JP3228145B2 - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給装置

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JP3228145B2
JP3228145B2 JP24621296A JP24621296A JP3228145B2 JP 3228145 B2 JP3228145 B2 JP 3228145B2 JP 24621296 A JP24621296 A JP 24621296A JP 24621296 A JP24621296 A JP 24621296A JP 3228145 B2 JP3228145 B2 JP 3228145B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料タンクから
燃料をポンプにより吐出して内燃機関へ圧送すると共
に、その燃料圧力を内燃機関の運転状態に応じて調整す
る内燃機関の燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、燃料ポンプの駆動力を調節す
ることにより、エンジンに供給される燃料圧力をエンジ
ンの運転状態に応じて調節可能とする装置が種々提案さ
れている。特開昭62−13769号公報はその一例を
開示する。
【0003】図8に示すように、この装置は基本的にエ
ンジン61に設けられたインジェクタ62と、燃料タン
ク63の中の燃料をインジェクタ62へ圧送するための
燃料ポンプ64と、その圧送される燃料をインジェクタ
62の各々に分配供給する給油管65と、それら供給燃
料の一部をノズル(絞り)67を介して燃料タンク63
へ還流せしめる還流管68とを備えて構成される。
【0004】即ち、同装置において、上記ポンプ64に
より吸引及び吐出された燃料は、これに含まれる異物を
除去するための燃料フィルタ69を介して給油管65に
送られ、該給油管65を通じてインジェクタ62の各々
へ圧送される。そして、エンジン61の回転に同期して
そのインジェクタ62が開弁することにより、同エンジ
ン61内部へこの圧送された燃料が噴射供給される。
【0005】一方、同装置において、目標値設定器70
には、その都度のエンジン61の運転状態に応じて必要
とされる燃料圧力に目標値が設定される。偏差演算器7
1は、この設定された目標値と上記ポンプ64にて圧送
される燃料の圧力を検出する圧力センサ66の出力信号
の値とを比較して偏差を算出する回路であり、この偏差
に応じた回転数制御信号が可変周波数発振器72に供給
される。そして、この偏差がゼロとなるように、ドライ
バ73を介して燃料ポンプ64の駆動用モータ74が駆
動される。
【0006】同装置にあってはこのように、エンジン6
1に供給される燃料圧力が同エンジン61のその都度の
運転状態に応じて調節される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示さ
れるように、上記公報の装置では、還流管68がノズル
67を介して常に給油管65と連通しているため、同ノ
ズル67によってその還流量が制限されるとはいえ、給
油管65を流れる燃料の一部はインジェクタ62へ供給
されることなく、還流管68を通じてタンク63へ戻さ
れる。このため、ポンプ64がその燃料量分だけ多く吐
出するように、その駆動力は高く設定される必要があ
る。この結果、ポンプ64の負荷が増大することにな
る。
【0008】また、エンジン61の停止後には、ポンプ
64が停止することから給油管65及び還流管68内の
圧力は低くなる。このため、こうした状態においてエン
ジン61の輻射熱等により給油管65及び還流管68が
加熱されると燃料中の低沸点成分が気化するとともに、
この気化燃料がタンク63へ戻されてエバポエミッショ
ンが増大するようになる。また、この燃料の気化に起因
して、給油管65内の燃料が不足し、エンジン61の再
始動性が悪化するおそれもある。
【0009】この発明はこうした実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、上記燃料圧力の制御機能を
有する燃料供給装置にあって、ポンプの負荷を軽減する
ことができるとともに、機関停止後における燃料の気化
を抑制して機関の再始動性を向上させることのできる内
燃機関の燃料供給装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、図1に示すように、タ
ンクM1の中の燃料を吸引及び吐出するポンプM2の駆
動力を制御して内燃機関M3に供給する燃料圧力をその
運転状態に応じて設定された目標燃料圧力に調整する燃
料供給装置であって、ポンプM2から吐出される燃料の
一部をタンクM1へ還流するための還流通路M4と、還
流通路M4に設けられ、還流通路M4を流れる燃料流量
を制限する絞り手段M5と、同還流通路M4の絞り手段
M5上流に設けられ、内燃機関M3に供給される実際の
燃料圧力に応じて同還流通路M4を開閉する開閉手段M
6とを備えたことを趣旨とする。
【0011】即ち、同装置にあっては、ポンプM2が作
動することにより、タンクM1の中の燃料が内燃機関M
3へ圧送されて供給される。そして、この燃料圧力が内
燃機関M3の運転に応じた目標燃料圧力となるように、
ポンプM2から吐出される燃料量が制御される。
【0012】ここで、内燃機関M3に供給される実際の
燃料圧力が比較的小さな場合、上記開閉手段M6は作動
せず閉状態に維持され、還流通路M4は閉ざされた状態
に保たれる。そして、この状態において、ポンプM2に
より吐出される燃料は全て内燃機関M3へ供給される。
このため、ポンプM2のより小さな駆動力で必要量の燃
料を機関M3に供給することができることとなる。また
このため、ポンプM2の騒音の低減やポンプM2の耐久
性の向上等も併せ図られるようになる。
【0013】他方、実際の燃料圧力が比較的大きな場
合、この燃料圧力に応じて上記開閉手段M6が開作動
し、還流通路M4は開かれる。この状態においては、ポ
ンプM2により吐出された燃料の一部は還流通路M4へ
供給され、絞り手段M5を介してタンクM1へ戻され
る。このとき、還流通路M4を流れる燃料量は絞り手段
M5により制限されているため、急激な圧力変動(上昇
/低下)が抑制され、例えば燃料カット中における燃料
圧力の制御性が向上されるようになる。また、こうして
圧力変動が抑制されることで、燃料配管の耐圧性向上等
も併せ図られるようになる。
【0014】一方、内燃機関M3の停止後にはポンプM
2が停止することから、実際の燃料圧力が急速に低下す
る傾向にある。ただしこのとき、燃料圧力の低下に伴
って上記開閉手段M6が閉となり、還流通路M4は閉ざ
されるため、燃料圧力の低下が抑制され、燃料が気化し
難い状態となる。従って、この状態において内燃機関M
3の輻射熱等により燃料が加熱されることがあったとし
ても、その低沸点成分の蒸発に伴う再始動性の悪化等は
好適に抑制されるようになる。また、こうした加熱によ
って実際の燃料圧力が高くなったとしても、該燃料圧力
の上昇に伴って上記開閉手段M6が一時的に開となり、
還流通路M4が開かれるため、燃料圧力の過剰な上昇も
好適に抑制されるようになる。
【0015】請求項2に記載の発明では、還流通路はM
4タンクM1の中に配置され、ポンプから吐出される燃
料はタンクM1内にて還流することを趣旨とする。この
構成によれば、還流通路M4を引き廻す必要がなくなる
とともに、タンクM1内において還流通路M4、開閉手
段M6及び絞り手段M5を一体化することも可能とな
り、装置全体の構成を小型化且つ簡略化することができ
るようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明に係る内燃機関の燃料
供給装置を具体化した一実施形態を図2〜6を参照して
詳細に説明する。
【0017】図2は、この実施形態の燃料供給装置を示
す概略構成図である。この装置は燃料をその内部に溜め
た燃料タンク11と、そのタンク11の中に納められた
電動式の燃料ポンプ12と、吐出された燃料の一部をタ
ンク11へ戻すためのリリーフ通路13と、リリーフ通
路13を開閉するためのリリーフバルブ14と、リリー
フ通路13を流れる燃料量を制限するための固定絞り1
5とを備える。
【0018】燃料タンク11の中には同タンク11より
も容量が小さなサブタンク16が設けられている。サブ
タンク16の下端部には連通孔(図示しない)が形成さ
れ、燃料がサブタンク16の外側と内側とを通過可能と
なっている。ここで、サブタンク16はその容量が小さ
いため、同タンク11の中に収容される燃料はその液面
の揺れが少なくなる。
【0019】ポンプ12、燃料フィルタ24、リリーフ
バルブ14、固定絞り15及び燃料ライン22の一部は
ユニット化されており、それらはタンク11に装着され
ている。ポンプ12は直流モータ(図示しない)と、そ
のモータにより駆動される羽根車(インペラ:図示しな
い)とを内蔵する。通電によりモータが駆動され、イン
ペラが回転されることにより、ポンプ12が作動してタ
ンク11の中の燃料がポンプ12に吸い上げられ、その
吐出ポート21から吐出される。ポンプ12から吐出さ
れる燃料量は、モータに供給される電圧値、つまりはモ
ータにより駆動されるインペラの回転速度に基づいて決
定される。ポンプ12から吐出される燃料量により燃料
圧力PFが決定される。
【0020】ポンプ12の吐出ポート21から延びる燃
料ライン22は、タンク11の上蓋23を貫通してタン
ク11の外へ延びる。このライン22は燃料フィルタ2
4に接続され、更にその先がデリバリパイプ25に接続
される。デリバリパイプ25に設けられた複数のインジ
ェクタ26は、内燃機関(ガソリンエンジン)27の各
気筒に対応して配置される。各インジェクタ26は電磁
弁付きのノズルであり、通電により開弁し、通電の遮断
により閉弁する。エンジン27に接続された吸気通路2
8は、エンジン27の各気筒へ空気を導く。吸気通路2
8に設けられたスロットルバルブ29は、アクセルペダ
ル(図示しない)の操作に連動して作動することによ
り、同通路28を選択的に開閉する。このバルブ29の
開度(スロットル開度)TAが調整されることにより、
吸気通路28を通じてエンジン27の各気筒へ吸入され
る空気量(吸気量)が調整される。
【0021】燃料フィルタ24以降の燃料ライン22
(分岐部30)において、サブタンク16へ燃料を戻す
ためにリリーフ通路13が設けられている。リリーフ通
路13に設けられたリリーフバルブ14は弁体17と、
同弁体17を閉弁方向へ付勢するためのスプリング18
とからなる。リリーフバルブ14は燃料ライン22を流
れる燃料の圧力に応じて作動する。燃料圧力PFが所定
値PF1よりも小さな状態では、スプリング18の付勢
力により弁体17は図面左方へ付勢され、リリーフバル
ブ14は閉弁する。この結果、リリーフ通路13が閉ざ
される。これに対して、燃料圧力PFが所定値PF1よ
りも大きな状態では、スプリング18の付勢力に抗して
弁体17が図面右方へ押圧され、リリーフバルブ14は
開弁する。この結果、リリーフ通路13が開かれる。こ
のように、燃料圧力PFに応じてリリーフバルブ14が
作動することにより、リリーフ通路13が開閉される。
【0022】リリーフバルブ14の下流側に設けられた
固定絞り15は、その下端に吐出ポート33を有する。
固定絞り15は流路断面積が他よりも小さな絞り部34
を有する。絞り部34の直径は1mmに設定されてい
る。同絞り部34はリリーフ通路13を流れる燃料に対
して抵抗となるため、同通路13を流れる燃料量が制限
される。タンク11内において、リリーフ通路13を流
れる燃料は、固定絞り15を介してサブタンク16へ戻
される。
【0023】燃料ポンプ12が作動することにより、タ
ンク11の中の燃料が燃料ライン22へ吐出される。こ
の吐出された燃料はフィルタ24で異物が除去された
後、燃料ライン22を通じてデリバリパイプ25へ圧送
され、更にデリバリパイプ25において各インジェクタ
26へ分配される。このとき、ポンプ12から吐出され
る燃料量に応じてデリバリパイプ25における燃料圧力
PFが調整される。分配された燃料は、各インジェクタ
26の開弁時に、同インジェクタ26から噴射されるこ
とにより、対応する各気筒へ供給される。各気筒へ供給
された燃料と空気との混合気が燃焼されることにより、
エンジン27のクランクシャフト(図示しない)が回転
され、エンジン27に動力が得られる。
【0024】スロットルバルブ29の近傍に設けられた
スロットルセンサ45は、同バルブ29の開度TAを検
出し、その大きさに応じた信号を出力する。このセンサ
45は周知のアイドルスイッチ(図示しない)を内蔵す
る。このスイッチは、バルブ29が全閉となったときに
「オン」され、全閉であることを示すアイドル信号ID
Lを出力する。デリバリパイプ25に設けられた燃圧セ
ンサ46は、各インジェクタ26へ圧送される燃料の圧
力、即ちデリバリパイプ25の中の燃料圧力PFを検出
し、その大きさに応じた信号を出力する。エンジン27
に設けられた回転速度センサ47はクランクシャフト
(図示しない)の回転速度、即ちエンジン回転速度NE
に相当する値を検出し、その値の大きさに応じた信号を
出力する。このセンサ47は、クランクシャフトの回転
位相に同期したかたちで所定角度毎にクランクシャフト
の回転を断続的に検出し、その検出結果をパルス信号と
して連続的に出力する。エンジン27に設けられた水温
センサ48は、エンジン27の内部を流れる冷却水の温
度(冷却水温度)THWを検出し、その大きさに応じた
信号を出力する。吸気通路28に設けられた吸気圧セン
サ49は、同通路28における吸気圧力PMを検出し、
その大きさに応じた信号を出力する。これら各センサ4
5〜49によってエンジン27の運転状態が検出され
る。
【0025】電子制御装置(ECU)50は、入力信号
処理回路、メモリ、演算回路及び出力信号処理回路等を
有して構成されている。ECU50には前述した各種セ
ンサ45〜49、インジェクタ26、駆動回路40及び
バッテリ41が接続されている。ECU50は前述した
各種センサ45〜49から出力される信号を入力する。
ECU50はこれら入力信号に基づき、燃料噴射制御及
び燃料供給制御を実行するために、ポンプ12、各イン
ジェクタ26及び駆動回路40を制御する。
【0026】燃料噴射制御とは、エンジン27の運転状
態に応じて各インジェクタ26の開弁時間を制御するこ
とにより、各インジェクタ26から各気筒へ噴射される
燃料量を制御することである。燃料供給制御とは、エン
ジン27の運転状態に応じて駆動回路40を制御し、ポ
ンプ12を制御することにより、ポンプ12から吐出さ
れる燃料量を制御し、もって各インジェクタ26へ供給
される燃料圧力PFを調整することである。
【0027】図3は燃料噴射制御の処理内容に関する
「燃料噴射制御ルーチン」を示すフローチャートであ
る。ECU50は、エンジン27の運転時に本ルーチン
を所定期間毎に周期的に実行する。
【0028】ステップ100において、ECU50は各
種センサ45,47〜49により検出され、エンジン2
7の運転状態を反映した各種パラメータTA,IDL,
NE,THW,PMに係る値を入力値として読み込む。
【0029】ステップ110において、ECU50はエ
ンジン27が減速運転状態にあるか否かを判断する。E
CU50は、この判断をアイドル信号IDLに基づき行
う。ここで、スロットルバルブ29が全閉状態となり、
エンジン27が減速運転状態にある場合、ECU50は
処理をステップ120へ移行する。スロットルバルブ2
9が開かれ、エンジン27が減速運転状態にない場合、
ECU50は処理をステップ140へ移行する。この実
施形態で、ステップ110の処理は、エンジン27が減
速運転状態であるか否かを判断するための手段に相当す
る。
【0030】エンジン27の減速運転時には、ステップ
120において、ECU50はエンジン27の各気筒に
対する燃料噴射を強制的に中止するために、即ち燃料カ
ットを行うために、各インジェクタ26を強制的に閉弁
する。この実施形態で、ステップ120の処理は、燃料
カットを実行するための手段に相当する。
【0031】ステップ130において、ECU50は、
燃料カットが実行されていることを示すために燃料カッ
トフラグXFCを「1」に設定し、その後の処理を一旦
終了する。この実施形態で、ステップ130の処理は、
エンジン27が減速運転状態にあることを示すフラグを
設定するための手段に相当する。
【0032】エンジン27が減速運転状態にない場合、
ステップ140において、ECU50は、燃料カットが
実行されていないことを示すために燃料カットフラグX
FCを「0」に設定する。この実施形態で、ステップ1
40の処理は、エンジン27が減速運転状態にないこと
を示すフラグを設定するための手段に相当する。
【0033】ステップ150において、ECU50はエ
ンジン回転速度NE及び吸気圧力PMの値に基づいて基
本噴射量TAUbの値を算出する。この基本噴射量TA
Ubは、時間を単位とする値である。ECU50はこの
基本噴射量TAUbの値を、基本噴射量TAUb、エン
ジン回転速度NE及び吸気圧力PMをパラメータとして
予め定められた関数データを参照して算出する。この実
施形態で、ステップ150の処理は、エンジン27の運
転状態に応じて基本的に設定されるべき基本噴射量TA
Ubを算出するための手段に相当する。
【0034】ステップ160において、ECU50は冷
却水温度THWの値に基づいて温度補正係数KTHの値
を算出する。ECU50はこの温度補正係数KTHの値
を、温度補正係数KTH及び冷却水温度THWをパラメ
ータとして予め定められた関数データを参照して算出す
る。この実施形態で、ステップ160の処理は、エンジ
ン27の温度状態に応じて基本噴射量TAUbを補正す
るための温度補正係数KTHを算出するための手段に相
当する。
【0035】ステップ170において、ECU50は基
本噴射量TAUbの値に温度補正係数KTHを乗算する
ことにより、最終的な燃料噴射量TAUの値を算出す
る。この燃料噴射量TAUは、時間を単位とする値であ
り、インジェクタ26の開弁時間を決定する値である。
この実施形態で、ステップ170の処理は、基本噴射量
TAUbを温度補正係数KTHにより補正することによ
り、最終的な燃料噴射量TAUを算出するための手段に
相当する。
【0036】ステップ180において、ECU50は、
各気筒毎に燃料を噴射すべきタイミングが到来したか否
かを判断する。ECU50は、この噴射タイミングの到
来を、エンジン回転速度NEに係るパルス信号に基づい
て判断する。
【0037】噴射タイミングが到来したとき、ステップ
190において、ECU50は算出された燃料噴射量T
AUの値に基づき各インジェクタ26を所要時間だけ開
弁することにより、燃料噴射を実行する。この処理を終
了した後、ECU50はその後の処理を一旦終了する。
即ち、この実施形態で、ステップ180,190の処理
は、所定の噴射タイミングにおいて燃料噴射を実行する
ための手段に相当する。更に、この実施形態で、上記
「燃料噴射制御ルーチン」は、インジェクタ26の開弁
時間を制御するための手段に相当する。
【0038】図4は、燃料供給制御の処理内容に関する
「燃料供給制御ルーチン」を示すフローチャートであ
る。ECU50は、エンジン27の運転時に本ルーチン
を所定期間毎に周期的に実行する。
【0039】ステップ200において、ECU50は各
種センサ46,47,49により検出される各種パラメ
ータPF,NE,PMに係る値を入力値として読み込
む。併せて、ECU50は、前述した「燃料噴射制御ル
ーチン」において設定された燃料カットフラグXFCの
値を読み出す。
【0040】ステップ210において、ECU50はエ
ンジン回転速度NE、吸気圧力PM及びスロットル開度
TAの値に基づき、燃料噴射時の目標燃料圧力TPFを
算出する。ECU50はこの目標燃料圧力TPFを、目
標燃料圧力TPF、エンジン回転速度NE、吸気圧力P
M及びスロットル開度TAをパラメータとして予め定め
られた関数データを参照して算出する。この実施形態
で、ステップ210の処理は、燃料噴射時における目標
燃料圧力TPFを算出するための手段に相当する。
【0041】ステップ230において、ECU50は燃
料カットフラグXFCが「1」であるか否かを判断す
る。このフラグXFCが「1」である場合、燃料カット
が行われており、エンジン27が減速運転状態にあるこ
とからECU50は処理をステップ232へ移行する。
これに対して、フラグXFCが「0」である場合、燃料
噴射が行われていることから、ECU50は処理をステ
ップ250へ移行する。
【0042】ステップ232において、燃料カットが行
われてエンジン27が減速運転状態にあることから、E
CU50はポンプ12を停止し、ポンプ12による燃料
の吸引及び吐出を停止させる。
【0043】ステップ250において、ECU50は、
検出される実際の燃料圧力PFの値が算出される目標燃
料圧力TPFと同じであるか否かを判断する。両者P
F,TPFが同じ場合、ECU50はその後の処理を一
旦終了する。両者PF,TPFが異なる場合、ECU5
0は処理をステップ260へ移行する。
【0044】ステップ260において、ECU50は実
際の燃料圧力PFの値が目標燃料圧力TPFよりも大き
いか否かを判断する。燃料圧力PFが目標燃料圧力TP
Fよりも小さい場合、ステップ270において、ECU
50は駆動回路40を制御してポンプ12に供給される
電圧を増大させることにより、ポンプ12から吐出され
る燃料量を増大させる。その後、ECU50は処理をス
テップ250へ戻る。
【0045】ステップ260において、燃料圧力PFが
目標燃料圧力TPFよりも大きい場合、ステップ280
において、ECU50は駆動回路40を制御してポンプ
12へ供給される電圧を低下させることにより、ポンプ
12から吐出される燃料量を低減させる。その後、EC
U50は処理をステップ250へ戻る。即ち、ステップ
250〜280において、ECU50は実際の燃料圧力
PFの値が算出された目標燃料圧力TPFと一致するよ
うにポンプ12から吐出される燃料量を制御する。
【0046】以上説明したように、この実施形態の構成
によれば、サブタンク16の中の燃料がポンプ12によ
り各インジェクタ26へ圧送され、各インジェクタ26
から燃料が噴射されることにより、エンジン27の各気
筒へ燃料が供給される。
【0047】ここで、燃料噴射制御に当たって、ECU
50はエンジン27の運転状態に係る各種パラメータN
E,PM,THW等の値に基づき、エンジン27の運転
に必要な燃料噴射量TAUの値を算出する。ECU50
は、算出された燃料噴射量TAUの値に基づき各インジ
ェクタ26を制御することにより、各気筒へ噴射される
べき燃料量を制御する。ECU50は、この燃料噴射量
TAUを、各インジェクタ26の開弁時間として算出す
る。従って、ECU50は、各インジェクタ26から噴
射される燃料量を制御するために、各インジェクタ26
の開弁時間を調整する。
【0048】燃料供給制御に当たって、ECU50はエ
ンジン27の運転状態に係る各種パラメータNE,P
M,TAの値に基づき、各インジェクタ26へ供給され
るべき目標燃料圧力TPFを算出する。ECU50は、
燃圧センサ46により検出される実際の燃料圧力PFの
値が、算出される目標燃料圧力TPFと一致するように
駆動回路40を制御することにより、ポンプ12から吐
出される燃料量を制御する。
【0049】このように、各インジェクタ26から各気
筒へ供給される燃料量が、各インジェクタ26へ供給さ
れる燃料圧力PFの調整と、各インジェクタ26の開弁
時間の調整との協働により決定され、エンジン27の運
転状態に応じて調整される。
【0050】ここで、燃料圧力PFが所定値PF1より
も小さい場合、リリーフバルブ14は作動せずリリーフ
通路13は閉ざされた状態が保たれる。この状態におい
て、ポンプ12により吐出される燃料は全てエンジン2
7へ供給される。
【0051】これに対して、燃料圧力PFが所定値PF
1よりも大きい場合、リリーフバルブ14が作動してリ
リーフ通路13は開かれる。この状態において、ポンプ
12により吐出される燃料の一部はリリーフ通路13へ
供給され、固定絞り15を介してサブタンク16へ戻さ
れる。このとき、リリーフ通路13を流れる燃料量は固
定絞り15により制限されているため、エンジン27に
供給される燃料量と比べて少ない。このように、ポンプ
12により吐出される燃料の一部がリリーフ通路13へ
流れることにより、燃料圧力PFが一定に保たれ、燃料
圧力PFの上昇が一時的に抑制される。
【0052】次に、図5及び図6を基にこの実施形態の
装置の燃料供給特性について説明する。図5は、ポンプ
12に供給される印加電圧VFPと燃料圧力PFとの関
係を示すグラフである。図5に示すように、燃料圧力P
Fはその値が所定値PF1となるまで印加電圧VFPに
比例して増加する。この燃料圧力PFに係る所定値PF
1はリリーフバルブ14が開弁するための圧力である。
印加電圧VFPが所定値VFP1(燃料圧力PF1)と
なることにより、リリーフバルブ14は開弁する。印加
電圧VFPの増加に伴いポンプ12の吐出量Qが増加す
ることにより、リリーフバルブ14の開度が大きくな
り、リリーフ通路13へ流れる燃料量が増大して燃料圧
力PFはほぼ一定に保たれる。印加電圧VFPが所定値
VFP2となることにより、リリーフバルブ14は完全
に開弁し、所定値VFP2以上において燃料圧力PFは
再び印加電圧VFPに比例して増加する。このとき、リ
リーフ通路13にも燃料の一部が流れることから、印加
電圧VFPの増加量に対する燃料圧力PFの増加量はリ
リーフバルブ14が閉弁した状態よりも少なくなる。即
ち、印加電圧VFPが所定値VFP2以上におけるグラ
フの傾きは、印加電圧VFPが所定値VFP1以下にお
けるグラフの傾きよりも小さい。
【0053】図6はポンプ12の吐出量Qと燃料圧力P
Fとの関係を示すグラフである。図6に示すように、燃
料圧力PFはポンプ12の吐出量Qに対して指数関数的
に増大する。通常、リリーフバルブ14を有しない燃料
供給装置では、一点鎖線で示すように燃料圧力PFが変
化する。ここで、リリーフ通路13が閉ざされた状態
(吐出量Qが所定値Q1未満)では、燃料が流れる流路
は燃料ライン22のみであるが、リリーフ通路13が開
かれた状態(吐出量Qが所定値Q1以上)では、燃料が
流れる流路は燃料ライン22及びリリーフ通路13とな
る。従って、リリーフ通路13が開かれることにより、
燃料が流れ得る流路が増加する。これにより、リリーフ
通路13が完全に開かれた後(Q2以上)には、ポンプ
12の吐出量Qに対する燃料圧力PFの増加率の割合は
小さくなる。
【0054】上述のように、通常であれば燃料圧力PF
はポンプ12の吐出量Qに対して指数関数的に増大する
ことから、ポンプ12の吐出量Qが増大するに従って、
ポンプ12の吐出量Qに対する燃料圧力PFの変化量は
大幅に増大する傾向にある。ところが、ポンプ12の吐
出量Qが所定値Q2以上ではこの変化量が小さくなるた
め、何らかの外乱が生じても燃料圧力PFを目標値の近
傍に保つことができる。このように、ポンプ12の吐出
量Qに対する燃料圧力PFの変動が小さく抑制されるこ
とから、エンジン27に吸入される吸気量に応じて燃料
圧力PFを細かく調整可能となる。この結果、エンジン
27の空燃比が最適となるように制御し易くなる。
【0055】このように、この実施形態では、燃料圧力
PFが所定値PF1よりも大きくなる場合に、リリーフ
通路13は開かれて燃料が同通路13を流れる。従っ
て、図8に示す従来の装置とは異なり、燃料圧力PFが
所定値PF1未満ではポンプ12はエンジン27にて要
求される燃料量のみを吐出している。このため、従来の
装置と比較してポンプ12の負荷を軽減することができ
る。
【0056】一方、エンジン27の停止後にはポンプ1
2が停止することから、燃料圧力PFが急速に低下する
傾向にある。燃料圧力PFが小さい状態では、燃料の低
沸点成分は低い温度でも気化し易くなる。このとき、燃
料圧力PFが低下するためリリーフバルブ14が閉弁し
てリリーフ通路13は閉ざされ、燃料ライン22の中の
燃料が密閉される。従って、燃料圧力PFは即座に低下
することが抑制され、燃料の低沸点成分が気化し難い状
態となる。
【0057】このように、この実施形態では、エンジン
27停止後(高温のソーク時)における燃料の気化を抑
制し、低沸点成分の蒸発に伴うエンジン27の再始動性
の悪化を抑制することができるとともに、エバポエミッ
ションを低減することができる。
【0058】また、エンジン27の停止後において、エ
ンジン27の熱により燃料が加熱されることによって、
燃料圧力PFは高くなる傾向にある。同様に、燃料カッ
ト直後にも燃料圧力PFは高くなる傾向にある。これ
は、燃料カット時にポンプ12を停止させる際のポンプ
12の応答遅れが原因である。即ち、インジェクタ26
が強制的に閉弁された後であっても、ポンプ12のイン
ペラは即座に停止しないためである。エンジン27の熱
に起因して、燃料圧力PFが上昇してもこの燃料圧力P
Fが所定値VPF1となることにより、リリーフバルブ
14が作動してリリーフ通路13が開かれる。従って、
燃料の一部がリリーフ通路13へ流れることにより、燃
料圧力PFは一時的に所定値PF1に保たれ、燃料圧力
PFの過剰な上昇が抑制される。
【0059】このように、この実施形態では、燃料圧力
PFに応じてリリーフバルブ14が作動することによ
り、燃料カット中及びエンジン27停止後における燃料
圧力PFの過剰な上昇を抑制することもできる。
【0060】また、この実施形態では、固定絞り15に
おける絞り部34の直径を1mmに設定し、リリーフ通
路13を流れる燃料量を制限している。従って、リリー
フ通路13に供給される燃料は少ないため、エンジン2
7には充分な燃料量が供給される。絞り部34の直径は
小さい程リリーフ通路13を流れる燃料量は制限される
が、燃料に含まれる微小な異物は絞り部34に溜まり易
くなる。特に、リリーフ通路13を流れる燃料量が少な
い時には、微小な異物が絞り部34に溜まり易くなる。
この点、この実施形態では、リリーフ通路13を流れる
燃料量を考慮して絞り部34の直径が設定されているこ
とから、微小な異物が絞り部34に溜まり難くなってい
る。
【0061】また、この実施形態では、燃料カット中及
びエンジン27が消費する燃料量が少ない時には、ポン
プ12が吐出する燃料量が少ないため、燃料によるポン
プ12の冷却が不足してポンプ12は発熱する傾向にあ
る。このような場合には、ポンプ12の吐出量Qを増大
し、一時的に燃料圧力PFを所定値PF1よりも高くす
ることによって、ポンプ12を冷却することができる。
これにより、ポンプ12の冷却性を向上させることがで
きる。尚このとき、燃料圧力PFが高くなるためインジ
ェクタ26の開弁時間を短くすることにより、エンジン
27へ供給される燃料量を調節することになる。
【0062】また、この実施形態では、燃料カット中で
あってもリリーフバルブ14が開弁することにより、燃
料の流れる出る経路が形成されるため、ポンプ12を駆
動することにより燃料圧力PFを調節することができ
る。従って、燃料カットの前後における空燃比を制御す
ることができ、エミッションを低減することができると
ともに、ドライバビリティを向上することができる。
【0063】また、この実施形態では、リリーフバルブ
14は燃料圧力PFが所定値PF1以上において開弁す
るとしたが、リリーフバルブ14のスプリング18の付
勢力を変えることにより、燃料圧力PFの任意の値に対
応してリリーフバルブ14を開弁させることができる。
【0064】また、この実施形態では、リリーフ通路1
3の長さは、燃料フィルタ24以降の分岐部30からサ
ブタンク16の中の固定絞り15までであり、リリーフ
通路13、リリーフバルブ14及び固定絞り15はタン
ク11の中に格納されている。従って、このリリーフ通
路13は従来のリターン通路(デリバリパイプから燃料
タンクまでの長さを有する)よりも短い。このため、燃
料供給装置の構成を簡略化することができる。 (第2の実施形態)次に、図7に基づき本発明を具体化
した第2の実施形態について説明する。この実施形態に
おいて、前記第1の実施形態と同一の部材については同
一の番号を付して、その部材の説明を省略し、特に異な
った点を中心に説明する。
【0065】図7に示すように、この装置は、鞍型状を
なす燃料タンク51と、リリーフバルブ14の下流に設
けられたジェットポンプ52と、同ジェットポンプ52
に接続される連通路53とが第1の実施形態と異なる。
【0066】タンク51は下端中央に凹部54を有する
鞍形状をなし、左右両側には凹部54により互いに区画
された第1及び第2の貯留室55,56を備える。両貯
留室55,56は、凹部54の上部において連通室57
にて互いに連通している。このタンク51は凹部54に
おいて、駆動系の構成部品や排気系の構成部品を跨ぐよ
うにして車両に取付けられる。タンク51がこのような
形状をなしていることから、燃料の液面が連通室57よ
りも低くなる場合には、燃料が第1の貯留室55と第2
の貯留室56とに分断される。
【0067】一方、ジェットポンプ52はリリーフ通路
13よりも流路断面積が小さい絞り部34を有する。そ
して、この絞り部34も、その直径は1mmに設定され
ている。また、この実施形態においても、燃料圧力PF
が所定値PF1よりも大きくなることにより、リリーフ
バルブ14が開弁し、リリーフ通路13に燃料が供給さ
れる。リリーフ通路13に燃料が流れることにより、絞
り部34には負圧が生じる。この負圧により、第2の貯
留室56の中に貯留される燃料は連通路53を通じて吸
引され、吐出ポート33からサブタンク16へ吐出され
る。
【0068】このように、この実施形態では、ジェット
ポンプ52を使用したことにより、複数の貯留室55,
56の中に貯留される全ての燃料を1つのポンプ12を
通じてエンジン27へ供給することができる。
【0069】尚、この実施形態では、エンジン27にて
消費される燃料量が比較的多い場合には、サブタンク1
6の中の燃料が不足するおそれがある。この場合には、
燃料圧力PFを増大させてリリーフバルブ14を開弁す
ることにより、リリーフ通路13へ燃料を流す。これに
より、ジェットポンプ52が作動し、第2の貯留室56
の中の燃料をサブタンク16へ移送することができる。
この結果、エンジン27で消費される燃料量が多くて
も、サブタンク16の中に充分な燃料量を供給すること
ができる。
【0070】ところで、この発明は次のような更に別の
実施形態に具体化することもできる。以下の各実施形態
でも、前記実施形態と同等の作用及び効果を得ることが
できる。
【0071】(1)上記第2の実施形態では、1つの燃
料タンク51が鞍形であり、2つの貯留室55,56を
含む。これに対して、互いに離間した複数の燃料タンク
を使用してもよい。例えば、2つの燃料タンクが使用さ
れる場合、一方の燃料タンクに燃料ポンプ及びジェット
ポンプを設けるとともに、他方の燃料タンクにジェット
ポンプへ連通する連通路を開口する。
【0072】(2)上記各実施形態では、固定絞り1
5、或いはジェットポンプ52の絞り部34における直
径を1mmに設定し、リリーフ通路13を流れる燃料量
を制限している。これに対して、リリーフ通路13を流
れる燃料量を調節するために、絞り部34の直径を変更
してもよい。
【0073】更に、上記実施形態から把握し得る請求項
以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載
する。 (イ)請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料供給装置
において、前記タンクは前記ポンプが配置される特定の
貯留室と、前記ポンプを配置されない複数の貯留室とか
らなり、前記特定の貯留室以外の貯留室と前記絞り手段
とは連通路により連通し、前記還流通路を流れる燃料に
より負圧を生じさせ、その負圧の吸引力により連通路を
通じて前記特定の貯留室以外の貯留室の中の燃料を移送
することを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
【0074】この構成によれば、特定の貯留室の中に貯
留される燃料はポンプにより吸引及び吐出される。開閉
手段が作動し、燃料が還流通路を流れることにより、同
通路には負圧が生じる。特定の貯留室以外の貯留室の中
に貯留される燃料は、負圧による吸引力により連通路を
通じて吸引される。吸引された燃料は特定の貯留室へ吐
出され、ポンプにより内燃機関へ供給される。従って、
複数の貯留室の中に貯留される全ての燃料を内燃機関へ
供給することができる。
【0075】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ポンプ
から吐出される燃料の一部をタンクへ還流するための還
流通路と、還流通路に設けられ、還流通路を流れる燃料
流量を制限する絞り手段と、同還流通路の絞り手段上流
に設けられ、内燃機関に供給される実際の燃料圧力に応
じて同還流通路を開閉する開閉手段とを備えている。
【0076】従って、内燃機関に供給される実際の燃料
圧力が比較的小さな場合、開閉手段により還流通路は閉
ざされた状態に保たれ、吐出された燃料は全て内燃機関
へ供給される。このため、ポンプのより小さな駆動力で
必要量の燃料を機関に供給することができるとともに、
ポンプの騒音の低減やポンプの耐久性を向上することが
できる。
【0077】これに対して、実際の燃料圧力が比較的大
きな場合、開閉手段により還流通路は開かれ、吐出され
た燃料の一部は還流通路へ供給されてタンクへ戻され
る。このとき、還流通路を流れる燃料量は絞り手段によ
り制限されているため、急激な圧力変動(上昇/低下)
を抑制し、例えば燃料カット中における燃料圧力の制御
性を向上させることができる。こうして圧力変動が抑制
されることで、燃料配管の耐圧性を向上させることがで
きる。
【0078】一方、内燃機関の停止後には、実際の燃料
圧力が急速に低下する傾向にあるが、燃料圧力の低下
に伴って開閉手段により還流通路は閉ざされるため、燃
料圧力の低下が抑制され、燃料が気化し難い状態とな
る。従って、内燃機関の輻射熱等により燃料が加熱され
ても、その低沸点成分の蒸発に伴う再始動性の悪化等を
好適に抑制することができうる。また、こうした加熱に
よって実際の燃料圧力が高くなったとしても、燃料圧
力の上昇に伴って開閉手段が一時的に開となり、燃料圧
力の過剰な上昇を好適に抑制することができる。
【0079】請求項2に記載の発明によれば、還流通路
はタンクの中に配置され、ポンプから吐出される燃料は
タンク内にて還流するようにしている。従って、還流通
路を引き廻す必要がなくなるとともに、タンク内におい
て還流通路、開閉手段及び絞り手段を一体化することが
可能となり、装置全体の構成を小型且つ簡略化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を概念的に示す概念構成図。
【図2】燃料供給装置の構成を示す構成図。
【図3】「燃料噴射制御ルーチン」を示すフローチャー
ト。
【図4】「燃料供給制御ルーチン」を示すフローチャー
ト。
【図5】印加電圧及び燃料圧力の関係を示すグラフ。
【図6】ポンプの吐出量及び燃料圧力の関係を示すグラ
フ。
【図7】第2の実施形態の構成を示す構成図。
【図8】従来の燃料供給装置の一例を示す構成図。
【符号の説明】
11…燃料タンク、12…燃料ポンプ、13…リリーフ
通路、14…リリーフバルブ、15…固定絞り、34…
絞り部、16…サブタンク、27…内燃機関としてのガ
ソリンエンジン、50…電子制御装置(ECU)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02M 37/20 F02M 37/20 N (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 37/08 F02M 37/00 F02M 37/00 331 F02M 37/10 F02M 37/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンクの中の燃料を吸引及び吐出するポ
    ンプの駆動力を制御して内燃機関に供給する燃料圧力を
    その運転状態に応じて設定された目標燃料圧力に調整す
    る燃料供給装置であって、 前記ポンプから吐出される燃料の一部を前記タンクへ還
    流するための還流通路と、 前記還流通路に設けられ、前記還流通路を流れる燃料流
    量を制限する絞り手段と、 同還流通路の前記絞り手段上流に設けられ、前記内燃機
    関に供給される実際の燃料圧力に応じて同還流通路を開
    閉する開閉手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の
    燃料供給装置。
  2. 【請求項2】前記還流通路は前記タンクの中に配置さ
    れ、前記ポンプから吐出される燃料は前記タンク内にて
    還流することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装
    置。
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