JP3230894B2 - 空気調和設備の制御方法 - Google Patents

空気調和設備の制御方法

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JP3230894B2
JP3230894B2 JP10678393A JP10678393A JP3230894B2 JP 3230894 B2 JP3230894 B2 JP 3230894B2 JP 10678393 A JP10678393 A JP 10678393A JP 10678393 A JP10678393 A JP 10678393A JP 3230894 B2 JP3230894 B2 JP 3230894B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可変風量装置を用いた
空気調和設備の制御方法に係り、特に可変風量装置の状
態信号によって送風温度と給気風量を制御する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】可変風量装置を用いた空気調和設備は、
送風機と熱交換器を備えた空気調和装置から複数の分岐
ダクトと可変風量装置を介して複数の空調ゾーンに給気
を行うようにしている。このような空気調和設備におい
ては、各空調ゾーンに設けられたサーモスタット等の温
度設定器からの信号に基いて、設定温度が得られるよう
に可変風量装置のダンパの開度をアクチュエータによっ
て自動調整することにより、各空調ゾーンの空調負荷に
応じて、空調ゾーンへの給気風量を変化させている。
【0003】上記可変風量装置は、各空調ゾーンの広さ
や空調負荷あるいは空気吹出し口の位置や大きさなどに
応じて、送風機の能力との兼ね合いなどから、一般に設
定最大風量以下の風量で運転するように設計されてい
る。従って各可変風量装置は、多様な空調ゾーンに応じ
た設定最大風量に対処できるようにするために、ダンパ
の最大開度を規制することで各空調ゾーンに応じた設定
最大風量を得るようにしている。その場合、設定最大風
量は、可変風量装置自体の最大能力風量Qs よりも小さ
くなるから、設定最大風量に関しては、潜在的にある程
度の余裕をもって個々の可変風量装置が使われることに
なる。
【0004】一方、空調ゾーンの空気の質を維持するた
めには、常に必要最少限の外気を導入する必要があるか
ら、この必要換気量を確保するためには可変風量装置の
ダンパを全閉にせず、設定最小風量を越える給気風量が
得られるように可変風量装置を運転することが望まれ
る。従ってこの場合、前述の設定最大風量と設定最小風
量との間でダンパの開度が制御されることになる。
【0005】ところで空調ゾーンの多様化が進みつつあ
る現在では、同一ビル内での空調負荷のばらつきが拡大
する傾向にあることから、可変風量装置の風量可変領域
では多様な空調負荷に対応できないことがある。例えば
冷房中のビルにおいて、空調負荷が極端に異なる複数の
ゾーンが存在する場合に、空調負荷が小さいゾーンでダ
ンパの開口量を極力小さくしたくても、必要換気量を確
保するために設定最小風量以上で運転されかつ冷却され
た空気が送り込まれてくるため、空調負荷の小さいゾー
ンで冷え過ぎ(過冷)の状態が出現することがある。そ
の一方で、空調負荷の大きいゾーンでは、冷却能力を高
めるためにダンパの開度を設定最大風量状態にして運転
されている場合に、それ以上冷房能力を高めることがで
きないため、冷房のききが悪いといった状況(過暖)が
同時に出現することがある。
【0006】上記の問題に対処するために、給気風量だ
けでなく送風温度を制御することが必要になっている。
例えば、複数の可変風量装置のうち、設定最小風量(最
小換気量)で運転されている可変風量装置が1台でも生
じた場合には、例えば冷房時に送風温度を1段階上げる
ことによって冷え過ぎの状態を緩和させるとか、設定最
小風量で運転されている可変風量装置が一定の台数に達
した時点で送風温度を1段階上げるなどの方法も提案さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の送風温
度制御方法では、一部の空調ゾーンにおいて過冷、ある
いは過暖が生じたことによってのみ送風温度を変更しよ
うとするものであるが、空調負荷の少ないゾーンと空調
負荷の多いゾーンが混在する場合に、単純に過冷や過暖
が生じたからといって送風温度を変更する訳にはいかな
い。別の言い方をすれば、一部のゾーンの過冷や過暖を
改善するために送風温度を変更すると、それまで適正な
温度状態にあったゾーンの空調負荷に対応できない給気
条件にしてしまって空調の不快ゾーンが増加する可能性
が大きいため、単純に送風温度を変えることはできな
い。
【0008】例えば、空調負荷が小さいゾーンの換気を
より効果的に行うには送風温度を室温に近付けることに
よって、なるべく給気風量を多くすることが望まれるの
に対し、空調負荷が大きいゾーンでは、室温に近い送風
温度で給気したのでは空調負荷に対応できないから、送
風温度と室温の差を大きくしなければならない。しか
も、空調負荷のばらつきが大きくなる傾向が強い中で、
従来の制御方法では、過冷と過暖が同時に生じた場合
に、より望ましい状態に空調ゾーンを改善するような自
動制御が実現できなかった。
【0009】従って本発明の目的は、過冷のゾーンと過
暖のゾーンが同時に生じた場合に、双方のゾーンを改善
することが可能な制御方法を提供することにある。また
本発明の他の目的は、過冷のゾーンと過暖のゾーンが混
在した場合に、全てのゾーンの空調負荷に対応できなく
ても、適正に制御されたゾーンの数を少しでも増やすこ
とができるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
に開発された第1の本発明の制御方法は、複数の空調ゾ
ーンのうち設定最大風量で運転されている可変風量装置
が有るか否かを判断するステップ(S2)(S16) と、上記ス
テップ(S2)(S16) において設定最大風量の可変風量装置
が有ると判断された場合に、設定最小風量で運転されて
いる可変風量装置が有るか否かを判断するステップ(S3)
(S17) と、上記ステップ(S3)(S17) において設定最小風
量の可変風量装置が無いと判断された時、冷房時には送
風温度を下げ、暖房時には送風温度を上げるステップ
と、上記ステップ(S3)(S17) において設定最小風量の可
変風量装置が有ると判断された時に、設定最小風量で運
転されている空調ゾーンが冷房時に過冷か否かを、暖房
時には過暖か否かを判断するステップ(S4)(S18) と、上
記ステップ(S4)(S18) において過冷あるいは過暖である
と判断された場合に設定最大風量で運転されている空調
ゾーンが冷房時に過暖か否かを、暖房時には過冷か否か
を判断するステップ(S9)(S23) と、上記ステップ(S9)(S
23) において過冷あるいは過暖であると判断された場合
に予備ダンパが開いているか否かを判断するステップ(S
31)(S33)と、上記ステップ(S31)(S33)において予備ダン
パが開いていないと判断された時に予備ダンパを開ける
とともに、冷房時には送風温度を上げ、暖房時には送風
温度を下げるステップとを具備している。
【0011】この第1の発明において、好ましくは、予
備ダンパの開閉状態を判断する上記ステップ(S31)(S33)
において予備ダンパが開いていると判断された時に、過
冷の空調ゾーンと過暖の空調ゾーンの優先度を判断する
ステップ(S12,S13)(S26,S27)と、上記ステップ(S12,S1
3)(S26,S27)において過冷の空調ゾーンの優先度の方が
過暖の空調ゾーンの優先度よりも高いと判断された場合
に送風温度を上昇させ、過暖の空調ゾーンの優先度の方
が過冷の空調ゾーンの優先度よりも高いと判断された場
合に送風温度を下げるステップとを具備している。
【0012】また、第2の本発明の制御方法は、複数の
空調ゾーンのうち設定最大風量で運転されている可変風
量装置が有るか否かを判断するステップ(S2)(S16) と、
上記ステップ(S2)(S16) において設定最大風量の可変風
量装置が有ると判断された場合に、設定最小風量で運転
されている可変風量装置が有るか否かを判断するステッ
プ(S3)(S17) と、上記ステップ(S3)(S17) において設定
最小風量の可変風量装置が無いと判断された時、冷房時
には送風温度を下げ、暖房時には送風温度を上げるステ
ップと、上記ステップ(S3)(S17) において設定最小風量
の可変風量装置が有ると判断された時に、設定最小風量
で運転されている空調ゾーンが冷房時に過冷か否かを、
暖房時には過暖か否かを判断するステップ(S4)(S18)
と、上記ステップ(S4)(S18) において過冷あるいは過暖
であると判断された場合に設定最大風量で運転されてい
る空調ゾーンが冷房時に過暖か否かを、暖房時には過冷
か否かを判断するステップ(S9)(S23) と、上記ステップ
(S9)(S23) において過冷あるいは過暖であると判断され
た場合にダンパが設定最大風量を越えて開度を更に大き
くすることが可能か否かを判断するステップ(S10,S11)
(S24,S25)と、上記ステップ(S10,S11)(S24,S25)におい
てダンパの開度を更に大きくすることができると判断さ
れた時に、このダンパの開度を上記設定最大風量を越え
て増加させる方向に動かすとともに、冷房時には送風温
度を上げ、暖房時には送風温度を下げるステップとを具
備している。
【0013】この第2の発明においても、より好ましい
付加的制御として、上記ステップ(S10,S11)(S24,S25)に
おいてダンパが設定最大風量を越えることができないと
判断された時に、過冷の空調ゾーンと過暖の空調ゾーン
の優先度を判断するステップ(S12,S13)(S26,S27)と、上
記ステップ(S12,S13)(S26,S27)において過冷の空調ゾー
ンの優先度の方が過暖の空調ゾーンの優先度よりも高い
と判断された場合に送風温度を上昇させ、過暖の空調ゾ
ーンの優先度の方が過冷の空調ゾーンの優先度よりも高
いと判断された場合に送風温度を下げるステップとを具
備している。
【0014】
【作用】本発明では、単に送風温度だけでなく、給気風
量も変化要素に加えて最適な制御が実施される。すなわ
ち、Qmax (設定最大風量)で運転されている可変風量
装置が存在し、しかもQmin (設定最小風量)で運転さ
れている可変風量装置が同時に存在する場合に、Qmin
の空調ゾーンが冷房時に過冷で暖房時には過暖でありか
つQmax の空調ゾーンが冷房時に過暖で暖房時には過冷
である場合に、予備ダンパを開動させるなどして給気風
量を通常の設定最大風量よりも1段階増加させる制御が
行われるとともに、冷房時には送風温度を1段階上昇さ
せ、暖房時には送風温度を1段階降下させることによ
り、Qmin の空調ゾーンとQmax の空調ゾーンの双方が
改善される。
【0015】また、上述のように過冷と過暖のゾーンが
共存している時に給気風量を通常の設定最大風量よりも
1段階増加させることが不可能な場合には、過冷のゾー
ンと過暖のゾーンの重要度を判断するような制御プログ
ラムを追加することで、重要度の高いゾーンを改善する
方向に制御するため、空調が適正でないゾーンの発生が
極力回避され、適正に制御されたゾーンの数が増加する
ようになる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図2に、本実施例の空気調和設備10
の全体構成の概略を示す。この空気調和設備10は、シ
ステムコントローラ11によって運転が制御される1台
の空気調和装置12を備えている。空気調和装置12
は、図示しないモータによって回転駆動される送風機1
5と、冷温水等の熱交換媒体を通す熱交換器16と、送
風温度検出器17と、送風機15のインバータや熱交換
器16の流量調整弁などを制御する制御手段18を有し
ており、温度検出器17による検出温度に基いて、熱交
換器16に流す熱交換媒体の流量を調整することによ
り、送風温度を可変設定できるように構成されている。
【0017】この空気調和装置12は、送風ダクト20
と複数の分岐ダクト20aを介して建物の室内等の複数
の空調ゾーン21に給気できるように接続されている。
各空調ゾーン21には、風量設定器の一例として、室温
検出と室温設定のためのルームサーモスタット22が配
設されている。
【0018】各分岐ダクト20aに、それぞれ可変風量
装置25が設けられている。可変風量装置25の概略構
成は図1に示すように、通過風量を検出する風量検出器
26と、後述する設定最大風量と設定最小風量(必要換
気量)の間で通過風量を制御する主ダンパ27と、主ダ
ンパ27を駆動するアクチュエータ28と、主ダンパ2
7の開度検出手段の一例としての全開検出器30および
全閉検出器31と、制御をつかさどる制御部32などを
備えて構成されている。主ダンパ27は主通風路35に
設けられている。
【0019】この可変風量装置25は、空調ゾーン21
に配設されたルームサーモスタット22からの電気信号
をうけて個別に当該空調ゾーン21の空調負荷に対応し
た必要風量を決定し、主ダンパ27の開度を無段階的に
調整することにより、空調ゾーン21への給気風量を制
御するものである。ルームサーモスタット22は、検出
温度と室温設定値を可変風量装置25に伝送する。
【0020】本実施例の可変風量装置25は、主ダンパ
27以外に、予備通風路39と予備ダンパ40を備えて
いる。予備ダンパ40は、制御部32からの指令に基い
て、アクチュエータ41によって全閉あるいは全開のい
ずれかの位置に動作させられる。予備ダンパ40の全閉
あるいは全開を検出するために全閉検出器42と全開検
出器43が設けられている。予備ダンパ40は常時は閉
じているが、後述するように、過冷と過暖が同時に生じ
た時などに必要に応じて開動させられる。
【0021】各可変風量装置25の制御部32は、シス
テムコントロ−ラ11に、当該可変風量装置25の設定
最大風量Qmax 、設定最小風量Qmin 、最大能力風量Q
s 、検出温度等の状態信号を伝送する。このシステムコ
ントロ−ラ11は、各可変風量装置25の状態信号を受
け、送風温度と給気風量を制御するのに必要な制御信号
を空気調和装置12の制御手段18に伝送する。制御手
段18は、送風機15を駆動するモータの回転数を制御
するインバータ等により、空気調和装置12の風量制御
を実施する。
【0022】なお、各空調ゾーン21は、その広さや空
調負荷がそれぞれ異なるのが一般的であり、そのため各
可変風量装置25は各空調ゾーン21ごとに設計上の空
調負荷に合わせて、各種大きさ(容量)の異なるものが
設置されている。言い換えると、これらの可変風量装置
25は、空調ゾーン21の広さや空調負荷、あるいは吹
出し口の位置や大きさなどに応じて、空気調和装置12
の能力との兼ね合いから、主ダンパ27の作動範囲では
設定最大風量を越えないような設計がなされている。従
ってこれらの可変風量装置25は、各空調ゾーン21に
応じた設定最大風量が得られるように、主ダンパ27の
最大開度が各空調ゾーン21ごとに予め決められてい
る。
【0023】上記可変風量装置25の風量制御範囲は、
制御部32に設定される最大風量Qmax から設定最小風
量Qmin までの範囲であり、Qmax は可変風量装置25
の最大能力風量Qs と等しいか、それ以下に設定され
る。この設定最大風量Qmaxは、システムコントローラ
11からの信号により、設定最小風量Qmin を越え、最
大能力風量Qs 以下の範囲内で変化させることが可能で
ある。また、システムコントローラ11には可変風量装
置25のアドレス番号ごとに各空調ゾーン21の重要度
(空調の優先順位)を設定できるようになっている。
【0024】可変風量装置25の制御部32では、ルー
ムサーモスタット22の検出温度と室温設定値を比較す
るとともに、このルームサーモスタット22が設置され
ている空調ゾーン21への給気風量(要求風量)を決定
する。そしてこの要求風量と風量検出器26が検出した
実通過風量(検出風量)とを比較し、検出風量が要求風
量よりも多い場合は給気風量を減じるように主ダンパ2
7を閉動し、検出風量が要求風量よりも少ない場合には
給気風量を増加するように主ダンパ27を開動すること
により、最終的に検出風量と要求風量が等しくなるよう
に制御する。
【0025】なお、これらの要求風量や検出風量および
ダンパ27の全開あるいは全閉信号は、全ての可変風量
装置25の制御部32からシステムコントローラ11に
伝送される。そしてシステムコントローラ11は、各可
変風量装置25の要求風量の総和と各可変風量装置25
の検出風量の総和を演算し、空気調和装置12の制御手
段18を介して送風機15の送風容量制御を実行する。
【0026】また上記システムコントローラ11は、各
可変風量装置25から伝送された各状態信号に基き、図
3〜図5に示すフローチャートの手順で以下の判定をし
ながら、ダンパ27,40の開閉制御および空気調和装
置12の送風温度制御等を実行する。
【0027】以下に、図3〜図5を参照しながら、シス
テムコントローラ11の制御内容について説明する。図
3に示した第1ステップS1では、冷房運転か暖房運転
かを判定するが、この冷暖房運転モード信号は、空気調
和装置12の制御手段18から受け取るようにしてい
る。 [冷房運転の場合]上記第1ステップS1での判定が
“冷房”の場合は、図4に示した処理手順に基いて送風
温度と給気風量の制御がなされる。冷房運転の場合、ま
ず第2ステップS2において、設定最大風量の可変風量
装置があるかどうかが判定される。第2ステップS2で
の判定が“YES”の場合は、設定最大風量の可変風量
装置が存在する状態であり、次の第3ステップS3にお
いて設定最小風量の可変風量装置があるかどうかを判定
する。
【0028】第3ステップS3での判定が“NO”の場
合は、設定最小風量のゾーンが存在しないことを意味
し、送風温度を低下させてもよいから、設定最大風量の
ゾーンを改善するために送風温度を1段階(例えば1
℃)降下させる。第3ステップS3での判定が“YE
S”の場合は、設定最小風量のゾーンが存在しているた
め、次の第4ステップS4にて設定最小風量のゾーンが
過冷かどうかを判定する。この実施例で過冷とは、室温
が設定室温よりも1℃以上低い状態である。
【0029】第4ステップS4での判定が“NO”の場
合は、過冷ではないことから、第5ステップS5にて最
大最大風量のゾーンが過暖かどうかを判定する。この実
施例で過暖とは、室温が設定室温よりも1℃以上高い状
態である。
【0030】第5ステップS5での判定が“NO”の場
合、設定最小風量のゾーンと設定最大風量のゾーンが混
在するが、各ゾーンの温度は所定の範囲内にあるため、
送風温度は現状を維持する。第5ステップS5での判定
が“YES”の場合は、設定最大風量のゾーンが過暖で
あるから、それを改善するために送風温度を下げること
ができるかどうかを第6ステップS6で判定する。
【0031】第6ステップS6では、送風温度が下限に
達しているか否かが判定され、判定結果が“NO”の場
合は、送風温度を下げる余地があるから、設定最大風量
で過暖のゾーンを改善するため送風温度を1段階(例え
ば1℃)降下させる。第6ステップS6での判定が“Y
ES”の場合、第30ステップS30において、予備ダ
ンパ40が開いているかどうかを判定し、“YES”な
らばそれ以上風量の増加ができず、送風温度も下限に達
しているため、送風温度を現状のまま維持する。
【0032】第30ステップS30における判定が“N
O”ならば予備ダンパ40を開動させることによって、
それまで設定最大風量で運転されていたゾーンの給気量
を更に1段階増加させて過暖を改善する。第4ステップ
S4での判定が“YES”の場合は、設定最小風量のゾ
ーンが過冷状態であり、次の第9ステップS9において
設定最大風量のゾーンが過暖かどうかを判定する。
【0033】第9ステップS9での判定が“NO”の場
合は、過暖ではないから、設定最小風量のゾーンの過冷
を改善するために、第15ステップS15で送風温度を
上昇できるかどうかを判定する。第15ステップS15
では、送風温度が上限に達しているか否かが判定され、
判定結果が“NO”の場合は、送風温度を上げることが
できるため、送風温度を1℃上昇させる。第15ステッ
プS15での判定が“YES”の場合は、送風温度を上
げることができないため、送風温度を現状のまま維持す
る。
【0034】第9ステップS9での判定が“YES”の
場合、第31ステップS31で予備ダンパ40が開いて
いるかどうかが判定される。第31ステップS31での
判定結果が“YES”ならば、それ以上風量の増加がで
きず、その場合は過冷のゾーンと過暖のゾーンの双方を
同時に改善することができないから、重要度の高いゾー
ンを優先的に改善するために、第12ステップS12に
おいて、設定最小風量で過冷のゾーンと設定最大風量で
過暖のゾーンの重要度が等しいかどうかを調べる。
【0035】第12ステップS12での判定が“YE
S”の場合は、過冷のゾーンと過暖のゾーンの双方が同
等の重要さであり、優先的にどちらかを改善することは
できないから、送風温度をそのまま維持する。第12ス
テップS12において“NO”の場合は、重要度に差が
あるため、第13ステップS13において、設定最小風
量で過冷のゾーンが設定最大風量で過暖のゾーンより重
要度が高いかどうかを調べる。
【0036】第13ステップS13での判定が“YE
S”の場合は、設定最小風量で過冷のゾーンがより重要
ということを意味するため、送風温度を1℃上昇させ、
過暖のゾーンを犠牲にして過冷のゾーンを改善する。第
13ステップS13での判定が“NO”の場合は、設定
最大風量で過暖のゾーンがより重要ということを意味す
るため、送風温度を1℃降下させ、過暖のゾーンを改善
する。第31ステップS31が“NO”ならば、予備ダ
ンパ40を開動して給気量を増加させて過暖を改善する
とともに、送風温度を1段階(例えば1℃)上昇させ
る。
【0037】第2ステップS2における判定が“NO”
の場合は、設定最大風量のゾーンはないから、予備ダン
パ40を閉じた状態にし、更に第14ステップS14に
て設定最小風量の可変風量装置があるかどうかを判定す
る。第14ステップS14での判定が“NO”の場合
は、全てのゾーンが可変風量装置の制御可能範囲にあ
り、送風温度を変更する必要がないため送風温度を現状
のまま維持する。
【0038】第14ステップS14での判定が“YE
S”の場合は、設定最小風量のゾーンが存在するから、
塵埃や臭気の減少、CO2 濃度の改善等を図るために、
送風温度を上昇させることによる給気量の増加が望まれ
る。このため、第15ステップS15で送風温度が上限
か否かを判定する。第15ステップS15での判定が
“NO”の場合は、送風温度を上げることができるた
め、送風温度を1℃上昇させる。第15ステップS15
での判定が“YES”の場合は、送風温度を上げること
ができないため、送風温度を現状のまま維持する。 [暖房運転の場合]第1ステップS1での判定が“暖
房”の場合は、図5に示した処理手順に基いて送風温度
と給気風量の制御がなされる。暖房運転の場合、まず第
16ステップS16において、設定最大風量の可変風量
装置があるかどうかが判定される。
【0039】第16ステップS16での判定が“YE
S”の場合は、設定最大風量の可変風量装置が存在する
状態であり、次の第17ステップS17において、設定
最小風量の可変風量装置があるかどうかを判定する。第
17ステップS17での判定が“NO”の場合は、送風
温度を上昇させてもよいから、設定最大風量のゾーンを
改善するために送風温度を1段階(例えば1℃)上昇さ
せる。
【0040】第17ステップS17での判定が“YE
S”の場合は、設定最小風量のゾーンと設定最大風量の
ゾーンが混在していることを意味しているから、第18
ステップS18にて、設定最小風量のゾーンが過暖かど
うかを判定する。第18ステップS18での判定が“N
O”の場合は、最小換気量状態のゾーンが過暖ではない
ため、第19ステップS19にて設定最大風量のゾーン
が過冷かどうかを判定する。
【0041】第19ステップS19での判定が“NO”
の場合、設定最小風量のゾーンと設定最大風量のゾーン
が混在するが、過暖や過冷が発生していないため送風温
度はそのまま維持する。第19ステップS19での判定
が“YES”の場合は、設定最大風量のゾーンで過冷が
発生しているので、それを改善するために送風温度を1
段階上げることができるかどうかを、第20ステップS
20で判定する。
【0042】第20ステップS20では送風温度が下限
に達しているか否かが判定され、判定結果が“NO”の
場合は、送風温度を上げる余地があるから、過冷のゾー
ンを改善するために、送風温度を1段階(例えば1℃)
上昇させる。第20ステップS20での判定が“YE
S”の場合は、送風温度を上げることができないため、
第32ステップS32で予備ダンパ40が開いているか
どうかを判定する。第32ステップS32での判定が
“YES”ならば風量の増加ができず、送風温度も上限
に達しているため、送風温度を現状のまま維持する。
【0043】第32ステップS32での判定が“NO”
ならば、予備ダンパ40を開動することによって、それ
まで設定最大風量で運転されていたゾーンの給気量を更
に1段階増加させて過冷を改善する。
【0044】第18ステップS18での判定が“YE
S”の場合は、設定最小風量のゾーンに過暖が発生して
いる。この場合、設定最大風量のゾーンに過冷が発生し
ているかどうかを確認するため、第23ステップS23
にて設定最大風量のゾーンが過冷かどうかを判定する。
第23ステップS23での判定が“NO”の場合は、過
冷ではないから、設定最小風量のゾーンの過暖を改善す
るために、第29ステップS29において送風温度を下
げることができるかどうかを判定する。
【0045】第29ステップS29では送風温度が下限
に達しているか否かが判定され、判定結果が“YES”
の場合は、送風温度を下げることができないため、送風
温度を現状のまま維持する。第29ステップS29の判
定が“NO”の場合は、送風温度を下げる余地があるた
め、送風温度を1℃降下させて給気量の増加を図る。
【0046】第23ステップS23での判定が“YE
S”の場合、設定最大風量のゾーンで過冷が、設定最小
風量のゾーンでは過暖が発生しているから、第33ステ
ップS33で予備ダンパ40が開いているかどうかを判
定する。第33ステップS33の判定が“NO”なら
ば、予備ダンパ40を開動させることにより給気量を増
加させて過暖を改善するとともに、送風温度を1段階
(例えば1℃)下げる。
【0047】第33ステップS33の判定が“YES”
ならば風量の増加ができないため、第26ステップS2
6と第27ステップS27とによって、空調ゾーンの重
要度に関する制御を行う。すなわち、第26ステップS
26での判定が“NO”の場合、過冷状態のゾーンと過
暖状態のゾーンの重要度に差があるため、第27ステッ
プS27において、過冷状態のゾーンの重要度が過暖状
態のゾーンより重要度が高いかどうかを判定する。
【0048】第27ステップS27での判定が“YE
S”の場合は、過冷状態のゾーンの重要度が高いことを
意味するため、過暖状態のゾーンを犠牲にし、過冷状態
のゾーンの改善のために送風温度を1℃上昇させる。第
27ステップS27での判定が“NO”の場合は、過暖
状態のゾーンの重要度が高いことを意味するため、過冷
状態のゾーンを犠牲にし、過暖状態のゾーンの改善のた
めに送風温度を1℃降下させる。第26ステップS26
での判定が“YES”の場合は、過冷状態のゾーンと過
暖状態のゾーンの重要度に差がないため、どちらも犠牲
にできず、送風温度をそのまま維持する。
【0049】第16ステップS16における判定が“N
O”の場合は、設定最大風量のゾーンがないため、予備
ダンパ40を閉じた状態にし、更に第28ステップS2
8にて設定最小風量の可変風量装置があるかどうかを判
定する。第28ステップS28での判定が“NO”の場
合は、全てのゾーンが可変風量装置の制御可能範囲にあ
るため、送風温度を現状のまま維持する。
【0050】第28ステップS28での判定が“YE
S”の場合は、最小換気量状態の可変風量装置が存在
し、しかも設定最大風量の可変風量装置が存在しないこ
とから、塵埃、臭気、CO2 等のガス濃度を減少させる
ために、送風温度を下げることによる風量増加が望まれ
る。このため、第29ステップS29において、送風温
度が下限に達しているか否かが判定される。
【0051】第29ステップS29での判定が“YE
S”の場合は、送風温度を下げることができないため、
送風温度を現状のまま維持する。第29ステップS29
の判定が“NO”の場合は、送風温度を下げる余地があ
るため、送風温度を1℃降下させて給気量の増加を図
る。
【0052】上記実施例によれば、空調負荷が大きい時
に、冷房運転では第3ステップS3以降の処理が行わ
れ、暖房運転では第17ステップS17以降の処理が行
われることによって、送風温度と室内温度との差を大き
くする方向の制御がなされて給気量の減少が図られるた
め、送風動力を削減できる。また、空調負荷が小さい場
合に、冷房運転では第14ステップ14以降の処理、暖
房運転では第28ステップ28以降の処理によって、送
風温度と室内温度との差を小さくして給気量の増加が図
られるため、塵埃、臭気、CO2 濃度等が減少すること
により、好ましい換気状態が得られる。
【0053】すなわち本実施例は、従来の可変風量制御
のように最小換気量状態の有無を基準にして送風温度制
御を行うものとは異なり、最小風量状態、最大風量状
態、過冷、過暖の4要素を基準として、送風温度と給気
量の双方を制御することで、塵埃、臭気、ガス濃度を減
少させるような環境制御を実現できるとともに、送風動
力の削減と温度制御を同時に実現できる。
【0054】そして同一ビル内で過暖と過冷が生じてい
る時に、冷房運転では第31ステップS31以降の処理
を行い、暖房運転では第33ステップS33以降の処理
を行うことにより、過暖と過冷の双方のゾーンを改善す
ることが可能である。また、どうしても双方のゾーンを
同時に改善できない場合でも、ステップS12,13あ
るいはステップS26,27によって重要度の高いゾー
ンを優先して改善できるため、全体としてより好ましい
空気調和管理を実現できる。
【0055】上記のように、空調負荷が大きい場合には
室温と送風温度の差を大きくし、空調負荷が小さい場合
には室温と送風温度の差を小さくし、過冷や過暖の一方
が生じた場合は送風温度を過冷や過暖を解消する方向に
変更し、過冷と過暖の両方が発生した場合で可変風量装
置の設定最大風量を増加できる場合は給気風量を増加し
て最大風量状態のゾーンを改善するとともに、最小換気
量状態のゾーンが改善されるように送風温度を変更する
ことによって双方の改善をし、更に設定最大風量を増加
できない場合は、重要度の高いゾーンを改善するように
送風温度を変更することなどによって、全体的にバラン
スのとれた制御が実現される。
【0056】なお本発明は、図6に示された可変風量装
置50を用い、図7,図8に示すフローチャートに従っ
て制御を行っても、前述の第1実施例と同様な効果が得
られる。以下に、本発明の第2実施例について説明する
が、第1実施例と共通する点は同一の符号を付して説明
を省略し、異なる点について説明する。
【0057】第2実施例で使われる可変風量装置50
は、1つのダンパ51を用いて、空調ゾーン21への給
気量の制御をなすようにしている。このダンパ51は、
空調ゾーン21の広さや空調負荷に応じて、予め決めら
れた設定最小風量から通常の設定最大風量の範囲内で開
度がシステムコントローラ11によって制御される。
【0058】この可変風量装置50の風量制御範囲は、
制御部32に設定される最大風量Qmax から最小風量Q
min までの間であり、後述するように、設定最大風量は
この可変風量装置50の最大能力風量Qs 以下に設定さ
れるが、過冷と過暖が同時に生じた場合などに一定の条
件が満足された時に、システムコントローラ11からの
信号により、この可変風量装置50の最大能力風量Qs
までの範囲で、設定最大風量を例えば10%程度増加さ
せることができるようになっている。
【0059】この第2実施例の制御では、図7に示す冷
房運転において、第6ステップS6での判定が“YE
S”の場合、送風温度が下限に達していて送風温度を下
げることができないため、可変風量装置50の設定最大
風量を増加する余地があるかどうかを第7ステップS7
で判定する。
【0060】第7ステップS7での判定が“NO”の場
合は、設定最大風量を増加させる余地がなく、また送風
温度も下限に達しているから、送風温度を現状のまま維
持する。第7ステップS7での判定が“YES”の場合
は、設定最大風量を増加させる余地があるから、次の第
8ステップS8において設定最大風量を変更してよいか
どうかを判定する。
【0061】第8ステップS8での判定は、可変風量装
置50の性能等の条件だけでなく、例えば空気吹出し口
の大きさや、空調設備の設計者の意向などにより、給気
量の増加をしてはいけない場合もあるから、設定最大風
量を変更可能かどうかを予めシステムコントローラ11
に設定するようにしている。
【0062】第8ステップS8での判定が“YES”の
場合は、設定最大風量の変更が可能な場合であるから、
それまでの設定最大風量で運転されていた可変風量装置
50の設定最大風量を10%増加させ、冷房能力を増し
て過暖のゾーンを改善する。この場合、設定最大風量を
10%増加させた値が、可変風量装置50の最大能力風
量Qs を越えるようであれば、Qs を設定最大風量に代
入する。
【0063】第8ステップS8での判定が“NO”の場
合は、第7ステップS7での判定が“NO”の場合と同
じであり、設定最大風量を増加させることができない。
つまり空調負荷のばらつきが大きく、送風温度や給気量
の調整では全体バランスが取れないことを意味してお
り、過暖のゾーンを改善する方法がないので送風温度を
現状のまま維持する。
【0064】第9ステップS9での判定が“YES”の
場合は、過冷のゾーンと過暖のゾーンが混在しており、
その双方を改善したいため、第10ステップS10にて
可変風量装置50の設定最大風量を増加させる余地があ
るかどうかを判定する。第10ステップS10での判定
が“YES”の場合は、設定最大風量を増加させる余地
があるから、次の第11ステップS11において、設定
最大風量を変更してよいかどうかを判定する。
【0065】第11ステップS11での判定が“YE
S”の場合は、設定最大風量の変更が可能な場合である
から、それまでの設定最大風量で運転されていた可変風
量装置50の設定最大風量を10%増加させ、過暖のゾ
ーンを改善する。この場合、設定最大風量を10%増加
させた値が、可変風量装置50の最大能力風量Qs を越
えるようであれば、Qs を設定最大風量とする。そして
送風温度を1℃上昇させ過冷のゾーンを改善する。
【0066】第10ステップS10と第11ステップS
11において“NO”の場合は、設定最大風量の増加が
できず、双方を同時に改善することができないから、第
1実施例の場合と同様に、重要度の高いゾーンを優先的
に改善するために、第12ステップS12と第13ステ
ップS13において、設定最小風量で過冷のゾーンと設
定最大風量で過暖のゾーンの重要度を比較し、重要度の
高いゾーンが改善されるように送風温度を変化させる。
【0067】この第2実施例で暖房運転を行う場合に
は、図8に示されるフローチャートによる制御が実行さ
れる。図8において、第20ステップS20での判定が
“YES”の場合には、送風温度が上限に達していて送
風温度を上げることができないため、第21ステップS
21にて、可変風量装置50の設定最大風量を増加させ
る余地があるかどうかを判定する。
【0068】第21ステップS21での判定が“NO”
の場合は、設定最大風量を増加させる余地がないことを
意味するため送風温度を現状のまま維持する。第21ス
テップS21での判定が“YES”の場合は、可変風量
装置50の設定最大風量を増加させる余地があるから、
次の第22ステップS22において、設定最大風量を変
更してよいかどうかを判定する。
【0069】第22ステップS22での判定が“YE
S”の場合は、設定最大風量の変更が可能な場合である
から、それまでの設定最大風量で運転されていた可変風
量装置50の設定最大風量を10%増加させ、過暖のゾ
ーンを改善する。この場合、設定最大風量を10%増加
させた値が、可変風量装置50の最大能力風量Qs を越
えるようであれば、Qs を設定最大風量とする。
【0070】第22ステップS22での判定が“NO”
の場合は、第21ステップS21での判定が“NO”の
場合と同様に、設定最大風量を増加させることができな
いため、送風温度を現状のまま維持する。第23ステッ
プS23での判定が“YES”の場合は、過冷のゾーン
と過暖のゾーンが混在しており、その双方を改善したい
ために、第24ステップS24にて可変風量装置50の
設定最大風量を増加させる余地があるかどうかの判定を
行う。
【0071】第24ステップS24での判定が“YE
S”の場合、この可変風量装置50には設定最大風量を
増加する余地があるから、次の第25ステップS25に
て、設定最大風量を変更してよいかどうかを判定する。
第25ステップS25での判定が“YES”の場合は、
設定最大風量を10%上昇させ、過冷状態のゾーンの改
善を行うとともに、送風温度を1℃降下させ過暖状態の
ゾーンの改善を行う。この場合、設定最大風量を10%
増加させた値が可変風量装置50の最大能力風量Qs
越えるようであれば、Qs を設定最大風量とする。そし
て送風温度を1℃下げる。
【0072】第24ステップS24の判定が“NO”の
場合と、第25ステップS25の判定が“NO”の場合
は、設定最大風量を増加させることができないから、第
1実施例の場合と同様に、重要度の高いゾーンを優先的
に改善するために、第26ステップS26と第27ステ
ップS27において、設定最小風量で過冷のゾーンと設
定最大風量で過暖のゾーンの重要度を比較し、重要度の
高いゾーンが改善されるように送風温度を変化させる。
【0073】なお本発明は、前記各実施例に限定される
ものではなく、例えば第2ステップ2および第16ステ
ップS16において、それぞれ、“2台以上の可変風量
装置がQmax であるか?”といった複数、あるいはグル
ープを判断基準にしても何ら問題がない。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、過冷の空調ゾーンと過
暖の空調ゾーンが混在する場合に、双方のゾーンを望ま
しい状態に改善することが可能である。また、過冷のゾ
ーンと過暖のゾーンをどうしても同時に改善することが
できない場合であっても、重要度の高いゾーンを優先的
に改善するように送風温度を変更するため、快適な空調
ゾーンを最大限確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す空気調和設備における
可変風量装置の概略断面図。
【図2】図1に示された可変風量装置が使われる空気調
和設備全体の概略構成図。
【図3】本発明の一実施例を示す空気調和設備の制御の
概要を示すフローチャート。
【図4】図3に示されたフローチャートにおける冷房用
制御のフローチャート。
【図5】図3に示されたフローチャートにおける暖房用
制御のフローチャート。
【図6】本発明の他の実施例に使われる可変風量装置の
概略断面図。
【図7】本発明の他の実施例を示す冷房用制御のフロー
チャート。
【図8】本発明の他の実施例を示す暖房用制御のフロー
チャート。
【符号の説明】
10…空気調和設備、11…システムコントローラ、1
2…空気調和装置、20…送風ダクト、20a…分岐ダ
クト、21…空調ゾーン、25…可変風量装置、27…
主ダンパ、40…予備ダンパ、50…可変風量装置、5
1…ダンパ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−93529(JP,A) 特開 平5−26473(JP,A) 特開 平4−270852(JP,A) 特開 平4−281149(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 3/00 F24F 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送風温度を変えることのできる空気調和装
    置から複数の分岐ダクトと可変風量装置を介して複数の
    空調ゾーンに給気を行う空気調和設備の制御方法であっ
    て、 上記可変風量装置は、各空調ゾーンに応じて予め決めら
    れた設定最小風量から設定最大風量までの範囲で開度が
    システムコントローラによって制御される主ダンパと、
    この主ダンパに並設された予備ダンパとを備えており、 上記システムコントローラによる制御は、 上記複数の空調ゾーンのうち設定最大風量で運転されて
    いる可変風量装置が有るか否かを判断するステップ(S2)
    (S16) と、 上記ステップ(S2)(S16) において設定最大風量の可変風
    量装置が有ると判断された場合に、設定最小風量で運転
    されている可変風量装置が有るか否かを判断するステッ
    プ(S3)(S17) と、 上記ステップ(S3)(S17) において設定最小風量の可変風
    量装置が無いと判断された時、冷房時には送風温度を下
    げ、暖房時には送風温度を上げるステップと、 上記ステップ(S3)(S17) において設定最小風量の可変風
    量装置が有ると判断された時に、設定最小風量で運転さ
    れている空調ゾーンが冷房時に過冷か否かを、暖房時に
    は過暖か否かを判断するステップ(S4)(S18) と、 上記ステップ(S4)(S18) において過冷あるいは過暖であ
    ると判断された場合に設定最大風量で運転されている空
    調ゾーンが冷房時に過暖か否かを、暖房時には過冷か否
    かを判断するステップ(S9)(S23) と、 上記ステップ(S9)(S23) において過冷あるいは過暖であ
    ると判断された場合に前記予備ダンパが開いているか否
    かを判断するステップ(S31)(S33)と、 上記ステップ(S31)(S33)において予備ダンパが開いてい
    ないと判断された時に予備ダンパを開けるとともに、冷
    房時には送風温度を上げ、暖房時には送風温度を下げる
    ステップとを具備したことを特徴とする空気調和設備の
    制御方法。
  2. 【請求項2】予備ダンパの開閉状態を判断する上記ステ
    ップ(S31)(S33)において予備ダンパが開いていると判断
    された時に、過冷の空調ゾーンと過暖の空調ゾーンの優
    先度を判断するステップ(S12,S13)(S26,S27)と、上記ス
    テップ(S12,S13)(S26,S27)において過冷の空調ゾーンの
    優先度の方が過暖の空調ゾーンの優先度よりも高いと判
    断された場合に送風温度を上昇させ、過暖の空調ゾーン
    の優先度の方が過冷の空調ゾーンの優先度よりも高いと
    判断された場合に送風温度を下げるステップとを具備し
    ている請求項1記載の空気調和設備の制御方法。
  3. 【請求項3】送風温度を変えることのできる空気調和装
    置から複数の分岐ダクトと可変風量装置を介して複数の
    空調ゾーンに給気を行う空気調和設備の制御方法であっ
    て、 上記可変風量装置は、各空調ゾーンに応じて予め決めら
    れた設定最小風量から設定最大風量までの範囲で開度が
    システムコントローラによって制御されるダンパを備え
    ており、 上記システムコントローラによる制御は、 上記複数の空調ゾーンのうち設定最大風量で運転されて
    いる可変風量装置が有るか否かを判断するステップ(S2)
    (S16) と、 上記ステップ(S2)(S16) において設定最大風量の可変風
    量装置が有ると判断された場合に、設定最小風量で運転
    されている可変風量装置が有るか否かを判断するステッ
    プ(S3)(S17) と、 上記ステップ(S3)(S17) において設定最小風量の可変風
    量装置が無いと判断された時、冷房時には送風温度を下
    げ、暖房時には送風温度を上げるステップと、 上記ステップ(S3)(S17) において設定最小風量の可変風
    量装置が有ると判断された時に、設定最小風量で運転さ
    れている空調ゾーンが冷房時に過冷か否かを、暖房時に
    は過暖か否かを判断するステップ(S4)(S18) と、 上記ステップ(S4)(S18) において過冷あるいは過暖であ
    ると判断された場合に設定最大風量で運転されている空
    調ゾーンが冷房時に過暖か否かを、暖房時には過冷か否
    かを判断するステップ(S9)(S23) と、 上記ステップ(S9)(S23) において過冷あるいは過暖であ
    ると判断された場合に前記ダンパが設定最大風量を越え
    て開度を更に大きくすることが可能か否かを判断するス
    テップ(S10,S11)(S24,S25)と、 上記ステップ(S10,S11)(S24,S25)においてダンパの開度
    を更に大きくすることができると判断された時に、この
    ダンパの開度を上記設定最大風量を越えて増加させる方
    向に動かすとともに、冷房時には送風温度を上げ、暖房
    時には送風温度を下げるステップとを具備したことを特
    徴とする空気調和設備の制御方法。
  4. 【請求項4】上記ステップ(S10,S11)(S24,S25)において
    ダンパが設定最大風量を越えることができないと判断さ
    れた時に、過冷の空調ゾーンと過暖の空調ゾーンの優先
    度を判断するステップ(S12,S13)(S26,S27)と、上記ステ
    ップ(S12,S13)(S26,S27)において過冷の空調ゾーンの優
    先度の方が過暖の空調ゾーンの優先度よりも高いと判断
    された場合に送風温度を上昇させ、過暖の空調ゾーンの
    優先度の方が過冷の空調ゾーンの優先度よりも高いと判
    断された場合に送風温度を下げるステップとを具備して
    いる請求項3記載の空気調和設備の制御方法。
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