JP3230536B2 - 光学性能測定方法及び装置 - Google Patents
光学性能測定方法及び装置Info
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- Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学系の性能を測定す
る方法及び装置に関する。
る方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学系の測定方法、特にMTF
(空間周波数特性)について測定する方法としては、干
渉計により被検光学系の透過波面収差を測定し、その透
過波面収差からMTFを求める方法が知られており、そ
の一般的方法が、「位相変調干渉法を用いた表面形状計
測」(「オプトロニクス」1989年11月号、42〜
47頁)に記載されている。図8は、この方法に使用さ
れる従来の光学性能測定装置を示しており、光源から射
出したレーザビームaは、光路途中のビームスプリッタ
bにより2分され、一方のレーザビームaは、被検光学
系cを透過し反射鏡dで反射し物体光として再び光路に
戻る。他方のレーザビームは、精度良く作られた参照鏡
eで反射し参照光となる。そして、物体光と参照光はビ
ームスプリッタbで重ね合わされて干渉する。次に、回
析の影響を押さえるためにこれらの光を結像光学計fに
通過させた後、二次元の撮像素子gに干渉縞を投影す
る。撮像素子gで測定された干渉縞の強度情報は、コン
ピュータhに送られるが、この強度情報は、コントロー
ラiの制御により駆動される位相変調素子jにより参照
鏡eの位置を変化させて得られたものであり、これは、
光路長を変化させた状態においての情報となっている。
そして、この情報に基づいてコンピュータhが位相を計
算し、被検光学系cの透過波面収差を計算する。図9
は、この透過波面収差からMTFを算出するアルゴリズ
ムであり、透過波面収差をフーリエ変換することにより
点像強度分布を求め、さらにフーリエ変換してOTF
(光学的伝達関数)を求める。そして、このOTFの振
幅情報を求めることによりMTFを求め、被検光学系c
の光学性能を評価するものである。
(空間周波数特性)について測定する方法としては、干
渉計により被検光学系の透過波面収差を測定し、その透
過波面収差からMTFを求める方法が知られており、そ
の一般的方法が、「位相変調干渉法を用いた表面形状計
測」(「オプトロニクス」1989年11月号、42〜
47頁)に記載されている。図8は、この方法に使用さ
れる従来の光学性能測定装置を示しており、光源から射
出したレーザビームaは、光路途中のビームスプリッタ
bにより2分され、一方のレーザビームaは、被検光学
系cを透過し反射鏡dで反射し物体光として再び光路に
戻る。他方のレーザビームは、精度良く作られた参照鏡
eで反射し参照光となる。そして、物体光と参照光はビ
ームスプリッタbで重ね合わされて干渉する。次に、回
析の影響を押さえるためにこれらの光を結像光学計fに
通過させた後、二次元の撮像素子gに干渉縞を投影す
る。撮像素子gで測定された干渉縞の強度情報は、コン
ピュータhに送られるが、この強度情報は、コントロー
ラiの制御により駆動される位相変調素子jにより参照
鏡eの位置を変化させて得られたものであり、これは、
光路長を変化させた状態においての情報となっている。
そして、この情報に基づいてコンピュータhが位相を計
算し、被検光学系cの透過波面収差を計算する。図9
は、この透過波面収差からMTFを算出するアルゴリズ
ムであり、透過波面収差をフーリエ変換することにより
点像強度分布を求め、さらにフーリエ変換してOTF
(光学的伝達関数)を求める。そして、このOTFの振
幅情報を求めることによりMTFを求め、被検光学系c
の光学性能を評価するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては以下のような問題点があり、光学系の性能測
定手段(MTFの測定手段)としては満足できるもので
はなかった。すなわち、図8,図9にて示す方法は、被
検光学系cの透過波面収差からMTFを求めるとき、反
射鏡dの面精度の悪さが測定誤差としてのってくる。こ
のため、被検光学系cの正確なMTFが求められないと
いう問題点があった。本発明は、上記従来技術の問題点
に鑑みてなされたもので、反射鏡による被検光学系の測
定精度の劣化を低減することができ、MTFの測定精度
の向上を図ることができる光学性能測定方法及び装置を
提供することを目的とする。
においては以下のような問題点があり、光学系の性能測
定手段(MTFの測定手段)としては満足できるもので
はなかった。すなわち、図8,図9にて示す方法は、被
検光学系cの透過波面収差からMTFを求めるとき、反
射鏡dの面精度の悪さが測定誤差としてのってくる。こ
のため、被検光学系cの正確なMTFが求められないと
いう問題点があった。本発明は、上記従来技術の問題点
に鑑みてなされたもので、反射鏡による被検光学系の測
定精度の劣化を低減することができ、MTFの測定精度
の向上を図ることができる光学性能測定方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明の光学性能測定方法は、図1及び
図2に示すように、被検光学系2のMTFの測定に際
し、干渉計部3により被検光学計2の透過波面収差を測
定する。この時、まず被検光学系2を光軸を回転軸とし
た任意の位置において測定し、透過波面収差WAを得
る。次に、被検光学系2を被検光学系回転機構4にて光
軸を中心に90°回転した位置において測定し、透過波
面収差WBを得る。さらに、被検光学系2を同じく最初
の位置から180°回転した位置において測定し、透過
波面収差WCを得る。そして、この測定値WA,WB,
WCを図2に示すように演算部6において演算処理して
MTF13を求め、この値を表示部7にて表示する。こ
の演算部6による演算処理は、まず、干渉部3により測
定された被検光学系2の各透過波面収差8(WA,W
B,WC)より、WAS=(WA−WB)/2,WCM
=(WA−WC)/2の演算処理9を行なう。次に、W
A,WAS,WCMをそれぞれツェルニケの展開をして
ツェルニケの係数を演算する演算処理10を行なう。さ
らに、WAより球面収差成分、WASよりアス成分、W
CMよりコマ成分の係数を抜き出し、抜き出した係数を
使いツェルニケの展開式で波面収差を演算する演算処理
11を行なう。そして、この波面収差のOTFを演算処
理12で求め、このOTFの振幅情報を求めることによ
り被検光学系のMTF13を求める。
成するために、本発明の光学性能測定方法は、図1及び
図2に示すように、被検光学系2のMTFの測定に際
し、干渉計部3により被検光学計2の透過波面収差を測
定する。この時、まず被検光学系2を光軸を回転軸とし
た任意の位置において測定し、透過波面収差WAを得
る。次に、被検光学系2を被検光学系回転機構4にて光
軸を中心に90°回転した位置において測定し、透過波
面収差WBを得る。さらに、被検光学系2を同じく最初
の位置から180°回転した位置において測定し、透過
波面収差WCを得る。そして、この測定値WA,WB,
WCを図2に示すように演算部6において演算処理して
MTF13を求め、この値を表示部7にて表示する。こ
の演算部6による演算処理は、まず、干渉部3により測
定された被検光学系2の各透過波面収差8(WA,W
B,WC)より、WAS=(WA−WB)/2,WCM
=(WA−WC)/2の演算処理9を行なう。次に、W
A,WAS,WCMをそれぞれツェルニケの展開をして
ツェルニケの係数を演算する演算処理10を行なう。さ
らに、WAより球面収差成分、WASよりアス成分、W
CMよりコマ成分の係数を抜き出し、抜き出した係数を
使いツェルニケの展開式で波面収差を演算する演算処理
11を行なう。そして、この波面収差のOTFを演算処
理12で求め、このOTFの振幅情報を求めることによ
り被検光学系のMTF13を求める。
【0005】また、本発明の光学性能測定装置1は、図
1の概念図に示すように、被検光学系2の透過波面収差
を測定する干渉計部3と、被検光学系2を光軸を中心に
回転する被検光学系回転機構4と、被検光学系2を任意
の位置、その位置から90°,180°回転してそれぞ
れ測定した透過波面収差WA,WB,WCから、WAS
=(WA−WB)/2,WCM=(WA−WC)/2の
演算及びWA,WAS,WCMをそれぞれツェルニケの
展開をし、この展開されたツェルニケの係数から、WA
より球面収差成分、WASよりアス成分、WCMよりコ
マ成分を抜き出し、この抜き出したツェルニケの係数よ
り波面収差を演算するとともに、この演算した波面収差
よりMTFを求める演算部と、このMTFの演算結果を
表示する表示部とから構成した。
1の概念図に示すように、被検光学系2の透過波面収差
を測定する干渉計部3と、被検光学系2を光軸を中心に
回転する被検光学系回転機構4と、被検光学系2を任意
の位置、その位置から90°,180°回転してそれぞ
れ測定した透過波面収差WA,WB,WCから、WAS
=(WA−WB)/2,WCM=(WA−WC)/2の
演算及びWA,WAS,WCMをそれぞれツェルニケの
展開をし、この展開されたツェルニケの係数から、WA
より球面収差成分、WASよりアス成分、WCMよりコ
マ成分を抜き出し、この抜き出したツェルニケの係数よ
り波面収差を演算するとともに、この演算した波面収差
よりMTFを求める演算部と、このMTFの演算結果を
表示する表示部とから構成した。
【0006】
【実施例1】図3は、本発明に係る光学性能測定装置1
の実施例1を示す構成説明図である。なお、以下の説明
において、図1に示した各構成部に対応する構成部に
は、その構成の理解を容易にするために同一符号を付す
ものとする。図において、2は被検光学系、3は被検光
学系2の透過波面収差を測定する干渉計部、4は被検光
学系2を光軸を中心に正確に90°及び180°の角度
を回転しうるための角度目盛りのついた被検光学系回転
治具、5は被検光学系2を透過した干渉計部3からのレ
ーザ光を物体光として反射させる反射鏡、6は透過波面
収差からMTFを求める演算部としてのコンピュータ、
7はMTFの表示部としてのモニターである。干渉計部
3は、トワイマングリーン型に組んで構成され、レーザ
光源14,ビームスプリッタ15,レーザ光源14のレ
ーザ光を平行に広げビームスプリッタ15に投射するビ
ームエキスパンダー16,ビームスプリッタ15で2分
した一方のレーザ光を参照光としてビームスプリッタ1
5に反射する参照鏡17,参照鏡17が固定され光軸方
向に参照鏡17の位置を変化させるピエゾ素子を使用し
た位相変調素子18,位相変調素子18を介し参照鏡1
7を駆動するコントローラー19,上記物体光と参照光
の干渉縞を投影させる二次元の撮像素子20及びビーム
スプリッタ15と撮像素子20との間に配置され物体光
と参照光を回析を抑えるための結像レンズ21とからな
っている。
の実施例1を示す構成説明図である。なお、以下の説明
において、図1に示した各構成部に対応する構成部に
は、その構成の理解を容易にするために同一符号を付す
ものとする。図において、2は被検光学系、3は被検光
学系2の透過波面収差を測定する干渉計部、4は被検光
学系2を光軸を中心に正確に90°及び180°の角度
を回転しうるための角度目盛りのついた被検光学系回転
治具、5は被検光学系2を透過した干渉計部3からのレ
ーザ光を物体光として反射させる反射鏡、6は透過波面
収差からMTFを求める演算部としてのコンピュータ、
7はMTFの表示部としてのモニターである。干渉計部
3は、トワイマングリーン型に組んで構成され、レーザ
光源14,ビームスプリッタ15,レーザ光源14のレ
ーザ光を平行に広げビームスプリッタ15に投射するビ
ームエキスパンダー16,ビームスプリッタ15で2分
した一方のレーザ光を参照光としてビームスプリッタ1
5に反射する参照鏡17,参照鏡17が固定され光軸方
向に参照鏡17の位置を変化させるピエゾ素子を使用し
た位相変調素子18,位相変調素子18を介し参照鏡1
7を駆動するコントローラー19,上記物体光と参照光
の干渉縞を投影させる二次元の撮像素子20及びビーム
スプリッタ15と撮像素子20との間に配置され物体光
と参照光を回析を抑えるための結像レンズ21とからな
っている。
【0007】次に、上記構成からなる装置1による光学
性能測定方法の実施例を作用とともに説明する。まず、
被検光学系2を図3に示すようにビームスプリッタ15
を挟んでレーザ光源14と対向して配置する。そして、
レーザ光源からレーザ光をビームスプリッタ15に照射
する。レーザ光はビームエキスパンダー16により平行
に広げられ、光路途中のビームスプリッタ15で2分さ
れる。2分された一方のレーザ光は、被検光学系2を透
過し、反射鏡5で反射され物体光として再び光路に戻
る。他方のレーザ光は、精度良く作られた参照鏡17で
反射され参照光となる。この物体光と参照光は、ビーム
スプリッタ15で重ね合わされて干渉し、二次元の撮像
素子20に干渉縞が投影される。このとき、回析の影響
を抑えるために結像レンズ21を通して撮像素子20に
投影する。
性能測定方法の実施例を作用とともに説明する。まず、
被検光学系2を図3に示すようにビームスプリッタ15
を挟んでレーザ光源14と対向して配置する。そして、
レーザ光源からレーザ光をビームスプリッタ15に照射
する。レーザ光はビームエキスパンダー16により平行
に広げられ、光路途中のビームスプリッタ15で2分さ
れる。2分された一方のレーザ光は、被検光学系2を透
過し、反射鏡5で反射され物体光として再び光路に戻
る。他方のレーザ光は、精度良く作られた参照鏡17で
反射され参照光となる。この物体光と参照光は、ビーム
スプリッタ15で重ね合わされて干渉し、二次元の撮像
素子20に干渉縞が投影される。このとき、回析の影響
を抑えるために結像レンズ21を通して撮像素子20に
投影する。
【0008】ここで、コンピュータ6,コントローラー
19,位相変調素子18,参照鏡17,撮像素子20に
よりフリンジスキャン法を行なうことにより位相を求
め、被検光学系2の透過波面収差を計算する。このと
き、まず、被検光学系2を光軸を回転軸とした任意の位
置で測定し、このときの透過波面収差をWAとし、次
に、この位置から被検光学系2を被検光学系回転治具4
により光軸を中心に90°回転し、測定して得られた透
過波面収差をWBとし、さらに、同じく最初の位置から
180°の位置に回転して測定し、得られた透過波面収
差をWCとする。そして、この測定値をコンピュータ6
においてMTFを算出し、この値をモニター7にて表示
する。次に、この時のコンピュータ6による演算処理を
図4を用いて説明する。
19,位相変調素子18,参照鏡17,撮像素子20に
よりフリンジスキャン法を行なうことにより位相を求
め、被検光学系2の透過波面収差を計算する。このと
き、まず、被検光学系2を光軸を回転軸とした任意の位
置で測定し、このときの透過波面収差をWAとし、次
に、この位置から被検光学系2を被検光学系回転治具4
により光軸を中心に90°回転し、測定して得られた透
過波面収差をWBとし、さらに、同じく最初の位置から
180°の位置に回転して測定し、得られた透過波面収
差をWCとする。そして、この測定値をコンピュータ6
においてMTFを算出し、この値をモニター7にて表示
する。次に、この時のコンピュータ6による演算処理を
図4を用いて説明する。
【0009】干渉計部3にて測定された被検光学系2の
上記3状態での透過波面収差8(WA,WB及びWC)
より、WAS=(WA−WB)/2,WCM=(WA−
WC)/2の演算処理9を行い、WA,WAS及びWC
Mをそれぞれツェルニケの展開をして、ツェルニケの係
数を算出する演算処理10を行なう。そして、WAより
コマ成分の係数を抜き出し、抜き出した係数を使い、ツ
ェルニケの展開式で波面収差を算出する。これを演算処
理11で行なう。この波面収差の値をフリーエ変換して
点像強度分布を求め、さらにフーリエ変換してOTF1
2を求める。そして、このOTF12の振幅情報を求め
ることによりMTF13を求める。本実施例によれば、
以下に述べる他の実施例に比べ位相変調素子18の配置
が容易となる。
上記3状態での透過波面収差8(WA,WB及びWC)
より、WAS=(WA−WB)/2,WCM=(WA−
WC)/2の演算処理9を行い、WA,WAS及びWC
Mをそれぞれツェルニケの展開をして、ツェルニケの係
数を算出する演算処理10を行なう。そして、WAより
コマ成分の係数を抜き出し、抜き出した係数を使い、ツ
ェルニケの展開式で波面収差を算出する。これを演算処
理11で行なう。この波面収差の値をフリーエ変換して
点像強度分布を求め、さらにフーリエ変換してOTF1
2を求める。そして、このOTF12の振幅情報を求め
ることによりMTF13を求める。本実施例によれば、
以下に述べる他の実施例に比べ位相変調素子18の配置
が容易となる。
【0010】
【実施例2】図5は、本発明に係る光学性能測定装置1
の実施例2を示す構成説明図である。本実施例の装置1
の特徴は、上記実施例1における干渉計部3をトワイマ
ングリーン型に組んだ構成に換えて、干渉計部3をフィ
ゾー型ん組んだ点にある。この時、参照鏡17の代わり
に、片面に反射防止コートを施したガラス板からなる参
照板22をビームスプリッタ15と被検光学系2との間
に配置する。そして、参照板22には、光路を邪魔しな
いように参照板22のふちに位相変調素子18を配置す
る。その他の構成は、実施例1と同様であるので、同様
の構成部には同一符号を付して、その説明を省略する。
の実施例2を示す構成説明図である。本実施例の装置1
の特徴は、上記実施例1における干渉計部3をトワイマ
ングリーン型に組んだ構成に換えて、干渉計部3をフィ
ゾー型ん組んだ点にある。この時、参照鏡17の代わり
に、片面に反射防止コートを施したガラス板からなる参
照板22をビームスプリッタ15と被検光学系2との間
に配置する。そして、参照板22には、光路を邪魔しな
いように参照板22のふちに位相変調素子18を配置す
る。その他の構成は、実施例1と同様であるので、同様
の構成部には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0011】次に、本実施例の装置1を用いた光学性能
測定方法の実施例を作用とともに説明する。まず、被検
光学系2を図示の位置に配置する。そして、レーザ光源
14のレーザ光をビームエキスパンダー16により平行
に広げ、ビームスプリッタ15を通過させる。通過した
レーザ光は、参照板22で反射光と通過光とに分けられ
る。参照板22の反射光は、参照光となり再び光路に戻
るとともに、参照板22の通過光は、被検光学系を透過
して反射鏡5で反射され、物体光として再び光路に戻
る。この物体光と参照光は重ね合わされて干渉する。こ
の時、回析の影響を抑えるために結像レンズ21を通
し、二次元の撮像素子20に干渉縞を投影させる。
測定方法の実施例を作用とともに説明する。まず、被検
光学系2を図示の位置に配置する。そして、レーザ光源
14のレーザ光をビームエキスパンダー16により平行
に広げ、ビームスプリッタ15を通過させる。通過した
レーザ光は、参照板22で反射光と通過光とに分けられ
る。参照板22の反射光は、参照光となり再び光路に戻
るとともに、参照板22の通過光は、被検光学系を透過
して反射鏡5で反射され、物体光として再び光路に戻
る。この物体光と参照光は重ね合わされて干渉する。こ
の時、回析の影響を抑えるために結像レンズ21を通
し、二次元の撮像素子20に干渉縞を投影させる。
【0012】ここで、コンピュータ6,コントローラ1
9,位相変調素子18,参照板22,撮像素子20によ
りフリンジスキャン法を行なうことにより位相を計算
し、被検光学系2の透過波面収差を計算する。このと
き、まず、被検光学系2を光軸を回転軸とした任意の位
置で測定し、このときの透過波面収差をWAとし、次
に、この位置から被検光学系2を被検光学系回転治具4
により光軸を中心に90°回転し、測定して得られた透
過波面収差をWBとし、さらに、同じく最初の位置から
180°の位置に回転して測定し、得られた透過波面収
差をWCとする。そして、この測定値をコンピュータ6
により、上記実施例1(図4参照)と同様に演算処理し
てMTFを算出し、この値をモニター7にて表示する。
本実施例によれば、参照光と物体光とが共通路となるた
め、振動の影響や参照光路による誤差の影響を低減する
ことができる。
9,位相変調素子18,参照板22,撮像素子20によ
りフリンジスキャン法を行なうことにより位相を計算
し、被検光学系2の透過波面収差を計算する。このと
き、まず、被検光学系2を光軸を回転軸とした任意の位
置で測定し、このときの透過波面収差をWAとし、次
に、この位置から被検光学系2を被検光学系回転治具4
により光軸を中心に90°回転し、測定して得られた透
過波面収差をWBとし、さらに、同じく最初の位置から
180°の位置に回転して測定し、得られた透過波面収
差をWCとする。そして、この測定値をコンピュータ6
により、上記実施例1(図4参照)と同様に演算処理し
てMTFを算出し、この値をモニター7にて表示する。
本実施例によれば、参照光と物体光とが共通路となるた
め、振動の影響や参照光路による誤差の影響を低減する
ことができる。
【0013】
【実施例3】図6は、本発明に係る光学性能測定装置1
の実施例3を示す構成説明図である。本実施例の装置1
の特徴は、被検光学系回転治具4に回転角測定部23を
取り付けて構成した点にある。この回転角測定部23に
は、コンピュータ6と接続したエンコーダ24と被検光
学系2の回転をエンコーダ24に伝えるベルト25が設
けられ、被検光学系2の回転量をエンコーダ24により
電気信号(電気パルス)に変え、コンピュータ6で回転
角度を計算し得るようになっている(図7参照)。その
他の構成は、実施例2と同様であるので、同様の構成部
には同一符号を付して、その説明を省略する。
の実施例3を示す構成説明図である。本実施例の装置1
の特徴は、被検光学系回転治具4に回転角測定部23を
取り付けて構成した点にある。この回転角測定部23に
は、コンピュータ6と接続したエンコーダ24と被検光
学系2の回転をエンコーダ24に伝えるベルト25が設
けられ、被検光学系2の回転量をエンコーダ24により
電気信号(電気パルス)に変え、コンピュータ6で回転
角度を計算し得るようになっている(図7参照)。その
他の構成は、実施例2と同様であるので、同様の構成部
には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0014】次に、本実施例の装置1を用いた光学性能
測定方法の実施例を説明する。本実施例の方法にあって
は、被検光学系回転治具4により被検光学系2を回転
し、干渉計部3において透過波面収差を測定するとき、
被検光学系2の回転量をエンコーダ24で電気信号に変
換し、この信号をコンピュータ6で取り込んで被検光学
系2の回転角度を計算し、モニター7で表示する。その
他、干渉計部3による透過波面収差の測定、コンピュー
タ6による演算処理等は、上記実施例2と同様なため、
その説明を省略する。本実施例によれば、干渉計部3に
て測定する際、被検光学系2を精度良く回転できるた
め、測定精度がさらに向上する。
測定方法の実施例を説明する。本実施例の方法にあって
は、被検光学系回転治具4により被検光学系2を回転
し、干渉計部3において透過波面収差を測定するとき、
被検光学系2の回転量をエンコーダ24で電気信号に変
換し、この信号をコンピュータ6で取り込んで被検光学
系2の回転角度を計算し、モニター7で表示する。その
他、干渉計部3による透過波面収差の測定、コンピュー
タ6による演算処理等は、上記実施例2と同様なため、
その説明を省略する。本実施例によれば、干渉計部3に
て測定する際、被検光学系2を精度良く回転できるた
め、測定精度がさらに向上する。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明にれば、反射鏡に
よる被検光学系の測定精度の劣化を低減することがで
き、MTFの測定精度の向上を図ることができる。
よる被検光学系の測定精度の劣化を低減することがで
き、MTFの測定精度の向上を図ることができる。
【図1】本発明の光学性能測定装置を示す基本構成図で
ある。
ある。
【図2】本発明の光学性能測定方法における演算処理を
示すチャート図である。
示すチャート図である。
【図3】本発明の光学性能測定装置の実施例1を示す構
成図である。
成図である。
【図4】本発明の光学性能測定方法の実施例1,2,3
における演算処理を示すチャート図である。
における演算処理を示すチャート図である。
【図5】本発明の光学性能測定装置の実施例2を示す構
成図である。
成図である。
【図6】本発明の光学性能測定装置の実施例3を示す構
成図である。
成図である。
【図7】本発明の実施例3における被検光学系の回転角
測定機構を示す説明図である。
測定機構を示す説明図である。
【図8】従来の光学性能測定装置を示す構成図である。
【図9】従来の光学性能測定方法における演算処理を示
すチャート図である。
すチャート図である。
1 光学性能測定装置 2 被検光学系 3 干渉計部 4 被検光学系回転機構 5 反射鏡 6 演算部 7 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−316627(JP,A) 特開 平4−43902(JP,A) 特開 昭62−138734(JP,A) 特開 昭62−127601(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 11/00 - 11/02 JICSTファイル(JOIS) 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)
Claims (2)
- 【請求項1】 被検光学系の透過波面の透過波面収差を
干渉計部により測定する際、まず、被検光学系を光軸を
回転軸とした任意の位置で測定して透過波面収差WAを
求め、次に、被検光学系を光軸を中心に90°回転して
測定し透過波面収差WBを求め、さらに、被検光学系を
最初の位置から180°の位置に回転して測定し透過波
面収差WCを求め、この求めた透過波面収差を演算部に
より、WAS=(WA−WB)/2、WCM=(WA−
WC)/2と演算するとともに、このWA,WAS,W
CMをそれぞれツェルニケの展開をし、WAを展開した
ツェルニケの係数より球面収差成分を抜き出し、WAS
を展開したツェルニケの係数よりアス成分を抜き出し、
WCMを展開したツェルニケの係数よりコマ成分を抜き
出し、これら抜き出した係数を使い、ツェルニケの展開
式で波面収差を演算し、この演算した波面収差よりMT
Fを求めることを特徴とする光学性能測定方法。 - 【請求項2】 被検光学系の透過波面収差を測定する干
渉計部と、光軸を中心に被検光学系を回転する被検光学
系回転機構と、被検光学系を任意の位置、その位置から
90°,180°回転してそれぞれ測定した透過波面収
差WA,WB,WCから、WAS=(WA−WB)/
2,WCM=(WA−WC)/2の演算及びWA,WA
S,WCMをそれぞれツェルニケの展開をし、WAを展
開したツェルニケの係数より球面収差成分を抜き出し、
WASを展開したツェルニケの係数よりアス成分を抜き
出し、WCMをを展開したツェルニケの係数よりコマ成
分を抜き出し、これら抜き出した係数を使い、ツェルニ
ケの展開式で波面収差を演算するとともに、この演算し
た波面収差よりMTFを求める演算部と、このMTFの
演算結果を表示する表示部とからなることを特徴とする
光学性能測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12567892A JP3230536B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 光学性能測定方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12567892A JP3230536B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 光学性能測定方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05296879A JPH05296879A (ja) | 1993-11-12 |
JP3230536B2 true JP3230536B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=14915962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12567892A Expired - Fee Related JP3230536B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 光学性能測定方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3230536B2 (ja) |
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EP1429132A1 (en) | 2001-09-18 | 2004-06-16 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Optical system misalignment estimating device, optical system misalignment adjusting device, optical system misalignment estimating method, and optical system misalignment correcting method |
WO2003065428A1 (fr) | 2002-01-29 | 2003-08-07 | Nikon Corporation | Systeme de reglage d'etat de formation d'images, procede d'insolation, appareil d'exposition, programme, et support d'enregistrement d'information |
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CN107121114B (zh) * | 2017-05-08 | 2019-05-07 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 基于功率谱的大口径平面镜低阶像差估计方法 |
-
1992
- 1992-04-17 JP JP12567892A patent/JP3230536B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05296879A (ja) | 1993-11-12 |
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