流部に向かう流れに変化させ
るための形状を有する。
【0036】上記構成を採用することで、上昇流はより
円滑に、液表面において越流部に向かう処理液の流れと
なり、異物を排出させる流れをより強くすることができ
る。
【0037】また、本発明に基づく処理装置のさらに他
の局面においては、上記供給手段は上記流体を供給する
ための中空部材を含み、上記中空部材は複数の供給孔を
有する。
【0038】上記構成を採用することで、処理槽内に複
数枚並べられた薄い形態の被処理物に対しても効率良く
表面張力低下流体を供給することができる。
【0039】本発明に基づく処理方法の1つの局面にお
いては、被処理物を収容し、処理液中に浸せきして処理
するための処理槽内の上記処理液中への上記被処理物の
搬入時に、上記処理液を液表面の高さにおいて排出する
ための排出手段によって、上記処理液を排出しながら、
上記液表面内の表面張力を不均一にする表面張力不均一
化手段によって、上記処理液の液表面内の表面張力を不
均一にする。
【0040】上記方法を採用することで、被処理物の処
理液内への搬入時に被処理物から剥がれた異物が被処理
物に再付着することを防止することができる。
【0041】本発明に基づく処理方法の他の局面におい
ては、被処理物を収容し、処理液中に浸せきして処理す
るための処理槽内の上記処理液中からの上記被処理物の
取出し時に、上記液表面内の表面張力を不均一にする表
面張力不均一化手段によって、上記液表面内の表面張力
を不均一にする。
【0042】上記方法を採用することで、処理液から取
出される被処理物表面に異物が再付着することを防止す
ることができる。
【0043】本発明に基づく処理装置のさらに他の局面
においては、被処理物を収容し、処理液中に浸せきして
処理するための処理槽と、上記処理液をあふれさせるこ
とによって排出するための越流部と、上記越流部を構成
する側壁と対向する側壁に沿って下方から液表面に上記
処理液の上昇流を生じさせるための処理液供給口を備え
る。
【0044】上記構成を採用することで、上昇流によっ
て処理槽内に対流を生じさせ、その結果、液表面に浮遊
する異物を越流部から排出することができる。
【0045】本発明に基づく処理装置のさらに他の1つ
の局面においては、上記越流部を構成する側壁と対向す
る側壁が、上記上昇流を上記液表面において上記越流部
に向かう流れに変化させるための形状を有する。
【0046】上記構成を採用することで、上昇流が円滑
に、液表面における越流部に向かう流れとなり、その結
果、液表面に浮遊する異物を越流部から排出することが
できる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態
を、図面を参照しながら説明する。
【0048】(実施の形態1) (処理装置の構成)図1は、本発明に基づいた実施の形
態1における処理装置の概念図である。この処理装置
は、被処理物である、たとえばウエハ200を、処理液
としての薬液および純水、または純水のみからなる洗浄
液で洗浄し、その後乾燥する洗浄乾燥装置である。洗浄
乾燥装置はウエハ200の出し入れを行なうための取出
し口をその上面に有し、かつウエハ200を収納するた
めの処理槽11および処理槽11を内包する容器(図示
省略)を備える。なお、処理槽11の形状については、
一般的には上面が開放された直方体形状が一般的である
が、ウエハ200を収容し、洗浄処理を行なえるもので
あればどのような形状であってもよい。
【0049】処理槽11は処理槽側壁21で側面の全周
囲が構成されている。処理槽11は、洗浄液を液表面の
高さにおいて排出するための排出手段として、処理槽側
壁21の上端には洗浄液をあふれさせることによって排
出するための越流部17を有している。
【0050】処理槽11上部には洗浄液液表面13内の
表面張力を不均一にするための手段(以下、「表面張力
不均一化手段」という。)として、洗浄液の表面張力を
低下させる流体(以下、「表面張力低下流体」とい
う。)90を供給するための供給口35が備えられてい
る。
【0051】処理槽11下部には、処理液供給口として
洗浄液を供給するための洗浄液供給口14が備えられ、
また、洗浄液を排液するための排液口18が設けられて
いる。
【0052】(搬入時の手順)次に洗浄処理の手順につ
いて述べる。図2は手順を説明するためのフローチャー
トである。以下、このフローチャートに沿って説明す
る。
【0053】図1および図2を参照して、はじめにウエ
ハ200を搬送治具に乗せ、ロボットなどで洗浄液を溜
め込んだ洗浄槽11中に搬入し、配置する。ウエハ20
0の処理槽11中への搬入に伴い、ウエハ200の裏面
やウエハ200の搬送治具に付着した異物80が洗浄液
に浸ることにより剥がれ、洗浄液液表面13に浮遊す
る。この搬入時に、表面張力低下流体90を洗浄液液表
面13に供給する。
【0054】なお、表面張力低下流体90としては、界
面活性剤、イソプロピルアルコールなどの有機溶剤の液
やガス、加熱した純水または純水の蒸気等のように洗浄
液に比べて表面張力が小さい流体が考えられる。特に、
本実施の形態のようにウエハ200に対して本装置を使
用して洗浄のみならず乾燥まで行なう場合には、表面張
力低下流体90としては、洗浄液より気化しやすい液体
が用いられる。このような流体の例としては、たとえば
イソプロピルアルコールが最も適している。ただし、表
面張力低下流体90としては、洗浄液と化学反応を生じ
て表面張力を低下させる効果がなくなるものは除かれ
る。
【0055】(搬入時の作用、効果)図3は洗浄液液表
面13へ表面張力低下流体90を供給した場合の洗浄液
液表面13の流れの現象を説明するための図である。こ
の場合には表面張力低下流体90は洗浄液液表面13で
拡がり、洗浄液液表面13には表面張力低下流体90の
薄い層ができる。
【0056】一般に、液面において局所的に表面張力が
異なる場合には、表面張力の低い部分は表面張力の大き
い部分に誘引される。このため、表面張力が高い部分か
ら表面張力が大きい部分に向かって液面に流動が生じる
特性を持つ。表面張力低下流体90は、供給された部分
の洗浄液液表面13の表面張力を低下させるため、供給
された部分から供給されない部分に向けて洗浄液液表面
13上で流動95が生じる。
【0057】このため、ウエハ200の搬入時に、表面
張力低下流体90を洗浄液液表面13に供給すること
で、任意箇所から越流部17へ向かう向きの流動95を
洗浄液液表面13に生じさせることができ、洗浄液液表
面13に浮遊した異物80は処理槽11より排出され、
洗浄液液表面13は清浄に保たれる。
【0058】したがって、ウエハ200の洗浄液中への
搬入時に、ウエハ200の裏面やウエハ200の搬送治
具から剥がれて浮遊した異物80がウエハ200の下降
に伴い、ウエハ200の上部表面や他のウエハ200表
面に再付着することはほとんどない。したがって、ウエ
ハ200表面に再付着する異物80数を大幅に低減でき
るため、異物を除去するための洗浄に費やす時間を短縮
することができる。
【0059】(洗浄時の手順)次に、ウエハ200を処
理槽11内に固定配置後、表面張力低下流体90の供給
を一度停止する。処理槽11の下部に配置された洗浄液
供給口14より、薬液および純水、または純水のみから
なる洗浄液を連続的に処理槽11の中に供給すること
で、ウエハ200には任意の薬液処理や純水による洗浄
処理が行なわれる。その際、洗浄液は越流部17からあ
ふれ出る一方、排液口18を通じても排出される。な
お、薬液としては、たとえばフッ酸などのエッチング液
が用いられる。
【0060】純水洗浄処理の前にウエハ200を処理槽
11内で薬液処理した場合には、薬液処理後、洗浄液と
して純水のみを一定時間供給することで、処理槽11内
の薬液を純水によって完全に置換する。
【0061】ウエハ200の洗浄処理中、または洗浄処
理後、洗浄液液表面13に供給口35から表面張力低下
流体90を再度供給する。
【0062】(洗浄時の作用・効果)本来、洗浄時には
ウエハ200の上方の洗浄液液表面13の流れは淀み、
洗浄時に発生した異物80が集中して滞留する。また、
薬液処理後に純水処理を行なう場合には、異物80の他
に薬液も滞留する。しかし、表面張力低下流体90を洗
浄液液表面13に供給することによって、ウエハ200
上方の洗浄液液表面13の分岐位置に滞留した異物80
や薬液は表面張力の分布により発生した流動95により
越流部17より排出されるため、洗浄液液表面13には
淀み部がなく、常に清浄に保たれる。
【0063】(取出し時の手順)以上の処理の後、たと
えばロボットなどによりウエハ200を大気中に取出
す。
【0064】図4は本実施の形態に係る、ウエハ200
の洗浄液中からの取出し時におけるウエハ200近傍の
洗浄液および異物80の挙動を説明するための図であ
る。ウエハ200を洗浄液中から取出す場合には、ウエ
ハ200は洗浄液液表面13を必ず通過し、ウエハ20
0表面に洗浄液が付着する。しかしながら、上述のよう
に洗浄液液表面13は常に清浄に保たれているため、ウ
エハ200上への異物80の付着はほとんどない。
【0065】なお、本実施の形態のように本装置を使っ
て乾燥まで行なわせる場合には、表面張力低下流体90
としては、上述のように、洗浄液に比べて気化しやすい
ものを使用し、ウエハ200の洗浄液中からの取出し時
には、連続して洗浄液液表面13に供給口35から表面
張力低下流体90を供給し続ける。
【0066】(取出し時の作用・効果)このようにする
ことによって、洗浄液液表面35には表面張力低下流体
90の薄い層ができる。したがって、ウエハ200の洗
浄液中からの取出し時に洗浄液から徐々に露出されるウ
エハ200表面には洗浄液は付着せず、表面張力低下流
体90が付着していく。このため、洗浄液中から取出さ
れた後のウエハ200表面には表面張力低下流体90の
みが付着していることになる。
【0067】この場合、表面張力低下流体90は、洗浄
液に比べて気化しやすいものであるので、加熱された不
活性ガスをウエハ200に吹きかける、ウエハ200を
高温環境に配置する、あるいは、周囲環境を減圧する、
などの手段により、洗浄液中から取出された後のウエハ
200表面に付着していた表面張力低下流体90は、最
終的にウエハ200から除去され、乾燥が終了する。
【0068】したがって、被処理物の洗浄液中からの取
出し時に、被処理物の乾燥も同時に行なうことができ、
被処理物表面への異物80や薬液の付着を防止し、歩留
まりとスループットを上げることができる。
【0069】なお、ウエハ200の洗浄液からの取出し
前に表面張力低下流体90を供給する場合には、洗浄液
供給口14からの洗浄液の供給は洗浄処理に引続いて連
続して行なってもよいが、洗浄液の使用量を節約するた
め、洗浄液の供給量を通常の洗浄時より減らしても支障
はない。
【0070】本実施の形態においては、本装置によって
洗浄のみならず乾燥まで行なう場合を示したが、本装置
においては洗浄のみを行ない、乾燥は他の既存の乾燥装
置にて実施する場合には、表面張力低下流体90の供給
は、ウエハ200の洗浄液中からの取出し中には停止し
てもよい。
【0071】また、本実施の形態では表面張力低下流体
90の洗浄液液表面13への供給は、被処理物の洗浄液
中への搬入時および被処理物の洗浄時、または、被処理
物の洗浄液中への搬入時および大気中への取出し時、の
2回行なう例について示したが、2回に固定せず任意回
数行なってもよい。すなわち、被処理物の洗浄液中への
搬入時および被処理物の洗浄時または大気中への取出し
時に、表面張力低下流体90の供給と停止を任意回数実
施してもよい。さらに、被処理物の洗浄液中への搬入時
および被処理物の洗浄時、または、被処理物の洗浄液中
への搬入時および大気中への取出し時、の両方行なわ
ず、どちらか1回のみ行なってもよい。
【0072】(実施の形態2)実施の形態1において
は、表面張力低下流体90を洗浄液液表面13に供給す
る例について述べたが、本実施の形態では、より効率良
く表面張力低下流体90を洗浄液液表面13に供給する
ための例について述べる。
【0073】(処理装置の構成)図5は、本発明の実施
の形態2における処理装置の概念図および、表面張力低
下流体90の洗浄液液表面13への供給を説明するため
の概念図である。ここで、実施の形態2に係る処理装置
は実施の形態1と同様に洗浄と乾燥とを行なう洗浄乾燥
装置であり、実施の形態1と同様にウエハ200の出し
入れを行なうための取出し口をその上面に有し、ウエハ
200を収納するための処理槽11および処理槽11を
内包する容器(図示省略)を備える。なお、処理槽11
の形状については、上面が開放された直方体形状が一般
的であるが、ウエハ200を収容し、洗浄処理を行なえ
るものであればどのような形状であってもよい。
【0074】また、処理槽11は処理槽側壁21で側面
の全周囲が構成されている。処理槽11は、液表面の高
さにおける洗浄液の排出手段として越流部17を有して
いる。ただし、処理槽側壁21の一辺ないし一部は、他
の処理槽側壁21の部分より高い、供給部処理槽側壁2
2を有している。
【0075】処理槽11上部には洗浄液液表面13内の
表面張力を不均一にするための表面張力不均一化手段と
して、表面張力低下流体90を供給するための供給口3
5が、表面張力低下流体90が供給部処理槽側壁22に
沿って流れるような配置で備えられている。
【0076】処理槽11下部には、処理液供給口として
洗浄液を供給するための洗浄液供給口14が備えられ、
また、洗浄液を排液するための排液口18が設けられて
いる。
【0077】次に本実施の形態におけるウエハ200の
搬入時の手順および作用・効果について述べる。
【0078】(搬入時の手順)はじめに、ウエハ200
を搬送治具に乗せ、ロボットなどで洗浄液を溜め込んだ
処理槽11中に搬入し、配置する。ウエハ200の処理
槽11中への搬入に伴い、ウエハ200の裏面やウエハ
200の搬送治具に付着した異物80が洗浄液に浸るこ
とにより剥がれ、洗浄液液表面13に浮遊する。この搬
入時に、表面張力低下流体90を洗浄液液表面13に供
給する。
【0079】なお、表面張力低下流体90としては、界
面活性剤、イソプロピルアルコールなどの有機溶剤の液
やガス、加熱した純水または純水の蒸気等のように洗浄
液に比べて表面張力が低い流体が考えられる。特に、本
実施の形態のようにウエハ200に対して本装置を使用
して洗浄のみならず乾燥まで行なう場合には、表面張力
低下流体90としては、洗浄液より気化しやすい液体が
用いられる。このような流体の例としては、たとえばイ
ソプロピルアルコールが最も適している。
【0080】(作用・効果)供給口35から供給された
表面張力低下流体90はまず供給部処理槽側壁22に沿
って流れ、その後、図5に示すように洗浄液液表面13
に達した後、供給部処理槽側壁22から遠ざかる向きに
供給される。このように供給が一方向となるため、洗浄
液液表面13に生じる表面張力の差に起因した流動95
も同様に一方向となる。
【0081】また、供給口35が供給部処理槽側壁22
の近傍に配置される場合に限らず、供給口35が供給部
処理槽側壁22の近傍でない場合であっても、供給部処
理槽側壁22の側を向くよう配置し、表面張力低下流体
90を供給部処理槽側壁22に対し、斜め方向に衝突さ
せて供給することにより、表面張力低下流体90を供給
部処理槽側壁22に沿って流れさせ、洗浄液液表面13
の狭い範囲に供給することができる。このため、洗浄液
液表面13の表面張力の分布の勾配は実施の形態1の場
合より急峻になる。
【0082】また、表面張力低下流体90が液体である
場合に、供給口35からこの流体90を直接下方に供給
した場合には、液体の密度は気体の密度より大きいた
め、表面張力低下流体90の洗浄液液表面13への衝突
によって、洗浄液液表面13に波立ちが生じ、ウエハ2
00への異物80の付着などの問題が発生することが考
えられる。しかしながら、本構成を採用することで表面
張力低下流体90としての液体は供給部処理槽側壁22
表面をゆっくりと下降し、供給部処理槽側壁22から遠
ざかる向きに安定して表面張力差に起因した流動95を
生じさせることができる。
【0083】これらの構成によって、実施の形態1の場
合より、表面張力低下流体90の供給量が少ない場合で
も強い洗浄液液表面13の流動95を生じさせることが
可能となる。
【0084】(処理装置の好ましい構成)さらに、洗浄
液供給口14の配置については、洗浄液供給口14から
の洗浄液の供給によって、越流部17を構成する側壁と
対向する対向側壁である供給部処理槽側壁22に沿っ
て、下方から洗浄液液表面13に向かう上昇流102を
生じさせるような位置に配置することが望ましい。たと
えば、図5に示すように、供給部処理槽側壁22近傍の
処理槽11底面に配置した場合などが考えられる。
【0085】(作用・効果)このように洗浄液供給口1
4を配置することで、洗浄液供給によって上昇流102
が生じ、この上昇流102によって処理槽内に図5に示
すような対流を促し、洗浄液液表面13において、表面
張力低下流体90の供給に起因した流動95と実質的に
同じ向きに洗浄液の流れ100を生じさせることができ
る。このため、流動95と洗浄液の流れ100とが合わ
さることによって、異物80を排出しようとする流れを
より強くすることができる。
【0086】(処理装置のさらに好ましい構成)さら
に、対向側壁である供給部処理槽側壁22の形状につい
ては、たとえば、図6に示すように、供給部処理槽側壁
22のうち洗浄液表面13近傍の部分または洗浄液表面
13を含む部分に湾曲部23を設けることが考えられ
る。このような構成を採用することで、上記対流はより
円滑に生じさせることができる。なお、この形状は、上
昇流102を洗浄液表面13において越流部17に向か
う流れに変化させるような形状でありさえすれば、図6
に示したような曲線からなる湾曲部23の形状に限られ
ず、直線的な形状などの他の形状であってもよい。
【0087】(作用・効果)その結果、上昇流102が
より円滑に洗浄液液表面13における洗浄液の流れ10
0に変化することができ、洗浄液の流れ100をさらに
より強くできる。
【0088】これらによって、洗浄液液表面13に浮遊
する異物80は効率良く越流部17より排出され、洗浄
液液表面13は清浄に保たれる。
【0089】したがって、ウエハ200の洗浄液中への
搬入時にウエハ200の裏面やウエハ200の搬送治具
に付着していた異物がウエハ200の下降に伴い、ウエ
ハ200の上部表面や他のウエハ200表面に再付着す
ることはない。
【0090】なお、上記のような洗浄液供給口14の配
置、または上記のような洗浄液供給口14の配置および
対向側壁の形状を備える処理槽11においては、表面張
力低下流体90の供給などの表面張力不均一化手段を伴
なわない場合であっても、異物80の越流部17からの
排出に関して、上記実施の形態に比べれば効果は劣る
が、図13に示すような従来例に比べれば、効率良く行
なうことができる。
【0091】(乾燥まで行なう場合の手順)本実施の形
態のように本装置を使って乾燥まで行なう場合は、表面
張力低下流体として洗浄液に比べて気化しやすいものを
使用し、ウエハ200の洗浄液中からの取出し時には、
連続して洗浄液液表面13に供給口35から表面張力低
下流体90を供給し続ける。
【0092】(作用・効果)この際、洗浄液液表面35
では表面張力低下流体90の薄い層ができる。したがっ
て、ウエハ200の洗浄液中からの取出し時に洗浄液か
ら徐々に露出されるウエハ200表面には洗浄液は付着
せず、表面張力低下流体90が付着していく。このた
め、洗浄液中から取出された後のウエハ200表面には
表面張力低下流体90のみが付着していることになる。
【0093】この場合、表面張力低下流体90は洗浄液
に比べて気化しやすいものであるので、加熱された不活
性ガスをウエハ200に吹きかける、ウエハ200を高
温環境に配置する、あるいは環境を減圧するなどの手段
により、最終的にウエハ200から除去され、乾燥が終
了する。
【0094】本実施の形態においては、本装置によって
洗浄のみならず乾燥まで行なう場合を示したが、本装置
においては洗浄のみを行ない、乾燥は他の既存の乾燥装
置にて実施する場合には、表面張力低下流体90の供給
は、ウエハ200の洗浄液中からの取出し中には停止し
てもよい。
【0095】なお、本実施の形態では、表面張力低下流
体90の洗浄液液表面13への供給はウエハ200の洗
浄液中への搬入時についてのみ説明したが、実施の形態
1と同様に洗浄液の表面張力低下流体90の供給は、ウ
エハ200の洗浄時または大気中への取出し時に実施し
てよい。
【0096】(実施の形態3)次に、実施の形態1およ
び2に適用される供給口35の具体的な実施の形態につ
いて説明する。
【0097】(構成)図7は実施の形態3に係る、供給
口の一般的な配置位置を説明するための図である。ウエ
ハ200の処理槽11内への搬入および大気中への取出
しを、ロボットに付随したウエハハンド135aなどの
移送手段を用いて行なう場合には、ウエハハンド135
aの移動の妨げとならぬよう、供給口35をウエハハン
ド135aの移動範囲外に配置する必要がある。このよ
うに供給口35の配置位置は、表面張力低下流体90を
洗浄液液表面13に供給できる位置であればどこでもよ
く、ウエハ200の真上に配置する必要はない。
【0098】図8は、供給口35の配置位置の他の実施
の形態を説明するための図である。図7においては、供
給口35をウエハハンド135aの移動範囲外に配置す
る例について述べたが、供給口35はウエハハンド13
5aなどの移送手段に一体化して取付けてもよい。
【0099】(作用・効果)表面張力低下流体90は、
ウエハ200の洗浄液中への搬入時や洗浄液中からの取
出し時に洗浄液液表面13に供給される。この時、ウエ
ハハンド135aは洗浄液液表面13の上方に移動する
ため、図8に示すように供給口35を移送手段に取付け
ることで、表面張力低下流体90を容易に洗浄液液表面
13に供給することができ、さらに処理槽11の寸法を
小さくすることができる。
【0100】(実施の形態4) (構成)図9は、実施の形態4に係る、供給口35の構
造の一例を説明するための図である。表面張力低下流体
90を供給するための中空部材としての、一端を閉塞し
た表面張力低下流体供給配管92には、供給口35とし
て供給孔41が複数設けられている。この孔の直径およ
び数は任意である。
【0101】(作用・効果)表面張力低下流体90は表
面張力低下流体供給配管92の内部に供給されること
で、供給孔41を介して処理槽11内に供給される。な
お、供給孔41の直径を小さくしてあるため、表面張力
低下流体90の供給孔41通過時に流動抵抗が生じ、表
面張力低下流体供給配管92の長手方向の供給分布が均
一となる。
【0102】また、供給孔41の配置も任意であるが、
図10は供給孔41の孔の具体的な配置の一例を説明す
るための側面図および正面図である。被処理物がウエハ
200のような薄い形態であり、図10のように処理槽
11内に複数枚数並べられている場合には、供給孔41
は側面から見てそれぞれ隣り合うウエハ200同士の間
にそれぞれ配置することが望ましい。このような孔配置
にすることによって、洗浄液液表面13に供給された表
面張力低下流体90によってウエハ200の間に表面張
力差に起因した一方向の流動95を生じさせることがで
きる。
【0103】このように、供給孔41の配置は被処理物
の洗浄槽11内の配置に依存し、被処理物近傍に一方向
の流動95を生じさせるのに最も効率のよい配置とす
る。
【0104】(好ましい構成)図11は、表面張力低下
流体90の洗浄液液表面13への供給方法を説明するた
めの図である。
【0105】本実施の形態においても、実施の形態2と
同じように表面張力低下流体90が供給部処理槽側壁2
2に沿って流れるように配置することも可能である。こ
れは、たとえば、図11に示すように表面張力低下流体
供給配管92を供給部処理槽側壁22の近傍に配置し、
供給孔41を供給部処理槽側壁22に向けて配置するこ
とによって可能である。
【0106】(作用)供給孔41より供給された表面張
力低下流体90は供給部処理槽側壁22に衝突後、供給
部処理槽側壁22に沿って流下する。その後、洗浄液液
表面13に到達し、供給部処理槽側壁22から離れる向
きに表面張力差に起因した流動95が生じる。
【0107】(実施の形態5) (構成)実施の形態1から実施の形態4においては、表
面張力不均一化手段として、表面張力低下流体90を供
給することとしていたが、表面張力不均一化手段として
は、この方法に限られない。表面張力低下流体90を供
給する方法以外に、たとえば、図12に示すように、ヒ
ータ85によって洗浄液液表面13の一部を局所的に加
熱することとしてもよい。
【0108】(作用・効果)表面張力低下流体90を供
給する代わりに、ヒータ85によって洗浄液自体が局所
的に加熱されることによって、洗浄液液表面13内にお
いて加熱部分の表面張力が他の部分に比べて低下する。
したがって、これによって生じる表面張力差に起因し
て、加熱部分から他の部分に向かう流動95を生じさせ
ることができる。
【0109】この流動95によって、洗浄液液表面13
に浮遊する異物80を排出することができる。よって、
実施の形態1から4についても、それぞれ表面張力低下
流体90を供給する代わりにヒータ85を用いても同様
の結果が得られる。
【0110】なお、今回開示した上記実施の形態はすべ
ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の
範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって
示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での
すべての変更を含むものである。
【0111】
【発明の効果】本発明に係る処理装置および処理方法に
よれば、表面張力低下流体を供給するなどの表面張力不
均一化手段によって処理液液表面内に表面張力の高低差
が生じ、表面張力の小さい部分から大きい部分に向けて
流動が生じる。このため、処理液液表面には淀み部がな
くなり、処理槽内の処理液液表面に浮遊する異物や薬液
は越流部などの排出手段により排出される。また、被処
理物の処理液中への搬入時や処理時に発生した異物や薬
液の処理液液表面への滞留はなく、常に液面を清浄に保
つことができる。したがって、被処理物の処理液中への
搬入時や大気中への取出し時に、被処理物表面に異物や
薬液が付着することはない。
【0112】さらに、本装置において、表面張力低下流
体として処理液よりも気化しやすい液体を使用すること
で、被処理物の処理液中からの取出し時に、被処理物の
乾燥も同時に行なうことができる。したがって、被処理
物表面への異物や薬液の付着を防止し、歩留まりとスル
ープットをあげることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく実施の形態1における処理装
置の概念図である。
【図2】 本発明に基づく実施の形態1における処理手
順を示すフローチャートである。
【図3】 表面張力低下流体を処理液液面に供給したと
きの流動の発生を説明するための図である。
【図4】 本発明に基づく実施の形態1における被処理
物の洗浄液中からの取出し時の被処理物近傍の洗浄液お
よび異物の挙動を説明するための図である。
【図5】 本発明に基づく実施の形態2における、供給
部処理槽側壁に沿って表面張力低下流体を供給する場合
の処理装置の概念図である。
【図6】 本発明に基づく実施の形態2における、上昇
流を生じさせ、供給部処理槽側壁に湾曲部を設けた場合
の処理装置の概念図である。
【図7】 本発明に基づく実施の形態3における供給口
の配置を説明するための図である。
【図8】 本発明に基づく実施の形態3における供給口
を移送手段に備えた場合を説明するための図である。
【図9】 本発明に基づく実施の形態4における供給口
の構造の一例を説明するための図である。
【図10】 本発明に基づく実施の形態4における供給
口の適用例を説明するための図である。
【図11】 本発明に基づく実施の形態4における供給
口の他の適用例を説明するための図である。
【図12】 本発明に基づく実施の形態5におけるヒー
タを備えた場合の処理装置の概念図である。
【図13】 従来の洗浄装置の構造を示す概念図であ
る。
【図14】 第1の従来例における被処理物の洗浄液中
からの取出し時の操作を説明するための図である。
【図15】 第2の従来例における被処理物の洗浄液中
からの取出し時の操作を説明するための図である。
【図16】 洗浄時の処理槽内の異物の挙動を説明する
ための図である。
【図17】 従来例における被処理物の洗浄液中からの
取出し時の被処理物近傍の洗浄液および異物の挙動を説
明するための図である。
【符号の説明】
11 処理槽、13 洗浄液液表面、14 洗浄液供給
口、17 越流部、18 排液口、21 処理槽側壁、
22 供給部処理槽側壁、23 湾曲部、33バルブ、
35 供給口、41 供給孔、70 洗浄液供給用配
管、71 排液用配管、75 あふれた洗浄液の流れ、
76 洗浄液液表面の下降、80 洗浄液液表面に浮遊
する異物、81 洗浄液中に浮遊する異物、82 処理
槽底面の異物、85 ヒータ、90 表面張力低下流
体、92 表面張力低下流体供給用配管、95 流動、
100 洗浄液の流れ、102 上昇流、135a ウ
エハハンド、200 ウエハ。
フロントページの続き (72)発明者 藤野 直彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 田中 博司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3B201 AA02 AA03 AB03 AB42 BB02 BB04 BB05 BB87 BB93 BB94 BB95 BB98 CB01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を収容し、処理液中に浸せきし
    て処理するための処理槽と、 前記処理液を液表面の高さにおいて排出するための排出
    手段と、 前記液表面内の表面張力を不均一にするための表面張力
    不均一化手段とを備える、処理装置。
  2. 【請求項2】 前記排出手段が、前記処理液をあふれさ
    せることによって排出するための越流部を含む、請求項
    1に記載の処理装置。
  3. 【請求項3】 前記表面張力不均一化手段が、前記処理
    液の表面張力を低下させる表面張力低下流体を前記液表
    面に供給するための供給手段を含む、請求項1または請
    求項2に記載の処理装置。
  4. 【請求項4】 前記被処理物を前記処理槽の内外に搬入
    または搬出するための移送手段をさらに備え、前記移送
    手段に、前記表面張力低下流体を前記液表面に供給する
    ための供給手段を備える、請求項3に記載の処理装置。
  5. 【請求項5】 前記供給手段が、前記表面張力低下流体
    を、前記処理槽を構成する側壁に沿って流して前記液表
    面に至るように、供給するための供給口を有する、請求
    項3または請求項4に記載の処理装置。
  6. 【請求項6】 前記越流部を構成する側壁と対向する側
    壁に沿って、下方から前記液表面に向かって前記処理液
    の上昇流を生じさせるための処理液供給口を備える、請
    求項5に記載の処理装置。
  7. 【請求項7】 前記越流部を構成する側壁と対向する側
    壁が、前記上昇流を前記液表面において前記越流部に向
    かう流れに変化させるための形状を有する、請求項6に
    記載の処理装置。
  8. 【請求項8】 前記供給手段が、前記流体を供給するた
    めの中空部材を含み、前記中空部材は複数の供給孔を有
    する、請求項3から請求項7のいずれかに記載の処理装
    置。
  9. 【請求項9】 被処理物を収容し、処理液中に浸せきし
    て処理するための処理槽内の前記処理液中への前記被処
    理物の搬入時に、 前記処理液を液表面の高さにおいて排出するための排出
    手段によって、前記処理液を排出しながら、 前記液表面内の表面張力を不均一にする表面張力不均一
    化手段によって、前記処理液の液表面内の表面張力を不
    均一にする処理方法。
  10. 【請求項10】 被処理物を収容し、処理液中に浸せき
    して処理するための処理槽内の前記処理液中からの前記
    被処理物の取出し時に、前記液表面内の表面張力を不均
    一にする表面張力不均一化手段によって、前記液表面内
    の表面張力を不均一にする処理方法。
  11. 【請求項11】 前記排出手段が、前記処理液をあふれ
    させることによって排出するための越流部を含む、請求
    項9に記載の処理方法。
  12. 【請求項12】 前記表面張力不均一化手段が、前記処
    理液の表面張力を低下させる表面張力低下流体を前記液
    表面に供給する供給手段を含む、請求項9から請求項1
    1のいずれかに記載の処理方法。
  13. 【請求項13】 前記供給手段が、前記表面張力低下流
    体を、前記処理槽を構成する側壁に沿って流して前記液
    表面に至るように供給することを含む、請求項12に記
    載の処理方法。
  14. 【請求項14】 前記越流部を構成する側壁と対向する
    側壁に沿って、下方から前記液表面に向かって前記処理
    液の上昇流を生じさせるための処理液供給口から前記処
    理液を供給することを含む、請求項11から請求項13
    のいずれかに記載の処理方法。
  15. 【請求項15】 被処理物を収容し、処理液中に浸せき
    して処理するための処理槽と、 前記処理液をあふれさせることによって排出するための
    越流部と、 前記越流部を構成する側壁と対向する側壁に沿って下方
    から液表面に前記処理液の上昇流を生じさせるための処
    理液供給口を備える、処理装置。
  16. 【請求項16】 前記越流部を構成する側壁と対向する
    側壁が、前記上昇流を前記液表面において前記越流部に
    向かう流れに変化させるための形状を有する、請求項1
    5に記載の処理装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002289570A (ja) * 2001-03-26 2002-10-04 Sumitomo Precision Prod Co Ltd キャリア洗浄方法及び装置
CN103311153A (zh) * 2012-03-08 2013-09-18 大日本网屏制造株式会社 基板处理装置以及基板处理方法
JP2014022433A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置及び基板処理方法
KR101549465B1 (ko) 2013-10-08 2015-09-02 주식회사 넥솔론 비중분리를 이용한 웨이퍼의 이물질 분리장치
JP2018068316A (ja) * 2017-12-27 2018-05-10 光洋通商株式会社 箱型船

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