JP5051639B2 - 近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置 - Google Patents

近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、1台の高周波インバータと制御装置で所望の高周波電力を複数の各加熱コイル毎に供給可能な誘導加熱装置に関し、詳しくは、複数のコイルが近接配置された場合に隣接した各加熱コイル間に働く相互誘導作用下においても必要とする電力値に高精度で印加電圧を自動的に制御する回路に関する。
ピレット等比較的長尺の導電性被加熱材料を長手方向に所定の温度分布で加熱する場合、従来は、加熱コイル1台毎に高周波電源装置を設けて、それぞれの加熱コイルに高周波電力を供給していた。
このため、高周波電源設備が大型となり、さらに高価な設備を複数台設けなければならない問題があった。
また、このような複数の加熱コイルが隣接して配置される場合においては、各加熱コイル間に働く相互誘導作用の影響により所定の印加電圧とすることができない問題があった。このため、精密な電圧制御を行うことが難しかった。
このような問題から、一台の高周波インバータから複数の加熱コイルへの電力供給、及びそれぞれの加熱コイルに対する精密な電圧制御が困難であり、従来加熱コイル毎に高周波インバータを設備することがなされていた。
また、従来の誘導加熱装置に用いる高周波インバータは、電流型インバータであり、順変換器、直流リアクトル、逆変換器と、力率改善コンデンサと、順変換器、逆変換器を構成する各サイリスタを点弧させるタイミング制御を行うと共に過電圧或いは過電流から前記サイリスタを保護する制御を行う制御回路から構成されていた。しかしながら、これらの装置は出力に接続し、制御可能な加熱コイルは一個であった。
従来の誘導加熱装置の例を図7に示す。ここで1は電源、12は目標とするインバータ出力電圧を得るため商用電源電圧から所定の電圧に調整する変換器用変圧器、2は、21−26のサイリスタからなる順変換器、3は直流リアクトル、4は41−44のサイリスタからなる逆変換器、5は力率改善コンデンサ、6は加熱コイル、8は直流電圧検出回路、10は制御回路を示す。
すなわち、以上の誘導加熱装置を複数台使用し、複数或いは大型の溶解炉を所定の望まれた温度分布に制御していた。
そこで、特許文献1に示されているように、一つの電源から切替回路を経由して複数の誘導コイルに接続された誘導加熱装置が発明された。この発明によれば、複数台の誘導加熱装置を使用する必要はなく、大型の高周波電源設備や高価な設備となる問題は解決される。
しかしながら特許文献1において所定の温度分布に制御する際には、切替回路を介して各誘導コイル毎に供給される電力の期間(すなわち、継続時間又は間隔)を制御回路によって制御することとなる。
すなわち、予め決められた方法で各コイル区間の各々への継続時間(デューティーサイクル)を変えることにより、軸方向の温度分布を所定の望む温度分布に制御している。(特許文献1段落「0015」「0018」「0019」参照)
従って、特許文献1の温度分布制御システムにおいては、電力の継続時間(デューティーサイクル)がインバータ出力電圧サイクル時間に対して比較的長い時間を必要としている。
このため、インバータ出力電圧各サイクル時間内における電圧変動に対処できない欠点があった。つまり、精密な電圧波形の制御ができない問題があった。特に、各サイクル時間内に対処すべき誘導コイル間の近接効果、相互誘導作用による電圧変動などに対応することができず、また、過電圧、過電流に直ちに対応することも難しい問題があった。
特表2002−529906号公報(第2、3頁、第1図)
本発明は、高調波成分及び近接配置された加熱コイルの相互誘導作用の影響をフィードバックして制御する加熱コイル毎の印加電圧制御回路を備えた誘導加熱装置の提供を課題とする。
本発明の近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置は、交流商用電源から直流電圧を生成する順変換器と、生成された直流電圧のリプル成分を除去する直流リアクトルと、負荷側共振周波数に対応した高周波電圧を第1の加熱コイルに出力させる単相インバータ構成の逆変換器と、その第1の加熱コイルの力率改善コンデンサと、前記順変換器、逆変換器をそれぞれ構成する各サイリスタを点弧させるタイミング制御を行うと共に、過電圧、過電流から前記サイリスタを保護する第1の制御回路とを少なくとも備える誘導加熱装置において、
前記第1の加熱コイルに加えて、コイル隣接間の相互誘導作用がある距離に近接配置された第2の加熱コイルと、
その第2の加熱コイルに直列接続して、その加熱コイルへ出力する前記高周波電圧の流通位相角を制限する逆並列接続されたサイリスタスイッチ対と、
前記第2の加熱コイル及びサイリスタスイッチ対の直列接続回路の両端子を前記高周波電圧出力端子へ接続する出力導入線と、
前記サイリスタスイッチ対のサイリスタのいずれかがOFFしたときに発生する順圧を検出し、その検出信号を出力する順圧検出回路と、
その順圧検出回路からの検出信号を基に、前記サイリスタスイッチ対の各サイリスタ流通角の位相制御をするサイリスタスイッチ回路とそれぞれのサイリスタに対する過電圧、過電流を検出する保護回路とから少なくともなる第2の制御回路と、を備え、
前記第2の制御回路は、前記単相インバータ出力電圧を前記サイリスタスイッチ対により位相制御されたサイリスタスイッチ出力(A)に含有する高調波成分を除去した実効値変換出力信号(C)とする実効値変換回路部と、
前記第2の加熱コイルが必要とする出力で制御するために、その加熱コイルへの対応する目標印加信号(B)の記憶手段と、
前記実効値変換出力信号(C)から前記目標印加信号(B)を差引いた差分信号(D)を出力する第1の差分回路と、
その差分信号(D)を誤差増幅し、制御可能な基準信号(E)として出力するAVR(Automatic Voltage Regulater)又はACR(Automatic Current Regulater)若しくはAPR(Automatic Power Regulater)と、
前記逆変換器の単相インバータの出力電圧(G)を基に、正負の各半サイクル毎に同期を取った三角波信号(H)を生成させるPLL制御回路と、
そのPLL制御回路の出力する三角波信号(H)から前記基準信号(E)を差引いた差分信号(F)を出力する第2の差分回路と、
その差分信号(F)が所定値となるか又は零となったかによりそのタイミングをインバータ出力電圧(G)の各半サイクル(180度)毎のサイリスタ点弧の位相角度として、現時点で最適の位相角でゲート信号(F1、F2)を出力させる手段とを備え、最適位相角で自動的にゲート信号を出力させることを特徴とする。
また、前記近接配置された第2の加熱コイルに、さらに加えて、加熱コイル隣接間の相互誘導作用がある距離に近接配置された複数の第3〜第nの加熱コイルと、
それら第3〜第nの加熱コイルにそれぞれ直列接続して、それら直列接続回路の加熱コイル毎に出力する前記高周波電圧の流通位相角を制限する逆並列接続された複数のサイリスタスイッチ対と、
それら直列接続回路の両端子を前記高周波電圧出力端子へ接続する複数の出力導入線と、
前記複数のサイリスタスイッチ対の各対毎にサイリスタのいずれかがOFFしたとき発生する順圧を検出し、それらの検出信号を出力するサイリスタ対毎に接続した複数の順圧検出回路と、をさらに備え、
前記第2の制御回路は、前記順圧検出回路からの検出信号を基にそれぞれのサイリスタスイッチ対の各サイリスタの流通角の位相制御をすると共に、それぞれのサイリスタスイッチ対のサイリスタ点弧の位相角度が現時点で最適とさせることを特徴とする。
また、前記第1の加熱コイルに並列に接続された力率改善コンデンサで少なくとも構成する共振回路は、その回路に直列に接続されたサイリスタスイッチ回路を備え、装置が起動するに際しては最初に前記サイリスタスイッチ回路をONとして共振波形を形成させることを特徴とする。
本発明によれば、サイリスタスイッチの出力電圧を実効値変換して高調波成分を除去し、さらに基準値となる基準電圧との差分を誤差増幅した信号のタイミングでサイリスタを点弧させることにより、精度良くサイリスタスイッチ対の位相を制御し、その出力を制御し、自動的に予め設定した電力値を高精度で供給することができる。
また、加熱コイル台数と同数のサイリスタスイッチ対を備えることにより、1台の電流型インバータに複数の加熱コイルを接続することができる。さらに各サイリスタスイッチ対を制御して加熱コイルに所望の出力を供給することができる。このため、従来と同等性能の高周波電力の供給を、低コストで実現でき、且つ大幅な小型化とすることができる。
本発明の近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置の実施例について、以下図に基づいて詳細に説明する。
図1は、近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置の第1の実施例であり、第1の加熱コイル61に必要として第2の加熱コイル62を隣接配置し、それらコイル間の相互誘導作用が無視できない程度に近接して配置されている。
図1において、1、2(21−26)、3、4(41−44)、5、8、10、12については、従来の誘導加熱装置の図7における符号と同一機能であり、その説明を省略する。
71・72はサイリスタを逆並列接続したサイリスタスイッチ対を示す。この逆並列接続回路は、第2の加熱コイル62に直列に接続されていて、逆変換器4から加熱コイル62へ出力する高周波電圧の流通位相角を制限して加熱コイル62へ発生させる電力を制御する。
9は、前記サイリスタスイッチ対71・72のサイリスタのいずれかがOFFしたとき発生する順圧を検出してその信号を出力する順圧検出回路を示す。
11は、近接配置対応を自動的に行う第2の制御回路であり、順圧検出回路9からの検出信号を基にサイリスタスイッチ対71・72の各サイリスタごとの流通角の位相制御をすると共に、一方、それらのサイリスタ素子に対する過電圧・過電流を検出し、保護処理(少なくとも警告表示など)を行う。
13は起動回路を示す。起動回路13は、逆変換器4によるインバータ構成は負荷転流型で且つ電流型インバータであるため、力率改善コンデンサ5、加熱コイル61と加熱コイル内で加熱される材料から構成される並列共振回路に起動時に共振波形がないため、起動回路13をONさせることによって負荷共振回路の共振波形を誘起させる。
尚、逆変換器のサイリスタ41〜44は、単相インバータであり、逆変換器用のサイリスタ41と44のペア(以下U相という)及びサイリスタ42と43のペア(以下V相という)を交互にオンオフを繰返すことで動作している。
逆変換器のサイリスタ41〜44は、サイリスタインバータであるため、例えばU相をオフしてV相をオンする場合(以下転流という)、所定の無効電力をオフするサイリスタ41、44に供給することで、これまでオンしていたサイリスタ内のストレージキャリアを吐き出すことにより次のV相の順圧に耐える絶縁能力を回復させる。
転流用無効電力は、力率改善コンデンサ5から供給されて転流しており、逆変換器のサイリスタ41〜44に使用するサイリスタのターンオフ時間Tq以上の負電圧(以下γという)を、これまでオン状態であったサイリスタに印加することでサイリスタはストレージキャリアを吐き出し絶縁能力を回復する。
次に、前述したサイリスタスイッチ対71・72、順圧検出回路9、第2の制御回路11、特に近接配置に対応して自動的に制御を行う各動作について図4、図5、図6を用いて詳細に説明する。
尚、前記した近接配置された加熱コイル間の相互誘導作用の状態を図3に示す。
図3において6A、6Bは2つの近接配置されている加熱コイルを示す。
図3に示す加熱コイル6Aと加熱コイル6Bは、図のように近接配置されている。ここで7A、7Bはそれぞれの加熱コイルに直列接続したサイリスタスイッチ対71・72により制御している状態を示す。
図3の加熱コイル6A、6Bはコイル中心軸がほぼ一致する線上で近接配置されている直列配置状態を例として示したが、加熱コイル6A、6Bが中心軸をほぼ平行になるようにして近接配置されている並列配置状態であってもよい。
いずれにしても、加熱コイルの配置位置は、被加熱体対象物の状態、所望する或いは加熱処理を遂行するときに必要とする加熱分布により定まる。
しかしながら、それら近接した加熱コイル間の相互誘導作用があり、それら加熱コイルから輻射誘導される電磁界が相互に影響し、それぞれの加熱コイルに予定されている電力が変動する。これは所望する被加熱体対象物に対し、必要とする加熱分布が図3のような近接配置で変化してしまう。
図4に基づき図1の第1の実施例における第1の加熱コイル61とその加熱コイルに近接配置された第2の加熱コイル62の場合、第2の加熱コイル62に対して所望の電力に制限するサイリスタスイッチ対71・72の動作を説明する。
図4において、インバータ出力電力(G)は、逆変換器4の高周波出力電圧の正弦波であり、このインバータ出力電力(G)は第1の加熱コイル61に印加され、その負荷に発生する電力となる。
一方、第2の加熱コイル62に対しては、被加熱体対象物の状態或いは対象物の加熱に必要とする加熱分布に応じて、その所望する出力に対応してインバータ出力電圧(G)の流通位相角を制限するものである。
先ず順圧検出回路9の順圧検出信号に基づいて、インバータ出力電圧(G)の正、負の半サイクル(180度)毎に各サイリスタ71、72のゲートに印加する点弧信号(ゲート信号1A、ゲート信号1B)を第2の制御回路11で生成する。
すなわち、各ゲート信号1A、1Bは、順圧検出信号を第2の制御回路11が受けると、メモリーに記憶されている第2の加熱コイルのゲート信号値の流通位相角度でゲート信号1A、1Bが生成される。
生成されたこれらのゲート信号1A、1Bによりインバータ出力電圧(G)は近接配置下におけるサイリスタスイッチ対出力電圧(A)及びサイリスタスイッチ対出力電流となる。
次に、第2の制御回路11が近接配置の電圧影響を入れたゲート信号1A、1Bを自動的に生成する詳細について図5により説明する。
図5は、第2の制御回路11の中に内蔵する近接配置下のゲート信号(F)を生成する自動印加制御回路の実施例である。
以下、この自動印加制御回路の動作を説明する。サイリスタスイッチ対出力電圧(A)は、近接相互誘導作用による変動電圧を含み、さらに図4で示したように高調波成分が多い信号である。そのため実効値変換回路101により出力電圧(A)を経由させて、後段のAVR(Automatic Voltage Regulator)が制御可能な実効値電圧に変換した出力電圧を実効値変換出力電圧(C)とする。
一方、基準電圧(B)は第2の加熱コイル62への印加電圧を設定するための目標電圧である。すなわち、基準電圧(B)は目標印加信号である。
差分回路102は、出力電圧(A)の実効値変換出力電圧(C)から基準電圧(B)を差引いた差分電圧(D)を出力する。
AVR103は差分電圧(D)を誤差増幅し基準電圧(E)を出力する。
その基準電圧(E)と、主回路である前記インバータ出力電圧(G)と同期を取ったPLL(Phase Locked Loop)制御回路104からのPLL信号電圧(H)とを差分回路105に入力し生成した差分信号を自動的に生成し、現時点において近接相互誘導作用による影響を入れたゲート信号1(F1)、ゲート信号2(F2)が出力される。すなわちサイリスタスイッチ対に点弧させる位相角度でゲート信号(F)が出力される。
ここでPLL信号(H)は、インバータ出力電圧(G)を基に第2の制御回路11のサイリスタスイッチ対を制御する回路において電気位相角により制御可能にする三角波を生成する回路である。
図6にPLL制御回路104で生成したPLL信号電圧(H)と基準信号電圧(E)とを差分回路105に入力し、その値が一致した電気位相角度で正の半サイクルでゲート信号1(F1)と、負の半サイクルでゲート信号2(F2)がその加熱コイル62のサイリスタスイッチ対を制御していることを示す。
すなわち図6はサイリスタスイッチ対71・72への点弧タイミングが自動的に行われることを示す。
ここで、サイリスタスイッチ対出力電圧(A)がコイル相互誘導作用の影響により変化しても、半サイクル後には直ちに新しい出力電圧(A)に対応した基準電圧(E)に更新され、それに従ってゲート信号(F)もその位相角が更新される。
この点弧タイミングの図5に示した第2の制御回路11の自動印加制御回路は、インバータ出力電圧(G)の半サイクル毎に自動的に制御が行われるので、被加熱体対象物が加熱されながら複数の加熱コイル内を移動することによりコイル相互誘導作用が時間的に変化することがあっても、半サイクル毎の同期時間で直ちに現時点の状態のサイリスタスイッチ対出力電圧(A)の波形を基に、図5に示した自動印加制御回路によりゲート信号(F)の更新した位相角が出力される。
この更新が同期サイクルと共に繰返し行われる。
尚、PLL制御回路104は、公知の回路であって、正弦波状のインバータ出力電圧を矩形波に変換する2値化回路と、その矩形波とPLL制御回路の出力波形と位相を比較する位相比較器と、その位相比較器の出力であるデジタル信号を後段のVCO(電圧制御発振器)で認識可能なアナログ信号に変換するループフィルタと、その入力電圧によって発振周波数を可変するVCOと、VCO出力を前記位相比較器で認識できる周波数に分周する分周器とから構成される。
次に、本発明の近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置の第2の実施例について図2に基づいて説明する。
図2は、第1の加熱コイルに加えて配設された複数の第2〜第nの加熱コイルが近接配置された場合を示す。
ここで、62〜6nは、第2〜第nの加熱コイルを示す。それらの加熱コイル62〜6nにはそれぞれサイリスタスイッチ対71・72が直列接続され、その直列回路の両端は逆変換器4により生成される負荷共振周波数に対応し、第1の加熱コイル61に接続される前記高周波電圧の出力端子にそれぞれ出力導入線によって接続される。
さらに各第2〜第nの加熱コイルに直列接続する各サイリスタスイッチ対71・72は、それぞれ前記順圧検出回路9がそれぞれのサイリスタ71、72のいずれかがOFFしたとき発生する順圧を検出し、その検出信号線はサイリスタスイッチ対毎に第2の制御回路11に接続させ、検出信号を入力させる。
その第2の制御回路11は、第1の実施例と同様に各サイリスタスイッチ対71・72から順圧選出回路9を介した検出信号を基に、それぞれのサイリスタスイッチ対71・72の各サイリスタ毎の流通角の位相制御を行うと共に、各サイリスタ毎に対しその過電圧・過電流を検出し保護処理を行う。
また、第2の制御回路11は、さらに、図5に示した自動印加制御回路を備える。但し、その自動印加制御は、各加熱コイル62〜6n毎に直列接続されたサイリスタスイッチ対71・72及びそれらサイリスタスイッチ対71・72毎の順圧検出回路9とにより構成されたn−1組からなる。
各組の自動印加制御部は、図1に示して説明した第1の実施例と同様の動作を行う。
第2の制御回路11の中央制御部はこれらn−1組の自動印加制御部を順次動作させるようにプログラムする。
すなわち、順次、各加熱コイル毎にその電圧波形より基準電圧(E)を更新し、その値によって定まるゲート信号(F)を更新した位相角度より生成し、サイリスタスイッチ対71・72の点弧による電力出力の制御を行う。
装置の動作を、以下更に詳細に説明する。
サイリスタスイッチ対71・72は、力率改善コンデンサ5、加熱コイル61と加熱コイル内で加熱される材料から生成される並列共振波形に同期して動作するインバータと連動して動作するため、起動時には負荷共振回路に共振波形がないのでサイリスタスイッチ対71・72を単独で起動することはできない。
そのため、まず、インバータを起動させインバータと直結した加熱コイル61との負荷共振回路の共振波形が安定してから、次にサイリスタスイッチ対71・72を起動する必要がある。
サイリスタスイッチ対71・72の出力電力は、第2の制御回路11内のPLL制御回路で逆変換器のサイリスタ41〜44の出力電圧と同期を取って、正負の半サイクル毎に電気角で180度の角度信号として生成した三角波信号と、加熱コイル62に供給する電力を決めるための基準信号によって、サイリスタスイッチ対71・72に使用するサイリスタを所定の電気角度で点弧させるため、図6のように位相制御して設定している。
サイリスタスイッチ対71・72は、逆変換器のサイリスタ41〜44の出力が正の半サイクルではサイリスタスイッチ71を、逆変換器のサイリスタ41〜44の出力が負の半サイクルではサイリスタスイッチ72を交互にオンして加熱コイル62に電力を供給する。
サイリスタスイッチ対71・72の出力電力は出力電圧制御によってインバータが出力する高周波電力から分配されており、インバータ出力電圧未満の設定でサイリスタ対71・72は出力電圧制御できる。
そのため、サイリスタスイッチ対71・72用の基準信号をインバータ出力以上の電力や電圧に設定してもサイリスタスイッチ対71・72は出力することはできない。
これにより、サイリスタスイッチの合計出力電力がインバータ出力電力未満で、且つサイリスタスイッチの各出力電圧がインバータ出力電圧未満の出力であれば、インバータ出力周波数に同期して複数個のサイリスタスイッチによって複数個の加熱コイルに電力供給を行なうことができる。
なお、実施の形態では制御可能な基準信号(E)として出力する手段103をAVR(Automatic Voltage Regulater)とした電圧一定制御の例を挙げたが、ACR(Automatic Current Regulater)を使用した電流一定制御や、APR(Automatic Power Regulater)を使用した電力一定制御も適用可能であり、それに基づき各出力信号手段も必要に応じ適宜変更することはいうまでもない。
近接配置対応誘導加熱装置の第1の実施例を示す図である。 近接配置対応誘導加熱装置の第2の実施例を示す図である。 近接加熱コイル配置による相互誘導作用の説明図である。 サイリスタスイッチ対の出力波形を示す図である。 自動印加制御回路の実施例を示す図である。 サイリスタスイッチ対への自動点弧タイミングを示す図である。 従来の誘導加熱装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 三相交流商用電源
2 順変換器
3 直流リアクトル
4 逆変換器
5 力率改善コンデンサ
6 加熱コイル
8 直流電圧検出回路
9 順圧検出回路
10 第1の制御回路
11 第2の制御回路、自動印加制御回路
12 変換器用変圧器
13 起動回路
21−26 サイリスタ
41−44 サイリスタ
61、62、・・・6n 加熱コイル(近接配置された第1〜第nの加熱コイル)
71・72 サイリスタスイッチ対(逆並列接続回路)
101 実効値変換回路
102 差分回路
103 AVR
104 PLL制御回路
105 差分回路

Claims (3)

  1. 交流商用電源から直流電圧を生成する順変換器と、生成された直流電圧のリプル成分を除去する直流リアクトルと、負荷側共振周波数に対応した高周波電圧を第1の加熱コイルに出力させる単相インバータ構成の逆変換器と、その第1の加熱コイルの力率改善コンデンサと、前記順変換器、逆変換器をそれぞれ構成する各サイリスタを点弧させるタイミング制御を行うと共に、過電圧、過電流から前記サイリスタを保護する第1の制御回路とを少なくとも備える誘導加熱装置において、
    前記第1の加熱コイルに加えて、コイル隣接間の相互誘導作用がある距離に近接配置された第2の加熱コイルと、
    その第2の加熱コイルに直列接続して、その加熱コイルへ出力する前記高周波電圧の流通位相角を制限する逆並列接続されたサイリスタスイッチ対と、
    前記第2の加熱コイル及びサイリスタスイッチ対の直列接続回路の両端子を前記高周波電圧出力端子へ接続する出力導入線と、
    前記サイリスタスイッチ対のサイリスタのいずれかがOFFしたときに発生する順圧を検出し、その検出信号を出力する順圧検出回路と、
    その順圧検出回路からの検出信号を基に、前記サイリスタスイッチ対の各サイリスタ流通角の位相制御をするサイリスタスイッチ回路とそれぞれのサイリスタに対する過電圧、過電流を検出する保護回路とから少なくともなる第2の制御回路と、を備え、
    前記第2の制御回路は、前記単相インバータ出力電圧を前記サイリスタスイッチ対により位相制御されたサイリスタスイッチ出力(A)に含有する高調波成分を除去した実効値変換出力信号(C)とする実効値変換回路部と、
    前記第2の加熱コイルが必要とする出力で制御するために、その加熱コイルへの対応する目標印加信号(B)の記憶手段と、
    前記実効値変換出力信号(C)から前記目標印加信号(B)を差引いた差分信号(D)を出力する第1の差分回路と、
    その差分信号(D)を誤差増幅し、制御可能な基準信号(E)として出力するAVR(Automatic Voltage Regulater)又はACR(Automatic Current Regulater)若しくはAPR(Automatic Power Regulater)と、
    前記逆変換器の単相インバータの出力電圧(G)を基に、正負の各半サイクル毎に同期を取った三角波信号(H)を生成させるPLL制御回路と、
    そのPLL制御回路の出力する三角波信号(H)から前記基準信号(E)を差引いた差分信号(F)を出力する第2の差分回路と、
    その差分信号(F)が所定値となるか又は零となったかによりそのタイミングをインバータ出力電圧(G)の各半サイクル(180度)毎のサイリスタ点弧の位相角度として、現時点で最適の位相角でゲート信号(F1、F2)を出力させる手段とを備え、最適位相角で自動的にゲート信号を出力させることを特徴とする近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置。
  2. 前記近接配置された第2の加熱コイルに、さらに加えて、加熱コイル隣接間の相互誘導作用がある距離に近接配置された複数の第3〜第nの加熱コイルと、
    それら第3〜第nの加熱コイルにそれぞれ直列接続して、それら直列接続回路の加熱コイル毎に出力する前記高周波電圧の流通位相角を制限する逆並列接続された複数のサイリスタスイッチ対と、
    それら直列接続回路の両端子を前記高周波電圧出力端子へ接続する複数の出力導入線と、
    前記複数のサイリスタスイッチ対の各対毎にサイリスタのいずれかがOFFしたとき発生する順圧を検出し、それらの検出信号を出力するサイリスタ対毎に接続した複数の順圧検出回路と、をさらに備え、
    前記第2の制御回路は、前記順圧検出回路からの検出信号を基にそれぞれのサイリスタスイッチ対の各サイリスタの流通角の位相制御をすると共に、それぞれのサイリスタスイッチ対のサイリスタ点弧の位相角度が現時点で最適とさせることを特徴とする請求項1記載の近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置。
  3. 前記第1の加熱コイルに並列に接続された力率改善コンデンサで少なくとも構成する共振回路は、その回路に直列に接続されたサイリスタスイッチ回路を備え、装置が起動するに際しては最初に前記サイリスタスイッチ回路をONとして共振波形を形成させることを特徴とする請求項1記載の近接配置加熱コイル対応自動印加制御回路を備えた誘導加熱装置。
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