JP2005166848A - 基板処理法及び基板処理装置 - Google Patents

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和久 小笠原
Hiroshi Yamaguchi
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Abstract

【課題】 被処理基板の処理時間の短縮、処理能力の向上を図り、被処理基板が大気に晒される時間を極小にした基板処理法を提供すること。
【解決手段】 次の各工程(1)〜(10)からなる基板処理法
(1)第1の処理液を基板処理槽に貯える工程
(2)被処理基板を浸漬して、処理を行う工程
(3)第1の処理液を短時間に排出する工程
(4)リンス液を基板処理槽の上方から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して被処理基板の洗浄を行う工程
(5)基板処理槽内のリンス液を短時間に排出する工程
(6)第2の処理液を基板処理槽の上方から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して被処理基板の処理を行う工程
(7)第2の処理液を短時間に排出する工程
(8)リンス液を基板処理槽の上方から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して被処理基板の洗浄を行う工程
(9)リンス液を短時間に排出する工程
(10)被処理基板を乾燥する乾燥工程
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウェーハ、液晶表示装置用基板、記録ディスク用基板、或いはマスク用基板等の各種基板の表面処理を行う基板処理法及び基板処理装置に係り、より詳細には、各種の処理工程において、処理槽内から処理液等の排出を短くして処理時間を短縮し処理能力の向上を図ると共に、被処理基板が大気に晒される時間を極小にして高品質の処理を行う基板処理法及び基板処理装置に関する。
半導体ウェーハ、液晶表示装置用基板、記録ディスク用基板、或いはマスク用基板等の各種基板(以下、ウェーハと言う)は、その表面を清浄にするために、ウェーハ表面を各種の薬液によって処理したのち、純水によって洗浄し、更に有機溶剤を用いた乾燥が行われている。
このようなウェーハの処理を行う装置は、一般にバッチ式基板処理装置と枚葉式基板処理装置とに大別され、バッチ式基板処理装置は、一回に多数枚のウェーハを処理でき、処理能力が高いという特徴を有していることから、古くから広く使用されている。
図11はバッチ方式を採用した周知の基板処理装置を示す断面図である。
この基板処理装置100は、それぞれ異なる種類の薬液及びリンス液を貯留した複数個の基板処理槽(以下、処理槽と言う)101〜106及び乾燥工程を行う処理層107を隣接して配列し、ウェーハWをそれぞれの薬液A〜C及びリンス液に順次浸漬することによってウェーハの処理を行うものである。
ウェーハWの処理は、先ず第1処理槽101において、この第1処理槽101に貯留された薬液AにウェーハWを所定時間浸して表面処理を行い、その後、この処理槽101からウェーハWを引き上げ、第2処理槽102において、この処理槽102に貯留されたリンス液に所定時間浸して洗浄を行い、続いてウェーハを第2処理槽102から引上げ、第3処理槽103において、この処理槽103に貯留された薬液Bに所定時間浸漬して表面処理を行う。
次いで、第3処理槽103からウェーハWを引き上げ、第4処理槽104のリンス液に浸して所定時間の洗浄を行い、洗浄終了後に、ウェーハWを処理槽104から引き上げ、第5処理槽105の薬液Cに所定時間浸漬して表面処理を行い、更に、第5処理槽105からウェーハWを引き上げ、第6処理槽106のリンス液に浸して所定時間の洗浄を行い、洗浄を終了した後に、処理槽106からウェーハWを引上げ、第7処理槽107に移して、乾燥処理を行い、乾燥処理後に処理槽107からウェーハWを取り出し、処理を終了するようになっている。
なお、薬液A〜Cの外に他の種類の薬液を用いて処理する場合は、それぞれ薬液及びリンス液毎に個別に処理槽を設け、順次、各処理槽内の薬液にウェーハを浸して処理することになる。
また、単一処理槽を用いて処理する基板処理装置も知られている(例えば特許文献1参照。)。図12は下記特許文献1に記載された基板処理装置の断面図である。
この基板処理装置110は、ウェーハWの処理を単一の処理槽111によって行う、いわゆるワンバス方式を採用した基板処理装置である。この処理槽111は、内槽112と、この内槽の上縁部の外周面に設けた外槽113とからなり、処理槽111の底部には、薬液及び純水を供給する供給管114が連結されている。
ウェーハWの処理は、先ず、供給弁116b〜118bを閉鎖し、供給弁115bを開き供給源115から処理槽111に純水を供給し、ウェーハWを純水に浸漬して洗浄を行う。次いで、供給弁116bを開き供給源116から弗化水素を供給管114に供給し、弗化水素を供給管114内の純水と混合させ、希釈させて処理槽111に溢流するように供給する。この供給の際に弗化水素は、処理槽111内で所定の濃度になるように流量調節器116aで調節される。
弗化水素による処理を所定時間行った後に、供給弁116bを閉鎖し、処理槽111内を純水のみにした状態で供給弁117bを開き、供給源117から塩酸を供給管114に供給する。この塩酸は供給管114内の純水で希釈され、流量調節器117aで所定の塩酸濃度になるように調節される。塩酸による処理を所定時間行った後に、供給弁117bを閉鎖し、処理槽111内を純水のみにする。更に供給弁118bを開き供給源118から過酸化水素を供給する。過酸化水素は供給管114内の純水で希釈され、処理槽111に溢流するように供給されるが、過酸化水素は処理槽111で所定の濃度になるように、流量調節器118aで調節される。過酸化水素による処理を所定時間行った後、供給弁118bを閉鎖し、処理槽111内を純水のみにする。その後、処理槽111から基板搬送器に載せたままウェーハWを取り出して全ての処理を終了する。
特許第2901705号(図1、第3頁第5、6欄参照)
しかしながら、バッチ式を採用した周知の基板処理方法は、処理工程の増加に伴い、複数の処理装置を設ける必要があるため汎用性がなく、また多くの処理工程を行えるようにすると装置自体が大型になってしまう。更に、1つの処理槽に1つの処理液を貯留するため、処理工程の回数分処理槽間を移動する必要があるが、処理槽間のウェーハ搬送は搬送ロボットによって行われるので、メカニカルなトラブル、例えばウェーハ欠損等が発生する可能性が大きく、生産効率が悪化する場合があった。
また、下記特許文献1に記載された基板処理装置は、一つの薬液から他の薬液に移行して処理する場合にも、薬液及び純水を連続して流しながら移行することができるので、ウェーハを処理槽の外に引き出したり、処理槽内を空にしたりして大気に晒すこともない。また、各種薬液等を処理槽から溢流するように連続して流し、処理を行うので、薬液の液面がウェーハの表面を通過するのは、洗浄を終えて最後にウェーハを処理槽から取り出す時の一度だけとなる。その結果、洗浄されたウェーハ表面への大気中からの汚染物質及び反応生成物等の付着はなくなる。
しかし、ウェーハを処理槽内に薬液の液面下に来るように収容し、処理槽から常に薬液等を溢流排出するように連続して流しながら複数の薬液を順次切り換えて処理を行うので、各種の薬液を大量に使用しなければならない。しかも、これらの薬液は他の薬液及び純水と混合され連続して供給されるようになっているので、所定の薬液を分別して回収することができず、高価な薬液の再利用ができない。また、単一の処理槽を用い、この処理槽に薬液及び純水を連続して供給しているために各処理液の処理に時間が掛かり、被処理基板を処理する処理能力、いわゆるスループットが低い。更に、処理槽内で薬液の濃度差が発生し、ウェーハ表面を均一に表面処理することが難しいという課題がある。
本発明者は、これらの従来技術が抱える前記課題に鑑み、その原因を分析して、各種の処理工程において、ウェーハを多少大気に晒してもその時間を品質低下に影響しない許容範囲に収めることにより、一方で各種処理液を効率的に回収しその使用量を削減し、且つ複数枚のウェーハをそれぞれ均一に処理できることを見出し、本発明の完成に至ったものである。
そこで、本発明の第1の目的は、各種の処理工程において、処理槽から処理液等の排出時間を短くして処理時間を短縮し、被処理基板の処理能力の向上を図ると共に、被処理基板が大気に晒される時間を極小にして高品質の処理を行う基板処理法を提供することにある。
第2の目的は、処理液を効率的に回収できるようにして、処理液のリサイクルを容易にした基板処理法を提供することにある。
第3の目的は、各種の処理工程において、処理槽から処理液等の排出時間を短くして処理時間を短縮し、被処理基板の処理能力の向上を図ると共に、被処理基板が大気に晒される時間を極小にして高品質の処理ができる基板処理装置を提供することにある。
第4の目的は、処理液を効率的に回収できるようにして、処理液のリサイクルを容易にした基板処理装置を提供することにある。
本願の請求項1に係る発明の基板処理法は、複数種の処理液を用いた、次の各工程(1)〜(10)からなることを特徴とする。
(1)第1の処理液を基板処理槽に貯える貯留工程、
(2)前記貯留された第1の処理液に被処理基板を浸漬して、処理を行う第1処理工程、
(3)前記処理を終了した後に、第1の処理液を短時間に排出する第1処理液急速排出工程、
(4)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
(5)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
(6)前記排出を終了した後に、第1の処理液とは異なる第2の処理液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して、前記被処理基板の処理を行う第2処理工程、
(7)前記処理を終了した後に、第2の処理液を短時間に排出する第2処理液急速排出工程、
(8)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
(9)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
(10)前記排出を終了した後に、前記被処理基板を乾燥する乾燥工程。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理法において、前記処理液は各種薬液であり、前記リンス液は純水であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の基板処理法において、前記各工程(4)、(6)及び(8)において、前記処理液又はリンス液は、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つを含む状態で放射状に散布されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項記載の基板処理法において、前記各程(3)、(5)、(7)及び(9)の排出時間は、それぞれ5秒以内であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項記載の基板処理法において、前記工程(3)、(7)で排出された第1、第2の処理液は、それぞれ回収されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項記載の基板処理法において、前記工程(10)では、少なくとも2種類の乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の基板処理法において、前記乾燥流体の1種類は有機溶剤の蒸気と不活性ガスとからなる混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7に記載の基板処理法において、前記有機溶剤の蒸気は、サブミクロンサイズのミストを含んだものであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の基板処理法において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本願の請求項10に係る発明の基板処理法は、複数種の処理液を用いた、次の各工程(1)〜(11)からなることを特徴とする。
(1)第1の処理液を基板処理槽に貯える貯留工程、
(2)前記貯留された第1の処理液に被処理基板を浸漬して、処理を行う第1処理工程、
(3)前記処理を終了した後に、第1の処理液を短時間に排出する第1処理液急速排出工程、
(4)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
(5)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
(6)前記排出を終了した後に、第1の処理液とは異なる第2の処理液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して、前記被処理基板の処理を行う第2処理工程、
(7)前記処理を終了した後に、第2の処理液を短時間に排出する第2処理液急速排出工程、
(8)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
(9)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
(10)前記(6)〜(9)の工程を1回以上繰り返し、その際、前記第2の処理液として過去に使用した第1及び第2の処理液とは異なる他の処理液を使用して処理する工程、
(11)前記排出を終了した後に、前記被処理基板を乾燥する乾燥工程。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の基板処理法において、前記第1、第2及び他の処理液は各種薬液であり、前記リンス液は純水であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項10又は11に記載の基板処理法において、前記各工程(4)、(6)、(8)及び(10)において、前記処理液又はリンス液は、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つを含む状態で放射状に散布されることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項10〜12の何れか1項記載の基板処理法において、前記各程(3)、(5)、(7)、(9)及び(10)の排出時間は、それぞれ5秒以内であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項10〜13の何れか1項記載の基板処理法において、前記工程(3)、(7)及び(10)で排出された第1、第2及び他の処理液は、それぞれ回収されることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項10〜14の何れか1項記載の基板処理法において、前記工程(11)では、少なくとも2種類の乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の基板処理法において、前記乾燥流体の1種類は有機溶剤の蒸気と不活性ガスとからなる混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の基板処理法において、前記有機溶剤の蒸気は、サブミクロンサイズのミストを含んだものであることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項16又は17に記載の基板処理法において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本願の請求項19に係る発明の基板処理装置は、
複数枚の被処理基板をほぼ等ピッチに平行で且つ垂直な姿勢で保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段によって保持された前記被処理基板を収容する基板処理槽と、
前記被処理基板を前記基板処理槽から引き上げ又は挿入する昇降手段と、
前記基板処理槽の上方開口部を覆う蓋体と、
前記基板処理槽に処理液等を供給する処理液供給手段と、
前記基板処理槽内の処理液等を排出する処理液排出手段と、
を備えた基板処理装置において、
前記処理液供給手段は、前記基板処理槽の上方開口部から処理液等を供給する上部供給機構と底部から処理液等を供給する底部供給機構とからなり、且つ前記処理液排出手段は前記基板処理槽の底部にあって処理液等を短時間に排出する急速排出機構からなることを特徴とする。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の基板処理装置において、前記上部供給機構は、前記処理液等を放射状に散布する供給ノズルからなることを特徴とする。
請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の基板処理装置において、前記供給ノズルは、前記処理液等を液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つを生じるように放射状に散布する噴射ノズルであることを特徴とする。
請求項22に記載の発明は、請求項19に記載の基板処理装置において、前記急速排出機構は、前記基板処理槽の底部に設けられた排出口と、前記排出口に接続された排出管と、前記排出管に設けられた開閉弁とを備え、前記排出口、前記排出管及び前記開閉弁は、いずれも大口径を有する部材、又は複数の排出口、排出管及び開閉弁からなり、前記開閉弁を開くことにより前記基板処理槽に貯留された処理液が短時間に排出されることを特徴とする。
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の基板処理装置において、前記開閉弁は、切換え弁からなり、前記切換え弁は配管により回収容器に接続され、前記切換え弁を操作することにより、前記処理液が前記回収容器に貯えられることを特徴とする。
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の基板処理装置において、前記回収容器は、配管により貯蔵容器に接続され、前記回収容器に回収された処理液が前記貯蔵容器に給送され、前記貯蔵容器内で濃度及び温度調整されて再利用されることを特徴とする。
請求項25に記載の発明は、請求項19に記載の基板処理装置において、前記蓋体は、天井面が閉鎖され下部が開口し前記被処理基板を収容できる大きさを有した容器からなり、前記容器の天井面に複数個の噴射ノズルが設けられ、前記容器に前記被処理基板が収容され、前記噴射ノズルから乾燥流体が前記被処理基板に噴射されることを特徴とする。
請求項26に記載の発明は、請求項19に記載の基板処理装置において、前記基板処理槽と前記蓋体との間に所定間隔の隙間を設け、前記隙間に前記乾燥流体の流れを調節する多孔板をスライド移動させて、被処理基板の乾燥時に前記基板処理槽の開口部を覆うことを特徴とする。
請求項27に記載の発明は、請求項26に記載の基板処理装置において、前記蓋体と前記多孔板との間に、前記基板処理槽を収容したシンクに連通する隙間が形成されていることを特徴とする。
請求項28に記載の発明は、請求項26又は27に記載の基板処理装置において、前記多孔板は、所定径の穴を複数個有するパンチングプレートであることを特徴とする。
請求項29に記載の発明は、請求項25〜28の何れか1項記載の基板処理装置において、前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項30に記載の発明は、請求項29に記載の基板処理装置において、前記乾燥流体の1種類は有機溶剤の蒸気と不活性ガスとからなる混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項31に記載の発明は、請求項30に記載の基板処理装置において、前記有機溶剤の蒸気は、サブミクロンサイズのミストを含んだものであることを特徴とする。
請求項32に記載の発明は、請求項30又は31に記載の基板処理装置において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、工程(3)、(7)における第1、第2の処理液の排出、及び工程(5)、(9)におけるリンス液の排出を短時間に行うことで、次工程への処理移行が迅速になり、被処理基板の処理能力の向上を図ることができる。
また、工程(3)、(7)において、第1、第2の処理液が排出されると基板処理槽内が空になり被処理基板の周囲が大気に晒されることになる。しかし、次工程(4)、(8)では、基板処理槽は第1、第2の処理液が排出された直後に、基板処理槽の上部からリンス液が放射状に散布されて被処理基板の表面がリンス液で覆われ、ほぼ同時に基板処理槽の底部からもリンス液が供給されて被処理基板が浸されるので、被処理基板が大気に晒される時間が極めて少なくなる。
更に、工程(5)においても、同様にリンス液が短時間に排出されると基板処理槽内が空になり被処理基板の周囲が大気に晒されることになる。しかし、次工程(6)において、基板処理槽はリンス液が排出された直後に、基板処理槽の上部から第2の処理液が放射状に散布されて被処理基板の表面がこの処理液で覆われ、ほぼ同時に基板処理槽の底部からも第2の処理液が供給されて被処理基板が浸されるので、被処理基板が大気に晒される時間が極めて少なくなる。その結果、大気に含まれる汚染物質が被処理基板に付着することが極めて少なく、また、被処理基板に付着している水滴に大気が触れて起こる化学反応によって生成される不純物も極めて少なくなり、高品質の基板処理を達成できる。
その結果、被処理基板が大気に晒される時間が短縮されるので、ウォータマークが発生することもなくなる。勿論、被処理基板が複数の処理槽を移動する必要がないので、従来技術のバッチ方式の基板処理法と比べて、被処理基板の欠損或は破損等が少なくなる。
請求項2に記載の発明によれば、処理液を選択して、所望の被処理基板処理を行うことができる。また、第1、第2及び他の処理液は各種薬液からなることにより、この薬液は高価であるものの、この薬液を廃棄せず回収できるので、再利用が可能になりコストの低減が図れる。更に、処理液に各種薬液を使用することにより、被処理基板の仕様に合わせて、種々の処理が可能になる。ちなみに、上記薬液として、例えばフッ酸、塩酸、過酸化水素水、硫酸、オゾン水、アンモニア水、界面活性剤、アミン系有機溶剤、フッ素系有機溶剤、電解イオン水などを使用でき、また、リンス液としては純水、超純水を使用することにより、更に被処理基板、処理槽及び配管等の洗浄能力を上げることができる。
請求項3に記載の発明によれば、処理液又はリンス液は、液滴状、霧状、蒸気状にして散布されるので、被処理基板へ均一に付着させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、処理液等の排出及び供給時間がそれぞれ5秒以内に行われるので、次工程への移行が速くなり、全処理工程の処理時間が短縮され被処理基板の処理能力、いわゆるスループットを上げることができる。
また、排出及び供給工程を5秒以内に行えるため、従来の複数の処理槽を有するバッチ式基板処理装置で基板処理を行った場合に、処理槽間の移動にかかっていた時間が8〜15秒であることを考えると、本発明の基板処理装置においても、それと同程度の時間で次の処理液に浸漬させることができるため、大気に含まれる汚染物質が被処理基板に付着する機会が少なく、また、被処理基板に付着している水滴に大気が触れて起こる化学反応によって生成される不純物も少なくなり、更に、ウォータマークの発生もほとんどない高品質の基板処理を達成できる。
請求項5に記載の発明によれば、第1、第2の処理液は各種薬液からなることにより、この薬液は高価であるものの、この薬液を廃棄せず回収して再利用が可能になるので、コストの削減を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、種類の異なる乾燥流体を切り換えて被処理基板に吹き付けることにより、効率のよい乾燥処理が可能になる。
請求項7に記載の発明によれば、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとからなる混合ガスと不活性ガスとを組み合わせ、切り換えて被処理基板に吹き付けることにより、更に効率のよい、高品質の乾燥処理が可能となる。
請求項8に記載の発明によれば、有機溶剤の蒸気がサブミクロンサイズのミストを含んだものであるので、この有機溶剤のサブミクロンサイズのミストを含んだ蒸気が被処理基板に吹き付けられることにより、有機溶剤のサブミクロンサイズのミストが被処理基板の表面の水滴に浸透し、水滴を有機溶剤で置換する。これにより、水滴の表面張力が低下し、水滴の除去が効率よく行われる。
請求項9に記載の発明によれば、有機溶剤に、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種を使用することにより、それぞれの溶剤の特徴を生かして、良好な被処理基板の処理を行うことができる。
請求項10〜18に記載の発明によれば、請求項1〜9の発明の効果に加えて、第1、第2の処理液による処理をした後に、第1、第2の処理液と異なる他の処理液を1種類以上用いて被処理基板の処理を行うことで、更に他の処理液による処理が可能になり、より高品質の表面処理が可能になる。
請求項19〜32に記載の発明によれば、前記請求項1〜18に記載の基板処理法を実施し得る基板処理装置が提供され、単一槽請求項1〜18に記載の発明と同様の効果を奏することができる。その結果、処理槽が単一であるため、従来例のものに比して装置を小型化できると共に、安価に製作できる。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照しながら説明する。但し、以下に説明する実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための基板処理方法及び基板処理装置を例示するものであって、本発明をこれらに限定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適用し得るものである。
図1は本発明の実施例の基板処理装置を配管図と共に示した概略断面図であり、図2は図1の処理槽を収容室に収納した状態を示し、同図(a)は収容室の断面図、同図(b)は収容室の側部断面図であり、図3は処理槽の一部を拡大した断面図、図4は基板処理装置の付属部品である供給ノズル盤を示す斜視図であり、図5は図1の基板処理装置を用いた基板処理工程を説明するブロック図である。
基板処理装置10は、半導体ウェーハ、液晶表示装置用基板、記録ディスク用基板、或はマスク用基板等の各種基板(以下、ウェーハと言う)Wを収容し処理する基板処理槽(以下、処理槽と言う)20と、処理槽20に各種処理液及びリンス液を供給する処理液供給部30と、処理槽20に乾燥流体を供給する乾燥流体供給部44、及び処理槽20内の各種処理液及びリンス液を外部へ排出する処理液排出部50とから構成されている。ここで言う処理とは、アルカリ系、酸系、有機系の各種薬液によって処理するエッチング等する工程、ウェーハをリンス液で水洗いする工程、及び水洗い後のウェーハを有機溶剤で乾燥する工程などを含む。これら一連の処理は単一の処理槽20内で連続して行われる。
処理槽20は、図2に示すように、付属装置と共にこれらを収容できる容積を有する収容室11に設置される。付属装置とは、収容室内の空調を行う空調設備12、電装部13、各種処理液の供給源となる貯蔵タンク31、31、ウェーハ搬送機構、ウェーハ昇降機構、及びその他の機構等であり、図2では、ウェーハ搬送機構、昇降機構、及びその他の機構等は省略されている。なお、処理液ユニット14は各種の処理液が貯留した設備であり、温調ユニット15は、各種薬液の温度を調整する設備であって、これらは処理液供給部30の一部を構成している。
処理槽20は、上部が開口した有底箱型の内槽21と、この内槽21の上方外周部を包囲する外槽22と、この内槽21の開口部を覆う蓋体40とからなり、これらはシンク17内に収容される。また、内槽21と蓋体40との間に隙間が形成され、この隙間に供給ノズル盤60、又は多孔板70が挿入される。供給ノズル盤60及び多孔板70の移動は、移動機構(図示省略)によって行われる。内槽21、外槽22、供給ノズル盤60、及び多孔板70は、フッ酸や有機溶剤によって腐食されにくい材料、例えばポリテトラフルオロエチレンなどで作成される。
内槽21は、図2に示すように、大量の大口径ウェーハW、例えば直径300mmのウェーハ約50枚を保持した基板保持具16と、この基板保持具16で保持された大量のウェーハWを処理する処理液とを収容できる大きさを有する。基板保持具16は、例えばカセットガイドからなり、このカセットガイドに複数枚のウェーハWが互いに平行に等ピッチで且つ垂直に起立した状態で保持される。この基板保持具16は、昇降機構(図示省略)に連結され、この昇降機構により基板保持具16が垂直方向へ移動され、内槽21への出し入れが行われる。
内槽21の底部には、図1、3に示すように、複数個の供給口23が形成される。また内槽21の上方開口部は、リンス液又は薬液供給時に供給ノズル盤60で覆われる。
処理液供給部30は、第1、第2の処理液を貯蔵する貯蔵タンク31、31と、リンス液供給源25と、各貯蔵タンク31、31及びリンス液供給源25と供給口23及び供給ノズル盤60(供給ノズル盤60の構造は後述する)とを接続する配管とからなる。
各貯蔵タンク31、31には、各種の処理液が貯留されている。各種の処理液は、処理の目的、例えば洗浄、エッチング、酸化等の処理に応じて、例えばフッ酸、塩酸、過酸化水素水、硫酸、オゾン水、アンモニア水、界面活性剤、アミン系有機溶剤、フッ素系有機溶剤、電解イオン水などから選択され、必要に応じてこれら複数の薬液を混合したものが使用される。また、リンス液供給源25は、純水或は超純水が使用される。
各貯蔵タンク31、31と供給口23及び供給ノズル盤60とを接続する配管32、32には、その途中にそれぞれフィルター34、34、ポンプ33、33及びバルブ35、35が設けられ、また、リンス液供給源25と供給口23及び供給ノズル盤60とを接続する配管25、25の途中にもバルブ26、26が設けられ、そして供給口23の直前にもバルブ35が設けられている。
これらのバルブ26、26、35、35、35のうち、バルブ26、35を開くことにより、リンス液供給源25から供給口23へリンス液が供給され、また、バルブ26を開くことにより、リンス液供給源25から供給ノズル盤60へリンス液が供給され、散布され、また、各バルブ35、35の何れか一方のバルブ及びバルブ35を開くことにより、何れかの薬液貯蔵タンク31、31から供給口23及び供給ノズル盤60に薬液が供給され、散布される。
内槽21の底部に設けた複数個の供給口23は、薬液及びリンス液の供給口として兼用される。この供給口23は筒状部材(図示省略)にノズル用の孔を開けたものであるが、通常は被処理基板に良好に噴射できるようにするためにノズル用の孔は上方に設けられている。しかしながら、内槽21が空の状態で処理液等を供給すると、処理液等の圧力により内槽21の上方開口部から飛び出して処理槽20の周囲を汚染してしまうことがある。そこで、この飛び出しを防止するために、内槽21の上下から供給する供給液等のタイミングを異ならせる。すなわち、内槽21が空の状態において、先ず、内槽21の上方開口部から供給ノズル盤60により処理液等を供給して、底部の供給口23が処理液等で塞いだ時点で底部の供給口23から処理液等を供給することにより、処理液等の飛び出しを防止できる。
また、この飛び出し防止は、供給孔23を形成する筒状部材に設けられているノズル用の孔の位置を変更することによってもできる。例えば、この筒状部材に設けたノズル用の孔の位置を、側方ないしは下方に向くようにすれば、処理液等の内槽からの飛び出しを防止することができる。
図4は、供給ノズル盤60を示す斜視図である。この図は、その構造を分り易くするために底面を上にしており、使用時には、裏返して使用される。
この供給ノズル盤60は、図4に示すように、処理槽20の上方開口部を覆う大きさを有する板状体61に、それぞれ複数個の小ノズルを形成した複数本の筒状部材62a〜62nをほぼ等間隔に位置決め固定したものである。
各筒状部材62〜62は、その中心部に一端が閉鎖され、他端が開口した貫通孔が形成され、また、その外周面の頂部には、それぞれ複数個の小ノズル62a1〜62an、62n1〜62nnが一列に形成されている。各筒状部材62a〜62nの開口端部は、1本の配管63に接続され、この配管を通して図の矢印方向から供給される処理液等は、各筒状部材62〜62で分岐され、各小ノズル62a1〜62an、62n1〜62nnから放射状にしてウェーハに散布される。すなわち、この放射状の散布は、互いに平行に等ピッチで且つ垂直に起立した状態にある個々のウェーハW表面に処理液等で覆うように散布される。放射状に散布する小ノズル62a1〜62an、62n1〜62nnの形状は、既に公知のものを使用するので説明を省略する。なお、複数本の筒状部材62〜62は、板状体61に固定されているが、板状体に付設することなく、複数本の筒状体を併設したものでもよい。
この供給ノズル盤60からは、処理液又はリンス液が放射状に散布されるが、その処理液又はリンス液は、これらの液を液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つを含む状態で放射状に散布する。蒸気状のものを含む状態で散布する供給ノズル盤の構造に関しては、周知のスチーム構造を用いればよく、詳細な説明は省略する。その際に、各供給ノズル盤60は、別々の供給ノズル盤を用いても、或は両者を兼用してもよい。
処理槽20には、各種処理液及びリンス液を外部へ排出する処理液排出部50が設けられている。
この処理液排出部50は、図3に示すように、内槽21の底部に設けた大口径の排出口21と、この排出口21と各貯蔵タンク31、31及び廃液処理設備(図示省略)とを接続する配管55、55、55とからなる。外槽22の底部にも排出口22が形成され、排出口22は、配管22により内槽21底部の排出口21に接続された配管24に接続される。各配管24、55、55、55は、径の大きい管が使用され、また、各配管22、55、55、55の途中には、複数個のバルブ51〜54が設けられ、これらのバルブ51〜54は、大口径のバルブが使用され、各バルブ51〜54を選択して開閉することにより、処理液及びリンス液毎に区分して処理槽から急速排出させる。
この急速排出は、それぞれのバルブ51〜54を開いてから、短時間、例えば5秒以内に排出させる。この5秒以内の排出は、例えば処理槽20に貯留する液量を40リットルとすると、各バルブ51〜54に少なくとも口径80mmのものを使用することにより、5秒以内に排出ができる。このバルブの口径は、排出口の個数及び配管の径によって、任意のものが選択される。また、処理槽20の排出口と各貯蔵タンク及び廃液処理設備とを接続する配管の径も、このバルブの口径に合わせて、直径の大きいものが使用される。また、バルブ54を開くことにより、リンス液等が廃液処理設備へ排出される。
なお、内槽21の底部には、1個の排出口を設けたが、複数個の排出口を設けてもよい。
蓋体40は、下部を開口し上部が閉鎖され内部にウェーハを収納できる大きさの箱状容器41からなり、この箱状容器41は、フッ酸やIPA等の有機溶剤によって腐食されにくい材料で形成される。この蓋体40には、移動機構及び開閉機構(図示省略)が付設され、蓋体40をウェーハの搬入等の際に邪魔にならないように移動させる。この蓋体40の移動は、内槽21内へのウェーハ集合体の搬入、乾燥及び乾燥処理済のウェーハ集合体を内槽21から取り出す際等に行われる。
また、箱状容器41は、図1、2(a)に示すように、その上部にほぼアーチ状の天井面41aが形成され、この天井面41aに不活性ガスを噴射する複数個の噴射ノズル42aが整列して配設される。複数個の噴射ノズル42aは、支持部材42に固定されている。各噴射ノズル42aから吹き付けられる乾燥流体は、ウェーハにほぼ均等に散布される。噴射ノズル42aは、全体形状が円錐状をなし先細の先端に開口が形成され、この開口から乾燥流体が噴射される。また、各噴射ノズル42aには、ヒータ(図示省略)が付設される。噴射ノズル自体は、既に公知であるので、詳細な説明を省略する。
更に、乾燥流体を供給する配管45及びこの管から分岐された各分岐配管45には、管体の外周壁面にヒータ48が付設され、ヒータ48には、例えばベルトヒータが使用される。上記噴射ノズル42a及び配管に設けたヒータは、CPU(図示省略)により温度等が制御されるようになっている。
蓋体40の下方開口部には、図8に示すように、中間連結部材43が付設される。この中間連結部材43は蓋体40の下方開口と同じ大きさの開口を有する筒状体で形成される。この中間連結部材43を設けることにより、ウェーハ乾燥時に、ウェーハWを内槽21から引き上げても、蓋体40が中間連結部材43で継ぎ足されているので、蓋体40の容積が増え、ウェーハWの蓋体40内への収納が容易になる。この中間連結部材は、フッ酸やIPA等の有機溶剤によって腐食されにくい材料で形成される。なお、蓋体40の下方部を延長して、中間連結部材43を省いてもよい。
処理槽20の近傍には、乾燥流体供給部44が設けられる。この乾燥流体供給部44は、ウェーハWの表面に付着する水滴と混合し易く、表面張力が極めて小さい、例えばイソプロピルアルコール(IPA)溶剤等からなる有機溶剤を貯留すると共に、この有機溶剤を加熱し、不活性ガスをバブリングして気化及びミストを発生させる蒸気発生槽45を備えている。この蒸気発生槽45は、加熱槽45a内の温水に浸漬され、有機溶剤が所定温度に加熱される。有機溶剤は有機溶剤供給源46から供給される。ちなみに、有機溶剤には、IPAの他、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン等の有機化合物からなる群から適宜選択して使用される。
また、不活性ガス供給源46から不活性ガス、例えば窒素ガスが蒸気発生槽45へ供給され、蒸気発生槽45内に貯留されている有機溶剤内に気泡を発生(バブリング)させ、有機溶剤の気体及びミストからなる有機溶剤の蒸気が生成される。また、この蒸気発生槽45から導出された配管45は、スタティックミキサ(図示省略)を有しており、不活性ガス供給源46から供給されるキャリア用不活性ガスと、有機溶剤の蒸気を混合させるようになっており、蒸気発生槽45から噴射ノズル42aへその混合ガスが供給される。
また、噴射ノズル42aへは、不活性ガス供給源47からバルブ47を介して不活性ガスが供給されるようになっている。不活性ガス供給源47からは、常温或は保温された不活性ガスが供給される。
図9は基板処理装置の付属部品である多孔板を示す斜視図である。
この多孔板70は、平板状のプレート71に複数個の小孔72a1〜72nnが穿設されたものからなる。複数個の小孔72a1〜72nnは、プレート71面に整列して配設される。この多孔板70は、ウェーハの乾燥工程時に、内外槽21、22と中間連結部材43とに形成された隙間に挿入され、乾燥流体を整流する役目を果たす。多孔板の隙間への移動は移動機構(図示省略)によって行われる。
多孔板70は、内外槽21、22と中間連結部材43との間に挿入され、内槽21と蓋体40とを区分、すなわち洗浄処理部と乾燥処理部とを仕切るシャッタとして機能する。
以下に、図5、6、7、8を参照して前記基板処理装置10を用いた基板処理法を説明する。図6、7は基板処理工程を分かりやすく説明するための工程説明図であり、図8は乾燥工程を説明するための処理槽の一部を拡大した断面図である。この処理法は、以下の工程(1)〜(10)からなる。
(1)処理液A貯留工程(図5S1、図6(a)参照)
貯蔵タンク31に貯蔵されている第1の処理液Aを処理槽20の内槽21に貯える。貯蔵タンク31には、予め第1の処理液Aを貯留しておき、ポンプ33を作動させ、バルブ35、35を開き、内槽21の底部の供給口23及び上方開口部から供給して内槽21に貯える。貯留したのちは、ポンプ33を停止すると共に、各バルブ35、35を閉じる。
(2)ウェーハ浸漬・処理工程(図5S2、図6(b)参照)
この内槽21に貯留された第1の処理液Aに、基板保持具16に保持されたウェーハWを保持具16ごと内槽21に入れ、ウェーハWを第1の処理液Aに浸漬し、内槽21の開口部を蓋体40(図示省略)で覆って所定時間掛けてウェーハWの表面処理を行う。
(3)処理液A急速回収工程(図5S3、図6(c)参照)
ウェーハWの表面処理を終了した後に、各バルブ51、52を開いて、第1の処理液Aを短時間に排出する。この排出・回収は、短時間、例えば5秒以内に行う。処理液の排出を短時間に行うことにより、次工程へ移行を速めることができる。
また、回収された処理液Aは、それぞれ貯蔵タンク31に貯留して、その後、濃度・温度調整機構37により濃度及び温度調整し再利用する。処理液Aを排出した後に、バルブ51及び52は閉じる。
(3)'内槽洗浄工程(図6(d)、(e)参照)
処理液Aを回収した後、各バルブ26、26、35を開いてリンス液供給源25からリンス液を内槽21内に供給する。ただし、この工程においては、後の(4)工程において、洗浄をより確実に行えるようになされるもので、必ずしも行う必要はない。
(4)リンス液貯留・洗浄工程(図5S4、図6(f)、(g)参照)
第1の処理液Aの回収を終了した後に、移動機構(図示省略)を作動させ、供給ノズル盤60を内槽21の上方開口部まで移動させた後に、各バルブ26、26、35を開き、リンス液供給源25から、リンス液を内槽21の底部及び上方開口部から供給する。
上方開口部から供給するリンス液は、供給ノズル盤60により放射状にして散布する。この散布とほぼ同時あるいは内槽21内に所定量洗浄液が貯留した後に、底部の供給口23からリンス液を供給する。
供給口23から供給されるリンス液は、内槽が空の状態の場合に供給を開始すると、供給口23から供給される水流が供給口23付近のウェーハWにぶつかり、リンス液が処理槽の外部に飛び出す可能性があるため、好ましくは、供給ノズル盤60による供給によって、水面が供給口23よりも高い位置に達した後に供給口23からの供給を開始すれば、リンス液が飛び跳ねることがなくなる。
この工程では、第1の処理液Aが回収された直後に、処理槽20の上部からリンス液を、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つの状態を含むように、放射状に散布してウェーハの表面をリンス液で覆いながら、ほぼ同時に処理槽の底部からも処理液を供給してウェーハを浸し、外槽からオーバーフローさせながら所定時間供給を継続して行うため、前記(3)の工程において、処理槽から処理液Aが排出・回収されたことにより、処理槽20が空になってしまった場合にも、処理槽の上部及び底部からリンス液が供給され、処理槽にリンス液が満たされる間、処理槽の上部からリンス液が放射状に散布されるので、ウェーハが大気に晒される時間を最少に短縮できる。
(5)リンス液急速排出工程(図5S5、図6(h)、(i)参照)
リンス液によるウェーハWの洗浄を終了した後に、バルブ26、26、35を閉じてリンス液の供給を中止し、一方、各バルブ51、54を開き、内外槽21の底部に残留するリンス液を短時間に排出する。
このリンス液の排出は、短時間、例えば5秒以内に行う。リンス液の排出を短時間に行うことにより、次工程への移行を速めることができる。
(6)処理液B貯留・処理工程(図5S6、図7(a)、(b)参照)
リンス液の排出を終了した後に、各バルブ35、35を開き且つポンプ33を作動させて、貯蔵タンク31から第2の処理液Bを内槽21の底部及び上方開口部から供給する。上方開口部から供給する処理液Bは、供給ノズル盤60により、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つの状態を含むように、放射状に散布する。この散布とほぼ同時あるいは内槽21内に所定量洗浄液が貯留した後に、底部の供給口23からも処理液Bを供給して内槽21に処理液Bを貯留し、所定時間掛けてウェーハWの表面処理を行う。
この処理液の供給により、前工程において、処理槽からリンス液が排出・回収されたことにより、処理槽20が空になってしまった場合にも、処理槽の上部及び底部から処理液が供給され、内槽に処理液が満たされる間、内槽の上部から処理液が放射状に散布されるので、ウェーハが大気に晒される時間を最少に短縮できる。
その結果、ウェーハに大気に含まれる汚染物質が付着する機会が極めて少なく、また、ウェーハに付着している水滴に大気が触れて起こる化学反応によって生成される不純物も極めて少なくなり、高品質のウェーハ処理を達成できる。更に、ウェーハが大気に晒される時間が極めて少なくなるので、ウォータマークが付くことも無くなる。勿論、ウェーハが処理槽内に留まり槽外へ移動されることがないので、従来技術のバッチ方式のウェーハ処理法と比べて、ウェーハの欠損或は破損及び発塵等が無くなる。
(7)処理液B急速回収工程(図5S7、図7(c)参照)
第2の処理液Bによる表面処理を終了した後に、各バルブ51、53を開き、第2の処理液Bを短時間に排出する。
この処理液Bの排出・回収は、短時間、例えば5秒以内に行う。処理液Bの回収を短時間に行うことにより、次工程への移行を速めることができる。また、回収された第2の処理液Bは貯蔵タンク31に貯留して、その後、濃度・温度調整機構38で濃度及び温度制御して再利用する。
(7)'内槽洗浄工程(図7(d)、(e)参照)
処理液Bを回収した後、バルブ53を閉じ、バルブ54を開放して、供給口23より内槽21内に付着した処理液Bを排出するために、バルブ26、26、35を開放してリンス液を内槽21内に供給する。ただし、この工程においては、後の(8)工程において、洗浄をより確実に行えるようになされるもので、必ずしも行う必要はない。
(8)リンス液貯留・洗浄工程(図5S8、図7(f)、(g)参照)
第2の処理液Bの回収を終了した後に、バルブ26、26、35を開き、リンス液供給源25から供給ノズル盤60にリンス液を供給し、このリンス液を内槽21の上方開口部から、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つの状態を含むように、放射状に散布するとほぼ同時あるいは内槽21内に所定量洗浄液が貯留した後に、底部の供給口23からも供給し、ウェーハWの洗浄を行う。このリンス液の供給方法は、前記(4)と同じである。
(9)リンス液急速排出工程(図5S9、図7(h)、(i)参照)
第2の処理液Bの回収を終了した後に、バルブ26、26、35を閉じてリンス液の供給を中止し、一方、各バルブ51、54を開き、内外槽21、22の底部に残留するリンス液を短時間に排出する。
このリンス液の排出は、短時間、例えば5秒以内に行う。リンス液の排出を短時間に行うことにより、次工程へ移行を速めることができる。
(10)乾燥工程(図5S10、図8参照)***
リンス液による洗浄を終了した後に、内槽21の開口部から供給ノズル盤60を移動させ開口部を開けて、
基板保持具16に保持されているウェーハWを内槽21から引き上げ、蓋体40の内部に収納する。その後、蓋体40の下方に付設された中間連結部材43と内外槽21、22との隙間に多孔板70を挿入し、以下の順序でウェーハの乾燥を行う。
まず、乾燥流体供給部44において、加熱槽45aによって加熱された蒸気発生槽45に有機溶剤供給源46より有機溶剤を供給し、不活性ガス供給源46でこの有機溶剤に気泡を発生(バブリング)させ、蒸気発生槽45内に有機溶剤のサブミクロンサイズのミストを含む蒸気を生成する。その後、不活性ガス供給源46から、有機溶剤のキャリアとなる不活性ガスを供給し、有機溶剤の蒸気と混合し、混合ガスとした後、ヒータ48により保温された配管45を介して噴射ノズル42aに混合ガスを供給する。
この混合ガスの吹き付けは、図10(a)に示すように、所定時間行う。この混合ガスの吹き付けにより、混合ガスはウェーハWの表面と接触し、有機溶剤の蒸気がウェーハWの表面の水滴に浸透し、水滴を置換させる。この有機溶剤の蒸気による置換により、水滴の表面張力が低下する。その後、バルブ45を閉じて、混合ガスの供給を止め、他方のバルブ47を開いて、不活性ガス供給源47から噴射ノズル42aに不活性ガスを供給し、噴射ノズル42aから不活性ガスをウェーハWに噴射し、ウェーハW表面に付着している表面張力が低下した水滴又は凝縮したIPAを除去する。
この乾燥工程においては、2種類の乾燥流体(混合ガス、不活性ガス)を切り換えて、ウェーハWに吹き付けて乾燥処理を行っている。この切り換えタイミングは、図10(a)に示すように、先ず、混合ガスを所定時間供給したのち、この混合ガスの供給を中止し、不活性ガスを供給するか、或は図10(b)に示すように、先ず、不活性ガスを所定時間供給した後に、この不活性ガスの供給を止め、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとを混合した混合ガスを所定時間供給し、その後、この混合ガスの供給を中止して、再び、不活性ガスを所定時間供給するようにすることが好ましい。
この乾燥工程において、これらの乾燥流体は、蓋体40の天井面に設けられた噴射ノズル42a、ウェーハWの表面、多孔板70、及び内槽21内を通り、内槽21の底部排出口21からバルブ51、54を通って排気される。
図8は、この乾燥流体の流れを模式的に示した断面図である。乾燥流体は、噴射ノズル42a、ウェーハWの表面、多孔板70、及び内槽21内を通り、内槽21の底部排出口21からバルブ51、54及び配管55を通って、この配管55の端部に接続された排気処理設備56の吸引手段(図示省略)により吸引される。
また、この乾燥流体の一部は内槽21と中間連結部材43の間の隙間xを通って、シンク17へ流出される。処理槽20は空調された収容室11内に設置されているので、この収容室11の上方の空調設備12からエア12aが矢印の下方へ吹き付けられている。その結果、この隙間xから放出される乾燥流体は、一部は排出口21を通って排気処理設備56により排気され、残りのガスはエア12aと一緒にシンク17内へ流れ、シンク17に連結された排気装置17aにより排気される。したがって、噴射ノズル42aから噴射された乾燥流体は、隙間xを通って放出されるので、内槽21へ流入するガス量はその分だけ少なくなる。この隙間xを通って放出される量は、比較的多くなっている。このため、排気処理設備における排気元の吸引力の変動の影響を受けることなく乾燥流体を排気することができる。
すなわち、乾燥流体は、ウェーハへ噴射された後に、一部が隙間xからシンク17内へ放出されるので、内槽21へ流入するガス量はその分少なくなっている。このため、排気元の吸引力の変動があってもその影響をあまり受けることなく乾燥流体をスムーズに排気させることができる。更に詳述すると、隙間xを設けることにより、排気元の変動を内槽および外槽に加えてシンクを含めた広い空間で受け止めるようになるので、内槽および外槽の狭い空間で受け止めるよりその影響が小さくでき、しかも収容室11の上方より大量のクリーンエアーが供給されているので、更にその変動の影響が小さくできる。
一方、多孔板70は、板状体に複数個の小孔72a1〜72nnが存在したものであることから、ここを通過する乾燥流体は、複数個の小孔によって分散され、かつオリフェス効果によって、蓋体40と内槽21との間、すなわち乾燥室を構成している蓋体と洗浄室を構成している内槽との間に大きな圧力差が発生し、乾燥室での乾燥流体がスムーズにダウンフローしながら排気される。このため、蓋体40(乾燥処理部)の圧力が内槽21(洗浄処理部)の圧力より確実に高くなる。
この状況を処理槽20及びシンク17内での各圧力関係を示すと、
>P>P>排気元圧
>P>排気元圧
の関係が成立している。
ここでPは蓋体40(乾燥処理部)内の圧力、Pは内槽21(洗浄処理部)内の圧力、圧力Pは排気管内の圧力、Pはシンク17内の圧力である。
したがって、処理槽20及びシンク17内での各圧力が上記の関係を満たすことにより、この乾燥流体が処理槽20内において層流を形成し、スムーズに排出口21から排気処理設備56へ排気され、この過程において、乾燥流体は、個々のウェーハに均一に供給され、基板の表面にウォータマークが形成されることがなく、また、パーティクルの除去および付着をも防止できる。しかも、乾燥流体が処理槽内で還流することがないため、パーティクルの再付着も阻止できる。
前記工程(4)、(6)及び(8)の貯留工程における供給ノズル盤60から供給される処理液及びリンス液は、供給ノズル盤60に所定のノズルを用いてこれらの液を、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つの状態を含むように、放射状に散布することにより、被処理基板を空気中に曝すことを少なくした状態で、それぞれの特徴を生かして被処理基板の処理を効率よく行うことができる。
また、前記工程(3)、(7)において、第1、第2の処理液が回収されるので、再利用が可能となり処理液が無駄にならず、処理液の使用量を削減できる。
前記(3)、(7)の回収工程においては、処理液にも使用回数に限界があることから、常に貯蔵タンクへ回収するわけではなく、例えばウェーハの処理を5回行った処理液に関しては、回収を行わずにバルブ54から排出するようになっている。
処理槽への処理液及びリンス液の供給、並びにこれらの液の排出及び回収等は、各バルブの開閉制御、ポンプを制御する制御手段によって行う。この制御手段は、CPUから構成するものであるが、このCPUは公知のものを使用するので、その説明を省略する。
供給ノズル盤60は、リンス液と処理液とを供給する場合は、移動機構によって、移動させることなく、一方の供給が終了したのちも、そのままの状態に固定しておき、他の液の供給を続けて行うようにする。
前記のウェーハ処理法は、第1、第2の処理液を使用してウェーハを処理しているが、更にこれらの処理液と異なる他の処理液を使用して処理する場合は、前記工程(9)を終了した後に、他の処理液用いて、前記工程(6)〜(9)を繰り返し、前記工程(9)を終了した後に、前記工程(10)を行う。更に、他の処理液は1種類でなく、それ以上の種類の処理液を使用して処理してもよい。
図1は本発明の実施例の基板処理装置を配管図と共に示した概略断面図、 図2は図1の処理槽を収容室に収納した状態を示し、同図(a)は収容室の断面図、同図(b)は収容室の側部断面図、 図3は処理槽の一部を拡大した断面図、 図4は基板処理装置の付属部品である供給ノズル盤を示す斜視図、 図5は図1の基板処理装置を用いた基板処理工程を説明するブロック図、 図6は基板処理工程を分かりやすく説明するための工程説明図、 図7は基板処理工程を分かりやすく説明するための工程説明図、 図8は乾燥工程を説明するための処理槽の一部を拡大した断面図、 図9は基板処理装置の付属部品である多孔板を示す斜視図、 図10は各種乾燥流体の供給タイミングを示すタイミングチャート、 図11はバッチ方式を採用した周知の基板処理装置を示す断面図、 図12は特許文献1に記載された基板処理装置の断面図。
符号の説明
10 基板処理装置
11 収容室
16 基板保持具
17 シンク
20 基板処理槽
21 内槽
22 外槽
23 供給口
25、25 配管
26、26 バルブ
30 処理液供給部
31、31、 貯蔵タンク
32、32 配管
33、33 ポンプ
35、35 バルブ
36 配管
40 蓋体
41 箱状容器
42a 噴射ノズル
44 乾燥流体供給部
45 蒸気発生槽
45、45 配管
45 バルブ
47 不活性ガス供給源
48 ヒータ
50 処理液排出部
51〜54 バルブ
55〜55 配管
60 供給ノズル盤
70 多孔板

Claims (32)

  1. 複数種の処理液を用いた、次の各工程(1)〜(10)からなる基板処理法。
    (1)第1の処理液を基板処理槽に貯える貯留工程、
    (2)前記貯留された第1の処理液に被処理基板を浸漬して、処理を行う第1処理工程、
    (3)前記処理を終了した後に、第1の処理液を短時間に排出する第1処理液急速排出工程、
    (4)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
    (5)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
    (6)前記排出を終了した後に、第1の処理液とは異なる第2の処理液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して、前記被処理基板の処理を行う第2処理工程、
    (7)前記処理を終了した後に、第2の処理液を短時間に排出する第2処理液急速排出工程、
    (8)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
    (9)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
    (10)前記排出を終了した後に、前記被処理基板を乾燥する乾燥工程。
  2. 前記第1、第2の処理液は各種薬液であり、前記リンス液は純水であることを特徴とする請求項1記載の基板処理法。
  3. 前記各工程(4)、(6)及び(8)において、前記処理液又はリンス液は、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つを含む状態で放射状に散布することを特徴とする請求項1又は2記載の基板処理法。
  4. 前記各程(3)、(5)、(7)及び(9)の排出時間は、それぞれ5秒以内であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の基板処理法。
  5. 前記工程(3)、(7)で排出された第1、第2の処理液は、それぞれ回収されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の基板処理法。
  6. 前記工程(10)では、少なくとも2種類の乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の基板処理法。
  7. 前記乾燥流体の1種類は有機溶剤の蒸気と不活性ガスとからなる混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項6記載の基板処理法。
  8. 前記有機溶剤の蒸気は、サブミクロンサイズのミストを含んだものであることを特徴とする請求項7記載の基板処理法。
  9. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項7又は8記載の基板処理法。
  10. 複数種の処理液を用いた、次の各工程(1)〜(11)からなる基板処理法。
    (1)第1の処理液を基板処理槽に貯える貯留工程、
    (2)前記貯留された第1の処理液に被処理基板を浸漬して、処理を行う第1処理工程、
    (3)前記処理を終了した後に、第1の処理液を短時間に排出する第1処理液急速排出工程、
    (4)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
    (5)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
    (6)前記排出を終了した後に、第1の処理液とは異なる第2の処理液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して、前記被処理基板の処理を行う第2処理工程、
    (7)前記処理を終了した後に、第2の処理液を短時間に排出する第2処理液急速排出工程、
    (8)前記排出を終了した後に、リンス液を前記基板処理槽の上方開口部から放射状に散布するとほぼ同時に、底部からも供給して前記被処理基板の洗浄を行う洗浄工程、
    (9)前記洗浄を終了した後に、前記リンス液の供給を中止し、前記基板処理槽に残留するリンス液を短時間に排出するリンス液急速排出工程、
    (10)前記(6)〜(9)の工程を1回以上繰り返し、その際、前記第2の処理液として過去に使用した第1及び第2の処理液とは異なる他の処理液を使用して処理する工程、
    (11)前記排出を終了した後に、前記被処理基板を乾燥する乾燥工程。
  11. 前記第1、第2及び他の処理液は各種薬液であり、前記リンス液は純水であることを特徴とする請求項10記載の基板処理法。
  12. 前記各工程(4)、(6)、(8)及び(10)において、前記処理液又はリンス液は、液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つを含む状態で放射状に散布されることを特徴とする請求項10又は11記載の基板処理法。
  13. 前記各程(3)、(5)、(7)、(9)及び(10)の排出時間は、それぞれ5秒以内であることを特徴とする請求項10〜12の何れか1項記載の基板処理法。
  14. 前記工程(3)、(7)及び(10)で排出された第1、第2及び他の処理液は、それぞれ回収されることを特徴とする請求項10〜13の何れか1項記載の基板処理法。
  15. 前記工程(11)では、少なくとも2種類の乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項10〜14の何れか1項記載の基板処理法。
  16. 前記乾燥流体の1種類は有機溶剤の蒸気と不活性ガスとからなる混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項15記載の基板処理法。
  17. 前記有機溶剤の蒸気は、サブミクロンサイズのミストを含んだものであることを特徴とする請求項16記載の基板処理法。
  18. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項16又は17記載の基板処理法。
  19. 複数枚の被処理基板をほぼ等ピッチに平行で且つ垂直な姿勢で保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段によって保持された前記被処理基板を収容する基板処理槽と、
    前記被処理基板を前記基板処理槽から引き上げ又は挿入する昇降手段と、
    前記基板処理槽の上方開口部を覆う蓋体と、
    前記基板処理槽に処理液等を供給する処理液供給手段と、
    前記基板処理槽内の処理液等を排出する処理液排出手段と、
    を備えた基板処理装置において、
    前記処理液供給手段は、前記基板処理槽の上方開口部から処理液等を供給する上部供給機構と底部から処理液等を供給する底部供給機構とからなり、且つ前記処理液排出手段は前記基板処理槽の底部にあって処理液等を短時間に排出する急速排出機構からなることを特徴とする基板処理装置。
  20. 前記上部供給機構は、前記処理液等を放射状に散布する供給ノズルからなることを特徴とする請求項19記載の基板処理装置。
  21. 前記供給ノズルは、前記処理液等を液滴状、霧状、蒸気状の少なくとも1つを生じるように放射状に散布する噴射ノズルであることを特徴とする請求項20記載の基板処理装置。
  22. 前記急速排出機構は、前記基板処理槽の底部に設けられた排出口と、前記排出口に接続された排出管と、前記排出管に設けられた開閉弁とを備え、前記排出口、前記排出管及び前記開閉弁は、いずれも大口径を有する部材、又は、複数の排出口、排出管及び開閉弁からなり、前記開閉弁を開くことにより前記基板処理槽に貯留された処理液が短時間に排出されることを特徴とする請求項19記載の基板処理装置。
  23. 前記開閉弁は、切換え弁からなり、前記切換え弁は配管により回収容器に接続され、前記切換え弁を操作することにより、前記処理液が前記回収容器に貯えられることを特徴とする請求項22記載の基板処理装置。
  24. 前記回収容器は、配管により貯蔵容器に接続され、前記回収容器に回収された処理液が前記貯蔵容器に給送され、前記貯蔵容器内で濃度及び温度調整されて再利用されることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
  25. 前記蓋体は、天井面が閉鎖され下部が開口し前記被処理基板を収容できる大きさを有した容器からなり、前記容器の天井面に複数個の噴射ノズルが設けられ、前記容器に前記被処理基板が収容され、前記噴射ノズルから乾燥流体が前記被処理基板に噴射されることを特徴とする請求項19記載の基板処理装置。
  26. 前記基板処理槽と前記蓋体との間に所定間隔の隙間を設け、前記隙間に前記乾燥流体の流れを調節する多孔板をスライド移動させて、被処理基板の乾燥時に前記基板処理槽の開口部を覆うことを特徴とする請求項19記載の基板処理装置。
  27. 前記蓋体と前記多孔板との間に、前記基板処理槽を収容したシンクに連通する隙間が形成されていることを特徴とする請求項26記載の基板処理装置。
  28. 前記多孔板は、所定径の穴を複数個有するパンチングプレートであることを特徴とする請求項26又は27記載の基板処理装置。
  29. 前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項25〜28の何れか1項記載の基板処理装置。
  30. 前記乾燥流体の1種類は有機溶剤の蒸気と不活性ガスとからなる混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項29記載の基板処理装置。
  31. 前記有機溶剤の蒸気は、サブミクロンサイズのミストを含んだものであることを特徴とする請求項30記載の基板処理装置。
  32. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項30又は31記載の基板処理装置。
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WO2020209127A1 (ja) * 2019-04-12 2020-10-15 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法及び基板処理システム

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