JP3233397B2 - 液晶表示装置およびサイドライト型光源装置 - Google Patents

液晶表示装置およびサイドライト型光源装置

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JP3233397B2
JP3233397B2 JP26035499A JP26035499A JP3233397B2 JP 3233397 B2 JP3233397 B2 JP 3233397B2 JP 26035499 A JP26035499 A JP 26035499A JP 26035499 A JP26035499 A JP 26035499A JP 3233397 B2 JP3233397 B2 JP 3233397B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は液晶表示装置およ
びサイドライト型光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ、その他各種モ
ニタ用の画像表示装置として、液晶表示装置の普及は目
覚ましいものがある。この種の液晶表示装置は、一般
に、液晶表示パネルの背面に照明用の面状光源であるバ
ックライトを配設し、所定の広がりを有する液晶面を全
体として均一な明るさに照射することで、液晶面に形成
された画像を可視像化するように構成されている。
【0003】このバックライトでは、熱陰極や冷陰極の
蛍光ランプを光源として採用し、これらの蛍光管による
いわゆる線状光源からの光を液晶表示パネル全面に照射
する必要があり、そのために直下型とサイドライト型
(エッジライト型)の二方式が従来から採用されている。
この直下型は、液晶表示パネルの直下に蛍光管を置きそ
の上に調光板と拡散板を設置したものである。一方、サ
イドライト型は、透明な樹脂製の導光板の二辺または一
辺に蛍光管を設置して、導光板に入射させた光を導光板
の裏面に加工した反射部によって液晶表示パネル面方向
に向け、光拡散を用いて均一な面状の光を与えるもので
ある。サイドライト型のバックライトは、直下型のバッ
クライトに比べて薄型とすることができるため、ノート
型パソコンなどの携帯機器の表示装置に適している。
【0004】サイドライト型のバックライトの従来技術
として、実用新案登録2570776号公報、同302
3364号公報、特開平7-191221号公報、同3-
59525号公報、同9-304627号公報、同10-
162618号公報および同11-72624号公報が
存在する。そして、実用新案登録2570776号公報
では光源近傍が極端に明るく輝く現象を防止する技術、
同3023364号公報では輝度ムラを解消する技術、
特開平7-191221号公報では十分な輝度を有する
とともに薄型化を可能とする技術、が提案されている。
そして、サイドライト型のバックライトは以上の従来技
術による提案も含めた改良によりその性能が向上してい
る。
【0005】ノート型パソコンはその携帯性を高めるた
めにより一層の薄型化、軽量化が進んでいる。そのため
にはバックライトを含め液晶表示装置を薄型化、軽量化
することも当然要求されている。バックライトについて
はその主たる構成要素である導光板をその機能を満足し
た上で薄くする技術が開発され、現在では2〜3mm程
度の導光板を得ることが可能となっている。なお、導光
板は、例えばポリメチルメタクリレート(屈折率1.4
9、臨界反射角42度)を代表とする光透過率の優れた
アクリル樹脂が用いられている。
【0006】光源としては、一般に、熱陰極や冷陰極の
蛍光管を用い、この線状光源としての蛍光管を導光板の
入光面に沿って配置するとともに、蛍光管からの光を効
率よく導光板に導くためのリフレクタと呼ばれる筐体を
蛍光管を取り囲むように配置している。実用化されてい
る蛍光管の径は導光板の厚さとほぼ同等であり、蛍光管
およびリフレクタが正常位置に配置された導光板の断面
を示すと図7(a)の通りである。つまり、図7(a)
において、導光板1は入光面1a、発光面1bおよび入
光面1aと発光面1bとの境界領域1cを有し、入光面
1aに沿って蛍光管2が配置され、それをリフレクタ3
を取り囲んだ構成となっている。
【0007】リフレクタ3は、例えば厚さ0.1〜0.
3mmの黄銅、ステンレス鋼等の金属板を曲げ加工によ
り図示のような形状とし、導光板1を挟み込むように組
み立てる。組み立ては本来図7(a)に示すようにリフ
レクタ3のエッジ部3eが入光面1aと一致するように
行うものであるが、組み立て精度、あるいは組み立て後
に生ずるリフレクタ3のずれによって、図7(b)に示
すようにリフレクタ3が導光板1に対して不必要に入り
込むことがある。図7(a)の場合、導光板に入光する
光は入光面のみからであり、この入射光は、スネルの法
則により導光板の上下面で全反射条件を満たすため外部
に漏れることなく導光板1中を進行する。ところが、入
光面1a以外の境界領域1cの面から入光した光は、図
7(b)に示すように、全反射条件を満たさないために
導光板1の背面を通過し反射板4で拡散反射される。拡
散反射された光のうち大部分は再び導光板に入光して導
光板1の外部に放出するためリフレクタ3に沿って明る
い光帯が現れるという問題が生ずる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上の問題点に対し
て、図8に示す提案がなされている。すなわち、図8
(a)の提案は導光板1の背面に配置される反射板4上
の適所に、また、図8(b)の提案は導光板1上に配置
される拡散シート5上の適所に、グレーその他の暗色の
インクを帯状またはグラデーションパターンを施し遮光
印刷層6とするというものである。以上の図8に示す提
案は、境界領域1cの面から入光した光を吸収するか
ら、リフレクタ3に沿って明るい光の帯が現れるのを防
止することはできるものの、遮光印刷層6が光を吸収し
てしまうための輝度効率低下の問題がある。特に、蛍光
管2近傍は光束密度が高い領域であるから、輝度効率に
与える影響は大きい。
【0009】また、図8(a)の場合には、リフレクタ
3が正常な位置にある場合には境界領域1cからの入光
がなくそれによる輝度効率低下はないものの、入光面1
aから入光した正常な光を吸収する要因となるため、輝
度効率低下を避けることはできない。さらに、図8
(b)の場合には、遮光印刷層6が形成された領域を画
像表示領域として使用することができなくなるため、薄
型化とともに要求される狭額縁による小型化の要請に反
することにもなる。
【0010】そこで本願発明は、画像表示領域の縮小を
招くことなくリフレクタに沿う明るい光帯の出現を抑制
することのできる液晶表示装置およびサイドライト型光
源装置の提供を課題とする。また、本願発明はそのよう
な液晶表示装置およびサイドライト型光源装置を輝度効
率の低下を招くことなく提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図8で示した従来の提案
では導光板1の境界領域1c、つまり本来の入光面以外
からの光の入光を許容していたため、先述のような問題
点が生じていたと言える。そこで本願発明では、発想を
転換し、導光板の入光面以外からの入光を遮ることを基
本的な思想とした。すなわち本願発明の液晶表示装置
は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルの背面に設
けられかつ少なくとも1つの入光面および前記入光面か
ら入光した光が発光するための発光面を備えた導光板
と、前記導光板の入光面に沿って配置された光源と、前
記光源を収容する前記導光板厚さ方向の寸法が前記導光
板の厚さより大である収容空間を有しかつ前記光源から
照射された光を反射して前記導光板の入光面に導くリフ
レクタと、前記導光板の発光面と同一平面上に設け
れ、かつその一端が前記導光板の入光面より突出して形
成された前記導光板の入光面以外からの前記導光板への
入光を遮る遮光層と、を備えたことを特徴とする。
【0012】本願発明において、前記遮光層の配置位置
としては、まず、前記導光板の発光面と入光面との境界
領域の面が掲げられる。この面が入光面以外から入光し
得る個所だからである。また、リフレクタの形状によっ
ては前記発光面と対向する面からもリフレクタからの光
が入光することもあり得るので、前記遮光層をこの面に
配置することもできる。もちろん、前記境界領域および
前記発光面と対向する面の両方に設けることもある。
【0013】遮光層の具体例としては、遮光印刷を施
す、表面に遮光印刷が施されたシートを貼り付ける、表
面にAg、Alなどの光反射率の高い金属膜が形成され
たシートを貼り付ける、前記金属膜を直接蒸着等の薄膜
技術で形成する、など遮光部材により構成することがで
きる。なお、この例からも理解できるように、本願発明
において遮光とは、光を吸収することおよび光を反射す
ることの両者を包含する概念である。
【0014】
【0015】また本願発明によれば、少なくとも1つの
入光面および前記入光面から入光した光が発光するため
の発光面とを備えた導光板と、前記導光板の入光面に沿
って配置された光源と、前記導光板厚さ方向の寸法が前
記導光板の厚さより大である前記光源を収容する収容空
間を有しかつ前記光源から照射された光を反射して前記
導光板の入光面に導くリフレクタと、前記リフレクタと
前記導光板の間に設けられ、前記発光面よりも前記導光
板の外周領域を覆いかつその表面が光反射面をなす光反
射層と、を備え、前記光反射層は、その一端を前記導光
板の入光面より突出して形成していることを特徴とする
サイドライト型光源装置が提供される。
【0016】このサイドライト型光源装置は、その表面
が光反射面をなす光反射層を、前記導光板の入光面と連
なる前記導光板の発光面の外周領域に配置したので、こ
の外周領域にリフレクタからの光が照射されてもリフレ
クタ内に反射することになるから導光板内への入光は生
じない。したがって、明るい光帯の出現を防止すること
ができる。しかも、リフレクタ内に反射された光はいず
れ本来の入光面へ入光するから、光を吸収する場合に比
べ輝度効率の低下を抑えることができる。
【0017】前記光反射層はその一端を前記導光板の入
光面より突出して形成することができる。これは以下の
理由による。一般に入光面と発光面とは直角をなすよう
に設計・製作されるが、金型精度等の理由によりそのコ
ーナには若干のRが形成されてしまう。コーナRからの
入光も明るい光帯出現の原因となるから、このコーナR
にも光反射層を形成すればよいが、精度よく光反射層を
形成するのは容易ではない。そこで光反射層の一端を導
光板の入光面より突出して形成しておけば、リフレクタ
からの光に対してコーナRは光反射層の突出部分の影に
なることから、当該部分へのリフレクタからの入光を阻
止することができる。これを実現する光反射層の1例と
しては、光反射膜が形成された所定寸法のシートをその
一端が入光面より突出するように貼り付けることが考え
られる。なお、このようにシートをその一端が入光面よ
り突出するようにしておくことは、光反射層が本来覆う
べき前記外周領域より余分の光反射層が存在することに
なるから、シート貼り付け位置に誤差が生じても前記外
周領域をもれなく覆うことも期待できる。
【0018】本願発明に用いられるリフレクタは、前記
導光板の入光面に対して開口するとともに、前記光源を
収容する空間を有する光源収容部と、前記光源収容部の
内周面に形成された光反射層と、前記導光板をその表裏
から挟持する一対の挟持アームとを備えた筐体とするこ
とができる。このリフレクタが本来の正常な位置で導光
板を挟持しており入光面以外の面がリフレクタに対して
露出していなければ、明るい光帯の出現は生じないし、
前記光反射層はリフレクタの挟持アームに隠れた状態と
なる。しかし、リフレクタを導光板に組み立てた際の組
み立て誤差、あるいは組み立てた後のリフレクタの不必
要な移動により、リフレクタに対して導光板が入り込み
すぎた場合には、挟持アームに隠れていた前記光反射層
はリフレクタに対して露出する。つまり、少なくとも、
前記挟持アームが挟持する前記導光板の面から周縁にか
けて光反射層が存在することになるから、当該部分から
の導光板への入光が阻止される。また、本願発明では、
後述の実施の形態で説明するように、前記リフレクタの
挟持アームを利用して光反射層を形成することもでき
る。
【0019】
【0020】この液晶表示装置は、リフレクタの光源収
容空間の導光板厚さ方向の寸法が前記導光板の厚さより
大である。例えば、リフレクタの光源収容空間の導光板
厚さ方向の寸法が前記導光板の厚さと等しい場合には、
リフレクタを単純なU字状に形成すればよく、この単純
なU字状のリフレクタが導光板を挟持する場合にはリフ
レクタと導光板が相対移動したとしても、導光板の入光
面以外の面がリフレクタに対して露出することがない。
つまり、リフレクタの収容空間の導光板厚さ方向の寸法
が前記導光板の厚さと等しい場合には、本願発明が指摘
する技術的な課題は本来生じないということができる。
これに対して、リフレクタの収容空間の導光板厚さ方向
の寸法が前記導光板の厚さより大である場合には、リフ
レクタと導光板が相対的移動すると導光板の端部が光源
収容空間に突出することにより導光板の入光面以外の面
がリフレクタの収容空間に対して露出するのである。
たがって本発明によれば、液晶表示パネルと、前記液晶
表示パネルの背面に設けられかつ少なくとも1つの入光
面および前記入光面から入光した光が出光する発光面を
備えた導光板と、前記導光板の入光面に沿って配置され
た光源と、前記光源を収容する収容空間を有しかつ前記
光源から照射された光を反射して前記導光板の入光面に
導くリフレクタとからなり、前記リフレクタの光源収容
空間の前記導光板厚さ方向の寸法が前記導光板の厚さよ
り大であるとともに、前記導光板の端部が前記光源収容
空間に突出しており、前記導光板に遮光層を設けること
により、前記導光板の入光面以外の面が前記リフレクタ
の光源収容空間に対して露出しないように構成されたこ
と特徴とする液晶表示装置が提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。 [第1実施形態]図1は、本実施の形態における液晶表示
装置の全体構成を説明するための斜視図である。符号4
1は上部フレームを形成するための金属製のシールドケ
ースであり、液晶表示モジュールの有効画面を画定する
表示窓42を形成している。43は液晶表示パネルであ
り、2枚のガラス基板の間に、ソース・ドレイン電極、
ゲート電極、アモルファスシリコン層等が成膜されたT
FTや、カラーフィルター等が積層されている。この液
晶表示パネル43の上部には、ドレイン回路基板44、
ゲート回路基板45、インターフェイス回路基板46が
形成され、さらに回路基板間を接続するためのジョイナ
47、48、49を備えている。これらの回路基板4
4、45、46は、絶縁シート50を介してシールドケ
ース41に固定されている。
【0022】一方、液晶表示パネル43の下側には、ゴ
ムクッション60を介して遮光スペーサ61が設けら
れ、拡散板62とプリズムシート63が設けられてい
る。この拡散板62は均一な面状の光を得るために後述
する導光板からの光を拡散する機能を有し、このプリズ
ムシート63は正面方向の輝度を増すために用いられて
いる。さらに、プリズムシート63の下方には導光板1
1と、その導光板11の一辺には蛍光管ユニット65が
設けられている。蛍光管ユニット65は二辺に設けても
かまわない。さらに、導光板11の下方には反射板14
が設けられ、蛍光管ユニット65から導光板11に入射
した光を液晶表示パネル43の方向に向けて反射できる
ように構成されている。また、反射板14の下方には、
開口68を有する下側ケース67が備えられている。
【0023】図2は本実施の形態における蛍光管ユニッ
ト65を含む導光板11の断面を示す図である。導光板
11とリフレクタ13の組み立て前の状態を示す図2
(a)において、導光板11は厚さ2〜3mm程度のア
クリル樹脂、例えばポリメチルメタクリレートからな
り、蛍光管12からの光を入光するための入光面11
a、入光面11aへ入光した光が外部へ向かって発光す
るための発光面11bを有する。入光面11aと発光面
11bとの間には境界領域11cが存在し、この境界領
域11cの面には発光面11bよりも導光板11の外周
領域を覆う光反射シート15が貼り付けてある。なお、
この光反射シートとしては、1例として厚さ50μm程
度の粘着テープにAgあるいはAlを蒸着により被覆し
たものを使用することができる。光反射シートとして
は、Ag等の金属を被覆したものに限らず、白色のテー
プを用いることもできる。導光板11の背面側には白色
の反射板14が配置される。
【0024】リフレクタ13は、ステンレス鋼板あるい
は黄銅板をプレス加工により図示の形状に曲げ加工して
ある。典型的には、ステンレス鋼の場合には0.1m
m、黄銅の場合には0.2mm程度の板厚を採用してい
る。このリフレクタ13は、前記収容空間の導光板11
厚さ方向の寸法(図中点線矢印で示す)が、導光板11
の厚さよりも大であるために、このような形状に設計し
てある。リフレクタ13は、導光板11を挟持するため
の上・下一対の挟持アーム13a1、13a2と、蛍光
管12を収容するための収容空間を備えた蛍光管収容部
13bとから構成され、蛍光管収容部13bの内周面に
は光反射シート13cが貼り付けてある。上・下一対の
挟持アーム13a1、13a2間の間隙は、導光板11
の板厚より小となるように設定されている。なお、この
光反射シート13cは、導光板11に貼り付けてある光
反射シート15と同様のものを用いることができる。ま
た、上・下一対の挟持アーム13a1、13a2の長さ
が異なるのは、上側挟持アーム13a1の長さが長くな
るとその分導光板11の発光面11bの面積を狭める、
換言すれば液晶表示装置としての画像表示領域を少なく
することになるためである。ただし、下側挟持アーム1
3a2の長さも上側挟持アーム13a1と同程度の長さ
とすると、本実施の形態で用いた厚さの金属板では導光
板11に対する挟持力が不足することから、下側挟持ア
ーム13a2の長さを長くしている。したがって、この
上・下一対の挟持アーム13a1、13a2は、画像表
示領域の縮小を招くことがないという本願発明の課題に
寄与するということができる。
【0025】以上の導光板11および反射板14をリフ
レクタ13の上・下一対の挟持アーム13a1、13a
2間に挿入、組み立てると図2(b)となる。このと
き、リフレクタ13への導光板11の挿入量を規制する
ために、光反射シート15の図中右端とリフレクタ13
の上側挟持アーム13a1の先端とが一致するように組
み立てることができる。この組み立てられた状態で、蛍
光管収容部13bの収容空間内に導光板11の左端部が
突出しているが、境界領域11cには光反射シート15
が貼り付けてあるので、前記収容空間に境界領域11c
の面が直接露出することはない。したがって、蛍光管1
2およびリフレクタ13からの光は入光面11aのみに
入光され、境界領域11cへの入光は遮られるから、リ
フレクタ13に沿った明るい光帯の出現を阻止すること
ができる。しかも、図8(b)で示した従来の技術のよ
うな画像表示領域の縮小を招く要因は存在しない。
【0026】本実施の形態では遮光層として光反射シー
ト15を用いているので、これに反射した光は再度リフ
レクタ13に戻り、最終的には入光面11aに入光する
という過程を経る。したがって、本実施の形態によれば
輝度効率を低下させることがないという効果を有する。
なお、14.1インチ液晶表示装置用のバックライトと
して作成した本実施形態および図8(a)に示した2つ
の装置により輝度を測定したところ、以下の通り本実施
の形態により輝度効率向上が認められた。なお、輝度比
は、図8(a)の装置を100%とした場合の比であ
る。 輝度(cd) 輝度比(%) 本実施の形態 1200 114 図8(a) 1057 100
【0027】本実施の形態においては、光反射シート1
5の左端が導光板11の入光面11aより突出してい
る。これは以下の理由による。すなわち、光反射シート
15を導光板11に貼り付けるときの貼り付け誤差を考
慮し、誤って図中右方に貼り付けたとしても境界領域1
1cを覆うことができるように余裕を持たせているため
である。また、導光板11の入光面11aと発光面11
bとは設計上直交するが、現実には図3に示すようにコ
ーナにはRが形成される。このコーナへの入光も明るい
光帯の出現原因となる。しかし、光反射シート15を入
光面11aより突出しておけば、図3に示すように上方
からの光をコーナRに照射することを遮ることができる
からである。なお、導光板の形状としては、入光面を基
準としてそこから連続的に断面積の減少する楔状の導光
板も現在知られているが、本願発明がこの楔状の導光板
についても適用可能であることはいうまでもなく、ま
た、他の形状の導光板についても同様である。
【0028】なお、本実施の形態では、遮光層として光
反射シート15を用いたが、前述の通り、黒等の光を吸
収する色彩が印刷されたシートを用いることもできる。
また、粘着テープを用いることなく直接導光板11にA
g、Al等の蒸着膜を形成する、光を吸収する物質を印
刷する、等の手段により遮光層を形成することもでき
る。さらに、遮光層は導光板11上に形成する場合に限
るものではなく、リフレクタ13を利用することも考え
られる。その1例を図4に示す。つまり、リフレクタ1
3の上側挟持アーム13a1を曲げ加工により折り返
し、その折返し端を蛍光管収容部13bの収容空間内へ
突出させるようにすれば、この突出部が遮光層を構成す
ることになる。リフレクタ13は、一般に、ステンレス
鋼、黄銅などの金属で構成されるから、突出部に特別な
膜を形成することなく光反射面を構成することができ
る。もちろん、Ag、Al等のより光反射率の高い材料
を用いて光反射面を構成することもできる。
【0029】[第2実施形態]次に図5を用いて本願発明
の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態にかか
る液晶表示装置の基本的な構成は図1で示された第1実
施形態と同様であるので、ここでは第1実施形態と異な
る点を中心に説明することとする。第2実施形態は、第
1実施形態が導光板に貼り付けた光反射シートを遮光層
としていたのに対し、導光板自体に加工を加えて遮光層
を形成しようとするものである。
【0030】図5(a)は第2実施形態にかかる導光板
21を示す斜視図であるが、この導光板21は入光面2
1a、発光面21bおよびハッチングを施した境界領域
21cを有する。入光面21aおよび発光面21bを含
めて導光板21は、一般に、その表面を高い精度の鏡面
とするように成形してある。ところが本実施形態におい
ては、境界領域21cの導光板21表面を鏡面ではな
く、微細な凹凸を多数形成した非鏡面からなる遮光層2
5とした。なお、導光板21の裏面にも同様の遮光層2
5を形成してある。
【0031】図5(b)は、導光板21と、蛍光管22
を収容したリフレクタ23および反射板24を組み立て
た状態の断面図であるが、導光板21の入光面21aを
含む左端部はリフレクタ23の蛍光管22収容空間内に
突出しているが、境界領域21c表面およびその対向面
には微細な凹凸を多数形成した非鏡面からなる遮光層2
5が形成されているので、ここにリフレクタ23からの
光が照射されても乱反射することにより導光板21内へ
入光する量を低減することができる。したがって、導光
板21から漏れる光量も低減されるため、リフレクタ2
3近傍に生ずる明るい光帯の出現を抑制することができ
る。このように微細な凹凸を多数形成するためには、表
面が鏡面である導光板素材を用意し、当該部分をサンド
ペーパで擦る、腐食液を塗布して腐食させる等の手法を
採用すればよい。また、導光板は、一般にアクリル樹脂
を金型成形により作成するため、金型の該当部分に前記
と同様の方法により微細な凹凸を形成しておくことも有
効である。この手法によれば、金型に凹凸を形成するだ
けで微細な凹凸を境界領域に有する導光板を量産するこ
とができる。
【0032】[第3実施形態]次に図6を用いて本願発明
の第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態にかか
る液晶表示装置の基本的な構成は図1に示された第1実
施形態と同様であるので、ここでは第1実施形態と異な
る点を中心に説明することとする。第3実施形態は、第
1実施形態および第2実施形態が遮光層を形成すること
により導光板の入光面以外の面が前記リフレクタの収容
空間に対して露出しないよう構成していたのに対し、リ
フレクタに対する導光板の移動を拘束することにより導
光板の入光面以外の面が前記リフレクタの収容空間に対
して露出しないように構成した例を示すものである。
【0033】図6(a)は第3実施形態にかかる導光板
31を示す斜視図であるが、この導光板31は入光面3
1a、発光面31bを有する。入光面31aが形成され
た面には、リフレクタ位置合わせ用の突起31dが設け
てある。この突起31dは導光板31と一体的に成形さ
れているが、別体として作成しその後導光板31に固定
してもよい。また、この突起31dは導光板31の周縁
部に形成してあるが、導光板31上にこのような突起が
存在するとその部分に光が集中し輝度が高くなる不都合
が生じるため、そのような不都合が生じても画像特性に
影響を与えない画像非表示領域として選択したものであ
る。
【0034】図6(b)は、導光板31と、蛍光管32
を収容したリフレクタ33および反射板34を組み立て
た状態の断面図である。リフレクタ33を構成する上側
挟持アーム33a1の寸法と、導光板31の入光面31
aから突起31dまでの距離とを等しく設計してあるの
で、リフレクタ33を導光板31に組み立てると上側挟
持アーム33a1の左端部と入光面31aが一致する。
その後、リフレクタ33に外力が加わっても、突起31
dの存在によりリフレクタ33と導光板31との相対移
動が規制されるため、導光板31の入光面31a以外の
面が前記リフレクタ33の蛍光管収容空間に対して露出
することがない。したがって、明るい光帯の出現を防止
することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれば
画像表示領域の縮小を招くことなくリフレクタに沿う明
るい光帯の出現を抑制または防止することのできる液晶
表示装置およびサイドライト型光源装置が提供される。
さらに、本願発明では輝度効率の低下を招くことなく上
記のような液晶表示装置およびサイドライト型光源装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態における液晶表示装置の全体構
成を説明するための分解斜視図である。
【図2】 第1実施形態におけるリフレクタと導光板の
拡大断面図である。
【図3】 第1実施形態における導光板コーナ部の拡大
図である。
【図4】 遮光層を有するリフレクタの一例を示す図で
ある。
【図5】 第2実施形態における導光板およびリフレク
タを示す図である。
【図6】 第3実施形態における導光板およびリフレク
タを示す図である。
【図7】 光漏れが生ずる原因を説明するための図であ
る。
【図8】 従来の光漏れを防止する技術の1例を示す図
である。
【符号の説明】 1,11,21,31…導光板、1a,11a,21
a,31a…入光面、1b,11b,21b,31b…
発光面、1c,11c,21c…境界領域、2,12,
22,32…蛍光管、3,13,23,33…リフレク
タ、4,14,24,34…反射板、5…拡散シート、
6…遮光印刷層、13a1,33a1…上側挟持アー
ム、13a2…下側挟持アーム、15…光反射シート、
43…液晶表示パネル、62…拡散板、63…プリズム
シート、65…蛍光管ユニット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // F21Y 103:00 F21Y 103:00 (56)参考文献 特開 平7−287228(JP,A) 特開 平5−72531(JP,A) 特開 平8−327828(JP,A) 特開 平9−211450(JP,A) 特開 平11−218753(JP,A) 特開 平10−48427(JP,A) 特開 平11−142845(JP,A) 特開 平10−112214(JP,A) 実開 平5−64829(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/13357

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示パネルと、 前記液晶表示パネルの背面に設けられかつ少なくとも1
    つの入光面および前記入光面から入光した光が発光する
    ための発光面を備えた導光板と、 前記導光板の入光面に沿って配置された光源と、 前記導光板厚さ方向の寸法が前記導光板の厚さより大で
    ある前記光源を収容する収容空間を有しかつ前記光源か
    ら照射された光を反射して前記導光板の入光面に導くリ
    フレクタと、 前記導光板の発光面と同一平面上に設けられ、かつその
    一端が前記導光板の入光面より突出して形成された前記
    導光板の入光面以外からの前記導光板への入光を遮る遮
    光層と、 を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記遮光層は、前記導光板の発光面と入
    光面との境界領域に配置したことを特徴とする請求項1
    に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記遮光層は、前記導光板上に設けられ
    た遮光部材から構成されることを特徴とする請求項1に
    記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つの入光面および前記入光
    面から入光した光が発光するための発光面とを備えた導
    光板と、 前記導光板の入光面に沿って配置された光源と、 前記導光板厚さ方向の寸法が前記導光板の厚さより大で
    ある前記光源を収容する収容空間を有しかつ前記光源か
    ら照射された光を反射して前記導光板の入光面に導くリ
    フレクタと、 前記リフレクタと前記導光板の間に設けられ、前記発光
    面よりも前記導光板の外周領域を覆いかつその表面が光
    反射面をなす光反射層と、を備え、 前記光反射層は、その一端を前記導光板の入光面より突
    出して形成していることを特徴とするサイドライト型光
    源装置。
  5. 【請求項5】 前記リフレクタは、前記導光板の入光面
    に対して開口するとともに、前記光源を収容する空間を
    有する光源収容部と、前記光源収容部の内周面に形成さ
    れた光反射層と、前記導光板をその表裏から挟持する一
    対の挟持アームとを備えた筐体であり、 前記光反射層は、少なくとも、前記挟持アームにより挟
    持された前記導光板の面から周縁にかけて存在すること
    を特徴とする請求項4に記載のサイドライト型光源装
    置。
  6. 【請求項6】 前記一対の挟持アームは、前記導光板を
    裏面から挟持するアームのほうが表面から挟持するアー
    ムより長さが長いことを特徴とする請求項5に記載のサ
    イドライト型光源装置。
  7. 【請求項7】 液晶表示パネルと、 前記液晶表示パネルの背面に設けられかつ少なくとも1
    つの入光面および前記入光面から入光した光が出光する
    発光面を備えた導光板と、 前記導光板の入光面に沿って配置された光源と、 前記光源を収容する収容空間を有しかつ前記光源から照
    射された光を反射して前記導光板の入光面に導くリフレ
    クタとからなり、 前記リフレクタの光源収容空間の前記導光板厚さ方向の
    寸法が前記導光板の厚さより大であるとともに、前記導
    光板の端部が前記光源収容空間に突出しており、 前記導光板に遮光層を設けることにより、前記導光板の
    入光面以外の面が前記リフレクタの光源収容空間に対し
    て露出しないように構成されたことを特徴とする液晶表
    示装置。
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