JP3231701B2 - ロータリ耕耘機の耕深自動制御装置 - Google Patents
ロータリ耕耘機の耕深自動制御装置Info
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- JP3231701B2 JP3231701B2 JP16478098A JP16478098A JP3231701B2 JP 3231701 B2 JP3231701 B2 JP 3231701B2 JP 16478098 A JP16478098 A JP 16478098A JP 16478098 A JP16478098 A JP 16478098A JP 3231701 B2 JP3231701 B2 JP 3231701B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耕耘深さを自動的に制
御するようにしたロータリ耕耘機の耕深自動制御装置に
関するものである。 【0002】 【従来技術】一般に、この種ロータリ耕耘機のなかに
は、マイクロコンピユータが組み込まれた制御部による
制御で、耕深設定器で設定される設定値対応位置に均平
板の揺動角度検知値が合致するよう耕耘部の上下動を行
うことで耕耘深さの自動制御を成すようにしたものがあ
る。そしてこのものにおいて、両者の値が完全に一致す
るよう制御した場合には、所謂ハンチング現象が起きた
りして好ましくないため、均平板位置が設定値対応位置
から一定の範囲内に位置するときは検知値と設定値とが
合致したとして耕耘部の上下動を行わない不感域を設
け、安定した耕深制御を行うようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるにこの様に不感
域を設けたとしても、均平板は、垂直線に対する揺動角
が小さい浅耕制御時と大きい深耕制御時では、同じ角度
揺動した場合における均平板の実質上の不感域に対する
耕耘深さ方向の上下動範囲は浅耕時の方が小さくなつて
しまうので、均平板の僅かな上下によつても不感域を越
えて耕耘部が上下動してしまうこととなり、そうでなく
とも地表面の影響を受けやすい浅耕作業の場合、安定状
態での耕耘作業ができず、ハンチング現象が生じてしま
うという欠点がある。そこで、特開昭61−37011
号公報に示すごとく、耕耘深さ方向の不感域の幅を、該
耕耘深さ方向に対し常に一定になるよう制御し、浅耕時
のハンチング現象の発生を低減しようと試みたものが知
られるが、このものでは、不感域の耕耘深さ方向の幅
を、浅耕時に生じるハンチング現象に対応させて大きく
することは、深耕時においての耕耘深さの精度が低下す
ることになつて採用できず、一方、深耕時の耕耘精度に
対応させて小さくすることは、浅耕時のハンチング現象
の低減に寄与できないこととなつて採用できず、浅耕時
のハンチング現象の発生低減と深耕時の耕深精度の低下
とを一部犠牲にした状態で不感域の幅を設定しなければ
ならず、依然として改善の余地がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるロータリ
耕耘機の耕深自動制御装置を提供することを目的として
創作されたものであつて、耕深設定器で設定される設定
値対応位置に均平板の揺動角度検知値が合致するよう耕
耘部の上下動を行うことで耕耘深さの自動制御を成す制
御機構には、均平板位置が設定値対応位置から一定の範
囲内に位置するときは検知値と設定値とが合致したとし
て耕耘部の上下動を行わない不感域角度として大小異な
る角度値 が予め設定されており、かつ耕耘設定器での設
定値が、予め決められた均平板の基準角度値に対して浅
耕側である場合には前記大きい不感域角度値を、深耕側
である場合には前記小さい不感域角度値をそれぞれ選択
をする不感域選択手段が設けられていると共に、前記大
小異なる不感域角度値としては、耕耘設定器の設定値が
基準角度値を基準として浅耕側である場合の耕耘深さ方
向の不感域幅が、深耕側である場合の耕耘深さ方向の不
感域幅よりも大きい値のある設定になっていることを特
徴とするものである。そして本発明は、この構成によつ
て、浅耕時のハンチング現象の低減と深耕時の耕深精度
の低下を犠牲にすることのないものにできるようにした
ものである。 【0005】 【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、1は農用トラクタの走行機体であ
つて、該走行機体1の後方にはロータリ耕耘機2が昇降
リンク機構3を介して取付けられており、リフトアーム
4の上下揺動によつて耕耘機2が上下動するようになつ
ていること等は何れも従来通りである。ここで、5は耕
耘刃、6は伝動ケースである。7は耕耘部2に設けられ
る均平板(リヤカバー)であつて、該均平板7は、支軸
7aを支点として上下揺動するものであるが、耕耘機本
体側に設けられた耕深検知センサ9にリンク杆等の連結
部材8を介して連動連結されており、耕耘深さに伴う均
平板7の揺動角度の検知が出来るようになつている。 【0006】一方、走行機体1のフエンダー10には、
ポジシヨンレバー11、傾斜手動スイツチ12、傾斜自
動設定器13、傾斜自動スイツチ14、耕深設定器1
5、耕深自動スイツチ16が一つのユニツトとして構成
された制御操作部17が設けられており、そしてこれら
スイツチや設定器等の操作具からの信号、並びに前記耕
深検知センサ9、ポジシヨンレバー11の操作位置を検
知するレバー位置検知センサ18、リフトアーム4の揺
動角を検知するアーム角度検知センサ19等のセンサ類
からの検知信号がマイクロコンピユータを組み込んだ制
御部20に入力されるようになつており、これを入力し
た制御部20では、該入力した信号に基づいて演算を
し、その結果、リフトアーム上下用ソレノイド21、2
1a等の対応する作動部に制御指令を出し、この様にし
てコンピユータ制御による自動耕耘が成されることにな
るが、次に、フローチヤート図を用いて本発明の制御手
順について説明する。 【0007】即ち、キースイツチ(図示せず)をONに
して制御部20の作動を開始せしめると、まずデータ読
み込みが成され、次いで耕深設定器15の設定値Cが予
め決められた基準角度値(例えば均平板7が垂直線に対
して30度傾斜した角度)θよりも大きい(C>θ)か
否か、即ち深耕(大きい場合に深耕制御になる)である
か否かが判断され、大きいとしてYESの判断が成され
た場合には不感角度としてα(例えば図7に示されるよ
うに6度)という小さい値が選択設定され、小さい(即
ち浅耕制御である)としてNOの判断が成されると不感
角度としてβ(例えば図7に示されるように18度)と
いう大きい(α<β)値が選択設定され、以後の耕深
(耕耘深さ)制御は、この選択設定された大小異なる何
れかの不感角度αまたはβによつて成されることにな
り、この様にして不感域選択手段が構成されている。そ
して、均平板7が実質的に耕深設定される範囲、つまり
実耕耘作業範囲(通常は15度前後から65度前後の範
囲に設定される)においては、図7に示すように、基準
角度値θより深い深耕状態で小さい不感角度αを設定す
ることにより耕耘深さ方向(上下方向)の不感幅Xが確
保され、基準角度θよりも浅い浅耕状態であるとして大
きい不感角度βが選択設定されることにより耕耘深さ方
向の不感幅Yが確保されるが、この場合に図7に示すよ
うに、耕深設定器15の設定値Cが、基準角度値θに対
して浅耕側である場合の耕耘深さ方向の不感幅Yが、基
準角度値θに対して深耕側である場合の耕耘深さ方向の
不感幅Xに対して大きくなる(X<Y)なる値があるよ
うに設定されている。 【0008】さらにレバー位置検知センサ18からの検
知値Aがアーム角度検知センサ19の検知値Bよりも小
さい(A<B)か否かが判断され、小さいとしてYES
の判断が成された場合に、次に耕深自動スイツチ16が
ONになつているか否かが判断され、ONになつている
としてYESの判断が成された場合には、さらに前記耕
深設定値Cが耕深検知センサ9の検知値Dよりも小さい
(C<D)か否かが判断され、小さいとしてYESの判
断が成されると、両者の差が不感角度αまたはβよりも
大きい(|C−D|>αまたはβ)か否かが判断され、
大きい、即ち不感角度αの範囲にないとしてYESの判
断が成された場合にはリフトアーム上昇用ソレノイド2
1をON側に切換えてリフトアーム4の上動を行つて耕
耘部2を上昇せしめ、逆に小さい、即ち不感角度内にあ
るとしてNOと判断された場合には何れのソレノイド2
1、21aもOFF状態に制御し、耕耘部2の上下動が
成されないように設定されている。 【0009】一方、耕深設定器15の設定値Cが耕深検
知センサ9の検知値Dよりも小さいか否かで、小さくな
いとしてNOの判断が成された場合には、さらにこの差
が不感角度αまたはβよりも大きい(|C−D|>αま
たはβ)か否かが判断され、大きいとしてYESの判断
が成された場合にはリフトアーム下降用ソレノイド21
aをON側に切換えてリフトアーム4の下動を行い、小
さく不感角度の範囲内にあるとしてNOの判断が成され
た場合には何れのソレノイド21、21aもOFF状態
に制御するようになつている。ここで耕深制御スイツチ
16がOFFになつている場合にはポジシヨンコントロ
ールのみの制御となり、この場合には下降用ソレノイド
21aをON作動し、耕耘機2を下動せしめるようにな
つている。 【0010】また、前記レバー側検知値Aがアーム側検
知値Bよりも小さいか否かで小さくないとしてNOの判
断が成された場合には、次に両検知値A,Bが等しい
(A=B)か否かが判断され、等しくないとしてNOの
判断が成された場合には、そのまま上昇用ソレノイド2
1をON作動し、また等しいとしてYESの判断が成さ
れた場合には、次に耕深自動スイツチ16がONになつ
ているか否かが判断され、ONになつているとしてYE
Sの判断が成された場合には、さらに耕深設定器15の
設定値Cが耕深検知センサ9の検知値Dよりも小さいか
否かが判断され、小さいとしてYESの判断が成される
と、この差が不感角度αまたはβよりも大きい(|C−
D|>αまたはβ)か否かが判断され、大きいとしてY
ESの判断が成された場合にはリフトアーム上昇用ソレ
ノイド21をON側に切換えてリフトアーム4を上動さ
せ、小さく不感域内にあるとしてNOと判断された場合
には何れのソレノイド21、21aもOFF状態に制御
するようになつている。 【0011】叙述の如く構成された本発明の実施例にお
いて、耕深自動制御を行うには耕深自動スイツチ16を
ONにすると共に、耕深設定器15で所望の耕耘深さを
調節設定する。そしてこの状態で耕耘作業を行えば、耕
深設定器15で設定される耕耘深さの自動制御がなされ
ることになるが、本発明が実施されたものでは、耕深設
定器15の耕耘深さの設定値Cが、予め設定される基準
角度値θに対して大きく深耕側である場合、即ち、均平
板7が基準角度値θよりも深耕側(上動側)に制御され
る場合には小さい不感角度値αが選択設定され、そして
この小さい不感角度αに基づき上下方向に対して小さい
幅を基準とした不感域による耕耘深さ制御が成される。 【0012】一方、前記設定値Cが、均平板7が基準角
度値θよりも下動側に制御される浅耕側である場合に
は、大きい不感角度値βが選択設定され、これにより基
準角度値θから浅耕側については、この大きい不感角度
値βに基づく上下方向に対して大きい幅を基準とした不
感域による耕深制御が成される。しかも、図7に示され
るように、前記基準角度値θを基準として深耕側にある
場合の耕耘深さ方向の不感幅Xが、浅耕側にある場合の
耕耘深さ方向の不感幅Yよりも小さく(X<Y)なると
ころがあり、このため、耕深制御調整を行う場合におけ
る耕耘深さ方向の不感域の幅について、浅耕側であると
きには、ハンチング現象の低減を充分に加味した大きい
幅での不感域を設定することができ、また深耕側である
ときには、耕深精度を加味した小さい幅での不感域を設
定することができ、これによつて、安定した耕深制御を
精度の高いものでできる。 【0013】しかも、前記大小不感角度α、βの切換え
は、作業中に常時変動する均平板7の位置に基づいて行
われるのではなく、作業中は殆ど操作されることのない
耕深設定器15の設定値に基づいて行われるため、いち
いち作業者が切換えるような手間がいらず作業性の向上
が計れることになる。 【0014】また、従来の如く各均平板位置に対応する
数多くのデータを予めメモリに格納し、該メモリから均
平板位置に基づいて対応するデータをいちいち読み出し
て不感域を演算することなく、選択された大小不感角度
α、βをそのまま固定的に利用するため、制御部20の
負担を軽減して処理速度を大幅に向上することができる
許りか、均平板7が不感域から外れるときと不感域内に
入るときとの不感域を一致させてさらに耕深自動制御の
精度を向上させることができる。 【0015】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
でないことは勿論であるが、大小不感域角度値を前記実
施例の如く二段ではなく、三段、四段と多段にし、浅耕
側になるほど大きくなるように選択設定するようにして
も良いものである。 【0016】 【作用効果】以上要するに、本発明は叙述の如く構成し
たものであるから、耕深制御を行うに際し、耕深方向の
不感域の幅について、均平板の耕深設定値が基準角度値
を越えて深耕側である場合には小さい幅となる不感域角
度値が、逆に浅耕側である場合には大きい幅となる不感
域角度値が自動的に選択されることになる。この結果、
均平板の深耕設定値を浅耕側にセツトしたときは耕耘深
さ方向に大きい幅の不感域が設定されることになつて、
圃場表面の小さな凹凸を受けて均平板が簡単に上下揺動
しても、これを該大きい幅の不感域で吸収することにな
つて、ハンチング発生を低減でき、安定した浅耕作業が
できることになる一方、深耕側にセツトしたときは耕耘
深さ方向に小さい幅の不感域が設定されることになつ
て、安定した高い深耕作業ができる。 【0017】しかも、前記耕深方向に大小幅が異なる不
感域の選択が、耕深設定器の設定によつて自動的に切換
わるから、いちいち手動切換えする手間が不用で、作業
性の向上も合わせて計れる。
御するようにしたロータリ耕耘機の耕深自動制御装置に
関するものである。 【0002】 【従来技術】一般に、この種ロータリ耕耘機のなかに
は、マイクロコンピユータが組み込まれた制御部による
制御で、耕深設定器で設定される設定値対応位置に均平
板の揺動角度検知値が合致するよう耕耘部の上下動を行
うことで耕耘深さの自動制御を成すようにしたものがあ
る。そしてこのものにおいて、両者の値が完全に一致す
るよう制御した場合には、所謂ハンチング現象が起きた
りして好ましくないため、均平板位置が設定値対応位置
から一定の範囲内に位置するときは検知値と設定値とが
合致したとして耕耘部の上下動を行わない不感域を設
け、安定した耕深制御を行うようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるにこの様に不感
域を設けたとしても、均平板は、垂直線に対する揺動角
が小さい浅耕制御時と大きい深耕制御時では、同じ角度
揺動した場合における均平板の実質上の不感域に対する
耕耘深さ方向の上下動範囲は浅耕時の方が小さくなつて
しまうので、均平板の僅かな上下によつても不感域を越
えて耕耘部が上下動してしまうこととなり、そうでなく
とも地表面の影響を受けやすい浅耕作業の場合、安定状
態での耕耘作業ができず、ハンチング現象が生じてしま
うという欠点がある。そこで、特開昭61−37011
号公報に示すごとく、耕耘深さ方向の不感域の幅を、該
耕耘深さ方向に対し常に一定になるよう制御し、浅耕時
のハンチング現象の発生を低減しようと試みたものが知
られるが、このものでは、不感域の耕耘深さ方向の幅
を、浅耕時に生じるハンチング現象に対応させて大きく
することは、深耕時においての耕耘深さの精度が低下す
ることになつて採用できず、一方、深耕時の耕耘精度に
対応させて小さくすることは、浅耕時のハンチング現象
の低減に寄与できないこととなつて採用できず、浅耕時
のハンチング現象の発生低減と深耕時の耕深精度の低下
とを一部犠牲にした状態で不感域の幅を設定しなければ
ならず、依然として改善の余地がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるロータリ
耕耘機の耕深自動制御装置を提供することを目的として
創作されたものであつて、耕深設定器で設定される設定
値対応位置に均平板の揺動角度検知値が合致するよう耕
耘部の上下動を行うことで耕耘深さの自動制御を成す制
御機構には、均平板位置が設定値対応位置から一定の範
囲内に位置するときは検知値と設定値とが合致したとし
て耕耘部の上下動を行わない不感域角度として大小異な
る角度値 が予め設定されており、かつ耕耘設定器での設
定値が、予め決められた均平板の基準角度値に対して浅
耕側である場合には前記大きい不感域角度値を、深耕側
である場合には前記小さい不感域角度値をそれぞれ選択
をする不感域選択手段が設けられていると共に、前記大
小異なる不感域角度値としては、耕耘設定器の設定値が
基準角度値を基準として浅耕側である場合の耕耘深さ方
向の不感域幅が、深耕側である場合の耕耘深さ方向の不
感域幅よりも大きい値のある設定になっていることを特
徴とするものである。そして本発明は、この構成によつ
て、浅耕時のハンチング現象の低減と深耕時の耕深精度
の低下を犠牲にすることのないものにできるようにした
ものである。 【0005】 【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、1は農用トラクタの走行機体であ
つて、該走行機体1の後方にはロータリ耕耘機2が昇降
リンク機構3を介して取付けられており、リフトアーム
4の上下揺動によつて耕耘機2が上下動するようになつ
ていること等は何れも従来通りである。ここで、5は耕
耘刃、6は伝動ケースである。7は耕耘部2に設けられ
る均平板(リヤカバー)であつて、該均平板7は、支軸
7aを支点として上下揺動するものであるが、耕耘機本
体側に設けられた耕深検知センサ9にリンク杆等の連結
部材8を介して連動連結されており、耕耘深さに伴う均
平板7の揺動角度の検知が出来るようになつている。 【0006】一方、走行機体1のフエンダー10には、
ポジシヨンレバー11、傾斜手動スイツチ12、傾斜自
動設定器13、傾斜自動スイツチ14、耕深設定器1
5、耕深自動スイツチ16が一つのユニツトとして構成
された制御操作部17が設けられており、そしてこれら
スイツチや設定器等の操作具からの信号、並びに前記耕
深検知センサ9、ポジシヨンレバー11の操作位置を検
知するレバー位置検知センサ18、リフトアーム4の揺
動角を検知するアーム角度検知センサ19等のセンサ類
からの検知信号がマイクロコンピユータを組み込んだ制
御部20に入力されるようになつており、これを入力し
た制御部20では、該入力した信号に基づいて演算を
し、その結果、リフトアーム上下用ソレノイド21、2
1a等の対応する作動部に制御指令を出し、この様にし
てコンピユータ制御による自動耕耘が成されることにな
るが、次に、フローチヤート図を用いて本発明の制御手
順について説明する。 【0007】即ち、キースイツチ(図示せず)をONに
して制御部20の作動を開始せしめると、まずデータ読
み込みが成され、次いで耕深設定器15の設定値Cが予
め決められた基準角度値(例えば均平板7が垂直線に対
して30度傾斜した角度)θよりも大きい(C>θ)か
否か、即ち深耕(大きい場合に深耕制御になる)である
か否かが判断され、大きいとしてYESの判断が成され
た場合には不感角度としてα(例えば図7に示されるよ
うに6度)という小さい値が選択設定され、小さい(即
ち浅耕制御である)としてNOの判断が成されると不感
角度としてβ(例えば図7に示されるように18度)と
いう大きい(α<β)値が選択設定され、以後の耕深
(耕耘深さ)制御は、この選択設定された大小異なる何
れかの不感角度αまたはβによつて成されることにな
り、この様にして不感域選択手段が構成されている。そ
して、均平板7が実質的に耕深設定される範囲、つまり
実耕耘作業範囲(通常は15度前後から65度前後の範
囲に設定される)においては、図7に示すように、基準
角度値θより深い深耕状態で小さい不感角度αを設定す
ることにより耕耘深さ方向(上下方向)の不感幅Xが確
保され、基準角度θよりも浅い浅耕状態であるとして大
きい不感角度βが選択設定されることにより耕耘深さ方
向の不感幅Yが確保されるが、この場合に図7に示すよ
うに、耕深設定器15の設定値Cが、基準角度値θに対
して浅耕側である場合の耕耘深さ方向の不感幅Yが、基
準角度値θに対して深耕側である場合の耕耘深さ方向の
不感幅Xに対して大きくなる(X<Y)なる値があるよ
うに設定されている。 【0008】さらにレバー位置検知センサ18からの検
知値Aがアーム角度検知センサ19の検知値Bよりも小
さい(A<B)か否かが判断され、小さいとしてYES
の判断が成された場合に、次に耕深自動スイツチ16が
ONになつているか否かが判断され、ONになつている
としてYESの判断が成された場合には、さらに前記耕
深設定値Cが耕深検知センサ9の検知値Dよりも小さい
(C<D)か否かが判断され、小さいとしてYESの判
断が成されると、両者の差が不感角度αまたはβよりも
大きい(|C−D|>αまたはβ)か否かが判断され、
大きい、即ち不感角度αの範囲にないとしてYESの判
断が成された場合にはリフトアーム上昇用ソレノイド2
1をON側に切換えてリフトアーム4の上動を行つて耕
耘部2を上昇せしめ、逆に小さい、即ち不感角度内にあ
るとしてNOと判断された場合には何れのソレノイド2
1、21aもOFF状態に制御し、耕耘部2の上下動が
成されないように設定されている。 【0009】一方、耕深設定器15の設定値Cが耕深検
知センサ9の検知値Dよりも小さいか否かで、小さくな
いとしてNOの判断が成された場合には、さらにこの差
が不感角度αまたはβよりも大きい(|C−D|>αま
たはβ)か否かが判断され、大きいとしてYESの判断
が成された場合にはリフトアーム下降用ソレノイド21
aをON側に切換えてリフトアーム4の下動を行い、小
さく不感角度の範囲内にあるとしてNOの判断が成され
た場合には何れのソレノイド21、21aもOFF状態
に制御するようになつている。ここで耕深制御スイツチ
16がOFFになつている場合にはポジシヨンコントロ
ールのみの制御となり、この場合には下降用ソレノイド
21aをON作動し、耕耘機2を下動せしめるようにな
つている。 【0010】また、前記レバー側検知値Aがアーム側検
知値Bよりも小さいか否かで小さくないとしてNOの判
断が成された場合には、次に両検知値A,Bが等しい
(A=B)か否かが判断され、等しくないとしてNOの
判断が成された場合には、そのまま上昇用ソレノイド2
1をON作動し、また等しいとしてYESの判断が成さ
れた場合には、次に耕深自動スイツチ16がONになつ
ているか否かが判断され、ONになつているとしてYE
Sの判断が成された場合には、さらに耕深設定器15の
設定値Cが耕深検知センサ9の検知値Dよりも小さいか
否かが判断され、小さいとしてYESの判断が成される
と、この差が不感角度αまたはβよりも大きい(|C−
D|>αまたはβ)か否かが判断され、大きいとしてY
ESの判断が成された場合にはリフトアーム上昇用ソレ
ノイド21をON側に切換えてリフトアーム4を上動さ
せ、小さく不感域内にあるとしてNOと判断された場合
には何れのソレノイド21、21aもOFF状態に制御
するようになつている。 【0011】叙述の如く構成された本発明の実施例にお
いて、耕深自動制御を行うには耕深自動スイツチ16を
ONにすると共に、耕深設定器15で所望の耕耘深さを
調節設定する。そしてこの状態で耕耘作業を行えば、耕
深設定器15で設定される耕耘深さの自動制御がなされ
ることになるが、本発明が実施されたものでは、耕深設
定器15の耕耘深さの設定値Cが、予め設定される基準
角度値θに対して大きく深耕側である場合、即ち、均平
板7が基準角度値θよりも深耕側(上動側)に制御され
る場合には小さい不感角度値αが選択設定され、そして
この小さい不感角度αに基づき上下方向に対して小さい
幅を基準とした不感域による耕耘深さ制御が成される。 【0012】一方、前記設定値Cが、均平板7が基準角
度値θよりも下動側に制御される浅耕側である場合に
は、大きい不感角度値βが選択設定され、これにより基
準角度値θから浅耕側については、この大きい不感角度
値βに基づく上下方向に対して大きい幅を基準とした不
感域による耕深制御が成される。しかも、図7に示され
るように、前記基準角度値θを基準として深耕側にある
場合の耕耘深さ方向の不感幅Xが、浅耕側にある場合の
耕耘深さ方向の不感幅Yよりも小さく(X<Y)なると
ころがあり、このため、耕深制御調整を行う場合におけ
る耕耘深さ方向の不感域の幅について、浅耕側であると
きには、ハンチング現象の低減を充分に加味した大きい
幅での不感域を設定することができ、また深耕側である
ときには、耕深精度を加味した小さい幅での不感域を設
定することができ、これによつて、安定した耕深制御を
精度の高いものでできる。 【0013】しかも、前記大小不感角度α、βの切換え
は、作業中に常時変動する均平板7の位置に基づいて行
われるのではなく、作業中は殆ど操作されることのない
耕深設定器15の設定値に基づいて行われるため、いち
いち作業者が切換えるような手間がいらず作業性の向上
が計れることになる。 【0014】また、従来の如く各均平板位置に対応する
数多くのデータを予めメモリに格納し、該メモリから均
平板位置に基づいて対応するデータをいちいち読み出し
て不感域を演算することなく、選択された大小不感角度
α、βをそのまま固定的に利用するため、制御部20の
負担を軽減して処理速度を大幅に向上することができる
許りか、均平板7が不感域から外れるときと不感域内に
入るときとの不感域を一致させてさらに耕深自動制御の
精度を向上させることができる。 【0015】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
でないことは勿論であるが、大小不感域角度値を前記実
施例の如く二段ではなく、三段、四段と多段にし、浅耕
側になるほど大きくなるように選択設定するようにして
も良いものである。 【0016】 【作用効果】以上要するに、本発明は叙述の如く構成し
たものであるから、耕深制御を行うに際し、耕深方向の
不感域の幅について、均平板の耕深設定値が基準角度値
を越えて深耕側である場合には小さい幅となる不感域角
度値が、逆に浅耕側である場合には大きい幅となる不感
域角度値が自動的に選択されることになる。この結果、
均平板の深耕設定値を浅耕側にセツトしたときは耕耘深
さ方向に大きい幅の不感域が設定されることになつて、
圃場表面の小さな凹凸を受けて均平板が簡単に上下揺動
しても、これを該大きい幅の不感域で吸収することにな
つて、ハンチング発生を低減でき、安定した浅耕作業が
できることになる一方、深耕側にセツトしたときは耕耘
深さ方向に小さい幅の不感域が設定されることになつ
て、安定した高い深耕作業ができる。 【0017】しかも、前記耕深方向に大小幅が異なる不
感域の選択が、耕深設定器の設定によつて自動的に切換
わるから、いちいち手動切換えする手間が不用で、作業
性の向上も合わせて計れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの全体側面図である。
【図2】農用トラクタの要部斜視図である。
【図3】制御操作部の正面図である。
【図4】浅耕状態を示す耕耘部の側面図である。
【図5】深耕状態を示す耕耘部の側面図である。
【図6】作用説明図である。
【図7】作用説明図である。
【図8】制御機構のブロツク図である。
【図9】制御手順のフローチヤート図である。
【符号の説明】
1 走行機体
2 耕耘部
7 均平板
9 耕深検知センサ
15 耕深設定器
20 制御部
α 不感域
β 不感域
θ 基準角度値
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01B 63/114
G05B 11/36
G05D 3/12
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.耕深設定器(15)で設定される設定値対応位置に
均平板(7)の揺動角度検知値が合致するよう耕耘部
(2)の上下動を行うことで耕耘深さの自動制御を成す
制御機構には、均平板位置が設定値対応位置から一定の
範囲内に位置するときは検知値と設定値とが合致したと
して耕耘部の上下動を行わない不感域角度として大小異
なる角度値(β、α)が予め設定されており、かつ耕耘
設定器(15)での設定値が、予め決められた均平板の
基準角度値(θ)に対して浅耕側である場合には前記大
きい不感域角度値(β)を、深耕側である場合には前記
小さい不感域角度値(α)をそれぞれ選択をする不感域
選択手段が設けられていると共に、前記大小異なる不感
域角度値(β、α)としては、耕耘設定器(15)の設
定値が基準角度値(θ)を基準として浅耕側である場合
の耕耘深さ方向の不感域幅(Y)が、深耕側である場合
の耕耘深さ方向の不感域幅(X)よりも大きい値のある
設定になっていることを特徴とするロータリ耕耘機の耕
深自動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16478098A JP3231701B2 (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | ロータリ耕耘機の耕深自動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16478098A JP3231701B2 (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | ロータリ耕耘機の耕深自動制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10323101A JPH10323101A (ja) | 1998-12-08 |
JP3231701B2 true JP3231701B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=15799816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16478098A Expired - Lifetime JP3231701B2 (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | ロータリ耕耘機の耕深自動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3231701B2 (ja) |
-
1998
- 1998-06-12 JP JP16478098A patent/JP3231701B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10323101A (ja) | 1998-12-08 |
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