JP3236212B2 - 焦電性物質を含有する繊維製品 - Google Patents

焦電性物質を含有する繊維製品

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JP3236212B2 JP07833496A JP7833496A JP3236212B2 JP 3236212 B2 JP3236212 B2 JP 3236212B2 JP 07833496 A JP07833496 A JP 07833496A JP 7833496 A JP7833496 A JP 7833496A JP 3236212 B2 JP3236212 B2 JP 3236212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦電性物質と、金
属イオンを保持させた無機粒子とを含む繊維製品および
繊維に関する。より詳細には、本発明は、血行の促進、
自律神経失調症の治療、新陳代謝の促進などのように、
身体症状を改善し健康を増進させる機能のほか、食品や
生花の鮮度保持、油汚れの清浄および殺菌の機能にも優
れる繊維製品およびそのための繊維に関するものであ
る。本発明の繊維製品は、前記した優れた特性を活かし
て、衣類、その他の身体着用品、寝具類、食品や生花用
の包材、ワイピングクロスなどのようなワイピング用品
などとして極めて有効に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】トルマリンに代表される電気石は、焦電
気(パイロ電気またはピロ電気ともいう)を示すことが
広く知られている。そして、電気石などのような焦電性
鉱物は、その焦電性という特異な特性に基づく“圧痛
点”(いわゆる“つぼ”)に対する刺激効果として、血
行の促進、新陳代謝の促進、自立神経失調症の治療など
のように、身体症状を改善し健康を増進させる機能を有
することが知られている。そのため、このような効果を
得ることを目的として、通常身につけたり身体に接して
使用されることの多い衣類や寝具類などのような繊維製
品中に電気石などのような焦電性鉱物を含有させること
が従来から色々提案されている(特開平2−16976
4号公報、特開平6−184808号公報、特開平6−
228808号公報、実開平5−22579号公報
等)。
【0003】しかしながら、トルマリンで代表される電
気石などのような焦電性鉱物は極めて高価であり、特に
繊維中に含有させ易くするために微粉化した焦電性鉱物
は一層高価であるので、繊維や繊維製品中に焦電性鉱物
を高濃度で含有させることは経済性などの点から実際に
は困難である。そのため、焦電性鉱物が上記したような
種々の優れた特異的な性質を有しているにも拘わらず、
焦電性鉱物を含有する実用性に優れる繊維や繊維製品が
実際には得られていないのが実情である。
【0004】
【発明の内容】上記のような状況下に、本発明者らは、
高価な焦電性鉱物をそれほど多量に使用しなくても、焦
電性鉱物の優れた特性を充分に発揮させたり増幅するこ
とのできる方法を見出すことを目的として色々検討を重
ねてきた。その結果、焦電性鉱物などのような焦電性物
質と特定の金属イオンとを併存させると、焦電性鉱物の
上記した特異的な特性が増幅されて、焦電性物質の使用
量を低減できること、そしてそのような少量の焦電性物
質の使用にも拘わらず、焦電性物質によってもたらされ
る“圧痛点”の刺激作用に伴う血行の促進機能、新陳代
謝の促進機能、自立神経失調症の治療作用などが充分に
増強されて、身体症状の改善や健康の増進に極めて有効
であることを見出した。本発明者らは、更に、焦電性物
質と特定の金属イオンとを併存させた布帛などのような
繊維製品が、食品や生花などに対して良好な鮮度保持作
用を有していて食品や生花用の包材としても極めて有効
であること、更には油などで汚れた食器やその他の物品
の洗浄に用いるワイピング用品などとしても極めて有効
であることをも見出した。
【0005】本発明者らは上記した種々の知見に基づい
て、繊維または繊維製品中に焦電性物質と金属イオンと
の両方を併存させるのに一層適した方法を開発すべく更
に研究を続けた。その結果、金属イオンを繊維に含有さ
せるかまたは繊維に付着させるに当たっては、金属イオ
ンをセラミックなどのような無機物の粒子に保持させ
て、それを焦電性物質と共に繊維または繊維製品中に含
有させたり、繊維表面に付着させると、上記した焦電性
物質による作用、すなわち血行の促進、自律神経失調症
の治療、新陳代謝の向上などのような身体症状を改善し
健康を増進させる作用、食品や生花の鮮度保持作用、清
浄作用などが充分に増幅されて良好な効果が得られるこ
と、しかも前記した種々の作用が短期間に低減したり失
われたりせずに、長期に亙って持続して発揮され得るこ
とを見出した。
【0006】かくして、本発明によれば、焦電性物質と
共に、金属イオンを保持させた無機粒子を含んでいるこ
とを特徴とする繊維製品、より具体的には、焦電性物質
と共に、金属イオンを保持させた無機粒子を繊維中に含
有するかまたは表面に付着してあることを特徴とする繊
維製品が提供される。そして、本発明により、上記の繊
維製品の製造に用いられる、焦電性物質と共に金属イオ
ンを保持させた無機粒子を繊維中に含有するかまたは表
面に付着してあることを特徴とする繊維が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。上記したように、本発明の繊維および繊維製品
は、焦電性物質と共に、金属イオンを保持させた無機粒
子(以下「金属イオン保持無機粒子」という)を含んで
いることが必要であり、その場合に焦電性物質および金
属イオン保持無機粒子は、繊維中に含有させてあって
も、または繊維の表面に脱落しないようにして付着させ
ておいてもよい。
【0008】本発明では、「焦電性物質」として、焦電
気(パイロ電気またはピロ電気)を示す物質であればい
ずれも使用できる。本発明で使用し得る焦電性物質の代
表例としては電気石やイキョク鉱などのような焦電性鉱
物を挙げることができ、そのうちでも電気石の一種であ
るトルマリンが好ましく用いられる。そして、これら焦
電性物質は、特に微粒子や微粉末状の形態のものが、そ
の表面積が大きいために焦電機能を充分に発揮し、前記
した効果を一層高いものとするので好ましい。しかも、
繊維中への焦電性物質の均一分散性、焦電性物質を含有
する繊維の紡糸時の断糸防止性、焦電性物質を繊維表面
に付着させる場合におけるその付着強度や脱落のしにく
さ、得られる繊維の強度などの点からも、焦電性物質を
微粉末状または微粒子状で用いるのが好ましい。このよ
うな観点から、一般に、焦電性物質の平均粒径は2μm
以下であることが好ましく、1μm以下であることがよ
り好ましい。
【0009】また、前述のように、本発明の繊維および
繊維製品は、焦電性物質と共に金属イオン保持無機粒子
を含んでいることが重要であり、金属イオン保持無機粒
子は繊維中に含有させても、または繊維の表面に脱落し
ないようにして付着させてもよい。無機粒子に保持させ
る金属イオンの具体例としては、銀、亜鉛、銅、金、白
金、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、クロムおよび錫から
選ばれる少なくとも1種の金属のイオンを挙げることが
できる。前記した金属イオンは単独で無機粒子に保持さ
せてもまたは2種以上を無機粒子に保持させてもよい。
特に、本発明の繊維製品が、衣服、身体着用品、寝具類
などのような人体に触れることの多い製品であったり、
食品用包材、食器洗い用のワイピングクロスなどのよう
な食品や食器などに対して用いられる製品である場合に
は、安全性や衛生面から、銀、亜鉛、銅、金、白金、
鉄、ニッケルおよびコバルトから選ばれる少なくとも1
種の金属のイオンを無機粒子に保持させて用いるのが好
ましい。
【0010】また、金属イオンを保持させるための無機
粒子としては、繊維の劣化などを示さない無機粒子であ
ればいずれも使用できるが、イオン交換能や金属イオン
吸着能を有していて金属イオンの保持能の高い無機粒子
を用いるのが好ましい。好ましい無機粒子の代表例とし
ては、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシ
ウムなどのようなイオン交換能を有する無機粒子を挙げ
ることができ、そのうちでもゼオライトがより好まし
い。無機粒子としてゼオライトを用いる場合は充分に加
熱乾燥して水分率を低くしておくと、金属イオンを保持
したゼオライトを繊維形成性重合体中に添加して紡糸す
る工程における支障が少なくなり、しかも得られる繊維
の強度の低下を防止することができるので好ましい。
【0011】金属イオンを保持させるための無機粒子
は、その平均粒径が3μm以下であるのが好ましく、2
μm以下であるのが好ましく、1μm以下であるのがよ
り好ましい。無機粒子の平均粒径が3μmよりも大きい
と、紡糸時にフィルターの目詰まりや断糸を生じて紡糸
時の繊維化工程性が不良になり易い。一方、無機粒子の
平均粒径があまりに小さ過ぎる場合(通常0.1μm以
下の場合)も、粒子が二次凝集を起こして紡糸時のフィ
ルターの目詰りや、繊維の延伸工程時の毛羽の発生など
が生じ易くなる。
【0012】金属イオン保持無機粒子としては、金属イ
オンを高濃度で保持しているものがよく、例えば無機粒
子がイオン交換能を有するゼオライトなどの場合は、そ
のイオン交換容量の90%以上が金属イオンでイオン交
換されているのが好ましく、また金属イオンが無機粒子
の物理的な吸着能によって保持されている場合は飽和時
の90%以上になるようにして金属イオンを吸着してい
るのがよい。
【0013】金属イオン保持無機粒子は、通常、前記し
た銀、亜鉛、その他の金属のイオンを含む水溶液などで
無機粒子を含浸処理したのち乾燥することによって得ら
れる。勿論、この方法に限らず、金属イオンを高濃度で
保持している無機粒子を調製し得る方法であればいずれ
も採用できる。
【0014】本発明では、前述のように、焦電性物質お
よび金属イオン保持無機粒子を繊維中に含有させても、
または繊維の表面に接着用樹脂などのような結合剤を用
いて脱落しないように付着させておいてもよい。焦電性
物質および/または金属イオン保持無機粒子を含ませよ
うとする繊維が、木綿、麻、羊毛、絹などのような天然
繊維である場合は、繊維中に焦電性物質および/または
金属イオン保持無機粒子を含有させることが困難である
ので、結合剤を用いて繊維の表面に付着させる方法を用
いるとよい。また、焦電性物質および/または金属イオ
ン保持無機粒子を含ませようとする繊維が、合成繊維、
半合成繊維または再生繊維である場合は、焦電性物質お
よび/または金属イオン保持無機粒子を繊維形成性重合
体からなる紡糸原料に添加して紡糸することによって焦
電性物質および/または金属イオン保持無機粒子を繊維
中に含有する繊維を製造することができるが、紡糸して
得られた繊維の表面に結合剤を用いて焦電性物質および
/または金属イオン保持無機粒子を付着させてもよい。
【0015】特に、焦電性物質および/または金属イオ
ン保持無機粒子を含ませようとする繊維が合成繊維、半
合成繊維または再生繊維である場合において、繊維形成
性重合体からなる紡糸原料中に焦電性物質および/また
は金属イオン保持無機粒子を添加して紡糸することによ
って得られる焦電性物質および/または金属イオン保持
無機粒子が繊維中に含有されている繊維は、焦電性物質
および金属イオン保持無機粒子が該繊維中に強固に保持
されていて容易に脱落しないので、上記した血行障害の
改善やその他の作用を長期に亙って安定して発揮するこ
とができる。
【0016】そして、焦電性物質および/または金属イ
オン保持無機粒子を繊維形成性重合体からなる紡糸原料
中に添加して紡糸することによってこれらの物質を繊維
中に含有する繊維を製造するに当たっては、次のような
種々の態様をとることができる。 焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒子
を繊維全体に均一に分散含有させる。 繊維断面の中央部または表面部とで焦電性物質およ
び/または金属イオン保持無機粒子の含有量(分布)が
異なるようにする。例えば、芯鞘型複合繊維の芯または
鞘の一方のみに焦電性物質および/または金属イオン保
持無機粒子を含有させるか、または芯と鞘とでそれらの
物質の含有量を異ならせておく。 焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒子
が海島状に繊維中に分布するようにして含有させる。例
えば、海島型複合繊維の海または島の一方のみに焦電性
物質および/または金属イオン保持無機粒子を含有させ
るか、または海と島とでそれらの物質の含有量を異なら
せておく。 焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒子
をサイドバイサイド状に繊維中に分布するよう含有させ
る。例えば、サイドバイサイド型複合繊維の一方の成分
のみに焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒
子を含有させるか、または一方の成分と他方の成分とで
それらの物質の含有量を異ならせておく。 焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒子
を繊維断面中にランダムに含有させておく。
【0017】更に、本発明において、焦電性物質および
金属イオン保持無機粒子の両方を含む繊維製品を製造す
るに当たっては、例えば、(1) 一つの繊維(A)に
焦電性物質を含有または付着させ、また別の繊維(B)
に金属イオン保持無機粒子を含有または付着させ、前記
の繊維(A)および繊維(B)と共に、必要に応じて他
の繊維(C)を用いて、糸、布帛、その他の繊維製品を
形成する方法;または(2) 一つの繊維(D)に焦電
性物質と金属イオン保持無機粒子の両方を同時に含有ま
たは付着させて、その繊維(D)を必要に応じて他の繊
維(C)と併用して繊維製品を形成する方法;を採るこ
とができる。しかしこれらの限られず、焦電性物質およ
び金属イオン保持無機粒子の両方が全体にわたって混在
する繊維製品が得られるような方法であれば、いずれも
採用することができる。
【0018】本発明の繊維製品を製造するに当たって
は、特に上記した(1)の方法を採用するのが好まし
い。すなわち、上記した(1)の方法による場合は、繊
維(A)には焦電性物質のみを含有させ、また繊維
(B)には金属イオン保持無機粒子のみを含有させるの
で、紡糸原料中における無機粒子(焦電性物質と金属イ
オン保持無機粒子)の含有量を低く抑えることができ、
その結果、紡糸工程における支障、たとえば紡糸パック
の目詰まり、紡糸時の糸切れなどが生じにくくなり、し
かも繊維(A)および繊維(B)の強度を充分に高いも
のとすることができる。また、焦電性物質を所定の量で
含有または付着している繊維(A)、金属イオン保持無
機粒子を所定の量で含有または付着している繊維(B)
および必要に応じて使用される繊維(C)とそれぞれ予
め製造して用意しておけば、目的とする繊維製品の種類
や用途などに応じて、繊維(A)、繊維(B)および繊
維(C)の使用割合(配合割合)を調節することによっ
て、繊維製品における焦電性物質および金属イオン保持
無機粒子の含有量を簡単に調節することができる。上記
した(1)の方法は、かかる観点からも好ましい。
【0019】上記した(1)の方法によって焦電性物質
および金属イオン保持無機粒子の両方を含む布帛やその
他の繊維製品を製造する方法としては、例えば、 (i) 短繊維状の繊維(A)、短繊維状の繊維(B)
および必要に応じて短繊維状の繊維(C)を用いて焦電
性物質および金属イオン保持無機粒子を含む混紡糸を製
造し、その混紡糸を必要に応じて他の糸などと併用し
て、布帛やその他の繊維製品を製造する方法; (ii) フィラメント状の繊維(A)およびフィラメン
ト状の繊維(B)を必要に応じてフィラメント状の繊維
(C)と共に混繊して焦電性物質および金属イオン保持
無機粒子を含むフィラメント糸(混繊糸)を製造し、その
フィラメント糸を必要に応じて他の糸などと併用して、
布帛やその他の繊維製品を製造する方法; (iii) 繊維(A)、繊維(B)および必要に応じて
繊維(C)を用いて、水流絡合、ニードリング、バイン
ダー結合などのような従来既知の任意の絡合または結合
方式によって、繊維同士を絡み合わせたり結合させて、
焦電性物質および金属イオン保持無機粒子を含む不織布
を製造する方法; などを挙げることができる。しかしながら、勿論、本発
明はこれらの方法に限定されない。
【0020】焦電性物質および/または金属イオン保持
無機粒子を繊維中に含有する繊維を製造する場合におい
て、焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒子
を繊維形成性重合体に添加する方法としては、これらに
限定されるものではないが、繊維形成性重合体の重合
時または重合直後に添加する方法;既に製造されてい
る繊維形成性重合体に高濃度で添加してマスターバッチ
とする方法;繊維形成性重合体が紡糸口金から紡出さ
れるまでの任意の段階(例えば重合体のペレットを製造
する段階、紡糸段階など)で該重合体に添加する方法な
どを採用することができる。そして、上記の添加方法
による場合は、例えば、繊維形成性重合体製造用の原料
スラリーに添加する方法、プレポリマーを更に重縮合さ
せる直前に該プレポリマーに添加する方法、繊維形成性
重合体の製造直後であってそれが未だ液状にある間に添
加する方法など、種々の態様を採用ることができる。
【0021】焦電性物質のみを含有する前記した繊維
(A)では、焦電性物質の含有量が繊維形成性重合体の
重量に基づいて0.1〜20重量%であるのが好まし
く、1〜5重量%であるのがより好ましい。また、金属
イオン保持無機粒子のみを含有する前記した繊維(B)
では、金属イオン保持無機粒子の含有量が繊維形成性重
合体の重量に基づいて0.1〜20重量%であるのが好
ましく、1〜5重量%であるのがより好ましい。また、
焦電性物質と金属イオン保持無機粒子の両方を同時に含
有する前記した繊維(D)では、焦電性物質および金属
イオン保持無機粒子の含有量がそれぞれ0.1重量%以
上であって且つ両者の合計含有量が20重量%以下であ
るのが好ましく、それぞれの含有量が1重量%以上であ
って且つ両者の合計含有量が5重量%以下であるのがよ
り好ましい。
【0022】繊維(A)における焦電性物質の含有量が
0.1重量%未満であると、また繊維(B)における金
属イオン保持無機粒子の含有量が0.1重量%未満であ
ると、繊維(A)および繊維(B)を必要に応じて繊維
(C)と共に用いて糸、布帛、その他の繊維製品を形成
した際に、前記した効果、すなわち血行の促進、自律神
経失調症の治療、新陳代謝の促進などのような身体症状
を改善し健康を増進させる機能、食品や生花の鮮度を保
持する機能、油汚れを清浄する作用、殺菌作用などを充
分に発揮し得る繊維製品が得られにくくなる。一方、繊
維(A)における焦電性物質の含有量が20重量%を超
えると、また繊維(B)中の金属イオン保持無機粒子の
含有量が20重量%を超えると、繊維(A)または繊維
(B)を紡糸する際にフィルターの目詰まり、単糸切れ
などのようなトラブルを生じ易くなり、しかも得られる
繊維の強度が低下し易くなる。
【0023】また、繊維(D)における焦電性物質およ
び金属イオン保持無機粒子のそれぞれの含有量が0.1
重量%未満であると、繊維(D)を用いて糸、布帛、そ
の他の繊維製品を形成した際に、前記した効果を充分に
発揮し得る繊維製品が得られにくくなる。一方、繊維
(D)における焦電性物質と金属イオン保持無機粒子と
の合計含有量が20重量%を超えると、繊維(D)を製
造する際にフィルターの目詰まり、単糸切れなどのトラ
ブルを生じ易くなり、しかも得られる繊維(D)の強度
が低下し易くなる。
【0024】焦電性物質および金属イオン保持無機粒子
の含有量または付着量は、繊維製品の種類、その用途な
どに応じて調節することができる。繊維製品が例えば布
帛である場合には、通常、布帛の重量に基づいて、焦電
性物質を約0.1〜20重量%および金属イオン保持無
機粒子を約0.1〜20重量%の割合で含有または付着
しているようにするのがよく、それによって前記した効
果を充分に発揮させることができる。そして、繊維製品
においては、焦電性物質の存在箇所の近くに金属イオン
保持無機粒子が存在するようにしておくのが好ましく、
それによって焦電性物質の上記した種々の特性が金属イ
オンによって効果的に増幅される。
【0025】繊維(A)、繊維(B)および必要に応じ
て繊維(C)を用いて前記(1)の方法によって本発明
の繊維製品を製造するに当たっては、これらの繊維の使
用割合を、繊維製品の種類や用途、繊維(A)における
焦電性物質の含有または付着量、繊維(B)における焦
電性物質の含有量または付着量などに応じて調節するこ
とができる。例えば、焦電性物質を0.1〜20重量%
の割合で含有または付着している繊維(A)および金属
イオン保持無機粒子を0.1〜20重量%の割合で含有
または付着している繊維(B)を、必要に応じて繊維
(C)と共に用いて繊維製品を製造する場合は、繊維
(A):繊維(B):繊維(C)が約5〜50:5〜5
0:0〜90の重量割合になるように使用するのが好ま
しい。
【0026】本発明の繊維製品を構成する繊維の種類は
何ら制限されず、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、天
然繊維、無機繊維などのいずれであってもよい。本発明
で用い得る合成繊維の例としては、ポリエチレンテレフ
タレートやポリブチレンテレフタレートやその他のポリ
エステルのようなポリエステル繊維;ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン11、ナイロン610、ナイロン6
12などのような脂肪族ポリアミド繊維;脂環族ポリア
ミド繊維;芳香族ジアミンおよび/または芳香族ジカル
ボン酸またはこれらの誘導体を用いて形成された芳香族
ポリアミド繊維(例えばポリフェニレンイソフタルアミ
ド繊維、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド繊維、p
−フェニレンテレフタルアミド繊維など);ポリエチレ
ンやポリプロピレンなどのようなポリオレフィン繊維;
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−アクリロニトリル共重合体などのような塩化
ビニル系重合体からなる繊維;ポリ塩化ビニデン、塩化
ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−酢
酸ビニル共重合体などのような塩化ビニリデン系重合体
からなる繊維;ポリウレタン繊維;ポリアクリロニトリ
ル、アクリロニトリル−塩化ビニル共重合体などのよう
なアクリル系繊維;ポリビニルアルコール系繊維;ポリ
クラール繊維;フッ素含有重合体系繊維;蛋白−アクリ
ロニトリル共重合体繊維;ポリグリコール繊維;ポリフ
ェノール樹脂繊維などを挙げることができる。
【0027】本発明で用い得る半合成繊維の例としては
アセテート繊維などが、再生繊維の例としてはレーヨ
ン、キュプラなどを挙げることができる。また、本発明
で用い得る天然繊維の例としては、木綿、麻、羊毛、絹
などを挙げることができる。更に、本発明では、場合に
よってガラス繊維、炭素繊維、金属繊維などのような無
機繊維を使用することもできる。上記した繊維のうちで
も、本発明の繊維製品をポリエステル繊維、ポリアミド
繊維、ポリウレタン繊維、アクリル繊維、レーヨンなど
から形成するのが好ましい。
【0028】繊維として天然繊維を用いる場合は、前述
のように、繊維中に焦電性物質および/または金属イオ
ン保持無機粒子を含有させることが困難であるので、接
着性樹脂などのような結合剤を用いて焦電性物質および
金属イオン保持無機粒子を繊維表面に付着させる方法を
採用するのが好ましい。その場合に、天然繊維表面への
焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒子の付
着は、天然繊維を用いて布帛やその他の繊維製品を製造
する前、または天然繊維を用いて布帛やその他の繊維製
品を形成した後に行うことができるが、後者の方法が便
利である。
【0029】本発明の繊維製品を合成繊維、半合成繊
維、再生繊維などを用いて形成する場合は、上記したよ
うに焦電性物質および/または金属イオン保持無機粒子
を繊維中に含有させた繊維を用いても、または繊維表面
に結合剤などを用いて付着させた繊維を用いてもよい
が、上記したように、前者の繊維を用いるのが好まし
い。
【0030】本発明の繊維製品を構成する繊維は、断面
形状や構造に何ら制限されない。繊維の断面形状は、例
えば丸型、中空状、偏平状、楕円形、3〜14葉型、T
字型、V字型、3〜6角形、ドッグボーン型などのよう
な種々の形状であることができる。繊維の構造は、例え
ば、複合構造であっても、非複合構造であってもよく、
複合構造である場合には、それは例えば芯鞘型複合繊
維、海島型複合繊維、サイドバイサイド型複合繊維、そ
れらの混在型複合繊維、ランダム複合型繊維などである
ことができる。
【0031】本発明の繊維製品における繊維の太さも、
また、特に制限されない。また、長さ方向の形態も制限
されず、長さ方向にほぼ同じ直径を有する繊維であって
も、長さ方向に異なる直径を有する太細繊維であって
も、またはそれ以外の繊維であってもよい。繊維は短繊
維であっても、長繊維であっても、フィラメント繊維で
あってもいずれでもよい。本発明の繊維製品が糸である
場合には、それは紡績糸であっても、フィラメント糸で
あっても、短繊維と長繊維との複合糸であってもよく、
また仮撚加工、タスラン加工、捲縮加工などのような加
工が施されたものであってもよい。
【0032】本発明の繊維製品は、同じ素材の繊維から
形成されていても、または2種以上の異なる素材の繊維
から形成されていてもよく、同じ素材の繊維から形成す
る場合であっても、単繊維繊度、断面形状、その他の点
が互いに同じ繊維から形成されていても、互いに異なる
繊維から形成されていてもよい。より具体的には、例え
ば、本発明の繊維製品を上記した繊維(A)、繊維
(B)および必要に応じて繊維(C)から形成する場合
には、繊維(A)、繊維(B)および繊維(C)のすべ
てが同じ素材の繊維であっても、または異なる素材から
なる2種または3種以上の繊維からなっていてもよい。
【0033】本発明の繊維製品を構成する繊維は、焦電
性物質および/または金属イオン保持無機粒子以外に
も、繊維の種類などに応じて、従来から慣用されている
各種の添加剤、例えば紫外線安定製剤、酸化防止剤、難
燃剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、抗菌剤、防虫剤、防
ダニ剤、消臭剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、蓄熱剤な
ど、を含有していてもよい。
【0034】本発明の繊維製品には種々の繊維製品が包
含され得るが、代表的には糸;織布、編布、不織布など
のような布帛;パイル織物、パイル編物などのようなパ
イル布帛;前記の糸、布帛、パイル布帛などから形成さ
れた衣類やその他の身体着用品;寝具類;食品用包材;
生花用包材;ワイピング用品などを挙げることができ
る。より具体的にいうと、焦電性物質と共に金属イオン
保持無機粒子を含む繊維、糸、布帛などを用いて形成さ
れている本発明の繊維製品の代表例としては、肌着、靴
下、ストッキング、パジャマ、上衣、スラックス、サポ
ーター、ヘッドバンド、帽子などのような衣類や身体着
用品;布団の中詰材(詰め綿など)、布団の側地、シー
ツ、毛布、布団カバー、枕、枕カバー、ベッドカバー、
ベッドの中詰材などのような寝具類を挙げることができ
る。そして、前記した衣類やその他の着用品を身につけ
たり、前記した寝具類を使用して就寝すると、金属イオ
ン保持無機粒子によってその焦電特性が増幅された焦電
性物質の働きによって、血行の促進、自律神経失調症の
治療、新陳代謝の向上などの効果が従来よりも一層良好
に表れて、不良な身体症状が改善され、健康が増進され
る。また、無機粒子に担持させた上記の金属イオンはそ
れ自体で殺菌作用を有しているので、衣類などの身体着
用品や寝具類を衛生的に保つことができる。更に、上記
した衣類やその他の身体着用品、寝具類を洗濯する場合
は、従来よりも少ない洗剤の使用量でそれに付着してい
る油汚れなどを円滑に除去できる。
【0035】焦電性物質および金属イオン保持無機粒子
を含む本発明の繊維製品は、また、これを食品用の包材
として用いた場合に、食品の変色、変質、腐敗などを防
止または低減して、食品の鮮度を長期間良好に保つこと
ができる。食品用包材の形態は特に制限されず、例え
ば、不織布シートやクッション効果も兼ね備えた厚手の
繊維構造体であっても良い。本発明の食品用包材は、そ
れを使用し得る食品の種類に特に制限がないが、肉類、
魚介類、野菜類、果物、卵などのような生鮮食料品のほ
か、水分含量が多くて長期保存ができない種々の食品の
包材として適している。
【0036】本発明の繊維製品は、さらにこれを生花用
の包材として用いた場合にも、生花の変色、しおれなど
を低減させて、花や葉の色や状態を長く良好に保つこと
ができる。例えば、生花を輸送する際に本発明の包材に
よって包装すると、生花の品質を長く良好に保つことが
でき、商品価値の高い生花を消費者に提供できる。本発
明の包材は、それを使用し得る生花の種類には特に制限
されず、例えば、ラン、バラ、ユリ、チューリップ、ガ
ーベラ、カーネーションなどのような種々の生花の包材
として用いることができる。
【0037】焦電性物質および金属イオン保持無機粒子
を含む本発明の繊維製品は、食品や生花の包材として用
いる場合、食品や生花のサイズや形に適合した種々の形
態のものであることができる。例えば、それは、食品や
生花を包むためのシート、食品や生花を束ねるための
帯、食品や生花を入れるための袋、食品や生花を他の包
材で包装する際に填材として使用するための繊維塊など
であることができる。
【0038】また、焦電性物質および金属イオン保持無
機粒子を含む本発明の繊維製品から形成されたワイピン
グ用品は、食器などを洗う際のワイピングクロス、身体
などを洗う際のクロスなどとして極めて有効であり、洗
剤やセッケンを使用せずに、または従来よりも少ない洗
剤やセッケンの使用量で、食器に付着している油汚れ
や、身体の油脂分や汚れを円滑に落として清浄にするこ
とができる。この場合に、ワイピングクロスや身体洗浄
用のクロスは、各々の使用目的に応じてそのサイズや形
状などを決めればよく、限定されるものではないが、例
えば普通の方形のクロス様のもの、手を入れることので
きるミトン状の形態のもの、背中などを洗うことができ
る手ぬぐい様のもの、であることができる。
【0039】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明はそれにより限定されない。
【0040】《実施例 1》 (1) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)に、その重量に基づいてトルマリン(ブラジル
産)の微粉末(平均粒径1μm以下)を5重量%の割合
で添加し、これを280℃で紡糸ノズルより紡糸し、常
法によって延伸および捲縮加工を行った後に切断して、
単繊維繊度3デニール、繊維長51mmの短繊維を製造
した[繊維(A1)]。 (2) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)にその重量に基づいて銀イオンおよび亜鉛イオン
によってイオン交換(イオン置換)したゼオライト微粉
末(品川燃料株式会社製「ゼオミック」)を2重量%の
割合で添加し、これを280℃の紡糸ノズルより紡糸
し、常法によって延伸、捲縮加工を行った後に切断し
て、単繊維繊度3デニール、繊維長51mmの短繊維を
製造した[繊維(B1)]。 (3) トルマリンの微粉末を添加しなかった以外は上
記の(1)と同様にして、単繊維繊度3デニール、繊維
長51mmの短繊維を製造した[繊維(C1)]。 (4) 上記(1)〜(3)で得た繊維(A1)、繊維
(B1)および繊維(C1)を30:40:30の重量比
で混綿し、通常の紡績工程を経て、20番手(綿番手)
の紡績糸を製造した。この紡績糸をパイル糸として使用
し、また地糸として20番手のポリエチレンテレフタレ
ート100%紡績糸を使用して、シール織物織機によっ
てシール毛布(パイル長さ=約10mm、毛布の目付け
=約1000g/m2)を製造した。
【0041】《比較例 1》実施例1の(1)で製造し
た繊維(A1)と実施例1の(3)で製造した繊維
(C1)とを30:70の重量比で混綿して得た紡績糸
(20番手)をパイル糸として用いた以外は実施例1の
(4)と同様にして、シール毛布(パイル長さ=約10
mm、毛布の目付け=約1000g/m2)を製造し
た。
【0042】《比較例 2》実施例1の(2)で製造し
た繊維(B1)と実施例1の(3)で製造した繊維
(C1)とを30:70の重量比で混綿して得た紡績糸
(20番手)をパイル糸として用いた以外は実施例1の
(4)と同様にして、シール毛布(パイル長さ=約10
mm、毛布の目付け=約1000g/m2)を製造し
た。
【0043】《比較例 3》実施例1の(3)で製造し
た繊維(C1)のみを使用して製造した紡績糸(20番
手)をパイル糸として用いた以外は実施例1の(4)と
同様にして、シール毛布(パイル長さ=約10mm、毛
布の目付け=約1000g/m2)を製造した。
【0044】《臨床試験》脳梗塞などによる末梢血行障
害で入院中の6名の患者A〜Fに、上記の実施例1およ
び比較例1〜3であるしたシール毛布を、実施例1、比
較例1、比較例2および比較例3の順番でそれぞれ1週
間づつ着用させ、その間に足の裏の体温を体温測定装置
(日本電子社製「サーモヴィジョン」)を使用して1週
間継続して測定して、1週間の平均体温を調べたとこ
ろ、下記の表1に示すとおりであった。
【0045】
【表1】
【0046】上記の表1の結果にみるとおり、焦電性物
質および金属イオン保持無機粒子の両方を含んでいる実
施例1の本発明のシール毛布を着用した場合には、6名
の患者のうち5名の患者において、焦電性物質のみを含
んでいる比較例1のシール毛布、金属イオン保持無機粒
子のみを含んでいる比較例2のシール毛布並びに焦電性
物質および金属イオン保持無機粒子の両方を含んでいな
い比較例3のシール毛布を着用した場合に比べて、身体
の末端部である足の裏の体温が高くなっている。このよ
うに体温の上昇効果が認められたということから、本発
明のシール毛布は血行の促進効果に優れることがわか
る。
【0047】《実施例 2》 (1) レーヨン原料中に、トルマリン(ブラジル産)
の微粉末(平均粒径1μm以下)を5重量%の割合で添
加し、常法によって紡糸した後に切断して、単繊維繊度
2デニール、繊維長51mmのレーヨン短繊維を製造し
た[繊維(A2)]。 (2) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)に、その重量に基づいて銀イオンおよび亜鉛イオ
ンによってイオン交換(イオン置換)したゼオライト微
粉末(品川燃料株式会社製「ゼオミック」)を2重量%
の割合で添加し、これを280℃の紡糸ノズルより紡糸
し、常法によって延伸および捲縮加工を行った後に切断
して、単繊維繊度1.4デニール、繊維長51mmのポ
リエステル短繊維を製造した[繊維(B2)]。 (3) トルマリンの微粉末を添加しなかった以外は上
記の(1)と同様にして、単繊維繊度2デニール、繊維
長51mmのレーヨン短繊維を製造した[繊維
(C2)]。 (4) 上記(1)〜(3)で得た繊維(A2)、繊維
(B2)および繊維(C2)を5:30:65の重量比で
混綿した後、常法によって開繊−カーディング後に水流
絡合して不織布(目付25g/m2)を製造した。この
不織布を30cm×50cmの大きさに切断して食品用
包材を製造した。
【0048】《実施例 3》 (1) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)に、その重量に基づいてトルマリン(ブラジル
産)の微粉末(平均粒径1μm以下)を2重量%、並び
に銀イオンおよび亜鉛イオンによってイオン交換(イオ
ン置換)したゼオライト微粉末(品川燃料株式会社製
「ゼオミック」)を10重量%の割合で添加し、実施例
2の(2)と同じ条件で繊維化し、単繊維繊度1.4デ
ニール、繊維長51mmのポリエステル短繊維を製造し
た[繊維(A3)]。 (2) 上記(1)で得た繊維(A3)および実施例2の
(3)で得た繊維(C2)を85:15の重量比で混綿
した後、常法によって開繊−カーディング後に水流絡合
して不織布(目付28g/m2)を製造した。この不織
布を30cm×50cmの大きさに切断して食品用包材
を製造した。
【0049】《実施例 4》 (1) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)に、その重量に基づいてトルマリン(ブラジル
産)の微粉末(平均粒径1μm以下)を10重量%、並
びに銀イオンおよび亜鉛イオンによってイオン交換(イ
オン置換)したゼオライト微粉末(品川燃料株式会社製
「ゼオミック」)を2重量%の割合で添加し、実施例2
の(2)と同じ条件で繊維化し、単繊維繊度1.4デニ
ール、繊維長51mmのポリエステル短繊維を製造した
[繊維(A4)]。 (2) 上記(1)で得た繊維(A4)および実施例2の
(3)で得た繊維(C2)を10:90の重量比で混綿
した後、常法によって開繊−カーディング後に水流絡合
して不織布(目付26g/m2)を製造した。この不織
布を30cm×50cmの大きさに切断して食品用包材
を製造した。
【0050】《比較例 4》 (1) 実施例2の(1)で製造した繊維(A2)(ト
ルマリンを含有するレーヨン短繊維)と実施例2の
(3)で製造した繊維(C2)(トルマリンおよび金属
イオンのいずれも含有しないレーヨン短繊維)とを1
0:90の重量比で混綿したものを用いた以外は実施例
2の(4)と同様にして、不織布製の食品用包材を製造
した。
【0051】《比較例 5》 (1) 実施例2の(2)で製造した繊維(B2)(金
属イオン保持無機粒子を含有するポリエチレンテレフタ
レート短繊維)と実施例2の(3)で製造した繊維(C
2)(トルマリンおよび金属イオンのいずれも含有しな
いレーヨン短繊維)とを10:90の重量比で混綿した
ものを用いた以外は実施例2の(4)と同様にして、不
織布製の食品用包材を製造した。
【0052】《比較例 6》 (1) 実施例2の(3)で製造した繊維(C2)(ト
ルマリンおよび金属イオンのいずれも含有しないレーヨ
ン短繊維)を用いて実施例2の(4)と同様にして、不
織布製の食品用包材を製造した。
【0053】《食品の鮮度保持試験》 (1) 上記の実施例2〜4および比較例4〜6で製造
した食品用包材の各々でブロッコリー(約100g)を
完全に包んで、それを5℃の冷蔵庫に貯蔵して、その3
日後、1週間後および10日後におけるブロッコリーの
状態を肉眼で観察した。その結果は、下記の表2に示す
とおりであった。 (2) また、同じ食品用包材で牛肉(約100g)を
完全に包んで、それを5℃の冷蔵庫に貯蔵して、その3
日後、1週間後および2週間後における牛肉の状態を肉
眼で観察した。その結果は下記の表2に示すとおりであ
った。
【0054】
【表2】
【0055】上記の表2の結果から、焦電性物質および
金属イオン保持無機粒子の両方を含んでいる実施例2〜
4の本発明の食品用包材を用いてブロッコリーを包装し
た場合には、1週間経過後もブロッコリーの黄変や腐敗
が生じておらずその鮮度が良好に保たれており、10日
後に若干黄変が生ずる程度であって、ブロッコリーの鮮
度が長期間良好に保たれることがわかる。それに対し
て、焦電性物質のみを含んでいる比較例4の食品用包材
を用いた場合、金属イオン保持無機粒子のみを含んでい
る比較例5の食品用包材を用いた場合、並びに焦電性物
質および金属イオン保持無機粒子のいずれも含んでいな
い比較例6の食品用包材を用いた場合には、いずれも、
1週間を越えると腐敗が始まり、10日後には腐敗臭が
発生しており、ブロッコリーの鮮度が良好に保たれない
ことがわかる。
【0056】更に、上記の表2の結果から、焦電性物質
および金属イオン保持無機粒子の両方を含んでいる実施
例2〜4の本発明の食品用包材を用いて牛肉を包装した
場合には、少なくとも3日後までは牛肉に何ら変化を生
じておらず、その鮮度が良好に保たれ、1週間後に若干
変色が生ずる程度であって、牛肉の鮮度が長期間良好に
保たれることがわかる。それに対して、焦電性物質のみ
を含んでいる比較例4の食品用包材を用いた場合、金属
イオン保持無機粒子のみを含んでいる比較例5の食品用
包材を用いた場合並びに焦電性物質および金属イオン保
持無機粒子のいずれも含んでいない比較例6の食品用包
材を用いた場合には、いずれも、3日後に既に牛肉の赤
身の部分が黒味を帯びて変色し、1週間後には変色と肉
質の硬化が生じ、しかも2週間後には腐敗が進行し、牛
肉の鮮度が良好に保たれないことがわかる。
【0057】《実施例 5》 (1) レーヨン原料中に、トルマリン(ブラジル産)
の微粉末(平均粒径1μm以下)を5重量%の割合で添
加し、常法によって紡糸した後に切断して、単繊維繊度
2デニール、繊維長51mmのレーヨン短繊維を製造し
た[繊維(A5)]。 (2) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)に、その重量に基づいて銀イオンおよび亜鉛イオ
ンによってイオン交換(イオン置換)したゼオライト微
粉末(品川燃料株式会社製「ゼオミック」)を2重量%
の割合で添加し、これを280℃の紡糸ノズルより紡糸
し、常法によって延伸および捲縮加工を行った後に切断
して、単繊維繊度1.4デニール、繊維長38mmのポ
リエステル短繊維を製造した[繊維(B5)]。 (3) 上記(1)でトルマリンの微粉末を添加しない
こと以外は上記(1)と同様にして、単繊維繊度2デニ
ール、繊維長51mmのレーヨン短繊維を製造した[繊
維(C5)]。 (4) 上記(1)〜(3)で得た繊維(A5)、繊維
(B5)および繊維(C5)を30:20:50の重量比
で混綿した後、常法によって開繊−カーディング後に水
流絡合して不織布(目付40g/m3)を製造した。こ
の不織布を30cm×30cmの大きさに切断してワイ
ピングクロスを製造した。
【0058】《実施例 6》 (1) レーヨン原料中に、トルマリン(ブラジル産)
の微粉末(平均粒径1μm以下)を2重量%の割合で添
加し、常法によって紡糸した後に切断して、単繊維繊度
2デニール、繊維長51mmのレーヨン短繊維を製造し
た[繊維(A6)]。 (2) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)に、その重量に基づいて銀イオンおよび亜鉛イオ
ンによってイオン交換(イオン置換)したゼオライト微
粉末(品川燃料株式会社製「ゼオミック」)を18重量
%の割合で添加し、これを280℃の紡糸ノズルより紡
糸し、常法によって延伸および捲縮加工を行った後に切
断して、単繊維繊度1.4デニール、繊維長38mmの
ポリエステル短繊維を製造した[繊維(B6)]。 (3) 上記で得た繊維(A6)、繊維(B6)および実施
例5の(3)で得られた繊維(C5)を45:10:4
5の重量比で混綿した後、常法によって開繊−カーディ
ング後に水流絡合して不織布(目付40g/m3)を製
造した。この不織布を30cm×30cmの大きさに切
断してワイピングクロスを製造した。
【0059】《実施例 7》 (1) レーヨン原料中に、トルマリン(ブラジル産)
の微粉末(平均粒径1μm以下)を18重量%の割合で
添加し、常法によって紡糸した後に切断して、単繊維繊
度2デニール、繊維長51mmのレーヨン短繊維を製造
した[繊維(A7)]。 (2) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=
0.75)に、その重量に基づいて銀イオンおよび亜鉛
イオンによってイオン交換(イオン置換)したゼオライ
ト微粉末(品川燃料株式会社製「ゼオミック」)を2重
量%の割合で添加し、これを280℃の紡糸ノズルより
紡糸し、常法によって延伸および捲縮加工を行った後に
切断して、単繊維繊度1.4デニール、繊維長38mm
のポリエステル短繊維を製造した[繊維(B7)]。 (3) 上記で得た繊維(A7)、繊維(B7)および実施
例5の(3)で得た繊維(C5)を8:12:80の重
量比で混綿した後、常法によって開繊−カーディング後
に水流絡合して不織布(目付40g/m3)を製造し
た。この不織布を30cm×30cmの大きさに切断し
てワイピングクロスを製造した。
【0060】《実施例 8》 (1) ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.
75)に、その重量に基づいてトルマリン(ブラジル
産)の微粉末(平均粒径1μm以下)を0.3重量%、
並びに銀イオンおよび亜鉛イオンによってイオン交換
(イオン置換)したゼオライト微粉末(品川燃料株式会
社製「ゼオミック」)を0.3重量%の割合で添加し、
実施例2の(2)と同じ条件で繊維化して、単繊維繊度
1.4デニール、繊維長51mmのポリエステル短繊維
を製造した[繊維(A8)]。 (3) 上記で得た繊維(A8)と実施例5の(3)で得
た繊維(C5)とを60:40の重量比で混綿した後、
常法によって開繊−カーディング後に水流絡合して不織
布(目付40g/m3)を製造した。この不織布を30
cm×30cmの大きさに切断してワイピングクロスを
製造した。
【0061】《比較例 7》 (1) 実施例5の(1)で製造した繊維(A5)(ト
ルマリンを含有するレーヨン短繊維)と実施例5の
(3)で製造した繊維(C5)(トルマリンおよび金属
イオンのいずれも含有しないレーヨン短繊維)を30:
70の重量比で混綿したものを用いた以外は実施例5の
(4)と同様にして、不織布製のワイピングクロスを製
造した。
【0062】《比較例 8》 (1) 実施例5の(2)で製造した繊維(B5)(金
属イオン保持したゼオライト微粉末を含むポリエステル
短繊維)と実施例5の(3)で製造した繊維(C5
(トルマリンおよび金属イオン保持無機粒子のいずれも
含有しないレーヨン短繊維)とを30:70の重量比で
混綿したものを用いた以外は実施例5の(4)と同様に
して、不織布製のワイピングクロスを製造した。
【0063】《比較例 9》 (1) 実施例5の(3)で製造した繊維(C5)(ト
ルマリンおよび金属イオン保持無機粒子のいずれも含有
しないレーヨン短繊維)を用いて実施例5の(4)と同
様にして、不織布製のワイピングクロスを製造した。
【0064】《洗浄試験1》直径約7cm、深さ5cm
のガラス製の食器を10個用意し、この食器の内面に脱
脂綿に浸み込ませたサラダ油を均一に塗布した。次い
で、水道水(水温約25℃)を流しながら、洗剤を何ら
使用せずに、サラダ油を内面に塗布した前記の食器の1
0枚を上記の実施例5〜8および比較例7〜9で製造し
たワイピングクロスの各々を用いて順に各20秒間洗っ
た後、食器の内面に塗ったサラダ油の落ち具合を肉眼で
観察すると共に、手で触れてみて調べた。その結果は下
記の表3に示すとおりであった。
【0065】
【表3】 例 : 食器の洗浄結果 実施例5:10枚の食器ともすべて油が完全に落ちている。 実施例6:10枚の食器ともすべて油が完全に落ちている。 実施例7:10枚の食器ともすべて油が完全に落ちている。 実施例8:10枚の食器ともすべて油が完全に落ちている。 比較例7:ほとんどのものは油が落ちているが、2枚の食器に油が付着して いるのが認められた。 比較例8:10枚の食器とも油が付着して残っており、完全に落ちていない。 比較例9:10枚の食器とも油が付着して残っており、完全に落ちていない。
【0066】上記の表3の結果から、焦電性物質および
金属イオン保持無機粒子の両方を含んでいる実施例5〜
8のワイピングクロスを用いて油の付着している食器を
洗った場合には、洗剤を何ら用いていないにも拘わら
ず、常温の水で食器の油汚れを効果的に落とすことがで
きること、そのため本願発明のワイピングクロスを用い
る場合は洗剤などによる廃水の汚染を防止できることが
わかる。また、焦電性物質のみを含んでいる比較例7の
ワイピングクロスを用いた場合、金属イオン保持無機粒
子のみを含んでいる比較例8のワイピングクロスを用い
た場合、並びに焦電性物質および金属イオン保持無機粒
子のいずれも含んでいない比較例9のワイピングクロス
を用いた場合には、いずれも、常温の水のみでは食器の
油汚れを完全には落とせず、洗剤を使用したり、温水を
使用する必要のあることがわかる。
【0067】《洗浄試験2》直径約7cm、深さ5cm
のプラスチック製の食器を3個用意し、この食器の内面
に脱脂綿を用いてラード(ペースト状)を均一に塗布
し、上記の実施例5〜8および比較例7〜9で得られた
乾燥した状態のワイピングクロスを用いて拭きとり、食
器に残存するラードの程度を下記に示す学校給食広報の
試験方法(昭和53年No.343)のオイルレッド法
により調べた。その結果を下記の表4に示す。
【0068】[オイルレッド法]食器に0.1%オイル
レッドエタノール溶液を適量入れ、オイルレッド溶液が
食器の内面全体にいきわたるように食器を回転させた
後、水を満たした水槽中で水道水を流しながら食器を軽
く水洗する。脂肪性残留物が付着している部分が赤色を
呈するので、食器の内面に赤く呈色している部分がある
ものを陽性(+)、そうでないものを陰性(−)と判定
する。
【0069】
【表4】 実 施 例 比 較 例 5 6 7 8 7 8 9 食器1 − − − − + + + 食器2 − − − − + − + 食器3 − − − − − + +
【0070】上記の表4から明らかなように、焦電性物
質および金属イオン保持無機粒子の両方を含んでいる実
施例5〜8のワイピングクロスを用いて油の付着してい
る食器を拭きとった場合には食器にラードが残っていな
い。これに対して、焦電性物質のみを含んでいる比較例
7のワイピングクロスを用いた場合、金属イオン保持無
機粒子のみを含んでいる比較例8のワイピングクロスを
用いた場合、並びに焦電性物質および金属イオン保持無
機粒子のいずれも含んでいない比較例9のワイピングク
ロスを用いた場合には、いずれも、3個の食器のうち2
個以上でラードの残存が認められた。
【0071】
【発明の効果】本発明の繊維製品では、焦電性物質の焦
電特性が金属イオン保持無機粒子によって増幅されてい
るので、高価な焦電性物質を多量に使用しなくても、血
行の促進、自律神経失調症の治療、新陳代謝の促進など
のような身体症状を改善し健康を増進させる効果をもた
らす。さらには、本発明の繊維製品は、食品や生花の鮮
度保持、油汚れの清浄および殺菌の機能をも具備してい
る。特に、本発明の繊維製品が、衣類、その他の身体着
用品および寝具類である場合は、それらを使用したとき
に、焦電性物質によってもたらされる“圧痛点”の刺激
作用に伴って、血行の促進、新陳代謝の促進、自立神経
失調症の治療などの効果が従来よりも増強されて表われ
て、不良な身体症状が改善され健康が増進される。しか
も、無機粒子に担持させた上記の金属イオンはそれ自体
で殺菌作用を有しているので、衣類などの身体着用品や
寝具類を衛生的に保つことができ、またそれらの洗濯時
には従来よりも少ない洗剤の使用量で付着している油汚
れなどを円滑に除去できる。
【0072】本発明の繊維製品は、それを食品用の包材
として用いた場合には、食品の変色や変質を防止してそ
の鮮度を長期に亙って保つことができ、またそれを生花
用の包材として用いた場合には、生花の変色、しおれな
どを低減させて長持ちさせることができる。本発明の繊
維製品は、それを食器や身体などを洗う際のクロスとし
て用いた場合には、洗剤やセッケンを使用せずに、また
は従来よりも少ない洗剤やセッケンの使用量で、食器に
付着している油汚れや、身体の油脂分や汚れを円滑に落
として清浄にすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 憲二 大阪府大阪市北区梅田1丁目12番39号 株式会社クラレ内 (56)参考文献 特開 平6−184808(JP,A) 特開 平6−228808(JP,A) 特開 平2−169764(JP,A) 特開 平6−306705(JP,A) 特開 平5−161671(JP,A) 特開 平5−9827(JP,A) 特開 平4−228609(JP,A) 実開 平5−22579(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 11/00 D01F 1/00 - 8/18

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦電性物質と共に、金属イオンを保持さ
    せた無機粒子を含んでいることを特徴とする繊維製品。
  2. 【請求項2】 繊維製品が、糸または布帛である請求項
    1の繊維製品。
  3. 【請求項3】 繊維製品が、衣類、それ以外の身体着用
    品または寝具類である請求項1の繊維製品。
  4. 【請求項4】 繊維製品が、食品または生花用の包材で
    ある請求項1の繊維製品。
  5. 【請求項5】 繊維製品が、ワイピング用品である請求
    項1の繊維製品。
  6. 【請求項6】 金属イオンが、銀、亜鉛、銅、金、白
    金、鉄、ニッケルおよびコバルトから選ばれる少なくと
    も1種の金属のイオンである請求項1〜5のいずれか1
    項の繊維製品。
  7. 【請求項7】 焦電性物質を繊維中に含有するかまたは
    繊維表面に付着してある繊維、金属イオンを保持させた
    無機粒子を繊維中に含有するかまたは繊維表面に付着し
    てある繊維、および必要に応じて他の繊維、を用いて形
    成したものである請求項1〜6のいずれか1項の繊維製
    品。
  8. 【請求項8】 焦電性物質と金属イオンを保持させた無
    機粒子との両者を繊維中に含有するかまたは繊維表面に
    付着してある繊維、および必要に応じて他の繊維、を用
    いて形成したものである請求項1〜6のいずれか1項の
    繊維製品。
  9. 【請求項9】 焦電性物質と共に、金属イオンを保持さ
    せた無機粒子を繊維中に含有するかまたは表面に付着し
    てあることを特徴とする繊維。
  10. 【請求項10】 金属イオンが、銀、亜鉛、銅、金、白
    金、鉄、ニッケルおよびコバルトから選ばれる少なくと
    も1種の金属のイオンである請求項9の繊維。
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