JP3233388B2 - 太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池およびその製造方法

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JP3233388B2 JP04331395A JP4331395A JP3233388B2 JP 3233388 B2 JP3233388 B2 JP 3233388B2 JP 04331395 A JP04331395 A JP 04331395A JP 4331395 A JP4331395 A JP 4331395A JP 3233388 B2 JP3233388 B2 JP 3233388B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池およびその製造
方法に関し、特に変換効率の高い集積型の薄膜太陽電池
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に薄膜太陽電池には、ガラス等の透
光性絶縁基板上にSnO2やITO等の透明導電膜を形
成し、その上に非晶質半導体のp層、i層、n層をこの
順に積層して光電変換活性層を形成し、その上に金属薄
膜裏面電極を積層してなる積層構造を有するものと、金
属基板電極の上に非晶質半導体のn層、i層、p層をこ
の順に積層して光電変換活性層を形成し、その上に透明
導電膜を積層してなる積層構造を有するものとがある。
【0003】これらのうち、透光性絶縁基板上に透明導
電膜を介してp−i−n層の順に非晶質半導体層を積層
した構造のものは、透光性絶縁基板が太陽電池表面のカ
バーガラスを兼ねることができること、また、SnO2
等の耐プラズマ性透明導電膜の開発により上記透明導電
膜上に非晶質半導体からなる光電変換活性層をプラズマ
CVD法で積層することが可能となったこと、等から多
用されるようになり、現在用いられている太陽電池の主
流となっている。
【0004】ところで、このような太陽電池に用いられ
る非晶質半導体層の形成は、原料ガスのグロー放電分解
を用いたプラズマCVD法や、光CVD法による気相成
長法により行われ、これらの方法は大面積の半導体薄膜
形成が可能であるという利点を有する。
【0005】また、太陽電池の大面積化を行うために
は、基板上に形成した半導体薄膜や金属薄膜をレーザー
を用いて分離して、複数の単位太陽電池による集積化を
行い、個々の単位太陽電池を直列接続するのが一般的な
方法である。
【0006】このような集積化を行った太陽電池では、
ガラス基板等の透光性絶縁基板上には透明導電膜が短冊
状に形成され、その上に非晶質半導体層、及び裏面電極
が順次積層されている。そして、該裏面電極および非晶
質半導体層は、1つの単位太陽電池の透明導電膜が、隣
接する単位太陽電池の裏面電極と接触するようパターニ
ングされている。
【0007】以下、現在主流となっている上記集積型太
陽電池について詳述する。
【0008】図5はこの集積型太陽電池の断面構造の一
部を示しており、図において、201はガラス基板等の
透光性絶縁基板1上に透明導電膜2を介して形成された
光電変換活性層10を有する集積型太陽電池であり、該
透光性絶縁基板1上には複数の透明導電膜2が第一の開
溝2aにより分離されてそれぞれ短冊状に形成されてい
る。
【0009】該透明導電膜2上には、その一端側と隣接
する透明導電膜2上にまたがるようp型非晶質半導体層
3が形成され、その上にはi型非晶質半導体層4及びn
型非晶質半導体層5が順次積層されている。そしてこれ
らの非晶質半導体層3〜5は、該透明導電膜2上の他端
側近傍に形成された第二の開溝3aにより各透明導電膜
2毎に分離されている。
【0010】また、上記n型非晶質半導体層5上には、
裏面電極6が上記第二の開溝3aを埋め込むよう形成さ
れており、また該裏面電極6は、その表面から上記透明
導電膜2の表面に達する第三の開溝6aにより、上記非
晶質半導体層3〜5とともに各透明導電膜2毎に分離さ
れており、この第三の開溝6aにより分離された非晶質
半導体層3〜5により、単位太陽電池の光電変換活性層
10が構成されている。
【0011】次に製造方法について簡単に説明する。
【0012】まず、透光性絶縁基板1の表面全体に透明
導電膜を形成した後、該透明導電膜にレーザスクライブ
により第一の開溝2aを形成してこれを短冊状に切断分
離し、透明導電膜2を形成する。
【0013】次に、CVD装置により上記基板表面上に
非晶質半導体からなるp層、i層、n層を順次積層し、
該n層表面から透明導電膜2の表面に達する第二の開溝
3aを形成して、各導電型の非晶質半導体層3〜5を形
成する。
【0014】その後さらに、上記基板の表面側に金属膜
をスパッタ法あるいは蒸着法により堆積し、該金属膜の
表面から透明導電膜表面に達する第三の開溝6aを形成
する。これにより分離された非晶質半導体層3〜5が各
単位太陽電池の光電変換活性層10となり、該n型非晶
質半導体層5上の金属膜が各単位太陽電池の裏面電極6
となって、集積化された太陽電池201が得られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】集積化していない比較
的小面積の太陽電池で評価すると、スパッタ法で形成し
た裏面電極を持つものは蒸着法で形成した裏面電極を持
つものに比べて電流値が低下することとなる。
【0016】また、集積化を行った太陽電池では、蒸着
法で形成した裏面電極を持つものは、裏面電極の付着強
度が弱くレーザースクライブに適さないという問題点が
あった。
【0017】言い換えると、裏面電極は蒸着法及びスパ
ッタ法のいずれの方法で形成しても、問題が起こること
となる。
【0018】つまり、蒸着法で裏面電極を形成した場
合、付着する金属原子あるいは粒子のエネルギーが弱く
基板への付着強度が小さい。従って、レーザーにより裏
面電極をパターニングして集積化を行う際に、レーザー
スクライブ部分から裏面電極が剥離するという問題点が
ある。
【0019】一方、スパッタ法で裏面電極を形成した場
合、蒸着法に比べて付着する金属原子あるいは粒子のエ
ネルギーが強く基板への付着強度が大きく、このため集
積化の際に裏面電極がレーザースクライブ部分から剥離
してくることはない。しかし、この付着強度が大きいた
めその下地層との界面で酸化が起こり反射率が低下し、
その結果、電流値が小さくなり光電効率が低下するとい
う問題点がある。
【0020】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、電流値の低下がなく、しかもレー
ザースクライブを良好に行うことができる、高変換効率
の集積型太陽電池及びその製造方法を得ることが本発明
の目的である。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明に係る太陽電池
は、非晶質半導体からなる光電変換活性層と、該光電変
換活性層上に配置された、裏面電極としての金属膜と、
該光電変換活性層及び該電極に隣接して位置した、該光
電変換活性層と該電極との接触界面が露出している空間
領域とを備え、該金属膜の、該光電変換活性層と接しか
つ該空間領域に隣接する部分は、該光電変換活性層へ金
属粒子を高いエネルギーでもって付着させて成膜した
付着強度の第1の金属膜部分から構成されており、該金
属膜の、該光電変換活性層と接しかつ該空間領域から離
間した部分は、該光電変換活性層へ金属粒子を低いエネ
ルギーでもって付着させて成膜した高反射率の第2の金
属膜部分を有している。そのことにより上記目的が達成
される。なお、前記第1の金属膜部分と、第2の金属膜
部分とが同一元素によって構成されていることが好まし
い。
【0022】この発明に係る太陽電池の製造方法は、上
記構造の太陽電池を製造する方法であって、下地層のス
クライブ領域以外の領域上に、前記金属膜の一部とし
て、真空蒸着法により第2の金属膜部分を成膜する工程
と、その後、該下地層のスクライブ領域、あるいは全面
にスパッタ法により第1の金属膜部分を形成する工程と
を含んでいる。該下地層のスクライブ領域は、該金属膜
の、レーザーにより切断される部分及びその近傍部が位
置する領域である。そのことにより上記目的が達成され
る。
【0023】この発明に係る太陽電池の製造方法は、上
記構造の太陽電池を製造する方法であって、下地層のス
クライブ領域上に、前記金属膜の一部としてスパッタ法
により第1の金属膜部分を成膜する工程と、その後、該
下地層の、スクライブ領域以外の領域上に、あるいは全
面に真空蒸着法により第2の金属膜部分を形成する工程
とを含んでいる。該下地層のスクライブ領域は、該金属
膜の、レーザーにより切断される部分及びその近傍部が
位置する領域である。そのことにより上記目的が達成さ
れる。
【0024】
【作用】この発明の太陽電池においては、非晶質半導体
からなる光電変換活性層と、該光電変換活性層上に配置
された、電極としての金属膜と、該光電変換活性層及び
該電極に隣接して位置した、該光電変換活性層と該電極
との接触界面が露出している空間領域とを備え、該金属
膜の、該光電変換活性層と接しかつ該空間領域に隣接す
る部分を、該光電変換活性層へ金属粒子を高いエネルギ
ーでもって付着させて成膜した第1の金属膜部分から構
成しているため、該第1の金属膜部分は該光電変換活性
層との密着強度が強く、上記空間領域をレーザースクラ
イブにより形成した場合であっても、該空間領域に露出
する該光電変換活性層と該電極との接触界面から、該電
極としての金属膜が剥離することはない。
【0025】また、上記金属膜の、該光電変換活性層と
接しかつ該空間領域から離間した部分を、該光電変換活
性層へ金属粒子を低いエネルギーでもって付着させて成
膜した第2の金属膜部分を有する構造としているため、
該第2の金属膜部分では、該下地層である光電変換活性
層との密着強度が小さくなって、該第2の金属膜部分と
光電変換活性層との界面で酸化が起こり難くなり、反射
率の低下による電流値の低下を抑えて、光電効率が劣化
するのを抑制できる。
【0026】この発明の太陽電池の製造方法において
は、単位太陽電池を構成する発電部分では、蒸着法によ
る反射率の高い膜の形成を行い、レーザースクライブ部
分では、スパッタ法による付着強度の大きい膜の形成を
行って、裏面電極となる金属膜を形成するようにしたの
で、電流値の低下がなく、しかもレーザースクライブを
良好に行うことができる、高変換効率の集積型太陽電池
を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、まず本発明の基本原理について説明す
る。
【0028】本発明の薄膜太陽電池を構成する透光性絶
縁基板上には、透明導電膜、非晶質半導体層、及び裏面
電極が順次形成されており、該透明導電膜、非晶質半導
体層、及び裏面電極の各々は、短冊状の平面形状を有し
ており、それぞれ同一平面上に複数隣接して配列されて
いる。
【0029】そして、本発明では上記裏面電極となる金
属膜は、レーザーにより切断される部分及びその近傍が
レーザースクライブに適した、下地層へ金属粒子を高い
エネルギーでもって付着させて成膜した付着強度の強い
膜で構成され、それ以外の部分には、下地層へ金属粒子
を低いエネルギーでもって付着させて成膜した高反射率
の膜を有しており、これにより高効率の集積型太陽電池
が実現されている。
【0030】また、上記裏面電極の形成プロセスとして
は、例えば以下のような2つの方法がある。
【0031】その1つのプロセスでは、あらかじめスパ
ッタ法により、該裏面電極となる金属膜のレーザーで切
断する部分及びその近傍部としてストライプ状に付着強
度の強い膜を形成し、その後、該金属膜の該ストライプ
状部分以外の部分として蒸着法により高反射率の膜を形
成する。
【0032】また、他の1つのプロセスでは、あらかじ
め蒸着法により、該裏面電極となる金属膜のレーザーで
切断する部分及びその近傍部以外の部分としてストライ
プ状に高反射率の膜を形成し、その後、該金属膜の、レ
ーザーで切断する部分及びその近傍部として付着強度の
強い膜をスパッタ法により形成する。
【0033】このように、単位太陽電池を構成する発電
部分では、蒸着法による反射率の高い膜の形成を行い、
レーザースクライブ部分では、スパッタ法による付着強
度の大きい膜の形成を行って、裏面電極となる金属膜を
形成し、その後、該金属膜の、スパッタ法による成膜部
分に、個々の単位太陽電池を分離するための溝を形成す
ることにより、高効率な集積型太陽電池を形成できる。
【0034】上記透光性絶縁基板としては、ガラスまた
は耐熱性プラスチック等、上記透明導電性膜としては、
SnO2、In23、ZnO、ITO等を用いることが
できる。上記非晶質半導体層は、非晶質シリコン(a−
Si:H)、非晶質シリコンゲルマニウム(a−SiG
e:H)、非晶質シリコンカーバイト(a−SiC:
H)等のa−Si系半導体の薄膜を用いることができる
が、これ以外の半導体光電変換材料を用いることもでき
る。
【0035】以下、本発明の実施例について説明する。
【0036】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
による集積型太陽電池(以下、薄膜太陽電池ともい
う。)を説明するための図であり、その断面構造の一部
を示している。図2は本実施例の薄膜太陽電池を製造す
る方法を工程順に示す断面図である。
【0037】図において、101は本実施例の複数の単
位太陽電池を有する薄膜太陽電池で、図5と同一符号は
同一または相当部分を示している。ここでは、透光性絶
縁基板1として厚さ1mm程度のガラス基板を用いてい
るが、基板を構成する材料はガラスに限るものではな
く、透光性絶縁基板であれば、高分子フィルムであって
もかまわない。
【0038】そして該基板1の上には、透明導電膜2が
約1μmの膜厚で形成されている。この透明導電膜2の
表面は凹凸状の形状であることが望ましく、またその材
料としてはZnOを用いている。各単位太陽電池を構成
する透明導電膜2は、隣接する単位太陽電池のものと第
一の開溝2aにより分離されており、それぞれ短冊状の
平面形状を有している。
【0039】上記短冊の幅はTCO(透明電極)の面抵
抗(比抵抗/膜厚)による抵抗ロスを考慮すれば1cm
以内が望ましい。通常このような短冊状にパターンニン
グするためにはレーザースクライブ法が用いられる。
【0040】上記透明導電膜2の上にはプラズマCVD
法等の方法でa−Si:Hp層3、a−Si:Hi層
4、a−Si:Hn層5が順次積層されている。上記a
−Si:Hp層3の膜厚は10nm程度が望ましい。こ
れは厚すぎると光の吸収損失が大きくなるためである。
また、a−Si:Hi層4はa−SiGe:Hi層やa
−SiC:Hi層のような合金層でもよい。このi層4
の膜厚は100nmから600nm程度、n層5の膜厚
は数10nmである。
【0041】該透明導電膜2上のa−Si:Hp層3、
a−Si:Hi層4、及びa−Si:Hn層5には、上
記第一の開溝2aと重ならないようにその近傍の位置、
具体的には、上記第一の開溝2aから数10〜100μ
m程度離れた位置に第二の開溝3aが形成されている。
これによりa−Si:Hp層3、a−Si:Hi層4、
及びa−Si:Hn層5は、各単位太陽電池毎に分離さ
れ、それぞれ短冊状の平面形状となっている。また、上
記第二の開溝3aは、第一の開溝2aと同様、レーザス
クライブを用いてパターンニングされている。
【0042】また、本実施例では、該各単位太陽電池を
構成する裏面電極16は、該透光性絶縁基板の表面側に
形成した金属膜16dをレーザーにより切断してなるも
のである。
【0043】該金属膜16dは、スパッタ法により成膜
した第1の金属膜部分16cと、真空蒸着法により成膜
した第2の金属膜部分16aとから構成されている。
【0044】ここでは、真空蒸着法により反射率が高く
なるよう形成された第2の金属膜部分16aは、該金属
膜16dの、レーザーで切断する部分及びその近傍以外
の領域にストライプ状に配置されており、スパッタ法に
より付着強度が高くなるよう形成された第1の金属膜部
分16cは、上記反射率の高い金属膜部分16a及びa
−Si:Hn層5上全面を覆っている。また、ここで
は、金属膜部分16aには比較的反射率の高い金属であ
るAgを用いており、その膜厚を数100nmから1μ
m程度にしている。また、上記第1の金属膜部分16c
にもAgを用いている。
【0045】次に製造方法について説明する。
【0046】図3は本実施例の薄膜太陽電池の製造方法
における処理の流れを示しており、図2(a)〜図2
(h)はそれぞれ、図3の各処理P1〜P8が施された
状態の基板及びその上の半導体層等の断面構造を示して
いる。
【0047】まず、ガラス基板1の洗浄を行う(処理P
1)。次にガラス基板1上にZnO膜2bを形成する
(処理P2)。また、このZnO膜2bは、その表面が
凹凸構造になっていることが望ましい。
【0048】次にレーザースクライブにより、該ZnO
膜2bにその下側の基板1に達する第一の開溝2aを形
成する(処理P3)。この溝2aの幅は30μm程度
で、上記ZnO膜2bは複数の領域に完全に分離され
て、短冊状の透明導電膜2が各単位太陽電池に対応して
形成される。
【0049】次に、プラズマCVD装置にこの基板1を
セットして基板全体を200℃に昇温する。そして、半
導体層の成膜に用いられる各ガスの流量等の諸条件を、
それぞれSiH4:32sccm、H2:75.6scc
m、B26:27.2sccm、CH4濃度:31.5
%、圧力:0.25Torr、RFパワー:10Wのよ
うに設定して、半導体層3bを膜厚14nmに成膜し、
a−Si:Hp層を形成する。続いて、半導体層の成長
条件をSiH4:10sccm、H2:10sccm、圧
力:0.10Torr、RFパワー:20Wのように設
定して、半導体層4bを膜厚400nmに成膜し、a−
Si:Hi層を形成する。さらに半導体層の成長条件を
SiH4:10sccm、H2:10sccm、PH3
0.03sccm、圧力:0.20Torr、RFパワ
ー:10Wのように設定し、半導体層5bを膜厚30n
mに成膜し、a−Si:Hn層を形成する(処理4)。
【0050】次に基板を上記CVD装置のチャンバー外
に取り出し、レーザスクライブにより、上記第二の開溝
3aを形成する(処理5)。この第二の開溝3aは第一
の開溝2aより100μm程度離れた場所に40μm程
度の幅で形成する。これにより各単位太陽電池に対応す
る、p層3,i層4,n層5からなる光電変換活性層1
0が形成される。このとき透明導電膜2を完全に切断し
てしまう、つまり上記第二の開溝3aが基板1の表面に
達するようにすると、隣接する単位太陽電池間でのコン
タクトが取れにくくなるので、透明導電膜が残るように
切断条件を選ぶ必要がある。つまり、第二の開溝3aの
幅は40μm程度であるのに対し、透明導電膜2の膜厚
は1μm程度であるため、上記第二の開溝3aが透明導
電膜2を完全に貫通した構造では、第二の開溝3aが透
明導電膜2を貫通していない構造と比べると、裏面電極
と透明導電膜2との接触面積が極端に小さくなる。
【0051】次にこの基板のn層5の表面に、レーザー
スクライブを行う領域がかくれるようにスクライブ領域
の幅よりも広い100〜400μm程度の幅のマスクを
つけて、該基板を蒸着装置内にセットする。そして基板
を200℃に昇温し、蒸着によりAg裏面電極(第2の
金属膜部分)16aを選択的に形成する(処理6)。
【0052】次に、上記マスクを除去した後、この基板
をスパッタ装置内にセットし、基板を200℃に昇温す
る。そして、スパッタによりAg裏面電極(第1の金属
膜部分)16cを形成する(処理7)。
【0053】次にレーザスクライブにより第三の開溝6
aを形成する。この第三の開溝6aは第二の開溝3aよ
り100μm程度離れた場所に40μm程度の幅で形成
する。このようにしてガラス/TCO/p/i/n/裏
面電極構造の集積型アモルファス太陽電池が形成され
る。
【0054】このように本実施例では、レーザースクラ
イブにより各単位太陽電池を構成する裏面電極となる金
属膜16dを、該レーザーにより切断される部分及びそ
の近傍部であってその下地層と接する領域には、スパッ
タ法により成膜した第1の金属膜部分16cを有し、か
つ該金属膜の、第1の金属膜部分以外の領域には、真空
蒸着法により成膜した第2の金属膜部分16aを有する
構造としたので、金属膜16dのレーザによるスクライ
ブは、金属膜16dの、その下地層との密着強度の大き
いスパッタ法により成膜した第1の金属膜部分16cで
良好に行われることとなる。
【0055】また、上記金属膜の、第1の金属膜部分以
外の領域に位置する真空蒸着法により成膜した第2の金
属膜部分16aは下地層との付着強度が小さいため、そ
の下地層との界面で酸化が起こり難く、反射率の低下に
よる電流値の低下を抑えて、光電効率が劣化するのを抑
制できる。
【0056】なお、本実施例では、スパッタ法により形
成した金属膜部分16cがその下地層の全面を覆うよう
になっているが、該金属膜部分16cは、上記第三の開
溝6aが形成される部分及びその近傍にのみ形成しても
よい。
【0057】(実施例2)図4は本発明の第2の実施例
による集積型太陽電池(薄膜太陽電池)を説明するため
の図であり、その断面構造の一部を示している。、図に
おいて、102は本実施例の薄膜太陽電池で、図1と同
一符号は第1の実施例の薄膜太陽電池101と同一のも
のを示している。また26は、各単位太陽電池を構成す
る裏面電極で、該透光性絶縁基板1の表面側に形成した
金属膜をレーザーにより切断してなるものである。
【0058】そして本実施例では、該金属膜は、該レー
ザーにより切断される部分及びその近傍部であって、そ
の下地のa−Si:Hn層5と接する領域としてスパッ
タ法により成膜したAg裏面電極(第1の金属膜部分)
26bと、該第1の金属膜部分26b及びn層5上全面
に真空蒸着法により形成されたAg裏面電極(第2の金
属膜部分)26aとから構成されている。
【0059】また、この実施例の薄膜太陽電池の製造方
法は、真空蒸着法により第2の金属膜部分26aを形成
する処理と、スパッタ法により第1の金属膜部分26b
を形成する処理の順序が上記第1の実施例とは逆になっ
ているだけで、その他の処理P1〜P5、P8について
は上記実施例と全く同様にかつ同一順序で行われる。
【0060】このような構成の第2の実施例においても
上記第1の実施例と同様の効果がある。
【0061】なお、上記各実施例では、裏面電極を金属
材料のみから構成しているが、裏面での反射光を散乱さ
せて有効に利用するために、透明導電膜を上記裏面電極
の一部としてa−Si:Hn層5上に形成してもよい。
【0062】また、上記各実施例では、第二の開溝3a
は透明導電膜2をつき抜けていても集積化は可能である
が、上述したように裏面電極との接触面積が小さくな
り、抵抗成分が大きくなるため完全には透明導電膜を切
断していない方が望ましい。
【0063】さらに、上記各実施例では光電変換活性層
10が単層であるものを示したが、タンデム構造のよう
に複数の光電変換活性層がその層厚方向に複数積層され
たものでも良い。
【0064】また、上記各実施例では、透明導電膜2と
してZnOを用いているが、これに限るものではなく、
その他の構成材料としては、ITO、SnO2等が望ま
しい。これらのZnO、ITO、SnO2等は真空蒸着
法、スパッタ法、CVD法等の方法で成膜することがで
きる。
【0065】また、上記各実施例では、裏面電極の構成
材料としてAgを用いているが、これは反射率の比較的
高い金属であればよくAlなどを用いてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、単位太陽
電池を構成する発電部分では、蒸着法などにより、下地
層に金属粒子を小さいエネルギーでもって付着させて反
射率の高い膜の形成を行い、レーザースクライブ部分で
は、スパッタ法などにより、下地層に金属粒子を大きい
エネルギーでもって付着させて付着強度の大きい金属膜
の形成を行って裏面電極を形成するようにしたので、電
流値の低下がなく、しかもレーザースクライブを良好に
行うことができる、高変換効率の集積型太陽電池及びそ
の製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による薄膜太陽電池を説
明するための図であり、該薄膜太陽電池の断面構造の一
部を示している。
【図2】図2(a)〜図2(h)は、上記第1の実施例
による薄膜太陽電池の製造方法を工程順に示す断面図で
ある。
【図3】上記第1の実施例の薄膜太陽電池の製造方法に
おける処理の流れを示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例による薄膜太陽電池を説
明するための図であり、該薄膜太陽電池の断面構造の一
部を示している。
【図5】従来の薄膜太陽電池を説明するための図であ
り、該薄膜太陽電池の断面構造の一部を示している。
【符号の説明】
1 透光性絶縁基板 2 透明導電膜 2a 第一の開溝 3 a−Si:Hp層 3a 第二の開溝 4 a−Si:Hi層 5 a−Si:Hn層 6a 第三の開溝 10 光電変換活性層 16,26 裏面電極 16a,26a 第2の金属膜部分 16b,26b 第1の金属膜部分 16d 金属膜 101,102 薄膜太陽電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−289969(JP,A) 特開 昭57−176778(JP,A) 特開 昭61−210681(JP,A) 特開 平2−237081(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質半導体からなる光電変換活性層
    と、 該光電変換活性層上に配置された、裏面電極としての金
    属膜と、 該光電変換活性層及び該電極に隣接して位置した、該光
    電変換活性層と該電極との接触界面が露出している空間
    領域とを備え、 該金属膜の、該光電変換活性層と接しかつ該空間領域に
    隣接する部分は、該光電変換活性層へ金属粒子を高いエ
    ネルギーでもって付着させて成膜した高付着強度の第1
    の金属膜部分から構成されており、 該金属膜の、該光電変換活性層と接しかつ該空間領域か
    ら離間した部分は、該光電変換活性層へ金属粒子を低い
    エネルギーでもって付着させて成膜した高反射率の第2
    の金属膜部分を有している太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記第1の金属膜部分と、第2の金属膜
    部分とが同一元素によって構成されている請求項1記載
    の太陽電池。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の太陽電池を製造
    する方法であって、 下地層のスクライブ領域以外の領域上に、前記金属膜の
    一部として、真空蒸着法により第2の金属膜部分を成膜
    する工程と、 その後、該下地層のスクライブ領域、あるいは全面にス
    パッタ法により第1の金属膜部分を形成する工程とを含
    み、 該下地層のスクライブ領域は、該金属膜の、レーザーに
    より切断される部分及びその近傍部が位置する領域であ
    る太陽電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の太陽電池を製造する方法
    であって、 下地層のスクライブ領域上に、前記金属膜の一部として
    スパッタ法により第1の金属膜部分を成膜する工程と、 その後、該下地層の、スクライブ領域以外の領域上に、
    あるいは全面に真空蒸着法により第2の金属膜部分を形
    成する工程とを含み、 該下地層のスクライブ領域は、該金属膜の、レーザーに
    より切断される部分及びその近傍部が位置する領域であ
    る太陽電池の製造方法。
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