JP3231605B2 - 交直変換装置の制御装置 - Google Patents

交直変換装置の制御装置

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JP3231605B2
JP3231605B2 JP31996495A JP31996495A JP3231605B2 JP 3231605 B2 JP3231605 B2 JP 3231605B2 JP 31996495 A JP31996495 A JP 31996495A JP 31996495 A JP31996495 A JP 31996495A JP 3231605 B2 JP3231605 B2 JP 3231605B2
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成男 林
直文 西川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流電力を直流
電力に変換し、あるいは、直流電力を交流電力に変換す
る交直変換装置の位相を制御する交直変換装置の制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えば平成7年電気学会全国大会
「講演論文集」P6−314からP−315に示された
従来の交直変換装置の制御装置を示す構成図であり、図
において、1,2は交流系統、3,4は変圧器、5は交
流電力を直流電力に変換する順変換装置、6は直流電力
を交流電力に変換する逆変換装置、7は直流線路、8,
9は直流リアクトル、10は順変換装置5の直流側を流
れる直流電流Id1を検出する電流検出器、11は逆変
換装置6の直流側を流れる直流電流Id2を検出する電
流検出器、12は順変換装置5の直流側に印加される直
流電圧Vd1を検出する電圧検出器、13は逆変換装置
6の直流側に印加される直流電圧Vd2を検出する電圧
検出器である。
【0003】また、14は電流検出器10により検出さ
れた直流電流Id1から電流設定値Idpを減算する減
算器、15は減算器14の減算結果に応じた制御角α1
を発生する定電流制御回路、16は電圧設定値Vdpか
ら電圧検出器12により検出された直流電圧Vd1を減
算する減算器、17は減算器16の減算結果に応じた制
御角α1 を発生する定電圧制御回路、18は電流検出器
10により検出された直流電流Id1と交流系統1の交
流電圧Vac1と転流リアクタンスXに基づいて転流失
敗を防止する余裕角γを確保する制御角α1 を発生する
定余裕角制御回路、19は定電流制御回路15,定電圧
制御回路17及び定余裕角制御回路18から発生された
制御角α1 のなかで最小値の制御角α1 を選択する最小
値選択回路である。
【0004】また、20は電流検出器10により検出さ
れた直流電流Id1に含まれる脈動成分Im1を検出す
る脈動成分検出器、21は脈動成分検出器20により検
出された脈動成分Im1を増幅して制御角変調信号Δα
1 を出力する増幅器、22は増幅器21から出力された
制御角変調信号Δα1 を最小値選択回路19により選択
された制御角α1 に加算し、その加算結果を位相制御角
信号α1 +Δα1 として出力する加算器、23は加算器
22から出力された位相制御角信号α1 +Δα 1 に基づ
いて順変換装置5に与える点弧パルスの時間間隔を求め
る位相制御回路、24は位相制御回路23により求めら
れた時間間隔に従って点弧パルスを順変換装置5に与え
る点弧パルス発生回路である。
【0005】また、25は電流設定値Idpから電流マ
ージンΔIdpを減算する減算器、26は電流検出器1
1により検出された直流電流Id2から減算器25の減
算結果を減算する減算器、27は減算器26の減算結果
に応じた制御角α2 を発生する定電流制御回路、28は
電圧設定値Vdpから電圧検出器13により検出された
直流電圧Vd2を減算する減算器、29は減算器28の
減算結果に応じた制御角α2 を発生する定電圧制御回
路、30は電流検出器11により検出された直流電流I
d2と交流系統2の交流電圧Vac2と転流リアクタン
スXに基づいて転流失敗を防止する余裕角γを確保する
制御角α2 を発生する定余裕角制御回路、31は定電流
制御回路27,定電圧制御回路29及び定余裕角制御回
路30から発生された制御角α2 のなかで最小値の制御
角α2 を選択する最小値選択回路である。
【0006】また、32は電流検出器11により検出さ
れた直流電流Id2に含まれる脈動成分Im2を検出す
る脈動成分検出器、33は脈動成分検出器32により検
出された脈動成分Im2を増幅して制御角変調信号Δα
2 を出力する増幅器、34は増幅器33から出力された
制御角変調信号Δα2 を最小値選択回路31により選択
された制御角α2 に加算し、その加算結果を位相制御角
信号α2 +Δα2 として出力する加算器、35は加算器
34から出力された位相制御角信号α2 +Δα2 に基づ
いて逆変換装置6に与える点弧パルスの時間間隔を求め
る位相制御回路、36は位相制御回路35により求めら
れた時間間隔に従って点弧パルスを逆変換装置6に与え
る点弧パルス発生回路である。
【0007】次に動作について説明する。図5の送電系
統では、交流系統1の交流電力を順変換装置5が直流電
力に変換し、その直流電力を逆変換装置6が交流電力に
変換して、交流系統1の交流電力を交流系統2に送電し
ている。そして、順変換装置5と逆変換装置6間の直流
送電が安定に動作する必要から、直流線路7を流れる直
流電流が一定になるように順変換装置5の位相を制御
し、直流線路7に印加される直流電圧が一定になるよう
に逆変換装置6の位相を制御している。
【0008】具体的には、まず、順変換装置5の場合、
減算器14が電流検出器10により検出された直流電流
Id1から電流設定値Idpを減算し、定電流制御回路
15が減算器14の減算結果に応じた制御角α1 を発生
する。因に、定電流制御回路15は下記に示す伝達特性
を有する一方、リミッタを有しており、減算器14の減
算結果がマイナスの値である場合には、零値の制御角α
1 を発生する。 定電流制御回路15の伝達特性=K1 /(1+T1 ・S) ・・・(1) ただし、T1 は時定数 K1 は増幅率
【0009】また、減算器16が電圧設定値Vdpから
電圧検出器12により検出された直流電圧Vd1を減算
し、定電圧制御回路17が減算器16の減算結果に応じ
た制御角α1 を発生する。因に、定電圧制御回路17は
下記に示す伝達特性を有している。 定電圧制御回路17の伝達特性=K2 /(1+T2 ・S) ・・・(2) ただし、T2 は時定数 K2 は増幅率
【0010】さらに、定余裕角制御回路18が、下記に
示すように電流検出器10により検出された直流電流I
d1と交流系統1に印加されている交流電圧Vac1と
転流リアクタンスXに基づいて転流失敗を防止する余裕
角γを確保する制御角α1 を発生する。 α1 =cos-1{(√2・X・Id1)/Vac1 − cosγ} ・・・(3)
【0011】このようにして、定電流制御回路15,定
電圧制御回路17及び定余裕角制御回路18から制御角
α1 が発生されると、最小値選択回路19が、それぞれ
発生された制御角α1 のなかで最小値の制御角α1 を選
択するが、かかる直流送電の場合、電圧検出器12によ
り検出された直流電圧Vd1の極性が負になるので、減
算器16の減算結果(電圧設定値Vdpの約2倍の値)
が極めて大きくなる関係上、定電圧制御回路17から発
生される制御角α1 が極めて大きくなる(通常、制御角
α1 は180度前後になる)一方、減算器14の減算結
果は通常の電流設定値Idpより小さく、しかも零に近
い値となるので、定電流制御回路15から発生される制
御角α1 は、定電圧制御回路17から発生される制御角
α1 よりも通常小さく(通常、制御角α1 は20度前後
になる)、定電流制御回路15から発生される制御角α
1 が選択される。
【0012】因に、定余裕角制御回路18は、事故の発
生等に伴って定電流制御回路15から発生される制御角
α1 が大きくなり、それによって転流失敗が発生するの
を防止すべく、転流失敗が発生することのない余裕角γ
(制御角α1 )を確保する目的で設置されているので、
事故が発生していない通常時では、定電流制御回路15
から発生される制御角α1 より大きく(通常、制御角α
1 は150度前後になる)、定余裕角制御回路18から
発生される制御角α1 が選択されることはない。
【0013】そして、最小値選択回路19が最小値の制
御角α1 を選択すると、加算器22がその制御角α1
増幅器21が出力する制御角変調信号Δα1 を加算する
が、制御角変調信号Δα1 は下記に示すように生成され
る。即ち、交流電圧Vac1の基本周波数の信号のみを
通過させるフィルタから構成されている脈動成分検出器
20が、直流線路7を流れる直流電流Id1から直流成
分を除去して脈動成分Im1を抽出し、増幅器21が脈
動成分Im1を増幅(通常、0.7〜1倍程度増幅す
る)することにより、制御角変調信号Δα1 を生成す
る。
【0014】ここで、制御角α1 に対して制御角変調信
号Δα1 を加算する理由を簡単に説明する。例えば、図
6に示すように、(イ)の時点で交流系統1に地絡事故
が発生し、(ロ)の時点で当該地絡事故が除去される
と、交流系統1の交流電圧Vac1は速やかに回復する
ものの、地絡事故の除去に伴って変圧器3の突入電流が
発生し、その突入電流に起因する第2次高調波電圧(交
流系統1のインピーダンス値が第2次高調波周波数付近
でピークをもつような場合)が交流系統1の交流電圧V
ac1の基本周波数に重畳する結果、順変換装置5の電
力変換によって、直流線路7の直流電圧及び直流電流に
脈動成分Im1が重畳されることになる。
【0015】しかしながら、定電流制御回路15及び定
電圧制御回路17等は、直流送電が安定に動作できるこ
とを主条件に設計される関係上、脈動成分Im1の周波
数(交流電圧Vac1の基本周波数)よりかなり低い周
波数にしか応答することができないため(定電流制御回
路等の応答速度は通常20〜30Hz程度、脈動成分I
m1の周波数は50Hzないし60Hz)、脈動成分I
m1を除去することができず、種々の不具合を生じるの
で(例えば、(1)変換電力の再立ち上がりを阻害す
る、(2)直流線路7の絶縁を脅かす、(3)直流線路
7における保護継電器の誤動作を招く等)、脈動成分I
m1を除去するため、制御角α1 に対して制御角変調信
号Δα1 を加算するようにしている。
【0016】このようにして、加算器22から位相制御
角信号α1 +Δα1 が出力されると、位相制御回路23
がその位相制御角信号α1 +Δα1 に基づいて順変換装
置5に与える点弧パルスの時間間隔を求める。そして、
点弧パルス発生回路24がその時間間隔に従って点弧パ
ルスを順変換装置5に与え、順変換装置5の位相を制御
する。
【0017】因に、上記のようにして、順変換装置5の
位相を制御すると、図7に示すように、脈動成分Im1
がプラス側に大きくなると、制御角変調信号Δα1 がプ
ラス側に大きくなる一方、脈動成分Im1がマイナス側
に大きくなると、制御角変調信号Δα1 がマイナス側に
大きくなるので、脈動成分Im1が小さくなるように順
変換装置5の位相が制御され、その結果、脈動成分Im
1が速やかに抑制されるようになる。なお、言うまでも
ないが、直流電流Id1が電流設定値Idpより大きく
なると、制御角α1 が大きくなるので、直流電流Id1
が小さくなるように順変換装置5の位相が制御され、直
流電流Id1が電流設定値Idpより小さいと、制御角
α1 が零になるので、直流電流Id1が大きくなるよう
に順変換装置5の位相が制御される。
【0018】次に、逆変換装置6の場合、減算器25が
電流設定値Idpから電流マージンΔIdpを減算した
のち、減算器26が電流検出器11により検出された直
流電流Id2から減算器25の減算結果を減算し、定電
流制御回路27が減算器26の減算結果Idp−ΔId
pに応じた制御角α2 を発生する。因に、定電流制御回
路27は下記に示す伝達特性を有している。また、電流
マージンΔIdpは、通常、電流設定値Idpの最大値
の10分の1程度の値に設定されている。 定電流制御回路27の伝達特性=K3 /(1+T3 ・S) ・・・(4) ただし、T3 は時定数 K3 は増幅率
【0019】また、減算器28が電圧設定値Vdpから
電圧検出器13により検出された直流電圧Vd2を減算
し、定電圧制御回路29が減算器28の減算結果に応じ
た制御角α2 を発生する。因に、定電圧制御回路29は
下記に示す伝達特性を有する一方、リミッタを有してお
り、減算器28の減算結果がマイナスの値である場合に
は、零値の制御角α2 を発生する。 定電圧制御回路29の伝達特性=K4 /(1+T4 ・S) ・・・(5) ただし、T4 は時定数 K4 は増幅率
【0020】さらに、定余裕角制御回路30が、下記に
示すように電流検出器11により検出された直流電流I
d2と交流系統2に印加されている交流電圧Vac2と
転流リアクタンスXに基づいて転流失敗を防止する余裕
角γを確保する制御角α2 を発生する。 α2 =cos-1{(√2・X・Id2)/Vac2 − cosγ} ・・・(6)
【0021】このようにして、定電流制御回路27,定
電圧制御回路29及び定余裕角制御回路30から制御角
α2 が発生されると、最小値選択回路31が、それぞれ
発生された制御角α2 のなかで最小値の制御角α2 を選
択するが、直流送電が安定に動作するためには、順変換
装置5又は逆変換装置6の一方が定電流制御され、他方
が定電圧制御される必要から(順変換装置5は定電流制
御回路15が発生する制御角α1 によって制御されるの
で、逆変換装置6は定電圧制御回路29が発生する制御
角α2 によって制御される必要がある)電流設定値Id
pから電流マージンΔIdpを減算するようにしている
ので、定電流制御回路27から発生される制御角α2
極めて大きくなる(通常、制御角α2 は160度以上に
なる)一方、減算器28の減算結果は通常零に近い値と
なるので、定電圧制御回路29から発生される制御角α
2 は、定電流制御回路27から発生される制御角α2
りも通常小さく(通常、制御角α2 は140度前後とな
る)、定電圧制御回路29から発生される制御角α2
選択される。
【0022】因に、定余裕角制御回路30は、事故の発
生等に伴って定電圧制御回路29から発生される制御角
α2 が大きくなり、それによって転流失敗が発生するの
を防止すべく、転流失敗が発生することのない余裕角γ
(制御角α2 )を確保する目的で設置されているので、
事故が発生していない通常時では、定電圧制御回路29
から発生される制御角α2 より大きく(通常、制御角α
2 は150度前後になる)、定余裕角制御回路30から
発生される制御角α2 が選択されることはない。ただ
し、事故の発生等に伴って定電圧制御回路29から発生
される制御角α2が大きくなり、定余裕角制御回路30
から発生される制御角α2 より大きくなった場合には、
転流失敗を防止する必要があるので、定余裕角制御回路
30から発生される制御角α2 が選択される。
【0023】そして、最小値選択回路31が最小値の制
御角α2 を選択すると、加算器34がその制御角α2
増幅器33が出力する制御角変調信号Δα2 を加算する
が、制御角変調信号Δα2 は下記に示すように生成され
る。即ち、交流電圧Vac2の基本周波数の信号のみを
通過させるフィルタから構成されている脈動成分検出器
32が、直流線路7を流れる直流電流Id2から直流成
分を除去して脈動成分Im2を抽出し、増幅器33が脈
動成分Im2を増幅(通常、0.7〜1倍程度増幅す
る)することにより、制御角変調信号Δα2 を生成す
る。なお、制御角α2 に対して制御角変調信号Δα2
加算する理由は、順変換装置5の位相を制御する場合と
同様であるため説明を省略する。
【0024】このようにして、加算器34から位相制御
角信号α2 +Δα2 が出力されると、位相制御回路35
がその位相制御角信号α2 +Δα2 に基づいて逆変換装
置6に与える点弧パルスの時間間隔を求める。そして、
点弧パルス発生回路36がその時間間隔に従って点弧パ
ルスを逆変換装置6に与え、逆変換装置6の位相を制御
する。
【0025】因に、上記のようにして、逆変換装置6の
位相を制御すると、図8に示すように、脈動成分Im2
がプラス側に大きくなると、制御角変調信号Δα2 がプ
ラス側に大きくなる一方、脈動成分Im2がマイナス側
に大きくなると、制御角変調信号Δα2 がマイナス側に
大きくなるので、脈動成分Im2が小さくなるように逆
変換装置6の位相が制御され、その結果、脈動成分Im
2が速やかに抑制されるようになる。なお、言うまでも
ないが、直流電圧Vd2が電圧設定値Vdpより大きい
と、制御角α2 が零になるので、直流電圧Vd2が小さ
くなるように逆変換装置6の位相が制御され、直流電圧
Vd2が電圧設定値Vdpより小さくなると、制御角α
2 が大きくなるので、直流電圧Vd2が大きくなるよう
に逆変換装置6の位相が制御される。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】従来の交直変換装置の
制御装置は以上のように構成されているので、交直変換
装置が接続されている側の交流系統(順変換装置5であ
れば交流系統1、逆変換装置6であれば交流系統2)で
発生した事故が復帰した場合には、直流電流に重畳され
る脈動成分を速やかに抑制することができるが、交直変
換装置が接続されていない側の交流系統(順変換装置5
であれば交流系統2、逆変換装置6であれば交流系統
1)で発生した事故が復帰した場合には、交直変換装置
の位相は事故の影響を受けないので、最小値選択回路が
出力する制御角に基づいて交直変換装置の位相を制御す
れば、適正な値に制御されるにもかかわらず、常に、最
小値選択回路が出力する制御角に対して制御角変調信号
を加算するようにしているので、交直変換装置の位相が
適正な値から制御角変調信号分だけずれてしまうなどの
課題があった。
【0027】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、交直変換装置が接続されていない
側の交流系統で発生した事故が復旧される場合でも、交
直変換装置の位相を適正な値に制御することができる交
直変換装置の制御装置を得ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る交直変換装置の制御装置は、電圧判定手段から検出信
号が出力されると当該検出信号が出力された後一定期間
に限り、直流電流と電流設定値の偏差に応じて発生され
た制御角に対して直流電流に含まれる脈動成分を加算す
るようにしたものである。
【0029】請求項2記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、電圧判定手段から検出信号が出力されると
当該検出信号が出力された後一定期間に限り、直流電圧
と電圧設定値の偏差に応じて発生された制御角に対して
直流電流に含まれる脈動成分を加算するようにしたもの
である。
【0030】請求項3記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、電圧判定手段から検出信号が出力されると
当該検出信号が出力された後一定期間に限り、直流電流
と交流電圧と転流リアクタンスに基づいて発生された制
御角に対して直流電流に含まれる脈動成分を加算するよ
うにしたものである。
【0031】請求項4記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、交流電圧に含まれている高調波量が所定値
以上である間だけ、直流電流と電流設定値の偏差に応じ
て発生された制御角に対して直流電流に含まれる脈動成
分を加算するようにしたものである。
【0032】請求項5記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、交流電圧に含まれている高調波量が所定値
以上である間だけ、直流電圧と電圧設定値の偏差に応じ
て発生された制御角に対して直流電流に含まれる脈動成
分を加算するようにしたものである。
【0033】請求項6記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、交流電圧に含まれている高調波量が所定値
以上である間だけ、直流電流と交流電圧と転流リアクタ
ンスに基づいて発生された制御角に対して直流電流に含
まれる脈動成分を加算するようにしたものである。
【0034】請求項7記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、電圧判定手段から検出信号が出力される
と、直流電流と電流設定値の偏差に応じて発生された制
御角に対して直流電流に含まれる脈動成分を加算する処
理を開始する一方、高調波量判定手段により高調波量が
所定値以上でないと判定されると当該加算する処理を停
止するようにしたものである。
【0035】請求項8記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、電圧判定手段から検出信号が出力される
と、直流電圧と電圧設定値の偏差に応じて発生された制
御角に対して直流電流に含まれる脈動成分を加算する処
理を開始する一方、高調波量判定手段により高調波量が
所定値以上でないと判定されると当該加算する処理を停
止するようにしたものである。
【0036】請求項9記載の発明に係る交直変換装置の
制御装置は、電圧判定手段から検出信号が出力される
と、直流電流と交流電圧と転流リアクタンスに基づいて
発生された制御角に対して直流電流に含まれる脈動成分
を加算する処理を開始する一方、高調波量判定手段によ
り高調波量が所定値以上でないと判定されると当該加算
する処理を停止するようにしたものである。
【0037】請求項10記載の発明に係る交直変換装置
の制御装置は、高調波量判定手段により高調波量が所定
値以上でないと判定され、かつ、電圧判定手段により交
流電圧が所定値以下でないと判定された場合に、制御角
に対して脈動成分を加算する処理を停止するようにした
ものである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による交
直変換装置の制御装置を示す構成図であり、図におい
て、1,2は交流系統、3,4は変圧器、5は交流電力
を直流電力に変換する順変換装置(交直変換装置)、6
は直流電力を交流電力に変換する逆変換装置(交直変換
装置)、7は直流線路、8,9は直流リアクトル、10
は順変換装置5の直流側を流れる直流電流Id1を検出
する電流検出器(電流検出手段)、11は逆変換装置6
の直流側を流れる直流電流Id2を検出する電流検出器
(電流検出手段)、12は順変換装置5の直流側に印加
される直流電圧Vd1を検出する電圧検出器、13は逆
変換装置6の直流側に印加される直流電圧Vd2を検出
する電圧検出器(電圧検出手段)である。
【0039】また、14は電流検出器10により検出さ
れた直流電流Id1から電流設定値Idpを減算する減
算器、15は減算器14の減算結果に応じた制御角α1
を発生する定電流制御回路(制御角発生手段)、16は
電圧設定値Vdpから電圧検出器12により検出された
直流電圧Vd1を減算する減算器、17は減算器16の
減算結果に応じた制御角α1 を発生する定電圧制御回
路、18は電流検出器10により検出された直流電流I
d1と交流系統1の交流電圧Vac1と転流リアクタン
スXに基づいて転流失敗を防止する余裕角γを確保する
制御角α1 を発生する定余裕角制御回路、19は定電流
制御回路15,定電圧制御回路17及び定余裕角制御回
路18から発生された制御角α1 のなかで最小値の制御
角α1 を選択する最小値選択回路である。
【0040】また、20は電流検出器10により検出さ
れた直流電流Id1に含まれる脈動成分Im1を検出す
る脈動成分検出器(脈動成分抽出手段)、21は脈動成
分検出器20により検出された脈動成分Im1を増幅し
て制御角変調信号Δα1 を出力する増幅器、22は増幅
器21からスイッチ39を介して制御角変調信号Δα1
が出力されている場合には、最小値選択回路19により
選択された制御角α1に対して制御角変調信号Δα1
加算する加算器(加算手段)、23は加算器22から出
力された位相制御角信号α1 またはα1 +Δα1 に基づ
いて順変換装置5に与える点弧パルスの時間間隔を求め
る位相制御回路(制御手段)、24は位相制御回路23
により求められた時間間隔に従って点弧パルスを順変換
装置5に与える点弧パルス発生回路(制御手段)であ
る。
【0041】また、25は電流設定値Idpから電流マ
ージンΔIdpを減算する減算器、26は電流検出器1
1により検出された直流電流Id2から減算器25の減
算結果を減算する減算器、27は減算器26の減算結果
に応じた制御角α2 を発生する定電流制御回路、28は
電圧設定値Vdpから電圧検出器13により検出された
直流電圧Vd2を減算する減算器、29は減算器28の
減算結果に応じた制御角α2 を発生する定電圧制御回路
(制御角発生手段)、30は電流検出器11により検出
された直流電流Id2と交流系統2の交流電圧Vac2
と転流リアクタンスXに基づいて転流失敗を防止する余
裕角γを確保する制御角α2 を発生する定余裕角制御回
路(制御角発生手段)、31は定電流制御回路27,定
電圧制御回路29及び定余裕角制御回路30から発生さ
れた制御角α2 のなかで最小値の制御角α2 を選択する
最小値選択回路である。
【0042】また、32は電流検出器11により検出さ
れた直流電流Id2に含まれる脈動成分Im2を検出す
る脈動成分検出器(脈動成分抽出手段)、33は脈動成
分検出器32により検出された脈動成分Im2を増幅し
て制御角変調信号Δα2 を出力する増幅器、34は増幅
器33からスイッチ42を介して制御角変調信号Δα2
が出力されている場合には、最小値選択回路31により
選択された制御角α2に制御角変調信号Δα2 を加算す
る加算器(加算手段)、35は加算器34から出力され
た位相制御角信号α2 またはα2 +Δα2 に基づいて逆
変換装置6に与える点弧パルスの時間間隔を求める位相
制御回路(制御手段)、36は位相制御回路35により
求められた時間間隔に従って点弧パルスを逆変換装置6
に与える点弧パルス発生回路(制御手段)である。
【0043】また、37は交流系統1に印加されている
交流電圧Vac1を監視して、その交流電圧Vac1が
所定値以下であるか否かを判定し、その交流電圧Vac
1が所定値以下になると検出信号を出力する電圧低下検
出器(電圧判定手段)、38は電圧低下検出器37から
検出信号が出力されると当該検出信号が出力された後一
定期間に限り、スイッチ閉信号を出力するワンショット
タイマ(加算手段)、39はワンショットタイマ38か
らスイッチ閉信号が出力されると、増幅器21が出力す
る制御角変調信号Δα1 を加算器22に入力させるスイ
ッチ(加算手段)である。
【0044】また、40は交流系統2に印加されている
交流電圧Vac2を監視して、その交流電圧Vac2が
所定値以下であるか否かを判定し、その交流電圧Vac
2が所定値以下になると検出信号を出力する電圧低下検
出器(電圧判定手段)、41は電圧低下検出器40から
検出信号が出力されるとその検出信号が出力された後一
定期間に限り、スイッチ閉信号を出力するワンショット
タイマ(加算手段)、42はワンショットタイマ41か
らスイッチ閉信号が出力されると、増幅器33が出力す
る制御角変調信号Δα2 を加算器34に入力させるスイ
ッチ(加算手段)である。
【0045】次に動作について説明する。図1の送電系
統では、交流系統1の交流電力を順変換装置5が直流電
力に変換し、その直流電力を逆変換装置6が交流電力に
変換して、交流系統1の交流電力を交流系統2に送電し
ている。そして、順変換装置5と逆変換装置6間の直流
送電が安定に動作する必要から、直流線路7を流れる直
流電流が一定になるように順変換装置5の位相を制御
し、直流線路7に印加される直流電圧が一定になるよう
に逆変換装置6の位相を制御している。
【0046】具体的には、まず、順変換装置5の場合、
減算器14が電流検出器10により検出された直流電流
Id1から電流設定値Idpを減算し、定電流制御回路
15が減算器14の減算結果に応じた制御角α1 を発生
する。因に、定電流制御回路15は下記に示す伝達特性
を有する一方、リミッタを有しており、減算器14の減
算結果がマイナスの値である場合には、零値の制御角α
1 を発生する。 定電流制御回路15の伝達特性=K1 /(1+T1 ・S) ・・・(7) ただし、T1 は時定数 K1 は増幅率
【0047】また、減算器16が電圧設定値Vdpから
電圧検出器12により検出された直流電圧Vd1を減算
し、定電圧制御回路17が減算器16の減算結果に応じ
た制御角α1 を発生する。因に、定電圧制御回路17は
下記に示す伝達特性を有している。 定電圧制御回路17の伝達特性=K2 /(1+T2 ・S) ・・・(8) ただし、T2 は時定数 K2 は増幅率
【0048】さらに、定余裕角制御回路18が、下記に
示すように電流検出器10により検出された直流電流I
d1と交流系統1に印加されている交流電圧Vac1と
転流リアクタンスXに基づいて転流失敗を防止する余裕
角γを確保する制御角α1 を発生する。 α1 =cos-1{(√2・X・Id1)/Vac1 − cosγ} ・・・(9)
【0049】このようにして、定電流制御回路15,定
電圧制御回路17及び定余裕角制御回路18から制御角
α1 が発生されると、最小値選択回路19が、それぞれ
発生された制御角α1 のなかで最小値の制御角α1 を選
択するが、かかる直流送電の場合、電圧検出器12によ
り検出された直流電圧Vd1の極性が負になるので、減
算器16の減算結果(電圧設定値Vdpの約2倍の値)
が極めて大きくなる関係上、定電圧制御回路17から発
生される制御角α1 が極めて大きくなる(通常、制御角
α1 は180度前後になる)一方、減算器14の減算結
果は通常の電流設定値Idpより小さく、しかも零に近
い値となるので、定電流制御回路15から発生される制
御角α1 は、定電圧制御回路17から発生される制御角
α1 よりも通常小さく(通常、制御角α1 は20度前後
になる)、定電流制御回路15から発生される制御角α
1 が選択される。
【0050】因に、定余裕角制御回路18は、事故の発
生等に伴って定電流制御回路15から発生される制御角
α1 が大きくなり、それによって転流失敗が発生するの
を防止すべく、転流失敗が発生することのない余裕角γ
(制御角α1 )を確保する目的で設置されているので、
事故が発生していない通常時では、定電流制御回路15
から発生される制御角α1 より大きく(通常、制御角α
1 は150度前後になる)、定余裕角制御回路18から
発生される制御角α1 が選択されることはない。
【0051】そして、交流系統1に事故が発生していな
い通常時では、スイッチ39は開路しているので、加算
器22は最小値選択回路19が出力する最小値の制御角
α1を位相制御角信号α1 として位相制御回路23に出
力するが、交流系統1に事故が発生した場合には、電圧
低下検出器37が交流系統1の交流電圧Vac1が低下
したことをもって検出信号を出力することにより、ワン
ショットタイマ38が検出信号を受けた後一定期間、ス
イッチ39を閉路させるので、加算器22は最小値選択
回路19が出力する最小値の制御角α1 に対して増幅器
21が出力する制御角変調信号Δα1 を加算し、その加
算結果を位相制御角信号α1 +Δα1 として位相制御回
路23に出力する。
【0052】ここで、制御角変調信号Δα1 は下記に示
すように生成される。即ち、交流電圧Vac1の基本周
波数の信号のみを通過させるフィルタから構成されてい
る脈動成分検出器20が、直流線路7を流れる直流電流
Id1から直流成分を除去して脈動成分Im1を抽出
し、増幅器21が脈動成分Im1を増幅(通常、0.7
〜1倍程度増幅する)することにより、制御角変調信号
Δα1 を生成する。
【0053】このように、交流系統1に事故が発生した
時点から一定期間に限り、制御角α1 に対して制御角変
調信号Δα1 を加算する理由を簡単に説明する。例え
ば、図6に示すように、(イ)の時点で交流系統1に地
絡事故が発生し、(ロ)の時点で当該地絡事故が除去さ
れると、交流系統1の交流電圧Vac1は速やかに回復
するものの、地絡事故の除去に伴って変圧器3の突入電
流が発生し、その突入電流に起因する第2次高調波電圧
(交流系統1のインピーダンス値が第2次高調波周波数
付近でピークをもつような場合)が交流系統1の交流電
圧Vac1の基本周波数に重畳する結果、順変換装置5
の電力変換によって、直流線路7の直流電圧及び直流電
流に脈動成分Im1が重畳されることになる。
【0054】しかしながら、定電流制御回路15及び定
電圧制御回路17等は、直流送電が安定に動作できるこ
とを主条件に設計される関係上、脈動成分Im1の周波
数(交流電圧Vac1の基本周波数)よりかなり低い周
波数にしか応答することができないため(定電流制御回
路等の応答速度は通常20〜30Hz程度、脈動成分I
m1の周波数は50Hzないし60Hz)、脈動成分I
m1を除去することができず、種々の不具合を生じるの
で(例えば、(1)変換電力の再立ち上がりを阻害す
る、(2)直流線路7の絶縁を脅かす、(3)直流線路
7における保護継電器の誤動作を招く等)、脈動成分I
m1を除去するため、制御角α1 に対して制御角変調信
号Δα1 を加算するようにしている。
【0055】その一方、従来のもののように無条件に制
御角変調信号Δα1 を加算する処理を続行する場合、そ
の後に順変換装置5が接続されていない側の交流系統2
で事故が発生して復帰する事態が生じると、上述したよ
うに、順変換装置5の制御に考慮すべきでない制御角変
調信号Δα1 、即ち、交流系統2の事故に伴う制御角変
調信号Δα1 が制御角α1 に加算されてしまい、順変換
装置5の位相が適正な値から制御角変調信号Δα1 分だ
けずれてしまう不具合を生じる。そこで、この実施の形
態1では、交流系統1に事故が発生すると直ちに制御角
α1 に対して制御角変調信号Δα1 を加算するが、ある
程度の期間加算すれば、通常、事故の発生・復帰に伴う
脈動成分Im1を除去できるので、以後は交流系統2で
発生した事故の影響を受けないようにするため、交流系
統1で事故が発生した後一定期間に限り加算するように
している。
【0056】このようにして、加算器22から位相制御
角信号α1 またはα1 +Δα1 が出力されると、位相制
御回路23がその位相制御角信号α1 またはα1 +Δα
1 に基づいて順変換装置5に与える点弧パルスの時間間
隔を求める。そして、点弧パルス発生回路24がその時
間間隔に従って点弧パルスを順変換装置5に与え、順変
換装置5の位相を制御する。
【0057】因に、上記のようにして、順変換装置5の
位相を制御すると、図7に示すように、脈動成分Im1
がプラス側に大きくなると、制御角変調信号Δα1 がプ
ラス側に大きくなる一方、脈動成分Im1がマイナス側
に大きくなると、制御角変調信号Δα1 がマイナス側に
大きくなるので、脈動成分Im1が小さくなるように順
変換装置5の位相が制御され、その結果、脈動成分Im
1が速やかに抑制されるようになる。なお、言うまでも
ないが、直流電流Id1が電流設定値Idpより大きく
なると、制御角α1 が大きくなるので、直流電流Id1
が小さくなるように順変換装置5の位相が制御され、直
流電流Id1が電流設定値Idpより小さいと、制御角
α1 が零になるので、直流電流Id1が大きくなるよう
に順変換装置5の位相が制御される。
【0058】次に、逆変換装置6の場合、減算器25が
電流設定値Idpから電流マージンΔIdpを減算した
のち、減算器26が電流検出器11により検出された直
流電流Id2から減算器25の減算結果を減算し、定電
流制御回路27が減算器26の減算結果Idp−ΔId
pに応じた制御角α2 を発生する。因に、定電流制御回
路27は下記に示す伝達特性を有している。また、電流
マージンΔIdpは、通常、電流設定値Idpの最大値
の10分の1程度の値に設定されている。 定電流制御回路27の伝達特性=K3 /(1+T3 ・S) ・・・(10) ただし、T3 は時定数 K3 は増幅率
【0059】また、減算器28が電圧設定値Vdpから
電圧検出器13により検出された直流電圧Vd2を減算
し、定電圧制御回路29が減算器28の減算結果に応じ
た制御角α2 を発生する。因に、定電圧制御回路29は
下記に示す伝達特性を有する一方、リミッタを有してお
り、減算器28の減算結果がマイナスの値である場合に
は、零値の制御角α2 を発生する。 定電圧制御回路29の伝達特性=K4 /(1+T4 ・S) ・・・(11) ただし、T4 は時定数 K4 は増幅率
【0060】さらに、定余裕角制御回路30が、下記に
示すように電流検出器11により検出された直流電流I
d2と交流系統2に印加されている交流電圧Vac2と
転流リアクタンスXに基づいて転流失敗を防止する余裕
角γを確保する制御角α2 を発生する。 α2 =cos-1{(√2・X・Id2)/Vac2 − cosγ} ・・・(12)
【0061】このようにして、定電流制御回路27,定
電圧制御回路29及び定余裕角制御回路30から制御角
α2 が発生されると、最小値選択回路31が、それぞれ
発生された制御角α2 のなかで最小値の制御角α2 を選
択するが、直流送電が安定に動作するためには、順変換
装置5又は逆変換装置6の一方が定電流制御され、他方
が定電圧制御される必要から(順変換装置5は定電流制
御回路15が発生する制御角α1 によって制御されるの
で、逆変換装置6は定電圧制御回路29が発生する制御
角α2 によって制御される必要がある)電流設定値Id
pから電流マージンΔIdpを減算するようにしている
ので、定電流制御回路27から発生される制御角α2
極めて大きくなる(通常、制御角α2 は160度以上に
なる)一方、減算器28の減算結果は通常零に近い値と
なるので、定電圧制御回路29から発生される制御角α
2 は、定電流制御回路27から発生される制御角α2
りも通常小さく(通常、制御角α2 は140度前後とな
る)、定電圧制御回路29から発生される制御角α2
選択される。
【0062】因に、定余裕角制御回路30は、事故の発
生等に伴って定電圧制御回路29から発生される制御角
α2 が大きくなり、それによって転流失敗が発生するの
を防止すべく、転流失敗が発生することのない余裕角γ
(制御角α2 )を確保する目的で設置されているので、
事故が発生していない通常時では、定電圧制御回路29
から発生される制御角α2 より大きく(通常、制御角α
2 は150度前後になる)、定余裕角制御回路30から
発生される制御角α2 が選択されることはない。ただ
し、事故の発生等に伴って定電圧制御回路29から発生
される制御角α2が大きくなり、定余裕角制御回路30
から発生される制御角α2 より大きくなった場合には、
転流失敗を防止する必要があるので、定余裕角制御回路
30から発生される制御角α2 が選択される。
【0063】そして、交流系統2に事故が発生していな
い通常時では、スイッチ42は開路しているので、加算
器34は最小値選択回路31が出力する最小値の制御角
α2を位相制御角信号α2 として位相制御回路35に出
力するが、交流系統2に事故が発生した場合には、電圧
低下検出器40が交流系統2の交流電圧Vac2が低下
したことをもって検出信号を出力することにより、ワン
ショットタイマ41が検出信号を受けた後一定期間、ス
イッチ42を閉路させるので、加算器34は最小値選択
回路31が出力する最小値の制御角α2 に対して増幅器
33が出力する制御角変調信号Δα2 を加算し、その加
算結果を位相制御角信号α2 +Δα2 として位相制御回
路35に出力する。
【0064】ここで、制御角変調信号Δα2 は下記に示
すように生成される。即ち、交流電圧Vac2の基本周
波数の信号のみを通過させるフィルタから構成されてい
る脈動成分検出器32が、直流線路7を流れる直流電流
Id2から直流成分を除去して脈動成分Im2を抽出
し、増幅器33が脈動成分Im2を増幅(通常、0.7
〜1倍程度増幅する)することにより、制御角変調信号
Δα2 を生成する。なお、制御角α2 に対して制御角変
調信号Δα2 を一定期間に限り加算する理由は、順変換
装置5の位相を制御する場合と同様であるため説明を省
略する。
【0065】このようにして、加算器34から位相制御
角信号α2 またはα2 +Δα2 が出力されると、位相制
御回路35がその位相制御角信号α2 またはα2 +Δα
2 に基づいて逆変換装置6に与える点弧パルスの時間間
隔を求める。そして、点弧パルス発生回路36がその時
間間隔に従って点弧パルスを逆変換装置6に与え、逆変
換装置6の位相を制御する。
【0066】因に、上記のようにして、逆変換装置6の
位相を制御すると、図8に示すように、脈動成分Im2
がプラス側に大きくなると、制御角変調信号Δα2 がプ
ラス側に大きくなる一方、脈動成分Im2がマイナス側
に大きくなると、制御角変調信号Δα2 がマイナス側に
大きくなるので、脈動成分Im2が小さくなるように逆
変換装置6の位相が制御され、その結果、脈動成分Im
2が速やかに抑制されるようになる。なお、言うまでも
ないが、直流電圧Vd2が電圧設定値Vdpより大きい
と、制御角α2 が零になるので、直流電圧Vd2が小さ
くなるように逆変換装置6の位相が制御され、直流電圧
Vd2が電圧設定値Vdpより小さくなると、制御角α
2 が大きくなるので、直流電圧Vd2が大きくなるよう
に逆変換装置6の位相が制御される。
【0067】以上で明らかなように、この実施の形態1
によれば、電圧低下検出器37,40から検出信号が出
力されると、その検出信号が出力された後一定期間に限
り、直流電流に含まれる脈動成分Im1,Im2に係る
制御角変調信号Δα1 ,Δα2 を最小値選択開路19,
31から出力される制御角α1 ,α2 に加算するように
したので、交直変換装置が接続されていない側の交流系
統で発生した事故の発生・復帰に伴う脈動成分Im1,
Im2に係る制御角変調信号Δα1 ,Δα2 が制御角α
1 α2 に加算される確率が低下し、制御の的確性が向上
する効果を奏する。なお、上記実施の形態1では、順変
換装置5及び逆変換装置6の双方を制御するものについ
て示したが、いずれか一方を制御するようにしてもよ
く、概ね同様の効果を奏することができる。
【0068】実施の形態2.図2はこの発明の実施の形
態2による交直変換装置の制御装置を示す構成図であ
り、図において、図1のものと同一符号は同一または相
当部分を示すので説明を省略する。43は交流系統1に
印加されている交流電圧Vac1に含まれている高調波
量HI1を検出する高調波量検出器(高調波量判定手
段)、44は高調波量検出器43により検出された高調
波量HI1が所定値以上であるか否かを判定するレベル
比較器(高調波量判定手段)、45はレベル比較器44
が所定値以上であると判定している間だけ、増幅器21
が出力する制御角変調信号Δα1 を加算器22に入力さ
せるスイッチ(加算手段)である。
【0069】また、46は交流系統2に印加されている
交流電圧Vac2に含まれている高調波量HI2を検出
する高調波量検出器(高調波量判定手段)、47は高調
波量検出器46により検出された高調波量HI2が所定
値以上であるか否かを判定するレベル比較器(高調波量
判定手段)、48はレベル比較器47が所定値以上であ
ると判定している間だけ、増幅器33が出力する制御角
変調信号Δα2 を加算器34に入力させるスイッチ(加
算手段)である。
【0070】次に動作について説明する。上記実施の形
態1では、電圧低下検出器37,40が検出信号を出力
した後一定期間に限り、スイッチ39,42を閉路させ
るものについて示したが、高調波量検出器43,46及
びレベル比較器44,47を用いてスイッチ45,48
を開閉させるようにしてもよい。
【0071】即ち、まず、高調波量検出器43,46が
交流系統1,2に印加されている交流電圧Vac1,V
ac2をそれぞれ監視して、その交流電圧Vac1,V
ac2に含まれている高調波量HI1,HI2を検出す
る。そして、レベル比較器44,47が、高調波量HI
1,HI2が所定値以上であるか否かを判定し、高調波
量HI1,HI2が所定値以上であるとき、スイッチ4
5,48を閉路させ、高調波量HI1,HI2が所定値
以下であるとき、スイッチ45,48を開路させるよう
にしてもよい。
【0072】逆変換装置6を例にとってもう少し具体的
に説明すると、接続されている交流系統2に含まれてい
る高調波量HI2が上昇して所定値を越えると、交流系
統2に事故が発生したものと判断し、その事故に伴う脈
動成分Im2を抑制すべく、スイッチ48を閉路して、
制御角変調信号Δα2 を制御角α2 に加算させている
が、いつまでもスイッチ48を閉路させておくと、その
後に、交流系統1に事故が発生して復帰する事態が生ず
ると、上述したように、逆変換装置6の制御に考慮すべ
きでない交流系統1の事故に伴う制御角変調信号Δα2
が制御角α2 に加算されてしまうので、接続されている
交流系統2に含まれている高調波量HI2が下降して所
定値を下回ると、交流系統2で発生した事故の影響が除
かれたものと判断し、スイッチ48を開路させるように
している。
【0073】以上で明らかなように、この実施の形態2
によれば、交流電圧Vac1,Vac2に含まれている
高調波量HI1,HI2が所定値以上である間だけ、直
流電流に含まれる脈動成分Im1,Im2に係る制御角
変調信号Δα1 ,Δα2 を最小値選択開路19,31か
ら出力される制御角α1 ,α2 に加算するようにしたの
で、交直変換装置が接続されている側の交流系統で事故
が発生・復帰した場合に限り、その事故に伴う脈動成分
Im1,Im2に係る制御角変調信号Δα1 ,Δα2
制御角α1 ,α2 に加算されるようになり、制御の的確
性が向上する効果がある。
【0074】実施の形態3.図3はこの発明の実施の形
態3による交直変換装置の制御装置を示す構成図であ
り、図において、図1及び図2のものと同一符号は同一
または相当部分を示すので説明を省略する。49は電圧
低下検出器37から検出信号が出力されると、リセット
されてスイッチ45を閉路させる一方、レベル比較器4
4により高調波量HI1が所定値以上でないと判定され
ると、セットされてスイッチ45を開路させるSRフリ
ップフロップ(加算手段)、50は電圧低下検出器40
から検出信号が出力されると、リセットされてスイッチ
48を閉路させる一方、レベル比較器47により高調波
量HI2が所定値以上でないと判定されると、セットさ
れてスイッチ48を開路させるSRフリップフロップ
(加算手段)である。
【0075】次に動作について説明する。上記実施の形
態2では、レベル比較器44,47により高調波量HI
1,HI2が所定値以上であると判定されると、スイッ
チ45,48を閉路させるものについて示したが、上記
実施の形態1と同様に、電圧低下検出器37,40が電
圧低下を検出することをもってスイッチ45,48を閉
路させるようにしてもよく、上記実施の形態2と同様の
効果を奏することができる。
【0076】実施の形態4.図4はこの発明の実施の形
態4による交直変換装置の制御装置を示す構成図であ
り、図において、図3のものと同一符号は同一または相
当部分を示すので説明を省略する。51はレベル比較器
44により高調波量HI1が所定値以上でないと判定さ
れ、かつ、電圧低下検出器37により交流電圧Vac1
が所定値以下でないと判定されたとき、スイッチ45を
開路させる論理素子(加算手段)、52はレベル比較器
47により高調波量HI2が所定値以上でないと判定さ
れ、かつ、電圧低下検出器40により交流電圧Vac2
が所定値以下でないと判定されたとき、スイッチ48を
開路させる論理素子(加算手段)である。
【0077】次に動作について説明する。上記実施の形
態3では、レベル比較器44,47により高調波量HI
1,HI2が所定値以上でないと判定されると、SRフ
リップフロップ49,50がスイッチ45,48を開路
させるものについて示したが、図4に示すように、論理
素子51,52を設けることにより、レベル比較器4
4,47により高調波量HI1,HI2が所定値以上で
ないと判定され、かつ、電圧低下検出器37,40によ
り交流電圧Vac1,Vac2が所定値以下でないと判
定されたとき、スイッチ45,48を開路させるように
してもよい。これにより、交直変換装置が接続されてい
る側の交流系統で発生した事故の影響が除去された事実
を、上記実施の形態3よりも的確に認識することがで
き、より適切な制御が行えるようになる。
【0078】実施の形態5.上記各実施の形態では、2
端子直流送電系統の交直変換装置を制御するものについ
て示したが、直流送電線をもたないいわゆるBTB直流
連係等の交直変換装置を制御するようにしてもよく、同
様の効果を奏することができる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、電圧判定手段から検出信号が出力されると当該検
出信号が出力された後一定期間に限り、直流電流と電流
設定値の偏差に応じて発生された制御角に対して直流電
流に含まれる脈動成分を加算するように構成したので、
交直変換装置が接続されていない側の交流系統で発生し
た事故の発生・復帰に伴う脈動成分が制御角発生手段か
ら発生された制御角に加算される確率が低下し、制御の
的確性が向上する効果がある。
【0080】請求項2記載の発明によれば、電圧判定手
段から検出信号が出力されると当該検出信号が出力され
た後一定期間に限り、直流電圧と電圧設定値の偏差に応
じて発生された制御角に対して直流電流に含まれる脈動
成分を加算するように構成したので、交直変換装置が接
続されていない側の交流系統で発生した事故の発生・復
帰に伴う脈動成分が制御角発生手段から発生された制御
角に加算される確率が低下し、制御の的確性が向上する
効果がある。
【0081】請求項3記載の発明によれば、電圧判定手
段から検出信号が出力されると当該検出信号が出力され
た後一定期間に限り、直流電流と交流電圧と転流リアク
タンスに基づいて発生された制御角に対して直流電流に
含まれる脈動成分を加算するように構成したので、交直
変換装置が接続されていない側の交流系統で発生した事
故の発生・復帰に伴う脈動成分が制御角発生手段から発
生された制御角に加算される確率が低下し、制御の的確
性が向上する効果がある。
【0082】請求項4記載の発明によれば、交流電圧に
含まれている高調波量が所定値以上である間だけ、直流
電流と電流設定値の偏差に応じて発生された制御角に対
して直流電流に含まれる脈動成分を加算するように構成
したので、交直変換装置が接続されている側の交流系統
で事故が発生・復帰した場合に限り、その事故に伴う脈
動成分が制御角発生手段から発生された制御角に加算さ
れるようになり、制御の的確性が向上する効果がある。
【0083】請求項5記載の発明によれば、交流電圧に
含まれている高調波量が所定値以上である間だけ、直流
電圧と電圧設定値の偏差に応じて発生された制御角に対
して直流電流に含まれる脈動成分を加算するように構成
したので、交直変換装置が接続されている側の交流系統
で事故が発生・復帰した場合に限り、その事故に伴う脈
動成分が制御角発生手段から発生された制御角に加算さ
れるようになり、制御の的確性が向上する効果がある。
【0084】請求項6記載の発明によれば、交流電圧に
含まれている高調波量が所定値以上である間だけ、直流
電流と交流電圧と転流リアクタンスに基づいて発生され
た制御角に対して直流電流に含まれる脈動成分を加算す
るように構成したので、交直変換装置が接続されている
側の交流系統で事故が発生・復帰した場合に限り、その
事故に伴う脈動成分が制御角発生手段から発生された制
御角に加算されるようになり、制御の的確性が向上する
効果がある。
【0085】請求項7記載の発明によれば、電圧判定手
段から検出信号が出力されると、直流電流と電流設定値
の偏差に応じて発生された制御角に対して直流電流に含
まれる脈動成分を加算する処理を開始する一方、高調波
量判定手段により高調波量が所定値以上でないと判定さ
れると当該加算する処理を停止するように構成したの
で、交直変換装置が接続されている側の交流系統で事故
が発生・復帰した場合に限り、その事故に伴う脈動成分
が制御角発生手段から発生された制御角に加算されるよ
うになり、制御の的確性が向上する効果がある。
【0086】請求項8記載の発明によれば、電圧判定手
段から検出信号が出力されると、直流電圧と電圧設定値
の偏差に応じて発生された制御角に対して直流電流に含
まれる脈動成分を加算する処理を開始する一方、高調波
量判定手段により高調波量が所定値以上でないと判定さ
れると当該加算する処理を停止するように構成したの
で、交直変換装置が接続されている側の交流系統で事故
が発生・復帰した場合に限り、その事故に伴う脈動成分
が制御角発生手段から発生された制御角に加算されるよ
うになり、制御の的確性が向上する効果がある。
【0087】請求項9記載の発明によれば、電圧判定手
段から検出信号が出力されると、直流電流と交流電圧と
転流リアクタンスに基づいて発生された制御角に対して
直流電流に含まれる脈動成分を加算する処理を開始する
一方、高調波量判定手段により高調波量が所定値以上で
ないと判定されると当該加算する処理を停止するように
構成したので、交直変換装置が接続されている側の交流
系統で事故が発生・復帰した場合に限り、その事故に伴
う脈動成分が制御角発生手段から発生された制御角に加
算されるようになり、制御の的確性が向上する効果があ
る。
【0088】請求項10記載の発明によれば、高調波量
判定手段により高調波量が所定値以上でないと判定さ
れ、かつ、電圧判定手段により交流電圧が所定値以下で
ないと判定された場合に、制御角に対して脈動成分を加
算する処理を停止するように構成したので、交直変換装
置が接続されている側の交流系統の事故の影響が確実に
除去された場合に限り、上記加算する処理が停止するよ
うになり、制御の的確性が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による交直変換装置
の制御装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による交直変換装置
の制御装置を示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による交直変換装置
の制御装置を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による交直変換装置
の制御装置を示す構成図である。
【図5】 従来の交直変換装置の制御装置を示す構成図
である。
【図6】 事故に伴う各種信号の波形の変化を示す波形
図である。
【図7】 事故に伴う各種信号の波形の変化を示す波形
図である。
【図8】 事故に伴う各種信号の波形の変化を示す波形
図である。
【符号の説明】
1,2 交流系統、5 順変換装置(交直変換装置)、
6 逆変換装置(交直変換装置)、10,11 電流検
出器(電流検出手段)、13 電圧検出器(電圧検出手
段)、15 定電流制御回路(制御角発生手段)、2
0,32 脈動成分検出器(脈動成分抽出手段)、2
2,34 加算器(加算手段)、23,35位相制御回
路(制御手段)、24,36 点弧パルス発生回路(制
御手段)、29 定電圧制御回路(制御角発生手段)、
30 定余裕角制御回路(制御角発生手段)、37,4
0 電圧低下検出器(電圧判定手段)、38,41 ワ
ンショットタイマ(加算手段)、39,42,45,4
8 スイッチ(加算手段)、43,46 高調波量検出
器(高調波量判定手段)、44,47 レベル比較器
(高調波量判定手段)、49,50 SRフリップフロ
ップ(加算手段)、51,52 論理素子(加算手
段)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−269175(JP,A) 特開 平7−75250(JP,A) 特開 平5−56657(JP,A) 特開 平6−209579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/217 H02J 3/36 H02M 1/14 H02M 7/48

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    電流検出手段により検出された直流電流と電流設定値の
    偏差を演算し、その偏差に応じた制御角を発生する制御
    角発生手段と、上記電流検出手段により検出された直流
    電流に含まれる脈動成分を抽出する脈動成分抽出手段
    と、交流系統に印加されている交流電圧が所定値以下に
    なると検出信号を出力する電圧判定手段と、上記電圧判
    定手段から検出信号が出力されると当該検出信号が出力
    された後一定期間に限り、上記脈動成分抽出手段により
    抽出された脈動成分を上記制御角発生手段から発生され
    た制御角に加算する加算手段と、上記加算手段の出力に
    基づいて上記交直変換装置の位相を制御する制御手段と
    を備えた交直変換装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    交直変換装置の直流側に印加される直流電圧を検出する
    電圧検出手段と、上記電圧検出手段により検出された直
    流電圧と電圧設定値の偏差を演算し、その偏差に応じた
    制御角を発生する制御角発生手段と、上記電流検出手段
    により検出された直流電流に含まれる脈動成分を抽出す
    る脈動成分抽出手段と、交流系統に印加されている交流
    電圧が所定値以下になると検出信号を出力する電圧判定
    手段と、上記電圧判定手段から検出信号が出力されると
    当該検出信号が出力された後一定期間に限り、上記脈動
    成分抽出手段により抽出された脈動成分を上記制御角発
    生手段から発生された制御角に加算する加算手段と、上
    記加算手段の出力に基づいて上記交直変換装置の位相を
    制御する制御手段とを備えた交直変換装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    電流検出手段により検出された直流電流と上記交流系統
    に印加されている交流電圧と転流リアクタンスに基づい
    て制御角を発生する制御角発生手段と、上記電流検出手
    段により検出された直流電流に含まれる脈動成分を抽出
    する脈動成分抽出手段と、交流系統に印加されている交
    流電圧が所定値以下になると検出信号を出力する電圧判
    定手段と、上記電圧判定手段から検出信号が出力される
    と当該検出信号が出力された後一定期間に限り、上記脈
    動成分抽出手段により抽出された脈動成分を上記制御角
    発生手段から発生された制御角に加算する加算手段と、
    上記加算手段の出力に基づいて上記交直変換装置の位相
    を制御する制御手段とを備えた交直変換装置の制御装
    置。
  4. 【請求項4】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    電流検出手段により検出された直流電流と電流設定値の
    偏差を演算し、その偏差に応じた制御角を発生する制御
    角発生手段と、上記電流検出手段により検出された直流
    電流に含まれる脈動成分を抽出する脈動成分抽出手段
    と、交流系統に印加されている交流電圧に含まれている
    高調波量が所定値以上であるか否かを判定する高調波量
    判定手段と、上記高調波量判定手段が所定値以上である
    と判定している間だけ、上記脈動成分抽出手段により抽
    出された脈動成分を上記制御角発生手段から発生された
    制御角に加算する加算手段と、上記加算手段の出力に基
    づいて上記交直変換装置の位相を制御する制御手段とを
    備えた交直変換装置の制御装置。
  5. 【請求項5】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    交直変換装置の直流側に印加される直流電圧を検出する
    電圧検出手段と、上記電圧検出手段により検出された直
    流電圧と電圧設定値の偏差を演算し、その偏差に応じた
    制御角を発生する制御角発生手段と、上記電流検出手段
    により検出された直流電流に含まれる脈動成分を抽出す
    る脈動成分抽出手段と、交流系統に印加されている交流
    電圧に含まれている高調波量が所定値以上であるか否か
    を判定する高調波量判定手段と、上記高調波量判定手段
    が所定値以上であると判定している間だけ、上記脈動成
    分抽出手段により抽出された脈動成分を上記制御角発生
    手段から発生された制御角に加算する加算手段と、上記
    加算手段の出力に基づいて上記交直変換装置の位相を制
    御する制御手段とを備えた交直変換装置の制御装置。
  6. 【請求項6】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    電流検出手段により検出された直流電流と上記交流系統
    に印加されている交流電圧と転流リアクタンスに基づい
    て制御角を発生する制御角発生手段と、上記電流検出手
    段により検出された直流電流に含まれる脈動成分を抽出
    する脈動成分抽出手段と、交流系統に印加されている交
    流電圧に含まれている高調波量が所定値以上であるか否
    かを判定する高調波量判定手段と、上記高調波量判定手
    段が所定値以上であると判定している間だけ、上記脈動
    成分抽出手段により抽出された脈動成分を上記制御角発
    生手段から発生された制御角に加算する加算手段と、上
    記加算手段の出力に基づいて上記交直変換装置の位相を
    制御する制御手段とを備えた交直変換装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    電流検出手段により検出された直流電流と電流設定値の
    偏差を演算し、その偏差に応じた制御角を発生する制御
    角発生手段と、上記電流検出手段により検出された直流
    電流に含まれる脈動成分を抽出する脈動成分抽出手段
    と、交流系統に印加されている交流電圧が所定値以下に
    なると検出信号を出力する電圧判定手段と、交流系統に
    印加されている交流電圧に含まれている高調波量が所定
    値以上であるか否かを判定する高調波量判定手段と、上
    記電圧判定手段から検出信号が出力されると、上記脈動
    成分抽出手段により抽出された脈動成分を上記制御角発
    生手段から発生された制御角に加算する処理を開始する
    一方、上記高調波量判定手段により高調波量が所定値以
    上でないと判定されると、上記加算する処理を停止する
    加算手段と、上記加算手段の出力に基づいて上記交直変
    換装置の位相を制御する制御手段とを備えた交直変換装
    置の制御装置。
  8. 【請求項8】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    交直変換装置の直流側に印加される直流電圧を検出する
    電圧検出手段と、上記電圧検出手段により検出された直
    流電圧と電圧設定値の偏差を演算し、その偏差に応じた
    制御角を発生する制御角発生手段と、上記電流検出手段
    により検出された直流電流に含まれる脈動成分を抽出す
    る脈動成分抽出手段と、交流系統に印加されている交流
    電圧が所定値以下になると検出信号を出力する電圧判定
    手段と、交流系統に印加されている交流電圧に含まれて
    いる高調波量が所定値以上であるか否かを判定する高調
    波量判定手段と、上記電圧判定手段から検出信号が出力
    されると、上記脈動成分抽出手段により抽出された脈動
    成分を上記制御角発生手段から発生された制御角に加算
    する処理を開始する一方、上記高調波量判定手段により
    高調波量が所定値以上でないと判定されると、上記加算
    する処理を停止する加算手段と、上記加算手段の出力に
    基づいて上記交直変換装置の位相を制御する制御手段と
    を備えた交直変換装置の制御装置。
  9. 【請求項9】 交流系統に接続された交直変換装置の直
    流側に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、上記
    電流検出手段により検出された直流電流と上記交流系統
    に印加されている交流電圧と転流リアクタンスに基づい
    て制御角を発生する制御角発生手段と、上記電流検出手
    段により検出された直流電流に含まれる脈動成分を抽出
    する脈動成分抽出手段と、交流系統に印加されている交
    流電圧が所定値以下になると検出信号を出力する電圧判
    定手段と、交流系統に印加されている交流電圧に含まれ
    ている高調波量が所定値以上であるか否かを判定する高
    調波量判定手段と、上記電圧判定手段から検出信号が出
    力されると、上記脈動成分抽出手段により抽出された脈
    動成分を上記制御角発生手段から発生された制御角に加
    算する処理を開始する一方、上記高調波量判定手段によ
    り高調波量が所定値以上でないと判定されると、上記加
    算する処理を停止する加算手段と、上記加算手段の出力
    に基づいて上記交直変換装置の位相を制御する制御手段
    とを備えた交直変換装置の制御装置。
  10. 【請求項10】 加算手段は、高調波量判定手段により
    高調波量が所定値以上でないと判定され、かつ、電圧判
    定手段により交流電圧が所定値以下でないと判定された
    場合に、加算する処理を停止することを特徴とする請求
    項7から請求項9のうちのいずれか1項記載の交直変換
    装置の制御装置。
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