JP6587270B1 - 剣道衣 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の身体にぴったりと着用しながら空気の通り道が確保できる構造と、腰板や胴紐の邪魔にならず、また胴打ちの衝撃により脱落しないファンの取り付け位置とを備えた剣道衣を提供する。【解決手段】外部から空気を内部に取り込むファン4を備えた剣道衣1であって、後身頃12は、ファン4が取り付けられ、外胸紐111を結ぶ高さで、前身頃11及び後身頃12の左右の接合縁13に接合部位が設定され、前記接合部位間より短い長さで繋ぐ後身頃用保形体5が設けられて構成される。【選択図】図15

Description

本発明は、外部から空気を内部に取り込むファンを備えた剣道衣に関する。
藍染された綿生地を二重又は一重とした従来の剣道衣は、吸汗性に優れるが、熱がこもりやすかったり、手入れ(特に洗濯)が難しかったりする。このため、近年、洗濯が容易なメッシュ生地やジャージ生地の剣道衣も見受けられる。メッシュ生地の剣道衣は、部分的又は全体的にメッシュ生地が利用され(例えば特許文献1)、メッシュ生地を通じた放熱作用により着用者の体温上昇が抑制されるので、特に夏場での着用に利点がある。
実登3154107号公報
最近、屋外での作業者に向けて、外部から空気を内部に取り込むファンを備えた空調衣服が散見される。空調衣服は、着用者の身体に対して空間を残して作成され、腰部付近に備えたファンを通じて外部から取り込まれた空気を着用者の身体に沿って流し、袖口や襟と首の間から外部に放出することにより、着用者の身体を冷却する。剣道衣も、ファンを設けることができれば、空調衣服同様の冷却効果が期待される。しかし、剣道衣は、様々な構造的制約があり、空調衣服の構造をそのまま利用できない。
剣道衣は、見栄えよく着用する観点から、できるだけ着用者の身体に密着させて着用させる。具体的には、剣道衣は、前身頃の合わせ部分に設けた内胸紐及び外胸紐を結んで、特に胸及び背中に前身頃及び後身頃を密着させる。このため、空気の通り道となる空間が確保できない。ここで、剣道衣を弛ませて着用すれば空間が確保されるものの、剣道衣の性格として、そのような着用状態が許されない。このように、ファンを備えた剣道衣は、空気の通り道を確保する構造的工夫が必要である。
着用者は、剣道衣を上半身に着用し、下半身に袴を履き、防具である胴を剣道衣の上に装着する。このため、空調服なら腰部に取り付けるファンが、剣道衣では袴の腰板が邪魔になり、腰部に取り付けられない。また、剣道衣は、胴を装着するため、背中で交差する胴紐を避けてファンを取り付ける必要がある。更に、例えば胴打ちの衝撃によりファンが脱落しない位置にファンを取り付ける必要がある。ここで、上述のように、剣道衣が着用者の身体に密着していると、更にファンの取り付け位置に制約が掛かる。
このように、剣道衣は、空調服同様、ファンを腰部に取り付け、空気の通り道を確保して、着用者の身体に沿った空気の流れを形成することが難しいことがわかる。そこで、空調服同様、取り付けたファンにより着用者の冷却効果を期待して、剣道衣について、着用者の身体にぴったりと着用しながら空気の通り道が確保できる構造と、腰板や胴紐の邪魔にならず、また胴打ちの衝撃により脱落しないファンの取り付け位置とを検討した。
検討の結果開発したものが、外部から空気を内部に取り込むファンを備えた剣道衣であって、後身頃は、ファンが取り付けられ、外胸紐を結ぶ高さで、前身頃及び後身頃の左右の接合縁に設定された接合部位を前記接合部位間より短い長さで繋ぐ後身頃用保形体が設けられた剣道衣である。後身頃用保形体は、剣道衣が外胸紐により着用者の身体に密着される高さで、後身頃の内側で着用者の身体に密着し、後身頃が着用者の身体から離れさせた空間を、空気の通り道として形成する。後身頃に取り付けられたファンが外部から取り込む空気は、空気の通り道が形成された着用者の背中に沿って流れる。後身頃のだぶつきを抑制するため、後身頃用保形体は、外胸紐を結ぶ高さに設定された接合部位間より少し長い程度でよい。外胸紐を結ぶ高さは、結んだ外胸紐が剣道衣における上下方向の位置を意味する。
後身頃用保形体は、外胸紐を結ぶ高さに設定された接合部位を繋ぐ線に一致する紐体でもよい。しかし、着用者の身体に密着する支持部材として、前記外胸紐を結ぶ高さに設定された接合部位を繋ぐ線を含み、着用者の身体に接面する幅を有する帯体が好ましい。後身頃用保形体は、接合部位を繋ぐ線を挟んで上下に複数設けられてもよい。また、後身頃用保形体は、後身頃の内側で着用者の身体に密着し、前記後身頃を着用者の身体から離せれば、伸縮性があってもよい。しかし、着用者の身体に密着する支持部材として、後身頃用保形体は、着用者の身体に密着した部分がずれない非伸縮性であることが好ましい。
外胸紐を結ぶ高さに設定された接合部位は、左右対称な位置にあることが好ましいことから、後身頃用保形体は、前身頃及び後身頃の左右の接合縁に接合部位が設定され、前記接合部位間を繋ぐ後身頃の幅より短くされる構成とする。前身頃及び後身頃は、縫着又は溶着により接合する。空気の通り道は、後身頃用保形体が長いほど断面積が大きく形成できることから、前身頃及び後身頃の左右の接合縁に接合部位が設定されると、断面積を大きくできる。また、前身頃及び後身頃の左右の接合縁に接合部位が設定されると、後身頃用保形体が着用者の身体に掛け回されて、全体にわたって着用者の身体に密着できる。
このように後身頃用保形体が設けられた本発明の剣道衣において、ファンは、少なくとも一部が後身頃用保形体にかかる高さで、後身頃に取り付けられるとよい。ファンは、胴を避け、竹刀の打突等の影響を受けない後身頃に取り付けられる。このとき、ファンの少なくとも一部が後身頃用保形体にかかる高さにあると、後身頃用保形体の密着に伴う後身頃の緊張状態によりファンが支えられる。特に、ファンの重心が紐体である後身頃用保形体に一致する高さ又は帯体である後身頃用保形体に含まれる高さにあることが好ましい。
また、ファンは、袴の腰板と胴の交差する胴紐とに挟まれた高さで、後身頃の左右中央に取り付けられるとよい。剣道衣の外胸紐を結ぶ高さは、袴の腰板と胴の交差する胴紐とに挟まれた高さの範囲に含まれる。このため、袴の腰板と胴の交差する胴紐とに挟まれた高さの後身頃に取り付けられたファンは、少なくとも一部が外胸紐を結ぶ高さに設定された接合部位を繋ぐ後身頃用保形体にかかる高さとなる。また、ファンは、後身頃の左右中央に取り付けられると、胴紐を避けて後身頃に取り付けることができる。ファンが2個以上の場合、左右中央に寄せ、前記左右中央を挟んで左右対称に配置する。
本発明の剣道衣は、密着状態で着用しながら空気の通り道が確保して、外部の空気を取り込むファンによる冷却効果が発揮される効果を有する。これは、外胸紐に対抗して、後身頃より内側で着用者に密着する後身頃用保形体を前記後身頃に設けたことによる効果である。後身頃用保形体を設けた周囲の後身頃は、着用者の身体にこそ密着しないが、後身頃用保形体が外胸紐を結ぶ高さで、前身頃及び後身頃の左右の接合縁に設定された接合部位間の長さより少し長い程度であれば、外胸紐を結ぶと一定の緊張状態となり、剣道衣としての審美性を損なうことは少ない。
前身頃及び後身頃の左右の接合縁に設定された接合部位間を繋ぐ後身頃用保形体は、断面積の大きな空気の通り道を形成する。これにより、外部からファンが取り込んだ空気が、着用者の身体のより広い範囲に接触できるようになり、冷却効果が高められる。また、後身頃用保形体が前身頃及び後身頃の左右の接合縁に設定された接合部位間を繋ぐ構成であると、後身頃用保形体全体が着用者の身体に密着し、剣道衣の装着安定性が増す。このほか、前身頃及び後身頃の接合に際して同時に後身頃用保形体も接合できる利点もある。
少なくとも一部が後身頃用保形体にかかる高さにあるファンは、後身頃用保形体の密着により緊張状態となる後身頃に支えられる。これにより、ファンの重みによる後身頃の弛みや折れ曲りが防止される。後身頃の弛みや折れ曲りを防止する効果は、ファンの重心が紐体である後身頃用保形体に一致したり、帯体である後身頃用保形体に含まれる高さにあると、より発揮される。また、袴の腰板と胴の交差する胴紐とに挟まれた高さで、後身頃の左右中央に取り付けられたファンは、腰板及び胴紐の干渉を避けることができ、少なくとも一部が外胸紐を結ぶ高さに設定された接合部位を繋ぐ後身頃用保形体にかかる高さで後身頃に取り付けられるので、後身頃の弛みや折れ曲りを防止する効果も得られる。
本発明を適用した剣道衣の一例を表す正面図である。 本例の剣道衣の背面図である。 前身頃を開いた状態における本例の剣道衣の正面図である。 膨らみ面と通気性面との大小関係を表す正面図である。 膨らみ面付近を拡大した本例の剣道衣の部分平面図である。 保冷剤の出し入れを表す本例の剣道衣の部分正面図である。 膨らみ面用保形体の出し入れを表す本例の剣道衣の部分正面図である。 別例1の膨らみ面用保形体を表す正面図である。 別例2の膨らみ面用保形体を表す正面図である。 後身頃と後身頃用保形体との大小関係を表す正面図である。 後身頃と別例3の後身頃用保形体との大小関係を表す正面図である。 本例の剣道衣の着用状態を表す側面図である。 本例の剣道衣の着用状態を表す縦断面図である。 図12中A−A断面図である。 本例の剣道衣の着用状態を後方から見た斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明が適用される本例の剣道衣1は、図1及び図2に見られるように、正面側から見て、襟16の間に膨らみ面14のた通気性面15が覗き、左脇下付近の前身頃11の内側にバッテリポケット112が設けられている。また、本例の剣道衣1は、背面側から見て、上下中間付近で中央に寄せた一対のファン4が後身頃12に取り付けられ、前記ファン4直上から襟16にかけて左右中央に膨らみ面14が形成されている。
剣道衣1の正面側は、左右の前身頃11から構成される。前身頃11それぞれは、袖17が縫着される袖ぐりの前半分を有し、左側(図1中右側)の前身頃11を閉じる外胸紐111が、前記袖ぐりの下端付近の高さで、右側(図1中左側)の前身頃11の外側と、左側(図1中右側)の襟16とに一対設けられる。また、前身頃11は、袖ぐりから襟16までの幅の肩用補強布122の前半分が上部に縫着されている。襟16は、胸あたりで交差する襟16の部分が襟用面ファスナー161により閉じられ、バッテリポケット112に収納されるバッテリ(図示略)の重さにより下がることが防止される。
剣道衣1の背面側は、脇下付近を境界として、下段の後身頃12と、上段中央の膨らみ面14、そして上段左右の肩切り替え(肩ヨーク)121とから構成される。肩身頃121をなくして、前記肩切り替え121まで連続する生地から後身頃12を構成してもよい。本例の後身頃12は、上縁に沿った中央内側にファン用補強布123が縫着され、前記ファン用補強布123の範囲に2基のファン4を取り付けられている。左右の肩切り替え121は、袖17が縫着される襟ぐりの後半分を有する。また、肩切り替え121は、袖ぐりから襟16までの幅の肩用補強布122の後半分が、上部に縫着されている。
本例の剣道衣1は、図3に見られるように、右側(図3中左側)の前身頃11を閉じる内胸紐131は、外胸紐111より低い位置で、前記前身頃11の内側と、左側(図3中右側)の接合縁13とに一対設けられる。ファン4に接続される給電ケーブル41は、ファン用補強布123の下縁中央に設けられたケーブル用中央ループ124や、左側(図3中右側)の肩切り替え121と後身頃12との縫着ラインに設けられたケーブル用脇横ループ125に通すことにより、後身頃12の内側に沿った一定の範囲に保持される。
膨らみ面14は、上縁の幅が広い略台形状の布片で、上縁142を襟ぐりとして襟16に縫着し、側縁141を左右の肩切り替え121それぞれに縫着し、そして下縁143を後身頃12の上縁に縫着し、後方に膨らませている。このため、襟16が後方に張り出すように湾曲し、着用者の首との間に隙間を形成する(後掲図3参照)。本例の膨らみ面14は、同形状の内面144を内側に宛てがい、側縁141及び下縁143を一体に縫着して袋状としている。膨らみ面用保形体6は、膨らみ面14と内面144との間に、上方から出し入れされる。
本例の膨らみ面14は、襟16との間から内面144の前面側に下ろす膨らみ面用フラップ145を設けている。膨らみ面用フラップ145は、内側に面ファスナーの一方(例えば雄面)を設けている。また、内面144は、前記膨らみ面用フラップ145が重なる範囲に、面ファスナーの他方(例えば雌面)を設けている。これにより、膨らみ面用フラップ145を閉じて面ファスナーの掛合させれば、膨らみ面14と内面144との間に挿入された膨らみ面用保形体6の飛び出しが防止される。
膨らみ面14は、側縁141,151を揃えて通気性面15が縫着される。本例の通気性面15は、上縁152を膨らみ面14及び内面144から離しながら、側縁151を膨らみ面14の側縁141及び内面144の側縁と一体に肩切り替え121と縫着し、下縁153を膨らみ面14の下縁143及び内面144の下縁と一体に後身頃12と縫着して、袋状になっている。上縁152に沿って左右に掛け渡されたゴムベルト155は、メッシュ生地である通気性面15の伸縮性を許容しながら、過度な伸長を抑制する弾性の低いゴムを内蔵するベルトである。
本例の膨らみ面14と通気性面15とは、図4に見られるように、膨らみ面14の幅(側縁141の間隔)Wbpより、通気性面15の幅(側縁151の間隔)Wbsが狭い。このため、両者の側縁141,151を一体に縫着すると、膨らみ面14は通気性面15に対して膨らむ(図5参照)。膨らみ面14の幅Wbpと通気性面15の幅Wbsとの差は、目安として1cm〜5cmが適当である。また、膨らみ面14の幅Wbpと通気性面15の幅Wbsとの差は、上下方向で変化してもよく、例えば袋状とする通気性面15の場合、膨らみ面14の下縁143と通気性面15の下縁153とを同じ長さにしてもよい。
膨らみ面14は、図5に見られるように、弾性を備えた面状の膨らみ面用保形体6を内接させて、通気性面15に対して後方に膨らんだ状態で保形される。本例の膨らみ面14は、内面144を設けて袋状になっている。しかし、内面144は、膨らみ面用フラップ145により膨らみ面14に寄せられ、保持された膨らみ面用保形体6に沿うため、通気性面15との間に、空気の通り道A2となる空間を形成する。本例の空気の通り道A2は、通気性面15の下縁153を後身頃12に縫着することにより、袋状になっている。
袋状の通気性面15は、図6に見られるように、保冷剤154を収納できる。保冷剤154は、空気の通り道A2に収納されているので、空気の通り道A2を通過する空気を冷やすことができる。また、袋状の通気性面15は、上縁152が常時開放されており、保冷剤154が隙間を残して空気の通り道A2に収納されているので、着用者が剣道衣1を着用した状態でも、保冷剤154を自由に出し入れできる。これにより、剣道衣1の着用状態で保冷剤154が効能を失えば、着用者自身の手で新たな保冷剤154に交換できる。
膨らみ面用保形体6は、膨らみ面14に倣った略台形状かつ断面円弧状(図5参照)の樹脂片で、弾性を有する。本例の膨らみ面用保形体6は、内面144から膨らみ面用フラップ145を外して袋状の膨らみ面14に挿入し、前記膨らみ面用フラップ145を閉じた状態で膨らみ面14に内接し、保形する。膨らみ面用保形体6は、膨らみ面14に内接し、側縁が膨らみ面14の側縁141に当接して弾性変形が規制され、緊張状態にあるので、剣道衣1の着用状態で抜き差しが難しい。しかし、剣道衣1を脱いだ状態で膨らみ面用フラップ145を開けば、図7に見られるように、膨らみ面14から簡単に取り出すことができる。
本例の膨らみ面用保形体6は、膨らみ面14にほぼ等しい大きさの略台形状かつ断面円弧状の樹脂片で、膨らみ面14の側縁141に側縁を押し当て、膨らみ面14の四隅に角部を宛てがった状態で膨らみ面14に内接することにより、後方に膨らんだ膨らみ面14を、皺を発生させることなく保形する。膨らみ面14を保形する観点から、例えば上下左右に括れ61を有する別例1の膨らみ面用保形体6(図8参照)や、内部に開口62を有する別例2の膨らみ面用保形体6(図9参照)は、少なくとも角部を膨らみ面14の四隅に宛てがうことで膨らみ面14を保形できることから、本例の膨らみ面用保形体6に代替できる。
本例の後身頃用保形体5は、左右端の幅より中央の幅が狭くなる左右対称な帯体で、胸紐111を結ぶ高さHcsで、前身頃11及び後身頃12の接合縁13に設定された接合部位を結ぶ。帯体である後身頃用保形体5の幅は、胸紐111を結ぶ高さHcsを含んで5
cm〜10cmが適当で、前記胸紐111を結ぶ高さHcsを含む限り、本例のように幅が変化してもよい。接合縁13に設定された接合部位の間隔は、図10に見られるように、後身頃12の幅Wbbに等しい。後身頃用保形体5は、後身頃の幅Wbbより長さWsrが8cm〜12cm短くされる。このため、剣道衣1が着用された状態では、後身頃用保形体5が着用者の背中又は腰に密着した状態で、胸紐111を結ぶ高さHcsで、後身頃12が後方に膨らんで、空気の通り道A1が形成される(後掲図13及び図14参照)。
後身頃用保形体5は、後身頃12の内側にあって空気の通り道A1が形成できれば、帯体に限られない。例えば図11に見られるように、胸紐111を結ぶ高さHcsを挟む上下二段に分かれた紐体である後身頃用保形体5(別例3)でもよい。別例3の後身頃用保形体5は、それぞれに前身頃11及び後身頃12の接合縁13の2点が設定される。紐体である後身頃用保形体5は、別例3のように複数を平行に並べるほか、複数を交差させて、後身頃用保形体5で囲まれた仮想的な平面を形成するとよい。これにより、紐体である後身頃用保形体5が着用者に食い込みにくくなる。
剣道衣1に使用される生地は、藍染された綿生地が基本である。しかし、本発明の剣道衣1のように、着用者の冷却を鑑みた場合、通気性に優れた新素材生地、例えばジャージ用生地や作業服用生地の利用が望ましい。本例の剣道衣1は、前身頃11、外胸紐111、後身頃12、肩補強布122、ファン用補強布123、内胸紐131、膨らみ面14、襟16、袖17、後身頃用保形体5等が、すべて作業服用生地である。特に、膨らみ面14や後身頃用保形体5は、非伸縮性が求められるために作業服用生地が好ましいが、その余は、ジャージ用生地であってもうよい。このように、剣道衣1に使用される生地は、部位に応じて素材を変更しても構わない。
本例の剣道衣1は、着用者7が着用して袴2を履くと、図12に見られるように、背面側のファン4以外、従来同様の外観を呈する。しかし、本例の剣道衣1は、図13に見られるように、背面側内部の腰付近に形成された空気の通り道A1や、背面側内部の背中付近に形成された空気の通り道A2により、全体的に背面側が膨らんでいる。しかし、空気の通り道A1や空気の通り道A2は連続して形成されるほか、空気の通り道A1が腰付近を左右に広く形成されたり、空気の通り道A2が膨らみ面用保形体6により皺のない綺麗な外観を整えることにより、全体として剣道衣1の外観を損ねないようになっている。
空気の通り道A1は、後身頃12の内側で後身頃用保形体5を着用者7の腰73に密着させることにより、前記後身頃用保形体5を挟んだ上下の一定範囲で、図14に見られるように、着用者7の腰73に沿った断面円弧に形成される。本例のファン4は、後身頃用保形体5にかかる高さに配置されているため、空気の通り道A1に連通する。こうして、ファン4が外部から取り込んだ空気は、空気の通り道A1を通じて着用者7の腰73に沿って流れ、広範囲にわたって着用者7の身体に接触し、着用者7を直接冷却するほか、汗を蒸発させながら、上昇していく。
後身頃用保形体5は、形成した空気の通り道A1により、ファン4を着用者7に接触させない働きも有する。また、後身頃用保形体5は、ファン4の重心(通常、ファン4の回転中心付近)が含まれる高さにあることで、着用者7の身体に密着させて緊張状態となった後身頃12の弛みや折れ曲りを防止し、ファン4の垂直姿勢を保つ働きも有する。更に、後身頃用保形体5は、ファン4が外部から取り込む空気が着用者7の身体に直接当たることを避ける働きもある。ファン4が外部から取り込む空気を着用者7の身体に直接当てたい場合、例えば後身頃用保形体5をメッシュ生地で構成するとよい。
空気の通り道A2は、通気性面15を着用者7の背中72に密着させながら、前記通気性面15に対して膨らみ面用保形体5が膨らみ面14を後方に膨らませることにより、通気性面15と膨らみ面14(本例の場合、膨らみ面14に倣った内面144)との間に形成され、着用者7の首71と襟16との間を外部への放出口とする。通気性面15は、下方部分が空気の通り道A1に連通する。ファン4が外部から取り込んだ空気は、従来の空調服同様に一部が袖17を通じて放出されるほか、図15に見られるように、空気の通り道A1から通気性面15を通じて空気の通り道A2に入り、通気性面15を通じて着用者7を直接冷却するほか、汗を蒸発させながら、着用者7の首71と襟16との間から放出される。
空気の通り道A2の大きさは、膨らみ面14が後方に膨らむことにより形成され、前記膨らみ面14の幅にほぼ等しい。これに対し、空気の通り道A1は、上述の通り、着用者7の腰73に沿って幅広く形成される。空気の通り道A2に集められた空気は、袋状となった通気性面15に収納された保冷剤154に接触し、冷却されてから、着用者7の首71と襟16との間から放出される。こうして、本発明の剣道衣1は、特着用者7の首71を冷却し、首71を流れる頚動脈を冷やすことにより、高い冷却効果を発揮する。
膨らみ用保形体6は、後方に膨らんだ膨らみ面14を整形し、審美性を高めるほか、胴3の交差する胴紐31により膨らみ面14が潰れることを防止する働きを有する。膨らみ用保形体6は、胴3の交差する胴紐31に対抗して、膨らみ面14が後方に膨らんだ状態を保持する。本例の膨らみ用保形体6は、断面円弧状の弾性樹脂片であり、着用者7の動きによって胴紐31がずれても、適度に弾性変形しながら、膨らみ面14が後方に膨らんだ状態を保持する。こうして、膨らみ用保形体6が膨らみ面14の膨らんだ状態を保持することにより、空気の通り道A2の潰れることが防止される。
本例のファン4は、後身頃用保形体5にかかる高さで、左右中央に寄せて、2基が後身頃12に取り付けられている。後身頃用保形体5にかかる高さにあるファン4は、胴3の交差する胴紐31より低い高さにあり、また左右中央に寄せることにより、胴紐31に干渉しなくなっている。そして、後身頃用保形体5にかかる高さにあるファン4は、袴2の腰板21より上に配置できる。こうして、後身頃用保形体5を基準としてファン4を配置すると、例えば袴2や胴3が動いてもファン4が袴2や胴3の動きを阻害しなくなり、空調衣服としての剣道衣1が構成できるようになる。
1 剣道衣
11 前身頃
111 外胸紐
112 バッテリポケット
12 後身頃
13 接合縁
14 膨らみ面
144 内面
15 通気性面
154 保冷剤
16 襟
17 袖
2 袴
21 腰板
3 胴
31 胴紐
4 ファン
41 給電ケーブル
5 後身頃用保形体
6 膨らみ面用保形体
61 括れ
62 開口
7 着用者
71 首
72 背中
73 腰
A1 空気の通り道
A2 空気の通り道
Wbb 後身頃の幅
Wsr 後身頃用保形体の長さ
Hcs 胸紐を結ぶ高さ
Wbp 膨らみ面の幅
Wbs 通気性面の幅

Claims (3)

  1. 外部から空気を内部に取り込むファンを備えた剣道衣であって、
    後身頃は、ファンが取り付けられ、外胸紐を結ぶ高さで、前身頃及び後身頃の左右の接合縁に設定された接合部位を前記接合部位間より短い長さで繋ぐ保形体が設けられた剣道衣。
  2. ファンは、少なくとも一部が保形体にかかる高さで、後身頃に取り付けられた請求項1記載の剣道衣。
  3. ファンは、袴の腰板と胴の交差する胴紐とに挟まれた高さで、後身頃の左右中央に取り付けられた請求項1又は2いずれか記載の剣道衣。
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