JP3230343B2 - インストルメントパネル - Google Patents

インストルメントパネル

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JP3230343B2 JP18493193A JP18493193A JP3230343B2 JP 3230343 B2 JP3230343 B2 JP 3230343B2 JP 18493193 A JP18493193 A JP 18493193A JP 18493193 A JP18493193 A JP 18493193A JP 3230343 B2 JP3230343 B2 JP 3230343B2
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浩 大山
誠 田村谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の前部車室内の
フロントウインドウの下部を覆うインストルメントパネ
ルであって、特に補器部品取付用の補器用開口部を有
し、補器部品と補器用開口部との間を、ベンチレータ吹
出口ユニットを固定したフィニッシャで覆ったインスト
ルメントパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインストルメントパネル
は、補器部品取付用の補器用開口部を有して構成されて
おり、この補器用開口部には補器部品が取付けられると
共に、この補器部品と開口部との間を覆うフィニッシャ
が取付けられている。このフィニッシャには通常ベンチ
レータ用開口が穿設されており、このベンチレータ用開
口にベンチレータ吹出口ユニットのグリル部を臨ませて
ベンチレータ吹出口ユニットが固定されている。
【0003】このようにフィニッシャを取付けたインス
トルメントパネルにおいては、車室内側からフィニッシ
ャ及びベンチレータへ負荷される衝撃力が補器用開口部
の周縁部に伝達するような最適形状に設計されており、
フィニッシャ及びベンチレータ吹出口ユニットが不用意
に外れることの無いようになっている(「新型車解説書
(P10−1),P10型系車」,D−54頁、日産自
動車(株),1990年2月発行)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のイ
ンストルメントパネルにおいては、フィニッシャ,ベン
チレータ吹出口ユニット、及び補器用開口部との相互関
係で安全に適した最適形状に設計することによって組付
強度を向上させたものであるから、フィニッシャあるい
は/及びベンチレータ吹出口ユニットに形状等の設計変
更が生じた場合、再度これらの最適形状を設計し直す必
要があり、試行錯誤を数回繰り返す等の手間が掛かり設
計費用が嵩むという不具合があった。
【0005】特に、ベンチレータ吹出口ユニットにあっ
ては車室内側から衝撃力が負荷された場合、前記した最
適形状に設計されていないときは、その衝撃力が補器用
開口部に伝達されることなくフィニッシャから外れると
いう不具合があった。この不具合を解消するためにベン
チレータ吹出口ユニットをフィニッシャに溶着すること
も考えられるが、この場合にはその分工程が増加し、ひ
いてはコスト高となるという、新たな問題点があった。
【0006】本発明は、前記した事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は補器部品と補器用開口部との間
を覆うように組付けられるフィニッシャと、このフィニ
ッシャに組付けられるベンチレータ吹出口ユニットの各
組付強度の向上した組付構造が容易に得られ、これら部
材に形状等の設計変更が生じた場合にも容易に対応する
ことが可能なインストルメントパネルを提供するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記した目的
を達成するため、パネル芯材上に少なくともパッド材を
一体的に成形すると共に、補器部品取付用の補器用開口
部を有し、この補器用開口部に取付けた補器部材と補器
用開口部との間をフィニッシャで覆い、このフィニッシ
ャのベンチレータ用開口にベンチレータ吹出口ユニット
のグリル部を臨ませると共に、このベンチレータ吹出口
ユニットに突設した固定用片部を前記フィニッシャの背
部に固定するインストルメントパネルにおいて、前記補
器用開口部に、前記パネル芯材の開口縁部上にパッド材
の一部を延出させた、補器用開口部内方へ突出する受部
を設け、前記フィニッシャの背部に、ボス部を一体に形
成して該ボス部に固定用片部を突合わせて固定すると共
に、該固定用片部よりも前記受部側に突出して該受部に
延出されたパッド材に当接して対向する突当部を設け、
前記固定用片部の先端を前記受部に近接して対向させた
ことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明は前記した構成になっているので、フィ
ニッシャあるいは/及びベンチレータ吹出口ユニットに
車室内側から衝撃力が負荷されたときは、フィニッシャ
の背部に設けた突当部が先きに補器用開口部の受部でパ
ッド材の延出した一部に当接して衝撃力を緩和し、これ
に続いてベンチレータ吹出口ユニットの固定用片部が
ィニッシャ背部のボス部と一体に前記受部に当接して
体支持されるので、フィニッシャあるいは/及びベンチ
レータ吹出口ユニットの不用意な外れを防止できる。
【0009】
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例に基づいて具
体的に説明する。
【0011】図1及び図2に一実施例としてのインスト
ルメントパネル1を示す。このインストルメントパネル
1はフロントウインドウパネル100の下部の車室内前
部を覆うようにして設けられている。
【0012】このインストルメントパネル1は図1に示
すように補器取付用の補器用開口部2を有し、この補器
用開口部2に取付けた補器部品、例えばヒータコントロ
ールパネル3と補器用開口部2との間をフィニッシャ4
で覆って大略構成されている。
【0013】インストルメントパネル1は従来と同様に
補器用開口部2を有して形成されたパネル芯材1a上
に、衝撃吸収用のパッド材1bを一体形成し、このパッ
ド材1bを表皮1cで覆って形成される(図4参照)。
このようにして形成されたインストルメントパネル1の
補器用開口部2には、その縁部にパネル芯材1aを内方
へ突出させて受部1dが形成されており、その内側壁に
パネル芯材1aを内方へ突出させてヒータコントロール
パネル3を支持する支持部1eが形成されている。
【0014】そして前記受部1dは、図4に示すように
パッド材1bの一部1fが延出されて被覆されている。
また、補器用開口部2の受部1dにはフィニッシャ4の
組付けの際に位置決めするロケート穴21と、フィニッ
シャ4の取付用の係合穴22とが穿設されている。
【0015】フィニッシャ4は図2に示すようにインス
トルメントパネル1の湾曲度合に沿って湾曲した板状体
で形成されており、その板状部にはベンチレータ吹出口
ユニット5を取付けるベンチレータ用開口4aと、ヒー
タコントロールパネル3の操作部3aを車室内側へ露出
させるためのヒータコントロール用開口4bが穿設され
ている。フィニッシャ4の下面縁部には図3に示すよう
にロケート穴嵌合突部41と2個の可撓性係合片42と
が補器用開口部2に設けたロケート穴21と2個の係合
穴22とにそれぞれ対応するように設けられている。
【0016】このときフィニッシャ4の周縁部はフィニ
ッシャ4の背面側に折曲されて突当部4cを構成してい
る。この突当部4cはフィニッシャ4を補器用開口部2
に組付けた際、補器用開口部2の受部1dに当接又は近
接して対向するように形成されるものであり、本実施例
においては図4に示すように突当部4cが受部1dの上
面に延出したパッド材1bの一部1fに当接するように
形成されている。
【0017】このフィニッシャ4にはそのベンチレータ
用開口4aにベンチレータ吹出口ユニット5が取付けら
れるが、その取付構造は次のようになっている。
【0018】ベンチレータ吹出口ユニット5は先端に風
向きを制御するグリル部5bが回動可能に取付けられた
2個の角筒状の吹出口5aを並列に連接して構成されて
おり、グリル部5bを、フィニッシャ4のベンチレータ
用開口4aに臨ませて取付けられている。この取付けの
ため図3及び図4に示すように、ベンチレータ吹出口ユ
ニット5のグリル部5bの取付部外側には固定用片部6
が形成されており、かつフィニッシャ4の縁部には固定
用片部6に対応させて締結用ボス部7が形成されてい
る。このとき固定用片部6は、フィニッシャ4を補器用
開口部2に組付けたときにその先端が補器用開口部2の
受部1dに近接して対向するように突出形成されるもの
であり、本実施例では図4に示すようにその先端が受部
1dの上面に延出したパッド材1bの一部1fに当接
能なように形成されている。固定用片部6には中央部に
ビス穴6aが穿設されている。
【0019】そして、ベンチレータ吹出口ユニット5は
そのグリル部5bをフィニッシャ4のベンチレータ用開
口4aに臨ませて、固定用片部6をフィニッシャ4の締
結用ボス部7にビス10止めしてフィニッシャ4に組付
けられる(図4参照)。
【0020】このようにベンチレータ吹出口ユニット5
を組付けたフィニッシャ4は支持部1eに両側を固定し
たヒータコントロールパネル3と補器用開口部2との間
を覆うように補器用開口部2に組付けられる。
【0021】すなわち、フィニッシャ4はロケート穴嵌
合突部41及び可撓性係合片42をそれぞれロケート穴
21及び係合穴22に嵌合及び係合させ、かつヒータコ
ントロールパネル3の操作部3aをヒータコントロール
用開口4bから車室内側へ露出させて組付けられる(図
2参照)。
【0022】このような組付状態においては図4に示す
ように突当部4c及び固定用片部6が補器用開口部2の
受部1dに当接して対向するように位置付けされ、車室
内側からベンチレータ吹出口ユニット5あるいは/及び
フィニッシャ4に負荷された衝撃力は突当部4cあるい
は/及び固定用片部6の受部1dへの当接により補器用
開口部2に伝達されると共に、固定用片部6とボス部7
とが一体となった剛体部分で剛体支持されるため、ベン
チレータ吹出口ユニット5及びフィニッシャ4の不用意
な外れが防止される。
【0023】また、本実施例では突当部4c先端が受部
1dの上面に延出したパッド材1bの一部1fに先当り
して衝撃力を緩和し、これに続いて固定用片部6の先端
が該パッド材1bの一部1fに当接して衝撃力を緩和す
るので、衝撃力はパッド材で効率よく緩和され、ベンチ
レータ吹出口ユニット5及びフィニッシャ4の不用意な
外れを、より一層有効に防止できる。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、補器用開口部に補器用開口部内方へ突出する受部
を設け、フィニッシャの背部に前記受部に当接して対向
する突当部を設け、ベンチレータ吹出口ユニットに突出
形成した固定用片部をフィニッシャの背部に設けたボス
部に固定してその先端を前記受部に近接して対向させた
ので、ベンチレータ吹出口ユニットあるいは/及びフィ
ニッシャに車室内側から負荷される衝撃力は突当部ある
いは/及び固定用片部とボス部とが一体となった剛体部
分の受部への当接によって、補器用開口部に伝達される
ようになっており、この剛体支持によってベンチレータ
吹出口ユニットあるいは/及びフィニッシャの不用意な
外れを有効に防止でき、ベンチレータ吹出口ユニット及
びフィニッシャの組付け強度が向上したインストルメン
トパネルを提供することができる。また、突当部が受部
でパッド材に先当りするため衝撃力を該パッド材で緩和
させやすくすることができる。
【0025】このように本発明は、フィニッシャに設け
た突当部及びベンチレータ吹出口ユニットに設けた固定
用片部と、補器用開口部に設けた受部との相対関係を前
記したように設定することによって、ベンチレータ吹出
口ユニット及びフィニッシャの組付け強度を向上させる
ことができるので、これら部材に形状等の設計変更が生
じた場合にも容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としてのフィニッシャを取外した状態
のインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】一実施例としてのフィニッシャを取付けた状態
のインストルメントパネルの斜視図である。
【図3】図2のインストルメントパネルに取付けられる
フィニッシャの斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル 2 補器用開口部 3 ヒータコントロールパネル(補器部品) 4 フィニッシャ 5 ベンチレータ吹出口ユニット 6 固定用片部 7 締結用ボス部 10 ビス(締結具) 1d 受部 1f 受部上に延出したパッド材の一部 4c 突当部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 37/00 B62D 25/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル芯材上に少なくともパッド材を一
    体的に成形すると共に、補器部品取付用の補器用開口部
    を有し、この補器用開口部に取付けた補器部材と補器用
    開口部との間をフィニッシャで覆い、このフィニッシャ
    のベンチレータ用開口にベンチレータ吹出口ユニットの
    グリル部を臨ませると共に、このベンチレータ吹出口ユ
    ニットに突設した固定用片部を前記フィニッシャの背部
    に固定するインストルメントパネルにおいて、 前記補器用開口部に、前記パネル芯材の開口縁部上にパ
    ッド材の一部を延出させた、補器用開口部内方へ突出す
    る受部を設け、 前記フィニッシャの背部に、ボス部を一体に形成して該
    ボス部に固定用片部を突合わせて固定すると共に、該固
    定用片部よりも前記受部側に突出して該受部に延出され
    たパッド材に当接して対向する突当部を設け、 前記固定用片部の先端を前記受部に近接して対向させた
    ことを特徴とするインストルメントパネル。
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