JP3233827B2 - スポット溶接部の遅れ破壊特性の優れた高強度pc鋼棒およびその製造方法 - Google Patents
スポット溶接部の遅れ破壊特性の優れた高強度pc鋼棒およびその製造方法Info
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Description
よび建築、橋梁等のプレストレストコンクリート構造物
の補強材として広く使われているPC鋼棒に関わるもの
であり、特に強度が1300MPa以上である遅れ破壊
特性の優れた高強度PC鋼棒およびその製造方法に関す
るものである。
レストレストコンクリート構造物の補強材として広く使
われているPC鋼材は、通常、JIS G 3536に
規定されているPC鋼線及びPC鋼より線、JIS G
3109に規定されているPC鋼棒が使われている。
PC鋼線に用いられる材料はJIS G 3502に適
合したピアノ線材であり、パテンティング処理をした
後、伸線加工することにより製造される。
684号公報に記載されているように、C量が0.25
〜0.35%の中炭素鋼を用いて焼入れ・焼戻し処理を
することによって製造されている。PC鋼線の強度はP
C鋼棒に比べ高いものの、C含有量が高いためにスポッ
ト溶接ができないという欠点がある。
はPC鋼線に比べ良好であるが、「プレストレストコン
クリート設計施工規準・同解説」(日本建築学会編集、
丸善)の43〜45頁に記載されているように、強度が
1275MPa(130kgf/mm2 )を超えるような高強
度PC鋼棒は、PC鋼線に比べて遅れ破壊特性が劣って
いる。また、特公平5−59967号公報に記載されて
いるように、スポット溶接部は急冷されるためマルテン
サイトを主体とした組織となり、スポット溶接部で遅れ
破壊が発生しやすくなるという問題点がある。
の知見として、例えば、特公平5−59967号公報で
は、P、S含有量を低減することが有効であると提案し
ている。確かに、低P、低S化は遅れ破壊に対して有効
であるが、現行のPC鋼棒のP、S含有量はいずれも既
に0.01%前後となっており、JIS G 3109
で規定されている量より低いレベルにあるのが実態であ
る。P、S含有量を更に低減化することは可能である
が、製造コストが高くなる。
Si、Mn含有量を規制するとともに焼入れ処理後、焼
戻し工程中で曲げ加工または引き抜き加工を施すことを
提案している。さらに、特開平5−7963号公報で
は、PC鋼棒と鉄線とのスポット溶接部周辺に樹脂被覆
層を設けて遅れ破壊に対する感受性を低下させることが
提案されている。しかしながら、いずれの提案も本発明
者らの試験では、大幅な遅れ破壊特性の改善には至って
いない。以上のように、従来の技術では、遅れ破壊特性
を抜本的に向上させた高強度のPC鋼棒を製造すること
には限界があった。
状に鑑みなされたものであって、遅れ破壊特性の良好な
強度が1300MPa以上の高強度のPC鋼棒を実現す
るとともに、その製造方法を提供することを目的とする
ものである。
れ・焼戻し処理によって製造した種々の強度レベルのP
C鋼棒を用いて、遅れ破壊挙動を詳細に解析した。遅れ
破壊は鋼材中の水素に起因して発生していることは既に
明らかである。そこで、遅れ破壊特性について、遅れ破
壊が発生しない「限界拡散性水素量」を求めることによ
り評価した。
のレベルの拡散性水素量を含有させた後、遅れ破壊試験
中に試料から大気中に水素が抜けることを防止するため
にCdめっきを施し、その後、大気中で所定の荷重を負
荷し、遅れ破壊が発生しなくなる拡散性水素量を評価す
るものである。
の破断時間の関係について解析した一例を示す。試料中
に含まれる拡散性水素量が少なくなるほど遅れ破壊に至
るまでの時間が長くなり、拡散性水素量がある値以下で
は遅れ破壊が発生しなくなる。この水素量を「限界拡散
性水素量」と定義する。
破壊特性は良好であり、鋼材の成分、熱処理等の製造条
件によって決まる鋼材固有の値である。なお、試料中の
拡散性水素量はガスクロマトグラフで容易に測定するこ
とができる。
量を増加させる手段、即ち遅れ破壊特性を上げるべく、
オーステナイト結晶粒度、鋼材成分、熱処理条件の影響
等について検討を重ねた。この結果、上記の要因のいず
れを大きく変化させても遅れ破壊特性は大幅に向上でき
ないことがわかった。
粒界割れであることから、遅れ破壊特性の大幅な向上を
達成するためには、粒界割れの発生を防止することが重
要であるとの結論に達した。
止する手段について、種々検討を重ねた結果、組織をベ
イナイトにし、且つPC鋼棒の表層から軸中心方向に少
なくても半径の10%にわたる領域において、オーステ
ナイト粒の長さと幅の比であるアスペクト比(オーステ
ナイト粒の長径/短径)が1.2以上である組織を形成
させれば、1300MPaを超えるような高強度域でも
オーステナイト粒界割れを防止できることを発見した。
方向に伸長させ、アスペクト比を1.2以上にしたベイ
ナイト組織の鋼は、破壊形態が粒内割れになるため、限
界拡散性水素量が大幅に増加し、耐遅れ破壊特性が格段
に向上すると言う全く新たな知見を見出したのである。
法として、熱間圧延温度と圧下率の最適な熱間圧延条件
を選択することによって、アスペクト比を1.2以上に
させることが可能であることを明らかにした。
持してベイナイト組織にしたPC鋼棒の焼戻し処理工程
において、焼戻し温度への加熱速度を増加させると同じ
オーステナイト粒内割れでも限界拡散性水素量が向上
し、遅れ破壊特性が格段に向上することを見い出した。
形態、熱間圧延条件、熱処理条件を最適に選択すれば、
遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼棒を実現できるとい
う結論に達し、本発明をなしたものである。
のであって、その要旨とするところは、次の通りであ
る。 (1)重量%で、C:0.2〜0.6%、Si:0.0
5〜2.0%、Mn:0.2〜2.0%、Al:0.0
05〜0.1%を含有するか、あるいは更にCr:0.
05〜2.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ni:
0.05〜5.0%、Cu:0.05〜1.0%、V:
0.05〜0.3%、Nb:0.005〜0.1%、T
a:0.005〜0.5%、W:0.05〜0.5%、
Ti:0.005〜0.05%、B:0.0003〜
0.0050%の1種または2種以上を含むとともに残
部はFe及び不可避的不純物よりなる鋼において、ベイ
ナイト組織からなり、且つ少なくても表層から0.1R
(R:PC鋼棒の半径)の領域で旧オーステナイト粒の
長さと幅の比が1.2以上であり、さらに限界拡散性水
素量が0.57ppm以上であり、かつ引張強さが13
00MPa以上であることを特徴とする遅れスポット溶
接部の破壊特性の優れた高強度PC鋼棒。
するに際して、少なくても700〜900℃の温度範囲
で総圧下率が20%以上の熱間圧延を行う工程を経た
後、速やかに200〜600℃の温度範囲で5〜180
0秒間保持するか、あるいは、その後、更に10℃/秒
以上の加熱速度で250〜550℃の温度範囲に加熱し
焼き戻すことを特徴とするスポット溶接部の遅れ破壊特
性の優れた高強度PC鋼棒の製造方法。
定理由について述べる。 C:CはPCの鋼棒の強度を確保する上で必須の元素で
あるが、0.2%未満ではベイナイト組織において所要
の強度が得られず、一方0.6%を超えるとスポット溶
接性が著しく劣化するため、0.2〜0.6%の範囲に
制限した。
させるとともに、固溶体硬化作用によって強度を高める
作用がある。0.05%未満では前記作用が発揮でき
ず、一方、2%を超えても添加量に見合う効果が期待で
きないため、0.05〜2.0%の範囲に制限した。
るばかりでなく、焼入性を高めるために有効な元素であ
るが、0.2%未満では上記の効果が得られず、一方
2.0%を超えるとベイナイト変態終了に要する時間が
長くなり生産性が悪化するために、0.2〜2.0%の
範囲に制限した。
AlNを形成することによりオーステナイト粒の粗大化
を防止する効果を有しているが、0.005%未満では
これらの効果が発揮されず、0.1%を超えても効果が
飽和するため0.005〜0.1%の範囲に限定した。
あるが、本発明においては、さらにこの鋼にCr:0.
05〜2.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ni:
0.05〜5.0%、Cu:0.05〜1.0%、V:
0.05〜0.3%、Nb:0.005〜0.1%、T
a:0.005〜0.5%、W:0.05〜0.5%、
Ti:0.005〜0.05%、B:0.0003〜
0.0050%の1種または2種以上を含有せしめるこ
とができる。
るとともに焼戻し処理時の軟化抵抗を増加させるために
有効な元素であるが、0.05%未満ではその効果が十
分に発揮できず、一方2.0%を超えるとスポット溶接
性が劣化するために0.05〜2.0%に限定した。
抵抗を有し熱処理後の引張強さを高めるために有効な元
素であり、更にリラクゼーション特性を向上させ、未再
結晶温度を上昇させる効果も有しているが、0.05%
未満ではその効果が少なく、一方1.0%を超えるとベ
イナイト変態終了に要する時間が長くなるため、0.0
5〜1.0%の範囲に制限した。
性を向上させるとともに焼入性を向上させて引張強さを
増加させるために添加されるが、0.05%未満ではそ
の効果が少なく、一方5.0%を超えても添加量にみあ
う効果が発揮できないため、0.05〜5.0%の範囲
に制限した。
めに有効な元素であるが、0.05%未満では効果が発
揮できず、1.0%を超えると熱間加工性が劣化するた
め、0.05〜1.0%に制限した。
ーステナイト粒を微細化させるとともにリラクゼーショ
ン値を増加させる効果があるが、0.05%未満では前
記作用の効果が得られず、一方0.3%を超えても効果
が飽和するため0.05〜0.3%に限定した。
ることによりオーステナイト粒を微細化させるために有
効な元素である。また、Nbは未再結晶温度を大幅に高
める効果があり、熱間圧延仕上げ温度が高くてもオース
テナイト粒が伸長化した鋼を容易に製造できる利点があ
る。0.005%未満では上記効果が不十分であり、一
方0.1%を超えるとこの効果が飽和するため0.00
5〜0.1%に制限した。
高める効果を有しているが、0.005%未満では前記
の効果が発揮されず、0.5%を超えて添加しても効果
が飽和するため、0.005〜0.5%に限定した。
を向上させるために有効な元素であるが、0.05%未
満では前記の効果が発揮されず、一方、0.5%を超え
て添加しても効果が飽和するため、0.05〜0.5%
の範囲に限定した。
ことによりオーステナイト粒の粗大化を防止する効果と
ともにNを固定し遅れ破壊特性の向上に有効な固溶Bを
確保する効果を有しているが、0.005%未満ではこ
れらの効果が発揮されず、0.05%を超えても効果が
飽和するため0.005〜0.05%の範囲に限定し
た。
イナイト組織の鋼において、遅れ破壊特性を向上させる
効果がある。更に、Bはオーステナイト粒界に偏析する
ことにより焼入性を著しく高めるとともに、未再結晶温
度域を高温側に移行させる効果も有しており、伸長化し
たオーステナイト粒が得やすくなる。Bが0.0003
%未満では前記の効果が発揮されず、0.0050%を
超えても効果が飽和するため0.0003〜0.005
0%に制限した。
PC鋼棒の遅れ破壊特性を向上させる観点から、それぞ
れ0.015%以下が好ましい範囲である。また、Nは
Al、V、Nb、Tiの窒化物を生成することによりオ
ーステナイト粒の細粒化効果があるため、0.003〜
0.015%が好ましい範囲である。
遅れ破壊特性の向上に対して最も重要な点であるPC鋼
棒の組織形態の限定理由について述べる。図2にベイナ
イト組織からなるPC鋼棒の限界拡散性水素量、遅れ破
壊形態に及ぼすアスペクト比の影響について解析した一
例を示す。図中において黒印は粒界割れ、白印は粒内割
れ、半白印は粒界割れと粒内割れが混在していることを
示す。ここで、アスペクト比が1.0のPC鋼棒は従来
方法で製造したものであり、オーステナイト粒が伸長化
されていない鋼である。
粒を伸長化させてアスペクト比が増加するに伴い破壊形
態が粒界割れから粒内割れに移り、1.2以上では粒内
割れになる。これに対応して限界拡散性水素量が増加
し、遅れ破壊特性が格段に向上する。ここで、アスペク
ト比が1.2未満では遅れ破壊特性の向上が顕著でない
ため、アスペクト比の下限を1.2に限定した。なお、
アスペクト比が1.5以上で遅れ破壊特性の向上効果が
高くなるため、1.5以上がアスペクト比の好ましい条
件である。
1.2以上になっているPC鋼棒表層から軸中心方向の
深さに対するPC鋼棒半径の比率の関係について解析し
た一例を示す図である。アスペクト比が1.2以上であ
るPC鋼棒表層からの領域がPC鋼棒の半径に対して、
0.1未満では限界拡散性水素量の向上効果が少なく、
遅れ破壊特性に対して顕著な効果がないことがわかる。
域を少なくてもPC鋼棒表層より0.1R(R:PC鋼
棒の半径)にわたる領域に限定した。なお、図3から明
らかなように、0.2R以上で遅れ破壊特性の向上効果
が高いことから、好ましい条件は0.2R以上である。
鋼棒の製造方法では、オーステナイト粒を伸長化させる
ために低温での熱間圧延を行い、圧延後、所定の温度範
囲に保持してベイナイトを生成させるか、あるいは更に
焼戻し処理を行うものである。
と未再結晶温度を上げる元素を添加しても再結晶化しや
すく、伸長化したオーステナイト粒を得ることが困難で
あるとともに、アスペクト比が1.2以上の領域を0.
1R以上にすることが難しくなるため、上限温度を90
0℃に制限した。一方、700℃を下回ると変形抵抗が
大きくなりすぎて熱間圧延が困難になり、さらにフェラ
イト相が析出しやすくなるため下限温度を700℃に限
定した。
範囲での総圧下率が20%未満では、アスペクト比が
1.2以上である伸長化したオーステナイト粒を得るこ
とが困難であるとともに、アスペクト比が1.2以上の
領域を0.1R以上にすることが難しくなるため、総圧
下率の下限を20%に限定した。
0〜600℃の温度範囲に保持する理由は、ベイナイト
組織にするためである。ここで、保持温度が200℃未
満ではベイナイト変態が起きず、一方、600℃を超え
ると引張強さの低いベイナイトが生成するため、熱間圧
延後の保持温度範囲を200〜600℃に制限した。
で20%未満のフェライト、パーライト、残留オーステ
ナイト、マルテンサイトまたはこれらの混合組織が生成
しても遅れ破壊特性の劣化はなく、なんら制限を受ける
ものではない。
性、機械的特性は良好であるが、焼戻しマルテンサイト
組織に比べ、若干、耐力が低くなるため、耐力を高めた
い場合は、以下の条件で焼戻し処理を行うことができ
る。
化したベイナイト組織のPC鋼棒を焼き戻す際の加熱速
度(昇温速度)が10℃/秒未満では、遅れ破壊形態が
粒内割れであっても限界拡散性水素量が低く、遅れ破壊
特性の大幅な向上が望めないため、加熱速度の下限を1
0℃/秒に制限した。安定して遅れ破壊特性の優れたP
C鋼棒を製造するための好ましい条件は、20℃/秒以
上である。
は焼戻しの効果が少なく耐力の増加が期待できず、一
方、550℃を超えると引張強さが低下しやすくなり高
強度のPC鋼棒を製造することが困難になるため、焼戻
し温度範囲を250〜550℃に限定した。
理後に線径調整、他の目的で軽度の伸線加工を行っても
遅れ破壊特性、機械的特性の劣化はなく、なんら制限を
受けるものではない。
熱間圧延条件で圧延した後、ソルト浴を用いて種々の温
度範囲で保持してベイナイト組織にするか、あるいは、
その後、焼戻し処理を施してPC鋼棒を製造した。
態、遅れ破壊特性について評価した結果を表2に示す。
遅れ破壊特性は、スポット溶接を施した試料を用いて、
前に述べた限界拡散性水素量で評価を行い、負荷応力は
引張強さの80%の条件で実施した。
その他は比較例である。同表に見られるように本発明例
はいずれもPC鋼棒の限界拡散性水素量が0.57pp
m以上であり、かつ引張強さが1300MPa以上であ
るとともに、アスペクト比が1.2以上であり、且つP
C鋼棒の半径に対するアスペクト比が1.2以上の比率
が0.1以上であるため破壊形態が粒内割れとなってお
り、限界拡散性水素量が従来のPC鋼棒に比べ高く、ス
ポット溶接部の遅れ破壊特性の優れたPC鋼棒が実現さ
れている。
8は、いずれも従来の製造方法で製造したものである。
即ち、熱間圧延後、焼入れ・焼戻し処理によって製造し
たものであり、オーステナイト粒が伸長化していない例
である。このため、遅れ破壊形態が粒界割れであり、限
界拡散性水素量が低く、遅れ破壊特性が悪い例である。
件で熱間圧延を行った後にベイナイトを生成させたもの
である。オーステナイト粒が伸長化していないために、
限界拡散性水素量が低く、遅れ破壊特性が悪い例であ
る。
熱間圧延条件が適切でないためにアスペクト比が小さす
ぎて遅れ破壊特性が改善されなかった例である。更に、
比較例であるNo.13は、熱間圧延後の保持温度が高
すぎるために引張り強さが低すぎて、目的とする強度が
達成できなかった例である。
せたベイナイト組織にすることによりPC鋼棒の遅れ破
壊形態を粒界割れから粒内割れにさせて、引張強さが1
300MPa以上の高強度PC鋼棒の遅れ破壊特性を大
幅に向上させることを可能にするとともに、鋼の化学成
分、熱間圧延条件、熱処理条件を最適に選択することに
よって、その製造方法を確立したものであり、産業上の
効果は極めて顕著なものがある。
す図表である。
て解析した一例を示す図表である。
が1.2以上の比率の関係について解析した一例を示す
図表である。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量%で、 C :0.2〜0.6%、 Si:0.05〜2.0%、 Mn:0.2〜2.0%、 Al:0.005〜0.1% を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる鋼に
おいて、ベイナイト組織からなり、且つ少なくても表層
から0.1R(R:PC鋼棒の半径)の領域で旧オース
テナイト粒の長さと幅の比(以下アスペクト比とする)
が1.2以上であり、さらに限界拡散性水素量が0.5
7ppm以上であり、かつ引張強さが1300MPa以
上であることを特徴とするスポット溶接部の遅れ破壊特
性の優れた高強度PC鋼棒。 - 【請求項2】 重量%でさらに、 Cr:0.05〜2.0%、 Mo:0.05〜1.0%、 Ni:0.05〜5.0%、 Cu:0.05〜1.0%、 V :0.05〜0.3%、 Nb:0.005〜0.1%、 Ta:0.005〜0.5%、 W :0.05〜0.5%、 Ti:0.005〜0.05%、 B :0.0003〜0.0050% の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求
項1記載のスポット溶接部の遅れ破壊特性の優れた高強
度PC鋼棒。 - 【請求項3】 請求項1記載の高強度PC鋼棒を製造す
る方法であって、 重量%で、 C :0.2〜0.6%、 Si:0.05〜2.0%、 Mn:0.2〜2.0%、 Al:0.005〜0.1% を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる鋼を
熱間圧延するに際して、少なくても700〜900℃の
温度範囲で総圧下率が20%以上の熱間圧延を行う工程
を経た後、速やかに200〜600℃の温度範囲で5〜
1800秒間保持することを特徴とするスポット溶接部
の遅れ破壊特性の優れた高強度PC鋼棒の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の高強度PC鋼棒を製造す
る方法であって、 重量%で、 C :0.2〜0.6%、 Si:0.05〜2.0%、 Mn:0.2〜2.0%、 Al:0.005〜0.1% を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる鋼を
熱間圧延するに際して、少なくても700〜900℃の
温度範囲で総圧下率が20%以上の熱間圧延を行う工程
を経た後、速やかに200〜600℃の温度範囲で5〜
1800秒間保持し、その後、更に10℃/秒以上の加
熱速度で250〜550℃の温度範囲に加熱し焼き戻す
ことを特徴とするスポット溶接部の遅れ破壊特性の優れ
た高強度PC鋼棒の製造方法。 - 【請求項5】 重量%でさらに、 Cr:0.05〜2.0%、 Mo:0.05〜1.0%、 Ni:0.05〜5.0%、 Cu:0.05〜1.0%、 V :0.05〜0.3%、 Nb:0.005〜0.1%、 Ta:0.005〜0.5%、 W :0.05〜0.5%、 Ti:0.005〜0.05%、 B :0.0003〜0.0050% の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求
項3又は4記載のスポット溶接部の遅れ破壊特性の優れ
た高強度PC鋼棒の製造方法。
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JP23569895A JP3233827B2 (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | スポット溶接部の遅れ破壊特性の優れた高強度pc鋼棒およびその製造方法 |
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JP23569895A JP3233827B2 (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | スポット溶接部の遅れ破壊特性の優れた高強度pc鋼棒およびその製造方法 |
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JPH0978192A JPH0978192A (ja) | 1997-03-25 |
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ID=16989905
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JP23569895A Expired - Lifetime JP3233827B2 (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | スポット溶接部の遅れ破壊特性の優れた高強度pc鋼棒およびその製造方法 |
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-
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- 1995-09-13 JP JP23569895A patent/JP3233827B2/ja not_active Expired - Lifetime
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