JP3224058U - 非粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸形状を有する樹脂シートと基材シートを接合した際に、高い非粘着性を発揮するとともに、耐摩耗性や耐久性等の効果の持続性を確保することが可能となる、非粘着シートを提供する。【解決手段】非粘着シート1は、樹脂成分がポリテトラフルオロエチレンである樹脂シート12と、金属板である基材シート11と、が接着剤を介して接合された非粘着シートであって、樹脂シートの表面には複数の凹部又は凸部12aが形成され、樹脂シートの厚みが0.5mm以上であり、樹脂シートと基材シートとの剥離強度が3N/mm以上である。【選択図】図1

Description

本考案は、フッ素樹脂層と基材層とを接合して形成した非粘着シートに関する。
従来、凹凸を有する樹脂層を基材層の上面に接合することにより、非粘着性を高めたシート状物が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、基材層と、表面に凹凸構造を有する樹脂層とを備え、平面視で凹凸構造の凸部のパターンが格子状であるシート状物が記載されている。
特開2017−106257号公報
上述の特許文献に記載の技術によれば、樹脂層に凹凸構造を形成することにより、非粘着性を向上させることを可能としている。しかし、上記の特許文献にはシート状物における樹脂層の厚み、及び、基材層と樹脂層との剥離強度について言及されておらず、当該文献に記載の技術では耐摩耗性や耐久性等の効果の持続性を確保することが困難であった。
本考案は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、凹凸形状を有する樹脂シートと基材シートを接合した際に、高い非粘着性を発揮するとともに、耐摩耗性や耐久性等の効果の持続性を確保することの可能な非粘着シートを提供することを目的としている。
本考案は、前述の課題解決のために、以下の非粘着シートを構成した。
(1)樹脂成分がポリテトラフルオロエチレンである樹脂シートと、金属板である基材シートと、が接着剤を介して接合された非粘着シートであって、前記樹脂シートの表面には複数の凹部又は凸部が形成され、前記樹脂シートの厚みが0.5mm以上であり、前記樹脂シートと前記基材シートとの剥離強度が3N/mm以上である、非粘着シート。
(2)前記接着剤が、接着性含フッ素共重合体である、(1)に記載の非粘着シート。
(3)前記凹部又は前記凸部が、粗面加工又はエンボス加工により形成される、(1)又は(2)に記載の非粘着シート。
(4)前記凹部又は前記凸部の突起高さが、30μm〜1.5mmで形成される、(1)から(3)の何れか一に記載の非粘着シート。
(5)前記凹部又は前記凸部の突起高さが、30μm〜200μmの微細凹凸形状に形成される、(1)から(3)の何れか一に記載の非粘着シート。
(6)前記凹部又は前記凸部の間隔が、30μm〜1.5mmで形成される、(1)から(5)の何れか一に記載の非粘着シート。
本考案に係る非粘着シートによれば、凹凸形状を有する樹脂シートと基材シートを接合した際に、高い非粘着性を発揮するとともに、耐摩耗性や耐久性等の効果の持続性を確保することが可能となる。
(a)は本考案の一実施形態に係る非粘着シートを示す斜視図、(b)はその断面図。 (a)は非粘着性試験の結果を示した図、(b)は撥水性試験の結果を示した図。
本発明の一実施形態に係る非粘着シート1は図1(a)及び(b)に示す如く、樹脂成分がPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)である樹脂シート12と、金属板である基材シート11とが接着剤を介して接合された積層体である。そして、非粘着シート1は、接合された樹脂シート12と基材シート11との剥離強度が3N/mm以上となるように構成される。本実施形態に係る非粘着シート1は、主として、ホッパー用、バケット用、車両荷台用又は滑雪用の非粘着シートとして適用することが可能であるが、それ以外の各種用途に適用可能である。
本実施形態に係る非粘着シート1は上記の如く、樹脂シート12と基材シート11との剥離強度が所定値以上であるため、非粘着シート1を、例えば、ホッパー用、バケット用、車両荷台用又は滑雪用等として用いた場合に、樹脂シート12を基材シート11に良好に接合させることができる。また、非粘着シート1に曲げ加工を施す際に、樹脂シート12が基材シート11から剥離することなくことがないため、基材シート11の構成材質によっては、各種用途の所望の部位の形状に合わせて加工を施して設置することが可能である。
本実施形態に係る非粘着シート1は、図1(b)に示す如く、樹脂シート12の表面に、エンボス加工により複数の凸部12aが形成されている。また、非粘着シート1における樹脂シート12の厚みTは0.5mm以上で形成されている。なお、樹脂シート12の表面に、凸部12aに替えて凹部を形成することも可能である。また、樹脂シート12の表面にメッシュ加工を施すことにより凹凸形状を形成することも可能である。図1(a)に示す如く、本実施形態における凸部12aは円形状に形成されているが、凸部の形状は三角形状、多角形状等他の形状とすることも可能である。凸部の加工の容易性を考慮した場合、凸部は半球形状とすることが好ましい。
本実施形態に係る非粘着シート1において、凸部12aの突起高さH(図1(b)を参照)は、剥離力の抑制という観点での非粘着性を向上させるためには、30μm〜1.5mmで形成されることが好ましい。また、凸部12aの突起高さHは、撥水性能の向上という観点での非粘着性を向上させるためには、30μm〜200μmで形成されることがより好ましい。さらに、凸部12aの間隔Dは、接触面積を小さくするという理由、及び、成型のし易さの理由より、30μm〜1.5mmで形成されることが好ましい。
PTFEは、優れた耐薬品性を示し、ほぼ全ての薬品に対して溶解や膨潤が見られず、溶融金属ナトリウムや高温高濃度のフッ素ガスに侵されるだけで、優れた安定性を示す。また、優れた耐熱性を有し、融点が約327℃で、連続使用温度は約260℃と有機材料中では極めて高く、250℃で長時間放置しても機械的強度は殆ど低下しない。さらに、その表面特性は、優れた疎水性、疎油性及び非粘着性を示す。
このように、PTFEは、耐薬品性、耐熱性に優れ、疎水性、疎油性、非粘着性が高いため、樹脂シート12が、例えば、ホッパー等の用途や滑雪用等の用途において、原材料等、雪、氷と接する面に設けられることで、樹脂シート12が摺動面となり、それらの摺動性が良好になり、摺動面への付着物が大きく成長する前に落下するなどして、摺動面への付着、残存が抑制され得る。
樹脂シート12は、予めシート状に成形されたものである。PTFEは、加熱してもゲル化するのみで流動性を示さないため、一般的な射出成形や押出成形が容易ではない。そのため、例えば、焼結法又はペースト押出法により成形される。これらの方法は公知の方法を採用することができる。焼結法では、例えばPTFEの粉末を型に投入して加圧し、PTFEの融点以上の温度で焼成する。必要に応じて、全体が透明なゲル状になった時に直ちに別の型に移して二次成形を行ってもよい。また、成型後、所望の形状になるように機械加工を行ってもよい。ペースト押出法では、PTFEの粉末に有機溶媒等を添加してペースト状にし、カレンダでシート状にした後、溶剤を揮散させてから焼成する。焼結法及びペースト押出法以外の方法としては、例えば円柱状又は角柱状の成型体を切削してシートとする方法や、PTFEの懸濁液を平板面上に流延した後焼成してシートとする方法等が挙げられる。
樹脂シート12の厚みTは、各用途を考慮して、設定することができる。前述のPTFEによる耐摩耗性、耐久性等の各種効果を継続して得る観点からは、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましく、3mm以上がさらに好ましい。
樹脂シート12は、樹脂成分はPTFEであるが、樹脂成分以外に、他の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、着色剤、補強材、潤滑性付与材等が挙げられる。
基材シート11を構成する金属板は、非粘着シート1の各用途に応じて、適宜選択することができる。このような金属板としては、鉄、鋼、アルミニウム、銅、金、銀等の素材を採用することができる。鋼としては、2.0%以下の含有量の炭素と他の元素を含む鉄の合金であればよく、例えば、ステンレス鋼等が挙げられる。このうち、耐腐食性や重量、汎用性の観点からステンレス、アルミ、鉄が好ましい。
基材シート11の厚みは、各用途、構成材質を考慮して、設定することができる。後述するように、非粘着シート1を曲げ加工等して使用する場合は、基材シート11の構成材質の特性に応じて厚みを決定することができる。構成材質が金属の場合は、例えば、0.1〜5.0mmとすることができる。
基材シート11には、非粘着シート1を、例えば、ホッパー、バケット、車両荷台等を構成する部材の表面や、着雪箇所を構成する部材等の各種部材の表面に固定するための固定部が形成されていてもよい。固定部が形成されていることにより、コーティング処理等することなく、ホッパー等又は着雪箇所を構成する部材等へ非粘着シート1を容易に短時間で固定することができる。
非粘着シート1において、樹脂シート12と基材シート11の剥離強度は、3N/mm以上となるように構成されている。剥離強度は、通常高い方がよいため、特に上限はない。このような剥離強度は、例えば、粘着テープ・粘着シート試験方法の剥離強度試験で測定することができる。その際の試験条件は、JIS Z 0237に準じて行うことができる。尚、本発明では、剥離強度は、測定値を試験片の幅で除した値とする。
樹脂シート12は、前述のように、優れた非粘着性を有し、接着が困難な傾向にあるため、PTFEと親和性の良好な接着剤を選択するのが好ましい。このような接着剤としては、接着性含フッ素共重合体を例示することができる。接着性含フッ素共重合体としては、例えば、特許第4424246号公報、特許第5365939号公報、特許第5263269号公報に記載のものが挙げられる。これらの接着性含フッ素共重合体を以下に示す。
接着性含フッ素共重合体は、テトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)及び/又はクロロトリフルオロエチレン(以下、CTFEという。)に基づく繰り返し単位(a)、ジカルボン酸無水物基を有しかつ環内に重合性不飽和基を有する環状炭化水素モノマーに基づく繰り返し単位(b)及びその他のモノマー(ただし、繰り返し単位(a)、(b)と重複する場合は、そのモノマーを除く。)に基づく繰り返し単位(c)を含有する。
接着性含フッ素共重合体において、繰り返し単位(a)、繰り返し単位(b)及び繰り返し単位(c)の合計モル量に対して、繰り返し単位(a)が50〜99.89モル%であり、繰り返し単位(b)が0.01〜5モル%であり、繰り返し単位(c)が0.1〜49.99モル%である。好ましくは繰り返し単位(a)が50〜99.47モル%、繰り返し単位(b)が0.03〜3モル%であり、繰り返し単位(c)が0.5〜49.97モル%、より好ましくは繰り返し単位(a)が50〜98.95モル%、繰り返し単位(b)が0.05〜2モル%であり、繰り返し単位(c)が1〜49.95モル%である。繰り返し単位(a)、繰り返し単位(b)及び繰り返し単位(c)のモル%がこの範囲にあると、接着性含フッ素共重合体は、耐熱性、耐薬品性に優れる。さらに、繰り返し単位(b)のモル%がこの範囲にあると、接着性含フッ素共重合体は、該接着性含フッ素共重合体以外の熱可塑性樹脂等の構成材質の基材シート11及び樹脂シート12との接着性に優れる。繰り返し単位(c)のモル%がこの範囲にあると、接着性含フッ素共重合体は、成形性に優れ、耐ストレスクラック性等の機械物性に優れる。
前述の「ジカルボン酸無水物基を有しかつ環内に重合性不飽和基を有する環状炭化水素モノマー」(以下、単に環状炭化水素モノマーと略称する)は、1つ以上の5員環又は6員環からなる環状炭化水素であって、しかもジカルボン酸無水物基と環内重合性不飽和基を有する重合性化合物をいう。環状炭化水素としては1つ以上の有橋多環炭化水素を有する環状炭化水素が好ましい。すなわち、有橋多環炭化水素からなる環状炭化水素、有橋多環炭化水素の2以上が縮合した環状炭化水素、又は有橋多環炭化水素と他の環状炭化水素が縮合した環状炭化水素であることが好ましい。また、この環状炭化水素モノマーは環内重合性不飽和基、すなわち炭化水素環を構成する炭素原子間に存在する重合性不飽和基、を1つ以上有する。この環状炭化水素モノマーはさらにジカルボン酸無水物基(−CO−O−CO−)を有し、ジカルボン酸無水物基は炭化水素環を構成する2つの炭素原子に結合していてもよく、環外の2つの炭素原子に結合していてもよい。好ましくは、ジカルボン酸無水物基は上記環状炭化水素の環を構成する炭素原子であってかつ隣接する2つの炭素原子に結合する。さらに、環状炭化水素の環を構成する炭素原子には、水素原子の代わりに、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、その他の置換基が結合していてもよい。
接着性含フッ素共重合体の具体例としては、例えば、TFE/CF=CFOCFCFCF/NAH共重合体、TFE/HFP/NAH共重合体、TFE/CF=CFOCFCFCF/HFP/NAH共重合体、TFE/VdF/NAH共重合体、TFE/CH=CH(CFF/NAH/エチレン共重合体、TFE/CH=CH(CFF/NAH/エチレン共重合体、CTFE/CH=CH(CFF/NAH/エチレン共重合体、CTFE/CH=CH(CFF/NAH/エチレン共重合体、CTFE/CH=CH(CFF/NAH/エチレン共重合体等が挙げられる。
接着性含フッ素共重合体の融点は、150〜320℃が好ましく、200〜310℃がより好ましい。融点は、繰り返し単位(a)、繰り返し単位(b)及び繰り返し単位(c)の含有割合を前記範囲内で適宜選定して調節することができる。
接着性含フッ素共重合体の高分子末端基として、エステル基、カーボネート基、水酸基、カルボキシル基、カルボニルフルオリド基、酸無水物残基等の接着性官能基を有すると、該接着性含フッ素共重合体以外の熱可塑性樹脂等の構成材質の基材シート11及び樹脂シート12との接着性に優れるので好ましい。接着性官能基を有する高分子末端基は、接着性含フッ素共重合体の製造時に、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤等を適宜選定することにより導入することができる。
接着性含フッ素共重合体は、その容量流速(以下、Q値という。)は、0.1〜1000mm/秒とすることができる。Q値は、接着性含フッ素共重合体の溶融流動性を表す指標であり、分子量の目安となる。Q値が大きいと分子量が低く、小さいと分子量が高いことを示す。Q値は、島津製作所製フローテスタを用いて、接着性含フッ素共重合体の融点より50℃高い温度において、荷重7kg下に直径2.1mm、長さ8mmのオリフィス中に押出すときの接着性含フッ素共重合体の押出し速度である。Q値が小さすぎると押出し成形が困難となり、大きすぎると接着性含フッ素共重合体の機械的強度が低下する。接着性含フッ素共重合体のQ値は5〜500mm/秒が好ましく、10〜200mm/秒がより好ましい。
接着性含フッ素共重合体の製造方法は特に制限はなく、ラジカル重合開始剤を用いるラジカル重合法が用いられる。重合方法としては、塊状重合、フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等の有機溶媒を使用する溶液重合、水性媒体及び必要に応じて適当な有機溶剤を使用する懸濁重合、水性媒体及び乳化剤を使用する乳化重合が挙げられ、特に溶液重合が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、半減期が10時間である温度が0℃〜100℃であるラジカル重合開始剤が好ましい。より好ましくは20〜90℃である。その具体例としては、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、イソブチリルペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の非フッ素系ジアシルペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカ−ボネート、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート等のペルオキシジカーボネート、tert−ブチルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシアセテート等のペルオキシエステル、(Z(CFCOO)(ここで、Zは水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、rは1〜10の整数である。)で表される化合物等の含フッ素ジアシルペルオキシド、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物等が挙げられる。
接着性含フッ素共重合体のQ値を制御する場合、連鎖移動剤を使用することも好ましい。連鎖移動剤としては、メタノール、エタノール等のアルコール、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン等のクロロフルオロハイドロカーボン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等のハイドロカーボンが挙げられる。接着性含フッ素共重合体の高分子末端に接着性官能基を導入するための連鎖移動剤としては、酢酸、無水酢酸、酢酸メチル、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
接着性含フッ素共重合体の重合条件は特に限定されず、重合温度は0〜100℃が好ましく、20〜90℃がより好ましい。重合圧力は0.1〜10MPaが好ましく、0.5〜3MPaがより好ましい。重合時間は1〜30時間が好ましい。
重合中の環状炭化水素モノマーの濃度は、全モノマーに対して0.01〜5モル%が好ましく、0.1〜3モル%がより好ましく、0.1〜1モル%が最も好ましい。環状炭化水素モノマーの濃度が高すぎると、重合速度が低下する傾向となる。前記範囲にあると製造時の重合速度が低下せず、かつ、含フッ素共重合体は接着性に優れる。重合中、環状炭化水素モノマーが重合で消費されるに従って、消費された量を連続的又は断続的に重合槽内に供給し、環状炭化水素モノマーの濃度をこの範囲に維持することが好ましい。
上記のような製造方法で得られた接着性含フッ素共重合体は、定法に従って、ペレット、粉体、その他の形態として得ることができる。この接着性含フッ素共重合体は、成形性に優れるため、射出成形、押出成形が可能であり、所望の形状に成形することが可能である。また、上述の接着性フッ素共重合体は、柔軟性に優れているため、これらを接着剤として用いたシート成形体は、曲げ加工や絞り加工を行ったとしても、積層したシートの剥離を抑制できる。
前記接着性含フッ素共重合体は、前述のようにして製造することもできるが、市販のものを用いることができる。例えば、旭硝子株式会社製のEA−2000等が挙げられる。
接着剤の形態は、特に限定はなく、例えば、紛体、ペースト、液体、シート等が挙げられる。接着剤が、前述の接着性含フッ素共重合体の場合は、シートの成形体を用いることができる。
接着剤を用いる場合、接着剤の厚みは、その種類によるが、所定以上の剥離強度を確保する観点から、5〜100μmが好ましく、25〜100μmがより好ましい。
非粘着シート1の形状については特に限定はなく、例えば、平板、湾曲板、筒状等が挙げられる。また、例えば、ホッパー等の各種用途及び着雪箇所を構成する部材等に適した形状を予め形成して、各用途の構成部材として直接使用することも可能であるし、ホッパー等の用途や滑雪用の用途において、原材料等、雪、氷と接する既存の部材の表面に、事後的に設置することが可能な形状とすることも可能である。このような形状は、基材シート11を所望の形状に形成し、加熱加圧処理を行ってもよいし、平板の非粘着シート1に対して曲げ加工や切断加工等を施すことで形成することもできる。ホッパー等や着雪箇所を構成する部材等は、客先の要望に応じて形状が多様である場合があるため、その形状に合わせて、加工を行う場合は、平板であってもよい。非粘着シート1は所定以上の剥離強度を有するため、曲げ加工や絞り加工等を行っても、樹脂シート12と基材シート11とが剥離するのを抑制することができる。
非粘着シート1の製造方法は、予め成形された樹脂シート12と基材シート11とを両者の剥離強度が3N/mm以上となるように接合する工程を含む。接着剤を用いる場合について説明すると以下のとおりである。
先ず、樹脂シート12を成形する。そして、所望の基材シート11と樹脂シート12の間に接着剤を配置し、必要に応じて、両シートの表面処理、加熱、加圧、を行って、両シートが所定の剥離強度を有するように接合された積層体が得られる。樹脂シート12の厚みは0.5mm以上であるのが好ましい。
前述の接着性含フッ素共重合体を接着剤として用いる場合は、紛体、ペレット、シート等の各種形態のものを用いることができるが、剥離強度の制御の観点からは、シートを用いるのが好ましい。シートの厚みは、接着力の安定性とコストの観点から、5〜100μmが好ましく、25〜100μmがより好ましい。また、前述のように、接着性含フッ素共重合体は、樹脂シート12との親和性が良好であるため、樹脂シート12の表面処理は不要である。また、金属、有機物との親和性も良好であるため、基材シート11の材質がそれらの場合、表面処理は不要である。また、PTFEの融点以上の温度、好ましくは、330〜400℃に加熱することが好ましく、このような温度で加熱した状態で加圧処理を行うことがより好ましい。加圧処理は、0.1〜10MPaが好ましい。
前述の非粘着シート1は、例えば、ホッパー、バケット、車両荷台等や、着雪箇所等を構成する部材の、原材料等や、雪、氷等と接する表面(摺動面とも称する。)に設けられる。これにより、それぞれの表面(摺動面)に非粘着性を付与することができる。或いは、粘着シート1によりホッパー等や着雪箇所等を構成ずる部材等の各種部材の表面(摺動面)に非粘着性が付与された非粘着性部材を製造することができる。より詳細には、前述の非粘着シート1を、各種部材の表面に、その形状に合わせて設置して、その表面の少なくとも一部を被覆することで、例えば、各種部材の摺動面となる表面に非粘着性が付与された非粘着性部材を新たに製造することができる。或いは、例えば、既存の各種部材の表面に非粘着性を付与し、その表面を改質することができる。その際、非粘着シート1と各種部材との固定は、非粘着シート1の基材シート11を各種部材に固定するのが好ましい。また、この固定は、溶接、接着剤による接合及び物理的接合から選択される少なくとも1種とすることができる。物理的結合は、例えば、基材シート11に設けられた前述の固定部を介して行うことができる。
上記の如く基材シート11と樹脂シート12との積層体を形成した後に、パンチングメタルを型としてプレスすることにより、樹脂シート12の表面に凸部12aが形成される。なお、積層体を形成する際にパンチングメタルをプレス型として用いることにより、積層体の形成と凸部12aの形成とを同時に行うことも可能である。また、パンチングメタルに替えて金属メッシュを型として採用した場合、樹脂シート12の表面に微細な凹凸形状を形成することができる。
上記の如く、非粘着シート1においては、樹脂シート12と基材シート11とが接着剤を介して接合され、樹脂シート12の表面には複数の凸部12aが形成されている。これにより、非粘着シート1は高い非粘着性を発揮することができる。また、非粘着シート1は、樹脂シート12の厚みが0.5mm以上であり、樹脂シート12と基材シート11との剥離強度が3N/mm以上となるように形成されている。これにより、凹凸形状を有する樹脂シート12と基材シート11を接合した際に、耐摩耗性や耐久性等の効果の持続性を確保することが可能となる。
本願の出願人は、非粘着シート1の非粘着性能を確かめるために、粘着テープによる剥離試験、及び、液滴法による水滴接触角の測定試験を行った。それぞれの試験結果を図2(a)及び(b)に示す。
上記の剥離試験及び測定試験においては、樹脂シート12に凹凸形状の加工をしていないものを比較例として用いた。また、樹脂シート12にメッシュ加工により凹凸形状を施した非粘着シート1を実施例1として用いた。また、樹脂シート12にエンボス加工により凹凸形状を施した非粘着シート1を実施例2として用いた。
剥離試験については、気温25度で、市販の粘着テープ(布テープ)を500mmサンプルの中央部に貼付し、ローラーで5往復して圧着した後に90度方向に剥離する際の剥離力を測定した。その結果、図2(a)に示す如く、比較例において12(N/50mm)であった剥離力は、実施例1において5(N/50mm)、実施例2において1.3(N/50mm)に低下させることができた。このように、本実施形態に係る非粘着シート1は高い非粘着性を発揮することが確認できた。
測定試験においては、気温23度で、蒸留水を媒体として液滴法により水滴接触角を測定した。その結果、図2(b)に示す如く、比較例において110(度)であった剥離力を実施例1において140(度)に高めることができた。実施例2においては比較例とほぼ同じ110(度)であった。このように、本実施形態に係る非粘着シート1のうち、メッシュ加工により凹凸形状を施した場合は、高い撥水性能を発揮することが確認できた。
1 非粘着シート 11 基材シート
12 樹脂シート 12a 凸部
T 厚み H 突起高さ
D 間隔

Claims (6)

  1. 樹脂成分がポリテトラフルオロエチレンである樹脂シートと、金属板である基材シートと、が接着剤を介して接合された非粘着シートであって、
    前記樹脂シートの表面には複数の凹部又は凸部が形成され、
    前記樹脂シートの厚みが0.5mm以上であり、
    前記樹脂シートと前記基材シートとの剥離強度が3N/mm以上である、非粘着シート。
  2. 前記接着剤が、接着性含フッ素共重合体である、請求項1に記載の非粘着シート。
  3. 前記凹部又は前記凸部が、粗面加工又はエンボス加工により形成される、請求項1又は請求項2に記載の非粘着シート。
  4. 前記凹部又は前記凸部の突起高さが、30μm〜1.5mmで形成される、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の非粘着シート。
  5. 前記凹部又は前記凸部の突起高さが、30μm〜200μmの微細凹凸形状に形成される、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の非粘着シート。
  6. 前記凹部又は前記凸部の間隔が、30μm〜1.5mmで形成される、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の非粘着シート。

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