JP3226524U - 缶容器用キャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】物品を収容した状態で安定的に缶容器に固定でき、かつコップとしての利便性の高い缶容器用キャップを提供する。【解決手段】キャップ1は、コップ3とコップと嵌合するリング状の取付部材2を備え、取付部材は、コップの開口淵部と嵌合する凸型の嵌合部と、缶容器4の上縁に係止する爪部を有する。コップの材質はポリプロピレンであり、取付部材の材質はポリエチレン又は軟質ポリ塩化ビニルであることが好ましい。コップ及び取付部材の最大の外径は缶容器の外径と略同一、又は、66mm以下であることが好ましい。また、爪部は、少なくとも3つの係合爪から成ることが好ましい。【選択図】図4
Description
本考案は、飲料缶などの缶容器の上部に物品を取り付ける技術に関するものである。
一般に、自動販売機などで飲料水が入った飲料缶が多く販売されている。飲料缶を販売する際には、購入者の購買意欲を高めるために、様々な工夫が施されている。例えば、飲料缶の容器に物品を添え付けるプレミアムケースが取り付けられた缶物品が知られている(特許文献1を参照)。
上記特許文献1に開示された缶物品は、円筒状の缶容器の上縁に、缶容器に対応するキャップを脱着可能に取り付けるものである。これによれば、キャップ内に物品を収容して、販売するといったことが可能である。
しかしながら、上記特許文献1に開示された缶物品は、あくまでもキャップ内部に物品を収容することを目的としているため、キャップ縁部に缶容器に係合するための係合爪が設けられており、例えば、キャップをコップとして利用しようとすると、口当たりが悪く、コップとしては利用できないという問題がある。
上記特許文献1に開示された缶物品は、円筒状の缶容器の上縁に、缶容器に対応するキャップを脱着可能に取り付けるものである。これによれば、キャップ内に物品を収容して、販売するといったことが可能である。
しかしながら、上記特許文献1に開示された缶物品は、あくまでもキャップ内部に物品を収容することを目的としているため、キャップ縁部に缶容器に係合するための係合爪が設けられており、例えば、キャップをコップとして利用しようとすると、口当たりが悪く、コップとしては利用できないという問題がある。
そこで、缶容器の上端に、おつまみ等を収容したコップの開口部が向かい合うように取り付けられた缶飲料が知られている(特許文献2を参照)。
上記特許文献2に開示された缶飲料では、上記特許文献1に開示された缶物品とは異なり、粘着テープやセロハン等による包装により缶容器とコップを固定する構成が開示されており、これによれば、コップとしての利便性は向上する。
しかしながら、粘着テープやセロハン等を用いる固定方法では、コストが高くなり、しかも再利用できないという問題がある。
また、コップに缶容器の上縁の形状に合わせた凹みを持たせ取り付ける構成も開示されているが、コップ自体に凹みを持たせるため、汚れ等が付着しやすく、やはり再利用には向かないという問題がある。
上記特許文献2に開示された缶飲料では、上記特許文献1に開示された缶物品とは異なり、粘着テープやセロハン等による包装により缶容器とコップを固定する構成が開示されており、これによれば、コップとしての利便性は向上する。
しかしながら、粘着テープやセロハン等を用いる固定方法では、コストが高くなり、しかも再利用できないという問題がある。
また、コップに缶容器の上縁の形状に合わせた凹みを持たせ取り付ける構成も開示されているが、コップ自体に凹みを持たせるため、汚れ等が付着しやすく、やはり再利用には向かないという問題がある。
上記状況に鑑みて、本考案は、物品を収容した状態で安定的に缶容器に固定でき、かつコップとしての利便性の高い缶容器用キャップを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本考案の缶容器用キャップは、コップと該コップと嵌合するリング状の取付部材を備え、取付部材は、コップの開口淵部と嵌合する凸型の嵌合部と、缶容器の上縁に係止する爪部が設けられる。
コップ自体には、爪部が設けられていないため、飲み口となるコップの開口淵部を口当たりの良い構造することができる。またコップに爪部が設けられないことにより、汚れが付着し難く、洗浄もしやすいため、再利用が容易となる。
コップ自体には、爪部が設けられていないため、飲み口となるコップの開口淵部を口当たりの良い構造することができる。またコップに爪部が設けられないことにより、汚れが付着し難く、洗浄もしやすいため、再利用が容易となる。
本考案の缶容器用キャップにおいて、コップの材質はポリプロピレンであり、取付部材の材質はポリエチレン又は軟質ポリ塩化ビニルであることが好ましい。
ポリエチレン又は軟質ポリ塩化ビニルは、比較的柔軟性が高いため、取付部材の缶容器への取り付けが容易である。また、ポリプロピレンは、ポリエチレン又は軟質ポリ塩化ビニルよりも硬い素材であるため、缶容器に取付部材を取り付けた後に、コップを取付部材に嵌合して取り付けることで、取付部材と缶容器の固定状態をより強固のものとできる。
ポリエチレン又は軟質ポリ塩化ビニルは、比較的柔軟性が高いため、取付部材の缶容器への取り付けが容易である。また、ポリプロピレンは、ポリエチレン又は軟質ポリ塩化ビニルよりも硬い素材であるため、缶容器に取付部材を取り付けた後に、コップを取付部材に嵌合して取り付けることで、取付部材と缶容器の固定状態をより強固のものとできる。
本考案の缶容器用キャップにおいて、コップ及び取付部材の最大の外径は、缶容器の外径と略同一、又は、66mm以下であることが好ましい。
例えば、缶容器用キャップの使用対象となる缶容器が、アルミニウム製の飲料缶である場合、一般には、250〜500mlサイズの飲料缶の缶胴の外径は、最大が66mmとされている。したがって、コップ及び取付部材の最大の外径が、缶容器の外径と略同一、又は、66mm以下とされることにより、缶容器に本考案の缶容器用キャップを取り付けた状態で、自動販売機に収容し販売することが容易となる。
例えば、缶容器用キャップの使用対象となる缶容器が、アルミニウム製の飲料缶である場合、一般には、250〜500mlサイズの飲料缶の缶胴の外径は、最大が66mmとされている。したがって、コップ及び取付部材の最大の外径が、缶容器の外径と略同一、又は、66mm以下とされることにより、缶容器に本考案の缶容器用キャップを取り付けた状態で、自動販売機に収容し販売することが容易となる。
本考案の缶容器用キャップにおいて、爪部は、少なくとも3つの係合爪から成る。リング状の取付部材に、少なくとも略120°間隔で係合爪を設けることで、取付部材を缶容器に安定的に取り付けることが可能である。
なお、爪部は、5つ又は6つ設ける方が、よりしっかりと缶容器に係合できることから好ましい。
なお、爪部は、5つ又は6つ設ける方が、よりしっかりと缶容器に係合できることから好ましい。
本考案の取付部材は、上記の何れかの缶容器用キャップを構成するリング状の部材である。
本考案によれば、物品を収容した状態で安定的に缶容器に固定でき、かつコップとしての利便性を向上できるといった効果を有する。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本考案の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は、缶容器用キャップの正面図を示している。図1に示すように、缶容器用キャップ1は、取付部材2及びコップ3から成る。取付部材2とコップ3を固定する際には、図2に示す取付部材2の凸部2bと、図3に示すコップ3の開口淵部3bを嵌合し、開口淵部3bを基部2aに当接させて固定する。取付部材2の材質はポリエチレンであり、コップ3の材質はポリプロピレンである。
図2は取付部材の外観図であり、(1)は正面図、(2)は平面図を示している。図2(1)に示すように、取付部材2の基部2aには凸部2bが形成され、図2(2)に示すように、凸部2b上には8個の係合爪2cが設けられている。
図3はコップの外観図であり、(1)は斜視図、(2)は上下反転させた状態での正面図を示している。図3(1)に示すコップ3の上端部は、図3(2)に示すように、上下反転させてコップとして使用する際には、底部3aとなる。コップ3は、図3(1)及び(2)に示す形状に限られず、開口淵部3bが取付部材の凸部2bと嵌合し、基部2aと当接して固定し得る形状であればよい。したがって、例えば、円錐台形状や略半球形状でもよい。
図4は、缶容器用キャップの缶容器への取付説明図を示している。また、図7は、缶容器用キャップの取付フロー図を示している。図4に示す缶容器4は、飲料缶である。図4に示すように、缶容器用キャップ1を缶容器4へ取り付ける際には、組み立てられた缶容器用キャップ1を缶容器4へ取り付けるのではなく、各部材を1つずつ缶容器4へ取り付ける。すなわち、図7に示すように、まず缶容器4に取付部材2を取り付け(ステップS01)、その後、取付部材2にコップ3を嵌合して取り付ける(ステップS02)。
図5は、取付部材の缶容器への取付イメージ図であり、(1)は取り付け時、(2)は取り付け後、また(3)は取付部材を取り付け後にコップを被せて固定した状態を断面イメージで示している。図5(1)に示すように、缶容器4に取付部材2を上方から取り付ける場合、缶容器4の上縁4bは、盛り上がった形状となっているため、軟性の樹脂であるポリエチレンから成る係合爪2cはやや撓りながら上縁4bの形状に沿って下方に移動し、図5(2)に示すように、上縁4bと胴部4aの境目に嵌ることとなる。凸部2bについても、係合爪2cと共にやや撓りながら下方に移動し、胴部4aに当接する。このように、ポリエチレンから成る取付部材2は可撓性を有するため、容易に取り付け又は取り外しを行うことができるという利点がある。
図5(3)に示すように、缶容器4に取付部材2を取り付けた後、取付部材2にコップ3を嵌合して取り付ける。コップ3は比較的硬質の樹脂であるポリプロピレンから成るため、コップ3の取り付け後は、凸部2b及び係合爪2cは外側に向けて撓り難くなり、係合爪2cが上縁4bと胴部4aの境目に食い込んだ状態を保持できることになる。取付部材2とコップ3は、摩擦力により一度取り付けたコップ3が人の手によらずに容易に脱落することはないが、人の手では容易に取り外すことが可能な構造となっている。
図5(3)に示すように、缶容器4に取付部材2を取り付けた後、取付部材2にコップ3を嵌合して取り付ける。コップ3は比較的硬質の樹脂であるポリプロピレンから成るため、コップ3の取り付け後は、凸部2b及び係合爪2cは外側に向けて撓り難くなり、係合爪2cが上縁4bと胴部4aの境目に食い込んだ状態を保持できることになる。取付部材2とコップ3は、摩擦力により一度取り付けたコップ3が人の手によらずに容易に脱落することはないが、人の手では容易に取り外すことが可能な構造となっている。
図6は、缶容器用キャップの使用イメージ図を示している。図6に示すように、缶容器4には、缶容器用キャップ1が取り付けられている。また、コップ3の内側には物品5が収容されている。これは、缶容器4に取付部材2を取り付けた後、取付部材2にコップ3を嵌合して取り付ける際に、コップ3の内側に物品5を収容した状態で取り付けたものである。これとは異なり、例えば、缶容器4の上に物品5を載置した状態でコップ3を嵌合して取り付けることでもよい。
缶容器4の胴部4aの直径R2は66mmである。これに対して、取付部材2及びコップ3の直径R1は64mmとなっており、缶容器4に缶容器用キャップ1が取り付けられた状態で自動販売機に収容することが可能なサイズとなっている。
図6に示すように、物品5を収容した状態で、缶容器4に缶容器用キャップ1を取り付けて販売することで、物品5付きの飲料缶として、付加価値を備えた飲み物をユーザに提供することができる。
ユーザは飲用時においては、缶容器用キャップ1を構成するコップ3を、キャップではなくコップとして利用できる。また、飲用後においては、別の缶容器に缶容器用キャップ1を取り付けて再利用することも可能である。
図6に示すように、物品5を収容した状態で、缶容器4に缶容器用キャップ1を取り付けて販売することで、物品5付きの飲料缶として、付加価値を備えた飲み物をユーザに提供することができる。
ユーザは飲用時においては、缶容器用キャップ1を構成するコップ3を、キャップではなくコップとして利用できる。また、飲用後においては、別の缶容器に缶容器用キャップ1を取り付けて再利用することも可能である。
本考案は、飲料缶などの缶容器の上部に物品を取り付けるためのキャップや、飲料を注ぐためのコップとして有用である。
1 缶容器用キャップ
2 取付部材
2a 基部
2b 凸部
2c 係合爪
3 コップ
3a 底部
3b 開口淵部
4 飲料缶
4a 胴部
4b 上縁
5 物品
R 直径
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Claims (5)
- コップと該コップと嵌合するリング状の取付部材を備え、
前記取付部材は、
前記コップの開口淵部と嵌合する凸型の嵌合部と、缶容器の上縁に係止する爪部が設けられたことを特徴とする缶容器用キャップ。 - 前記コップの材質はポリプロピレンであり、前記取付部材の材質はポリエチレン又は軟質ポリ塩化ビニルであることを特徴とする請求項1に記載の缶容器用キャップ。
- 前記コップ及び前記取付部材の最大の外径は、前記缶容器の外径と略同一、又は、66mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の缶容器用キャップ。
- 前記爪部は、少なくとも3つの係合爪から成ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の缶容器用キャップ。
- 請求項1〜4の何れかの缶容器用キャップを構成するリング状の取付部材。
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