JP3229914U - ロール巻味付け海苔 - Google Patents

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則夫 高岡
則夫 高岡
康之 菅原
康之 菅原
允康 小野
允康 小野
一憲 水澤
一憲 水澤
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株式会社高岡屋
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Abstract

【課題】味も良く、綺麗な巻き寿司を効率的に製造することができるロール巻味付け海苔を提供する。【解決手段】干海苔を焼いて形成した焼き海苔1の表面側に調味液(タレ)を塗布して調味液層2を設け、乾燥することによって味付け加工された味付け海苔3とする。この味付け海苔の一辺に、同様の味付け海苔の裏面側6の一部を重ね合せ繋ぎ合わせて連続状態にしてロール巻味付け海苔7とする。この味付け海苔の重ね合わせ部分4では、味付け海苔間に少量の水又は食用アルコールが介在し加熱圧着されることによって繋ぎ合わされている。【選択図】図1

Description

本考案は、海苔を連続状態に繋いだロール巻状の海苔に関するものである。
巻き寿司を製造する場合、定型の焼き海苔を使用して一本づつ巻き簾によって巻いていたのでは、手間が掛かって大量に製造することが出来ない。
そうしたことから、焼き海苔を連結してロール状にしておき、このロール状の焼き海苔をコンベアの上に巻き戻しながらシャリ米を焼き海苔の上に薄く広げ、その中心に沿って各種の具材を並べてから、上記コンベアを内側にねじり寄せるようにして棒状に連続する海苔巻きを成形し、これを適当な長さに切り分けるようにして製造している。
こうしたロール状の焼き海苔を使用した場合、焼き海苔の上に載せたシャリ米からの水分の移行により、焼き海苔が急激に縮むことがあり、海苔が裂ける海苔割れなどを起こして、商品価値を著しく損なうことがある。
本考案は、こうした焼き海苔に見られる海苔の急激な収縮を起こすことがなく、上記海苔割れなどを起こさないで、味も良く、綺麗な巻き寿司を効率的に製造することができるロール巻き状の海苔を得ようとするものである。
本考案は、干海苔を焼いて形成した焼き海苔の表面に調味液(タレ)を塗布して乾燥することによって味付け加工された味付け海苔の一辺に、同様の味付け海苔の一部を重ね合せ繋ぎ合わせて連続状態にしたロール巻味付け海苔である。
この味付け海苔の重ね合わせ部分では、味付け海苔間に少量の水又は食用アルコールが介在し加熱圧着されることによって繋ぎ合わされている。
また、上記味付け海苔は焼き海苔の表面側の一面に調味液が塗布されているものであり、上記調味液の糖度はBrix42〜44程度の低糖度のものであるようにすると良い。
本考案によれば、ロール巻味付け海苔の上にシャリ米を載せても、焼き海苔に調味液が塗布されているのでシャリ米の水分が海苔全体に移行してこれが急激に縮むようなことが無く、海苔が裂ける海苔割れなどを起こし難くするので、綺麗な巻き寿司を効率的に製造することができるようになる。
また、味付け海苔とすることによって、焼き海苔とは違った多彩な風味を持ったロール巻海苔とすることができる。
本考案の実施例を示す斜視図である。 図1に示すものの一部省略拡大断面図である。
規格の大きさに漉かれている乾海苔を程よく焼いて焼き海苔(1)とする。この焼き海苔(1)の表面側の一面には、所望の味に調整した調味液を塗布して調味液層(2)を形成し、乾燥されて味付けされた味付け海苔(3)としている。
こうした味付け海苔(3)の一辺には、同様に形成されている味付け海苔の一部を重ね合わせている。この重ね合わせ部(4)の幅は、通常10±5mm程度にすると良い。
上記重ね合わせ部(4)には、水又は食用アルコールを介在させ、これを加熱圧着させることによって繋ぎ合わしている。
こうした繋ぎ合わせは、味付け海苔の一辺に水や食用アルコールを刷毛で塗ったり、スプレーで噴霧したりして塗布し、その上に別の味付け海苔を重ねて、棒状のヒーター(5)などで押圧することによって加熱圧着により繋ぎ合わせることができる。
上記の食用アルコールとしては、焼酎などを使用することもできる。
一般的に知られている味付け海苔に使用されている調味液の糖度はBrix50〜60程度のものであるが、上記の調味液はその糖度をBrix42〜44程度のものとしており、その糖度を低いものとしている。
図示するものでは、焼き海苔(1)の表面側の一面に調味液を塗布して調味液層(2)を形成して味付け海苔としており、調味液を塗布していない裏面側の一面(6)の一辺に水や食用アルコールを上記の如く塗布し、その上に同様な味付け海苔の表面側の一面の調味液層(2)の一部を重ね合わせている。
そして、この重ね合わせた部分に、上部から棒状のヒ−ター(5)を当てて加熱し圧着することによって、その重ね合わせ部分で繋ぎ合わせるようにしているが、この加熱圧着の際にヒーター(5)が直接に調味液層(2)に接することがないので、調味液が焦げたりするようなこともない。
また、上記味付け海苔では、表面側の一面にしか調味液層が存在していないし、調味液に上記の如き糖度の低いものを用いているので、繋ぎ合わせて連続状態にしたものをロール状に巻き取ったロール巻味付け海苔(7)にしても、味付け海苔同士が付着し、癒着したりすることもなく、使用する際にロール状態のものをスムーズに巻き戻すことができる。
上記調味液として従前の糖度の高い調味液を使用して、焼き海苔の片面のみに調味液層を形成する場合には、調味液を塗布した後の乾燥過程において調味液を塗布した側が収縮して反り返ることがあったが、上記の如き調味液を使用することによってそうしたことも無くなり、反りのないきれいなロール巻味付け海苔が得られる。
また、こうして形成されているロール巻味付け海苔には、その全体が約2〜3%の水分量となっており、海苔を適度の保湿状態に保持しているので、海苔全体の収縮を緩和することができるようになる。
こうした調味液は、調味エキス、発酵調味料、アミノ酸や核酸などの調味料、食塩、でん粉分解物、水飴、ブドウ糖などを使用して作られるが、材料は特に限定されるものではなく、低い糖度を有し風味の出るものになるのであれば各種の材料を適宜に使用することが出来る。
上記調味エキスとしては、鰹節エキス、アミエキス、魚介エキス、昆布エキス、酵母エキスなどを使用することができるし、唐辛子エキス、しょうがエキス、わさびエキス、などを適宜に使用することができる。
上記ブドウ糖などの糖質と共にアスパルテーム、ステビア粉末、アセスルファムカリウム、キシリトール、トレハロース、ネオテーム、パラチノースなどの甘味料を使用することもできる。
また、上記した材料の配合の仕方を調整するによって、味覚成分の作用が際立つようにすれば、焼き海苔に塗布する調味液の量を少なくすることができるようになって、一層効率的なものとすることができる。
上記したロール巻味付け海苔(7)は太巻き寿司用のものとする他に、例えば細巻き寿司用や中巻寿司用など幅の違う用途とするときには、上記味付け海苔を繋ぎ合わせる前に所定の幅に裁断してから繋ぎ合わせるようにすることができる。また、繋ぎ合わせた後でロール状に巻き取る前に丸刃カッターなどによって切り分けて、巻き取るようにすることもできる。
そして、上記したものと同様にして任意の幅を有するロール巻味付け海苔を得ることができる。
こうしたロール巻味付け海苔は、巻き寿司製造機械のコンベアの上に調味液層(2)の無い裏面側(6)が上面になるように巻き戻しながらシャリ米を薄く味付け海苔の上に広げ、シャリ米の中心に各種の具材を長手方向に並べるように置いてから、上記コンベアを内側にねじり寄せるようにして送って行くと、棒状に連続する海苔巻きを成形することができるので、適宜の長さに切り分けるようにすれば所望の巻き寿司とすることができる。
上記には焼き海苔の表面側の一面に調味液層を設けたものを述べてきたが、裏面側にも、少量の調味液を塗布した調味液層を設けたりすることができる。
また、このロール巻味付け海苔は、上記の如く主として巻き寿司の製造に便利に用いられるが、おにぎり、せんべいその他の食品用としても広く用いることができる。
1: 焼き海苔
2: 調味液層
3: 味付け海苔
4: 重ね合わせ部
6: 味付け海苔の裏面側
7: ロール巻味付け海苔

Claims (5)

  1. 干海苔を焼いた焼き海苔の表面に所望の調味液を塗布して味付け加工された味付け海苔の一辺に、同様の味付け海苔の一部を重ね合せ繋ぎ合わせて連続状態にしているロール巻味付け海苔。
  2. 上記味付け海苔の重ね合わせ部分は、味付け海苔間に少量の水又は食用アルコールが介在し加熱圧着されて繋ぎ合わされている請求項1に記載のロール巻味付け海苔。
  3. 上記味付け海苔は焼き海苔の表面側の片面に調味液が塗布されている請求項1又は2に記載のロール巻味付け海苔。
  4. 上記調味液の糖度がBrix42〜44の低糖度である請求項1〜3のいずれかに記載のロール巻味付け海苔。
  5. 上記調味液は調味エキス、発酵調味料、核酸・アミノ酸系調味料、食塩、でん粉分解物、水飴、ブドウ糖を含有している請求項4に記載のロール巻味付け海苔。
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