JP3229284B2 - 鉄筋の定着部の成型方法、鉄筋および鉄筋構法 - Google Patents

鉄筋の定着部の成型方法、鉄筋および鉄筋構法

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JP3229284B2 JP06703899A JP6703899A JP3229284B2 JP 3229284 B2 JP3229284 B2 JP 3229284B2 JP 06703899 A JP06703899 A JP 06703899A JP 6703899 A JP6703899 A JP 6703899A JP 3229284 B2 JP3229284 B2 JP 3229284B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋の定着部の成
型方法、この成型方法を用いて成型された鉄筋およびこ
の鉄筋を用いた鉄筋構法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9から図11に基づいて従来の技術に
ついて以下に説明する。図9は従来の鉄筋の折り曲げ定
着部を示す概略図、図10は従来の溶接式のエンドプレ
ートを有する鉄筋の端部を示す正面図、図11は従来の
ネジ式でグラウト注入式のエンドプレートを有する鉄筋
の端部を示す正面図である。
【0003】打設されるコンクリートに対して鉄筋を定
着させるために、鉄筋の端部を折り曲げて一定の長さの
定着長を設ける方法が一般的である。しかし、図9に示
されるように、例えば柱梁接合部内の配筋などでは、柱
主筋100と梁主筋101の折り曲げ定着部101aと
が重なり合い、この部分で鉄筋が甚だしく込み合う(実
際は図の梁と柱梁接合部で直交する梁主筋の定着部もあ
る)ため、施工上および構造上の問題となることが多か
った。
【0004】このように鉄筋が込み合う問題に対処する
ために、梁主筋を柱梁接合部内で折り曲げ定着せず、打
接されるコンクリートに対して鉄筋を定着させるための
エンドプレート(定着部)が端部に設けられた鉄筋を梁
主筋として用いる技術がある。
【0005】定着部が端部に設けられた鉄筋の代表的な
ものの一つとして、図10に示されるように、鉄筋11
0の端部を定着部111に溶接し、この定着部111に
より鉄筋110の定着力を得る溶接式のものがある。
【0006】また、定着部が端部に設けられた鉄筋の代
表的なものの他の一つとしてグラウト式のものがある。
このグラウト式の鉄筋では、図11に示されるように、
定着部122と取付部121とが一体となった定着部材
123を用いる。取付部121は内部に雄ねじが切って
あるナット状のものである。また、鉄筋は雄ねじに形成
された鉄筋120を用いる。そして、鉄筋120の端部
を取付部121に螺入するとともに、取付部121の内
部にグラウトを注入・固化させることにより鉄筋120
が定着部材123に対して固定されている。
【0007】従来は、折り曲げ定着部よりコンパクト
な、このような定着部111又は定着部123を鉄筋の
端部に設け、これら定着部111や定着部123により
鉄筋を打設されるコンクリートに定着させることによ
り、鉄筋が込み合うことを防止していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術のうち、溶接式の場合では、鉄筋110を定
着部111に溶接するに当たり、溶接部の強度を確保す
るため、鉄筋110の端部を削って開先をとる必要があ
った。そのため作業に手間がかかるといった問題や、鉄
筋が大径になるに従い、溶接の強度を確保するための溶
接管理が難しくなるといった問題があった。
【0009】また、グラウト式の場合、寸法・形状が特
定されるため一般の異形鉄筋を用いることができないと
いう問題(例えば、特定のメーカーのねじ式の鉄筋を用
いる必要があるなど)があった。さらに、このタイプの
ものはコスト上、問題となる場合もあった。
【0010】そこで、本発明の目的は、強度管理を確実
に、しかも安価に鉄筋に定着部を設けることを可能とす
る鉄筋の定着部の成型方法、この成型方法を用いて成型
された鉄筋、およびこの鉄筋を用いた鉄筋構法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、鉄筋の端部を加熱して熱変形さ
せ、打設されるコンクリートに前記鉄筋を定着させるた
めの定着部を成型する鉄筋の定着部の成型方法であっ
て、前記定着部の形状を整えるための成型型枠を前記鉄
筋の端部の周囲に配設し、定着部の成型後に定着部から
成型型枠を円滑に脱型できるように、予め成型型枠に接
着剤を塗布した上から鉄よりも融点が高い脱型材を塗布
した状態で定着部の成型を行うことを特徴としている。
【0012】請求項1記載の発明によれば、鉄筋の端部
を加熱して熱変形させることにより定着部を成型するの
で、定着部と鉄筋の本体とがもともと一体のものである
ため定着部の成型後も鉄筋の本体と定着部との一体性を
高いものとすることができる。従って、定着部の強度管
理が容易になる。また、鉄筋の端部を加熱して熱変形さ
せるだけで定着部を設けることができるため、例えばグ
ラウト式のものなどに比べて安価に定着部を設けること
ができる。さらに、定着部の形状を整えるための成型型
枠を鉄筋の端部の周囲に配設した状態で鉄筋の端部を加
熱して熱変形させて定着部を成型するので、成型型枠の
形状に対応させて定着部を所望の形状に成型することが
できる。ここで、請求項2〜9のいずれかに記載の発明
のように定着部の成型を同時に2本の鉄筋に対して行う
場合には、成型型枠の形状を例えば円筒形状とし、鉄筋
の端部を加熱しながらこの円筒形状の中程で2本の鉄筋
端部同士を相互に加圧して定着部の成型を行うことが挙
げられる。また、定着部の成型を一度に1本の鉄筋に対
して行う場合には、成型型枠の形状は例えば底面を有す
る円筒形状とし、鉄筋の端部を加熱しながらこの成型型
枠に対して鉄筋の端部を加圧して定着部の成型を行うこ
とが挙げられる。加えて、定着部の形状を整えるために
鉄筋の端部の周囲に配設された成型型枠に脱型材を塗布
した状態で鉄筋の端部を加熱して定着部を成型するの
で、定着部の成型後に成型型枠を定着部から円滑に脱型
することができる。 脱型材は、例えば、鉄よりも融点が
高い物質の粉末であることが挙げられる。また、この鉄
よりも融点が高い物質としてはセメントや耐火レンガな
どが挙げられる。さらに、このような脱型材を塗布する
ためには予め成型型枠に接着剤を塗布した上で、その上
から脱型材を塗布することが挙げられる。
【0013】定着部の成型は、一度に1本の鉄筋に対し
て行うこととしても良いし、請求項2〜9のいずれかに
記載の発明のように、同時に2本の鉄筋に対して行うこ
ととしても良い。また、定着部の寸法は、例えば、鉄筋
の径の2.5倍以上に成型することとする。この定着部
の形状は、例えば、盤状(円盤状や直方体の板状の形状
等)であることが挙げられる。
【0014】請求項2記載の発明は、鉄筋の端部を加熱
して熱変形させ、打設されるコンクリートに前記鉄筋を
定着させるための定着部を成型する鉄筋の定着部の成型
方法であって、2本の鉄筋の端部に対して前記加熱を行
うとともに、これら2本の鉄筋を端部同士で相互に加圧
しながらこれら端部を熱変形させ、これら2本の鉄筋の
端部に同時に前記定着部を成型することを特徴としてい
る。
【0015】請求項2記載の発明によれば、2本の鉄筋
の端部に対する加熱を行うとともに、2本の鉄筋を端部
同士で相互に加圧しながらこれら端部を熱変形させ、2
本の鉄筋の端部に同時に定着部を成型するので、定着部
の成型作業を効率化できる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項記載の鉄
筋の定着部の成型方法であって、前記定着部の形状を整
えるための成型型枠を前記鉄筋の端部の周囲に配設した
状態で前記成型を行うことを特徴としている。
【0017】請求項3記載の発明によれば、定着部の形
状を整えるための成型型枠を鉄筋の端部の周囲に配設し
た状態で鉄筋の端部を加熱して熱変形させて定着部を成
型するので、成型型枠の形状に対応させて定着部を所望
の形状に成型することができる。
【0018】ここで、成型型枠の形状を例えば円筒形状
とし、鉄筋の端部を加熱しながらこの円筒形状の中程で
2本の鉄筋端部同士を相互に加圧して定着部の成型を行
うことが挙げられる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3記載の鉄
筋の定着部の成型方法であって、前記成型後に前記成型
型枠を前記定着部から円滑に脱型できるように前記成型
型枠に脱型材を塗布した状態で前記成型を行うことを特
徴としている。
【0020】請求項4記載の発明によれば、定着部の形
状を整えるために鉄筋の端部の周囲に配設された成型型
枠に脱型材を塗布した状態で鉄筋の端部を加熱して定着
部を成型するので、定着部の成型後に成型型枠を定着部
から円滑に脱型することができる。
【0021】脱型材は、例えば、鉄よりも融点が高い物
質の粉末であることが挙げられる。また、この鉄よりも
融点が高い物質としてはセメントや耐火レンガなどが挙
げられる。さらに、このような脱型材を塗布するために
は予め成型型枠に接着剤を塗布した上で、その上から脱
型材を塗布することが挙げられる。
【0022】
【0023】
【0024】請求項記載の発明は、請求項2から請求
項4記載の鉄筋の定着部の成型方法であって、前記2本
の鉄筋の端部の間にこれら鉄筋の端部同士の溶着を防止
する溶着防止手段を介在させて前記成型を行うことを特
徴としている。
【0025】請求項記載の発明によれば、2本の鉄筋
の端部の間にこれら鉄筋の端部同士の溶着を防止する溶
着防止手段を介在させて定着部の成型を行うので、成型
作業中に鉄筋の端部同士が溶着されてしまうことを防止
できる。従って、定着部の成型後、2本の鉄筋の端部同
士を確実に分離することができる。
【0026】溶着防止手段としては、請求項記載の発
明のように、鉄筋の端部同士の溶着を防止する溶着防止
材が膜の両面に塗布されたもののほか、例えば、板、鉄
筋の端部同士の溶着を防止する溶着防止材が板の両面に
塗布されたもの、あるいは、鉄筋の端部に塗布された溶
着防止材であることが挙げられる。板の材質は、金属、
セラミックスなどが挙げられる。鉄筋の端部同士の溶着
を防止する溶着防止材としては、鉄よりも高融点の物質
の粉末が挙げられる。これらの粉末を板や膜、あるいは
鉄筋の端部に塗布するには、例えば接着剤を塗布した上
にこれらの粉末を塗布することが挙げられる。また、こ
こで用いられる鉄よりも高融点の物質としては、例え
ば、セメント、耐火レンガ等が挙げられる。
【0027】請求項記載の発明は、請求項記載の鉄
筋の定着部の成型方法であって、前記溶着防止手段は、
前記2本の鉄筋の端部同士の溶着を防止する溶着防止材
が膜の両面に塗布された溶着防止膜であることを特徴と
している。
【0028】溶着防止手段として板を用いた場合には、
板の厚さや材質、あるいは鉄筋の端部同士で加圧する力
の大きさによって、板が割れてしまう場合がある。この
場合、生じた板の破片により、成型される定着部の形状
に悪影響を及ぼしてしまう可能性がある。
【0029】そこで、請求項記載の発明によれば、2
本の鉄筋の端部同士の溶着を防止する溶着防止材が膜の
両面に塗布された溶着防止膜である溶着防止手段を2本
の鉄筋の端部の間に介在させて定着部の成型を行うの
で、例えば、溶着防止手段として板を用いた場合のよう
に、溶着防止手段が割れてしまって生じた破片により、
成型された定着部の形状に悪影響を及ぼして、定着部の
強度に悪影響を及ぼしてしまうことを防止することがで
きる。従って、定着部を所望の形状に成型することがで
きる。
【0030】膜としてはアルミ箔などが挙げられる。な
お、アルミ箔などの膜が溶融して定着部に付着してしま
った場合にも、定着部の成型後にブラシ等を用いてこす
り落とすことで溶融した膜を除去することができ、もと
もと薄い膜であるので除去後も定着部の形状にほとんど
悪影響を残すことがない。
【0031】請求項記載の発明は、請求項5又は6
載の鉄筋の定着部の成型方法であって、前記溶着防止手
段の径は前記鉄筋の径の3倍以上であることを特徴とし
ている。
【0032】請求項記載の発明によれば、溶着防止手
段の径が鉄筋の径の3倍以上であるので、定着部の寸法
を鉄筋の径の2.5倍程度に成型しても、定着部の成型
後に2本の鉄筋の端部に成型された定着部同士を確実に
分離することができる。
【0033】請求項記載の発明は、請求項2から請求
項7のいずれかに記載の鉄筋の定着部の成型方法であっ
て、前記2本の鉄筋の端部の前記加熱を行うための加熱
手段と、前記2本の鉄筋をそれぞれ保持してこれら鉄筋
を端部同士で相互に加圧する加圧手段とを備えた定着部
成型装置を用いて前記定着部の成型を行うことを特徴と
している。
【0034】請求項記載の発明によれば、定着部成型
装置の加熱手段により2本の鉄筋の端部の加熱を行い、
定着部成型装置の加圧手段により2本の鉄筋をそれぞれ
保持してこれら鉄筋を端部同士で相互に加圧することに
より、確実に定着部の成型を行うことができる。
【0035】請求項記載の発明は、請求項8記載の鉄
筋の定着部の成型方法であって、前記定着部成型装置は
汎用のガス圧接装置であることを特徴としている。
【0036】請求項記載の発明によれば、通常は鉄筋
の圧接のために土木建築現場等で汎用的に用いられるガ
ス圧接装置を移用して定着部成型装置として用いるの
で、定着部の成型を土木建築現場等で容易に行うことが
できる。請求項10記載の発明は、請求項1から9のい
ずれかに記載の鉄筋の定着部の成型方法であって、2本
の鉄筋の端部に対して前記加熱を行うとともに、これら
2本の鉄筋を端部同士で相互に加圧しながらこれら端部
を熱変形させ、これら2本の鉄筋の端部に同時に前記定
着部を成型することを特徴としている。請求項10記載
の発明によれば、定着部は、鉄筋の端部において鉄筋の
軸径よりも径方向に膨らんだ膨出部であるので、この膨
出部が打設されるコンクリートを好適に捉えて、打設さ
れるコンクリートに対して鉄筋を好適に定着させること
ができる。
【0037】請求項11記載の発明は、鉄筋であって、
請求項1から請求項10のいずれかに記載の鉄筋の定着
部の成型方法を用いて成型された前記定着部を有するこ
とを特徴としている。
【0038】請求項11記載の発明によれば、請求項1
から請求項10のいずれかに記載の鉄筋の定着部の成型
方法を用いて成型された定着部を有する鉄筋であるの
で、定着部と鉄筋の本体とがもともと一体のものである
ため定着部の成型後も鉄筋の本体と定着部との優れた一
体性を呈する。また、鉄筋の端部を加熱して熱変形させ
るだけで作製されたものであるので、例えばグラウト式
のもの(従来の技術参照)などに比べてどんな異形鉄筋
にも適用でき、安価に得られるといった利点を有する。
【0039】請求項12記載の発明は、鉄筋構法であっ
て、請求項11記載の鉄筋を用いて建物のコンクリート
構造部の構築を行うことを特徴としている。
【0040】請求項12記載の発明によれば、請求項1
1記載の鉄筋を用いて建物のコンクリート構造部の構築
を行うので、エンドプレート(定着部)が端部に設けら
れた従来の鉄筋と同様に、鉄筋が込み合うことを防止で
きる。また、エンドプレートを有する従来の鉄筋のうち
溶接式のものよりも強度管理が容易である。さらに、エ
ンドプレートを有する従来の鉄筋のうちグラウト式のも
のを用いた場合と比べてどんな異形鉄筋にも適用でき、
しかも、安価に得られるといった利点を有する。
【0041】この鉄筋構法としては、請求項11記載の
鉄筋を単体で用いる場合のほか、予めこの鉄筋が埋め込
まれたプレキャストの部材(例えばプレキャスト梁部
材)等を建物のコンクリート構造部の構築に用いること
などがある。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施の形態
例を図1から図8に基づいて説明する。図1および図3
から図5は本発明に係る鉄筋の定着部の成型方法を説明
するための工程図(一部破断の側断面図)であり、この
うち図1は定着部成型装置に鉄筋をセットした状態を、
図3は溶着防止手段をセットした状態を、図4は鉄筋の
端部同士の圧接状態を、図5は型枠による定着部の成型
状態を示す図である。また、図2は定着部成型装置の本
体に型枠を取付けるための取付部材を説明するための図
1のI−I断面図、図6は型枠をセットした状態を説明
するための図5のII−II断面図、図7は本発明に係る鉄
筋を示す正面図、図8は本発明に係る鉄筋構法を説明す
るための断面図である。
【0043】図1等に示される定着部成型装置1は、例
えば、一般に土木建築現場等で用いられているガス圧接
装置である。このような定着部成型装置1は以下のよう
に構成されている。即ち、本体2は円筒状の移動領域2
aを内部に有している。この移動領域2a内には、該移
動領域2a内を左右に往復移動可能に円柱状の移動部3
が設けられている。この移動部3の上部には鉄筋20を
支持するための支持部4が設けられている。また、本体
2の上部には鉄筋20を支持するための支持部5が設け
られている。本体2の片側には油圧により移動されるラ
ム10の移動領域8aを内部に有するシリンダ部8が設
けられている。送油管6から導入管7を介してシリンダ
部8の油圧室8bに油を供給することによりラム10が
図の右方向に移動されるようになっている。ラム10は
連結棒11を介して移動領域2a内部の移動部3と連結
されているため、ラム10の右方向移動にともない、移
動部3および支持部4も右方向に移動する。上記本体
2、移動部3、支持部4,5、ラム10、シリンダ部
8、送油管6、導入管7、および、連結棒11は加圧手
段を構成するものである。さらに、定着部成型装置1
は、鉄筋20,20の端部を加熱するためのガスバーナ
ー(加熱手段)50,50を備えている。このガスバー
ナー50,50は、略C字状の形状を有しC字の開口部
が下側に位置し、C字形状の内周側に向けて炎を出すも
のである。また、このガスバーナー50,50は昇降可
能に構成されている。
【0044】このような定着部成型装置1を用いた鉄筋
の定着部の成型方法について以下に説明する。先ず、図
1に示されるように、鉄筋20,20の端部同士を対向
させた状態で、支持部4,5にそれぞれ鉄筋20,20
を取付けて、これら支持部4,5により鉄筋20,20
を支持させる。そして、この状態でガスバーナー50,
50により鉄筋20,20の端部が赤くなるまで加熱す
る。ここで、後に鉄筋20,20の端部に形成される定
着部25,25の形状を整えるための定着部成型リング
(成型型枠)45を定着部成型装置1に対して取付ける
ための定着部成型リング45の下部40を、予めこの時
点で定着部成型装置1の本体2の下部に取り付けておく
(図2参照)。
【0045】加熱された鉄筋20,20の端部同士を接
触させる前に、図3に示されるように、一旦、ガスバー
ナー50,50を上昇させて、鉄筋20,20の端部か
ら離す。そして、これら鉄筋20,20の端部同士の間
に、鉄筋20,20の端部同士の溶着を防止するための
溶着防止手段30をセットする。この溶着防止手段30
は、例えば、アルミ箔(膜)の両面に接着剤によりセメ
ントの粉末(鉄よりも融点が高い物質の粉末)を付着さ
せたものである。また、この溶着防止部材30の径は、
例えば鉄筋20,20の径の3倍程度に設定されている
こととする。
【0046】このような溶着防止手段30をセットした
ら、再びガスバーナー50,50を下降させる。そし
て、ガスバーナー50,50により鉄筋20,20の端
部を熱しながら油圧によりラム10、連結棒11、移動
部3、支持部4および鉄筋20を右方向に移動させて、
図4に示されるように、鉄筋20の端部を鉄筋20の端
部に対して加圧する。換言すれば、鉄筋20,20を端
部同士で相互に加圧する。すると、高温のため変形しや
すくなった鉄筋20,20の端部が熱変形して外周側に
膨らんで、次第に同図に示されるような、こぶ状の膨ら
み20a,20aが形成される。
【0047】これらこぶ状の膨らみ20a,20aの直
径が鉄筋20,20の径の2倍程度になったら、定着部
成型装置1にあらかじめ取り付けておいた定着部成型リ
ング45の下部40(図2等参照)に、図5ないし図6
に示されるように、定着部成型リング45の中部41を
ネジ止めし、さらにその上に定着部成型リング45の上
部42をネジ止めする。この状態で、これら中部41の
上部半筒部の内周41aと上部42の内周42aとで、
円筒形形状の成型部43が構成される。この成型部43
の内径は、例えば、鉄筋20,20の径の2.5倍に設
定されていることとする。
【0048】この成型部43には、後述する定着部2
5,25の成型後に定着部成型リング45の中部41お
よび上部42を定着部25,25から円滑に脱型できる
ように、予め脱型材を塗布しておく。この脱型材は、例
えば、セメントの粉末であり、例えば、成型部43に接
着剤を塗布した後、その上にを噴霧されたものである。
【0049】そして、熱せられた鉄筋20,20の端部
同士の加圧を、なおも継続することにより、前記膨らみ
20a,20aが更に膨らんで、やがて膨らみ20a,
20aが成型部43の内側に接する。更に継続して鉄筋
20,20の端部同士の加圧を行うことにより、図5に
示されるように、膨らみ20a,20aと成型部43と
の接触面が成型部43の内面の全域に達したら、加熱お
よび加圧を停止する。この状態で、膨らみ20a,20
aは成型部43の内周の形状に対応して、それぞれ円盤
状に形成されている。また、この膨らみ20a,20a
の寸法は、鉄筋20の径の2.5倍程度となっている。
【0050】加熱および加圧を停止したら、成型部43
を膨らみ20a,20a(定着部25,25)から取り
外すが、この時、前記脱型材の作用により、膨らみ20
aおよび膨らみ20aと成型部43とは容易に脱型でき
る。なお、成型型枠45が熱変形して定着部25,25
と溶着しないように、鉄筋20,20の端部の加熱は、
鉄筋20,20の軸心付近に対して行っておくことが望
ましい。
【0051】また、2本の鉄筋20,20の間に介在さ
せておいた溶着防止手段30の作用により、膨らみ20
aと膨らみ20aとは溶着されず、ラム10を元に戻す
ことにより膨らみ20aと膨らみ20aとは容易に分離
される。これら膨らみ20a,20aが鉄筋定着ヘッド
(定着部)25,25である。ここで、アルミ箔が溶融
して定着部25,25に付着してしまった場合にも、ブ
ラシ等を用いてこすり落とすことで溶融したアルミを除
去することができ、除去後も定着部25の形状にほとん
ど悪影響を残すことがない。これにて、打設されるコン
クリートに対して鉄筋20を定着させるための定着部2
5を有する本発明にかかる鉄筋20,20が作製され
る。
【0052】このようにして定着部25が設けられた鉄
筋20は、定着部25と鉄筋20の本体とがもともと一
体のものであるため定着部25の成型後も鉄筋20の本
体と定着部25との優れた一体性を呈する。また、鉄筋
20の端部を加熱して熱変形させるだけで作製されたも
のであるので、例えばグラウト式のもの(従来の技術参
照)などに比べてどんな異形鉄筋にも適用でき、安価に
得られるといった利点を有する。
【0053】さらに、このような鉄筋20を用いて建物
のコンクリート構造部の構築を行う鉄筋構法では、従来
の折り曲げ定着部を用いた場合(図9参照)に比べて、
鉄筋20の定着部25をコンパクトに設定できるので、
エンドプレート(定着部)が端部に設けられた従来の鉄
筋を用いた場合と同様に、図8に示されるように鉄筋2
0,20が込み合うことを防止できる。同時に、定着部
25と鉄筋20の本体との一体性が優れており、また、
鉄筋20が安価に得られるものであるので、安価に鉄筋
構法を実施することができる。この鉄筋構法のバリエー
ションとしては、鉄筋20を単体で用いる場合のほか、
予め鉄筋20を埋め込んだプレキャストの部材(例えば
プレキャスト梁部材)等を建物のコンクリート構造部の
構築に用いることなどがある。
【0054】このように、本発明に係る上記の実施の形
態例によれば、鉄筋20の端部を加熱して熱変形させる
ことにより定着部25を成型するので、定着部25と鉄
筋20の本体との一体性を高いものとすることができ
る。従って、定着部の強度管理が容易になる。さらに、
鉄筋20の端部を加熱して熱変形させるだけで定着部2
5を設けることができるため、例えばグラウト式のもの
などに比べてどんな異形鉄筋にも適用でき、しかも、安
価に定着部を設けることができる。
【0055】さらに、定着部25は、鉄筋20の端部に
おいて鉄筋の軸径よりも径方向に(例えば鉄筋20の径
の2.5倍程度)膨らんだ膨出部であるので、この膨出
部、即ち定着部25が打設されるコンクリートを好適に
捉えて、打設されるコンクリートに対して鉄筋20を好
適に定着させることができる。
【0056】また、定着部25の形状を整えるための成
型型枠45を鉄筋20の端部の周囲に配設した状態で定
着部25を成型するので、成型型枠45の形状に対応さ
せて定着部25を所望の形状に成型することができる。
この際、成型型枠45に脱型材を塗布した状態で定着部
25を成型するので、定着部25の成型後に成型型枠4
5を定着部25から円滑に脱型することができる。
【0057】さらに、2本の鉄筋20,20の端部に対
する加熱を行うとともに、2本の鉄筋を端部同士で相互
に加圧しながらこれら端部を熱変形させ、2本の鉄筋の
端部に同時に定着部25を成型するので、定着部25の
成型作業を効率化できる。
【0058】2本の鉄筋20,20の端部の間にこれら
鉄筋20,20の端部同士の溶着を防止する溶着防止手
段30を介在させて定着部25の成型を行うので、成型
作業中に鉄筋20,20の端部同士が溶着されてしまう
ことを防止できる。従って、定着部の成型後、2本の鉄
筋20,20の端部同士を確実に分離することができ
る。
【0059】ここで、溶着防止手段30として板を用い
た場合には、板の厚さや材質、あるいは鉄筋20,20
の端部同士で加圧する力の大きさによって、板が割れて
しまう場合がある。この場合、生じた板の破片により、
成型される定着部25の形状に悪影響を及ぼしてしまう
可能性がある。そこで、2本の鉄筋20,20の端部同
士の溶着を防止する溶着防止材が膜(アルミ箔)の両面
に塗布された溶着防止膜である溶着防止手段30を2本
の鉄筋20,20の端部の間に介在させて定着部25の
成型を行うので、例えば、溶着防止手段30として板を
用いた場合のように、成型された定着部25の形状に悪
影響を及ぼしてしまうことを防止することができる。従
って、定着部25を所望の形状に成型することができ
る。
【0060】加えて、溶着防止手段30の径が鉄筋の径
の3倍以上であるので、定着部25の寸法を鉄筋20,
20の径の2.5倍程度に成型しても、定着部25の成
型後に確実に2本の鉄筋20,20の端部に成型された
定着部25,25同士を分離することができる。
【0061】また、定着部成型装置1の加熱手段(ガス
バーナー)により2本の鉄筋20,20の端部の加熱を
行い、定着部成型装置1の加圧手段(本体2、移動部
3、支持部4,5、送油管6、導入管7、シリンダ部
8、ラム10等により構成される)により2本の鉄筋2
0,20をそれぞれ保持してこれら鉄筋20,20を端
部同士で相互に加圧するので、確実に定着部25の成型
を行うことができる。この際、定着部成型装置1とし
て、土木建築現場等で汎用的に用いられるガス圧接装置
を用いることにより、定着部25の成型を土木建築現場
等で容易に行うことができる。
【0062】さらに、本発明に係る鉄筋の定着部の成型
方法により作製された鉄筋20によれば、定着部25と
鉄筋20の本体とがもともと一体のものであるため定着
部25の成型後も鉄筋20の本体と定着部25との優れ
た一体性を呈する。また、鉄筋20の端部を加熱して熱
変形させるだけで作製されたものであるので、例えばグ
ラウト式のもの(従来の技術参照)などに比べてどんな
異形鉄筋にも適用でき、しかも、安価に得られるといっ
た利点を有する。
【0063】加えて、本発明に係る鉄筋を用いた鉄筋構
法によれば、鉄筋20を用いて建物のコンクリート構造
部の構築を行うので、エンドプレート(定着部)が端部
に設けられた従来の鉄筋と同様に、鉄筋が込み合うこと
を防止できる。また、優れた定着部が強度を有するとと
もに安価に鉄筋構法を実施することができる。
【0064】なお、上記の実施の形態例では、2本の鉄
筋20,20を端部同士で相互に加圧して定着部25を
成型する方法を例示したため、成型型枠45(の成型部
43)の形状を円筒形としたが、例えば、1本の鉄筋に
対して定着部を成型する場合には、成型型枠の形状は例
えば底面を有する円筒形状とし、鉄筋の端部を加熱しな
がらこの成型型枠に対して加圧して定着部の成型を行う
こととしてもよい。定着部成型装置1としてガス圧接装
置を用いることとしたが、鉄筋の端部を加熱する加熱手
段と、鉄筋を保持して鉄筋を端部同士で相互に加圧する
加圧手段を備え、同様の成型作業が可能な装置であれ
ば、その他でも良い。また、定着部25の形状を円盤状
のものとしたが、定着部25の形状は盤状であればその
他でも良い。さらに、溶着防止手段30として、アルミ
箔の両面に接着剤により溶着防止材たるセメントの粉末
を塗布したものとしたが、溶着防止手段30としては、
板等でも良い。また、溶着防止材としてセメントの粉末
を例示したが、その他の鉄よりも高融点の物質(例え
ば、耐火レンガ等)の粉末等でもよい。加えて、成型方
法の手順において、成型型枠45の中部41および上部
42を取付けるタイミングを、膨らみ20a,20aの
直径が鉄筋20の径の2倍程度になったときとしたが、
これ以前のタイミングに取り付けておいてもよい。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係る鉄筋の定着部
の成型方法によれば、定着部と鉄筋の本体とがもともと
一体のものであるため鉄筋の本体と定着部との一体性を
高いものとすることができ、定着部の強度管理が容易に
なる。また、鉄筋の端部を加熱して熱変形させるだけで
良いため、例えばグラウト式のものなどに比べてどんな
異形鉄筋にも適用でき、安価に定着部を設けることがで
きる。さらに、定着部の形状を整えるための成型型枠を
鉄筋の端部の周囲に配設した状態で鉄筋の端部を加熱し
て熱変形させて定着部を成型するので、成型型枠の形状
に対応させて定着部を所望の形状に成型することができ
る。加えて、定着部の形状を整えるために鉄筋の端部の
周囲に配設された成型型枠に脱型材を塗布した状態で鉄
筋の端部を加熱して定着部を成型するので、定着部の成
型後に成型型枠を定着部から円滑に脱型することができ
る。
【0066】請求項記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、2本の鉄筋の端部同士で相互に加圧
しながらこれら端部を熱変形させ、2本の鉄筋の端部に
同時に定着部を成型するので、定着部の成型作業を効率
化できる。
【0067】請求項3記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、定着部の形状を整えるための成型型
枠を鉄筋の端部の周囲に配設した状態で鉄筋の端部を加
熱して熱変形させて定着部を成型するので、成型型枠の
形状に対応させて定着部を所望の形状に成型することが
できる。
【0068】請求項4記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、成型型枠に脱型材を塗布した状態で
定着部を成型するので、定着部の成型後に成型型枠を定
着部から容易に脱型することができる。
【0069】請求項5記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、2本の鉄筋の端部の間に介在させた
溶着防止手段により、これら鉄筋の端部同士の溶着を防
止することができ、定着部の成型後、2本の鉄筋の端部
同士を確実に分離することができる。
【0070】請求項6記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、溶着防止手段が2本の鉄筋の端部同
士の溶着を防止する溶着防止材が膜の両面に塗布された
溶着防止膜であるので、成型された定着部の形状に悪影
響を及ぼしてしまうことを防止することができる。従っ
て、定着部を所望の形状に成型することができる。
【0071】請求項7記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、溶着防止手段の径が鉄筋の径の3倍
以上であるので、定着部の寸法を鉄筋の径の2.5倍程
度に成型しても、2本の鉄筋の定着部の成型後に確実に
定着部同士を分離することができる。
【0072】請求項8記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、定着部成型装置の加熱手段により2
本の鉄筋の端部の加熱を行い、定着部成型装置の加圧手
段により2本の鉄筋をそれぞれ保持してこれら鉄筋の端
部同士を相互に加圧することにより、確実に定着部の成
型を行うことができる。
【0073】請求項9記載の発明に係る鉄筋の定着部の
成型方法によれば、土木建築現場等で汎用的に用いられ
るガス圧接装置である定着部成型装置を用いるので、定
着部の成型を土木建築現場等で容易に行うことができ
る。
【0074】請求項10記載の発明に係る鉄筋の定着部
の成型方法によれば、定着部は、鉄筋の端部において鉄
筋の軸径よりも径方向に膨らんだ膨出部であるので、こ
の膨出部が打設されるコンクリートを好適に捉えて、打
設されるコンクリートに対して鉄筋を好適に定着させる
ことができる。
【0075】請求項11記載の発明に係る鉄筋によれ
ば、請求項1から請求項9のいずれかに記載の鉄筋の定
着部の成型方法を用いて成型された定着部を有する鉄筋
であるので、鉄筋の本体と定着部との優れた一体性を呈
する。また、鉄筋の端部を加熱して熱変形させるだけで
作製されたものであるので、例えばグラウト式のものな
どに比べてどんな異形鉄筋にも適用でき、安価に得られ
るといった利点を有する。
【0076】請求項12記載の発明に係る鉄筋構法によ
れば、折り曲げ定着部を用いる必要がないので、鉄筋が
込み合うことを防止できる。また、エンドプレートを有
する従来の鉄筋のうち溶接式のものよりも強度管理が容
易である。さらに、従来の鉄筋のうちグラウト式のもの
に比べてどんな異形鉄筋にも適用でき、安価に得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄筋の定着部の成型方法を説明す
るための工程図(一部破断の側断面図)の一つであり、
定着部成型装置に鉄筋をセットした状態を示す図であ
る。
【図2】定着部成型装置の本体に型枠を取付けるための
取付部材を説明するための図1のI−I断面図である。
【図3】本発明に係る鉄筋の定着部の成型方法を説明す
るための工程図(一部破断の側断面図)の一つであり、
溶着防止手段をセットした状態を示す図である。
【図4】本発明に係る鉄筋の定着部の成型方法を説明す
るための工程図(一部破断の側断面図)の一つであり、
鉄筋の端部同士の圧接状態を示す図である。
【図5】本発明に係る鉄筋の定着部の成型方法を説明す
るための工程図(一部破断の側断面図)の一つであり、
型枠による定着部の成型状態を示す図である。
【図6】型枠をセットした状態を説明するための図5の
II−II断面図である。
【図7】本発明に係る鉄筋を示す正面図である。
【図8】本発明に係る鉄筋構法を説明するための断面図
である。
【図9】従来の鉄筋の折り曲げ定着部を示す概略図であ
る。
【図10】従来の溶接式のエンドプレートを有する鉄筋
の端部を示す正面図である。
【図11】従来のネジ式でグラウト注入式のエンドプレ
ートを有する鉄筋の端部を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ガス圧接装置(定着部成型装置) 2 ガス圧接装置の本体(加圧手段を構成) 3 移動部(加圧手段を構成) 4 支持部(加圧手段を構成) 5 支持部(加圧手段を構成) 6 送油管(加圧手段を構成) 7 導入管(加圧手段を構成) 8 シリンダ部(加圧手段を構成) 10 ラム(加圧手段を構成) 11 連結棒(加圧手段を構成) 20 鉄筋 20a 膨らみ 25 定着部 30 溶着防止手段 43 定着部成型リングの成型部 45 定着部成型リング(成型型枠) 50 ガスバーナー(加熱手段)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄筋の端部を加熱して熱変形させ、打設さ
    れるコンクリートに前記鉄筋を定着させるための定着部
    を成型する鉄筋の定着部の成型方法であって、 前記定着部の形状を整えるための成型型枠を前記鉄筋の
    端部の周囲に配設し、 定着部の成型後に定着部から成型型枠を円滑に脱型でき
    るように、予め成型型枠に接着剤を塗布した上から鉄よ
    りも融点が高い脱型材を塗布した状態で定着部の成型を
    行う ことを特徴とする鉄筋の定着部の成型方法。
  2. 【請求項2】鉄筋の端部を加熱して熱変形させ、打設さ
    れるコンクリートに前記鉄筋を定着させるための定着部
    を成型する鉄筋の定着部の成型方法であって、 2本の鉄筋の端部に対して前記加熱を行うとともに、こ
    れら2本の鉄筋を端部同士で相互に加圧しながらこれら
    端部を熱変形させ、これら2本の鉄筋の端部に同時に前
    記定着部を成型することを特徴とする鉄筋の定着部の成
    型方法。
  3. 【請求項3】前記定着部の形状を整えるための成型型枠
    を前記鉄筋の端部の周囲に配設した状態で前記成型を行
    うことを特徴とする請求項記載の鉄筋の定着部の成型
    方法。
  4. 【請求項4】前記成型後に前記成型型枠を前記定着部か
    ら円滑に脱型できるように前記成型型枠に脱型材を塗布
    した状態で前記成型を行うことを特徴とする請求項3記
    載の鉄筋の定着部の成型方法。
  5. 【請求項5】前記2本の鉄筋の端部の間にこれら鉄筋の
    端部同士の溶着を防止する溶着防止手段を介在させて前
    記成型を行うことを特徴とする請求項2から請求項4の
    いずれかに記載の鉄筋の定着部の成型方法。
  6. 【請求項6】前記溶着防止手段は、前記2本の鉄筋の端
    部同士の溶着を防止する溶着防止材が膜の両面に塗布さ
    れた溶着防止膜であることを特徴とする請求項記載の
    鉄筋の定着部の成型方法。
  7. 【請求項7】前記溶着防止手段の径は前記鉄筋の径の3
    倍以上であることを特徴とする請求項5又は6記載の鉄
    筋の定着部の成型方法。
  8. 【請求項8】前記2本の鉄筋の端部の前記加熱を行うた
    めの加熱手段と、 前記2本の鉄筋をそれぞれ保持してこれら鉄筋を端部同
    士で相互に加圧する加圧手段とを備えた定着部成型装置
    を用いて前記定着部の成型を行うことを特徴とする請求
    2から請求項7のいずれかに記載の鉄筋の定着部の成
    型方法。
  9. 【請求項9】前記定着部成型装置は汎用のガス圧接装置
    であることを特徴とする請求項記載の鉄筋の定着部の
    成型方法。
  10. 【請求項10】前記定着部は、鉄筋の端部において鉄筋
    の軸径よりも径方向に膨らんだ膨出部であることを特徴
    とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の鉄筋の
    定着部の成型方法。
  11. 【請求項11】請求項1から請求項10のいずれかに記
    載の鉄筋の定着部の成型方法を用いて成型された前記定
    着部を有することを特徴とする鉄筋。
  12. 【請求項12】請求項11記載の鉄筋を用いて建物のコ
    ンクリート構造部の構築を行うことを特徴とする鉄筋構
    法。
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