JP3228347U - 身体装着型冷房装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使い勝手に優れ、使用中でも外観の悪化や騒音の発生を引き起こすことなく、冷却性能にも優れた身体装着型冷房装置を提供する。【解決手段】装着者からの操作指示の入力を受け付ける操作入力部であるコントローラ30と、ペルチェ素子で構成され、装着者の所定の部位を冷却する冷却部として、肩冷却部11と腰冷却部12と、コントローラ30からの指示に基づいて肩冷却部11および腰冷却部12への通電を制御する本体制御部10と、本体制御部10と肩冷却部11および腰冷却部12とを接続する接続部13、14と、本体制御部10が装着者の背中の中心に位置するように、本体制御部10と肩冷却部11および腰冷却部12と接続部13、14とを装着者の身体に装着させる装着部材の身体装着用ベルト40とを備える。【選択図】図1
Description
本考案は、身体に装着して使用する冷房装置に関する。
近年、異常気象の影響等もあり、熱中症の罹患者が増加傾向にある。熱中症罹患を原因とした事故の発生や死亡者も発生している。昨今の新型コロナウィルスの感染防止対策のため、マスクやフェイスシールド等を装着する必要があることから、熱中症の罹患者が増加することも予想されている。
熱中症対策としてこれまでに種々の提案がなされている。例えば、夏季などの暑い時期や工場等で高温環境下において作業に従事する作業者の熱中症対策を目的として、身体を冷却するために、送風ポンプからの風をホースを介して作業服の中に送り込む空冷装置やファン装置を備えた空調服等が提案されている。
例えば、特許文献1では、外部の空気を取り込むファンを備えてなる空調服であって、空調服が表地と裏地を有しており、空調服の表地と裏地との間の空間に空気の流れを強制的に生じさせることが可能であることを特徴とする空調服が開示されている。
しかしながら、送風ポンプからの風をホースによって作業服内に送り込む空冷装置では、送風ポンプとホースとによって移動が制限される等の使い勝手が悪いという問題がある。
また、空冷装置でもファン装置を備えた空調服でも、装置が生じさせた風が服を膨らませるので、使用中は見栄えが悪くなるという問題があるとともに、送風ポンプの機械音やファンの回転音が大きく耳障りになるという問題がある。
さらに、送風のみでは冷却性能に限界があり、そもそも大して冷やすことはできないという問題がある。
そこで、本考案は、このような問題に鑑みなされたものであり、使い勝手に優れ、使用中でも外観の悪化や騒音の発生を引き起こすことなく、冷却性能にも優れた身体装着型冷房装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る身体装着型冷房装置は、身体に装着して所定の部位を冷却する身体装着型冷房装置であって、装着者からの操作指示の入力を受け付ける操作入力部と、ペルチェ素子で構成され、装着者の所定の部位を冷却する冷却部と、操作入力部からの指示に基づいて冷却部への通電を制御する本体制御部と、本体制御部と冷却部とを接続する接続部と、本体制御部が装着者の背中の中心に位置するように、本体制御部と冷却部と接続部とを装着者の身体に装着させる装着部材とを備えることを特徴とする。
ここで、前記接続部は、可撓性を有する素材で形成されているのが好ましい。
また、前記接続部は、内部に貫通部を有し、前記貫通部が、冷却部からの排熱を通過させる貫通部と、本体制御部から冷却部への通電のための配線を通過させる貫通部とに区分けされているのが好ましい。
さらに、前記冷却部は、装着者の左右の肩部をそれぞれ冷却する肩冷却部と、装着者の左右の腰部をそれぞれ冷却する腰冷却部とで構成され、前記本体制御部と左右の腰冷却部とを接続する接続部は、本体制御部の下方に向かって延出する第1接続部と、第1接続部の端部から逆T字状の継手部材を介して左右方向へ向かって延出する第2接続部とで構成されているのが好ましい。
以上のように、本考案に係る身体装着型冷房装置によれば、本体制御部とペルチェ素子を用いた冷却部とを、可撓性を有する素材で形成された接続部で連結して本体部とし、この本体部を装着部材で身体に装着可能にしているので、容易に装着することができて、使い勝手に優れている。また、冷却部としてペルチェ素子を用いることで、使用中の外観の悪化やファンによる騒音の発生を引き起こすことがなく、優れた冷却性能を発揮することができる。
以下、本考案の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本考案の実施形態の冷却ショルダーの概略構成を示す図である。図2は、冷却ショルダー1の本体部の構成を示す斜視図である。
冷却ショルダー1は、身体に装着して所定の部位を冷却する身体装着型の冷房装置であり、本体制御部10と、肩冷却部11と、腰冷却部12と、接続部13,14と、電源20と、コントローラ30と、身体装着用ベルト40とを備えている。
本体制御部10は、冷却ショルダー1を構成する各部への通電や各部の動作の制御等を行う制御装置であり、着用者が冷却ショルダー1を装着した際には着用者の背中の中心に配置される。本体制御部10は、電源20およびコントローラ30と有線で接続されており、電源20から電力の供給を受け、コントローラ30からはユーザである着用者からの操作指示を受け、各部への通電やユーザの操作に基づく各部の制御を行う。この本体制御部10には、上辺等に開口部が設けられており(図示せず)、その開口部から装置内の熱を排熱させるようになっている。
電源20は、本体制御部10へ電力を供給する電源部である。電源20は、電力供給時に発熱することがあるので、電源20の異常温度を検出するセンサを備えるようにし、異常温度を検出したときにユーザへ通知する通知手段(ランプの明滅や警告音など)を備えているのが好ましい。電源20は、冷却ショルダー1の着用時に着用者の衣服のポケットに収納したり、衣服に取り付けたりするので小型化するのが好ましい。例えば、20,000mA/h以上の性能を有するモバイル用バッテリー等を用いることができる。
コントローラ30は、ユーザの操作指示の入力を受け付ける操作入力部であり、装置全体のON/OFFや、各冷却部のON/OFF、温度の上下調整、例えばエコモードのように電源20から本体制御部10への電力供給量の調整等といったユーザの操作指示の入力を受け付ける。コントローラ30は、着用時に着用者の衣服のポケットに収納したり、衣服に取り付けたりするので小型化するのが好ましく、また、ユーザインターフェースを簡略にするために、装置全体の動作ボタンと温度調整用のボタンだけのような簡易な構成にしてもよい。なお、ここでは、本体制御部10とコントローラ30とを有線接続としているが、無線接続であってもよい。
身体装着用ベルト40は、冷却ショルダー1を着用者の身体に装着できるようにするための部材である。身体に装着できるようにするものであれば紐状の部材等であってもよいが、身体への食い込みや装着時の安定性を考慮すると、図示しているベルト部材とするのが好ましいといえる。なお、いずれの部材であっても、着用者の体型に合わせて長さを調整できるようにしておくのが好ましい。
肩冷却部11は、着用者の肩に接触して冷却する部材であり、着用者の背側の両肩辺りにそれぞれ配置される。肩冷却部11は、ペルチェ素子を用いた電子冷却装置であり、ペルチェ素子(ペルチェモジュール)に直流電圧を印加して生じるペルチェ効果によって着用者の肩を冷却する。
腰冷却部12は、着用者の腰回りに接触して冷却する部材であり、着用者の背側の両腰辺りにそれぞれ配置される。腰冷却部12も、ペルチェ素子を用いた電子冷却装置であり、ペルチェ素子に直流電圧を印加して生じるペルチェ効果によって着用者の腰回りを冷却する。
接続部13と接続部14は、本体制御部10と肩冷却部11、本体制御部10と腰冷却部12とを接続するホース部材である。本体制御部10と肩冷却部11とを接続する接続部14は、本体制御部10の左右それぞれ斜め上方に向かって肩冷却部11が着用者の両肩に位置するように本体制御部10から延出している。本体制御部10と腰冷却部12とを接続する接続部13および接続部14は、まず本体制御部10の下方に向かって接続部13が延出し、延出した接続部13の端部から逆T字状の継手部材を介して接続部14が着用者の腰部で左右方向へ向かい、腰冷却部12が着用者の両腰に位置するように延出する構成となっている。接続部13と接続部14そのものの構成については、後に詳述する。
肩ベルト接続部15は、肩冷却部11の一方の端部にあり、身体装着用ベルト40の肩回りのベルト端部と接続するためのベルト通しである。なお、肩冷却部11の他方の端部は、接続部14に接続されている。
腰ベルト接続部16は、腰冷却部12の一方の端部にあり、身体装着用ベルト40の腰回りのベルト端部と接続するためのベルト通しである。なお、腰冷却部12の他方の端部は、接続部14に接続されている。
図3は、接続部13および接続部14の構成を示す斜視図である。
接続部13および接続部14は、内部に長さ方向に貫通した空洞(貫通部)として、それぞれ区分けされた排熱ライン17とコードライン18とを備えており、可撓性を有する素材(例えば、合成樹脂など)で形成されている。接続部13および接続部14が可撓性を有することにより、屈んだり、身体を捻ったりといった着用者の動きに対して追従させることができ、着用時の快適性に資するものとなる。また、内部に長さ方向に貫通した空洞があることで、素材固有の可撓性によらずとも接続部13および接続部14は、一定の可撓性を有することになる。
排熱ライン17は、装置内で生じた熱気を装置外へ排熱するための通り道として設けられている空洞である。装置内で生じる熱気は、主に肩冷却部11と腰冷却部12において発生する。ペルチェ素子に電流が流れることで発熱するからである。排熱ライン17を通して、肩冷却部11と腰冷却部12において生じた熱は本体制御部10へ導かれ、本体制御部10の開口部から排熱されることになる。
コードライン18は、本体制御部10から肩冷却部11および腰冷却部12への通電のための配線(通電用コード)を通すために設けられている空洞である。排熱ライン17とコードライン18とを仕切って別の空洞とすることで、通電用コードが熱に晒されることがなくなり、通電用コードの早期劣化を抑制することができる。
なお、接続部13は、2つある腰冷却部12からの排熱と通電用コードとを通す必要があるため、接続部14に比べて幅広の構成となっている。また、接続部13と接続部14とを接続する逆T字状の継手部材も、内部に排熱と通電用コードとを通すための貫通部(空洞)が設けられている。
このように構成された冷却ショルダー1は、図4および図5に示すように、装着者の身体に装着して使用する。
図4は、冷却ショルダー1を装着した状態を装着者の左後方から見た図であり、図5は、冷却ショルダー1を装着した状態を装着者の右前方から見た図である。
着用者は、冷却ショルダー1の身体装着用ベルト40に両腕を通して、冷却ショルダー1を背負うようにして装着する。このとき、本体制御部10が着用者の背中の中心に位置するようになっている。身体装着用ベルト40を着用者の正面側に配置されているバックル等の留め具41で留めれば冷却ショルダー1の装着が完了する。ここでは、留め具41を着用者の正面側のお腹付近に配置しているが、胸部付近に留め具41を設けても良いし、複数の留め具41を設けてもよい。
また、身体装着用ベルト40や本体制御部10等の着用者の身体と接触する部位に着用者の体温や心拍を測定するセンサを取り付けて、着用者の体温や心拍に応じて肩冷却部11および腰冷却部12の冷却具合を本体制御部10において制御するように構成してもよい。
このように、本実施形態の冷却ショルダーによれば、本体制御部とペルチェ素子を用いた冷却部とを、可撓性を有する素材で形成された接続部で連結して本体部を構成し、この本体部を背負って身体装着用ベルトで身体に装着できるようにしているので、装着が容易で使い勝手に優れたものとなっている。また、冷却部はペルチェ素子を用いたものであるから、冷却性能にも優れており、使用中でも外観の悪化を招いたり、ファンによる騒音の発生を引き起こしたりすることもない。
以上、本考案に係る身体装着型冷暖房装置について、実施の形態に基づいて説明したが本考案はこれに限定されるものではなく、本考案の目的を達成でき、かつ考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々設計変更が可能であり、それらも全て本考案の範囲内に包含されるものである。
例えば、上記実施の形態では、冷却ショルダーを例に説明したが、上述したように、ペルチェ素子に電流が流れると、一方の面が吸熱、すなわち冷却されて、他方の面は放熱、すなわち、加熱されることになるので、コントローラで通電を切り替える操作を受け付けて、その操作指示に基づいて本体制御部で各冷却部への通電を切り替えることで各冷却部を暖房部へ変更可能にした冷暖房ショルダー、つまり、身体装着型の冷暖房装置として構成することもできる。
また、上記実施の形態では、肩冷却部と腰冷却部とによって、肩と腰とを冷却する例を説明したが、冷却する部位は肩と腰だけに限られるものではなく、左右の脇下や脇腹などのその他の部位を冷却するよう冷却部を配置してもよい。
さらに、上記実施の形態では、電源を本体制御部とは別個独立したものとしたが、本体制御部内に電源を含むような構成としてもよい。
本考案は、身体に装着して使用する身体装着型冷房装置として適用可能である。
1 冷却ショルダー
10 本体制御部
11 肩冷却部
12 腰冷却部
13,14 接続部
15 肩ベルト接続部
16 腰ベルト接続部
17 排熱ライン
18 コードライン
20 電源
30 コントローラ
40 身体装着用ベルト
41 留め具
10 本体制御部
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40 身体装着用ベルト
41 留め具
Claims (4)
- 身体に装着して所定の部位を冷却する身体装着型冷房装置であって、
装着者からの操作指示の入力を受け付ける操作入力部と、
ペルチェ素子で構成され、装着者の所定の部位を冷却する冷却部と、
操作入力部からの指示に基づいて冷却部への通電を制御する本体制御部と、
本体制御部と冷却部とを接続する接続部と、
本体制御部が装着者の背中の中心に位置するように、本体制御部と冷却部と接続部とを装着者の身体に装着させる装着部材とを備える
ことを特徴とする身体装着型冷房装置。 - 前記接続部は、可撓性を有する素材で形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の身体装着型冷房装置。 - 前記接続部は、内部に貫通部を有し、
前記貫通部が、冷却部からの排熱を通過させる貫通部と、本体制御部から冷却部への通電のための配線を通過させる貫通部とに区分けされている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の身体装着型冷房装置。 - 前記冷却部は、装着者の左右の肩部をそれぞれ冷却する肩冷却部と、装着者の左右の腰部をそれぞれ冷却する腰冷却部とで構成され、
前記本体制御部と左右の腰冷却部とを接続する接続部は、本体制御部の下方に向かって延出する第1接続部と、第1接続部の端部から逆T字状の継手部材を介して左右方向へ向かって延出する第2接続部とで構成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の身体装着型冷房装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002766U JP3228347U (ja) | 2020-07-07 | 2020-07-07 | 身体装着型冷房装置 |
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JP2020002766U JP3228347U (ja) | 2020-07-07 | 2020-07-07 | 身体装着型冷房装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2020002766U Active JP3228347U (ja) | 2020-07-07 | 2020-07-07 | 身体装着型冷房装置 |
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JP (1) | JP3228347U (ja) |
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2020
- 2020-07-07 JP JP2020002766U patent/JP3228347U/ja active Active
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