JP3225996B2 - 情報処理システム - Google Patents

情報処理システム

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JP3225996B2
JP3225996B2 JP19491794A JP19491794A JP3225996B2 JP 3225996 B2 JP3225996 B2 JP 3225996B2 JP 19491794 A JP19491794 A JP 19491794A JP 19491794 A JP19491794 A JP 19491794A JP 3225996 B2 JP3225996 B2 JP 3225996B2
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俊也 大橋
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • Programmable Controllers (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、情報を媒介にして連
携する複数の作業工程からなる作業(ワークフローと称
する)について、複数の作業工程の順序と、各作業工程
の処理内容を定め、各作業工程の間での情報の受け渡し
など、作業処理を支援する情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、業務処理の作業効率化を図る
ために、コンピュータによる、いわゆるオフィスオート
メーション化が提案されている。しかし、従来は、業務
処理における個々の作業処理自体についての自動化が行
なわれているだけであった。つまり、作業間の連携の部
分については、従来のオフィスオートメーションでは考
慮されていなかった。
【0003】この作業間の連携部分を自動化して作業処
理のトータルな効率化や迅速化を図ろうとするものとし
て、ワークフロー・オートメーションが提案されてい
る。ワークフロー・オートメーションにおいては、作業
対象となる情報を媒介にして連携する複数の作業工程は
ワークフローと呼ばれ、このワークフローを自動化する
ための支援システムとしての情報処理システムはワーク
フローシステムと呼ばれる。
【0004】ワークフローシステムは、例えばネットワ
ーク化された分散処理環境などの処理環境において、業
務処理における複数の作業工程の担当者間の情報の受け
渡しと、情報を受けてから次の作業工程に渡すまでの間
に処理すべき作業などを、予め設計、定義することによ
り業務処理を自動化する情報処理システムである。
【0005】このワークフローシステムは、次のような
処理機能で構成される。 作業処理の流れ、各作業工程の作業内容や、各作業工
程におけるルール(約束事)を定義するための編集機能 定義されたワークフロー(以下、定義されたワークフ
ローをテンプレートという)を管理する機能 処理すべき情報が配達されたことを担当者に知らせる
通知機能 配達された情報を管理するデータベース機能 設定された作業の流れ、ルールなどに従って情報を次
の作業工程に渡すルーティング機能 作業の状況を管理するための進捗管理機能 実行中のワークフローの維持管理を行なうためのシス
テム管理機能 このワークフローシステムの概要は、日経BP社発行の
雑誌「日経情報ストラテジー」 1993年8月号、マ
イケル・D・カーン、安田誠寄稿、「ワークフロー管理
技術とその可能性」P123〜P130に記載されてい
る。
【0006】また、従来から、複数の様々な種類のデー
タを一つの論理的なフォルダーに挟み込み、このフォル
ダーにより一括して様々なデータを渡すようにすること
が知られている。このフォルダーに関する一般的な記述
は、日経BP社発行の雑誌「日経コンピュータグラフィ
ックス」 1992年10月号、「設計環境に革命をも
たらすPDM」P70〜P85に記載されている。
【0007】このフォルダーの概念はワークフローに適
用することが可能であり、その場合には、ワークフロー
においては、業務に関連する例えば複数の文書、図面、
データ等の情報への参照ポインターをフォルダーに登録
し、それをあらかじめ定義した業務フローに沿って回覧
することが可能になる。これは、従来、電子メールとフ
ァイリングシステムを用いて作業者の運用により実現さ
れていたものを自動化するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ワークフローシステム
により業務処理を自動化するためには、実行すべき業務
処理をワークフローとしてあらかじめ定義しておく必要
がある。ワークフローは、通常、作業の単位である作業
工程(以下ステップと呼ぶ)の1〜複数個からなり、こ
のワークフローの定義項目には、複数のステップ順序、
各ステップの処理内容および各ステップの担当者が含ま
れる。
【0009】このワークフローの定義を行う場合に、ス
テップの担当者としては直接的に実際の作業担当者名が
割り当てられるのが通常であるが、作業担当者名ではな
く、各ステップの処理内容に応じた作業権限を表す属性
名(例えば「設計」「承認」などのステップであれば
「設計者」「承認者」)や、「開発部門」「設計部門」
などの組織名などで表される作業者属性名(以下、ロー
ルと称する)で担当者を定義することが考えられてい
る。
【0010】ロールで担当者を定義した場合には、実際
の作業者(以下ユーザという)とロールとの対応テーブ
ルを用意しておき、ワークフローシステムは、実行時に
ステップに設定されたロールを評価して、前記対応テー
ブルを参照することにより、そのステップを実際に担当
するユーザを決定することになる。したがって、ロール
を用いてワークフローを定義したときには、担当者につ
いての汎用性を向上させることができる。なお、この場
合に、一人のユーザが複数のロールを持つことができる
し、また、異なるユーザが同じロールを持つこともでき
る。
【0011】図11は、ロールを用いて定義されたワー
クフローの一例で、そのワークフローの仕事の流れ(フ
ロー)がグラフ構造によって表現されているものであ
る。図11において、それぞれ四角で囲まれた各ノード
は、作業の単位である作業工程つまりステップを表して
いる。各アーク(矢印)は仕事の流れ(つながり、作業
の順番や因果関係)を定義しており、あるステップの後
ろにステップがあるということは、前のステップが完了
しないと、後ろのステップは開始できないことを意味す
る。逆に、前のステップが完了すると、自動的に後ろの
ステップが開始するということを意味する。
【0012】ワークフローでは、各ステップでの実際の
作業は人間が行なうが、以上のような作業の流れの管理
は全てワークフローシステムが行なう。すなわち、ワー
クフローシステムは、定義されたワークフローを元に、
各ステップの作業が終了すると、適宜、次のステップの
作業を開始するようにして、作業全体の流れを管理す
る。なお、開始のステップと終了のステップは、ワーク
フローシステムがすべて管理するもので、特に定義する
必要はない。
【0013】ところで、ワークフローシステムでは、ス
テップと、その担当ユーザとが1対1に対応するという
原則を維持することが重要である。なぜなら、一つのス
テップで複数のユーザを管理できるような機構を設ける
ことは、ステップの処理中にユーザが複数か一人かの判
断が必要となり、ステップの構造を複雑にすると共に、
管理しなければならないデータ量の増大を招くからであ
る。また、ワークフローシステムにおけるほとんどのス
テップが、一人のユーザにより担当されることが多いこ
とから、無駄も大きいという理由もある。
【0014】ところが、ロールで定義されたワークフロ
ーにおいて、ロールを評価したときに、前述もしたよう
に一つのステップに複数のユーザが該当する場合があ
る。この場合に、ステップとユーザとが1対1という原
則を維持するようにするためには、複数のユーザのうち
の一人のユーザを選択する方法が考えられ、例えば、該
当するすべてのユーザに作業を配送し、一番先にその作
業を獲得したユーザが、そのステップの作業を実施する
という方式が考えられる。
【0015】しかし、この方式では、複数のユーザに並
列に同じステップを実施させたい場合には、ユーザによ
り実施されるステップをすべて記述してワークフローを
定義する必要がある。例えば、図11の「設計」「レビ
ュー」「承認」という3つのステップからなる設計のワ
ークフローにおいては、「レビュー」のステップをユー
ザAとユーザBの二人により実施させるためには、図1
2に示すように、「設計」のステップと「承認」のステ
ップとの間に、「レビュー」のステップを並列に2個挿
入するワークフローを定義しなければならない。
【0016】しかし、このように定義されたワークフロ
ーは、「レビュー」のステップが常にユーザAとユーザ
Bとにより行われることを前提としており、汎用性がな
い。
【0017】この発明は、以上の点にかんがみ、ステッ
プの担当者が複数であったときにも、ステップと担当者
との対応が1対1という原則を維持することを遵守する
ことができ、ワークフローの定義は、図11のような単
純な流れの汎用性の高いワークフローの形式で行うこと
ができる情報処理システムを提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明による情報処理システムは、後述の実施例
の参照符号を対応させると、少なくとも、複数の作業工
程の順序、各作業工程の処理内容および担当者を定めて
作業の流れを定義し、この定義に従って前記作業を実行
するように支援する情報処理システムであって、前記定
義された作業の流れ中の各作業工程を一意に識別するた
めの作業工程識別情報と、その作業工程の担当者を特定
するための担当者特定情報とを対応させて保持すると共
に、前記作業工程の順序関係を特定するための情報を保
持する保持手段(33)と、前記保持手段に保持された
前記担当者特定情報に基づいて前記各作業工程を処理す
べき担当者を特定する担当者特定手段(32)と、前記
担当者特定手段により一の作業工程に対して複数の担当
者が特定された場合に、当該複数の担当者が特定された
作業工程の処理内容をそれぞれ実施する下位の階層の作
業の流れ(以下、サブフローという)を前記複数の担当
者のそれぞれに対して作成し、当該サブフローが前記複
数の担当者が特定された作業工程に従属する下位の階層
の作業の流れであることを示す情報と、当該サブフロー
を一意に識別するための識別情報と、当該サブフローを
構成する作業工程を一意に識別するための作業工程識別
情報と担当者特定情報との組とを前記保持手段に追加す
る追加手段(35)と、前記複数の担当者が特定された
作業工程に対して前記作成されたサブフローのすべてを
起動し、当該サブフローのすべてが終了したときに、こ
れらが従属する前記複数の担当者が特定された作業工程
を終了可能とする手段(32)とを有することを特徴と
する。
【0019】
【作用】上記の構成のこの発明においては、定義された
作業の流れの実行中、開始しようとする作業工程は、そ
の作業工程識別情報により一意に識別される。そして、
保持手段に保持された作業工程識別情報と担当者特定情
報との対応により、担当者特定手段により、実際にその
作業工程を処理すべき担当者が特定される。例えば、担
当者が前記ロールで定義されていた場合には、そのロー
ルを遂行するものとして登録されている担当者が探され
る。
【0020】そして、例えば作業工程Sの担当者として
複数人が特定された場合には、当該担当者数分だけ作成
されたサブフローが起動される。このとき、追加手段に
より保持手段に追加されたサブフローの識別情報と、そ
のサブフローの作業工程の作業工程識別情報と担当者特
定情報との組から、各サブフローの処理担当者として、
作業工程Sの前記複数の担当者のそれぞれが特定され
る。すべてのサブフローが終了すると、作業工程Sが終
了可能となる。
【0021】こうして、作業工程Sは、その担当者とし
て特定された複数人により並列して同時に実行される。
しかも、サブフローの形式で処理作業が行われので、作
業工程と担当者の1対1の対応は保持されている。
【0022】
【実施例】以下、この発明による情報処理システムの一
実施例を、図を参照しながら説明する。
【0023】図2は、この例の情報処理システムの全体
の概要を示すもので、その機能をブロックとして示した
ものである。この情報処理システムは、前述したワーク
フローシステムの構成を有するものであって、ワークフ
ローのデータに従って作業工程の遷移や、作業工程の担
当者(ユーザ)への情報の受け渡しを管理して、作業処
理を支援するシステム部10と、各作業工程(以下、作
業工程をステップと呼ぶ)の担当者による処理を支援す
るための作業環境を提供するユーザインターフェース部
20とからなっている。
【0024】システム部10は、ファイル管理装置を内
蔵する例えばサーバー装置の構成とされている。また、
ユーザインターフェース部20は、例えばワークステー
ションなどの情報処理端末装置により構成することがで
き、そのディスプレイに各作業工程の作業環境を表示す
ることができ、ユーザはその表示画面を見ながら作業処
理やシステム部10への通知のための操作入力を行う。
【0025】ユーザインターフェース部20は、複数の
担当者が共通の1個を共有して使用するように構成する
こともできるが、この例では、担当者毎に設けられた構
成とされている。そして、システム部10とユーザイン
ターフェース部20とは、例えばLAN(ローカルエリ
アネットワーク)30などの通信手段により接続され
て、分散処理環境として構築されている。
【0026】なお、システム部10とユーザインターフ
ェース部20とを同一の装置において構成することもで
きる。
【0027】システム部10は、テンプレート管理機能
部11と、ルーティング機能部12と、通知管理機能部
13と、進捗情報管理機能部14と、ユーザ管理機能部
15と、参照情報管理機能部16と、システム管理機能
部17とを備える。また、ユーザインターフェース部2
0は、編集部21と、通知部22と、進捗管理部23
と、インターフェースコントロール部24とを備える。
【0028】ユーザインターフェース部20の編集部2
1では、ユーザの操作入力に応じてテンプレートや実行
しようとするワークフロー(この実行しようとするワー
クフローを、以下、実行フローという)を編集する。
【0029】通知部22は、システム部10からの通知
を受け取ってユーザに知らせたり、また、ユーザの操作
指示に応じてシステム部10に指示や通知を送る。ま
た、進捗管理部23は、ユーザインターフェース部20
での作業遷移状態を管理する。
【0030】システム部10のテンプレート管理機能部
11は、定義されたワークフローであるテンプレートを
記憶、管理する。ルーティング管理機能部12は、実行
フローにおいて、設定された業務の流れや、あらかじめ
定義されたルールにしたがって、あるステップの作業が
終了したときに、後続のステップの作業を開始させるか
否かを決定する。なお、あるステップの作業が終了した
ときに、後続のステップの作業を開始させることを、そ
の後続のステップに対してルーティングを行なうとい
い、後続のステップに仕事を開始させない場合は、ルー
ティングを行なわないという。
【0031】システム部10の通知管理機能部13は、
処理すべき情報の配達の、ユーザへの通知を管理する。
ユーザへの通知は、ユーザインターフェース部20の通
知部22が行なう。進捗情報管理機能部14は、作業の
状況、作業の履歴を管理するための情報を管理する。ユ
ーザインターフェース部20の進捗管理部23は、この
情報を用いて作業の状況を管理する。
【0032】ユーザ管理機能部15は、各ステップを担
当するユーザを管理する。参照情報管理機能部16は、
各ステップの担当者に与える、作業に必要な情報を管理
する。システム管理機能部17は、システム部10の全
体を管理する。
【0033】図1は、この例の情報処理システムにおい
て、ワークフローの流れの管理に関する部分の機能を抽
出した機能ブロック図である。
【0034】システム管理機能部17は、実行フローに
関する定義されたデータを、記憶部17Mに記憶する。
実行フローは、テンプレート管理機能部にあらかじめ登
録されている定義されたワークフローから選択すること
もできるし、選択したワークフローを修正してシステム
管理機能部17の記憶部17Mに登録することもでき
る。もちろん、初めから実行フローをすべて作成して定
義し、記憶部17Mに登録することもできる。
【0035】ワークフローは、前述したように、作業の
単位であるステップと、各ステップ間をつなぐアーク
(矢印)とからなるグラフ構造によって表現される。し
たがって、定義された実行フローに関するデータ(以
下、ワークフローデータという)は、ワークフローがど
のようなステップから構成されているかを示すステップ
テーブルと、アークに関するデータであるステップの実
行順序のテーブル(実行順序テーブルと以下称する)と
を含んでいる。そして、この例では、このワークフロー
データには、実行フローおよびサブフローを含むワーク
フローの状態を管理するための状態テーブルが含まれ
る。
【0036】ここで、サブフローとは、実行フローを親
のワークフローとして、このサブフローが起動される親
のワークフローのステップに完全従属するワークフロー
をいう。完全従属とは、ステップに従属しているサブフ
ローがすべて終了しないと、サブフローを起動した当該
ステップは、終了できないことを意味している。
【0037】図3は、ワークフローデータのデータ構造
の例を示すものである。すなわち、実行順序テーブルO
Tは、各アークの前につながる前工程の欄と、各アーク
の後につながる後工程の欄とにより構成される。前工程
と後工程とは、一つのワークフロー中で各ステップを一
意に識別するためのステップ識別子でそれぞれ表現され
る。なお、複数のワークフローを管理するため、それぞ
れのワークフローを一意に識別するためのワークフロー
識別子の欄が設けられている。
【0038】ステップテーブルSTは、各ステップを一
意に識別するステップ識別子と、当該ステップ識別子で
表されるステップのステップ名、担当者、同報フラグと
の対応テーブルである。この例では、ステップ識別子
は、一つのワークフロー中で一意な番号により表現され
る。ステップ名は、文字列により表現され、これにより
各ステップの処理内容を認識できる。担当者の欄には、
ユーザ識別子あるいは前述したロール名が記述される。
担当者が一人の場合にも、担当者の欄にロール名が記述
されることはあるが、この例では、担当者が複数人にな
る場合には、担当者の欄には、ロール名のみが記述され
る。図の例の場合、ステップテーブルの担当者の欄に
は、ロール名が記述されている。このステップテーブル
STにも、当該ワークフローを識別するためのワークフ
ロー識別子の欄が設けられている。
【0039】同報フラグは、ステップの担当者として特
定されたユーザが複数人であるときに、当該ステップ識
別子のステップが、その特定された複数人のユーザのす
べてが作業を実行すべきステップである否かを設定する
ためのものであって、実行フローの定義時に、真理値が
この同報フラグの欄に記述される。そして、例えば、特
定された複数人のユーザのすべてが作業を実行すべきス
テップであるときには、同報フラグは「真(true)」
に、そうでないときには、「偽(false )」に、それぞ
れ設定される。
【0040】状態テーブルCTは、ワークフロー識別子
の欄と、ワークフローの状態の欄と、親ワークフローの
欄と、起動ステップの欄とで構成される。ワークフロー
の状態の欄は、ワークフロー識別子で表されるワークフ
ローの状態を示す情報を記入する欄で、ワークフローシ
ステムにより実行フローの状態遷移にしたがって内容が
変更される。例えば、ワークフロー(実行フローとサブ
フローを含む。以下同じ)が起動されると「実行中」と
記入され、ワークフローが終了すると「完了」と記入さ
れる。
【0041】親ワークフローの欄は、ワークフロー識別
子がサブフローであるときに、その親ワークフローの識
別子が記入される欄である。起動ステップの欄は、当該
ワークフロー識別子を有するサブフローが、親ワークフ
ローのどのステップで起動されたかを示す情報が記入さ
れる欄で、起動ステップのステップ識別子が記入され
る。
【0042】ユーザ管理機能部15は、実際に各ステッ
プを担当するユーザを決定するためのユーザデータを管
理する。ユーザデータは、実行フローの起動に先立ち記
憶部15Mに登録され、記憶される。実行フローの実行
中に、ユーザデータの内容を変えることも可能である。
【0043】図4は、ユーザデータの一例のデータ構造
を示すものである。この例では、ステップテーブルST
の担当者の欄には、実際の担当ユーザ名が記述されるの
ではなく、ロール名が記述されているので、ユーザデー
タは、このロールを媒介にして、各ステップを実際に担
当するユーザを決定するためのデータであり、この例で
は、ユーザテーブルUTと、ロールテーブルRTとから
なっている。
【0044】ユーザテーブルUTは、図4に示すよう
に、ワークフローシステム内で、ユーザを一意に識別す
るためのユーザ識別子と、そのユーザ識別子を有するユ
ーザ名との対応テーブルである。また、ロールテーブル
RTは、前記ユーザ識別子と、ロール名との対応テーブ
ルである。ユーザ識別子としては、例えばワークフロー
システム内で一意な番号が用いられる。
【0045】ルーティング機能部12は、この例の場
合、機能的には、ステップ状態管理部31と、ルーティ
ング処理部32と、サブフロー作成部33と、パケット
送受部34とを備える。
【0046】ルーティング処理部32は、ワークフロー
データに基づき実際のルーティングの決定を行なう。
【0047】ルーティング機能部12では、ワークフロ
ーの各ステップの状態を、次の〜の4種の状態によ
り管理して、そのワークフローの流れを管理する。ステ
ップ状態管理部31は、実行フローおよびサブフローの
各ステップの状態データの記憶部31Mを備える。
【0048】ステップがまだ作業を開始することがで
きない開始不可状態(以下、この状態を「not re
ady」という) ステップの開始準備ができており、担当者の仕事の開
始を待っている待機状態(以下、この状態を「read
y」という) 担当者が作業をしている実行状態(以下、この状態を
「run」という) 担当者が作業を終了した作業終了状態(以下、この状
態を「complete」という)。
【0049】以上のステップの状態遷移に応じてルーテ
ィング機能部12は、基本的には、次のような動作を行
ない、この動作が各ステップに対して繰り返されること
により、ワークフローは進行する。ステップの担当ユー
ザが一人であるときには、下記の動作によりワークフロ
ーが進行するが、担当ユーザが複数人になり、同報フラ
グが「真」であるときには、後述のように、サブフロー
を作成し、起動する処理が加わる。
【0050】初期時には、ステップ状態管理部31の記
憶部31Mの各ステップの状態は「not read
y」となっている。担当者によりワークフローの起動が
行なわれると、システム管理機能部17の指示を受けた
ルーティング処理部32により最初のステップが次のス
テップとして決定される。また、後述するように、開始
ステップ以外のステップが終了したとき(「compl
ete」の状態になったとき)に、ルーティング処理部
32により次のステップが決定される。決定された次の
ステップは、その状態が「ready」とされる。
【0051】ステップ状態管理部31は、ステップの状
態が「not ready」から「ready」になる
とき、そのステップの担当ユーザが複数でない場合に
は、通知管理機能部13に通知要求を出す。通知管理機
能部13は、この通知要求に従って次ステップの担当者
に対して通知を行なって担当者の作業の開始を促す。
【0052】この通知に対して担当者が開始の合図をワ
ークフローシステムに対して行なうと、この合図を通知
管理機能部13が受け、ステップ状態管理部31にその
旨を知らせる。ステップ状態管理部31は、これに応じ
てステップの状態を「ready」から「run」にす
る。
【0053】そして、ステップ状態管理部31は、パケ
ット送受部34にパケット送信要求を出して、このパケ
ット送受部34より、担当者が作業を行なうために必要
な文書、図面、データなどの情報をひとまとめにしたデ
ータの固まりであるパケットを担当者に対して送る。
【0054】パケットは参照情報管理機能部16により
管理され、参照情報管理機能部16は、このパケットの
記憶部16Mを有する。パケット送受部34は、参照情
報管理機能部16に管理されている情報を用いてステッ
プの担当者に送るパケットを形成する。参照情報管理機
能部16は、ユーザから得たパケットを記憶部16Mに
蓄える処理も行う。
【0055】担当ユーザは、ワークフローシステムから
配達されたパケットを元に作業を実行する。そして、指
定された作業を終了すると、担当ユーザは、適宜、作業
内容を反映させたパケットとともに、ワークフローシス
テムに対し、完了の合図を送る。このとき、ステップ状
態管理部31は、当該ステップの状態を「run」から
「complete」とする。
【0056】ステップ状態管理部31は、ステップの状
態が「run」から「complete」になるとき
に、ルーティング処理部32に処理要求を出す。ルーテ
ィング処理部32は、実際のルーティングの決定を行な
う。すなわち、次にルーティングを行なうステップを決
定し、また、担当ユーザを決定し、担当ユーザが一人で
あれば、その決定したステップおよび担当ユーザをステ
ップ状態管理部31に通知する。
【0057】ステップ状態管理部31は、ルーティング
処理部32からの通知によりルーティングを行なうステ
ップの状態を、「not ready」から「read
y」にする。以下、上述と同様の処理を繰り返して、ワ
ークフローを進行させ、後続のステップがなくなるとワ
ークフローの処理を終了する。
【0058】ルーティング処理部32で、次にルーティ
ングを行うとして決定されたステップの担当ユーザが複
数人であり、同報フラグが「true」であったときに
は、ルーティング処理部32は、サブフロー作成部33
に、そのサブフローの作成要求を出す。この作成要求の
際に、サブフロー作成部33には、現在実行中のワーク
フローのワークフロー識別子(これが親ワークフローと
なる)と、サブフローの作成要求が出されたステップの
ステップ識別子(これが起動ステップとなる)と、担当
ユーザーのユーザ識別子とが入力データとして渡され
る。
【0059】サブフロー作成部33は、入力データのユ
ーザ識別子の数から、担当ユーザーの人数分のサブフロ
ーを作成する。次のステップとして決定されたステップ
の処理のみを実行するサブフローを作成する。そして、
このサブフローを、入力データのユーザ識別子の数だけ
ワークフローデータとして追加登録する。すなわち、サ
ブフロー作成部33は、記憶部17Mのワークフローデ
ータの実行順序テーブルOTと、ステップテーブルST
と、状態テーブルCTとに、作成したサブフローのデー
タを追加する。この追加登録に当たっては、各ユーザ識
別子で表されるユーザを、それぞれのサブフローのステ
ップの担当ユーザとして設定する。
【0060】こうしてサブフローが作成され、担当ユー
ザ数分だけ登録されると、ルーティング処理部32は、
作成、登録されたサブフローのすべてを起動すると共
に、親ワークフローの起動ステップの状態を「run」
にする。起動されたサブフローは、前述の初期時と同様
に、システム管理機能部17の指示を受けたルーティン
グ処理部32により最初のステップが次のステップとし
て決定されると共に、状態が「ready」とされる。
以下、ステップ状態管理部31、通知管理機能部13、
パケット送受部34などの協業によってすべてのサブフ
ローのステップの担当ユーザに必要なパケットが転送さ
れ、作業が行われる様は、前述の通りである。
【0061】各担当ユーザからの合図によりサブフロー
の終了が検知され、すべてのサブフローの終了が検知さ
れると、サブフローが起動された親ワークフローのステ
ップが終了となり、その親ワークフローの起動ステップ
の状態が「run」から「complete」になる。
したがって、親ワークフローの次のステップに対するル
ーティング処理が上述と同様にして行われて、ワークフ
ローが進行する。
【0062】次に、図5およびその続きである図6は、
ルーティング管理機能部12のルーティング処理部32
の作業転送処理ルーチンのフローチャートの一例を示す
ものである。この転送処理ルーチンは、前述したよう
に、前のステップの状態が「run」から「compl
ete」になったときに、ルーティング処理部32にス
テップ状態管理部31から処理要求が与えられることに
より起動される。ワークフローの起動時には、開始のス
テップがシステム管理機能部17により自動的に「ru
n」から「complete」にされる。
【0063】この作業転送処理ルーチンのために、ステ
ップ状態管理部31から、ルーティング処理部32に
は、現在実行中のワークフローのワークフロー識別子
と、終了したステップ(状態が「complete」に
なった前ステップ)の識別子とが入力データとして与え
られる。ワークフローの開始時には、ステップの識別子
として開始のステップの識別子「0」が入力データとし
て与えられる。
【0064】この転送処理ルーチンにおいては、まず、
処理101において、終了したステップの次ステップを
決定する。この次ステップの決定に当たってはワークフ
ローデータの実行順序テーブルOTが参照される。すな
わち、実行順序テーブルOTの前工程の欄の値が終了し
たステップのステップ識別子となるレコード(テーブル
の1行ごとの登録データをレコードと呼ぶ)の、後工程
の欄の値であるステップ識別子で表されるステップが次
ステップである。なお、結果として複数個の次ステップ
が存在する場合もある。
【0065】次の判断102においては、ワークフロー
が終了したか否か判断される。この判断は、次ステップ
が存在しない場合には、処理120以降のワークフロー
の完了処理に移行するための判断であり、ワークフロー
が終了していなければ次の処理103に進む。
【0066】処理103は、以下の判断104〜処理1
13を、次ステップとして決定された複数のステップ数
分だけ繰り返す繰り返し処理の準備のための処理であ
り、変数Sに繰り返し回数、つまり次ステップの数を設
定し、変数Nに初期値「1」を設定する。
【0067】次に、判断104に進んで、N番目のステ
ップの識別子を基にステップテーブルSTを検索し、当
該ステップ識別子を含むレコードの担当者の欄の値を取
り出し、それがロールであるか否か判断する。この例の
場合、ロールであれば、ステップテーブルSTの担当者
の欄の値は文字列であり、ロールでなければ担当者の欄
の値はユーザ識別子、つまり番号であることから、ロー
ルか否かの判断が行われる。
【0068】この判断104での判断の結果、担当者の
欄の値がロールでなく、ユーザ識別子であれば、担当ユ
ーザは一人であるので、処理110に進み、ステップ状
態管理部31に、次ステップの担当ユーザに通知を行う
ように要求を出す。その後、繰り返し処理のための処理
112、処理113と順次に進み、すべての次ステップ
について判断104〜処理113を終了したら、この作
業転送処理ルーチンを終了する。
【0069】一方、判断104での判断の結果、担当者
の欄の値がロールであるときには、処理105に進ん
で、ユーザデータを参照してロールの評価を行い、実際
の担当ユーザを決定する。この場合、ロールの評価は、
ユーザ管理機能部15に依頼され、ロールテーブルRT
のロールの欄の値が、ステップテーブルSTの担当者の
欄のロールと等しいユーザ識別子を検索することにより
行なわれる。そして、検索結果のユーザ識別子の担当ユ
ーザの情報をルーティング処理部32は、ユーザ管理機
能部15から得る。
【0070】次に判断106に進んで、ステップテーブ
ルSTの同報フラグが「真(=true)」であるか否か判
断する。判断の結果、同報フラグが「偽(=false )」
であるときには処理111に進んで、担当者としてユー
ザ管理機能部15から得たユーザ識別子の担当ユーザを
設定し、処理112に進んで、前述したように、ステッ
プ状態管理部31に対して、次ステップの担当ユーザに
通知を行うように要求を出す。
【0071】判断106での判断の結果、同報フラグが
「true」であるときには判断107に進んで、ロールを
評価した結果の担当ユーザが複数人であるか否か判断さ
れる。複数人でなく、一人のユーザであるときには、処
理111に進んで、担当者としてユーザ管理機能部15
から得たユーザ識別子の担当ユーザを設定し、処理11
2に進んで、前述したように、ステップ状態管理部31
に、次ステップの担当ユーザに通知を行うように要求を
出す。
【0072】判断107で、担当ユーザが複数人である
と判断されたときには、担当者が複数人である場合の処
理108、処理109、処理110が順次に実行され
る。
【0073】処理108では、次ステップの処理のみを
実施するサブフロー、すなわち、ステップ数が一つのサ
ブフローを担当ユーザの数だけ作成する。次の処理10
9では、作成したそれぞれのサブフローにワークフロー
識別子を設定し、各サブフローの一つのステップの担当
者に、ユーザ管理機能部15から得たユーザ識別子のそ
れぞれを設定して、作成したサブフローのステップと担
当者とを1対1に対応付ける。そして、作成したサブフ
ローをワークフローデータに追加登録する。
【0074】この場合、状態テーブルCTには、そのサ
ブフローのレコードとして、当該サブフローが生成され
た親ワークフローのワークフロー識別子と、当該サブフ
ローが従属するステップ(起動ステップ=決定された次
ステップ)のステップ識別子が記録される。このときの
状態テーブルCTの各サブフローの状態の欄は「NUL
L」とされる。このサブフローの作成および登録処理
は、前述したように、サブフロー作成部33に依頼され
る。
【0075】こうして複数の担当者に対応した複数のサ
ブフローが生成され、登録されると、処理110でその
生成されたサブフローのすべてを起動する。システム管
理機能部17は、状態テーブルCTの起動されたサブフ
ローについての状態の欄を「実行中」とする。また、ス
テップ状態管理部31では、親ワークフローのサブフロ
ーの起動ステップの状態を「run」にする。
【0076】処理110の後は、繰り返し処理のための
処理113、判断114と、順次に進み、すべての次ス
テップについて判断104〜判断114を終了したら、
この作業転送処理ルーチンを終了する。
【0077】処理110でのサブフローの起動により、
起動されたそれぞれのサブフローについて、ワークフロ
ー識別子がサブフローの識別子、ステップ識別子の初期
入力値として開始ステップの識別子「0」が与えられ
て、上述した作業転送処理のルーチンが行なわれ、各サ
ブフローが実行されることになる。つまり、サブフロー
の起動ステップに割り当てられた複数の担当ユーザが、
当該起動ステップの処理内容をそれぞれ並列に実行す
る。ステップ状態管理部17は、このとき、親ワークフ
ローの起動ステップの状態(起動したサブフローがすべ
て終了するまで、「run」の状態となっている)と、
サブフローの各ステップの状態とを管理する。
【0078】そして、後述するように、サブフローが終
了すると、ルーティング処理部32からの要求により、
システム管理機能部17は状態テーブルCTのその状態
の欄を「完了」にする。後述するように、ルーティング
処理部32は、起動されたすべてのサブフローの状態が
「完了」になったときに、親ワークフローの起動ステッ
プの状態を「run」から「complete」にし、
入力データを親ワークフローの識別子、起動ステップの
識別子として作業転送処理を行なう。すなわち、親ワー
クフローの作業の流れについての作業転送処理に戻る。
【0079】次に、判断102で、ワークフロー終了と
判断されたときの完了処理について説明する。
【0080】すなわち、処理120ではワークフローデ
ータの状態テーブルCTの、入力されたワークフロー識
別子のワークフローの状態の欄の値を、「実行中」から
「完了」に変更する。この状態テーブルCTの状態の欄
の設定変更は、ルーティング処理部32からの要求によ
りシステム管理機能部17が行う。そして、判断121
に進み、完了したワークフローがサブフローか否か判断
する。この判断は、ワークフローデータの状態テーブル
CTの当該ワークフロー識別子のレコードに親ワークフ
ロー識別子、起動ステップの識別子が記録されているか
否かにより行なわれる。
【0081】判断121での判断結果がサブフローでな
いときには、この作業転送処理の処理ルーチンを終了す
る。また、判断121での判断結果がサブフローであっ
たときには、判断122において、状態テーブルCTの
同じ親ワークフロー識別子のすべてのサブフローの状態
が「完了」になっているか否か判断し、その一部のサブ
フローの状態が「完了」でないときには、そのままこの
作業転送処理ルーチンを終了する。
【0082】そして、同じ親ワークフロー識別子の全部
のサブフローの状態が「完了」となっていたときには、
処理123に進み、サブフローの起動ステップの状態を
「run」から「complete」にすると共に、入
力データのワークフロー識別子をサブフローの親ワーク
フロー識別子、ステップ識別子をサブフローの起動ステ
ップの識別子として、この作業転送処理ルーチンを行な
うようにする要求を出し、この処理ルーチンを終了す
る。
【0083】次に、以上の作業転送処理を、前述した図
11の例と同様に、「設計」「レビュー」「承認」の3
つのステップからなる「設計のワークフロー」を、実行
フローとする場合を例にとって、より具体的に説明す
る。
【0084】この例の場合の実行フローの起動時のワー
クフローデータの例を図7に示す。この例の実行順序テ
ーブルOTにおいて、ワークフロー識別子「1000」
は、実行フローである「設計のワークフロー」を示して
いる。そして、ステップ番号「0」は開始ステップ、ス
テップ番号「NULL」は終了のステップを示してい
る。これら開始ステップおよび終了ステップは、ワーク
フローシステムが自動的に定義するステップである。
【0085】起動時には、状態テーブルCTには、「設
計のワークフロー」のみが登録されている。そして、状
態の欄には、実行フロー起動後には、図示のように「実
行中」が記入されるが、ワークフローを起動するための
処理中には、この状態の欄の値は「NULL」となり、
終了すると「完了」となる。
【0086】この例のステップテーブルSTでは、担当
者の欄のロール名として各ステップの作業権限を表す属
性値である「設計者」、「審査者」、「承認者」が採用
されている。そして、この例では、ステップ識別子が
「2」の「レビュー」のステップと、ステップ識別子が
「3」の「承認」のステップとでは、同報フラグが「tr
ue」となっているので、これらステップの担当ユーザが
それぞれ複数人であったときには、それぞれその複数人
のすべての担当ユーザが、それぞれ「レビュー」および
「承認」のステップを実行するものと定義されている。
【0087】次に、この例の場合に用意されたユーザデ
ータの一例を図8に示す。図8のユーザテーブルUTと
ロールテーブルRTとから分かるように、この例におい
ては、ステップ「レビュー」は、ユーザ識別子「2」、
「3」のユーザ“ベン”と“ジョン”の二人が担当でき
るように設定されている。そして、前述したように、ス
テップ「レビュー」の同報フラグは「true」であるか
ら、ステップ「レビュー」は、“ベン”と“ジョン”の
二人が並列して同時に作業を行うように定義されてい
る。
【0088】したがって、ステップ「設計」が終了して
状態が「complete」になって、入力データとし
てワークフロー識別子「1000」、ステップ識別子
「1」が与えられて前述した作業転送処理ルーチンが実
行されると、処理107〜109において、ステップ
「レビュー」のみからなる2つのサブフローが生成さ
れ、それがワークフローデータに登録され、起動され
る。
【0089】このとき、サブフローは一つのステップか
らなるワークフローであるため、各サブフローについ
て、実行順序テーブルOTに追加されるレコード[ワー
クフロー識別子 前工程 後工程]は、 [新たなワークフロー識別子 0 1] [新たなワークフロー識別子 1 NULL] である。
【0090】また、状態テーブルCTに追加されるレコ
ード[ワークフロー識別子 状態親ワークフロー 起動
ステップ]は、 [新たなワークフロー識別子 NULL ワークフロー
識別子 ステップ識別子] である。親ワークフローの識別子は、作業転送処理ルー
チンの入力データとして与えられたものであり、起動ス
テップの識別子は、次ステップとして決定されたステッ
プの識別子である。
【0091】さらに、ステップテーブルSTに追加され
るレコード[ワークフロー識別子ステップ識別子 ステ
ップ名 担当者 同報フラグ]は、この例の場合のサブ
フローが一つのステップで構成されるため、 [新たなワークフロー識別子 1 起動ステップと同じ
ステップ名 それぞれの担当ユーザーの識別子 false
] である。
【0092】次ステップが「レビュー」のときに、サブ
フローが生成され、当該サブフローが起動されたときの
ワークフローデータの各テーブルOT、ST、CTを、
図9に示す。これは、図7の実行フローの起動時のワー
クフローデータに、サブフローに関するデータが追加さ
れたものである。ワークフロー識別子「1001」およ
び「1002」は、それぞれサブフローのワークフロー
の識別子である。
【0093】この図9のステップテーブルSTに示すよ
うに、識別子「1001」のサブフローのステップ「レ
ビュー」は、ユーザー識別子2の“ベン”が担当ユーザ
であり、識別子「1002」のサブフローのステップ
「レビュー」は、ユーザー識別子3の“ジョン”が担当
ユーザである。そして、この例の場合には、サブフロー
である場合には、担当者は必ず一人であるので、同報フ
ラグは「false 」である。
【0094】図10は、この例の実行フローおよびその
ステップ「レビュー」について生成されたサブフローを
グラフ構造により示した図である。この例の実行フロー
の作業転送処理は、図10において、〜の番号に順
番に実施される。
【0095】.ワークフロー識別子「1000」、ス
テップ識別子「0」(開始のステップ)を入力として、
作業転送処理が行なわれる。この場合、次ステップ1は
「設計」であり、その担当者は、ロール「設計者」であ
る。ユーザデータにより、ロール「設計」を評価する
と、ユーザ「ジャック」のみであるので、このステップ
1の担当者をユーザ「ジャック」として、作業開始の通
知が送られる。
【0096】.ワークフロー識別子「1000」、ス
テップ識別子「1」を入力として作業転送処理が実施さ
れ、次ステップは、「レビュー」(ステップ識別子
「2」)となる。その担当者は、ロール「審査者」であ
る。ロール「審査者」に対応するユーザは、「ベン」と
「ジョン」の二人が存在する。このため、「レビュー」
のみを実施するサブフローが2つ作成され、起動され
る。図9に示したように、このときに起動されたサブフ
ローは、ワークフロー識別子「1001」「1002」
の2つであり、共に、その親ワークフローは識別子「1
000」のワークフロー、起動ステップは識別子「2」
のステップ「レビュー」である。
【0097】および.ワークフロー識別子「100
1」および「1002」、ステップ識別子「0」(開始
のステップ)を入力としてサブフローについての作業転
送処理が行なわれる。これらサブフローの次ステップ
(ステップ識別子「1」でこれのみ)の担当者として
は、前述したようにユーザが直接指定されているため、
各担当ユーザにそれぞれ作業開始の通知が送られる。
【0098】.ワークフロー識別子「1001」のサ
ブフローの「レビュー」のステップが終了したときに作
業転送処理が行なわれるが、次ステップは存在しないた
め、識別子「1001」のサブフローは、状態「完了」
となる。この時点で識別子「1002」のサブフローが
完了していなければ、作業転送処理は終了する。
【0099】.ワークフロー識別子「1002」のサ
ブフローの「レビュー」のステップが終了したときに作
業転送処理が行なわれるが、次ステップは存在しないた
め、識別子「1002」のサブフローは、状態「完了」
となる。この時点で識別子「1001」のサブフローが
完了していなければ、作業転送処理は終了する。
【0100】.識別子「1001」、「1002」の
サブフローの両方が終了した時点で作業転送処理が行な
われる。次ステップは、「承認」であり、担当者は、ユ
ーザ「スミス」一人であるため、担当ユーザを「スミ
ス」とし、作業開始の通知が送られる。
【0101】.「承認」のステップが終了した時点で
作業転送処理が行なわれるが、次ステップが存在しない
ため、識別子「1000」の実行フローを終了する。
【0102】以上のようにして、ステップの担当者が複
数人であるときには、そのステップのみを行なうための
サブフローを担当ユーザ数分作成して起動することによ
り、ステップと担当ユーザとの1対1の対応を保ったま
ま、一つのステップを複数の担当ユーザで同時に実行さ
せるようにすることができるようになる。
【0103】また、以上の実施例では、作業転送処理の
際に、次ステップの担当者の数をチェックして、サブフ
ローを生成するようにしたので、ワークフローの実行中
にユーザデータを書き替えて担当ユーザを増加した場合
にも対応できる。
【0104】しかし、ワークフローの起動時に、ユーザ
データとワークフローデータとをチェックして、担当ユ
ーザが複数人になるステップに対してあらかじめサブフ
ローを生成しておいて、そのサブフローのデータをワー
クフローデータに追加しておいても良い。
【0105】なお、以上の例では、ステップの担当者が
複数であるかは、ロール名を介してユーザデータから検
知するようにしたが、ステップテーブルの担当者の欄に
複数のユーザ名やユーザ識別子を記述するおき、ステッ
プテーブルから直接的にステップの担当者が複数である
か否かを検知するようにしてもよい。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ステップの担当者が複数人になった場合、そのステ
ップのみを実施するサブフローを自動的に生成し、担当
ユーザの人数分のサブフローを起動するようにしたの
で、ステップと担当ユーザの1対1の対応の原則を維持
したまま、一つのステップの作業を複数人に、同時に実
行させることができる。このため、実行するワークフロ
ーを定義するときに、その定義作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による情報処理システムの一実施例の
要部の機能ブロック図である。
【図2】この発明による情報処理システムの一実施例の
概要を示すブロック図である。
【図3】ワークフローデータの構造の例を示す図であ
る。
【図4】ユーザデータの構造の例を示す図である。
【図5】この発明による情報処理システムの一実施例の
要部の処理のフローチャートの一部を示す図である。
【図6】この発明による情報処理システムの一実施例の
要部の処理のフローチャートの続きを示す図である。
【図7】この発明による情報処理システムの一実施例に
おいて、実行フローの起動時のワークフローデータの例
を示す図である。
【図8】この発明による情報処理システムの一実施例に
用いられたユーザデータの例を示す図である。
【図9】サブフローが生成され、起動されたときのワー
クフローデータの例を示す図である。
【図10】この発明による情報処理システムの一実施例
のワークフローを、グラフ構造で示した概念図である。
【図11】グラフ構造で表したワークフローの一例を示
す図である。
【図12】グラフ構造で表したワークフローの他の例を
示す図である。
【符号の説明】
10 システム部 11 テンプレート管理機能部 12 ルーティング機能部 13 通知管理機能部 14 進捗情報管理機能部 15 ユーザ管理機能部 15M ユーザデータの記憶部 16 参照情報管理部 17 システム管理機能部 17M ワークフローデータの記憶部 20 ユーザインターフェース部 31 ステップ状態管理部 31M ステップ状態の記憶部 32 ルーティング処理部 33 サブフロー作成部 34 パケット送受部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/60 162 B23Q 41/00 G05B 19/05 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ある作業工程の実行の結果得られた情報が
    別の作業工程の実行に必要な情報となって連携する複数
    の作業工程からなる作業の流れを、少なくとも、複数の
    作業工程の順序および各作業工程の処理内容を定めて作
    業の流れを定義し、この定義に従って各作業工程の担当
    者とユーザインタ−フェースを介して情報を授受するこ
    とによって前記作業を支援する情報処理システムであっ
    て、 前記定義された作業の流れ中の各作業工程を一意に識別
    するための作業工程識別情報と、その作業工程の担当者
    を特定するための担当者特定情報とを対応させて保持す
    ると共に、前記作業工程および作業の流れの関係を特定
    するための関係特定情報を保持する保持手段と、 前記保持手段に保持された前記担当者特定情報に基づい
    て前記各作業工程を処理すべき担当者を特定する担当者
    特定手段と、 前記担当者特定手段により一の作業工程に対して複数の
    担当者が特定された場合に、当該複数の担当者が特定さ
    れた作業工程の処理内容をそれぞれ実施する作業の流れ
    を前記複数の担当者のそれぞれに対して作成し、当該作
    成された各作業の流れが前記複数の担当者が特定された
    作業工程の下位の階層の作業の流れであることを示す関
    係特定情報と、当該作成された作業の流れを一意に識別
    するための作業の流れの識別情報と、当該作成された作
    業の流れを構成する作業工程を一意に識別するための作
    業工程識別情報と担当者特定情報との組とを前記保持手
    段に追加する追加手段と、 前記複数の担当者が特定された作業工程に対して前記作
    成された下位の階層の作業の流れのすべてを実行し、当
    該下位の階層の作業の流れがすべて終了したときに、前
    記複数の担当者が特定された作業工程を終了可能とする
    手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
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