JP3228238B2 - 固体撮像素子 - Google Patents
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Description
使用される電荷結合素子(以下、CCD;ChargeCouple
d Deviceという。)に関し、特に、電荷の先送り、転
送スピードの遅れ等の転送不良を防止するものに関す
る。
オン注入障壁型2相駆動CCDが用いられる。図9は、
従来のCCDの出力部付近の模式的平面図を示す。図1
0は、図9のC−C線断面図である。図11は、一般的
な駆動パルスのタイミングチャートと印加定電圧(VOG
1、VOG2、VRD)の電位を示す。図12(a)は、CC
Dの断面図を示し、(b)乃至(e)は、図11の各時
刻におけるチャネル電位及び電荷転送状態の様子を示
す。
用いられるCCD100は、n型半導体基板113上に
p型不純物層112が形成され、更に、p型不純物層1
12の上にn型不純物層105が形成される。n型不純
物層105には、p型不純物を注入して形成したバリヤ
領域114が等間隔に複数個形成されている。バリヤ領
域の間には、信号電荷Qが蓄積されるストレージ領域1
15が形成される。n型不純物層105のバリヤ領域1
14及びストレージ領域115の上に夫々転送電極10
1が形成されている。
5最終部には、最終転送電極102が形成されている。
最終転送電極102の後端部には、第1出力ゲート電極
103が設けられている。更に、第1ゲート電極103
の端部には第2出力ゲート電極104が設けられてい
る。なお、転送電極101、最終転送電極102、第1
出力ゲート電極103、第2出力ゲート電極104は、
2層ポリシリコンにより形成される。
層105内を転送されてきた信号電荷の転送を受ける電
荷検出用のフローティングダイオード106が設けられ
る。このフローティングダイオード106は、第2出力
ゲート電極104とリセットゲート電極107との間に
おいて、n型不純物層105とp型不純物層112との
間のpn結合を含んで構成される。
電位を定期的にリセットドレイン108の電位にリセッ
トするためのリセットゲート電極107が設けられてい
ると共に、MOSトランジスタ109と負荷抵抗110
とからなる出力プリアンプが接続されている。出力プリ
アンプは、出力端子111により電圧を出力することが
できる。
出動作について説明する。図11に示すように、V1H
(=V2H)、V1L(=V2L)は夫々φ1(φ2)パルスの
高位と低位の電位を示し、VRH、VRLはリセットパルス
ΦRの高位と低位の電位を示す。そして、転送電極10
1には、2相の転送クロックφ1、φ2が、最終転送電
極102にはφ1L(=φ1)が、第1出力ゲート電極1
03には固定の第1出力ゲート電圧VOG1が、第2出力
ゲート電極104には固定の第2出力ゲート電圧VOG2
が、リセットゲート電極107にはリセットパルスΦR
が、リセットドレイン108には固定のリセットドレイ
ン電圧VRDが印加される。
加されるゲート電圧VOG1は、第1出力ゲート電極10
3下の電荷転送チャネル電位VSOG1が、転送電極101
にV1Lが印加された場合の転送電極101下のストレー
ジ領域115のチャネル電位VSLより深く、なおかつ
V1Hが印加された場合の転送電極101下のストレージ
領域115のチャネル電位VSHよりも浅くなるように設
定される。また、ゲート電圧VOG2は、第2出力ゲート
電極104下のチャネル電位VSOG2が第1出力ゲート電
極103下のチャネル電位VSOG1よりも深くなるように
設定されている。更に、リセットゲート電極107に印
加されるリセットパルスΦRの高電位VRHは、その場合
のリセットゲート電極107下のチャネル電位がリセッ
トドレイン108に印加される定電圧VRDよりも浅くな
るように設定される。
グ部は信号電荷Qが注入されたポテンシャル井戸を示し
ている。図12(b)に示すように、時刻t=t1にお
いて信号電荷Q1は最終転送電極102下のストレージ
領域115に蓄積されている。この信号電荷Q1は、図
12(c)に示すように、時刻t=t2において、第1
及び2出力ゲート電極103、104下を通過して電荷
検出用フローティングダイオード106に注入される。
イオード106の電位変化をΔVとすると、ΔVは、フ
ローティングダイオード106の接合容量をC1、フロ
ーティングダイオード106とリセットゲート電極10
7の間のカップリング容量をC2、同じくフローティン
グダイオード106と第2出力ゲート電圧104の間の
カップリング容量をC3、フローティングダイオード1
06からMOSトランジスタ109(図9参照)への配
線容量をC4及びMOSトランジスタ109の入力容量
をC5とすると、下記数式1のように表すことができ
る。
109と負荷抵抗110とにより構成される出力アンプ
に入力され、その出力端子111から出力電圧VOUTと
して検出される。
=t3において、時刻t=t2で電圧として検出された信
号電荷Q1はリセットゲート電極107にVRHが印加さ
れることにより、リセットドレイン108を通して外部
に排出されると共に、次の信号電荷Q2が最終段転送電
極102下のストレージ領域115に蓄積される。続い
て図12(e)に示すように、時刻t=t4においてリ
セットゲート電極107にVRLが印加されて時刻t=t
1の状態に戻る。
によって信号電荷Q1、Q2、Q3…Qnが出力電圧とし
て順次検出される。
画素の縮小及び、画素間のライン間隔の減少により転送
電極101下のストレージ領域115が縮小傾向にあ
り、ストレージ領域115に蓄積可能な最大電荷量(以
下、Qmaxという。)が小さくなり、通常の使用条件に
おいてもQmaxに近い電荷量を転送しなければならなく
なっている。
第1出力ゲート電極103下の電荷転送チャネル電位V
SOG1が、最終転送電極102下のストレージ領域115
に蓄積される電荷の電位VSQより深くなると、最終転送
電極下102のストレージ領域115に電荷Q1を完全
に蓄積できず、蓄積されるべき信号電荷Q1の一部が、
第1、第2出力ゲート電極103、104を通り、フロ
ーティングダイオード106に注入され、電荷の先送り
現象が発生してしまうという問題点があった。
(c)に示すように、第1出力ゲート電極103下の電
荷転送チャネル電位VSOG1を、最終転送電極102下の
ストレージ領域115に蓄積される電荷の電位より浅く
すればよい。しかし、図13(d)に示すように、t=
t2の転送時に第1出力ゲート電極103下の電荷転送
チャネル電位VSOG1と、転送電極にV1Lが印加された
場合の転送電極下のストレージ領域115のチャネル電
位VSLとの電位差が小さくなり最終転送電極102下の
ストレージ領域115に蓄積された信号電荷Qが第1、
第2出力ゲート電極103、104を通り、フローティ
ングダイオード106に転送されるスピードが遅くなる
という問題点がある。
2の場合の転送時に第1出力ゲート電極103下の電荷
転送チャネル電位VSOG1が、転送電極101にV1Lが
印加された場合の転送電極101下のストレージ領域1
15のチャネル電位VSLより浅くなると、最終転送電極
102下のストレージ領域115に蓄積された信号電荷
Qがすべて排出されなくなってしまい信号電荷Qの転送
不良を生じるという問題点もある。
のであって、固体撮像素子に用いられるCCDにおい
て、最終転送電極側から電荷検出用のフローティングダ
イオード側への電荷の先送り、転送スピードの遅れ及び
転送不良を防止することができる固体撮像素子を提供す
ることを目的とする。
撮像素子は、信号電荷が移動自在な電荷転送領域と、2
相クロックの転送クロックにより前記信号電荷を転送す
る複数の転送電極と、前記信号電荷の逆転送を防ぐ複数
のバリヤ領域と、前記信号電荷を出力ゲート電極を介し
て取り出して電圧変換する出力部と、を有し、前記転送
電極と出力部との間には、複数の出力ゲート電極が設け
られ、前記転送電極の内、前記出力部に最も近い位置に
形成されている最終転送電極の出力部側に隣接する出力
ゲート電極が第1の可変出力ゲート電極であり、前記第
1の可変出力ゲート電極に印加される転送クロックは、
前記転送クロックのうち、前記最終転送電極に印加され
る転送クロックと逆位相の転送クロックと同期し、前記
第1の可変出力ゲート電極の高位の電位は、前記第1の
可変出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル電位
が前記最終転送電極に低位の電位が印加されているとき
の前記最終転送電極下のストレージ領域のチャネル電位
より深く、前記第1の可変出力ゲート電極に隣接する第
2の出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル電位
より浅くなるようにし、前記第1の可変出力ゲート電極
の低位の電位は、前記第1の可変出力ゲート電極下のス
トレージ領域のチャネル電位が前記最終転送電極のスト
レージ領域のチャネル電位より浅くなるようにすること
を特徴とする。
電荷が移動自在な電荷転送領域と、2相クロックの転送
クロックにより前記信号電荷を転送する複数の転送電極
と、前記信号電荷の逆転送を防ぐ複数のバリヤ領域と、
前記信号電荷を出力ゲート電極を介して取り出して電圧
変換する出力部と、を有し、前記転送電極と出力部との
間には、複数の出力ゲート電極が設けられ、前記転送電
極の内、前記出力部に最も近い位置に形成されている最
終転送電極の出力部側に隣接されると共に、前記バリヤ
領域の上に第1の可変出力ゲート電極が形成されてお
り、前記第1の可変出力ゲート電極には前記最終転送電
極に印加される転送クロックと逆位相の転送クロックが
印加され、前記第1の可変出力ゲート電極の高位の電位
は、前記第1の可変出力ゲート電極に隣接する第2の出
力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル電位が前記
第1の可変出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネ
ル電位よりも常に深くなるようにし、前記第1の可変出
力ゲート電極の低位の電位は、前記第1の可変出力ゲー
ト電極下のストレージ領域のチャネル電位が前記最終転
送電極のストレージ領域のチャネル電位より浅くなるよ
うにすることを特徴とする。
は、前記第1の可変出力ゲート電極は、前記転送電極に
印加される前記転送クロックと同一周期で振幅が異なる
転送クロックにより駆動され、前記第2の出力ゲート電
極にはクロックが印加されず、固定電圧を印加するよう
に構成することができる。
電極は、2個形成されていることが好ましい。
転送クロックのうち、前記最終転送電極に印加される転
送クロックと逆位相の転送クロックが印加され、前記第
2の出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル電位
は前記第1の可変出力ゲート電極下のストレージ領域の
チャネル電位よりも常に深く、前記第1の可変出力ゲー
ト電極の低位の電位は前記最終転送電極のストレージ領
域のチャネル電位より浅いことが好ましい。
は、フローティングダイオードに最も近い位置に形成さ
れている転送電極は、最終転送電極であり、この最終転
送電極のフローティングダイオード側には、第1の可変
出力ゲート電極が隣接して形成され、更に、この第1の
可変出力ゲート電極に隣接して第2の出力ゲート電極が
形成されている。これにより、第1の可変出力ゲート電
極を、最終転送電極に印加される第1転送クロックと逆
位相の第2転送クロックで駆動させて、第1の可変出力
ゲート電極の高位の電位を第1の可変ゲート電極下のチ
ャネル電位が最終転送電極に低位の電位が印加されてい
るとき、この最終転送電極下のチャネル電位より深く、
第2の出力ゲート電極下のチャネル電位より浅くし、前
記第1の可変出力ゲート電極の低位の電位を前記最終転
送電極の電荷転送領域のチャネル電位より浅くすること
により、第1の可変出力ゲート電極下のチャネル電位を
可変させることができる。従って、信号電荷が確実に蓄
積され、最終転送電極のストレージ領域に蓄積される信
号電荷の先送り、転送スピードの遅れ、及び転送不良を
防止することができる。
おいては、第1の可変出力ゲート電極として、転送電極
をバリヤ領域の上に形成して、2相クロックの一方の駆
動パルスである最終転送電極に印加される転送クロック
と逆位相の転送クロックを第1の可変出力ゲート電極に
印加し、第2の出力ゲート電極下のチャネル電位を第1
の可変出力ゲート電極下のチャネル電位よりも常に深
し、前記第1の可変出力ゲート電極の低位の電位は前記
最終転送電極の電荷転送領域のチャネル電位より浅くす
ることにより、信号電荷をポテンシャルの井戸に閉じ込
めることができる。従って、信号電荷のストレージ領域
での蓄積を確実にし、転送漏れ、先送り及び転送不良を
起こすことなく信号電荷を転送することができる。
撮像素子について、添付の図面を参照して具体的に説明
する。本発明の実施例の構成を以下に説明する。図1
は、本発明の第1実施例に係る固体撮像素子に用いられ
るCCDの出力部付近の模式図である。図2は、図1の
A−A線断面図である。図3は、CCD駆動パルスのタ
イミングチャート及び印加電圧を示すグラフ図である。
図4(a)は、CCDの断面図を示し、(b)乃至
(e)は、図3の各時刻におけるチャネル電位及び電荷
転送状態を示す模式図である。
像素子に用いられるCCD1においては、n型半導体基
板14上にp型不純物層13が形成され、更に、このp
型不純物層13の上に信号電荷Qが移動自在な電荷転送
領域となるn型不純物層6が形成され、このn型不純物
層6の表面上には絶縁膜として酸化膜が形成されてい
る。なお、このn型半導体基板14、p型不純物層13
及びn型不純物層6はSiで形成することができ、絶縁
膜もSi酸化膜とすることができる。
注入して形成したバリヤ領域15が信号電荷Qの逆転送
を防止するために等間隔に複数個形成されている。n型
不純物層6のバリヤ領域15上に夫々、転送電極2が形
成されている。フローティングダイオード7に最も近い
位置に形成されている転送電極2は、最終転送電極3で
あり、この最終転送電極3のフローティングダイオード
7側には、出力ゲート電極が2個形成されている。一方
の出力ゲート電極は、可変出力ゲート電極であり、第1
可変出力ゲート電極4として最終転送電極3のフローテ
ィングダイオード7側に隣接して形成されている。更
に、残る出力ゲート電極は、第1可変出力ゲート電極4
のフローティングダイオード7側に隣接して第2出力ゲ
ート電極5として形成されている。なお、転送電極2、
最終転送電極3、第1可変出力ゲート電極4及び第2出
力ゲート電極5は、2層ポリシリコンにより形成され
る。
を転送されてきた信号電荷Qの転送を受ける電荷検出用
のフローティングダイオード7が設けられている。この
フローティングダイオード7は、第2出力ゲート電極5
とリセットゲート電極8との間において、n型不純物層
6とp型不純物層13との間のpn結合を含んで構成さ
れている。
を定期的にリセットドレイン9の電位にリセットするた
めのリセットゲート電極8が設けられていると共に、ゲ
ート電極が出力部であるフローティングダイオード7に
接続され、MOSトランジスタ10と負荷抵抗11とか
らなる出力プリアンプが接続されている。この出力プリ
アンプの出力端子12から電圧を出力させることができ
る。
転送クロックφ1、φ2が、最終転送電極3には転送ク
ロックφ1L、第1可変出力ゲート電極4には、φ2に同
期し振幅が異なる転送クロックである第2転送クロック
φ2’が、第2出力ゲート電極5には固定の第2の出力
ゲート電圧VOG2が、リセットゲート電極8にはリセッ
トパルスΦRが、リセットドレイン9には固定のリセッ
トドレイン電圧VRDが印加される。
る。図3において、V1H(=V2H)、V1L(=V2L)は
夫々φ1(φ2)の高位と低位の電位を示し、VRH、VRL
はリセットパルスΦRの高位と低位の電位を示し、V2
H’、V2L’は、第2転送クロックφ2’の高位と低位
の電位を示している。また、φ1とφ2は夫々、逆位相の
関係になっている。
加されるパルスである第2転送クロックφ2’は、φ2
パルスと同期して駆動し、V2L'は第1可変出力ゲート
電極4にV2L'が印加された場合のゲート電極下のチャ
ネル電位VS2L'が、転送電極2にV2Lが印加された場合
の転送電極下のストレージ領域16のチャネル電位VSL
と同じになるように、V2H'は第1可変出力ゲート電極
4にV2H'が印加された場合のゲート電極下の電荷転送
チャネルの電位VS2H'が、転送電極2にV1Lが印加され
た場合の転送電極下のストレージ領域16のチャネル電
位VSLよりも深くなるように、また、第2出力ゲート電
極5にVOG2が印加された場合のチャネル電位VSOG2よ
り浅くなるように設定されている。また、ゲート電圧V
OG2は、第2出力ゲート電極5下のチャネル電位VSOG2
が第1可変出力ゲート電極4下のチャネル電位VS2H'よ
り常に深くなるように設定されている。更に、リセット
ゲート電極8に印加されるリセットパルスΦRの高電位
VRHは、その場合のリセットゲート電極8下のチャネル
電位がリセットドレイン9に印加される定電圧VRDより
浅くなるように設定されている。
レージ領域16に信号電荷Qを蓄積する場合(φ1Lに、
V1Hが印加された場合 t=t1、t3、t4)には、第
1可変出力ゲート電極4下のチャネル電位が、最終転送
電極3下のストレージ領域16のチャネル電位よりも浅
くなるように設定し、信号電荷Qが電荷検出用フローテ
ィングダイオード7へこぼれないようにして、信号電荷
Qの先送りを防止する。
6の信号電荷Qを電荷検出用のフローティングダイオー
ド7へ転送する場合(φ1Lに、V1Lが印加された場合
t=t2)には、第1可変出力ゲート電極4下のチャネ
ル電位を最終転送電極3下のストレージ領域16のチャ
ネル電位よりも深くして、チャネル電位差を大きく設定
し、信号電荷Qが完全に電荷検出用のフローティングダ
イオード7へ転送されると共に、信号電荷Qの転送不良
及び転送スピードの遅れを防止するものである。
おいて信号電荷Q1は最終転送電極3下のストレージ領
域16に蓄積されている。この間、第1可変出力ゲート
電極4には、V2L'が印加され、第1可変出力ゲート電
極4下のチャネル電位が浅くなり、電荷Q1が最終転送
電極3下のストレージ領域16より電荷検出用のフロー
ティングダイオ−ド7側に先送りされるのを防止する。
おいて信号電荷Q1は第1可変出力ゲート電極4、第2
出力ゲート電極5下を通過して電荷検出用のフローティ
ングダイオード7に注入される。この間、第1可変出力
ゲート電極4には、V2H'が印加され、第1可変出力ゲ
ート電極4下のチャネル電位が深くなり時刻t=t1で
最終転送電極3下のストレージ領域16に蓄積されてい
た信号電荷Q1が完全に電荷検出用のフローティングダ
イオード7に転送され、転送残りを防止している。ま
た、この場合には、第1可変出力ゲート電極4下のチャ
ネル電位VS2H'と最終転送電極3下のチャネル電位VSL
の電位差をより大きくし信号電荷Qの転送スピードの遅
れを防止している。
イオード7の信号電荷Qの電位変化をΔVとすると、Δ
Vは、フローティングダイオード7の接合容量をC1、
フローティングダイオード7とリセットゲート電極8の
間のカップリング容量をC2、同じくフローティングダ
イオード7と第2出力ゲート電極5電圧の間のカップリ
ング容量をC3、フローティングダイオード7からMO
Sトランジスタ10への配線容量をC4、MOSトラン
ジスタ10の入力容量をC5として下記数式2のように
表すことができる。
0と負荷抵抗11により構成される出力アンプに入力さ
れ、その出力端子12から出力電圧VOUTとして検出さ
れる。
おいて時刻t=t2で電圧として検出された信号電荷Q1
はリセットゲート電極8にVRHが印加されることにより
リセットドレイン9を通して外部に排出され、同時に次
の信号電荷Q2が最終段転送電極3下のストレージ領域
16に蓄積される。
=t4においてリセットゲート電極8にVRLが印加され
て時刻t=t1の状態に戻る。
によって信号電荷Q1、Q2、Q3…Qnが出力電圧とし
て順次検出される。
電極4を、φ2の転送クロックと振幅が異なる第2転送
クロックφ2’で駆動させることにより、第1可変出力
ゲート電極4下のチャネル電位を可変させることができ
る。これにより、信号電荷Qが確実に蓄積され、最終転
送電極3のストレージ領域16に蓄積される信号電荷Q
の先送り、転送スピードの遅れ、及び転送不良を防止す
ることができる。
した図面を参照して説明する、なお、図1乃至図4に示
す実施例と同一構成には、同一符号を付しその詳細な説
明は省略する。図5は、本発明の他の実施例に係る固体
撮像素子に用いられるCCDの出力部付近を示す模式図
である。図6は、図5のB−B線断面図である。図7
は、本発明の他の実施例に係る固体撮像素子に用いられ
るCCDの駆動パルスのタイミングチャートと印加電圧
の電位を示すグラフ図である。図8(a)は、CCDの
断面図を示し、(b)乃至(e)は、図7の各時刻にお
ける電荷のポテンシャル及び電荷転送の状態を示す模式
図である。
施例と比較して第1可変出力ゲート電極4として、転送
電極がバリヤ領域15の上に形成されている点で異な
り、それ以外は、実施例と同一構成である。即ち、第1
可変出力ゲート電極4下に同一電極下のチャネルに電位
差をつけるためにp型不純物を注入して形成されるバリ
ヤ領域15が設けられている。また、最終転送電極3は
2層のポリシリコンで形成されている。
説明する。転送電極2には、2相の転送クロックφ1、
φ2が、最終転送電極3には転送クロックφ1、第1可
変出力ゲート電極4には、転送クロックと同じφ2が、
第2出力ゲート電極5には固定の第2出力ゲート電圧V
OG2が、リセットゲート電極8にはリセットパルスΦRが
印加され、リセットドレイン9には固定のリセットドレ
イン電圧VRDが印加される。
おいて信号電荷Q1は最終転送電極3下のストレージ領
域16に蓄積されている。この間、第1可変出力ゲート
電極4には、V2Lが印加され、第1可変出力ゲート電極
4下のチャネル電位が浅くなり(従来より)、信号電荷
Q1が最終転送電極3下のストレージ領域16よりフロ
ーティングダイオ−ド7側に先送りされるのを防止す
る。
おいて信号電荷Q1は第1可変出力ゲート電極4、第2
出力ゲート電極5下を通過して電荷検出用のフローティ
ングダイオード7に注入される。この間、第1可変出力
ゲート電極4には、V2Hが印加され、第1可変出力ゲー
ト電極4下のチャネル電位が深くなり時刻t=t1で最
終転送電極3下のストレージ領域16に蓄積されていた
電荷Q1が完全に転送され、転送スピードの遅れと転送
残りを防止する。
おいて時刻t=t2で電圧として検出された信号電荷Q1
はリセットゲート電極8にVRHが印加されることにより
リセットドレイン9を通して外部に排出され、同時に次
の信号電荷Q2が最終段転送電極3下のストレージ領域
16に蓄積される。
=t4においてリセットゲート電極8にVRLが印加され
て時刻t=t1の状態に戻る。
電極4として、転送電極がバリヤ領域15の上に形成し
て、2相クロックの一方の駆動パルスである転送クロッ
クφ2を第1可変出力ゲート電極4に印加することによ
り、信号電荷Qをポテンシャルの井戸に閉じ込めること
ができ、信号電荷Qのストレージ領域16での蓄積を確
実にし、転送漏れ、先送り及び転送不良を起こすことな
く信号電荷Qを転送することができる。
ト電極を2個形成されている構成としたが、これに特に
限定されるものではなく、第1可変出力ゲート電極4を
最終転送電極3のフローティングダイオード7側に隣接
して1個設けると共に、出力ゲート電極を複数個設ける
構成とすることができる。
第1の可変出力ゲート電極を、最終転送電極に印加され
る第1転送クロックと逆位相の第2転送クロックで駆動
させて、第1の可変出力ゲート電極の高位の電位は、前
記第1の可変出力ゲート電極下のストレージ領域のチャ
ネル電位が最終転送電極に低位の電位が印加されている
ときの前記最終転送電極下のストレージ領域のチャネル
電位より深く、この第1の可変出力ゲート電極に隣接す
る第2の出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル
電位より浅くなるようにし、第1の可変出力ゲート電極
の低位の電位は、この第1の可変出力ゲート電極下のス
トレージ領域のチャネル電位が最終転送電極のストレー
ジ領域のチャネル電位より浅くなるようにしているの
で、第1の可変出力ゲート電極下のチャネル電位を可変
させることができ、信号電荷が確実に蓄積され、最終転
送電極のストレージ領域に蓄積される信号電荷の先送
り、転送スピードの遅れ、及び転送不良を防止すること
ができる。また、信号電荷が第1の可変出力ゲート電極
及び第2の出力ゲート電極下を通過して電荷検出用のフ
ローティングダイオードに注入される間、第1の可変出
力ゲート電極下のチャネル電位を深くすることにより、
最終転送電極下のストレージ領域に蓄積されていた信号
電荷が完全にフローティングダイオードに転送され、信
号電荷の転送スピードの遅れと転送残りを防止すること
ができる。
ックφ2を第1の可変出力ゲート電極に印加することに
より、電荷をポテンシャルの井戸に閉じ込めることがで
き、電荷のストレージ領域での蓄積を確実にし、転送漏
れ、先送り及び転送不良を起こすことなく電荷を転送す
ることができる。
である。
イミングチャート及び印加電圧の電位を示すグラフ図で
ある。
(e)は、図3の各時刻におけるチャネル電位及び電荷
転送状態を示す模式図である。
式図である。
のタイミングチャート及び印加電圧の電位を示すグラフ
図である。
(e)は、図7の各時刻におけるチャネル電位及び電荷
転送状態を示す模式図である。
ート及び印加電圧の電位を示すグラフ図である。
至(e)は、図11の各時刻におけるチャネル電位及び
電荷転送状態を示す模式図である。
至(e)は、転送不良時のチャネル電位及び電荷転送状
態を示す模式図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 信号電荷が移動自在な電荷転送領域と、
2相クロックの転送クロックにより前記信号電荷を転送
する複数の転送電極と、前記信号電荷の逆転送を防ぐ複
数のバリヤ領域と、前記信号電荷を出力ゲート電極を介
して取り出して電圧変換する出力部と、を有し、前記転
送電極と出力部との間には、複数の出力ゲート電極が設
けられ、前記転送電極の内、前記出力部に最も近い位置
に形成されている最終転送電極の出力部側に隣接する出
力ゲート電極が第1の可変出力ゲート電極であり、前記
第1の可変出力ゲート電極に印加される転送クロック
は、前記転送クロックのうち、前記最終転送電極に印加
される転送クロックと逆位相の転送クロックと同期し、
前記第1の可変出力ゲート電極の高位の電位は、前記第
1の可変出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル
電位が前記最終転送電極に低位の電位が印加されている
ときの前記最終転送電極下のストレージ領域のチャネル
電位より深く、前記第1の可変出力ゲート電極に隣接す
る第2の出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル
電位より浅くなるようにし、前記第1の可変出力ゲート
電極の低位の電位は、前記第1の可変出力ゲート電極下
のストレージ領域のチャネル電位が前記最終転送電極の
ストレージ領域のチャネル電位より浅くなるようにする
ことを特徴とする固体撮像素子。 - 【請求項2】 前記第1の可変出力ゲート電極は、前記
転送電極に印加される前記転送クロックと同一周期で振
幅が異なる転送クロックにより駆動され、前記第2の出
力ゲート電極にはクロックが印加されず、固定電圧が印
加されることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素
子。 - 【請求項3】 前記第1の可変出力ゲート電極には、前
記転送クロックのうち、前記最終転送電極に印加される
転送クロックと逆位相の転送クロックが印加され、前記
第2の出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル電
位は前記第1の可変出力ゲート電極下のストレージ領域
のチャネル電位よりも常に深く、前記第1の可変出力ゲ
ート電極の低位の電位は前記最終転送電極のストレージ
領域のチャネル電位より浅いことを特徴とする請求項1
又は2に記載の固体撮像素子。 - 【請求項4】 前記出力ゲート電極は、2個形成されて
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に
記載の固体撮像素子。 - 【請求項5】 信号電荷が移動自在な電荷転送領域と、
2相クロックの転送クロックにより前記信号電荷を転送
する複数の転送電極と、前記信号電荷の逆転送を防ぐ複
数のバリヤ領域と、前記信号電荷を出力ゲート電極を介
して取り出して電圧変換する出力部と、を有し、前記転
送電極と出力部との間には、複数の出力ゲート電極が設
けられ、前記転送電極の内、前記出力部に最も近い位置
に形成されている最終転送電極の出力部側に隣接される
と共に、前記バリヤ領域の上に第1の可変出力ゲート電
極が形成されており、前記第1の可変出力ゲート電極に
は前記最終転送電極に印加される転送クロックと逆位相
の転送クロックが印加され、前記第1の可変出力ゲート
電極の高位の電位は、前記第1の可変出力ゲート電極に
隣接する第2の出力ゲート電極下のストレージ領域のチ
ャネル電位が前記第1の可変出力ゲート電極下のストレ
ージ領域のチャネル電位よりも常に深くなるようにし、
前記第1の可変出力ゲート電極の低位の電位は、前記第
1の可変出力ゲート電極下のストレージ領域のチャネル
電位が前記最終転送電極のストレージ領域のチャネル電
位より浅くなるようにすることを特徴とする固体撮像素
子。 - 【請求項6】 前記出力ゲート電極は、2個形成されて
いることを特徴とする請求項5に記載の固体撮像素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28463598A JP3228238B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 固体撮像素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28463598A JP3228238B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 固体撮像素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000114506A JP2000114506A (ja) | 2000-04-21 |
JP3228238B2 true JP3228238B2 (ja) | 2001-11-12 |
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ID=17681034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28463598A Expired - Fee Related JP3228238B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 固体撮像素子 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3228238B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003244553A (ja) * | 2002-02-21 | 2003-08-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電荷転送装置の駆動方法 |
-
1998
- 1998-10-06 JP JP28463598A patent/JP3228238B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2000114506A (ja) | 2000-04-21 |
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