JP3228250B2 - 微細構造素子とその製造方法 - Google Patents

微細構造素子とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細構造素子とそ
の製造方法に係わり、特に、極微細な電子伝導パスおよ
び電荷蓄積部位の形成を可能にする微細構造素子とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化ならびに量子効果を積
極的に応用した新機能素子の作製においては、ナノメー
ターレベルの微細構造の形成技術が重要となる。その作
製方法としては、光及び電子ビーム露光技術やエッチン
グ技術を中心としたこれまでのLSI製造プロセスの加
工寸法精度を追求する手法や、結晶成長時に生じる2次
元核の自己配列やコロイド粒子の自己配列を応用した手
法が提案されている。しかし、任意の位置に任意の極微
構造を形成するに際して、後者の手法は未だ制御性に乏
しい。従って、近年注目を集めている単電子トランジス
ターやメモリーの開発に当たっては、LSIプロセスの
延長技術を利用したものが主流である。これらの技術で
は、基板表面に塗布したレジスト材料を収束電子ビーム
(電子ビーム露光)などによって描画し形成した微細な
レジストパターンをマスクとして、被加工物をイオンビ
ームや溶液を用いてエッチングすることで微細な素子構
造を作製している。
【0003】上述のLSIプロセスを基盤とした素子作
製技術において、電子ビーム露光時の最小ビーム径は近
年の技術開発に伴い、数ナノメーターレベルにまで達し
ているが、パターン寸法はレジスト材料の解像度限界に
よって制限されているのが現状である。更に、素子作製
においては、レジストをマスクとした基板材料のエッチ
ング工程が必要である。従って、高機能の量子効果素子
の実現に当たっては、露光装置及びレジスト材料の分解
能に伴う加工寸法限界、レジスト材料のエッチング耐性
をはじめとするプロセス間の整合性など、解決すべき様
々な問題点が多く、ナノメーターレベルの任意の極微構
造を高精度且つ簡便に作製可能な技術の実現が要望され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のような問題点を解決するために、特に、ナノメーター
レベルの構造形成技術が要求される素子の中心部分を、
従来のレジスト露光と基板のエッチング工程による手法
を用いることなく、従来技術に比べてさらに微細な素子
構造の形成を簡便に行うことを可能にした新規な微細構
造素子とその製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。即ち、本発明に係わる微
細構造素子の第1態様は、絶縁材料と、この絶縁材料中
に形成した電気的に活性な欠陥サイトとからなり、この
欠陥サイトを複数個、前記欠陥サイト間で電子がトンネ
ルするように近接させて配列して伝導パスを構成したこ
とを特徴とするものであり、叉、第2態様は、絶縁材料
と、この絶縁材料中に形成した電気的に活性な欠陥サイ
トとからなり、前記欠陥サイトを複数個、前記欠陥サイ
ト間で電子がトンネルするように近接させて配列して伝
導パスを構成すると共に、前記伝導パスから孤立した欠
陥サイトにより電荷蓄積部位を構成したことを特徴とす
るものであり、叉、第3態様は、前記電荷蓄積部位を構
成する欠陥サイトは、複数個で集団を形成していること
を特徴とするものであり、叉、第4態様は、前記絶縁材
料は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜又はシリコン酸
窒化膜の何れかであることを特徴とするものである。
【0006】叉、本発明に係わる微細構造素子の製造方
法の第1態様は、絶縁性材料中に複数個の電気的に活性
な欠陥サイトを、前記欠陥サイト間で電子がトンネルす
るように近接させて生成・配列し、極微細な伝導パスを
形成することを特徴とするものであり、叉、第2態様
は、絶縁性材料中に複数個の電気的に活性な欠陥サイト
を、前記欠陥サイト間で電子がトンネルするように近接
させて生成・配列し、極微細な伝導パスを形成すると共
に、前記伝導パスから孤立した欠陥サイトの1つ又は集
を電荷蓄積部位として用いることを特徴とするもので
あり、叉、第3態様は、前記絶縁性材料は、シリコン酸
化膜、シリコン窒化膜叉はシリコン酸窒化膜の何れかで
あることを特徴とするものであり、叉、第4態様は、前
記絶縁性材料中への電気的に活性な欠陥サイトの形成
は、収束電子線、収束イオンビーム又は光照射の何れか
によって行うことを特徴とするものであり、叉、第5態
様は、前記絶縁性材料中への電気的に活性な欠陥サイト
の形成は、走査トンネル顕微鏡の探針から放出した電子
を用いて行うことを特徴とするものであり、叉、第6態
様は、前記絶縁性材料中への前記伝導パスを構成する電
気的に活性な欠陥サイトの生成・配列は、前記絶縁性材
料をはさんだ電極間に高電圧を印加して、この絶縁
料中に電気的に活性な欠陥サイトを形成することによっ
て行うことを特徴とするものであり、叉、第7態様は、
前記電気的に活性な欠陥サイトを含む素子や回路の変更
又は不良素子の修復を行う際、前記絶縁性材料を昇温す
ることによって、前記絶縁性材料中に形成した電気的
活性な欠陥サイトを熱的に修復又は消去することを特徴
としたものであり、叉、第8態様は、収束したレーザー
光を用いて対象とする素子領域を局所的に昇温して、
記絶縁性材料中の電気的に活性な欠陥サイトを修復又は
消去することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係わる微細構造素子とそ
の製造方法は、従来技術のように、微細構造素子の作製
に当たって、半導体や金属材料からなる電子の伝導領域
や電荷蓄積部位を加工によって形成するのではなく、本
来電気伝導性に乏しい絶縁性材料中に電子又は正孔の捕
獲可能な電気的欠陥サイトを、電子・イオンおよび光照
射や高電圧印加によって人為的に形成し且つ配列するこ
とで、絶縁材料中の任意の場所に極微細な電気伝導パス
や電荷蓄積部位を形成して、高機能の微細構造素子を形
成するものである。
【0008】次に、本発明の絶縁性材料中に極微細な電
気伝導パスを形成する微細構造素子とその製造方法につ
いて、図1及び図2を用いて説明する。これらの図は、
絶縁材料(101および202)の両側(両端)を金属
材料(102および201)で挟み込んだ場合であり、
図1に構造図、図2にエネルギーレベル図を示した。
【0009】図2に示したように、一般に絶縁体は広い
バンドギャップを持ち、導体を接合して電圧を印加した
場合でも電子の移動は生じない。しかし、絶縁材料中に
もダングリングボンドなどに代表される構造欠陥が存在
し、バンドギャップ中に欠陥に起因した準位(203)
を形成する。これらの中で電気的に活性なものは電子ト
ラップまたは正孔トラップとして働く。通常のシリコン
デバイスに広く用いられるシリコン熱酸化膜にもこれら
の欠陥サイトが存在するが、欠陥サイト間の距離が数ナ
ノメーター以上離れているために、欠陥サイトを介して
の電気伝導は無視できる。
【0010】本発明では、図1に示したように、絶縁材
料中に上述の欠陥サイト(103)を数ナノメーター以
下の距離で密に生成・配列し、これをナノメーターレベ
ルの電気伝導のチャネルとして用いるものである。絶縁
体中の欠陥サイトがナノメーターレベル以下に接近した
場合(トンネリングが可能な距離範囲内(104)に他
のサイトが存在する場合)、トンネル現象により欠陥サ
イトに捕獲された電子が隣接したサイトへ伝導可能とな
る。
【0011】従って、図1のように、金属電極間をつな
ぐように欠陥サイトが密に配列した際には、欠陥サイト
のチェーンは電気伝導パスとして機能する。また、これ
らの欠陥を絶縁体上の特定領域に密に形成した場合に
は、絶縁材料の特定領域に電荷を蓄積することが可能な
領域を形成することができる(図4参照)。この時、欠
陥サイト間の電子輸送においては、欠陥サイトのエネル
ギー準位が一致した場合には通常の電子のトンネル現象
が、また、欠陥準位のエネルギーレベルが完全に一致し
ていない場合でも熱的な励起効果を考慮したホッピング
伝導機構によって、欠陥サイト間の電子の移動が可能と
なる。
【0012】一方、様々な半導体素子において広く用い
られているシリコン酸化膜(またはシリコン窒化膜やシ
リコン酸窒化膜)には、高エネルギーの電子線やイオ
ン、ならびに光照射により膜中にダングリングボンドを
はじめとする種々の電気的に活性な欠陥が発生する。従
って、本発明では図3に示すように、絶縁性材料中の所
望の領域に収束した電子・イオンまたは光(303)を
照射することで、上述の極微細な伝導パス(304)及
び電荷蓄積領域を形成することが可能となる。特に、電
子照射によって絶縁性材料中に欠陥サイトを生成する際
には、電子のエネルギーによって材料中の共有結合を切
断する必要があるため、10V程度以上の電子エネルギ
ーが必要である。従って、絶縁材料や基板中で発生した
低エネルギー2次電子によって欠陥サイトの生成領域が
広がる恐れはなく、所望の領域に極微細な伝導パスを作
製することができる。
【0013】また、走査トンネル顕微鏡に代表される走
査プローブ技術によって、素子の電極近傍の構造などを
ナノメーターレベルで観測した後に、所望の領域で基板
(301)とプローブ探針(305)間に10V以上の
電圧(306)を印加して、上述の欠陥(304)の生
成を、高精度に位置決めしながら実施することも可能で
ある。
【0014】本発明では、絶縁性材料中に極微細な伝導
パス又は電荷蓄積領域を形成するため、従来技術のよう
に電子ビーム露光とエッチング工程により、絶縁層上に
金属や半導体から成る微細構造を作製する場合に対し
て、素子作製工程が飛躍的に簡便化できる。また、その
伝導パスのスケールは原子レベルの欠陥サイトのチェー
ン構造であり、微細性に関しても従来技術を凌ぐ。さら
に、上述の理由から欠陥サイトの生成位置は、2次電子
の影響を受けることがなく、高精度に位置決めできるた
めに、ナノメーターレベルで伝導パスや電荷蓄積領域の
間隔などの設計が可能となる。
【0015】上述のビーム技術を用いた伝導パスの形成
に対して、電極間の伝導パスの精密な位置決めが不必要
な場合には、電極間に瞬間的に高電圧を印加すること
で、電極間をつなぐ伝導パスを形成することも可能であ
る。加えて、本発明で用いる絶縁体中の欠陥サイトは、
通常の素子動作温度では熱的に安定であるが、絶縁性材
料の原子配列の組み替えが可能な高温領域では熱的な反
応によって消滅する。従って、電極材料などに高融点材
料を用いて素子を作製した場合、基板全体を昇温するこ
とにより欠陥サイトを消滅させ、素子機能や回路の変更
又は不良素子の修復を行うことが可能である。更に、本
工程においては、基板全体を昇温する場合に加えて、収
束した高出力レーザービームを用いて基板表面の特定領
域(特定素子)のみの欠陥サイトを消去することも可能
である。
【0016】
【実施例】以下に、本発明に係わる微細構造素子とその
製造方法の具体例を図4を参照しながら詳細に説明す
る。図4は、本発明に基づく素子作製技術により、単電
子メモリを試作した具体例である。
【0017】先ず、シリコン基板を洗浄して基板表面の
有機汚染および自然酸化膜を除去した後、本基板を石英
炉中で純酸素ガスにより酸化し、基板上に200nm厚
の熱酸化膜(401)を形成した。石英炉での酸化温度
および酸素ガス圧はそれぞれ1000℃、常圧とした。
このシリコン酸化膜試料に電子ビーム露光用のポジ型レ
ジストをスピンコートし、電子ビーム露光手法によっ
て、図4中に示した電極用メタル(402、403、4
04)形成のためのレジストパターンを描画した。現像
処理後、スパッタ蒸着法により電極材料であるタングス
テンを試料表面に蒸着後し、有機溶媒にて上記電子ビー
ムレジストを除去し、図4中に示したタングステン電極
(402、403、404)を形成した。
【0018】この際、各電極の先端部の幅はそれぞれ2
0ナノメーターであり、ソース電極(402)とドレイ
ン電極(403)間隔は30ナノメーター、これらの電
極を結ぶ線とゲート電極(404)との距離は50ナノ
メーターである。その後、電子ビーム露光装置により、
ソース電極(402)とドレイン電極(403)間で電
子線を走査し、シリコン酸化膜中への欠陥生成を行っ
た。電子線照射は、加速電圧50kV、ビーム径5ナノ
メーターとして上記電極間の30ナノメーターの間をラ
インスキャンした。この際の電子線ドーズは10C/c
2であり、照射時の基板温度は室温とした。この高エ
ネルギー電子線照射によりシリコン酸化膜中にSi−O
結合の切断、ならびに電子衝撃脱離現象(ESD)によ
るシリコン酸化膜表面からの酸素原子の脱離に伴う原子
スケールでの欠陥部位が膜中に高密度に生成され、ソー
ス−ドレイン間に極微細な伝導パスが形成される。
【0019】その結果、電子線照射前に比べてソース電
極とドレーン電極間の抵抗値が5桁以上減少した。更
に、同様の電子線ビーム露光条件によってゲート電極
(404)から、先に作製した極微細伝導パス側に向け
て20ナノメーターの伝導パス(407)を作製した。
その後、これらの伝導パスの中点に電子線照射を行い、
電荷蓄積領域(406)を作製した。
【0020】このようにして作製した素子においては、
ソース電極(402)とドレイン電極(403)の間に
形成した欠陥サイトのチェーンが、電流を流す極微細チ
ャネル(405)になり、叉、このチャネル(405)
とゲート電極(404)間に形成した欠陥サイトの集合
部位が電荷蓄積のための微少ドットとして機能する。ゲ
ート電極(404)より微細伝導パス(407)を介し
て電荷蓄積の為のドット(406)に電子を注入した場
合、近接した微細チャネル(405)とドット(40
6)間での電子間のクーロン反発により微細伝導パス
(405)のコンダクタンスが変化する。このため、図
4に示した微細素子では、微小ドットに蓄積された電子
数を検出することが可能であり、単電子メモリとして機
能する。
【0021】本メモリ素子では、ソース−ドレイン間の
固定電圧を200mVとして、初期電流値100pAを
観測した後、ゲート電極(404)に0Vから−2Vま
での電圧印加を行って電荷蓄積ドット(406)に電子
注入を行った際に、単電子注入毎のコンダクタンス変化
によるソース−ドレイン間の不連続な電流変化を観測
し、単電子メモリとしての基本動作を確認した。
【0022】また、これらの微細構造素子を作製後、試
料基板をアルゴンガス雰囲気中にて800℃で10分間
アニールした後に、ソース電極(402)とドレイン電
極(403)間の抵抗を測定したところ、電子線照射に
よって伝導パスを形成する前のレベルに回復し、熱処理
によりシリコン酸化膜中の電気的欠陥が回復したことを
確認した。
【0023】更に、この試料に対して再度電子ビーム露
光工程を施すことで、新たに電極間に伝導パスを形成す
ることに成功し、素子設計の変更や不良素子の修復を実
施することができた。上述の実施例に述べたように、シ
リコン素子における絶縁層としてはシリコン酸化膜が広
く用いられているが、上述の素子作製をシリコン窒化膜
や酸窒化膜上で行うことも可能である。また、これらの
絶縁層の形成方法としては、シリコン基板表面の熱酸化
や窒化処理に加えて、CVDによる堆積手法などが挙げ
られる。それぞれの材料毎に欠陥サイト生成の効率が異
なるため、電子線照射工程を最適化することで、上述の
実施例と同様の構造を形成することができる。
【0024】また、上記の実施例では、伝導パス形成の
ための電子ビーム照射条件を10C/cm2 としたが、
これ以上の電子線ドーズを行った場合にも同様の伝導パ
スを形成可能である。ドーズ量が100C/cm2 以上
の場合、酸化膜中の欠陥生成が更に進行して、膜中の酸
素原子の電子衝撃脱離効果によって組成がSiO相へと
変化する。この場合においても上述のような伝導パスと
しての効果を示す。
【0025】更に、電子ビーム照射による伝導パス形成
法以外にも、イオンビーム照射や短波長の真空紫外光を
絶縁材料に照射する方法が可能である。また、電子ビー
ム照射に際しても上述の実施例で示したような電子ビー
ム露光機を用いる場合だけでなく、走査プローブ顕微鏡
を用いて行うことも可能である。その実施例としては、
図4のようにタングステン電極を形成した基板表面の形
状を原子間力顕微鏡により高分解能で観測して、伝導パ
スを描画すべき位置で、導電体をコートした原子間力顕
微鏡用のカンチレバーと基板間に10V以上の高電圧を
印加しながらプローブを走査することで上記実施例と同
様の伝導パス形成を行った。一方、伝導パスの正確な位
置決めが不必要な場合には、図4中に示したようにソー
ス−ドレイン電極間に100Vの電圧を印加しながらこ
れらの電極間の抵抗をモニターし、抵抗値が5桁以上減
少した時点で電圧印加を停止することで、電極間をつな
ぐ伝導パスの形成が可能であった。
【0026】また、上述の実施例でシリコン酸化膜中の
欠陥を素子基板全体を熱処理することで修復したが、基
板上の特定箇所にレーザー光を照射して局所的に昇温し
ても同様の効果が得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明に係わる微細構造素子とその製造
方法は、上述のように、従来のLSI技術の延長である
露光方法で形成したレジストパターンをエッチングによ
って基板に転写するのではなく、絶縁性材料の任意の位
置に電気的に活性な欠陥サイトを密に発生させること
で、極微細な伝導パスや電荷蓄積領域を形成するもので
ある。
【0028】従って、本発明によれば、従来技術では実
現困難な極微細な素子構造を簡便に作製することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理を説明するための概念図であ
る。
【図2】絶縁体と金属材料のエネルギーレベル図であ
る。
【図3】絶縁体中に極微細伝導パスを形成するための方
法を示す概念図である。
【図4】本発明を用いた単電子メモリ素子の作製例を示
す概念図である。
【符号の説明】
101 絶縁体材料 102 金属電極 103 欠陥サイト 104 捕獲電子がトンネリング可能な範囲 105 印加電圧 201 金属電極 202 絶縁体材料 203 絶縁性材料中の電気的欠陥サイトに起因するエ
ネルギー準位 204 金属材料のフェルミレベル 205 絶縁層の価電子帯下端 206 絶縁層の伝導帯上端 301 基板材料 302 絶縁性材料 303 収束電子ビーム、収束イオンビームまたはレー
ザービーム 304 欠陥サイト 305 走査プローブ顕微鏡用探針 306 印加電圧 401 絶縁性材料 402 ソース電極 403 ドレイン電極 404 ゲート電極 405 極微細伝導パス 406 電荷蓄積領域 407 ゲート用伝導パス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/792

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料と、この絶縁材料中に形成した
    電気的に活性な欠陥サイトとからなり、この欠陥サイト
    複数個、前記欠陥サイト間で電子がトンネルするよう
    に近接させて配列して伝導パスを構成したことを特徴と
    する微細構造素子。
  2. 【請求項2】 絶縁材料と、この絶縁材料中に形成した
    電気的に活性な欠陥サイトとからなり、前記欠陥サイト
    複数個、前記欠陥サイト間で電子がトンネルするよう
    に近接させて配列して伝導パスを構成すると共に、前記
    伝導パスから孤立した欠陥サイトにより電荷蓄積部位を
    構成したことを特徴とする微細構造素子。
  3. 【請求項3】 前記電荷蓄積部位を構成する欠陥サイト
    は、複数個で集団を形成していることを特徴とする請求
    項2記載の微細構造素子。
  4. 【請求項4】 前記絶縁材料は、シリコン酸化膜、シリ
    コン窒化膜又はシリコン酸窒化膜の何れかであることを
    特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の微細構造素
    子。
  5. 【請求項5】 絶縁性材料中に複数個の電気的に活性な
    欠陥サイトを、前記欠陥サイト間で電子がトンネルする
    ように近接させて生成・配列し、極微細な伝導パスを形
    成することを特徴とする微細構造素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 絶縁性材料中に複数個の電気的に活性な
    欠陥サイトを、前記欠陥サイト間で電子がトンネルする
    ように近接させて生成・配列し、極微細な伝導パスを形
    成すると共に、前記伝導パスから孤立した欠陥サイトの
    1つ又は集団を電荷蓄積部位として用いることを特徴と
    する微細構造素子作製方法。
  7. 【請求項7】 前記絶縁性材料は、シリコン酸化膜、シ
    リコン窒化膜叉はシリコン酸窒化膜の何れかであること
    を特徴とする請求項5又は6記載の微細構造素子の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記絶縁性材料中への電気的に活性な
    陥サイトの形成は、収束電子線、収束イオンビーム又は
    光照射の何れかによって行うことを特徴とする請求項5
    乃至7の何れかに記載の微細構造素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記絶縁性材料中への電気的に活性な欠
    陥サイトの形成は、 走査トンネル顕微鏡の探針から放出
    した電子を用いて行うことを特徴とする請求項5乃至7
    の何れかに記載の微細構造素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記絶縁性材料中への前記伝導パスを
    構成する電気的に活性な欠陥サイトの生成・配列は、
    記絶縁性材料をはさんだ電極間に高電圧を印加して、こ
    の絶縁材料中に電気的に活性な欠陥サイトを形成する
    ことによって行うことを特徴とする請求項5乃至の何
    れかに記載の微細構造素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記電気的に活性な欠陥サイトを含む
    素子や回路の変更又は不良素子の修復を行う際、前記絶
    縁性材料を昇温することによって、前記絶縁性材料中に
    形成した電気的に活性な欠陥サイトを熱的に修復又は消
    去することを特徴とした請求項5乃至10の何れかに記
    載の微細構造素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 収束したレーザー光を用いて対象とす
    る素子領域を局所的に昇温して、前記絶縁性材料中の電
    気的に活性な欠陥サイトを修復又は消去することを特徴
    とする請求項11記載の微細構造素子の製造方法。
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