JP3226270B2 - ポジ型レジスト用基材樹脂 - Google Patents

ポジ型レジスト用基材樹脂

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JP3226270B2
JP3226270B2 JP2000091921A JP2000091921A JP3226270B2 JP 3226270 B2 JP3226270 B2 JP 3226270B2 JP 2000091921 A JP2000091921 A JP 2000091921A JP 2000091921 A JP2000091921 A JP 2000091921A JP 3226270 B2 JP3226270 B2 JP 3226270B2
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和史 佐藤
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与日 坂井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポジ型レジ
スト用基材樹脂、さらに詳しくは、高感度、高解像性を
有し、かつ耐熱性、焦点深度幅特性、引置き経時安定性
及びレジスト溶液の保存安定性がよく、基板依存性がな
くプロファイル形状の優れたレジストパターンを形成で
きる紫外線、遠紫外線、KrF、ArFなどのエキシマ
レーザー、X線、及び電子線などの放射線に感応する化
学増幅型のポジ型レジスト組成物を与える新規なポジ型
レジスト用基材樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICやLSIなどの半導体素子
は、ホトレジスト組成物を用いたホトリソグラフィー、
エッチング、不純物拡散及び配線形成などの工程を数回
繰り返し製造されているが、このホトリソグラフィーに
おいては、ホトレジスト組成物をシリコンウエーハ上に
回転塗布などにより塗布し薄膜を形成し、それをマスク
パターンを介して、紫外線などの放射線を照射し、現像
してレジストパターンを形成したのち、前記レジストパ
ターンを保護膜としてエッチングが行われる。
【0003】そして、これまで、前記ホトリソグラフィ
ーで使用されているホトレジスト組成物は、それに要求
される解像性が、サブミクロン(lμm以下)、ハーフ
ミクロン(0.5μm以下)程度であり、g線(436
nm)、i線(365nm)などの紫外線を利用したア
ルカリ可溶性ノボラック樹脂とキノンジアジド基含有化
合物を基本成分としたポジ型ホトレジストで十分実用に
供することができた。
【0004】ところで、近年、半導体素子の微細化が益
々高まり、今日ではクオーターミクロン(0.25μm
以下)の超微細パターンを用いた超LSIの量産が開始
されようとしている。しかし、このようなクオーターミ
クロンの超微細パターンを得るには、従来のアルカリ可
溶性ノボラック樹脂とキノンジアジド基含有化合物を基
本成分としたポジ型ホトレジストでは困難なことから、
より短波長の遠紫外線(200〜300nm)、Kr
F、ArFなどのエキシマレーザー、電子線及びX線の
ためのレジストとして、高解像性が達成される上に、放
射線の照射により発生した酸の触媒反応、連鎖反応を利
用でき、量子収率が1以上で、しかも高感度が達成でき
る化学増幅型レジストが注目され、盛んに開発が行わ
れ、既にポリ(ヒドロキシスチレン)の水酸基をter
t‐ブトキシカルボニルオキシ基で置換した樹脂成分と
オニウム塩などの酸発生剤を組み合わせたレジスト組成
物(米国特許4,491,628号明細書)が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記レ
ジスト組成物は、解像度、焦点深度幅特性において十分
なものでない上に、露光後一定時間放置した後、現像し
た場合、化学増幅型レジストに特有の露光により発生し
た酸の失活に起因するパターン形状劣化、いわゆる引置
き安定性の不良(レジストパターン上部が庇状に連なっ
てしまうブリッジング)を生じるという欠点がある。こ
のようなブリッジングを生じると所望の配線パターンが
得られないため、半導体素子製造において致命的なもの
となる。このような欠点を克服する方法として、レジス
ト層上に露光により発生した酸の失活を防止するためト
ップコート層を設ける方法があるが、このような方法
は、製造工程が増えスループットが悪くなる上に、コス
ト高となるため好ましくない。そこで、トップコート層
を設ける必要のない引置き安定性に優れたレジストの出
現が強く望まれている。
【0006】また、これまでの化学増幅型レジストは、
シリコン窒化膜(SiN)、ホウ素−リン−シリケート
ガラス(BPSG)などの絶縁膜やチタンナイトライド
(TiN)の膜を設けた基板に対して裾引きのパターン
形状を形成するという欠点がある。
【0007】さらに、アルミニウム−ケイ素−銅(Al
−Si−Cu)の合金、タングステン(W)などの金属
膜を設けた基板を使用すると定在波の影響を受けパター
ン断面形状が波形となるという欠点がある。これらの基
板依存性と定在波の欠点を改善する方法としては、基板
とレジスト層との間に反射防止層を設ける方法がある
が、この方法は上述トップコート層と同様に製造工程が
増えスループットが悪くなる上に、コスト高となるため
好ましくない。そこで、基板依存性がなく反射防止層を
設ける必要がない上に、定在波の影響を受けにくくプロ
ファイル形状の優れたレジストパターンを形成できるレ
ジストの出現が強く望まれている。
【0008】そのほか、従来のレジスト組成物は、熱に
対して十分な耐性がない上に、それを溶液としたとき、
しばしばその保存中に異物が発生するなど保存安定性に
欠けるという欠点がある。そのため、耐熱性に優れると
ともに、前記異物の発生のない保存安定性に優れたレジ
スト溶液が得られるレジスト組成物に対する要望も強く
なっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み、
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、上記問題点が酸
の作用によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する
ポジ型レジスト用基材樹脂成分として、水酸基の特定の
割合が特定の置換基で置換され、かつ、特定の重量平均
分子量及び分子量分布を有する新規なポリ(ヒドロキシ
スチレン)の混合物を用いることにより解決でき、高感
度、高解像性で、かつ耐熱性、焦点深度幅特性、引置き
経時安定性及びレジスト溶液の保存安定性に優れるとと
もに、基板依存性がなくプロファイル形状の優れたレジ
ストパターンを与えることができ、紫外線、遠紫外線、
KrF、ArFなどのエキシマレーザー、X線、及び電
子線などの放射線に感応する化学増幅型のポジ型レジス
ト組成物が得られることを見出し、本発明を完成したも
のである。
【0010】すなわち、本発明は、(A)水酸基の10
〜60%が、一般式
【化2】 (I) (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2はメチル基又
はエチル基、R3は炭素数1〜4の低級アルキル基であ
る) で表わされる残基で置換された、重量平均分子量8,0
00〜25,000、分子量分布(Mw/Mn)1.5
以下のポリ(ヒドロキシスチレン)と、(B)水酸基の
10〜60%がtert‐ブトキシカルボニルオキシ基
で置換された、重量平均分子量8,000〜25,00
0、分子量分布(Mw/Mn)1.5以下のポリ(ヒド
ロキシスチレン)との混合物からなることを特徴とする
ポジ型レジスト用基材樹脂を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のポジ型レジスト用基材樹
脂は、(A)、(B)2種の成分の混合物からなってい
る。この中の(A)成分は、ポリ(ヒドロキシスチレ
ン)の水酸基の10〜60%、好ましくは20〜50%
が、前記一般式(I)の残基で置換されたポリ(ヒドロ
キシスチレン)誘導体である。このポリ(ヒドロキシス
チレン)の水酸基の置換率が10%未満では形状の優れ
たパターンが得られず、60%を超えるとレジストの感
度が低下するため好ましくなく、実用的には20〜50
%が好適である。
【0012】前記一般式(I)の残基としては、例えば
1‐メトキシエトキシ基、1‐エトキシエトキシ基、1
‐n‐プロポキシエトキシ基、1‐イソプロポキシエト
キシ基、1‐n‐ブトキシエトキシ基、1‐イソブトキ
シエトキシ基、1‐(1,1‐ジメチルエトキシ)‐1
‐メチルエトキシ基、1‐メトキシ‐1‐メチルエトキ
シ基、1‐エトキシ‐1‐メチルエトキシ基、1‐n‐
プロポキシ‐1‐メチルエトキシ基、1‐イソブトキシ
‐1‐メチルエトキシ基、1‐メトキシ‐n‐プロポキ
シ基、1‐エトキシ‐n‐プロポキシ基などが挙げられ
る。中でも、特に1‐エトキシエトキシ基及び1‐メト
キシ‐n‐プロポキシ基が感度、解像力がバランス良く
向上するので好ましい。(A)成分は、対応する重量平
均分子量と分子量分布を有するポリ(ヒドロキシスチレ
ン)の水酸基を、例えば1‐クロロ‐1‐エトキシエタ
ンや1‐クロロ‐1‐メトキシプロパンと反応させて、
公知の置換反応に従い前記一般式(I)の残基で置換す
ることにより製造することができる。
【0013】次に、本発明において上記の(A)成分と
組み合わせて用いられる(B)成分は、ポリ(ヒドロキ
シスチレン)の水酸基の10〜60%、好ましくは20
〜50%が、tert‐ブトキシカルボニルオキシ基で
置換されたポリ(ヒドロキシスチレン)誘導体である。
この置換率が10%未満では、プロファイル形状の良い
レジストパターンを与えることができないし、また60
%を超えると感度が低下する。実用上、好ましい範囲は
20〜50%である。この(B)成分を混合した基材樹
脂を用いることにより、解像性、耐熱性及びプロファイ
ル形状がいっそう改善されたポジ型レジスト組成物を得
ることができる。
【0014】本発明においては、(A)成分及び(B)
成分のいずれも、その重量平均分子量が、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィ法(GPC法)に基づきポリ
スチレン基準で8,000〜25,000の範囲内にあ
ることが必要である。この重量平均分子量が8,000
未満では被膜性が不十分であるし、また25,000を
超えるとアルカリ水溶液に対する溶解性が低下する。ま
た、これらの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)は
1.5以下の範囲にあることが必要である。分子量分布
がこの範囲にあることにより、耐熱性の優れたポジ型レ
ジスト組成物が得られる。
【0015】本発明における(A)成分と(B)成分と
の混合割合は、(A)成分30〜90重量%、(B)成
分70〜10重量%、好ましくは(A)成分50〜80
重量%、(B)成分50〜20重量%の範囲内で選ばれ
る。
【0016】本発明の基材樹脂は、これに放射線の照射
により酸を発生する化合物(以下酸発生剤という)及び
有機カルボン酸を配合することにより、ポジ型レジスト
組成物とすることができる。
【0017】この際用いる酸発生剤としては、これまで
化学増幅型ポジ型レジスト組成物に慣用されている公知
の酸発生剤の中から任意に選ぶことができる。このよう
なものとしては、例えば(a)ビス(p‐トルエンスル
ホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル‐p‐トルエ
ンスルホニルジアゾメタン、1‐シクロヘキシルスルホ
ニル‐1‐(1,1‐ジメチルエチルスルホニル)ジア
ゾメタン、ビス(1,1‐ジメチルエチルスルホニル)
ジアゾメタン、ビス(1‐メチルエチルスルホニル)ジ
アゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾ
メタン、ビス(2,4‐ジメチルフェニルスルホニル)
ジアゾメタン、ビス(4‐エチルフェニルスルホニル)
ジアゾメタン、ビス(3‐メチルフェニルスルホニル)
ジアゾメタン、ビス(4‐メトキシフェニルスルホニ
ル)ジアゾメタン、ビス(4‐フルオロフェニルスルホ
ニル)ジアゾメタン、ビス(4‐クロロフェニルスルホ
ニル)ジアゾメタン、ビス(4‐tert‐ブチルフェ
ニルスルホニル)ジアゾメタンなどのビススルホニルジ
アゾメタン類、(b)2‐メチル‐2‐(p‐トルエン
スルホニル)プロピオフェノン、2‐(シクロヘキシル
カルボニル)‐2‐(p‐トルエンスルホニル)プロパ
ン、2‐メタンスルホニル‐2‐メチル‐(4‐メチル
チオ)プロピオフェノン、2,4‐ジメチル‐2‐(p
‐トルエンスルホニル)ペンタン‐3‐オンなどのスル
ホニルカルボニルアルカン類、(c)1‐p‐トルエン
スルホニル‐1‐シクロヘキシルカルボニルジアゾメタ
ン、1‐ジアゾ‐1‐メチルスルホニル‐4‐フェニル
‐2‐ブタノン、1‐シクロヘキシルスルホニル‐1‐
シクロヘキシルカルボニルジアゾメタン、1‐ジアゾ‐
1‐シクロヘキシルスルホニル‐3,3‐ジメチル‐2
‐ブタノン、1‐ジアゾ‐1‐(1,1‐ジメチルエチ
ルスルホニル)‐3,3‐ジメチル‐2‐ブタノン、1
‐アセチル‐1‐(1‐メチルエチルスルホニル)ジア
ゾメタン、1‐ジアゾ‐1‐(p‐トルエンスルホニ
ル)‐3,3‐ジメチル‐2‐ブタノン、1‐ジアゾ‐
1‐ベンゼンスルホニル‐3,3‐ジメチル‐2‐ブタ
ノン、1‐ジアゾ‐1‐(p‐トルエンスルホニル)‐
3‐メチル‐2‐ブタノン、2‐ジアゾ‐2‐(p‐ト
ルエンスルホニル)酢酸シクロヘキシル、2‐ジアゾ‐
2‐ベンゼンスルホニル酢酸tert‐ブチル、2‐ジ
アゾ‐2‐メタンスルホニル酢酸イソプロピル、2‐ジ
アゾ‐2‐ベンゼンスルホニル酢酸シクロヘキシル、2
‐ジアゾ‐2‐(p‐トルエンスルホニル)酢酸ter
t‐ブチルなどのスルホニルカルボニルジアゾメタン
類、(d)p‐トルエンスルホン酸2‐ニトロベンジ
ル、p‐トルエンスルホン酸2,6‐ジニトロベンジ
ル、p‐トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸2,4
‐ジニトロベンジルなどのニトロベンジル誘導体、
(e)ピロガロールのメタンスルホン酸エステル(ピロ
ガロールトリメシレート)、ピロガロールのベンゼンス
ルホン酸エステル、ピロガロールのp‐トルエンスルホ
ン酸エステル、ピロガロールのp‐メトキシベンゼンス
ルホン酸エステル、ピロガロールのメシチレンスルホン
酸エステル、ピロガロールのベンジルスルホン酸エステ
ル、没食子酸アルキルのメタンスルホン酸エステル、没
食子酸アルキルのベンゼンスルホン酸エステル、没食子
酸アルキルのp‐トルエンスルホン酸エステル、没食子
酸アルキルのp‐メトキシベンゼンスルホン酸エステ
ル、没食子酸アルキルのメシチレンスルホン酸エステ
ル、没食子酸アルキルのベンジルスルホン酸エステルな
どのポリヒドロキシ化合物と脂肪族又は芳香族スルホン
酸エステル類などを挙げることができる。前記没食子酸
アルキルにおけるアルキル基は、炭素数1〜15のアル
キル基、特にオクチル基及びラウリル基が好ましい。
【0018】また、(f)一般式 R4−I+−R5- (II) (式中、R4及びR5は、アリール基、置換基を有するア
リール基であり、それぞれ同一であっても異なってもよ
く、X-はAsF- 6、PF- 6、BF- 4、SbF- 6、CF3
SO- 3のいずれかである) 又は一般式
【化3】 (III) (式中、R6、R7及びR8は、アリール基、置換基を有
するアリール基であり、それぞれ同一であっても異なっ
てもよく、X-はAsF- 6、PF- 6、BF- 4、Sb
- 6,CF3SO- 3のいずれかである) で表わされるオニウム塩系酸発生剤や、(g)一般式
【化4】 (IV) (式中、R9、R10はアリール基、置換基を有するアリ
ール基であり同一でも異なっていてもよく、R11、R12
は水素原子、低級アルキル基、水酸基、アリール基であ
り同一でも異なってもよい。nは0又は1である) で表わされるベンゾイントシレート系酸発生剤も用いる
ことができる。
【0019】上記一般式(II)又は(III)で表わ
されるオニウム塩の例としては、以下の化合物を挙げる
ことができる。
【0020】
【化5】 (V) ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート
【0021】
【化6】 (VI) ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート
【0022】
【化7】 (VII) ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート
【0023】
【化8】 (VIII) ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネー
【0024】
【化9】 (IX) (4‐メトキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサ
フルオロアンチモネート
【0025】
【化10】 (X) (4‐メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフ
ルオロメタンスルホネート
【0026】
【化11】 (XI) ビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムテ
トラフルオロボレート
【0027】
【化12】 (XII) ビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムヘ
キサフルオロホスフェート
【0028】
【化13】 (XIII) ビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムヘ
キサフルオロアンチモネート
【0029】
【化14】 (XIV) ビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムト
リフルオロメタンスルホネート
【0030】
【化15】 (XV) トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
【0031】
【化16】 (XVI) トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネー
【0032】
【化17】 (XVII) トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネ
ート
【0033】
【化18】 (XVIII) (4‐メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート
【0034】
【化19】 (XIX) (4‐メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリ
フルオロメタンスルホネート
【0035】
【化20】 (XX) (4‐メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフ
ルオロメタンスルホネート
【0036】
【化21】 (XXI) ビス(4‐メチルフェニル)フェニルスルホニウムトリ
フルオロメタンスルホネート
【0037】
【化22】 (XXII) (2,4,6‐トリメチルフェニル)ジフェニルスルホ
ニウムトリフルオロメタンスルホネート
【0038】
【化23】 (XXIII) (4‐tert‐butyl‐フェニル)ジフェニルス
ルホニウムトリフルオロメタンスルホネート
【0039】
【化24】 (XXIV) トリス(4‐メチルフェニル)スルホニウムトリフルオ
ロメタンスルホネート
【0040】
【化25】 (XXV) ジフェニル[4‐(フェニルチオ)フェニル]スルホニ
ウムヘキサフルオロホスフェート
【0041】
【化26】 (XXVI) ジフェニル[4‐(フェニルチオ)フェニル]スルホニ
ウムヘキサフルオロアンチモネート
【0042】上記オニウム塩の中でトリフルオロメタン
スルホネートを陰イオンとするオニウム塩が半導体素子
製造の際に使用されるリン、ホウ素、アンチモンなどの
拡散剤として用いられる原子を含まないため好ましい。
【0043】前記一般式(IV)で表わされるベンゾイ
ントシレート系酸発生剤の例としては以下の化合物を挙
げることができる。
【0044】
【化27】 (XXVII)
【0045】
【化28】 (XXVIII)
【0046】
【化29】 (XXIX)
【0047】
【化30】 (XXX)
【0048】
【化31】 (XXXI)
【0049】これらの酸発生剤は単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合せて用いてもよい。前記酸発生剤
の中で、エキシマレーザ用のレジストに好適なものは
(a)のビススルホニルジアゾメタン類、中でもビス
(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン又はビス
(2,4‐ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン
や(e)のポリヒドロキシ化合物の脂肪族又は芳香族ス
ルホン酸エステル類、中でもピロガロールトリメシレー
トであり、特にこれらの酸発生剤の混合物が高感度を達
成できるので好ましい。
【0050】また、電子線用レジスト系酸発生剤として
は、(d)のニトロベンジル誘導体、中でもp‐トルエ
ンスルホン酸2,6‐ジニトロベンジル、(e)のポリ
ヒドロキシ化合物の脂肪族又は芳香族スルホン酸エステ
ル類、中でもピロガロールトリメシレート、(f)のオ
ニウム塩系酸発生剤、中でもビス(p‐tert‐ブチ
ルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネ
ート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンス
ルホネート及び(g)のベンゾイントシレート系酸発生
剤が好ましい。前記酸発生剤の配合量は、ポジ型レジス
ト用基材樹脂成分100重量部に対し1〜20重量部、
好ましくは2〜10重量部の範囲が選ばれる。酸発生剤
が1重量部未満の配合では効果が不十分であり、また2
0重量部を超えると、溶剤に溶解しにくくなる上に、諸
樹脂成分との混和性が劣化する。
【0051】本発明の基材樹脂を用いるポジ型レジスト
組成物については、さらに有機カルボン酸を含有させる
ことにより、感度、解像度、レジストパターンの断面形
状、露光後の引置き経時安定性が優れているとともに、
種々の基板に対しても断面形状の良好なレジストパター
ンを与えるレジストとすることができる。
【0052】この有機カルボン酸としては、飽和又は不
飽和脂肪族カルボン酸、脂環式カルボン酸、オキシカル
ボン酸、アルコキシカルボン酸、ケトカルボン酸、芳香
族カルボン酸などいずれも使用でき、特に制限はない。
このような有機カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などの一価又は
多価脂肪族カルボン酸、1,1‐シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,2‐シクロヘキサンジカルボン酸、1,3
‐シクロヘキサンジカルボン酸、1,4‐シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1,1‐シクロヘキシルジ酢酸などの
脂環式カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、3‐ブテン酸、メタクリル酸、4‐ペンテン
酸、プロピオール酸、2‐ブチン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、アセチレンカルボン酸などの不飽和脂肪族カルボ
ン酸、オキシ酢酸などのオキシカルボン酸、メトキシ酢
酸、エトキシ酢酸などのアルコキシカルボン酸、ピルビ
ン酸などのケトカルボン酸や一般式
【化32】 (XXXII) [式中、R13及びR14はそれぞれ独立して水素原子、水
酸基、ニトロ基、カルボキシル基、ビニル基を表す(た
だし、R13及びR14が共に水素原子の場合は除く)] 及び一般式
【化33】 (XXXIII) (式中、nは0又は1〜10の整数を示す) で表わされる芳香族カルボン酸などを挙げることができ
るが、特に脂環式カルボン酸、不飽和脂肪族カルボン
酸、及び芳香族カルボン酸が好ましい。
【0053】上記一般式(XXXII)で表わされる芳
香族カルボン酸としては、例えばp‐ヒドロキシ安息香
酸、o‐ヒドロキシ安息香酸、2‐ヒドロキシ‐3‐ニ
トロ安息香酸、3,5‐ジニトロ安息香酸、2‐ニトロ
安息香酸、2,4‐ジヒドロキシ安息香酸、2,5‐ジ
ヒドロキシ安息香酸、2,6‐ジヒドロキシ安息香酸、
3,4‐ジヒドロキシ安息香酸、3,5‐ジヒドロキシ
安息香酸、2‐ビニル安息香酸、4‐ビニル安息香酸、
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸などを挙げるこ
とができ、特にo‐位に置換基を有する安息香酸、例え
ばo‐ヒドロキシ安息香酸、o‐ニトロ安息香酸、フタ
ル酸などが好適である。
【0054】また、一般式(XXXIII)で表わされ
る芳香族カルボン酸としては、式中のnが単一のものの
み、または異種のものを組み合わせても使用することが
できるが、実用的にはフェノール化合物として市販され
ているSAX(商品名、三井東圧化学社製)が好まし
い。
【0055】上記一般式(XXXII)及び(XXXI
II)で表わされる芳香族カルボン酸は、それぞれ単独
で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの芳香族カルボン酸の配合により断面形状の良好
なレジストパターンを形成することができるとともに、
露光後の引置き経時安定性が優れ、露光後に施される加
熱処理までの時間の長さに関係なく、良好なプロファイ
ル形状が形成できる。特に一般式(XXXIII)で表
わされる芳香族カルボン酸は矩形の断面形状が形成でき
るため好適である。
【0056】この有機カルボン酸の配合量としては、基
材樹脂と酸発生剤の合計量に対して0.01〜1重量
%、好ましくは0.05〜0.5重量%の範囲で用いら
れる。有機カルボン酸の配合量が0.01重量%未満で
は断面形状の良好なレジストパターンが得られず、また
1重量%を超えると現像性が低下するため好ましくな
い。
【0057】本発明の基材樹脂に酸発生剤及び有機カル
ボン酸を配合したポジ型レジスト組成物には、さらに放
射線の照射により発生した酸の必要以上の拡散を防止
し、マスクパターンに忠実なレジストパターンを形成で
き、かつ解像度、引置き経時安定性を高めるために、ア
ミンを基材樹脂に基づき0.01〜1重量%、好ましく
は0.05〜0.5重量%の範囲で含有させることがで
きる。このアミンとしては脂肪族アミン、芳香族アミ
ン、複素環式アミンなどが用いられる。この脂肪族アミ
ンとしては、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、ト
リメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、n‐プロピルアミン、ジ‐n‐プロピル
アミン、トリ‐n‐プロピルアミン、イソプロピルアミ
ンなどを挙げることができる。また、芳香族アミンとし
ては、例えばベンジルアミン、アニリン、N‐メチルア
ニリン、N,N‐ジメチルアニリン、o‐メチルアニリ
ン、m‐メチルアニリン、p‐メチルアニリン、N,N
‐ジエチルアニリン、ジフェニルアミン、ジ‐p‐トリ
ルアミンなどを挙げることができる。さらに複素環式ア
ミンとしては、例えばピリジン、o‐メチルピリジン、
o‐エチルピリジン、2,3‐ジメチルピリジン、4‐
エチル‐2‐メチルピリジン、3‐エチル‐4‐メチル
ピリジンなどを挙げることができる。これらの中で、特
に強塩基性で低沸点のアミン、例えばメチルアミン、ジ
メチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミンのような脂肪族アミンが
好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組
み合わせて用いてもよい。
【0058】本発明の基材樹脂を用いたポジ型レジスト
組成物には、前記した成分に加え、さらにN,N‐ジア
ルキルカルボン酸アミドを含有させることにより、孤立
したレジストパターンの形状の改善を行うことができ
る。このN,N‐ジアルキルカルボン酸アミドの含有量
は、基材樹脂に基づき0.1〜5重量%の範囲が好まし
い。このN,N‐ジアルキルカルボン酸アミドとして
は、低級カルボン酸アミドのN,N‐ジアルキル基置換
体、例えばN,N‐ジメチルホルムアミド又はN,N‐
ジメチルアセトアミドが好ましい。これらは単独で用い
てもよいし、また2種以上組み合せて用いてもよい。
【0059】本発明の基材樹脂を用いたポジ型レジスト
組成物においては、さらに、吸光剤を配合するのが好ま
しい。この吸光剤としては、例えば1‐[1‐(4‐ヒ
ドロキシフェニル)イソプロピル]‐4‐[1,1‐ビ
ス(4‐ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ビス
(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジメチルフェニル)‐3,
4‐ジヒドロキシフェニルメタンなどのポリフェノール
類のナフトキノン‐1,2‐ジアジド‐5‐スルホン酸
エステル、ベンゾフェノンなどが用いられる。そして、
これらの吸光剤を配合することにより感度及び解像性の
向上効果が得られるとともに、定在波の影響を抑制し断
面形状が波状とならず矩形のレジストパターンを与える
ことができる。この吸光剤の配合量としては、基材樹脂
と酸発生剤との合計量に対して30重量%を超えない範
囲、好ましくは0.5〜15重量%の範囲が選ばれる。
この配合量が30重量%を超えるとプロファイル形状が
悪くなる。
【0060】上記各成分を含有するポジ型レジスト組成
物は、その使用に当たっては溶剤に溶解した溶液の形で
用いるのが好ましい。このような溶剤の例としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチ
ルイソアミルケトン、2‐ヘプタノンなどのケトン類;
エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテー
ト、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノ
アセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコ
ールモノアセテート、ジプロピレングリコール又はジプ
ロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテ
ル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノ
ブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価ア
ルコール類及びその誘導体;ジオキサンのような環式エ
ーテル類;及び乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン
酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロ
ピオン酸エチルなどのエステル類を挙げることができ
る。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して
用いてもよい。
【0061】また、この際、所望によりポジ型レジスト
組成物と混和性のある添加物、例えばレジスト膜の性能
を改良するための付加的樹脂、可塑剤、安定剤、着色
剤、界面活性剤などの慣用されているものを添加含有さ
せることができる。
【0062】上記ポジ型レジスト組成物は、溶剤に溶解
されスピンナーなどを用いて、例えばシリコンウエー
ハ、シリコン窒化膜(SiN)、BPSGなどの絶縁膜
を設けた基板、チタンナイトライド(TiN)、Al−
Si−Cu、タングステンなどの金属膜を設けた基板な
どに塗布し、乾燥して、感光層を形成したのち、縮小投
影露光装置などにより、deep−UV光、エキシマレ
ーザー光を所望のマスクパターンを介して照射するか、
電子線により描画し、現像液、例えば1〜10重量%テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液のようなア
ルカリ性水溶液などを用いて現像処理することにより、
マスクパターンに忠実で良好なレジストパターンを形成
する。このようにして、本発明の基材樹脂を用いること
により、各種基板に依存することがなく、優れたレジス
トパターンが形成できる。
【0063】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。
【0064】参考例1 重量平均分子量13,000、分子量分布(Mw/M
n)1.5のポリ(ヒドロキシスチレン)120gを
N,N‐ジメチルアセトアミド680gに溶解し、この
溶液の中にジ‐tert‐ブチル‐ジ‐カーボネート8
5.0gを加え、かき混ぜながら完全に溶解したのち、
トリエチルアミン59gを約15分間かけて滴下した。
滴下終了後、そのまま約3時間かき混ぜた。次いで、得
られた溶液に対して20倍量の純水を加え、水酸基がt
ert‐ブトキシカルボニルオキシ基で置換されたポリ
(ヒドロキシスチレン)を析出させた。該析出物を純水
で洗浄、脱水、乾燥することにより、水酸基の39%が
tert‐ブトキシカルボニルオキシ基で置換されたポ
リ(ヒドロキシスチレン)[重量平均分子量13,00
0、分子量分布(Mw/Mn)1.5]150gを得
た。
【0065】参考例2 重量平均分子量13,000、分子量分布(Mw/M
n)1.5のポリ(ヒドロキシスチレン)120gを
N,N‐ジメチルアセトアミド680gに溶解し、この
溶液の中に1‐クロロ‐1‐エトキシエタン42.3g
を加え、かき混ぜながら完全に溶解したのち、トリエチ
ルアミン78.8gを約30分間かけて滴下した。滴下
終了後、そのまま約3時間かき混ぜた。次いで、得られ
た溶液に対して20倍量の純水を加え、水酸基が1‐エ
トキシエトキシ基で置換されたポリ(ヒドロキシスチレ
ン)を析出させた。該析出物を純水で洗浄、脱水、乾燥
することにより、水酸基の39%が1‐エトキシエトキ
シ基で置換されたポリ(ヒドロキシスチレン)[重量平
均分子量13,000、分子量分布(Mw/Mn)1.
5]130gを得た。
【0066】参考例3 参考例1においてポリ(ヒドロキシスチレン)を重量平
均分子量13,000、分子量分布(Mw/Mn)4.
0のポリ(ヒドロキシスチレン)に代えた以外は、参考
例1と同様にして、水酸基の39%がtert‐ブトキ
シカルボニルオキシ基で置換されたポリ(ヒドロキシス
チレン)[重量平均分子量13,000、分子量分布
(Mw/Mn)4.0]150gを得た。
【0067】参考例4 参考例2においてポリ(ヒドロキシスチレン)を重量平
均分子量13,000、分子量分布(Mw/Mn)4.
0のポリ(ヒドロキシスチレン)に代えた以外は、参考
例2と同様にして、水酸基の39%が1‐エトキシエト
キシ基で置換されたポリ(ヒドロキシスチレン)[重量
平均分子量13,000、分子量分布(Mw/Mn)
4.0]130gを得た。
【0068】実施例1 参考例1で得られたポリ(ヒドロキシスチレン)3gと
参考例2で得られたポリ(ヒドロキシスチレン)7g、
ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン0.4
g、ビス(2,4‐ジメチルフェニルスルホニル)ジア
ゾメタン0.1g、ピロガロールトリメシレート0.2
g、サリチル酸0.02g及びベンゾフェノン0.1g
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
45gに溶解したのち、さらにトリエチルアミン0.0
3g及びN,N‐ジメチルアセトアミド0.5gを加え
て溶解して得られた溶液を孔径0.2μmのメンブレン
フィルターでろ過したものをポジ型レジストの塗布液と
して調製した。
【0069】次に調製された塗布液をスピンナーを使用
してシリコンウエーハ上に塗布し、ホットプレート上で
80℃、90秒間乾燥して膜厚0.7μmのレジスト膜
を得た。この膜に縮小投影露光装置NSR−2005E
X8A(ニコン社製)を用い、1mJずつドーズ量を加
え露光したのち、105℃、90秒間加熱し、次いで
2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
水溶液で23℃において65秒間現像処理し、30秒間
水洗、乾燥してレジストパターンを形成した。形成され
たレジストパターン断面は、定在波の影響はなく矩形に
近い良好なものであり、0.21μmのラインアンドス
ペースパターンが形成された。また、目視で確認できる
大面積のレジストパターンがパターニングされ基板表面
が現れる最小露光量を感度として測定した結果、11m
J/cm2であった。さらに、形成されたレジストパタ
ーンの耐熱性(熱によるフローが生じる温度)を調べた
結果、135℃であった。焦点深度幅として0.25μ
mのラインアンドスペースパターンが1:1に形成され
る焦点の最大幅(μm)を求めたところ2.0μmであ
った。このレジスト溶液を褐色ビン中25℃で保存し保
存安定性を調べたところ、6か月間異物の発生がなかっ
た。
【0070】また、引置き経時安定性として、上記と同
様にしてレジストパターンを形成し、側面が垂直で良好
なプロファイル形状の0.25μmのラインアンドスペ
ースパターンが形成される露光から露光後加熱処理まで
の時間を測定したところ、90分間であった。
【0071】比較例1 参考例3で得られたポリ(ヒドロキシスチレン)3gと
参考例4で得られたポリ(ヒドロキシスチレン)7g、
ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン0.7
g、サリチル酸0.05gをプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート45gに溶解したのち、さら
にトリエチルアミン0.01g及びN,N‐ジメチルア
セトアミド0.2gを加えて溶解して得られた溶液を孔
径0.2μmのメンブレンフィルターでろ過したものを
ポジ型レジストの塗布液として調製した。
【0072】次に調製された塗布液を実施例1と同様に
してレジストパターンを形成した。形成されたレジスト
パターン断面は、定在波の影響はなく矩形に近い良好な
ものであり、0.21μmのラインアンドスペースパタ
ーンが形成された。また、目視で確認できる大面積のレ
ジストパターンがパターニングされ基板表面が現れる最
小露光量を感度として測定した結果、15mJ/cm2
であった。さらに、形成された目視で確認できる大面積
のレジストパターンの耐熱性(熱によるフローが生じる
温度)を調べた結果、125℃であった。焦点深度幅と
して0.25μmのラインアンドスペースパターンが
1:1に形成される焦点の最大幅(μm)を求めたとこ
ろ1.6μmであった。このレジスト溶液を褐色ビン中
25℃で保存し保存安定性を調べたところ、6か月間異
物の発生がなかった。
【0073】また、引置き経時安定性として、露光後加
熱処理を110℃、90秒間とした以外は実施例1と同
様にしてレジストパターンを形成し、側面が垂直で良好
なプロファイル形状の0.25μmのラインアンドスペ
ースパターンが形成される露光から露光後加熱処理まで
の時間を測定したところ、60分間であった。
【0074】実施例2 実施例1において、基板をTiNの金属膜が形成された
シリコンウエーハとした以外は、実施例1と同様にして
レジストパターンを形成した。形成されたレジストパタ
ーン断面は定在波の影響はなく矩形に近い良好なもので
あり、0.23μmのラインアンドスペースパターンが
形成された。
【0075】実施例3 実施例1において、基板をBPSGの絶縁膜が形成され
たシリコンウエーハとした以外は、実施例1と同様にし
てレジストパターンを形成した。形成されたレジストパ
ターン断面は定在波の影響はなく矩形に近い良好なもの
であり、0.23μmのラインアンドスペースパターン
が形成された。
【0076】
【発明の効果】本発明のポジ型レジスト用基材樹脂は、
化学増幅型ポジ型レジスト組成物の樹脂成分として有用
であり、これを用いると、高感度で、クオーターミクロ
ン以下の高解像性を有し、かつ耐熱性、焦点深度幅特
性、引置き経時安定性及びレジスト溶液の保存安定性が
優れ、基板依存性がなくプロファイル形状の優れたレジ
ストパターンを与えるレジスト組成物を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 与日 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内 (72)発明者 中山 寿昌 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−123032(JP,A) 特開 平8−337616(JP,A) 特開 平9−90639(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水酸基の10〜60%が、一般式 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2はメチル基又
    はエチル基、R3は炭素数1〜4の低級アルキル基であ
    る) で表わされる残基で置換された、重量平均分子量8,0
    00〜25,000、分子量分布(Mw/Mn)1.5
    以下のポリ(ヒドロキシスチレン)と、(B)水酸基の
    10〜60%がtert‐ブトキシカルボニルオキシ基
    で置換された、重量平均分子量8,000〜25,00
    0、分子量分布(Mw/Mn)1.5以下のポリ(ヒド
    ロキシスチレン)との混合物からなることを特徴とする
    ポジ型レジスト用基材樹脂。
  2. 【請求項2】 混合物中の(A)成分が30〜90重量
    %、(B)成分が70〜10重量%である請求項1記載
    のポジ型レジスト用基材樹脂。
  3. 【請求項3】 混合物中の(A)成分が50〜80重量
    %、(B)成分が50〜20重量%である請求項1記載
    のポジ型レジスト用基材樹脂。
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