JP3232935U - 土鍋 - Google Patents
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Abstract
【課題】調理対象物に効率的に熱を加えることができる土鍋を提供する。【解決手段】底に穴14が開設された陶製の鍋本体10と、穴14を塞ぐように鍋本体10に固定された金属板20と、を備える。【選択図】図1
Description
本考案は土鍋に関する。
従来より、誘導加熱を用いた調理台が知られている。当該調理台は、ガラス製のトッププレートの下にコイルが設けられており、当該コイルに対して高周波電流を流すことで、トッププレート上に置かれた金属製の鍋に渦電流を生じさせ、当該渦電流と金属による電気抵抗により発熱が生じるものである。
誘導加熱式の調理台に用いられる鍋は金属製のものが用いられているが、保温性の観点からは特許文献1に記載されているように陶製やガラス製などの非金属製の鍋が好ましい。当該鍋は、土鍋本体の底部下面に薄膜導電層を設けた構成となっているため、渦電流によって薄膜導電層に生じた発熱が、土鍋本体の底部を介して、土鍋本体内に入れられた調理対象物に伝わっている。
しかし、上記特許文献に記載された鍋は、薄膜導電層に生じた熱が土鍋本体を介して、調理対象物に伝わるので、直接的に調理対象物に熱を加えられず、より効率的に調理対象物に熱を加えたいという要望が生じている。
本考案は、調理対象物に効率的に熱を加えることができる土鍋を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の土鍋は、底に穴が開設された陶製の鍋本体と、前記穴を塞ぐように前記鍋本体に固定された金属板と、を備えることを特徴とする。
また、前記穴が位置する前記金属板の表面が前記底部と同系色であることを特徴とする。
また、前記金属板はシリコーン接着剤により前記鍋本体に接着されていることを特徴とする。
また、前記鍋本体の底は前記穴の周りに凹部が形成されており、前記金属板は、前記穴に嵌め込まれる本体部と、前記本体部から延出し、前記凹部に嵌め込まれる鍔部と、を備えることを特徴とする。
本考案の土鍋によれば、鍋本体の底部に開設された穴を介して、金属板が直接的に調理対象に対して効率的に熱を加えることができる。
本考案の実施形態に係る土鍋を図面に基づいて説明する。
本考案の実施形態に係る土鍋1は、図1に示すように、陶製の鍋本体10を有している。鍋本体10は、加熱調理すべき対象物を入れるものであり、底部11と、側壁部12と、取っ手部13と、から構成されている。底部11、側壁部12、及び取っ手部13の形状は特に限定されないが、本実施形態では、底部11は円板形状であり、側壁部12は底部11の周縁部から上方に延出することで円筒状に形成されている。ここで、鍋本体10の底部11には円形の穴14が開設されており、当該穴14を塞ぐように導電性の金属板20が底部11に固定されている。
金属板20は、代表的にはステンレス製の板であり、鍋本体10の底部11に形成されている穴14よりも大径の円形状の板が用いられている。当該金属板20の厚みは3mmであるが、当該厚みには限定されない。金属板20は一液型シリコーンゴム(シリコーン接着剤)によって、前記穴14の周りの底部11の下面に接着されている。当該一液型シリコーンゴムは、代表的には250度においてもゴム弾性を喪失しない耐熱性を有するものが好ましい。ここで、金属板20の表面(上面)の色が、鍋本体10の底部11の内面色と同系色(本実施形態では白色)に着色されている。
上記の土鍋1は、土鍋本体10を焼成する焼成工程、焼成された土鍋本体10に金属板20を接着する接着工程、金属板20が接着された土鍋本体10を125度程度の温度で1時間程度加熱する加熱工程の順に工程を経て製造される。
本実施形態の土鍋1によれば、当該土鍋1をIH調理器上に乗せて加熱した際に、鍋本体10に形成された穴14を通じて金属板20が露出しているため、金属板20に生じた熱を直接的に鍋本体10に入れられた調理対象物に加えることができる。よって、調理対象物に対して効率よく熱を加えることができる。
また、金属板20の表面色が鍋本体10の底部11の内面色と同系色に着色されているので、鍋本体10内との色の調和を図ることができ、加熱中に視認され得る土鍋1の内側において見た目の違和感が生じない。
本考案に係る土鍋は上記実施形態に限定されず、例えば、下記のような変形例の態様であっても構わない。
[変形例1]
変形例1に係る土鍋1aは、陶製の鍋本体10aと金属板20aを備えている点で上記実施形態と共通している。しかし、本変形例の土鍋1aは、鍋本体10aの底に、全体的に穴14aが開設されている点で上記実施形態とは異なっており、金属板20aが、鍋本体10aの底を形成している側壁部12aの下端内壁に固定されている。
変形例1に係る土鍋1aは、陶製の鍋本体10aと金属板20aを備えている点で上記実施形態と共通している。しかし、本変形例の土鍋1aは、鍋本体10aの底に、全体的に穴14aが開設されている点で上記実施形態とは異なっており、金属板20aが、鍋本体10aの底を形成している側壁部12aの下端内壁に固定されている。
[変形例2]
変形例2に係る土鍋1bは、陶製の鍋本体10bと金属板20bを備えている点で上記実施形態と共通している。しかし、本変形例の土鍋1bは、鍋本体10bの底に、全体的に穴14bが開設されている点で上記実施形態とは異なっており、金属板20bが、鍋本体10bの底を形成している側壁部12bの下端の下面に固定されている。
変形例2に係る土鍋1bは、陶製の鍋本体10bと金属板20bを備えている点で上記実施形態と共通している。しかし、本変形例の土鍋1bは、鍋本体10bの底に、全体的に穴14bが開設されている点で上記実施形態とは異なっており、金属板20bが、鍋本体10bの底を形成している側壁部12bの下端の下面に固定されている。
[変形例3]
上記実施形態では、金属板20を鍋本体10の底部11に接着しているが、図2に示すように、底部11cの穴14cに金属板20cが嵌め込まれた土鍋1cであっても構わない。当該態様の穴14cを形成している縁部15(穴を囲うように設けられている縁部15)は、段状に形成されている。具体的には、縁部15の先端が薄く形成されることによって、底部11cの上面に対してリング状の凹みが設けられている。
上記実施形態では、金属板20を鍋本体10の底部11に接着しているが、図2に示すように、底部11cの穴14cに金属板20cが嵌め込まれた土鍋1cであっても構わない。当該態様の穴14cを形成している縁部15(穴を囲うように設けられている縁部15)は、段状に形成されている。具体的には、縁部15の先端が薄く形成されることによって、底部11cの上面に対してリング状の凹みが設けられている。
金属板20cは、本体部21と、鍔部22と、から構成されている。金属板20cの本体部21は、穴14cに嵌まり込むように、穴14cと同径同厚の円板状に形成されており、当該本体部21の周縁からリング状の鍔部22が本体部21の面方向に延出している。当該鍔部22は、底部11cに設けられている凹んだ縁部15に嵌まり込むように、当該縁部15と同径のリング状に形成されている。このように構成される金属板20cが底部11cの上方から穴14cおよび縁部15に嵌め込まれる。これにより、底部11cの上面と金属板20cの上面が面一に形成されることとなる。また、底部11cの下面と金属板20cの下面が面一に形成されることとなる。
上記変形例3では、金属板20cを底部11cの上方から嵌め込んでいるが、金属板を底部の下方から嵌め込んでも構わない。当該態様では、上記リング状の凹みによって構成される縁部15が底部11cの下面側に形成され、金属板は鍔部が本体部の下面側に形成される。
1,1a,1b,1c 土鍋
10,10a,10b,10c 鍋本体
14,14a,14b,14c 穴
20,20a,20b,20c 金属板
10,10a,10b,10c 鍋本体
14,14a,14b,14c 穴
20,20a,20b,20c 金属板
Claims (4)
- 底に穴が開設された陶製の鍋本体と、
前記穴を塞ぐように前記鍋本体に固定された金属板と、
を備えることを特徴とする、土鍋。 - 前記穴が位置する前記金属板の表面が前記底部と同系色であることを特徴とする、請求項1に記載の土鍋。
- 前記金属板はシリコーン接着剤により前記鍋本体に接着されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の土鍋。
- 前記鍋本体の底は前記穴の周りに凹部が形成されており、
前記金属板は、
前記穴に嵌め込まれる本体部と、
前記本体部から延出し、前記凹部に嵌め込まれる鍔部と、
を備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の土鍋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021001655U JP3232935U (ja) | 2021-04-30 | 2021-04-30 | 土鍋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021001655U JP3232935U (ja) | 2021-04-30 | 2021-04-30 | 土鍋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3232935U true JP3232935U (ja) | 2021-07-15 |
Family
ID=76751007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021001655U Active JP3232935U (ja) | 2021-04-30 | 2021-04-30 | 土鍋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3232935U (ja) |
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2021
- 2021-04-30 JP JP2021001655U patent/JP3232935U/ja active Active
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Legal Events
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Ref document number: 3232935 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |