JP3237306U - ペット用墓 - Google Patents

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【課題】自宅のインテリアのイメージに調和するように形状と材料を工夫したうえで、ペットの遺骨及び遺品を収納した癒やしの気持ちを醸成でき、また、撫でることができる墓として最適な形状のペット用墓を提供する。【解決手段】その外観が、球面状部分Fと平面状部分からなるペット用墓であって、ペットの遺骨等収納部8を平面状部分からくり抜いて形成し、遺骨等収納部を蓋5で止て底面部Gとした。更に、ペット用墓を木の素材で作り、遺骨等収納部が円筒形で形成され、蓋を円形状にした。更に、平面状部分に蓋を止める円形状のくり抜き部を形成した。【選択図】図3

Description

本願考案は、ペット用の墓に関するものであり、更に詳しくは、ペットの遺骨及び遺品を納める骨壺としての機能と、室内で人に癒やしの気持ちを与えるお墓としての機能を一体化させたものである。また、室内インテリアとしてのイメージに調和するように工夫したものである。
特許文献1には、以下の記載がある。近年、ペットに対する人々の意識が急激に変わってきていると言われている。 ペットの多くが亡くなると火葬されることになるが、火葬されたペットの8割以上の飼い主がペットの遺骨を火葬場で捨てずに自宅に持ち帰るという現状がある。飼い主はペット霊園等での火葬後、ペットと離れ難く感じるため遺骨を自宅に持ち帰るのである。かかる際には、業者やペット霊園等から準備されたペット用の小さな骨壺(2.5寸サイズ)の中に遺骨を入れて持ち帰り、何となく自宅に遺骨を置いている(ゆくゆくは飼い主自身のお墓にペットの遺骨を一緒に入れて供養しようと考えている人もいる)。要するに、飼い主はペット専用の「お墓」にペットの遺骨を納めているのでは無く、そのまま自宅に置いているという現状がある。かかる現状に鑑み、いわゆる「お墓」と言うよりもインテリアの一部として、亡くなったペットを自宅で供養することができるような簡易型のペット用の「お墓」への要求が大きくなっていた。
特許文献2には、「支持台の上に載置もしくは設置したカップ状骨壷本体と、該カップ状骨壷本体の外周を囲みかつ上方をドーム状に覆うキャップ状外蓋体とより成り、該キャップ状外蓋体の少なくとも片側面に、亡きペットの写真等の表示部を設けて、ペット用骨壷とすることが記載されている。また、キャップ状外蓋体における表示部は平坦状になるように形成しておくことが好ましい。さらに、陶磁器製が好ましい。」との記載がある。
特許文献3には、開閉型手元供養具が記載されている。この開閉型手元供養具は、表紙カバー体と、表紙カバー体の内側に配設される遺影飾り台体とを備えるものである。遺骨飾り台体には遺骨収容凹部が形成され、遺骨の一部が納められた遺骨収容小袋が収容されることが記載されている。
特開2019-25272号公報 実用新案登録第3182711号公報 実用新案登録第3221057号公報
特許文献1に係る写真入り骨壺(特許文献1:発明の名称)は、簡単に言ってしまえば、亡くなったペットの骨壺の表面に亡くなったペットの写真を印刷又は転写した写真入り骨壺である。飽くまでも骨壺であって、亡くなったペットの骨を納めて供養するためのペット用のお墓としての機能は有さない。従って、いわゆる「お墓」と言うよりもインテリアの一部として、亡くなったペットを自宅で供養することができるような、簡易型であってもペット用の「お墓」を必要とする飼い主等の要求を満たすものではないと言える。
特許文献2の考案では、陶磁器について考えると落とすと壊れる可能性がある。また、ペットの墓を癒やしの対象と考えるとき、平坦状の形が最適とするには疑問がある。さらに、特許文献3では、いわゆるブックタイプであり、ペットの遺骨とふれあい癒やし対象の形状となるかについては疑問がある。
本願考案の目的は、自宅のインテリアのイメージに調和するように形状と材料を工夫したうえで、ペットの遺骨及び遺品を収納した癒やしの気持ちを醸成できるお墓を提供することにある。また、撫でることができる墓として最適な形状の墓を提供することにある。
その外観が、球面状部分と平面状部分からなるペット用墓であって、ペットの遺骨等収納部を平面状部分からくり抜いて形成し、遺骨等収納部を蓋で止て底面部としたペット用墓により解決した。更に、当該ペット用墓を木の素材で作くることにより解決した。更に、遺骨等収納部が円筒形で形成され、蓋が円形状であることにより解決した。更に、平面状部分に蓋を止める円形状のくり抜き部を形成することで解決した。また、人が当該ペット用墓をインテリアとして使用するときの大きさ、更に、撫でるときの適した大きさについても検討することで解決した。
本願考案のペット用墓は、球面状部分と平面状部分からなるので、机上等に置くと安定した使用者の癒やしの気持ちをより醸成することができる。また、木製とすることで、使用者が撫でる快感が醸成される。さらに、木製であるから、ペットの名前等も刻印することができる。なお、人間が撫でるという行為をする上では、正方形状あるいは一部湾曲した形状の物と比較して、球体の形状が最も優れているという利点がある。又、人が手で撫でる部分には、とんがった部分が形成されないので安全であるという利点がある。
図1は本願考案のペット用墓の一実施形態につき、平面図、側面図、底面図を示した図である。 図2は図1の本願考案のペット用墓の蓋を外した図である。 図3は図1で示した本願考案のペット用墓の断面図である。 実際のペット用墓の蓋を外した一使用形態につき写真で示したものである。 実際のペット用墓を撫でる形態につき写真で示したものである。
請求項1に記載した、その外観が球面状部分と平面状部分からなるペット用墓とは、当該ペット用墓を、例えば、机上に置いたとき、平面状部分が底面部となり、球面状部分が机上に現れる様な構造であることを意味する。平面状部分からはペットの遺骨等収納部が形成されている。このペット等遺骨収納部は、空洞のような構造で、その形成には、例えば、くり抜き工程により作ることができる。ペットの大きさは人と異なり多様なので、ペット用墓は特注品となる場合が多い。その場合、特に、くり抜き工程は、需要者の要望に合わせることができる。当該ペット用墓は、蓋で止めることでお墓として完成する。蓋での止め方は特に限定されない。例えば、蓋を平面状部分全体に止めると蓋自体が底面部となり、平面状部分に蓋用のくり抜き部を作成して止めると平面状部分に形成された縁と蓋が底面部となる。
球面状部分とは、球の表面の形状であって、球の一部をカットした形状を意味している。ただし、本願考案のペット用墓は、その材料、特に木材の場合には球面状部分を直接切り出し成形される。即ち、球の一部をカットするのではなく、初めから、球の一部をカットした形状に成形するのである。球そのものであると、机上等を転がる。平面状部分を底面部とすることで、机上等に置いたとき、安定しておくことができる。また、球面状部分は、人が手で撫でるときに人に安心と癒やしを与える形状となる。角または直線状の部分がある形状ではけがをしたりすることが考えられる。
本願考案のペット用墓は、その平面状部分からくり抜き部を形成してペットの遺骨等収納部とする。遺骨等収納部は、その形状は任意である。例えば、立方体形、長方体型、ピラミッド型等が考えられるが、球面状部分と平面状部分の境(後述する図で示した2の円)から均等にくり抜き行われていることが望ましいのと、その容積を考慮すると円筒形状が望ましい。なお、くり抜き部は、くり抜く円の直径は均一であることが望ましいが、それに限定されない。例えば、平面状部分からのくり抜き直径より、遺骨等収納部の底の部分のくり抜き直径が小さくても良い。当該底面部を有する球面状のお墓は、机上等に安定しておくことができ、使用者は球面状部分を机上等で撫でるようにして癒やし感を得ることができる。
請求項2の考案は、木の素材(以下、「木材」と記する。)から製造されたことを特徴としている。木材としては、特に限定されないが、加工上の利点と入手の容易性から、タモ、ブナ、カエデ等が望ましい。前述の球面状部分への加工は、木材から切り出し、表面を磨くことで最適な癒やしの材料が得られる。木材には金属または磁器製にないぬくもり感がえられる。また、木材には印字(刻印)することも容易である。
請求項3の考案は、遺骨等収納部を円筒状に成形したものである。平面状部分が円形状であることを考慮すると、遺骨等収納部は円筒形状とすることで、くり抜くことが容易となる。この場合、円形状の平面状部分に蓋をそのまま取り付けることも可能である。また、円形状の平面状部分に蓋用のくり抜き部を作成して円形状の蓋とすることもできる。遺骨等収納部円筒形状とすることで、必要な容積を確保することもできる。
請求項4の考案は、蓋用のくり抜き部を作成して円形状の蓋としたものである。上述の通り、この場合には、底面部は、平面状部分の縁と円形状の蓋から構成される。その例は、図面で後述する。
請求項5の考案は、ペット用墓をインテリアとして室内に置くときの好ましい形態を示したものである。請求項6の考案は、撫でる墓として使用するときの好ましい状態を示している。球面状部分の外周部分の直径と、底面部から球面状部分の頂点までの高さ、そして底面部の直径を示したもので、室内用に使用して、手で癒やしを感じる撫でる墓を検討したとき得られたものである。
以下、本願考案のペット用墓について、その一実施形態につき、図面により説明する。但し、本願考案はその考案特定事項を備える限りにおいて当該ペット用墓を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本願考案のペット用墓の一実施形態の3面図であって、平面図、側面図、底面図である。図1のペット用墓は、平面状部分の縁と円形状の蓋から底面部が構成される一実施形態である。従って、図1のペット用墓は、球面状部分Fと平面状部分からなるが、底面部として示したのは、平面状部分の縁と円形状の蓋である(以下、併せて示すときは「底面部G」とする。)。球面状部分Fは球の一部をカットした形状、底面部Gは当該球の一部をカットした部分、すなわちペット用墓の底面を形成する。球面状部分Fと底面部Gの境が円2である。
図1(A)は、平面図であり、当該ペット用墓を、例えば、テーブルのごとき台に置いた場合に、その上から頂点1を見た平面図である。球面状部分Fのみが見える形となる。平面図では、単に円と見えるだけである。円の中心が本願のペット用墓の頂点1に相当する。そして、円は、球面状部分Fの最も大きい外周3に相当する。すなわち、ペット用墓を人が撫でるときには、その大きさに相等する。球面状部分Fにつき、頂点1で直線L1に沿って切断した断面図は図3に示した。
図1(B)は、側面図である。側面から見ると円の一部が球面状部分Fであり、カットした直線が底面部Gである。なお、後述する図3は断面図なので、球面状部分Fと底面部Gの関係を明確に示した。円の直径に相当するのが外周3の位置の直径に相当する長さL2である。底面部Gから頂点1までの長さ、すなわち、ペット用墓の高さがL3である。L2は、5~20センチメートルが好ましい。また、L3は4~18センチメートルが好ましい。この大きさが室内でインテリアとしておくことのできる大きさとして好ましいからである。人が撫でることを考慮すると、6~12センチメートルが特に好ましい。L3/L2は、6/10~9/10が好ましい。机上等において安定し人が撫でることを考慮すると、7/10~9/10が特に好ましい。
図1(C)は、底面図である。蓋用にもくり抜き部を形成したものを表示している。底面部Gは、円2を境にしてその内側が相当する。なお、後述するが、底面部Gの直径はL6で示す。底面から見た図なので、球面状部分F、球面状部分の最も大きい外周3、底面部の縁4があり、その縁内には蓋5が設けられている。後述するように、蓋を外すと、ペットの遺骨等収納部が現れる。蓋はビス等6で留められ、取り外しも可能である。
図2は図1の本願考案のペット用墓の蓋を外した図である。図2(A)は、図1(C)から蓋5を取り外した状態に相当し、図2(B)は、図2(B)を斜めから見た図である。底面部の縁4内には、くり抜くことにより、ペットの遺骨等収納部8が形成されている。その外側は蓋5を取り付けるための蓋用くり抜き9があり、くり抜き部の縁10にビス用穴7を設けている。ペットの遺骨等収納部8は、くり抜き部の縁10からのくり抜き円12の直径L4と遺骨等収納部のくり抜き底円13の直径L5は同じであっても良いし、L4に対して、L5を小さくしても良い。
図3(A)は、上述のように図1(A)のL1で切断した図1(B)の断面図であり、図3(B)は、蓋5の平面図(底面から見た図)である。球面状部分の頂点1、球面状部分の最も大きい外周3(位置を示した)、ペットの遺骨等収納部8、ビス用穴7、蓋のビス用穴11である。L6は底面部Gの直径、L7は蓋用くり抜き9の直径、L8は蓋の厚さ、L9はペットの遺骨等収納部8のくり抜き長さ、L10は蓋の直径である。
一般に木材は経年変化で狂いが生じることが考えられるので、蓋用くり抜きの構造の場合、蓋の直径L10は、蓋用くり抜き9の直径L7よりも1~2ミリメートル小さくすることが望ましい。底面部Gの直径L6は4~18センチメートルが好ましい。蓋用のくり抜き部9の直径L7は3~16センチメートルが好ましい。L9は、L3の4~18センチメートルに対して、その2/3程度の3~12センチメートルの範囲で、任意に選択することができる。
図5と図6は本願考案の一実施形態につき実際に作成したペット用墓を写真で示したものである。図5はペットの遺骨を収納する様子を示したもの、図6はペット用墓を撫でる様子を示した写真である。木製であるため、印字(刻印)も判別できる。
室内インテリアとして優れたペット用墓を提供できる。
F ペット用墓の球面状部分
G ペット用墓の底面部
1 ペット用墓頂点
2 球面状部分Fと底面部Gの境の円
3 球面状部分の最も大きい外周の位置(ペット用墓の撫でるときの大きさに相等)
4 底面部の縁
5 蓋
6 ビス等
7 ビス用穴
8 ペットの遺骨等収納部
9 蓋用くり抜き
10 くり抜き部の縁
11 蓋5のビス用穴
12 遺骨等収納部のくり抜き底円
13 くり抜き部の縁10からのくり抜き円
L1 断面図の切断面を示す線
L2 外周3の位置の直径に相当する長さ
L3 底面部Gから頂点1までの長さ(ペット用墓の高さに相等)
L4 ペットの遺骨等収納部8の縁(くり抜き部の縁)での直径(内径)
L5 ペットの遺骨等収納部8の底円部の直径(内径)
L6 底面部Gの直径
L7 蓋用くり抜き9の直径
L8 ふたの厚さ
L9 ペットの遺骨等収納部8のくり抜き長さ
L10 蓋の直径
と図は本願考案の一実施形態につき実際に作成したペット用墓を写真で示したものである。図はペットの遺骨を収納する様子を示したもの、図はペット用墓を撫でる様子を示した写真である。木製であるため、印字(刻印)も判別できる。
請求項1に記載した、その外観が球面状部分と平面状部分からなるペット用墓とは、当該ペット用墓を、例えば、机上に置いたとき、平面状部分が底面部となり、球面状部分が机上に現れる様な構造であることを意味する。平面状部分からはペットの遺骨等収納部が形成されている。このペット遺骨収納部は、空洞のような構造で、その形成には、例えば、くり抜き工程により作ることができる。ペットの大きさは人と異なり多様なので、ペット用墓は特注品となる場合が多い。その場合、特に、くり抜き工程は、需要者の要望に合わせることができる。当該ペット用墓は、蓋で止めることでお墓として完成する。蓋での止め方は特に限定されない。例えば、蓋を平面状部分全体に止めると蓋自体が底面部となり、平面状部分に蓋用のくり抜き部を作成して止めると平面状部分に形成された縁と蓋が底面部となる。

Claims (6)

  1. その外観が、球面状部分と平面状部分からなるペット用墓であって、ペットの遺骨等収納部を平面状部分からくり抜いて形成し、遺骨等収納部を蓋で止て底面部としたペット用墓。
  2. 木の素材で作られた請求項1記載のペット用墓。
  3. 遺骨等収納部が円筒形で形成され、蓋が円形状であることを特徴とする請求項1または2記載のペット用墓。
  4. 平面状部分に蓋を止める円形状のくり抜き部が形成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のペット用墓。
  5. 球面状部分の直径が5~20センチメートルであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のペット用墓。
  6. 底面部の直径が4~18センチメートルであって、底面部から球面状部分の頂点までの長さが4~18センチメートルであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のペット用墓。
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