JP3415124B2 - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JP3415124B2
JP3415124B2 JP2001142109A JP2001142109A JP3415124B2 JP 3415124 B2 JP3415124 B2 JP 3415124B2 JP 2001142109 A JP2001142109 A JP 2001142109A JP 2001142109 A JP2001142109 A JP 2001142109A JP 3415124 B2 JP3415124 B2 JP 3415124B2
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cathode
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Noritake Itron Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、競技場等におい
て使用される、大画面ディスプレイを構成するための発
光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は大画面ディスプレイを構成するた
めの従来の発光素子の概略を示す正面図、図9はそれを
図8のA−A’線で切断した断面図、図10は前面パネ
ル部分を取り去った当該発光素子の要部を示す斜視図で
ある。図8および図9において、1は当該発光素子の排
気された真空外囲器であり、2はこの発光素子にマトリ
クス状に規則的に塗布されたR(赤)、G(緑)、B
(青)の3種類の蛍光体である。このような発光素子を
多数配列することによってカラー表示が可能な大画面デ
ィスプレイを構成することができる。
【0003】また、図9において、1aはこの発光素子
の表示部となる前面パネル、1bはこの前面パネル1a
に対向して設けられ、各種電極が配置される基板として
の背面パネル、1cはこの前面パネル1aと背面パネル
1bとを所定の間隔で隔てて気密に接合する筒状側板に
よるスペーサであり、これら前面パネル1a、背面パネ
ル1bおよびスペーサ1cによって、当該発光素子の真
空外囲器1が形成される。なお、前記蛍光体2はこの真
空外囲器1内の前面パネル1aの内面にマトリクス状に
配列されており、それら各蛍光体2にはそれぞれ約10
kV程度の高電圧が印加されている。
【0004】さらに、図9および図10において、3は
線状に形成されて、行あるいは列方向に平行して架線さ
れているカソードであり、4はこのカソード3を架線す
るためのカソード支持電極である。カソード3は各蛍光
体2と1対1に対応して用意され、カソード支持電極4
によって真空外囲器1の背面パネル1b上にマトリクス
状に配列されている。5は第1の制御電極としての走査
電極であり、走査信号に従ってカソード3から放出され
た電子の流れを制御する。6は第2の制御電極としての
データ電極であり、表示データに従ってカソード3から
放出された電子の流れを制御する。7はカソード3から
の放出電子が通過する開口部として、データ電極6に蛍
光体2と対応して開けられたアパーチャである。なお、
この走査電極5は背面パネル1bの内面上に行方向に配
置され、データ電極6は蛍光体2とカソード3の間に列
方向に配置されている。また、図9において、8は真空
外囲器1内の走査電極5等に発光素子外部からの信号を
印加するための電極ピンであり、図10において、9は
真空外囲器1の排気を行うための排気部である。
【0005】次に動作について説明する。このように構
成された従来の発光素子の動作の基本原理は、カソード
3から放出された熱電子を加速して陽極である蛍光体2
に衝突させることにより、蛍光体2を励起して発光せし
めるものである。すなわち、カソード3から放出された
熱電子は走査電極5とデータ電極6の電位の組合わせに
より、次の様に制御される。
【0006】まず、走査電極5およびデータ電極6の電
位がともにカソード3に対して正の場合には、カソード
3の近傍は正電位となるのでカソード3から電子が放出
される。このカソード3より放出された電子は、データ
電極6のアパーチャ7を通過して対応する蛍光体2に達
し、蛍光体2を発光せしめる。また、走査電極5の電位
が正で、データ電極6が負の場合には、データ電極6の
負電位によってカソード3近傍から放出された電子が蛍
光体2に到達することはできず、蛍光体2は発光しな
い。走査電極5が負で、データ電極6が正の場合も同様
に、走査電極5の負電位によってカソード3近傍の電位
が負になり、熱電子の放出が抑制される。ここで、カソ
ード3は走査電極5側に近づけて架線されており、カソ
ード3から放出された電子は、走査電極5の電界の影響
を強く受ける。さらに、走査電極5、データ電極6がと
もに負の場合には、カソード3近傍の電位が負になり、
熱電子の放出が抑制される。
【0007】この結果、正の電位が印加されている走査
電極5とデータ電極6との交点に位置するカソード3か
ら放出された電子のみが、データ電極6のアパーチャ7
を通過することができ、それに対応した蛍光体2だけが
発光することになる。このようにして、走査電極5に逐
次走査信号を印加するとともに、それと同期してデータ
電極6に所定のデータ信号を印加することによって、所
望の表示を得ることができる。ここで、カソード3には
直熱型の線状カソードが使用される。これは所定の電流
が流れることにより加熱されて熱電子の放出がなされる
もので、消費電力が小さいことが特徴である。またカソ
ード3から放出される電子が各蛍光体2に均一に照射さ
れるように、カソード3は各蛍光体2に対応して1本ず
つ架線されている。
【0008】このような発光素子を多数配列して大画面
ディスプレイを形成する場合、発光素子の電極ピン8は
図9に示すように、背面パネル1bとスペーサ1cの封
止部の界面から発光素子の側面側に引き出されているた
め、隣接する発光素子の電極ピン8が互いに接触しない
ように、発光素子間に所定の間隔をあけておくことが必
要であった。それに伴って、図8に示すように、隣接す
る発光素子の蛍光体2の間には継目の幅相当のギャップ
g1 が生じ、各発光素子の継目が目立たないようにする
ために、発光素子内の各蛍光体2の間にもそれと同等の
ギャップg2 を設ける必要があった。
【0009】ここで、上記説明では4×4画素の発光素
子の例について示したが、この種の発光素子を用いて形
成される大画面ディスプレイは、高解像度化、低コスト
化が必要であるため、実際には発光素子内の画素数を増
やし、一般にはm×n画素の発光素子が使用されてい
る。発光素子の画素密度が高くなると、発光素子内の蛍
光体2の相互間のギャップg2 も小さくすることが必要
になるが、図9に示すように、背面パネル1bとスペー
サ1cの封止部の界面から側方に電極ピン8を引き出し
ているので、発光素子の間隔を狭くするにも限度があ
り、発光素子内の蛍光体2相互のギャップg2 のみを小
さくすると、隣接する発光素子の蛍光体2の間のギャッ
プg1 との差が大きくなり、継目が目立ち易くなる。
【0010】このような問題を解決するため、例えば図
11および図12に示すような、電極ピン8が背面パネ
ル1bを貫通する形式のものも提案されている。図にお
いて、1は真空外囲器、1aは前面パネル、1bは背面
パネル、1cはスペーサであり、6はデータ電極であ
る。8は背面パネル1bより真空外囲器1内に貫通した
電極ピンであり、この電極ピン8には背面パネル1bと
膨張率が同等の材料が使用されている。10は背面パネ
ル1bに配置されていたカソードや走査電極などが配置
されるセラミック板であり、ここではそのカソードや走
査電極などの図示は省略している。11はこのセラミッ
ク板10上の走査電極などと電極ピン8とを接続するた
めのリードピンであり、このリードピン11にはセラミ
ック板10と膨張率が同等の材料が使用されている。
【0011】このように、電極ピン8を背面パネル1b
を貫通させて真空外囲器1内に導入すれば、発光素子を
より稠密に配列することが可能となる。しかしながら、
走査電極などの各種制御電極や配線をスクリーン印刷等
で形成する場合、印刷する面は平面でなければならない
が、電極ピン8が真空外囲器1内に貫通するため、背面
パネル1b上にそれらを印刷することが難しくなる。従
って、印刷によって形成する必要がある制御電極や配線
をセラミック板10などの平板上に形成し、このセラミ
ック板10上の制御電極や配線を、リードピン11を介
して電極ピン8に接続している。なお、その場合、セラ
ミック板10は背面パネル1bから所定の寸法Lだけ浮
かして配置している。
【0012】なお、このような従来の発光素子に関連の
ある技術が記載されている文献としては、例えば特開平
2−295031号公報、実開昭62−149156号
公報などがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の発光素子は以上
のように構成されているので、図8〜図10に示した発
光素子では、発光素子の電極が背面パネル1bとスペー
サ1cの封止部の界面から側方に引き出されているた
め、発光素子を多数配列する際に、隣接する発光素子の
電極が互いに接触しないように発光素子間に所定の間隔
が必要となり、発光素子の継目が目立たないように画素
密度を高密度化することが困難であるという課題があっ
た。また、図11、図12に示した発光素子では、発光
素子を稠密に配列することはできるが、印刷によって形
成する必要がある制御電極や配線を、Lだけ浮かして別
途配置したセラミック板10などの平板上に形成し、そ
の制御電極等をリードピン11を介して電極ピン8に接
続しているため、発光素子の内部構造が複雑化し、コス
トアップをまねくとともに、信頼性が低下するなどの課
題があった。
【0014】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、発光素子の配列ピッチの短縮、さ
らには電極構造の簡素化が可能であり、高解像度化、低
コスト化、および高信頼性化が図れる発光素子を得るこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る発光素子は、背面パネル内面に配線層を印刷によって
形成してそれを絶縁層でカバーするとともに、この絶縁
層上にカソード支持電極または第2の制御電極を配置
し、それらを、導電ペーストによる導電層によって、絶
縁層に開けられたスルーホールを介して配線層に電気的
に接続し、かつ、配線層に固定するものである。
【0016】請求項2記載の発明に係る発光素子は、背
面パネル内面に配線層を印刷によって形成してそれを絶
縁層でカバーするとともに、この絶縁層上にカソード支
持電極または第2の制御電極を配置し、それらを、導電
ペーストによる導電層によって、絶縁層上に配置され絶
縁層に開けられたスルーホールを介して配線層に電気的
に接続するリード層に固定し、かつ、リード層及びスル
ーホールを介して配線層に電気的に接続するものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 参考例1.図1は参考例1による発光素子の要部を示す
断面図であり、図2はその細部を詳細に示す断面図であ
る。図において、1aは前面パネル、1bはこの前面パ
ネル1aに対向して設けられた背面パネル、1cはこの
前面パネル1aと背面パネル1bとを所定の間隔で隔て
て気密に接合する筒状側板によるスペーサであり、1は
これら前面パネル1a、背面パネル1bおよびスペーサ
1cによって形成される当該発光素子の真空外囲器であ
る。2はこの前面パネル1aの内面にマトリクス状に規
則的に塗布されたR、G、B3種の蛍光体であり、3は
各蛍光体2と1対1に対応してマトリクス状に配列さ
れ、線状に形成されて行あるいは列方向に平行して架線
されているカソード、4はこのカソード3を架線するた
めのカソード支持電極である。5は第1の制御電極とし
ての走査電極であり、背面パネル1bの内面に行方向に
印刷によって配置され、走査信号に従ってカソード3か
ら放出された電子の流れを制御する。6は第2の制御電
極としてのデータ電極であり、蛍光体2とカソード3の
間に列方向に配置されて、表示データに従ってカソード
3から放出された電子の流れを制御する。7はカソード
3からの放出電子が通過する開口部として、そのデータ
電極6に蛍光体2と対応して開けられたアパーチャであ
る。なお、これらは図8〜図10、あるいは図11、図
12に示した従来の発光素子におけるそれらと同等のも
のである。
【0018】また、8は真空外囲器1内の走査電極5等
に発光素子外部からの信号を印加するための電極ピンで
あるが、背面パネル1bを貫通して、この真空外囲器1
の内側にその先端面が、背面パネル1bの内面と同一平
面上に揃えられて露出している点で、図11、図12に
同一符号を付して示した従来の発光素子における電極ピ
ンとは異なっている。12は背面パネル1bの内面に印
刷によって形成された配線層であり、図2には、同一の
行に属する走査電極5の相互を接続するとともに、それ
らを接続すべき電極ピン8の近傍まで導いているものが
代表的に示されている。13はこの配線層をカバーして
いる絶縁層、14はこの絶縁層13に開けられたスルー
ホールであり、図示のものは、印刷にてこの絶縁層13
上に形成される走査電極5を配線層12に電気的に接続
させる役割を果たしている。15は配線層12の絶縁層
13でカバーされていない部分と、電極ピン8の背面パ
ネル1bの内面に露出している先端面との間に、導電ペ
ーストをディスペンサにて塗布することなどによって形
成された接続層であり、図示のものは、背面パネル1b
内面に印刷で形成された走査電極5を、配線層12を介
して電極ピン8の先端面に電気的に接続する役割を果た
している。
【0019】次に動作について説明する。この参考例1
における発光素子は従来の発光素子と電気的には同様に
動作し、マトリクス状に配列された各蛍光体2に対応し
て設けられたカソード3から放出された熱電子を、走査
電極5に逐次走査信号を印加するとともに、それと同期
してデータ電極6に所定のデータ信号を印加することに
よって制御し、高電位(約10kV)の蛍光体2に衝突
させてそれらを選択的に発光させることにより、所望の
表示を得ている。
【0020】ここで、この参考例1における発光素子の
電極ピン8は、その先端面が背面パネル1bの内面と同
一平面上に揃って露出するように背面パネル1bを貫通
して配置されているので、電極ピン8を背面パネル1b
のどこから引き出しても背面パネル1bの内面は平面が
保たれる。従って、セラミック板10などの平板を別途
用意しなくとも、カソード3の背面に配置される走査電
極5などの各種電極や、それらの配線のための配線層1
2を直接背面パネル1b上に印刷することが可能とな
る。また、それら各種電極や配線層12を導電ペースト
による接続層15を介して電極ピン8と接続することに
より、背面パネル1bのどこからでも電極ピン8を直接
引き出すことができる。なお、電気的に接続が不要な、
例えばカソード支持電極4と配線層12との間には、絶
縁層13があるためそれらが短絡することはない。
【0021】このように、この参考例1による発光素子
によれば、電極ピン8を背面パネル1bのどこからでも
直接引き出すことができるので、大画面ディスプレイを
構成する際、真空外囲器1の側面から電極ピン8を引き
出していた場合に比べて発光素子を密接して配列するこ
とが可能となり、継目を目立たせることなく大画面ディ
スプレイの高解像度化を実現することができる。また、
各種電極や配線層12を背面パネル1b上に直接印刷す
ることが可能となり、セラミック板などの平板も不要と
なるため、発光素子の構造が簡略化され、製造が容易と
なって、発光素子の低コスト化、高信頼性化が可能にな
る。
【0022】なお、上記説明においては、背面パネル1
b上に走査電極5を配置したものを示したが、走査電極
5に代えてデータ電極6を配置しても、また走査電極5
とデータ電極6の双方を配置してもよく、上記説明の場
合と同様の効果を奏する。
【0023】参考例2.また、上記参考例1では、背面
パネル1bを貫通した電極ピン8の先端面が、当該背面
パネル1bの内面と同一平面上に揃えられている場合に
ついて説明したが、電極ピン8の先端面を背面パネル1
bの内面より若干低くへこませるようにしてもよい。図
3はそのような参考例2による発光素子の細部を示す断
面図である。図において、1bは背面パネルであり、1
2はこの背面パネル1bの内面に印刷形成された配線層
である。8は背面パネル1bを貫通してその先端面がこ
の背面パネル1bの内側に露出している電極ピンであ
り、その先端面が背面パネル1bの内面と同一平面にま
で達していない点で、図2に同一符号を付した参考例1
のものとは異なっている。15はこの電極ピン8の先端
面が背面パネル1bの内面と同一平面にまで達しないこ
とによって形成される凹部を埋めて、配線層12と電極
ピン8とを電気的に接続している、導電ペーストによる
接続層である。
【0024】ここで、参考例1のように、背面パネル1
bを貫通した電極ピン8の先端面を、当該背面パネル1
bの内面と同一平面上に揃えた場合、ディスペンサにて
導電ペーストを塗布することによって接続層15を形成
した場合、その厚さを均一化することは困難である。従
って、電極ピン8の先端面付近で電気的導通を確実に得
るために十分な量の導電ペーストを必ずしも確保するこ
とができず、接続の信頼性が低下するといった問題点が
生じる。しかしながら、この参考例2においては、電極
ピン8の先端面を背面パネル1bの内面より若干低くへ
こませているので、そこに形成される凹部に十分な量の
導電ペーストが溜り、接続に必要な導電ペーストが確保
されて、接続層15における電気的接続の信頼性が改善
される。
【0025】参考例3.なお、上記参考例2では、電気
的導通を確実に得るために十分な量の導電ペーストを確
保するため、電極ピン8の先端面を背面パネル1bの内
面より若干低くへこませて凹部を形成する場合について
説明したが、電極ピン8の先端面を背面パネル1bの内
面と同一平面上に揃えたまま、背面パネル1bの電極ピ
ン8の先端部周辺にくぼみを設けるようにしてもよい。
図4はそのような参考例3による発光素子の細部を示す
断面図である。図において、1bは背面パネル、8は背
面パネル1bを貫通して、その先端面がこの背面パネル
1bの内面と同一平面上に揃えられて露出している電極
ピン、12はこの背面パネル1bの内面に印刷形成され
た配線層である。16は電極ピン8の先端部周辺の背面
パネル1bに設けられたくぼみであり、15はこのくぼ
み16によって形成される凹部を埋めて、配線層12と
電極ピン8とを電気的に接続している、導電ペーストに
よる接続層である。
【0026】ここで、参考例2のように、電極ピン8の
先端面を背面パネル1bの内面より若干低くへこませる
ことにより凹部を形成した場合、背面パネル1bを構成
するガラス材が、背面パネル1bの整形時に電極ピン8
の先端面上に流れ込み、電極ピン8の先端面の露出して
いる面積が少なくなる場合がある。その結果、電気的導
通を確実に得るために十分な接続面積が確保できず、導
通の信頼性の低下を招くことがある。しかしながら、こ
の参考例3においては、電極ピン8の先端面を背面パネ
ル1bの内面と同一平面上に揃えるとともに、背面パネ
ル1bの当該電極ピン8の先端部周辺にくぼみ16を設
けているので、電極ピン8の先端面上に背面パネル1b
のガラス材が流れ込むことがなくなり、このくぼみ16
に十分な量の導電ペーストが確保され、さらにこのくぼ
み16内では、電極ピン8の先端部の周面も露出してい
て導電ペーストと接触するため、接続層15における電
気的接続の信頼性をさらに向上させることができる。な
お、ここで電極ピン8の先端の高さは、それほど厳密に
管理する必要はない。
【0027】参考例4.また、上記参考例1〜3では、
ディスペンサにて導電ペーストを塗布することによって
接続層15を形成する場合について説明したが、導電ペ
ーストをスクリーン印刷することによって接続層15を
形成するようにしてもよい。
【0028】参考例1〜3のように、導電ペーストをデ
ィスペンサにて塗布して接続層15を形成した場合、そ
の厚みを均一化することが困難であったため、形成され
た接続層15の導電ペーストにクラックが入りやすく、
電気的接続の信頼性の低下を招いていた。それに対し
て、この参考例4では接続層15の厚みを均一化するた
め、導電ペーストをスクリーン印刷することによって接
続層15を形成している。この接続層15を形成するス
クリーン印刷の工程は、他の走査電極5などの制御電極
や配線層12の形成と同様の工程でもあり、その厚みお
よび位置を正確にコントロールできるので、電気的接続
の信頼性を大幅に改善することができ、その製造も容易
なものとなる。
【0029】参考例5.図5は参考例5による発光素子
の細部を示す断面図である。図において、1bは背面パ
ネルであり、8は背面パネル1bを貫通して、その先端
面がこの背面パネル1bの内面と同一平面上に揃えられ
て露出している電極ピンである。12はこの背面パネル
1bの内面に印刷形成された配線層であり、13はこの
配線層12をカバーする絶縁層、14はこの絶縁層13
に開けられたスルーホールである。15は配線層12と
電極ピン8とを電気的に接続している接続層であり、1
7は絶縁層13上に印刷形成され、スルーホール14を
介して配線層12に接続された上層配線層である。この
参考例5は接続層15も絶縁層13でカバーされている
点で、上記参考例1〜4とは異なっている。
【0030】ここで、この種の発光素子は製造工程にお
いて、前面パネル1a、背面パネル1bおよびスペーサ
1cなどを封止して真空外囲器1を形成する際などに、
加熱工程を複数回通過する。導電ペーストで形成された
接続層15は酸素雰囲気中で高温にさらされると導電性
が低下し、電気的接続の信頼性が低下する場合がある。
そのため、この参考例5においては、電極ピン8の先端
面と配線層12を接続している接続層15を絶縁層13
でカバーしている。その結果、この接続層15を形成し
ている導電ペーストは酸素から遮断され、加熱工程にお
いて酸化雰囲気に曝されることがなくなるため、導電性
が低下することはなく、良好な電気的特性を得ることが
できる。
【0031】実施の形態1.図6はこの発明の実施の形
態1による発光素子の細部を示す断面図である。図にお
いて、1bは背面パネル、12はこの背面パネル1bの
内面に印刷形成された配線層であり、13はこの配線層
12をカバーする絶縁層、14はこの絶縁層13に開け
られたスルーホールである。4はカソード3を支持する
カソード支持電極で、ここでは、このカソード支持電極
4や、背面パネル1bの内面に印刷によって形成されて
いないデータ電極6などによる内部電極の一例として示
されている。18はこの内部電極としてのカソード支持
電極4を、絶縁層13に開けられたスルーホール14を
介して配線層12に電気的に接続し、その固定を行う導
電層であり、この導電層18は例えば、ディスペンサに
て塗布された導電ペーストによって形成されている。
【0032】ここで、1個の発光素子が有する画素数が
増大すると、電極の配線が複雑化するため各種配線は多
層配線を行う必要がある。例えば、図5に示すように背
面パネル1b内面に配線層12を印刷し、さらに絶縁層
13を挟んで走査電極5などの制御電極や上層配線層1
7を印刷し、走査電極5などの制御電極をそれぞれ配線
層12あるいは上層配線層17で接続するとともに、配
線層12と前記制御電極あるいは上層配線層17を、絶
縁層13に設けられたスルーホール14を介して接続す
る。
【0033】一方、この種の発光素子は、背面パネル1
b上に印刷形成された走査電極5などの制御電極以外に
も、カソード3を架線するための支持電極4やカソード
3と蛍光体2の間に配置されたデータ電極6などの内部
電極の配線および固定が必要である。ここで、背面パネ
ル1bの表面には、前述のように印刷形成された走査電
極5などの制御電極や配線層12、上層配線層17など
があり、内部電極を配置する場合、それらの電極や配線
層との短絡が心配される。そのため、この実施の形態1
においては、配線層12をカバーしている絶縁層13上
に内部電極であるカソード支持電極4を配置し、その絶
縁層13に開けられたスルーホール14を介して、配線
層12とその内部電極(カソード支持電極4)とを、デ
ィスペンサにて塗布される導電ペーストによる導電層1
8にて接続するとともに、その固定を行う。その結果、
カソード支持電極4などの内部電極は絶縁層13上に配
置・固定されて、所定の配線層12と電気的に接続さ
れ、他の制御電極(走査電極5等)や配線層との電気的
短絡は解消される。
【0034】実施の形態2.図7はこの発明の実施の形
態2による発光素子の細部を示す断面図である。図にお
いて、1bは背面パネル、12はこの背面パネル1bの
内面に印刷形成された配線層であり、13はこの配線層
12をカバーする絶縁層、14はこの絶縁層13に開け
られたスルーホールである。19はこの絶縁層13に印
刷にて形成され、絶縁層13に開けられたスルーホール
14を介して配線層12に電気的に接続されるリード層
である。4は内部電極の一例として示された、カソード
3を支持するカソード支持電極であり、18は例えばデ
ィスペンサにて塗布された導電ペーストで形成され、こ
の内部電極としてのカソード支持電極4を、リード層1
9に電気的に接続するとともに、機械的にも固定してい
る導電層である。
【0035】ここで、このようなカソード支持電極4な
どの内部電極と印刷形成された配線層12との接続は、
双方が印刷形成された配線層12と上層配線層17との
間、あるいは配線層12と走査電極5などの制御電極と
の間の接続と違って、次のような問題が生じる。すなわ
ち、内部電極(カソード支持電極4)を、絶縁層13の
一部に設けられたスルーホール14を介して、導電層1
8にて配線層12に直接接続した場合、スルーホール1
4の部分では導電ペーストが絶縁層13の厚み分の量だ
け余分に溜り、導電層18の厚みに不均一が生じる。こ
のように導電層18の厚みに不均一が生じると、振動に
よって導電層18の導電ペーストにクラックが発生する
場合があり、そのため電気的接続の信頼性の低下を招く
ことになる。そのため、この実施の形態2においては、
絶縁層13上にリード層19を印刷形成し、それを絶縁
層13に設けたスルーホール14を介して配線層12に
接続するとともに、このリード層19上の平坦部分、即
ち、スルーホール14のない部分に内部電極(カソード
支持電極4)を、ディスペンサにて塗布された導電ペー
ストによる導電層18を用いて接続・固定する。その結
果、カソード支持電極4などの内部電極とリード層19
との接続面は厚みが均一化され、しかも十分な接続面積
が確保されるので、電気的接続の信頼性が向上する。
【0036】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、背面パネル内面に印刷によって形成された配線層
絶縁層でカバーされこの絶縁層上に設けられたカソ
ード支持電極または第2の制御電極が、導電ペーストに
よる導電層によって、絶縁層に開けられたスルーホール
を介して配線層に電気的に接続され、かつ、配線層に固
定されるように構成したので、カソード支持電極や第2
の制御電極は絶縁層上に配置され、印刷形成された制御
電極や配線層との電気的短絡は解消されるため、発光素
子の構造が簡素化されて、解像度の高い発光素子が得ら
れ、さらに発光素子のコストを低減することもできるな
どの効果がある。
【0037】請求項2記載の発明によれば、背面パネル
内面に印刷によって形成された配線層絶縁層でカバー
されこの絶縁層上に設けられたカソード支持電極また
は第2の制御電極が、導電ペーストによる導電層によっ
て、絶縁層上に配置され絶縁層に開けられたスルーホー
ルを介して配線層に電気的に接続するリード層に固定さ
れ、かつ、リード層及びスルーホールを介して配線層に
電気的に接続されるように構成したので、カソード支持
電極や第2の制御電極とリード層とを接続する導電層の
厚みが均一化され、しかも十分な接続面積が確保される
ので、カソード支持電極や第2の制御電極の電気的接続
の信頼性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1による発光素子の要部を示す断面図
である。
【図2】 図1の細部を詳細に示す拡大断面図である。
【図3】 参考例2による発光素子の細部を示す断面図
である。
【図4】 参考例3による発光素子の細部を示す断面図
である。
【図5】 参考例5による発光素子の細部を示す断面図
である。
【図6】 この発明の実施の形態1による発光素子の細
部を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による発光素子の細
部を示す断面図である。
【図8】 従来の発光素子の一例を示す正面図である。
【図9】 図8のA−A’線断面図である。
【図10】 前面パネル部分を取り去った当該発光素子
の要部を示す斜視図である。
【図11】 従来の発光素子の他の一例を示す底面図で
ある。
【図12】 当該発光素子の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 真空外囲器、1a 前面パネル、1b 背面パネ
ル、1c スペーサ、2蛍光体、3 カソード、5 走
査電極(第1の制御電極)、6 データ電極(第2の制
御電極)、8 電極ピン、12 配線層、13 絶縁
層、14 スルーホール、15 接続層、16 くぼ
み、18 導電層、19 リード層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01J 31/15 H01J 31/15 C (72)発明者 柴山 耕三郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 長谷川 典久 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊 勢電子工業株式会社内 (72)発明者 龍田 和典 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊 勢電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−181039(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 63/06 G09F 9/30 320 G09F 9/30 330 G09F 9/30 338 H01J 31/15

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内面に複数の蛍光体がマトリクス状
    に配列された前面パネルと、前記各蛍光体のそれぞれに
    対応して設けられたカソードと、前記カソードを支持す
    るカソード支持電極と、行方向に共通に接続されて前記
    カソードから放出された熱電子を制御する第1の制御電
    極と、列方向に共通に接続されて前記カソードから放出
    された熱電子を制御する、前記蛍光体と前記カソードと
    の間に配置された第2の制御電極と、前記前面パネルに
    対向して配置されその内面に前記第1の制御電極と絶縁
    層でカバーされた配線層が印刷によって形成されている
    背面パネルと、前記前面パネルと前記背面パネルを気密
    に接合して真空外囲器を形成するスペーサと、前記絶縁
    層上に設けられ前記カソード支持電極または前記第2
    の制御電極を、前記絶縁層に開けられたスルーホールを
    介して前記配線層に電気的に接続し、かつ、前記配線層
    に固定する導電ペーストによる導電層とを備えた発光
    素子。
  2. 【請求項2】 その内面に複数の蛍光体がマトリクス状
    に配列された前面パネルと、前記各蛍光体のそれぞれに
    対応して設けられたカソードと、前記カソードを支持す
    るカソード支持電極と、行方向に共通に接続されて前記
    カソードから放出された熱電子を制御する第1の制御電
    極と、列方向に共通に接続されて前記カソードから放出
    された熱電子を制御する、前記蛍光体と前記カソードと
    の間に配置された第2の制御電極と、前記前面パネルに
    対向して配置されその内面に前記第1の制御電極と絶縁
    層でカバーされた配線層が印刷によって形成されている
    背面パネルと、前記前面パネルと前記背面パネルを気密
    に接合して真空外囲器を形成するスペーサと、前記絶縁
    層上に配置されその絶縁層に開けられたスルーホールを
    介して前記配線層に電気的に接続するリード層と、前記
    絶縁層上に設けられた前記カソード支持電極または前記
    第2の制御電極を、前記リード層に固定し、かつ、前記
    リード層及び前記スルーホールを介して前記配線層に電
    気的に接続する、導電ペーストによる導電層とを備えた
    発光素子。
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