JP3223070B2 - 映像信号再生回路 - Google Patents

映像信号再生回路

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JP3223070B2
JP3223070B2 JP10540895A JP10540895A JP3223070B2 JP 3223070 B2 JP3223070 B2 JP 3223070B2 JP 10540895 A JP10540895 A JP 10540895A JP 10540895 A JP10540895 A JP 10540895A JP 3223070 B2 JP3223070 B2 JP 3223070B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭用VTRにおける
色信号の再生を行う映像信号再生回路に関するもので、
特に部品点数の削減を計ったNTSC方式の映像信号再
生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、磁気テープ(図示せず)に低域
変換されて記録された色信号の再生回路を示すもので、
入力端子(1)からの色信号(629KHZ)は、LPF(2)
で抽出されACC(自動色調整)回路(3)に印加され
レベル調整される。レベル調整された色信号は、第1周
波数変換回路(4)に印加され3.58MHZの周波数
に変換される。3.58MHZの周波数に変換された色
信号は、BPF(5)から抽出されクシ型フィルタ
(6)でノイズ成分が除去された後、出力端子(7)に
導出される。
【0003】BPF(5)から抽出された色信号は、バ
ースト抜き取り回路(8)に印加され、そのバースト信
号のみが抽出されてAPC(自動位相制御)回路(9)
に印加され固定型の発振回路(10)の発振出力信号
(3.58MHZ)と位相比較される。そして、その比較エラー
電圧がVCO(11)に印加され、VCOの発振周波数
(160fHHZ,fHは水平同期周波数)が制御される。
【0004】位相復元回路(12)は、端子(13)か
らの水平同期信号fHと、端子(14)からのカラーロ
ータリーパルスとに応じて、VCO(11)から到来す
る160fHの信号を互いに位相が90度づつづれた4つ
の信号を作り、1H(Hは1水平同期信号周期)毎に切
り替えて出力している。この信号処理により、結果的に
低域変換されて記録された色信号の位相復元が行われ
る。
【0005】第2周波数変換回路(15)には位相復元
回路(12)から40fHの信号が印加され、発振回路
(10)から発振出力信号(3.58MHZ)が印加されるの
で、その出力端子(17)には2つの信号の和と差の成
分が発生する。そして、両信号の和の成分がBPF(1
6)を通過して第1周波数変換回路(4)に印加され
る。これにより、第1周波数変換回路(4)から3.58MH
Zの信号が得られる。
【0006】従って、図2のブロックによれば、磁気テ
ープに低域変換されて記録された色信号の再生を行うこ
とができる。更に、特開昭60ー253395号に知ら
れるように図2の第1周波数変換回路(4)に印加され
る低域変換色信号をデジタル的に位相復元するものが知
られている。図8は、そのような色信号の再生回路を示
すもので、入力端子(100)からの色信号(629KHZ)
は、LPF(102)で抽出されA/D変換器(10
3)に印加される。端子(104)には再生水平同期信
号fHが印加され逓倍器(105)で320倍の周波数
に逓倍される。これは、色信号が40fHであるのに対
して45度づつででサンプリングするためである。逓倍
器(105)からの周波数320fHの信号は、クロッ
クパルスとしてA/D変換器(103)に印加される。
デジタル信号となった色信号(629KHZ)は、例えば、6ビ
ットのランダムアクセスメモリからなる1Hメモリ(1
06)に供給され書き込みアドレスカウンタ(107)
によってアドレスが指定されて書き込まれ、また、ほぼ
1H後に読み出しアドレスカウンタ(108)により読
み出される。
【0007】書き込みアドレスカウンタ(107)は、
再生水平同期信号fHでリセットされ、周波数320f
Hの信号をカウントして、1Hメモリ(106)の書き
込みアドレスを指定する。読み出しアドレスカウンタ
(108)は、位相シフト指令回路(109)の出力に
応じてリセットされ、逓倍器(110)からの周波数3
20fHの信号をカウントして、1Hメモリ(106)
の読み出しアドレスを指定する。
【0008】VXO(111)は、(455/2)fH
=3.58MHZで発振しており、分周器(112)で
2/455分周すると周波数320fHの信号が逓倍器
(110)から得られる。1Hメモリ(106)では、
位相シフト指令回路(109)の出力に応じて1H毎の
読み出しタイミングが低域変換色信号の1/4周期、す
なわち、90度づつづらされ、これにより低域変換色信
号の位相復元が行われる。
【0009】これについて、図9を参照しながら説明す
る。図9は、1H毎に90度づつ位相が遅れる奇数フィ
ールドの低域変換色信号の場合を示しており、偶数フィ
ールドについては説明を省略する。図9(a)は1Hメ
モリ(106)の書き込みクロックであり、図9(c)
は1Hメモリ(106)の読み出しクロックである。
又、図9(b)は1Hメモリ(106)の入力デジタル
信号であり、図9(d)は1Hメモリ(106)の出力
デジタル信号である。尚、説明の便宜上、図9(b)及
び(d)はアナログで表示している。
【0010】いま、位相シフト量が0度の1H期間で
は、図9(b)の信号は、図9(a)の信号で1Hメモ
リ(106)の0番地から順次書き込まれる。この0度
の信号を1Hメモリ(106)から読み出すには位相シ
フト指令回路(109)の出力に応じて0にリセットさ
れる読み出しアドレスカウンタ(108)により行われ
る。すなわち、図9(c)に示すアドレスで図9(a)
の見出しが行われ、図9(d)の信号が得られる。
【0011】次の1H期間となり90度遅れた図9
(b)の信号は図9(a)の信号で0番地から順次書き
込まれる。この信号を読み出す際に90度づらして読み
出しを行い位相復元を行う。つまり、図9(c)に示す
2番地のアドレスで読み出せば位相が90度進むことと
なり位相復元ができる。このようにすれば、図9(d)
のつなぎ目から明らかなように連続した元の信号が得ら
れる。
【0012】同様にして、次の1H期間である180度
遅れた図9(b)の信号は、図9(c)に示す4番地の
アドレスで読み出せば180度の位相すすみが達成でき
る。この読み出しアドレスの変化は、位相シフト指令回
路(109)の出力に応じてリセットされる読み出しア
ドレスカウンタ(108)により行われる。従って、図
8の1Hメモリ(106)からは図9(d)のように位
相復元された低域変換色信号が発生する。
【0013】該低域変換色信号は、1Hメモリ(11
3)と加算器(114)からなるクシ型フィルタ(11
5)によりクロストーク成分が除去され、D/A変換器
(116)でアナログ信号に戻される。アナログ信号に
戻された低域変換色信号は、メインコンバータ(11
7)で3.58MHZの色信号に戻される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2の
ブロックでは、位相復元回路(12)から発生する4つ
の位相の信号が第2周波数変換回路(15)を介して第
1周波数変換回路(4)に印加されるため、複雑な構成
のBPF(16)が必要となった。また、図2のブロッ
クでは周波数変換回路を2つ必要とするタイプであるた
め、その分の素子数も増大した。
【0015】図8の装置では、低域変換色信号に対して
直接位相復元しているので、サブコンバータ(118)
とメインコンバータ(117)との間に簡単な構成のB
PF(119)を設ければよい。しかしながら、図8の
装置では、前述のようにメモリを使用して読み出しタイ
ミングを遅らせて(または進ませて)位相復元させてい
るため、低域変換色信号が隣り合う1H期間で45度づ
つずれることとなり、クシ型フィルタ(115)におけ
るクロストーク除去が正しくできなくなってしまう。こ
れは、図9(d)に示す+90度と+180度の1H期
間の終端部における点線(A及びB)からも明らかであ
る。図9(c)のクロックによる読み出しでは最初の読
み出しで飛ばした期間、終端部において読み出すデータ
がなくなってしまい、欠落期間が発生する。該欠落期間
は、1垂直周期において繰り返し発生するので画質上問
題となる。
【0016】次に前述の45度の位相差の発生原因につ
いて説明する。1Hメモリ(113)の入出力間におけ
る時間差T1は、本来1/fHとなるが、前述のごとく
1/4周期(ΔT=(1/4)・(1/40fH)=1/1
60fH)のずれがおこるとその時間差T2は、(1/
fH)+(1/160fH)=(161/160fH)と
なる。すると、クシ型フィルタ(115)の伝達関数H
(ω)は、
【0017】
【数1】
【0018】となり、式(1)を変形すると、
【0019】
【数2】
【0020】となる。式(2)をオイラーの公式により
変形すると、
【0021】
【数3】
【0022】となる。式(3)のωに2πfHを代入す
ると、
【0023】
【数4】
【0024】となる。式(4)のπ/4は、インターリ
ーブされたクロマに対してのくしのノッチが629KH
Z近傍でπ/4ずれていることを示す。その様子を図1
0に示す。図10の実線は、理想的な櫛形フィルタの周
波数特性を示すものである。即ち、629KHZ(=4
0fH)では、信号が最大レベルで通過できるようにな
っている。そして、629KHZから左右対称に水平同
期信号周波数fH周期で発生する減衰点で輝度信号成分
が除去される。
【0025】これに対して前述のように45度の位相差
が発生してしまうと前記櫛形フィルタの周波数特性が、
図10の点線のようになってしまう。点線の特性では、
629KHZ(=40fH)の信号が最大レベルで通過
できないばかりか、輝度信号成分の除去もできなくなっ
てしまう。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の点に鑑
みなされたもので、磁気テープに記録された低域変換色
信号を再生する映像信号再生回路であって、低域変換色
信号の位相復元を行う位相復元回路と、該位相復元回路
の出力信号を周波数変換する周波数変換回路と、バース
ト信号周波数で発振する発振器と、前記周波数変換回路
からのバースト信号と前記発振器の出力信号との位相比
較を行う位相比較器と、該位相比較器の出力信号を平滑
するLPFと、該LPFの出力信号に応じて発振周波数
が変化するVCOとを備え、前記VCOの発振出力信号
に応じて前記周波数変換回路の周波数変換を行うように
したことを特徴とする。
【0027】
【作用】本発明によれば、周波数変換される前の低域変
換色信号を位相復元しているので、周波数変換回路にV
COの発振出力信号を直接印加することができる。その
ため、周波数変換回路と、複雑な構成のBPFを削減す
ることができる。又、本発明によれば、位相復元を0
度、90度、180度、及び270度の4つの移相器
と、該4つの移相器を切り替えるスイッチとにより微分
積分の効果を利用しているので位相変化しても時間遅れ
が発生しない。そのため、位相復元後のクロマ信号を後
段の櫛形フィルタにより正確にノイズ除去できる。
【0028】更に前記4つの移相器は、周波数特性がフ
ラットであるため、周波数幅をもったクロマ信号が周波
数変動を受けることなく再生できる。
【0029】
【実施例】図1は、本発明の映像信号再生回路を示すも
ので、(18)は0度移相器(18A)、90度移相器
(18B)、180度移相器(18C)及び270度移
相器(18D)とスイッチ(18E)を有し低域変換色
信号の位相復元を行う位相復元回路、(19)は、前記
位相復元回路(18)の出力信号を周波数変換する周波
数変換回路、(20)は固定型の発振回路(10)の発
振出力信号(3.58MHZ)とバースト抜き取り回路(8)の
出力信号とを位相比較する位相比較器、(21)は位相
比較器(20)の出力信号を平滑するLPF、(22)
は該LPF(21)の出力信号に応じて発振周波数
(4.21MHZ)が変化するVCOである。
【0030】尚、図1において、図2と同一の回路素子
については同一の符号を付し説明を省略する。図1の入
力端子(1)からの色信号(629KHZ)は、LPF(2)で
抽出されACC(自動色調整)回路(3)に印加されレ
ベル調整される。レベル調整された色信号は、位相復元
回路(18)に印加され記録時に施された位相ローテー
ションの復元が行われる。
【0031】図3は、テープに記録された低域変換色信
号の位相をベクトル表示したものである。シリンダの回
転方向に向かって各フィールドの信号は90度づつ位相
回転する。また、その回転方向は、カラーロータリーパ
ルスの極性(H,L)により反対方向となる。図4は、
図3のnー1フィールドとnフィールドについてmー4
ラインからm+4ラインについてその色信号のベクトル
をクロストーク成分とともに表示したもので、小さいベ
クトルは隣接クロストーク成分を示している。図4
(a)のnフィールドは、1H毎に90度づつ信号が遅
れており、この時のカラーロータリーパルスは「H」と
なっている。また、図4(b)のnー1フィールドは、
1H毎に90度づつ信号が進んでおり、この時のカラー
ロータリーパルスは「L」となっている。このカラーロ
ータリーパルスは、図1の端子(23)に印加されスイ
ッチ(18E)の切り替わり方向を定める。また、図1
の端子(24)には水平同期信号が印加され切り替わり
期間を1Hに設定する。
【0032】図5は、図1のスイッチ(18E)の切り
替わり状態を示す表である。図4(a)のnフィールド
は、カラーロータリーパルスが「H」となっているの
で、m−4ラインではスイッチ(18E)が端子1を選
択し0度移相器(18A)が選択される。このため、位
相復元回路(18)を通過後のクロマ信号ベクトルは、
図6(a)のnフィールド、m−4ライン目のように上
向き(90度)となる。次に、図4(a)のm−3ライ
ンではスイッチ(18E)が端子2を選択し90度移相
器(18B)が選択される。このため、位相復元回路
(18)を通過後のクロマ信号ベクトルは、図6(a)
のnフィールド、m−3ライン目のように上向き(90
度)となる。さらに、図4のm−2ラインではスイッチ
(18E)が端子3を選択し180度移相器(18c)
が選択される。このため、位相復元回路(18)を通過
後のクロマ信号ベクトルは、図6(a)のnフィール
ド、m−2ライン目のように上向き(90度)となる。
以下同様に、スイッチ(18E)は、端子4、1、2、
3、4、と巡回する。それにより、図4(a)の信号
は、図6(a)のようにすべて同一方向(90度)を向
き、位相復元が行われたこととなる。
【0033】図4(b)のnー1フィールドは、カラー
ロータリーパルスが「L」となっているので、m−4ラ
インではスイッチ(18E)が端子1を選択し0度移相
器(18A)が選択される。このため、位相復元回路
(18)を通過後のクロマ信号ベクトルは、図6(b)
のnー1フィールド、m−4ライン目のように上向き
(90度)となる。次に、図4(b)のm−3ラインで
はスイッチ(18E)が端子4を選択し270度移相器
(18D)が選択される。このため、位相復元回路(1
8)を通過後のクロマ信号ベクトルは、図6(b)のn
ー1フィールド、m−3ライン目のように上向き(90
度)となる。以下、nフィールドの場合と同様に、位相
復元が行われ、図4(b)の信号は、図6(b)のよう
にすべて同一方向(90度)を向き、位相復元が行われ
る。
【0034】従って、図1の位相復元回路(18)によ
れば、低域変換色信号の周波数変換前に位相復元をおこ
なわせることができる。そのため、周波数変換回路(1
9)では、位相復元をする必要がなく単一周波数(4.
21MHZ)で周波数変換のみを行わせればよく、4.
21MHZで発振しているVCO(22)の出力信号を
直接に周波数変換回路(19)に印加できる。
【0035】3.58MHZの周波数に変換された色信
号は、BPF(5)から抽出されバースト抜き取り回路
(8)に印加され、そのバースト信号のみが抽出されて
位相比較器(20)に印加され固定型の発振回路(1
0)の発振出力信号(3.58MHZ)と位相比較される。そし
て、その比較エラー電圧がVCO(22)に印加され、
VCO(22)の発振周波数が制御される。そのため、
周波数変換回路(19)は、安定に周波数変換を行うこ
とが可能となる。
【0036】クシ型フィルタ(6)に印加される位相復
元された3.58MHZの信号の位相ベクトルは、図6
(a),(b)の場合と同様である。図6(a),
(b)では各水平ライン間(たとえば、m−4,m−
3)の隣接クロストーク成分に起因するベクトル(小ベ
クトル)が、180度逆方向になる。このため、現在の
信号と1H前の信号とのベクトル加算が、クシ型フィル
タ(6)で行われると、隣接クロストーク成分は全て相
殺され図7(a)、(b)に示すようになる。
【0037】従って、図1の回路によれば、周波数変
換、位相復元、ノイズ除去が行われたクロマ信号を出力
端子(7)に得ることができる。図1の位相復元回路
(18)の0度移相器(18A)及び180度移相器
(18C)は、簡単に作成することができる。0度移相
器(18A)は、図11に示すようにバッファ増幅器で
構成すればよい。又、180度移相器(18C)は、図
12に示すように反転型のバッファ増幅器で構成すれば
よい。
【0038】図1の位相復元回路(18)の各移相器
は、単なる移相器ではなく次の条件が必要となる。 1)入出力間の周波数特性がフラットであること。 2)必要な移相量以外の入出力間の遅延時間が存在しな
いこと。 単なる積分回路や微分回路を移相器の使用すると、上記
2つの問題がクリアできない。また、図13は、公知の
APF(オールパスフィルタ)であり、入出力間の周波
数特性がフラットであるとともに90度の信号遅延を行
うことができる。その入出力波形を図14に示す。今、
図13の入力端子(50)に図14(a)の入力信号が
印加されたとすると、その出力端子(51)には図14
(b)の出力信号が発生する。図14(b)の出力信号
は、入力信号に対して90度位相が遅れており、入出力
波形は相似となっている。しかしながら、図14(b)
の波形は、入力信号の印加スタート時の時刻t1からt
2の間において、入力信号に対して直ちに応答すること
ができず出力信号が発生しない。この現象は、図8の装
置において、図9(d)の欠落状態に等価なものであ
り、画質に悪影響を与えてしまう。そこで、本発明で
は、図13に示されるような理想波形を得るために図1
5の90度遅延(270度進相)用の270度移相器
(18D)と、図16の90度進相の90度移相器(1
8B)とを発明した。図11、図12、図15、及び図
16の回路を図1の位相復元回路(18)に用いれば、
理想的な櫛形フィルタを構成することができ、必要なノ
イズ除去を行うことができる。
【0039】次に、図15の回路について説明する。図
15の第1及び第2差動増幅器(52)及び(53)の
相互相互コンダクタンスをgm1及びgm2とし、コン
デンサ(54)及び(55)の容量をC1及びC2とす
ると図15の入出力間の伝達関数H2(w)は、
【0040】
【数5】
【0041】となる。ところで、図13のAPFは、図
15の比べその構成は、等しく出力端子の位置のみが異
なる。そこで、図13と図15の各素子の値を等しいと
すると、図13の入出力間の伝達関数H1(w)は、
【0042】
【数6】
【0043】となる。ここで、式(5)と式(6)との
関係より、伝達関数H2(w)は、
【0044】
【数7】
【0045】と表示できる。式(7)を検討すると、式
(7)はHPFの伝達関数を2倍して反転したものと式
(6)との引き算とになっている。それゆえ、式(7)
は図17として表される。図17の回路図A部分は、図
13との比較から明らかなようにAPFを構成してい
る。又、図17の回路図B部分は、一般的なHPFを構
成している。そこで、前記HPFの出力信号を増幅器
(56)で2倍とし、第3差動増幅器(57)の負入力
端子に印加すれば、図17の回路は全体として式(7)
を示すことになる。図17の回路は、過渡(初期)応答
についてはHPFで対応しそれ以後は、APFで対応す
るように働く。図14(C)は前記HPFの出力信号V
Hを示す。前記HPFはカットオフ周波数が入力信号の
周波数に対して高く設定されている。そのため、図14
の時刻t2以前の過渡応答については比較的大なるレベ
ルの出力(微分出力)が発生するが、時刻t2以降につ
いては前記カットオフ周波数の関係でその出力レベルが
非常に小さくなる。これに対して、前記APFの出力は
図14(b)のごとく時刻t2以前の過渡応答について
は出力(積分出力)が発生せず、時刻t2以降について
は90度遅延された信号が所望のレベルで発生する。
【0046】図14(C)の信号は、図17の回路から
明らかなように2倍されて反転されて図14(b)の信
号に加算されるので図17の出力端子(58)には図1
4(d)に示す出力信号VOUTが得られる。図14
(a)と図14(d)の比較から明らかなように図15
の回路は、次の条件を満足できる。 a)欠落なく入力信号を90度遅延できる。
【0047】b)APFを利用して入出力間の周波数特
性がフラットである。 次に図16の90度位相進み回路について説明する。図
16の図15に対する違いは、図15の入力信号を反転
して入力した点である。このため、図14(a)の入力
信号を反転すれば、後の考え方は図14(b)乃至
(d)と同じである。即ち、図18(b)乃至(d)の
ように図13(b)乃至(d)の信号を各々反転した形
で記載できる。
【0048】それ故、図16の回路によれば、上記a)
及びb)の条件を満たして図18(a)の信号を図18
(d)の信号に変換できる。
【0049】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、周波
数変換される前の低域変換色信号を位相復元しているの
で、周波数変換回路にVCOの発振出力信号を直接印加
することができる。そのため、周波数変換回路や複雑な
構成のBPFを削減することができる。
【0050】又、本発明によれば、位相復元を0度、9
0度、180度、及び270度の4つの移相器と、該4
つの移相器を切り替えるスイッチとにより構成し、微分
積分の効果を利用しているので位相変化しても時間遅れ
が発生しない。そのため、位相復元後のクロマ信号を後
段の櫛形フィルタにより正確にノイズ除去できる。更に
前記4つの移相器は、周波数特性がフラットであるた
め、周波数幅をもったクロマ信号が周波数変動を受ける
ことなく再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の映像信号再生回路を示す回路図であ
る。
【図2】従来の映像信号再生回路を示す回路図である。
【図3】本発明の映像信号再生回路の説明に供するため
のベクトル図である。
【図4】本発明の映像信号再生回路の説明に供するため
のベクトル図である。
【図5】図1の位相復元回路(18)の説明に供するた
めの図である。
【図6】本発明の映像信号再生回路の説明に供するため
のベクトル図である。
【図7】本発明の映像信号再生回路の説明に供するため
のベクトル図である。
【図8】従来の映像信号再生回路を示す回路図である。
【図9】図8の説明に供するための波形図である。
【図10】櫛形フィルタの特性を示す特性図である。
【図11】図1の0度移相器(18A)の具体例を示す
回路図である。
【図12】図1の180度移相器(18C)の具体例を
示す回路図である。
【図13】APFの具体例を示す回路図である。
【図14】図13及び図15の説明に供するための波形
図である。
【図15】図1の270度移相器(18D)の具体例を
示す回路図である。
【図16】図1の90度移相器(18B)の具体例を示
す回路図である。
【図17】図15の等価回路を示す回路図である。
【図18】図16の説明に供するための波形図である。
【符号の説明】
(6) クシ型フィルタ (8) バースト抜き取り回路 (10) 発振器 (18) 位相復元回路 (19) 周波数変換回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープに記録された低域変換色信号
    を再生する映像信号再生回路であって、 低域変換色信号の位相復元を行う位相復元回路と、 該位相復元回路の出力信号を周波数変換する周波数変換
    回路と、 バースト信号周波数で発振する発振器と、 前記周波数変換回路の出力信号中のバースト信号の位相
    が前記発振器の発振出力信号の位相に同期するように制
    御する制御手段と、とを備えることを特徴とする映像信
    号再生回路。
  2. 【請求項2】 磁気テープに記録された低域変換色信号
    を再生する映像信号再生回路であって、 低域変換色信号の位相復元を行う位相復元回路と、 該位相復元回路の出力信号を周波数変換する周波数変換
    回路と、 バースト信号周波数で発振する発振器と、 前記周波数変換回路からのバースト信号と前記発振器の
    出力信号との位相比較を行う位相比較器と、 該位相比較器の出力信号を平滑するLPFと、 該LPFの出力信号に応じて発振周波数が変化するVC
    Oと、を備え、前記VCOの発振出力信号に応じて前記
    周波数変換回路の周波数変換を行うようにしたことを特
    徴とする映像信号再生回路。
  3. 【請求項3】前記位相復元回路は、 0度、90度、180度、及び270度の4つの移相器
    と、 該4つの移相器を切り替えるスイッチと、を備えること
    を特徴とする請求項2記載の映像信号再生回路。
  4. 【請求項4】前記270度の移相器は、 入力信号が印加される入力端子と、 該入力端子からの入力信号が正入力端子に印加される第
    1差動増幅器と、 前記入力端子と前記第1差動増幅器の出力端子との間に
    直列接続された反転回路及びコンデンサと、 前記第1差動増幅器の出力信号が正入力端子に印加され
    る第2差動増幅器と、 前記入力端子と前記第2差動増幅器の出力端子との間に
    直列接続されたコンデンサと、 前記第2差動増幅器の出力信号を前記第1及び第2差動
    増幅器の負入力端子に印加する帰還路と、 前記第1差動増幅器の出力信号を導出する出力端子と、
    を備え、前記入力端子からの入力信号を90度位相を遅
    らせることを特徴とする請求項3記載の映像信号再生回
    路。
  5. 【請求項5】前記90度の移相器は、 入力信号が印加される入力端子と、 該入力端子からの入力信号が反転されて正入力端子に印
    加される第1差動増幅器と、 前記入力端子と前記第1差動増幅器の出力端子との間に
    直列接続されたコンデンサと、 前記第1差動増幅器の出力信号が正入力端子に印加され
    る第2差動増幅器と、前記入力端子と前記第2差動増幅
    器の出力端子との間に直列接続された反転回路及びコン
    デンサと、 前記第2差動増幅器の出力信号を前記第1及び第2差動
    増幅器の負入力端子に印加する帰還路と、 前記第1差動増幅器の出力信号を導出する出力端子と、 を備え、前記入力端子からの入力信号を90度位相を進
    ませることを特徴とする請求項3記載の映像信号再生回
    路。
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