JP3226098B2 - 温度感応型流体式ファン・カップリング装置 - Google Patents
温度感応型流体式ファン・カップリング装置Info
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- JP3226098B2 JP3226098B2 JP30015690A JP30015690A JP3226098B2 JP 3226098 B2 JP3226098 B2 JP 3226098B2 JP 30015690 A JP30015690 A JP 30015690A JP 30015690 A JP30015690 A JP 30015690A JP 3226098 B2 JP3226098 B2 JP 3226098B2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D35/00—Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion
- F16D35/02—Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part
- F16D35/021—Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part actuated by valves
- F16D35/022—Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part actuated by valves the valve being actuated by a bimetallic strip
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【0001】
本発明は、一般に自動車機関にあって冷却ファンを回
転駆動して絶えず機関の走行状態に応じた冷却送風量を
供給する自動制御機能を有する温度感応型流体式ファン
・カップリング装置の構造の改良に関するものである。
転駆動して絶えず機関の走行状態に応じた冷却送風量を
供給する自動制御機能を有する温度感応型流体式ファン
・カップリング装置の構造の改良に関するものである。
【0002】
従来、この種のファン・カップリング装置としては第
8図に示すように、駆動側の駆動ディスク(22)の外周
壁面と被駆動側である密封器匣(23)の内周壁面との間
での堰(24)を、該密封器匣側に設けた有底凹溝(2
3′)部に嵌着せしめ、該堰部に近傍してトルク伝達室
側から油溜り室側への循環流通路の流入口(25)を設け
て構成されていた。尚(26)は駆動ディスク(22)と密
封器匣(23)との相互に対向する周側壁面での油の集溜
するトルク伝達間隙である。
8図に示すように、駆動側の駆動ディスク(22)の外周
壁面と被駆動側である密封器匣(23)の内周壁面との間
での堰(24)を、該密封器匣側に設けた有底凹溝(2
3′)部に嵌着せしめ、該堰部に近傍してトルク伝達室
側から油溜り室側への循環流通路の流入口(25)を設け
て構成されていた。尚(26)は駆動ディスク(22)と密
封器匣(23)との相互に対向する周側壁面での油の集溜
するトルク伝達間隙である。
【0003】
しかしながら、このような従来の技術においては、前
記堰(24)を被駆動側である密封器匣(23)側の有底溝
(23′)部に嵌着して形成されるため、堰によるダム効
率が悪く、且つ該有底溝の加工を極めて複雑となして加
工性の低下を招き、又、堰(24)の先端に摩耗を生じて
長期に亘ってダム効果の劣化を余儀なくされることとな
り、従つて回転制御機能を不安定となし、同時に冬季、
寒冷時等にあっては機関始動後の“ツレ廻り”を生ぜし
めて暖気運転を阻害する等、堰効果を充分に発揮でき
ず、その改善か望まれる問題を有するものであった。 本発明は従来技術の有する前記問題に鑑みてなされた
もので、堰部の位置、構造により長期に亘り且つ大幅に
ダム効果を極めて有効に発揮せしめて油の流れを円滑と
しファンの回転制御機能を安定となし、又、幅手方向に
亘る切欠き部の構造によってその成型を極めて簡易とな
して加工性を著しく向上し、更に冬季、寒冷時等での
“ツレ廻り”を効果的に防止して暖気運転を促進するこ
とのできる温度感応型流体式ファン・カップリング装置
を提供することを目的とするものである。
記堰(24)を被駆動側である密封器匣(23)側の有底溝
(23′)部に嵌着して形成されるため、堰によるダム効
率が悪く、且つ該有底溝の加工を極めて複雑となして加
工性の低下を招き、又、堰(24)の先端に摩耗を生じて
長期に亘ってダム効果の劣化を余儀なくされることとな
り、従つて回転制御機能を不安定となし、同時に冬季、
寒冷時等にあっては機関始動後の“ツレ廻り”を生ぜし
めて暖気運転を阻害する等、堰効果を充分に発揮でき
ず、その改善か望まれる問題を有するものであった。 本発明は従来技術の有する前記問題に鑑みてなされた
もので、堰部の位置、構造により長期に亘り且つ大幅に
ダム効果を極めて有効に発揮せしめて油の流れを円滑と
しファンの回転制御機能を安定となし、又、幅手方向に
亘る切欠き部の構造によってその成型を極めて簡易とな
して加工性を著しく向上し、更に冬季、寒冷時等での
“ツレ廻り”を効果的に防止して暖気運転を促進するこ
とのできる温度感応型流体式ファン・カップリング装置
を提供することを目的とするものである。
【0004】
本発明は上記目的を達成するため、先端に駆動ディス
クを固着した回転主軸に軸受によって支承された被駆動
側の密封器匣の外側にファン部材を取付け、且つその内
部を油の流出調整孔を有する仕切板により油溜り室と前
記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回
転時の油の集溜する駆動ディスクの外周壁面と該壁面に
対向する密封器匣側の内周壁面との間に堰と、これに連
ってトルク伝達室側から油溜り室側への循環流通路を形
成すると共に、外部周囲の温度が設定値を越えると前記
仕切板の流出調整孔を開放し、設定値以下では閉鎖する
弁部材を、密封器匣の前面に設けた感温体の温度変化に
伴う変形に追従して連桿部材と連動するように内部に備
え、内装した駆動ディスクと密封器匣との対向面のなす
トルク伝達間隙での油の有効接触面積を増減させて駆動
側の回転主軸から密封器匣への回転トルク伝達を制御せ
しめるファン・カップリング装置において、前記堰を駆
動ディスク側の外周壁面に設けた切欠き部に摺動可能に
位置して形成すると共に、前記循環流通路の流入口部
を、前記トルク伝達室の外周側の側壁面に位置して構成
したことを特徴とする温度感応型流体式ファン・カップ
リング装置を要旨とするものであり、また、前記駆動デ
ィスクの回転方向における前記堰部の手前で且つ該駆動
ディスクの外周部に凹部を形成したり、前記凹部は流入
口側で開放され、一方前記密封器匣の後面側を構成する
ケース側で閉塞していたり、前記堰は3分割片から構成
され、中央片の両面側は外方に向って先細りとなったテ
ーパ面を有し、両側片は該テーパ面に略一致するテーパ
面を片側に有したり、前記堰の少なくとも中央部をスプ
リングによる弾発力又は重錘体による遠心力により外方
へ附勢するよう構成したり、前記堰を前記駆動ディスク
の外周部の複数個所に形成すると共に、これに対応して
循環流通路も複数路設けて構成したりするものである。
クを固着した回転主軸に軸受によって支承された被駆動
側の密封器匣の外側にファン部材を取付け、且つその内
部を油の流出調整孔を有する仕切板により油溜り室と前
記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回
転時の油の集溜する駆動ディスクの外周壁面と該壁面に
対向する密封器匣側の内周壁面との間に堰と、これに連
ってトルク伝達室側から油溜り室側への循環流通路を形
成すると共に、外部周囲の温度が設定値を越えると前記
仕切板の流出調整孔を開放し、設定値以下では閉鎖する
弁部材を、密封器匣の前面に設けた感温体の温度変化に
伴う変形に追従して連桿部材と連動するように内部に備
え、内装した駆動ディスクと密封器匣との対向面のなす
トルク伝達間隙での油の有効接触面積を増減させて駆動
側の回転主軸から密封器匣への回転トルク伝達を制御せ
しめるファン・カップリング装置において、前記堰を駆
動ディスク側の外周壁面に設けた切欠き部に摺動可能に
位置して形成すると共に、前記循環流通路の流入口部
を、前記トルク伝達室の外周側の側壁面に位置して構成
したことを特徴とする温度感応型流体式ファン・カップ
リング装置を要旨とするものであり、また、前記駆動デ
ィスクの回転方向における前記堰部の手前で且つ該駆動
ディスクの外周部に凹部を形成したり、前記凹部は流入
口側で開放され、一方前記密封器匣の後面側を構成する
ケース側で閉塞していたり、前記堰は3分割片から構成
され、中央片の両面側は外方に向って先細りとなったテ
ーパ面を有し、両側片は該テーパ面に略一致するテーパ
面を片側に有したり、前記堰の少なくとも中央部をスプ
リングによる弾発力又は重錘体による遠心力により外方
へ附勢するよう構成したり、前記堰を前記駆動ディスク
の外周部の複数個所に形成すると共に、これに対応して
循環流通路も複数路設けて構成したりするものである。
【0005】 本発明はこのように構成されているため、密器匣内で
より高速で回転する駆動ディスクに設けた切欠き部での
摺動可能な堰の緩着もしくはスプリングによる弾発力又
は重錘体による遠心力に伴なう係着構造により、駆動回
転時にあってその遠心力もしくは張力により堰を絶えず
密封器匣側の内周壁面に密合することとなり、従って長
期に亘り且つ大幅にダム効果を有効に発揮して油の流れ
を円滑にしファン回転制御機能を安定となし、又、駆動
ディスクの外周壁面に設けられた前記切欠き部の構造に
よって、駆動ディスクのダイキャスト化やプレスによる
打ち抜き加工等によって該切欠き部を同時に成形するこ
とができて極めて簡易に得ることができ、更に必要に応
じて前記堰並びに循環流通路をそれぞれ複数備えること
により、ダム効果をより一層有効となし、冬季、寒冷時
等での機関始動後の“ツレ廻り”を効果的に防止して暖
気運転を促進することとなる。
より高速で回転する駆動ディスクに設けた切欠き部での
摺動可能な堰の緩着もしくはスプリングによる弾発力又
は重錘体による遠心力に伴なう係着構造により、駆動回
転時にあってその遠心力もしくは張力により堰を絶えず
密封器匣側の内周壁面に密合することとなり、従って長
期に亘り且つ大幅にダム効果を有効に発揮して油の流れ
を円滑にしファン回転制御機能を安定となし、又、駆動
ディスクの外周壁面に設けられた前記切欠き部の構造に
よって、駆動ディスクのダイキャスト化やプレスによる
打ち抜き加工等によって該切欠き部を同時に成形するこ
とができて極めて簡易に得ることができ、更に必要に応
じて前記堰並びに循環流通路をそれぞれ複数備えること
により、ダム効果をより一層有効となし、冬季、寒冷時
等での機関始動後の“ツレ廻り”を効果的に防止して暖
気運転を促進することとなる。
【0006】
以下、本発明の実施例の図面に基づいて説明すれば、
第1図は本発明の温度感応型流体式ファン・カップリン
グ装置の一部切欠きによる縦断面図、第2図は本発明の
要部に係る第1図A−A線の拡大断面図、第3図は他の
実施例を示す同上第2図相当図、第4図は第2図B−B
線の拡大断面図、第5図及び第6図は更に他の実施例を
示す部分拡大断面図、第7図は更に別の実施例の要部拡
大縦断面図であって、(1)は先端に円盤状からなる、
駆動側としての駆動ディスク(2)を固着し、且つ後端
部に取付けフランジ壁(1′)有する回転主軸であり、
該主軸に軸受をもってケース(3″)を支承すると共
に、該ケース前面にカバー(3′)を組付けて被駆動側
としての密封器匣(3)を構成するものである。(4)
は密封器匣(3)の内部の油溜り室(5)とトルク伝達
室(6)とに区劃した仕切板であって、該仕切板上の表
面に外方付近に位置して油溜り室(5)からトルク伝達
室(6)への油の流出調整孔(4′)を設けてある。尚
(6′)はトルク伝達室(6)にあって駆動ディスク
(2)と密封器匣(3)との対向面のなすトルク伝達間
隙である。(8)はバネ材からなる弁部材であり、油溜
り室(5)側の仕切板(4)上にその一端側を鋲着し、
且つ他端側を流出調整孔(4′)部付近に伸長しカバー
(3′)の前面に固定した支持金具(7)にその両端を
係支した板状バイメタル等からなる感温体(10)によ
り、外部周囲の温度変化に伴う変形に追従して連稈(1
1)部材と連動して開閉作動するように内部に備えてな
るものである。
第1図は本発明の温度感応型流体式ファン・カップリン
グ装置の一部切欠きによる縦断面図、第2図は本発明の
要部に係る第1図A−A線の拡大断面図、第3図は他の
実施例を示す同上第2図相当図、第4図は第2図B−B
線の拡大断面図、第5図及び第6図は更に他の実施例を
示す部分拡大断面図、第7図は更に別の実施例の要部拡
大縦断面図であって、(1)は先端に円盤状からなる、
駆動側としての駆動ディスク(2)を固着し、且つ後端
部に取付けフランジ壁(1′)有する回転主軸であり、
該主軸に軸受をもってケース(3″)を支承すると共
に、該ケース前面にカバー(3′)を組付けて被駆動側
としての密封器匣(3)を構成するものである。(4)
は密封器匣(3)の内部の油溜り室(5)とトルク伝達
室(6)とに区劃した仕切板であって、該仕切板上の表
面に外方付近に位置して油溜り室(5)からトルク伝達
室(6)への油の流出調整孔(4′)を設けてある。尚
(6′)はトルク伝達室(6)にあって駆動ディスク
(2)と密封器匣(3)との対向面のなすトルク伝達間
隙である。(8)はバネ材からなる弁部材であり、油溜
り室(5)側の仕切板(4)上にその一端側を鋲着し、
且つ他端側を流出調整孔(4′)部付近に伸長しカバー
(3′)の前面に固定した支持金具(7)にその両端を
係支した板状バイメタル等からなる感温体(10)によ
り、外部周囲の温度変化に伴う変形に追従して連稈(1
1)部材と連動して開閉作動するように内部に備えてな
るものである。
【0007】 (9)はトルク伝達室(6)から油溜り室(5)側へ
の油の循環流通路であり、駆動ディスク(2)の外周壁
面に対向する油の集溜するトルク伝達室(6)の外周側
の側壁面に位置してなる流入口(9″)に連るもので、
駆動ディスク(2)の外周壁面に形成した幅手方向に亘
る切欠き部(2′)に摺動可能に緩着(第2図)、もし
くはスプリング(13)の弾発力により(第3図)摺動可
能に係着した堰(9′)によりポンピング機能を構成す
るものである。
の油の循環流通路であり、駆動ディスク(2)の外周壁
面に対向する油の集溜するトルク伝達室(6)の外周側
の側壁面に位置してなる流入口(9″)に連るもので、
駆動ディスク(2)の外周壁面に形成した幅手方向に亘
る切欠き部(2′)に摺動可能に緩着(第2図)、もし
くはスプリング(13)の弾発力により(第3図)摺動可
能に係着した堰(9′)によりポンピング機能を構成す
るものである。
【0008】 (12)は前記駆動ディスク(2)の回転方向における
前記堰(9′)の手前でかつ該駆動ディスクの外周部に
設けられた凹部であって、堰(9′)により集められた
油を加圧して流入口(9″)への送入をより効果的に行
うために設けられるものであり、第4図のように流入口
(9″)側を開放し、ケース(3″)側を閉塞すると油
の加圧効果は一層向上する。そして駆動回転時にあって
その遠心力またはスプリング(13)による張力により堰
(9′)を対向する密封器匣(3)の内周壁面に絶えず
密合するようにしてなるものである。更に必要に応じて
堰(9′)を駆動ディスク(2)の外周部の複数箇所に
形成すると共に、前記循環流通路(9)もこれに対応し
て複数路を設けて構成してもよく、又、遠心力の効果を
高めるため堰(9′)に第5図のように重錘体(9a)を
設けたり、前記堰自体を重錘体として構成することもで
き、更に第6図のように密封器匣(3)の内周面との摺
擦部側に摺動部材(9b)を設けてもよい。
前記堰(9′)の手前でかつ該駆動ディスクの外周部に
設けられた凹部であって、堰(9′)により集められた
油を加圧して流入口(9″)への送入をより効果的に行
うために設けられるものであり、第4図のように流入口
(9″)側を開放し、ケース(3″)側を閉塞すると油
の加圧効果は一層向上する。そして駆動回転時にあって
その遠心力またはスプリング(13)による張力により堰
(9′)を対向する密封器匣(3)の内周壁面に絶えず
密合するようにしてなるものである。更に必要に応じて
堰(9′)を駆動ディスク(2)の外周部の複数箇所に
形成すると共に、前記循環流通路(9)もこれに対応し
て複数路を設けて構成してもよく、又、遠心力の効果を
高めるため堰(9′)に第5図のように重錘体(9a)を
設けたり、前記堰自体を重錘体として構成することもで
き、更に第6図のように密封器匣(3)の内周面との摺
擦部側に摺動部材(9b)を設けてもよい。
【0009】 又、第7図のように堰(9′)を3分割片により構成
し、中央片(9′a)の両側面を外方に向って先細りと
なるテーパ面に形成し、両側片(9′b、9′C)の片
面を前記中央片(9′a)のテーパ面と略一致するテー
パ面に形成する。即ち、両側片(9′b、9′c)の外
側の幅(L)と中央片(9′a)の外側の幅(l)を
(L)>(l)とすることにより、中央片(9′a)及
び片側片(9′b、9′c)の、密封器匣(3)の内周
壁面との摩擦による摩耗が発生しても中央片(9′a)
が先に摩耗し中央片(9′a)のテーパ面による楔効果
により常に一定のシール効果を得ることができる。尚
(13′)は中央片(9′a)を外方へ附勢するスプリン
グであり、このスプリングに代え第5図のような重錘体
を設けてもよい。 尚実線による矢印は油の流れの方向並びに駆動ディス
ク(2)の回転方向をそれぞれ示すものである。
し、中央片(9′a)の両側面を外方に向って先細りと
なるテーパ面に形成し、両側片(9′b、9′C)の片
面を前記中央片(9′a)のテーパ面と略一致するテー
パ面に形成する。即ち、両側片(9′b、9′c)の外
側の幅(L)と中央片(9′a)の外側の幅(l)を
(L)>(l)とすることにより、中央片(9′a)及
び片側片(9′b、9′c)の、密封器匣(3)の内周
壁面との摩擦による摩耗が発生しても中央片(9′a)
が先に摩耗し中央片(9′a)のテーパ面による楔効果
により常に一定のシール効果を得ることができる。尚
(13′)は中央片(9′a)を外方へ附勢するスプリン
グであり、このスプリングに代え第5図のような重錘体
を設けてもよい。 尚実線による矢印は油の流れの方向並びに駆動ディス
ク(2)の回転方向をそれぞれ示すものである。
【0010】
以上説明したように本発明による温度感応型流体式フ
ァン・カップリング装置は、堰(9′)を駆動ディスク
(2)の外周部に位置して設け、同時に循環流通路
(9)をトルク伝達室(6)の外周側の側壁面に設けて
構成するため、密封器匣(3)内でより高速で回転する
駆動ディスク(2)に設けた堰(9′)の切欠き部
(2′)での摺動可能な緩着もしくは弾発力又は遠心力
による係着構造により駆動回転時に対向する密封器匣
(3)のトルク伝達室(6)の内周面へ絶えず密合する
ことによって長期に亘り且つ大幅にダム効果を有効に発
揮して油の流れを円滑にし、又必要に応じて設けた該堰
と循環流通路(9)とのなす複数構造とによってさらに
ファン回転制御機能を一層安定となし又、前記切欠き部
(2′)の位置、構造によってプレスによる駆動ディス
ク(2)のダイキャスト化や打ち抜き加工等によって同
時に成形することができて加工性を著しく向上せしめ、
又、冬季、寒冷時等での機関始動後の“ツレ廻り”を効
果的に防止して暖気運転を促進することができる等、極
めて有用な温度感応型流体式ファン・カップリング装置
である。
ァン・カップリング装置は、堰(9′)を駆動ディスク
(2)の外周部に位置して設け、同時に循環流通路
(9)をトルク伝達室(6)の外周側の側壁面に設けて
構成するため、密封器匣(3)内でより高速で回転する
駆動ディスク(2)に設けた堰(9′)の切欠き部
(2′)での摺動可能な緩着もしくは弾発力又は遠心力
による係着構造により駆動回転時に対向する密封器匣
(3)のトルク伝達室(6)の内周面へ絶えず密合する
ことによって長期に亘り且つ大幅にダム効果を有効に発
揮して油の流れを円滑にし、又必要に応じて設けた該堰
と循環流通路(9)とのなす複数構造とによってさらに
ファン回転制御機能を一層安定となし又、前記切欠き部
(2′)の位置、構造によってプレスによる駆動ディス
ク(2)のダイキャスト化や打ち抜き加工等によって同
時に成形することができて加工性を著しく向上せしめ、
又、冬季、寒冷時等での機関始動後の“ツレ廻り”を効
果的に防止して暖気運転を促進することができる等、極
めて有用な温度感応型流体式ファン・カップリング装置
である。
【図1】 本発明の一実施例を示す温度感応型流体式ファン・カッ
プリング装置の一部切欠きによる縦断面図である。
プリング装置の一部切欠きによる縦断面図である。
【図2】 本発明の要部に係る第1図A−A線の拡大断面図であ
る。
る。
【図3】 本発明の他の実施例を示す同上第2図相当図である。
【図4】 第2図B−B線の拡大断面図である。
【図5】 本発明の他の実施例を示す部分拡大断面図である。
【図6】 本発明の他の実施例を示す部分拡大断面図である。
【図7】 本発明の他の実施例を示す要部拡大縦断面図である。
【図8】 従来例を示す堰部の一部の拡大断面図である。
2……駆動ディスク 2′……切欠き部 3……密封器匣 3″……ケース 9……循環流通路 9′……堰 9′a……中央片 9′b、9′c……両側片 9″……流入口 12……凹部 13……スプリング
Claims (6)
- 【請求項1】先端に駆動ディスクを固着した回転主軸に
軸受によって支承された被駆動側の密封器匣の外側にフ
ァン部材を取付け、且つその内部を油の流出調整孔を有
する仕切板により油溜り室と前記駆動ディスクを内装す
るトルク伝達室とに区劃し、回転時の油の集溜する駆動
ディスクの外周壁面と該壁面に対向する密封器匣側の内
周壁面との間に堰と、これに連ってトルク伝達室側から
油溜り室側への循環流通路を形成すると共に、外部周囲
の温度が設定値を越えると前記仕切板の流出調整孔を開
放し、設定値以下では閉鎖する弁部材を、密封器匣の前
面に設けた感温体の温度変化に伴う変形に追従して連桿
部材と連動するように内部に備え、内装した駆動ディス
クと密封器匣との対向面のなすトルク伝達間隙での油の
有効接触面積を増減させて駆動側の回転主軸から密封器
匣への回転トルク伝達を制御せしめるファン・カップリ
ング装置において、前記堰(9′)を駆動ディスク
(2)側の外周壁面に設けた切欠き部(2′)に摺動可
能に位置して形成すると共に、前記循環流通路(9)の
流入口(9″)部を、前記トルク伝達室(6)の外周側
の側壁面に位置して構成したことを特徴とする温度感応
型流体式ファン・カップリング装置。 - 【請求項2】前記駆動ディスク(2)の回転方向におけ
る前記堰(9′)部の手前で且つ該駆動ディスク(2)
の外周部に凹部(12)を形成したことを特徴とする請求
項1記載の温度感応型流体式ファン・カップリング装
置。 - 【請求項3】前記凹部(12)は流入口(9″)側で開放
され、一方前記密封器匣(3)の後面側を構成するケー
ス(3″)側で閉塞していることを特徴とする請求項2
記載の温度感応型流体式ファン・カップリング装置。 - 【請求項4】前記堰(9′)は3分割片(9′a、9′
b、9′c)から構成され、中央片(9′a)の両面側
は外方に向って先細りとなったテーパ面を有し、両側片
(9′b、9′c)は該テーパ面に略一致するテーパ面
を片側に有することを特徴とする請求項1記載の温度感
応型流体式ファン・カップリング装置。 - 【請求項5】前記堰(9′)の少なくとも中央部をスプ
リング(13)による弾発力又は重錘体(9a)による遠心
力により外方へ附勢するよう構成したことを特徴とする
請求項1又は4記載の温度感応型流体式ファン・カップ
リング装置。 - 【請求項6】前記堰(9′)を前記駆動ディスク(2)
の外周部の複数個所に形成すると共に、これに対応して
循環流通路(9)も複数路設けて構成したことを特徴と
する請求項1記載の温度感応型流体式ファン・カップリ
ング装置。
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JP30015690A JP3226098B2 (ja) | 1990-11-06 | 1990-11-06 | 温度感応型流体式ファン・カップリング装置 |
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JP30015690A JP3226098B2 (ja) | 1990-11-06 | 1990-11-06 | 温度感応型流体式ファン・カップリング装置 |
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JPH04175521A JPH04175521A (ja) | 1992-06-23 |
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1990
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