JP3229178B2 - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JP3229178B2
JP3229178B2 JP27142195A JP27142195A JP3229178B2 JP 3229178 B2 JP3229178 B2 JP 3229178B2 JP 27142195 A JP27142195 A JP 27142195A JP 27142195 A JP27142195 A JP 27142195A JP 3229178 B2 JP3229178 B2 JP 3229178B2
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善一郎 原
洋司 山口
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典久 長谷川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、競技場等におい
て使用される、大画面ディスプレイを構成するための発
光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図は大画面ディスプレイを構成するた
めの従来の発光素子の概略を示す正面図、図はそれを
のA−A’線で切断した断面図、図は前面パネル
部分を取り去った当該発光素子の要部を示す斜視図であ
る。図および図において、1は当該発光素子の排気
された真空外囲器であり、2はこの発光素子にマトリク
ス状に規則的に塗布されたR(赤)、G(緑)、B
(青)の3種類の蛍光体である。このような発光素子を
多数配列することによってカラー表示が可能な大画面デ
ィスプレイを構成することができる。
【0003】また、図において、1aはこの発光素子
の表示部となる前面パネル、1bはこの前面パネル1a
に対向して設けられ、各種電極が配置される基板として
の背面パネル、1cはこの前面パネル1aと背面パネル
1bとを所定の間隔で隔てて気密に接合する筒状側板に
よるスペーサであり、これら前面パネル1a、背面パネ
ル1bおよびスペーサ1cによって、当該発光素子の真
空外囲器1が形成される。なお、前記蛍光体2はこの真
空外囲器1内の前面パネル1aの内面にマトリクス状に
配列されており、それら各蛍光体2にはそれぞれ約10
kV程度の高電圧が印加されている。
【0004】さらに、図および図において、3は線
状に形成されて、行あるいは列方向に平行して架線され
ているカソードであり、4はこのカソード3を架線する
ためのカソード支持電極である。カソード3は各蛍光体
2と1対1に対応して用意され、カソード支持電極4に
よって真空外囲器1の背面パネル1b上にマトリクス状
に配列されている。5は第1の制御電極としての走査電
極であり、走査信号に従ってカソード3から放出された
電子の流れを制御する。6は第2の制御電極としてのデ
ータ電極であり、表示データに従ってカソード3から放
出された電子の流れを制御する。7はカソード3からの
放出電子が通過する開口部として、データ電極6に蛍光
体2と対応して開けられたアパーチャである。なお、こ
の走査電極5は背面パネル1bの内面上に行方向に配置
され、データ電極6は蛍光体2とカソード3の間に列方
向に配置されている。また、図において、8は真空外
囲器1内の走査電極5等に発光素子外部からの信号を印
加するための電極ピンであり、図において、9は真空
外囲器1の排気を行うための排気部である。
【0005】次に動作について説明する。このように構
成された従来の発光素子の動作の基本原理は、カソード
3から放出された熱電子を加速して陽極である蛍光体2
に衝突させることにより、蛍光体2を励起して発光せし
めるものである。すなわち、カソード3から放出された
熱電子は走査電極5とデータ電極6の電位の組合わせに
より、次の様に制御される。
【0006】まず、走査電極5およびデータ電極6の電
位がともにカソード3に対して正の場合には、カソード
3の近傍は正電位となるのでカソード3から電子が放出
される。このカソード3より放出された電子は、データ
電極6のアパーチャ7を通過して対応する蛍光体2に達
し、蛍光体2を発光せしめる。また、走査電極5の電位
が正で、データ電極6が負の場合には、データ電極6の
負電位によってカソード3近傍から放出された電子が蛍
光体2に到達することはできず、蛍光体2は発光しな
い。走査電極5が負で、データ電極6が正の場合も同様
に、走査電極5の負電位によってカソード3近傍の電位
が負になり、熱電子の放出が抑制される。ここで、カソ
ード3は走査電極5側に近づけて架線されており、カソ
ード3から放出された電子は、走査電極5の電界の影響
を強く受ける。さらに、走査電極5、データ電極6がと
もに負の場合には、カソード3近傍の電位が負になり、
熱電子の放出が抑制される。
【0007】この結果、正の電位が印加されている走査
電極5とデータ電極6との交点に位置するカソード3か
ら放出された電子のみが、データ電極6のアパーチャ7
を通過することができ、それに対応した蛍光体2だけが
発光することになる。このようにして、走査電極5に逐
次走査信号を印加するとともに、それと同期してデータ
電極6に所定のデータ信号を印加することによって、所
望の表示を得ることができる。ここで、カソード3には
直熱型の線状カソードが使用される。これは所定の電流
が流れることにより加熱されて熱電子の放出がなされる
もので、消費電力が小さいことが特徴である。またカソ
ード3から放出される電子が各蛍光体2に均一に照射さ
れるように、カソード3は各蛍光体2に対応して1本ず
つ架線されている。
【0008】このような発光素子を多数配列して大画面
ディスプレイを形成する場合、発光素子の電極ピン8は
に示すように、背面パネル1bとスペーサ1cの封
止部の界面から発光素子の側面側に引き出されているた
め、隣接する発光素子の電極ピン8が互いに接触しない
ように、発光素子間に所定の間隔をあけておくことが必
要であった。それに伴って、図に示すように、隣接す
る発光素子の蛍光体2の間には継目の幅相当のギャップ
g1 が生じ、各発光素子の継目が目立たないようにする
ために、発光素子内の各蛍光体2の間にもそれと同等の
ギャップg2 を設ける必要があった。
【0009】ここで、上記説明では4×4画素の発光素
子の例について示したが、この種の発光素子を用いて形
成される大画面ディスプレイは、高解像度化、低コスト
化が必要であるため、実際には発光素子内の画素数を増
やし、一般にはm×n画素の発光素子が使用されてい
る。発光素子の画素密度が高くなると、発光素子内の蛍
光体2の相互間のギャップg2 も小さくすることが必要
になるが、図に示すように、背面パネル1bとスペー
サ1cの封止部の界面から側方に電極ピン8を引き出し
ているので、発光素子の間隔を狭くするにも限度があ
り、発光素子内の蛍光体2相互のギャップg2 のみを小
さくすると、隣接する発光素子の蛍光体2の間のギャッ
プg1 との差が大きくなり、継目が目立ち易くなる。
【0010】このような問題を解決するため、例えば図
および図10に示すような、電極ピン8が背面パネル
1bを貫通する形式のものも提案されている。図におい
て、1は真空外囲器、1aは前面パネル、1bは背面パ
ネル、1cはスペーサであり、6はデータ電極である。
8は背面パネル1bより真空外囲器1内に貫通した電極
ピンであり、この電極ピン8には背面パネル1bと膨張
率が同等の材料が使用されている。10は背面パネル1
bに配置されていたカソードや走査電極などが配置され
るセラミック板であり、ここではそのカソードや走査電
極などの図示は省略している。11はこのセラミック板
10上の走査電極などと電極ピン8とを接続するための
リードピンであり、このリードピン11にはセラミック
板10と膨張率が同等の材料が使用されている。
【0011】このように、電極ピン8を背面パネル1b
を貫通させて真空外囲器1内に導入すれば、発光素子を
より稠密に配列することが可能となる。しかしながら、
走査電極などの各種制御電極や配線をスクリーン印刷等
で形成する場合、印刷する面は平面でなければならない
が、電極ピン8が真空外囲器1内に貫通するため、背面
パネル1b上にそれらを印刷することが難しくなる。従
って、印刷によって形成する必要がある制御電極や配線
をセラミック板10などの平板上に形成し、このセラミ
ック板10上の制御電極や配線を、リードピン11を介
して電極ピン8に接続している。なお、その場合、セラ
ミック板10は背面パネル1bから所定の寸法Lだけ浮
かして配置している。
【0012】なお、このような従来の発光素子に関連の
ある技術が記載されている文献としては、例えば特開平
2−295031号公報、実開昭62−149156号
公報などがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の発光素子は以上
のように構成されているので、図〜図に示した発光
素子では、発光素子の電極が背面パネル1bとスペーサ
1cの封止部の界面から側方に引き出されているため、
発光素子を多数配列する際に、隣接する発光素子の電極
が互いに接触しないように発光素子間に所定の間隔が必
要となり、発光素子の継目が目立たないように画素密度
を高密度化することが困難であるという課題があった。
また、図、図10に示した発光素子では、発光素子を
稠密に配列することはできるが、印刷によって形成する
必要がある制御電極や配線を、Lだけ浮かして別途配置
したセラミック板10などの平板上に形成し、その制御
電極等をリードピン11を介して電極ピン8に接続して
いるため、発光素子の内部構造が複雑化し、コストアッ
プをまねくとともに、信頼性が低下するなどの課題があ
った。
【0014】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、発光素子の配列ピッチの短縮、さ
らには電極構造の簡素化が可能であり、高解像度化、低
コスト化、および高信頼性化が図れる発光素子を得るこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る発光素子は、制御電極の少なくとも一部を真空外囲器
の背面パネル内面に印刷によって形成し、当該発光素子
外部からの信号が印加される電極ピンを、背面パネルに
貫通させてその先端面が背面パネルの内面に露出するよ
うにし、この電極ピンの先端面と背面パネルの内面に形
成された制御電極との電気的な接続を導電ペーストによ
る接続層を用いて行うようにし、背面パネルの内面と同
一平面上に電極ピンの先端面を揃えたものである。
【0016】
【0017】請求項記載の発明に係る発光素子は、
御電極の少なくとも一部を真空外囲器の背面パネル内面
に印刷によって形成し、当該発光素子外部からの信号が
印加される電極ピンを、背面パネルに貫通させてその先
端面が背面パネルの内面に露出するようにし、この電極
ピンの先端面と背面パネルの内面に形成された制御電極
との電気的な接続を導電ペーストによる接続層を用いて
行うようにし、背面パネルの内面より低い位置に電極ピ
ンの先端面を配置したものである。
【0018】請求項記載の発明に係る発光素子は、
御電極の少なくとも一部を真空外囲器の背面パネル内面
に印刷によって形成し、当該発光素子外部からの信号が
印加される電極ピンを、背面パネルに貫通させてその先
端面が背面パネルの内面に露出するようにし、この電極
ピンの先端面と背面パネルの内面に形成された制御電極
との電気的な接続を導電ペーストによる接続層を用いて
行うようにし、背面パネルの内面と同一平面上に電極ピ
ンの先端面を揃えるとともに、当該電極ピン先端部周辺
の背面パネルにくぼみを設けたものである。
【0019】請求項記載の発明に係る発光素子は、導
電ペーストをスクリーン印刷することによって接続層を
形成したものである。
【0020】請求項記載の発明に係る発光素子は、絶
縁層で接続層をカバーするようにしたものである。
【0021】
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による発
光素子の要部を示す断面図であり、図2はその細部を詳
細に示す断面図である。図において、1aは前面パネ
ル、1bはこの前面パネル1aに対向して設けられた背
面パネル、1cはこの前面パネル1aと背面パネル1b
とを所定の間隔で隔てて気密に接合する筒状側板による
スペーサであり、1はこれら前面パネル1a、背面パネ
ル1bおよびスペーサ1cによって形成される当該発光
素子の真空外囲器である。2はこの前面パネル1aの内
面にマトリクス状に規則的に塗布されたR、G、B3種
の蛍光体であり、3は各蛍光体2と1対1に対応してマ
トリクス状に配列され、線状に形成されて行あるいは列
方向に平行して架線されているカソード、4はこのカソ
ード3を架線するためのカソード支持電極である。5は
第1の制御電極としての走査電極であり、背面パネル1
bの内面に行方向に印刷によって配置され、走査信号に
従ってカソード3から放出された電子の流れを制御す
る。6は第2の制御電極としてのデータ電極であり、蛍
光体2とカソード3の間に列方向に配置されて、表示デ
ータに従ってカソード3から放出された電子の流れを制
御する。7はカソード3からの放出電子が通過する開口
部として、そのデータ電極6に蛍光体2と対応して開け
られたアパーチャである。なお、これらは図8〜図1
0、あるいは図11、図12に示した従来の発光素子に
おけるそれらと同等のものである。
【0024】また、8は真空外囲器1内の走査電極5等
に発光素子外部からの信号を印加するための電極ピンで
あるが、背面パネル1bを貫通して、この真空外囲器1
の内側にその先端面が、背面パネル1bの内面と同一平
面上に揃えられて露出している点で、図11、図12に
同一符号を付して示した従来の発光素子における電極ピ
ンとは異なっている。12は背面パネル1bの内面に印
刷によって形成された配線層であり、図2には、同一の
行に属する走査電極5の相互を接続するとともに、それ
らを接続すべき電極ピン8の近傍まで導いているものが
代表的に示されている。13はこの配線層をカバーして
いる絶縁層、14はこの絶縁層13に開けられたスルー
ホールであり、図示のものは、印刷にてこの絶縁層13
上に形成される走査電極5を配線層12に電気的に接続
させる役割を果たしている。15は配線層12の絶縁層
13でカバーされていない部分と、電極ピン8の背面パ
ネル1bの内面に露出している先端面との間に、導電ペ
ーストをディスペンサにて塗布することなどによって形
成された接続層であり、図示のものは、背面パネル1b
内面に印刷で形成された走査電極5を、配線層12を介
して電極ピン8の先端面に電気的に接続する役割を果た
している。
【0025】次に動作について説明する。この実施の形
態1における発光素子は従来の発光素子と電気的には同
様に動作し、マトリクス状に配列された各蛍光体2に対
応して設けられたカソード3から放出された熱電子を、
走査電極5に逐次走査信号を印加するとともに、それと
同期してデータ電極6に所定のデータ信号を印加するこ
とによって制御し、高電位(約10kV)の蛍光体2に
衝突させてそれらを選択的に発光させることにより、所
望の表示を得ている。
【0026】ここで、この実施の形態1における発光素
子の電極ピン8は、その先端面が背面パネル1bの内面
と同一平面上に揃って露出するように背面パネル1bを
貫通して配置されているので、電極ピン8を背面パネル
1bのどこから引き出しても背面パネル1bの内面は平
面が保たれる。従って、セラミック板10などの平板を
別途用意しなくとも、カソード3の背面に配置される走
査電極5などの各種電極や、それらの配線のための配線
層12を直接背面パネル1b上に印刷することが可能と
なる。また、それら各種電極や配線層12を導電ペース
トによる接続層15を介して電極ピン8と接続すること
により、背面パネル1bのどこからでも電極ピン8を直
接引き出すことができる。なお、電気的に接続が不要
な、例えばカソード支持電極4と配線層12との間に
は、絶縁層13があるためそれらが短絡することはな
い。
【0027】このように、この実施の形態1による発光
素子によれば、電極ピン8を背面パネル1bのどこから
でも直接引き出すことができるので、大画面ディスプレ
イを構成する際、真空外囲器1の側面から電極ピン8を
引き出していた場合に比べて発光素子を密接して配列す
ることが可能となり、継目を目立たせることなく大画面
ディスプレイの高解像度化を実現することができる。ま
た、各種電極や配線層12を背面パネル1b上に直接印
刷することが可能となり、セラミック板などの平板も不
要となるため、発光素子の構造が簡略化され、製造が容
易となって、発光素子の低コスト化、高信頼性化が可能
になる。
【0028】なお、上記説明においては、背面パネル1
b上に走査電極5を配置したものを示したが、走査電極
5に代えてデータ電極6を配置しても、また走査電極5
とデータ電極6の双方を配置してもよく、上記説明の場
合と同様の効果を奏する。
【0029】実施の形態2.また、上記実施の形態1で
は、背面パネル1bを貫通した電極ピン8の先端面が、
当該背面パネル1bの内面と同一平面上に揃えられてい
る場合について説明したが、電極ピン8の先端面を背面
パネル1bの内面より若干低くへこませるようにしても
よい。図3はそのようなこの発明の実施の形態2による
発光素子の細部を示す断面図である。図において、1b
は背面パネルであり、12はこの背面パネル1bの内面
に印刷形成された配線層である。8は背面パネル1bを
貫通してその先端面がこの背面パネル1bの内側に露出
している電極ピンであり、その先端面が背面パネル1b
の内面と同一平面にまで達していない点で、図2に同一
符号を付した実施の形態1のものとは異なっている。1
5はこの電極ピン8の先端面が背面パネル1bの内面と
同一平面にまで達しないことによって形成される凹部を
埋めて、配線層12と電極ピン8とを電気的に接続して
いる、導電ペーストによる接続層である。
【0030】ここで、実施の形態1のように、背面パネ
ル1bを貫通した電極ピン8の先端面を、当該背面パネ
ル1bの内面と同一平面上に揃えた場合、ディスペンサ
にて導電ペーストを塗布することによって接続層15を
形成した場合、その厚さを均一化することは困難であ
る。従って、電極ピン8の先端面付近で電気的導通を確
実に得るために十分な量の導電ペーストを必ずしも確保
することができず、接続の信頼性が低下するといった問
題点が生じる。しかしながら、この実施の形態2におい
ては、電極ピン8の先端面を背面パネル1bの内面より
若干低くへこませているので、そこに形成される凹部に
十分な量の導電ペーストが溜り、接続に必要な導電ペー
ストが確保されて、接続層15における電気的接続の信
頼性が改善される。
【0031】実施の形態3.なお、上記実施の形態2で
は、電気的導通を確実に得るために十分な量の導電ペー
ストを確保するため、電極ピン8の先端面を背面パネル
1bの内面より若干低くへこませて凹部を形成する場合
について説明したが、電極ピン8の先端面を背面パネル
1bの内面と同一平面上に揃えたまま、背面パネル1b
の電極ピン8の先端部周辺にくぼみを設けるようにして
もよい。図4はそのようなこの発明の実施の形態3によ
る発光素子の細部を示す断面図である。図において、1
bは背面パネル、8は背面パネル1bを貫通して、その
先端面がこの背面パネル1bの内面と同一平面上に揃え
られて露出している電極ピン、12はこの背面パネル1
bの内面に印刷形成された配線層である。16は電極ピ
ン8の先端部周辺の背面パネル1bに設けられたくぼみ
であり、15はこのくぼみ16によって形成される凹部
を埋めて、配線層12と電極ピン8とを電気的に接続し
ている、導電ペーストによる接続層である。
【0032】ここで、実施の形態2のように、電極ピン
8の先端面を背面パネル1bの内面より若干低くへこま
せることにより凹部を形成した場合、背面パネル1bを
構成するガラス材が、背面パネル1bの整形時に電極ピ
ン8の先端面上に流れ込み、電極ピン8の先端面の露出
している面積が少なくなる場合がある。その結果、電気
的導通を確実に得るために十分な接続面積が確保でき
ず、導通の信頼性の低下を招くことがある。しかしなが
ら、この実施の形態3においては、電極ピン8の先端面
を背面パネル1bの内面と同一平面上に揃えるととも
に、背面パネル1bの当該電極ピン8の先端部周辺にく
ぼみ16を設けているので、電極ピン8の先端面上に背
面パネル1bのガラス材が流れ込むことがなくなり、こ
のくぼみ16に十分な量の導電ペーストが確保され、さ
らにこのくぼみ16内では、電極ピン8の先端部の周面
も露出していて導電ペーストと接触するため、接続層1
5における電気的接続の信頼性をさらに向上させること
ができる。なお、ここで電極ピン8の先端の高さは、そ
れほど厳密に管理する必要はない。
【0033】実施の形態4.また、上記実施の形態1〜
3では、ディスペンサにて導電ペーストを塗布すること
によって接続層15を形成する場合について説明した
が、導電ペーストをスクリーン印刷することによって接
続層15を形成するようにしてもよい。
【0034】実施の形態1〜3のように、導電ペースト
をディスペンサにて塗布して接続層15を形成した場
合、その厚みを均一化することが困難であったため、形
成された接続層15の導電ペーストにクラックが入りや
すく、電気的接続の信頼性の低下を招いていた。それに
対して、この実施の形態4では接続層15の厚みを均一
化するため、導電ペーストをスクリーン印刷することに
よって接続層15を形成している。この接続層15を形
成するスクリーン印刷の工程は、他の走査電極5などの
制御電極や配線層12の形成と同様の工程でもあり、そ
の厚みおよび位置を正確にコントロールできるので、電
気的接続の信頼性を大幅に改善することができ、その製
造も容易なものとなる。
【0035】実施の形態5.図5はこの発明の実施の形
態5による発光素子の細部を示す断面図である。図にお
いて、1bは背面パネルであり、8は背面パネル1bを
貫通して、その先端面がこの背面パネル1bの内面と同
一平面上に揃えられて露出している電極ピンである。1
2はこの背面パネル1bの内面に印刷形成された配線層
であり、13はこの配線層12をカバーする絶縁層、1
4はこの絶縁層13に開けられたスルーホールである。
15は配線層12と電極ピン8とを電気的に接続してい
る接続層であり、17は絶縁層13上に印刷形成され、
スルーホール14を介して配線層12に接続された上層
配線層である。この実施の形態5は接続層15も絶縁層
13でカバーされている点で、上記実施の形態1〜4と
は異なっている。
【0036】ここで、この種の発光素子は製造工程にお
いて、前面パネル1a、背面パネル1bおよびスペーサ
1cなどを封止して真空外囲器1を形成する際などに、
加熱工程を複数回通過する。導電ペーストで形成された
接続層15は酸素雰囲気中で高温にさらされると導電性
が低下し、電気的接続の信頼性が低下する場合がある。
そのため、この実施の形態5においては、電極ピン8の
先端面と配線層12を接続している接続層15を絶縁層
13でカバーしている。その結果、この接続層15を形
成している導電ペーストは酸素から遮断され、加熱工程
において酸化雰囲気に曝されることがなくなるため、導
電性が低下することはなく、良好な電気的特性を得るこ
とができる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、制御電極の少なくとも一部を真空外囲器の背面パ
ネル内面に印刷によって形成し、当該発光素子外部から
の信号が印加される電極ピンを、その先端面が背面パネ
ルの内面に露出するよう背面パネルに貫通させて配置
し、この電極ピンの先端面と背面パネルの内面に形成さ
れた制御電極との電気的な接続を接続層を用いて行うよ
うに構成したので、電極を形成するためのセラミック板
などの平板を用いなくとも、背面パネルから電極ピンを
直接引き出すことが可能となり、発光素子の構造が簡素
化されて、発光素子のコスト低減、高信頼性化を図るこ
とができるとともに、真空外囲器の側面から電極ピンを
引き出す場合に比べて発光素子を稠密に配置することが
可能となって、大画面ディスプレイの高解像度化を実現
できるなどの効果がある。また、背面パネルを貫通して
真空外囲器内に露出している電極ピンの先端面を、背面
パネル内面と同一平面上に揃えるように構成したので、
背面パネルの内面は平面となり、各種制御電極や配線層
を印刷形成することが可能となって発光素子の構造が簡
素化され、発光素子のコスト低減、高信頼性化を図るこ
とができる効果がある。
【0043】
【0044】請求項記載の発明によれば、制御電極の
少なくとも一部を真空外囲器の背面パネル内面に印刷に
よって形成し、当該発光素子外部からの信号が印加され
る電極ピンを、その先端面が背面パネルの内面に露出す
るよう背面パネルに貫通させて配置し、この電極ピンの
先端面と背面パネルの内面に形成された制御電極との電
気的な接続を接続層を用いて行うように構成したので、
電極を形成するためのセラミック板などの平板を用いな
くとも、背面パネルから電極ピンを直接引き出すことが
可能となり、発光素子の構造が簡素化されて、発光素子
のコスト低減、高信頼性化を図ることができるととも
に、真空外囲器の側面から電極ピンを引き出す場合に比
べて発光素子を稠密に配置することが可能となって、大
画面ディスプレイの高解像度化を実現できるなどの効果
がある。 また、背面パネルを貫通して真空外囲器内に露
出している電極ピンの先端面を、背面パネル内面より低
い位置に配置するように構成したので、そこに形成され
る凹部には接続に必要な量の導電ペーストが十分に確保
され、接続層における電気的接続の信頼性を高めること
ができる効果がある。
【0045】請求項記載の発明によれば、制御電極の
少なくとも一部を真空外囲器の背面パネル内面に印刷に
よって形成し、当該発光素子外部からの信号が印加され
る電極ピンを、その先端面が背面パネルの内面に露出す
るよう背面パネルに貫通させて配置し、この電極ピンの
先端面と背面パネルの内面に形成された制御電極との電
気的な接続を接続層を用いて行うように構成したので、
電極を形成するためのセラミック板などの平板を用いな
くとも、背面パネルから電極ピンを直接引き出すことが
可能となり、発光素子の構造が簡素化されて、発光素子
のコスト低減、高信頼性化を図ることができるととも
に、真空外囲器の側面から電極ピンを引き出す場合に比
べて発光素子を稠密に配置することが可能となって、大
画面ディスプレイの高解像度化を実現できるなどの効果
がある。 また、背面パネルを貫通して真空外囲器内に露
出している電極ピンの先端面を、背面パネル内面と同一
平面上に揃えるとともに、背面パネルの電極ピンの先端
部周辺にくぼみを設けるように構成したので、電極ピン
の先端面上に背面パネルのガラス材等が流れ込むことが
なくなり、くぼみには十分な量の導電ペーストが確保さ
れて、電極ピンの先端部の周面も露出して導電ペースト
と接触するようになるため、接続層における電気的接続
の信頼性をさらに向上させることができる効果がある。
【0046】請求項記載の発明によれば、接続層の形
成を導電ペーストのスクリーン印刷によって行うように
構成したので、他の制御電極や配線層と同様の工程でこ
の接続層を形成することができ、発光素子の製造が容易
となってコストダウンが図れるとともに、スクリーン印
刷によって形成された接続層は、その厚みおよび位置を
正確にコントロールすることができ、電気的接続の信頼
性を大幅に改善することができる効果がある。
【0047】請求項記載の発明によれば、接続層を絶
縁層によってカバーするように構成したので、接続層を
形成している導電ペーストは酸素から遮断され、加熱工
程時に酸化雰囲気に曝されることがなくなって、導電性
の低下を防止でき、良好な電気的特性を得ることができ
る効果がある。
【0048】
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による発光素子の要
部を示す断面図である。
【図2】 図1の細部を詳細に示す拡大断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による発光素子の細
部を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による発光素子の細
部を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による発光素子の細
部を示す断面図である。
【図6】 従来の発光素子の一例を示す正面図である。
【図7】 図のA−A’線断面図である。
【図8】 前面パネル部分を取り去った当該発光素子の
要部を示す斜視図である。
【図9】 従来の発光素子の他の一例を示す底面図であ
る。
【図10】 当該発光素子の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 真空外囲器、1a 前面パネル、1b 背面パネ
ル、1c スペーサ、2蛍光体、3 カソード、5 走
査電極(第1の制御電極)、6 データ電極(第2の制
御電極)、8 電極ピン、12 配線層、13 絶縁
層、14 スルーホール、15 接続層、16 くぼ
み。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴山 耕三郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 長谷川 典久 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊 勢電子工業株式会社内 (72)発明者 龍田 和典 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊 勢電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−359850(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 31/15

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内面に複数の蛍光体がマトリクス状
    に配列された前面パネルと、前記各蛍光体のそれぞれに
    対応して設けられたカソードと、行方向に共通に接続さ
    れて前記カソードから放出された熱電子を制御する第1
    の制御電極と、列方向に共通に接続されて前記カソード
    から放出された熱電子を制御する第2の制御電極と、前
    記前面パネルに対向して配置されその内面に前記第1の
    制御電極および第2の制御電極のうちの少なくとも一方
    の制御電極が印刷によって形成されている背面パネル
    と、前記前面パネルと背面パネルを気密に接合して真空
    外囲器を形成するスペーサと、前記背面パネルを貫通し
    てその先端面がこの背面パネルの内面に露出し当該発光
    素子外部からの信号が印加される電極ピンと、前記背面
    パネルの内面に形成された前記制御電極を前記電極ピン
    の先端面に接続するための導電ペーストによる接続層と
    を備え 前記電極ピンの前記真空外囲器内側の先端面を、前記背
    面パネルの内面と同一平面上に揃え た発光素子。
  2. 【請求項2】 その内面に複数の蛍光体がマトリクス状
    に配列された前面パネルと、前記各蛍光体のそれぞれに
    対応して設けられたカソードと、行方向に共通に接続さ
    れて前記カソードから放出された熱電子を制御する第1
    の制御電極と、列方向に共通に接続されて前記カソード
    から放出された熱電子を制御する第2の制御電極と、前
    記前面パネルに対向して配置されその内面に前記第1の
    制御電極および第2の制御電極のうちの少なくとも一方
    の制御電極が印刷によって形成されている背面パネル
    と、前記前面パネルと背面パネルを気密に接合して真空
    外囲器を形成するスペーサと、前記背面パネルを貫通し
    てその先端面がこの背面パネルの内面に露出し当該発光
    素子外部からの信号が印加される電極ピンと、前記背面
    パネルの内面に形成された前記制御電極を前記電極ピン
    の先端面に接続するための導電ペーストによる接続層と
    を備え、 前記 電極ピンの前記真空外囲器内側の先端面を、前記
    面パネルの内面より低くした発光素子。
  3. 【請求項3】 その内面に複数の蛍光体がマトリクス状
    に配列された前面パネルと、前記各蛍光体のそれぞれに
    対応して設けられたカソードと、行方向に共 通に接続さ
    れて前記カソードから放出された熱電子を制御する第1
    の制御電極と、列方向に共通に接続されて前記カソード
    から放出された熱電子を制御する第2の制御電極と、前
    記前面パネルに対向して配置されその内面に前記第1の
    制御電極および第2の制御電極のうちの少なくとも一方
    の制御電極が印刷によって形成されている背面パネル
    と、前記前面パネルと背面パネルを気密に接合して真空
    外囲器を形成するスペーサと、前記背面パネルを貫通し
    てその先端面がこの背面パネルの内面に露出し当該発光
    素子外部からの信号が印加される電極ピンと、前記背面
    パネルの内面に形成された前記制御電極を前記電極ピン
    の先端面に接続するための導電ペーストによる接続層と
    を備え、 前記 電極ピンの前記真空外囲器内側の先端面を、前記
    面パネルの内面と同一平面上に揃えるとともに、前記背
    面パネルの前記電極ピン先端部周辺にくぼみを設けた発
    光素子。
  4. 【請求項4】 接続層が、導電ペーストのスクリーン印
    刷によって形成されたものであることを特徴とする請求
    項1から請求項のうちのいずれか1項記載の発光素
    子。
  5. 【請求項5】 接続層をカバーする絶縁層を設けたこと
    を特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1
    記載の発光素子。
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