JP3222772B2 - 自走式搬送車 - Google Patents
自走式搬送車Info
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Landscapes
- Handcart (AREA)
- Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)
- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路面に設置した誘
導帯に沿って自走して各種の部品や物品等を搬送するよ
うにした自走式搬送車に関する技術分野に属する。
導帯に沿って自走して各種の部品や物品等を搬送するよ
うにした自走式搬送車に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】この種の自走式搬送車は、任意の進行方
向に操舵できるように台車の前後左右部にそれぞれ鉛直
方向の揺動軸回りに揺動自在なキャスタが取り付けられ
ているとともに、台車を駆動する駆動輪を有する駆動ユ
ニットが設けられ、この駆動ユニットの作動により路面
に設置した誘導帯に沿って走行するようになされたもの
である。
向に操舵できるように台車の前後左右部にそれぞれ鉛直
方向の揺動軸回りに揺動自在なキャスタが取り付けられ
ているとともに、台車を駆動する駆動輪を有する駆動ユ
ニットが設けられ、この駆動ユニットの作動により路面
に設置した誘導帯に沿って走行するようになされたもの
である。
【0003】その一例として、例えば実開平5―796
04号公報に示されるように、台車下部の中央部に左右
の駆動輪を有する駆動ユニットを揺動可能に取り付ける
とともに、前後左右の隅角部に非駆動輪を取り付け、駆
動ユニットをばねにより台車の直進方向に付勢して、こ
の駆動ユニットが台車直進方向に向いたときに、駆動ユ
ニットをばねの付勢力によって直進方向の位置に係止ロ
ックするようにしたものが知られている。
04号公報に示されるように、台車下部の中央部に左右
の駆動輪を有する駆動ユニットを揺動可能に取り付ける
とともに、前後左右の隅角部に非駆動輪を取り付け、駆
動ユニットをばねにより台車の直進方向に付勢して、こ
の駆動ユニットが台車直進方向に向いたときに、駆動ユ
ニットをばねの付勢力によって直進方向の位置に係止ロ
ックするようにしたものが知られている。
【0004】また、特開平4―11585号公報に開示
されるものでは、台車下部の駆動ユニットにおける左右
の駆動輪をそれぞれ2つとし、各側の駆動輪にスプロケ
ットを取り付けて両スプロケットにチェーンを掛け、こ
の左右の各チェーンを各々の側のモータにより駆動する
ことにより、駆動輪の接地性を高めて台車の走行性を向
上させるようになされている。
されるものでは、台車下部の駆動ユニットにおける左右
の駆動輪をそれぞれ2つとし、各側の駆動輪にスプロケ
ットを取り付けて両スプロケットにチェーンを掛け、こ
の左右の各チェーンを各々の側のモータにより駆動する
ことにより、駆動輪の接地性を高めて台車の走行性を向
上させるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
自走式搬送車を前進だけでなくて後進もできるようにす
る場合、2台の駆動ユニットを台車の前後にそれぞれ取
り付け、この両駆動ユニットの作動を選択的に切り換え
ることで、台車の進行方向を前後進に切り換えることが
できる。
自走式搬送車を前進だけでなくて後進もできるようにす
る場合、2台の駆動ユニットを台車の前後にそれぞれ取
り付け、この両駆動ユニットの作動を選択的に切り換え
ることで、台車の進行方向を前後進に切り換えることが
できる。
【0006】しかし、このように台車の前後にそれぞれ
駆動ユニットを取り付けたものでは、台車の旋回半径が
大きくなり、狭いスペースでの使用が困難となるととも
に、2台の駆動ユニットの分だけコストアップするとい
う欠点がある。
駆動ユニットを取り付けたものでは、台車の旋回半径が
大きくなり、狭いスペースでの使用が困難となるととも
に、2台の駆動ユニットの分だけコストアップするとい
う欠点がある。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、自走式搬送車における台
車周囲部に配置される非駆動輪を利用することで、簡単
で低コストの構造で台車の前後進を容易に行わせ得るよ
うにすることにある。
で、その目的とするところは、自走式搬送車における台
車周囲部に配置される非駆動輪を利用することで、簡単
で低コストの構造で台車の前後進を容易に行わせ得るよ
うにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、台車においてその前後左右に取り
付けられる、鉛直方向の軸心回りに揺動可能な自在キャ
スタを台車の進行方向に応じて揺動不能にロック固定す
るようにした。
めに、この発明では、台車においてその前後左右に取り
付けられる、鉛直方向の軸心回りに揺動可能な自在キャ
スタを台車の進行方向に応じて揺動不能にロック固定す
るようにした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、任意の
進行方向に操舵できるように台車の前後左右部にそれぞ
れ略鉛直方向の揺動軸回りに揺動自在なキャスタが取り
付けられているとともに、台車を駆動する駆動輪を有す
る駆動ユニットが設けられ、路面に設置した誘導帯に沿
って走行するように構成された自走式搬送車が前提であ
る。
進行方向に操舵できるように台車の前後左右部にそれぞ
れ略鉛直方向の揺動軸回りに揺動自在なキャスタが取り
付けられているとともに、台車を駆動する駆動輪を有す
る駆動ユニットが設けられ、路面に設置した誘導帯に沿
って走行するように構成された自走式搬送車が前提であ
る。
【0010】そして、少なくとも台車前部又は台車後部
の一方の左右キャスタに連結手段を介して連結された可
撓部材と、この可撓部材を長さ方向に移動させる正逆転
可能な駆動手段と、上記キャスタと連結手段との間に設
けられ、上記駆動手段の作動により可撓部材が長さ方向
に移動したときに上記連結手段とキャスタとの係合によ
り該キャスタの揺動軸回りの揺動を阻止するロック手段
とを備えた構成とする。
の一方の左右キャスタに連結手段を介して連結された可
撓部材と、この可撓部材を長さ方向に移動させる正逆転
可能な駆動手段と、上記キャスタと連結手段との間に設
けられ、上記駆動手段の作動により可撓部材が長さ方向
に移動したときに上記連結手段とキャスタとの係合によ
り該キャスタの揺動軸回りの揺動を阻止するロック手段
とを備えた構成とする。
【0011】上記の構成により、搬送車は駆動ユニット
の駆動輪により駆動されて、路面に設置した誘導帯に沿
って走行される。また、台車の前後左右部にそれぞれ略
鉛直方向の揺動軸回りに揺動自在なキャスタが取り付け
られているので、これらキャスタにより台車が任意の進
行方向に操舵される。
の駆動輪により駆動されて、路面に設置した誘導帯に沿
って走行される。また、台車の前後左右部にそれぞれ略
鉛直方向の揺動軸回りに揺動自在なキャスタが取り付け
られているので、これらキャスタにより台車が任意の進
行方向に操舵される。
【0012】そして、この台車の進行方向を前進状態又
は後進状態に切り換えるときには、駆動手段を作動させ
て可撓部材を長さ方向に移動させる。すると、この可撓
部材の移動により、キャスタと連結手段との間に設けら
れているロック手段が作動し、キャスタと連結手段との
係合により例えば台車進行方向後側のキャスタの揺動軸
回りの揺動が阻止される。このように本来は揺動自在で
ある自在キャスタのうち、例えば台車進行方向後側のキ
ャスタを揺動不能にロックできるので、例えば1台の駆
動ユニットであっても台車を安定して前後進させること
ができ、よって簡単で低いコストでもって前後進可能の
自走式搬送車が得られる。
は後進状態に切り換えるときには、駆動手段を作動させ
て可撓部材を長さ方向に移動させる。すると、この可撓
部材の移動により、キャスタと連結手段との間に設けら
れているロック手段が作動し、キャスタと連結手段との
係合により例えば台車進行方向後側のキャスタの揺動軸
回りの揺動が阻止される。このように本来は揺動自在で
ある自在キャスタのうち、例えば台車進行方向後側のキ
ャスタを揺動不能にロックできるので、例えば1台の駆
動ユニットであっても台車を安定して前後進させること
ができ、よって簡単で低いコストでもって前後進可能の
自走式搬送車が得られる。
【0013】請求項2の発明は、上記連結手段と可撓部
材との連結構造及びロック手段の構造を具体化したもの
である。
材との連結構造及びロック手段の構造を具体化したもの
である。
【0014】すなわち、この発明では、連結手段には可
撓部材に沿って延びる所定長さの係合部が設けられ、該
係合部には可撓部材に固定した係合ピンが摺動可能に係
合されているものとする。
撓部材に沿って延びる所定長さの係合部が設けられ、該
係合部には可撓部材に固定した係合ピンが摺動可能に係
合されているものとする。
【0015】一方、ロック手段は、キャスタに固定され
てその揺動軸回りに水平方向に揺動可能とされかつ揺動
軸の軸心を通る鉛直面上の位置に該鉛直面に沿って延び
る長溝及び該長溝の揺動軸側にロック溝が並設されたカ
ム部材と、上記連結手段に固定され、上記長溝に係合し
てカム部材及び連結手段を相対移動可能に連結する結合
部材と、連結手段に固定され、連結手段がカム部材に対
しキャスタの揺動軸から離れる方向に移動したときに
は、キャスタを台車の直進方向にセンタリングしてカム
部材のロック溝に係合する一方、キャスタの揺動軸に近
付く方向に移動したときには、上記ロック溝から離脱す
るロックピンとを備えた構成とする。
てその揺動軸回りに水平方向に揺動可能とされかつ揺動
軸の軸心を通る鉛直面上の位置に該鉛直面に沿って延び
る長溝及び該長溝の揺動軸側にロック溝が並設されたカ
ム部材と、上記連結手段に固定され、上記長溝に係合し
てカム部材及び連結手段を相対移動可能に連結する結合
部材と、連結手段に固定され、連結手段がカム部材に対
しキャスタの揺動軸から離れる方向に移動したときに
は、キャスタを台車の直進方向にセンタリングしてカム
部材のロック溝に係合する一方、キャスタの揺動軸に近
付く方向に移動したときには、上記ロック溝から離脱す
るロックピンとを備えた構成とする。
【0016】このことで、駆動手段の作動により可撓手
段が長さ方向に移動すると、この可動部材に固定されて
いる係合ピンが連結手段の係合部で摺動する。そして、
この係合ピンがキャスタ側に移動して係合部のキャスタ
側端部に当接すると、その後は可撓部材の移動に伴い連
結手段がカム部材に対しキャスタの揺動軸に近付く方向
に移動し、このことでカム部材のロック溝から連結手段
のロックピンが離脱し、駆動手段が作動停止する。この
状態ではキャスタは揺動自在となり、このキャスタの揺
動に伴い、連結手段はその係合部で係合ピンを摺動させ
ながら移動する。
段が長さ方向に移動すると、この可動部材に固定されて
いる係合ピンが連結手段の係合部で摺動する。そして、
この係合ピンがキャスタ側に移動して係合部のキャスタ
側端部に当接すると、その後は可撓部材の移動に伴い連
結手段がカム部材に対しキャスタの揺動軸に近付く方向
に移動し、このことでカム部材のロック溝から連結手段
のロックピンが離脱し、駆動手段が作動停止する。この
状態ではキャスタは揺動自在となり、このキャスタの揺
動に伴い、連結手段はその係合部で係合ピンを摺動させ
ながら移動する。
【0017】一方、駆動手段を逆転させて可撓部材を上
記とは逆方向に移動させると、その係合ピンが係合部内
を摺動してその係合部のキャスタと反対側の端部に当接
し、その後、連結手段がカム部材に対しキャスタの揺動
軸から離れる方向に移動し、このことで、キャスタを台
車の直進方向にセンタリングしてカム部材のロック溝に
連結手段のロックピンが係合し、駆動手段が作動停止す
る。この状態ではロック溝とロックピンとの係合により
キャスタは揺動不能となる。
記とは逆方向に移動させると、その係合ピンが係合部内
を摺動してその係合部のキャスタと反対側の端部に当接
し、その後、連結手段がカム部材に対しキャスタの揺動
軸から離れる方向に移動し、このことで、キャスタを台
車の直進方向にセンタリングしてカム部材のロック溝に
連結手段のロックピンが係合し、駆動手段が作動停止す
る。この状態ではロック溝とロックピンとの係合により
キャスタは揺動不能となる。
【0018】したがって、駆動手段の正逆転の切換えに
よりキャスタを揺動自在状態又は揺動不能状態に切り換
えるのを簡単な構造で容易に行うことができるととも
に、キャスタが台車の直進方向にセンタリングされてロ
ックされるので、台車の蛇行運転や走行抵抗の増大等を
防止することができる。
よりキャスタを揺動自在状態又は揺動不能状態に切り換
えるのを簡単な構造で容易に行うことができるととも
に、キャスタが台車の直進方向にセンタリングされてロ
ックされるので、台車の蛇行運転や走行抵抗の増大等を
防止することができる。
【0019】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
の自走式搬送車において、連結手段の係合部及びカム部
材の長溝の各長さの和を、上記係合ピンの移動長さに設
定する。また、結合部材がカム部材の長溝におけるキャ
スタ側端部にあるときにロックピンがカム部材のロック
溝から離脱するようにカム部材の長溝の長さを設定す
る。
の自走式搬送車において、連結手段の係合部及びカム部
材の長溝の各長さの和を、上記係合ピンの移動長さに設
定する。また、結合部材がカム部材の長溝におけるキャ
スタ側端部にあるときにロックピンがカム部材のロック
溝から離脱するようにカム部材の長溝の長さを設定す
る。
【0020】こうすれば、揺動可能なキャスタの揺動角
を台車の操舵に支障のない十分な範囲に設定できるとと
もに、可撓部材の移動により連結手段がキャスタの揺動
軸に対し接近又は離隔する方向に移動したときに、ロッ
クピンとカム部材のロック溝とを確実に係脱させること
ができる。
を台車の操舵に支障のない十分な範囲に設定できるとと
もに、可撓部材の移動により連結手段がキャスタの揺動
軸に対し接近又は離隔する方向に移動したときに、ロッ
クピンとカム部材のロック溝とを確実に係脱させること
ができる。
【0021】請求項4の発明では、以上の請求項1、2
又は3の発明の自走式搬送車において、駆動ユニットを
台車の略中央部に配置するとともに、この駆動ユニット
における台車進行方向前後部にそれぞれ路面の誘導帯を
検知する走行センサを取り付ける。
又は3の発明の自走式搬送車において、駆動ユニットを
台車の略中央部に配置するとともに、この駆動ユニット
における台車進行方向前後部にそれぞれ路面の誘導帯を
検知する走行センサを取り付ける。
【0022】そして、台車進行方向前側に位置する左右
のキャスタが揺動自在となる一方、台車進行方向後側に
位置する左右のキャスタが揺動不能となるようにロック
手段を制御する制御手段を設ける。
のキャスタが揺動自在となる一方、台車進行方向後側に
位置する左右のキャスタが揺動不能となるようにロック
手段を制御する制御手段を設ける。
【0023】この構成によると、駆動ユニットの台車進
行方向前部にある走行センサにより路面の誘導帯が検知
されて、台車が該誘導帯に沿って走行される。そして、
制御手段により台車の進行方向に応じてロック手段が制
御されてキャスタが揺動自在又は揺動不能の状態に切り
換えられ、台車進行方向前側に位置する左右のキャスタ
が揺動自在となり、台車進行方向後側に位置する左右の
キャスタは揺動不能となる。このことで、1台の駆動ユ
ニットを用いて台車を安定して前後進させることができ
る。
行方向前部にある走行センサにより路面の誘導帯が検知
されて、台車が該誘導帯に沿って走行される。そして、
制御手段により台車の進行方向に応じてロック手段が制
御されてキャスタが揺動自在又は揺動不能の状態に切り
換えられ、台車進行方向前側に位置する左右のキャスタ
が揺動自在となり、台車進行方向後側に位置する左右の
キャスタは揺動不能となる。このことで、1台の駆動ユ
ニットを用いて台車を安定して前後進させることができ
る。
【0024】しかも、駆動ユニットは台車の略中央部に
配置されているので、この駆動ユニットを台車の前後方
向の一側に配置する場合に比べ、台車の旋回半径をさら
に小さくすることができ、狭いスペースでの台車の走行
が可能となる。
配置されているので、この駆動ユニットを台車の前後方
向の一側に配置する場合に比べ、台車の旋回半径をさら
に小さくすることができ、狭いスペースでの台車の走行
が可能となる。
【0025】請求項5の発明では、請求項4の発明の自
走式搬送車において、台車に、台車外部からの指示を受
けて反転信号を出力する反転検出手段を取り付ける。そ
して、制御手段は、上記反転検出手段からの反転信号が
入力されたとき、駆動ユニットの駆動輪の駆動を停止さ
せるとともに、台車進行方向前後部の走行センサのうち
作動状態にある走行センサを非作動状態に、また非作動
状態にある走行センサを作動状態にそれぞれ切り換え、
次いで、上記非作動状態から作動状態に切り換えられた
走行センサ側の左右のキャスタに対応するロック手段を
ロック解除して該キャスタを揺動自在とするとともに、
作動状態から非作動状態に切り換えられた走行センサ側
の左右のキャスタに対応するロック手段をロックして該
キャスタを揺動不能とするように構成する。
走式搬送車において、台車に、台車外部からの指示を受
けて反転信号を出力する反転検出手段を取り付ける。そ
して、制御手段は、上記反転検出手段からの反転信号が
入力されたとき、駆動ユニットの駆動輪の駆動を停止さ
せるとともに、台車進行方向前後部の走行センサのうち
作動状態にある走行センサを非作動状態に、また非作動
状態にある走行センサを作動状態にそれぞれ切り換え、
次いで、上記非作動状態から作動状態に切り換えられた
走行センサ側の左右のキャスタに対応するロック手段を
ロック解除して該キャスタを揺動自在とするとともに、
作動状態から非作動状態に切り換えられた走行センサ側
の左右のキャスタに対応するロック手段をロックして該
キャスタを揺動不能とするように構成する。
【0026】この構成によると、台車外部からの指示に
より反転検出手段が作動して、この反転検出手段からの
反転信号が制御手段に入力されたとき、この制御手段に
より、まず、駆動ユニットの駆動輪の駆動が停止される
とともに、台車進行方向前後部の作動状態にある走行セ
ンサが非作動状態に、また非作動状態にある走行センサ
が作動状態にそれぞれ切り換えられる。このことで台車
が走行停止する。その後、上記非作動状態から作動状態
に切り換えられた走行センサ側の左右のキャスタに対応
するロック手段がロック解除されて該キャスタは揺動自
在とされ、一方、作動状態から非作動状態に切り換えら
れた走行センサ側の左右のキャスタに対応するロック手
段はロックして該キャスタが揺動不能とされる。
より反転検出手段が作動して、この反転検出手段からの
反転信号が制御手段に入力されたとき、この制御手段に
より、まず、駆動ユニットの駆動輪の駆動が停止される
とともに、台車進行方向前後部の作動状態にある走行セ
ンサが非作動状態に、また非作動状態にある走行センサ
が作動状態にそれぞれ切り換えられる。このことで台車
が走行停止する。その後、上記非作動状態から作動状態
に切り換えられた走行センサ側の左右のキャスタに対応
するロック手段がロック解除されて該キャスタは揺動自
在とされ、一方、作動状態から非作動状態に切り換えら
れた走行センサ側の左右のキャスタに対応するロック手
段はロックして該キャスタが揺動不能とされる。
【0027】こうすれば、台車の前後進を切り換えると
きに、台車進行方向前後部にある走行センサの作動切換
えと、ロック手段によるキャスタの揺動自在又は揺動不
能な状態の切換えとをスムーズに行うことができる。
きに、台車進行方向前後部にある走行センサの作動切換
えと、ロック手段によるキャスタの揺動自在又は揺動不
能な状態の切換えとをスムーズに行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】(実施形態1) 図1は本発明の実施形態1に係る自走式搬送車を下面か
ら見た状態を示し、1は矩形状の台車(AGV:オート
ガイドビークル)で、上面にはフレーム等(図示せず)
が立設されており、その上に各種の部品や製品等が載置
される。
ら見た状態を示し、1は矩形状の台車(AGV:オート
ガイドビークル)で、上面にはフレーム等(図示せず)
が立設されており、その上に各種の部品や製品等が載置
される。
【0029】上記台車1下面の前後左右部(尚、台車1
は図1において上下方向に移動するようになっており、
図1の上部が前部に、また下部が後部になる)となる4
つの隅角部にはそれぞれキャスタ3,3,…が取り付け
られている。この各キャスタ3は、図2及び図3に示す
ように、台車1下面に取り付けられる取付板4と、この
取付板4に鉛直方向の揺動軸5を介して回動可能に支持
された1対のコ字状の軸受部6,6と、この両軸受部
6,6間に揺動軸5に対しオフセットした水平軸部7に
より支持された車輪8とを備えていて、揺動軸5回りに
揺動自在とされており、これらキャスタ3,3,…によ
って台車1(搬送車)は任意の進行方向に操舵できるよ
うになっている。
は図1において上下方向に移動するようになっており、
図1の上部が前部に、また下部が後部になる)となる4
つの隅角部にはそれぞれキャスタ3,3,…が取り付け
られている。この各キャスタ3は、図2及び図3に示す
ように、台車1下面に取り付けられる取付板4と、この
取付板4に鉛直方向の揺動軸5を介して回動可能に支持
された1対のコ字状の軸受部6,6と、この両軸受部
6,6間に揺動軸5に対しオフセットした水平軸部7に
より支持された車輪8とを備えていて、揺動軸5回りに
揺動自在とされており、これらキャスタ3,3,…によ
って台車1(搬送車)は任意の進行方向に操舵できるよ
うになっている。
【0030】一方、台車1下面の前後左右中央部には台
車1上面に搭載したバッテリ10により作動する1台の
駆動ユニット11が揺動可能に取り付けられている。こ
の駆動ユニット11は、台車1下面に揺動可能に取付支
持されたユニット本体12と、このユニット本体12の
左右両側に位置し、かつユニット本体12にそれぞれ左
右方向に延びる独立した駆動軸13,13を介して支持
された左右1対の駆動輪14,14と、ユニット本体1
2の前後端部、つまり駆動ユニット11における台車進
行方向前後部にそれぞれ取り付けられ、路面に設置した
誘導帯(図示せず)を光の反射状態等から検知する前後
1対の走行センサ15,15とを備えている。上記ユニ
ット本体12内には、バッテリ10により作動して各駆
動輪14を駆動軸13により独立して駆動する電動モー
タからなる1対の走行モータ(図示せず)が収容されて
おり、路面上の誘導帯を各走行センサ15で検出して、
その誘導帯を追尾するように左右の駆動輪14,14を
回転させることにより、台車1を駆動輪14,14によ
って駆動しながら路面の誘導帯に沿って走行させるよう
にしている。
車1上面に搭載したバッテリ10により作動する1台の
駆動ユニット11が揺動可能に取り付けられている。こ
の駆動ユニット11は、台車1下面に揺動可能に取付支
持されたユニット本体12と、このユニット本体12の
左右両側に位置し、かつユニット本体12にそれぞれ左
右方向に延びる独立した駆動軸13,13を介して支持
された左右1対の駆動輪14,14と、ユニット本体1
2の前後端部、つまり駆動ユニット11における台車進
行方向前後部にそれぞれ取り付けられ、路面に設置した
誘導帯(図示せず)を光の反射状態等から検知する前後
1対の走行センサ15,15とを備えている。上記ユニ
ット本体12内には、バッテリ10により作動して各駆
動輪14を駆動軸13により独立して駆動する電動モー
タからなる1対の走行モータ(図示せず)が収容されて
おり、路面上の誘導帯を各走行センサ15で検出して、
その誘導帯を追尾するように左右の駆動輪14,14を
回転させることにより、台車1を駆動輪14,14によ
って駆動しながら路面の誘導帯に沿って走行させるよう
にしている。
【0031】台車1には各キャスタ3を揺動可能状態と
揺動不能状態とに切り換えるためのキャスタロックユニ
ット17が設けられている。すなわち、台車1の下面に
は上下方向の回転軸心を有する第1〜第7の7つのスプ
ロケット18〜24が回転可能に支持されている(尚、
図1では台車1を下面より見ているために左右が上面か
ら見たものと逆になる)。すなわち、第1及び第2スプ
ロケット18,19は互いに同径のもので、第1スプロ
ケット18は台車1の前端部の右側(図1では左側)寄
りに、また第2スプロケット19は台車1の後端部の右
側(図1左側)寄りにそれぞれ配置されている。一方、
第3〜第7スプロケット20〜24は、上記第1及び第
2スプロケット18,19よりも小径のもので、第3及
び第4スプロケット20,21同士は第1スプロケット
18の斜め左後側(図1では斜め右後側)に該第1スプ
ロケット18の外径と略同じ間隔をあけて、また第5及
び第6スプロケット22,23同士は第2スプロケット
19の斜め左前側(図1では斜め右前側)に該第2スプ
ロケット19の外径と略同じ間隔をあけてそれぞれ配置
されている。さらに、第7スプロケット24は、台車1
下面の前後中間部の左端部(図1では右端側)に配置さ
れ、この第7スプロケット24の左側(図1では右側)
には上下方向の軸心を持ちかつ上記バッテリ10により
駆動される正逆転可能なギヤモータ25(駆動手段)が
取り付けられている。
揺動不能状態とに切り換えるためのキャスタロックユニ
ット17が設けられている。すなわち、台車1の下面に
は上下方向の回転軸心を有する第1〜第7の7つのスプ
ロケット18〜24が回転可能に支持されている(尚、
図1では台車1を下面より見ているために左右が上面か
ら見たものと逆になる)。すなわち、第1及び第2スプ
ロケット18,19は互いに同径のもので、第1スプロ
ケット18は台車1の前端部の右側(図1では左側)寄
りに、また第2スプロケット19は台車1の後端部の右
側(図1左側)寄りにそれぞれ配置されている。一方、
第3〜第7スプロケット20〜24は、上記第1及び第
2スプロケット18,19よりも小径のもので、第3及
び第4スプロケット20,21同士は第1スプロケット
18の斜め左後側(図1では斜め右後側)に該第1スプ
ロケット18の外径と略同じ間隔をあけて、また第5及
び第6スプロケット22,23同士は第2スプロケット
19の斜め左前側(図1では斜め右前側)に該第2スプ
ロケット19の外径と略同じ間隔をあけてそれぞれ配置
されている。さらに、第7スプロケット24は、台車1
下面の前後中間部の左端部(図1では右端側)に配置さ
れ、この第7スプロケット24の左側(図1では右側)
には上下方向の軸心を持ちかつ上記バッテリ10により
駆動される正逆転可能なギヤモータ25(駆動手段)が
取り付けられている。
【0032】上記第1〜第7スプロケット18〜24及
びギヤモータ25には可撓部材としての無端ループ状の
チェーン27が巻き掛けられている。詳しくは、このル
ープ状のチェーン27は、ギヤモータ25から第3スプ
ロケット20、第1スプロケット18、第4スプロケッ
ト21、第7スプロケット24、第6スプロケット2
3、第2スプロケット19及び第5スプロケット22を
経て元のギヤモータ25に戻るように掛けられ、ギヤモ
ータ25並びに第1、第2、第3及び第5スプロケット
18,19,20,22ではループの内側で、他のスプ
ロケット21,23,24では同外側でそれぞれ噛み合
っており、ギヤモータ25の正逆転によりチェーン27
をその長さ方向に移動させるようになっている。そし
て、上記第1スプロケット18の両側に延びたチェーン
27は第3及び第4スプロケット20,21の間で、ま
た第2スプロケット19の両側に延びたチェーン27は
第5及び第6スプロケット22,23の間でそれぞれ互
いに略平行に配置されている。これら4箇所の範囲のチ
ェーン27はその駆動部27aとされ、この各駆動部2
7aの所定位置にはそれぞれ係合ピン28が取付固定さ
れている。
びギヤモータ25には可撓部材としての無端ループ状の
チェーン27が巻き掛けられている。詳しくは、このル
ープ状のチェーン27は、ギヤモータ25から第3スプ
ロケット20、第1スプロケット18、第4スプロケッ
ト21、第7スプロケット24、第6スプロケット2
3、第2スプロケット19及び第5スプロケット22を
経て元のギヤモータ25に戻るように掛けられ、ギヤモ
ータ25並びに第1、第2、第3及び第5スプロケット
18,19,20,22ではループの内側で、他のスプ
ロケット21,23,24では同外側でそれぞれ噛み合
っており、ギヤモータ25の正逆転によりチェーン27
をその長さ方向に移動させるようになっている。そし
て、上記第1スプロケット18の両側に延びたチェーン
27は第3及び第4スプロケット20,21の間で、ま
た第2スプロケット19の両側に延びたチェーン27は
第5及び第6スプロケット22,23の間でそれぞれ互
いに略平行に配置されている。これら4箇所の範囲のチ
ェーン27はその駆動部27aとされ、この各駆動部2
7aの所定位置にはそれぞれ係合ピン28が取付固定さ
れている。
【0033】尚、ギヤモータ25と第5スプロケット2
2との間、及び第4スプロケット21と第7スプロケッ
ト24との間のチェーン27にはそれぞればねからなる
テンションアジャスト27b,27bが直列に介設され
ており、この各テンションアジャスト27bにより、チ
ェーン27がギヤモータ25及び各スプロケット18〜
24に安定して噛合するようにその張力を一定以上に保
つようにしている。
2との間、及び第4スプロケット21と第7スプロケッ
ト24との間のチェーン27にはそれぞればねからなる
テンションアジャスト27b,27bが直列に介設され
ており、この各テンションアジャスト27bにより、チ
ェーン27がギヤモータ25及び各スプロケット18〜
24に安定して噛合するようにその張力を一定以上に保
つようにしている。
【0034】上記チェーン27は上記各係合ピン28に
て上記各キャスタ3に対応する駆動側プレート31に連
結され、この駆動側プレート31は各キャスタ3に取り
付けたキャスタ側プレート36に連結されている。すな
わち、チェーン27は駆動側プレート31及びキャスタ
側プレート36を介して各キャスタ3に連結されてい
る。
て上記各キャスタ3に対応する駆動側プレート31に連
結され、この駆動側プレート31は各キャスタ3に取り
付けたキャスタ側プレート36に連結されている。すな
わち、チェーン27は駆動側プレート31及びキャスタ
側プレート36を介して各キャスタ3に連結されてい
る。
【0035】図2及び図3に示すように、上記各駆動側
プレート31は上記チェーン27における対応する駆動
部27a(図1参照)に沿って延びる細長い板状のもの
で、この駆動側プレート31にはその長さ方向(チェー
ン27の駆動部27a)に沿って延びる所定長さの長孔
32(係合部)が開口され、この長孔32には上記チェ
ーン27に固定した係合ピン28が摺動可能に係合され
ている(図1参照)。一方、上記キャスタ側プレート3
6もチェーン27の対応する駆動部27aに沿って延び
る板状のもので、その基端部が各キャスタ3の軸受部6
に溶接等により一体に取付固定されている。そして、上
記駆動側プレート31の一端部とキャスタ側プレート3
6の先端部とは、駆動側プレート31を上側にした重ね
状態で基本的に上下方向の結合ボルト38(結合部材)
及びそれに螺合するナット39により水平面内で揺動可
能に連結され、この両プレート31,36の連結部分に
は、上記ギヤモータ25の作動によりチェーン27が長
さ方向に移動したときに上記キャスタ3の揺動軸5回り
の揺動を阻止するロック機構41が設けられている。
プレート31は上記チェーン27における対応する駆動
部27a(図1参照)に沿って延びる細長い板状のもの
で、この駆動側プレート31にはその長さ方向(チェー
ン27の駆動部27a)に沿って延びる所定長さの長孔
32(係合部)が開口され、この長孔32には上記チェ
ーン27に固定した係合ピン28が摺動可能に係合され
ている(図1参照)。一方、上記キャスタ側プレート3
6もチェーン27の対応する駆動部27aに沿って延び
る板状のもので、その基端部が各キャスタ3の軸受部6
に溶接等により一体に取付固定されている。そして、上
記駆動側プレート31の一端部とキャスタ側プレート3
6の先端部とは、駆動側プレート31を上側にした重ね
状態で基本的に上下方向の結合ボルト38(結合部材)
及びそれに螺合するナット39により水平面内で揺動可
能に連結され、この両プレート31,36の連結部分に
は、上記ギヤモータ25の作動によりチェーン27が長
さ方向に移動したときに上記キャスタ3の揺動軸5回り
の揺動を阻止するロック機構41が設けられている。
【0036】上記ロック機構41は、キャスタ側プレー
ト36の先端部上面(駆動側プレート31との間)に一
体に固定されかつ後述の長溝43のキャスタ側端部の位
置を中心とする略円形状の板状カム42(カム部材)を
有する。つまり、この板状カム42はキャスタ側プレー
ト36を介してキャスタ3に固定されていて、その揺動
軸5回りに水平方向に揺動可能とされている。図5に示
すように、板状カム42には、キャスタ3の揺動軸5の
軸心を通る鉛直面上の位置に該鉛直面に沿って延びる貫
通状の長溝43(尚、この長溝43は、図3に示すよう
にキャスタ側プレート36の下面まで貫通している)
と、この長溝43のキャスタ3側に位置し、カム42外
周面を凹陥状に切り欠いてなるロック溝44とが並設さ
れている。このロック溝44の開口縁両側部44a,4
4aは曲率半径の円弧形状(又はテーパ形状でもよい)
に切欠形成されている。
ト36の先端部上面(駆動側プレート31との間)に一
体に固定されかつ後述の長溝43のキャスタ側端部の位
置を中心とする略円形状の板状カム42(カム部材)を
有する。つまり、この板状カム42はキャスタ側プレー
ト36を介してキャスタ3に固定されていて、その揺動
軸5回りに水平方向に揺動可能とされている。図5に示
すように、板状カム42には、キャスタ3の揺動軸5の
軸心を通る鉛直面上の位置に該鉛直面に沿って延びる貫
通状の長溝43(尚、この長溝43は、図3に示すよう
にキャスタ側プレート36の下面まで貫通している)
と、この長溝43のキャスタ3側に位置し、カム42外
周面を凹陥状に切り欠いてなるロック溝44とが並設さ
れている。このロック溝44の開口縁両側部44a,4
4aは曲率半径の円弧形状(又はテーパ形状でもよい)
に切欠形成されている。
【0037】一方、駆動側プレート31の一端部に上記
結合ボルト38が貫通されて螺合固定され、この結合ボ
ルト38は上記板状カム42(及びキャスタ側プレート
36)の長溝43を摺動可能に貫通して係合し、その下
端部にはナット39が螺合されており、このことで、板
状カム42と駆動側プレート31とは結合ボルト38が
長溝43で摺動する範囲だけ相対移動可能に連結されて
いる。また、駆動側プレート31の一端部には上記結合
ボルト38よりも所定距離(上記長溝43におけるキャ
スタ3の反対側端部とロック溝44内部との距離)だけ
離れた先端側に、上記板状カム42のロック溝44に係
合可能な上下方向のロックピン45が駆動側プレート3
1を貫通して一体に取付固定されており、駆動側プレー
ト31が板状カム42に対し、上記結合ボルト38が長
溝43で摺動する範囲だけキャスタ3の揺動軸5から離
れる方向に相対移動したときには、キャスタ3を台車1
の直進方向にセンタリングしてロックピン45が板状カ
ム42のロック溝44に係合する一方、キャスタ3の揺
動軸5に近付く方向に相対移動したときには、ロックピ
ン45が上記ロック溝44から離脱するようになってい
る。
結合ボルト38が貫通されて螺合固定され、この結合ボ
ルト38は上記板状カム42(及びキャスタ側プレート
36)の長溝43を摺動可能に貫通して係合し、その下
端部にはナット39が螺合されており、このことで、板
状カム42と駆動側プレート31とは結合ボルト38が
長溝43で摺動する範囲だけ相対移動可能に連結されて
いる。また、駆動側プレート31の一端部には上記結合
ボルト38よりも所定距離(上記長溝43におけるキャ
スタ3の反対側端部とロック溝44内部との距離)だけ
離れた先端側に、上記板状カム42のロック溝44に係
合可能な上下方向のロックピン45が駆動側プレート3
1を貫通して一体に取付固定されており、駆動側プレー
ト31が板状カム42に対し、上記結合ボルト38が長
溝43で摺動する範囲だけキャスタ3の揺動軸5から離
れる方向に相対移動したときには、キャスタ3を台車1
の直進方向にセンタリングしてロックピン45が板状カ
ム42のロック溝44に係合する一方、キャスタ3の揺
動軸5に近付く方向に相対移動したときには、ロックピ
ン45が上記ロック溝44から離脱するようになってい
る。
【0038】そして、上記駆動側プレート31における
長孔32の長さL1と、板状カム42の長溝43の長さ
L2との和は、上記係合ピン28の移動長さ(ストロー
ク)に設定されている。また、上記板状カム42の長溝
43の長さL2は、上記結合ボルト38が板状カム42
の長溝43におけるキャスタ側端部にあるときにロック
ピン45が板状カム42のロック溝44から離脱するよ
うに設定されている。
長孔32の長さL1と、板状カム42の長溝43の長さ
L2との和は、上記係合ピン28の移動長さ(ストロー
ク)に設定されている。また、上記板状カム42の長溝
43の長さL2は、上記結合ボルト38が板状カム42
の長溝43におけるキャスタ側端部にあるときにロック
ピン45が板状カム42のロック溝44から離脱するよ
うに設定されている。
【0039】尚、図2に示すように、台車1の下面には
ロックピンガイド47が各キャスタ3の取付板4にビス
47a,47aにより固定されている。このロックピン
ガイド47は、キャスタ3が揺動不能なロック位置にあ
るときに上記キャスタ側プレート36の真上に重なるよ
うに配置された略L字状のもので、その下端部には、上
記板状カム42のロック溝44と同様のロック溝48が
該ロック溝44と上下に対応して形成されており、キャ
スタ3がロック状態になって、駆動側プレート31のロ
ックピン45が板状カム42のロック溝44に係合した
とき、そのロックピン45の上端部をロックピンガイド
47のロック溝48にも係合させるようにしている。
ロックピンガイド47が各キャスタ3の取付板4にビス
47a,47aにより固定されている。このロックピン
ガイド47は、キャスタ3が揺動不能なロック位置にあ
るときに上記キャスタ側プレート36の真上に重なるよ
うに配置された略L字状のもので、その下端部には、上
記板状カム42のロック溝44と同様のロック溝48が
該ロック溝44と上下に対応して形成されており、キャ
スタ3がロック状態になって、駆動側プレート31のロ
ックピン45が板状カム42のロック溝44に係合した
とき、そのロックピン45の上端部をロックピンガイド
47のロック溝48にも係合させるようにしている。
【0040】再び図1に示すように、台車1上面の右側
部には上記駆動ユニット11の走行モータ及びギヤモー
タ25を駆動制御する制御装置50(制御手段)が取り
付けられている。この制御装置50には、上記駆動ユニ
ット11前後部の走行センサ15,15の出力信号と、
台車1の左側面前後端部(下面から見た図1では右側面
前後端部)にそれぞれ取り付けた前後1対の反転信号検
出スイッチ51,51(反転検出手段)からの反転信号
とが入力されている。上記各反転信号検出スイッチ51
は、路面上の誘導帯側方上部に配置されている反転指示
手段としてのドグ(図示せず)と接触したときにその指
示を受けて反転信号を出力する。尚、この各反転信号検
出スイッチ51は、台車1の進行方向の右側部又は左右
両側部、或いはその他の任意の位置に取り付けてもよ
い。
部には上記駆動ユニット11の走行モータ及びギヤモー
タ25を駆動制御する制御装置50(制御手段)が取り
付けられている。この制御装置50には、上記駆動ユニ
ット11前後部の走行センサ15,15の出力信号と、
台車1の左側面前後端部(下面から見た図1では右側面
前後端部)にそれぞれ取り付けた前後1対の反転信号検
出スイッチ51,51(反転検出手段)からの反転信号
とが入力されている。上記各反転信号検出スイッチ51
は、路面上の誘導帯側方上部に配置されている反転指示
手段としてのドグ(図示せず)と接触したときにその指
示を受けて反転信号を出力する。尚、この各反転信号検
出スイッチ51は、台車1の進行方向の右側部又は左右
両側部、或いはその他の任意の位置に取り付けてもよ
い。
【0041】上記制御装置50は、上記キャスタロック
ユニット17のギヤモータ25を駆動して各キャスタ3
のロック機構41を制御する機能を有する。この制御装
置50において台車1の前後進の切換えのために行われ
る処理動作を図6により説明すると、まず、ステップS
1で台車1が前進(又は後進)の走行状態にあるとき、
ステップS2で反転信号検出スイッチ51,51のいず
れかから反転信号が入力されたかどうかを判定する。こ
の判定がNOのときにはステップS1,S2を繰り返す
が、YESになると、前進状態にある台車1を後進状態
に(又は後進状態にある台車1を前進状態に)切り換え
る反転動作を行わせる。
ユニット17のギヤモータ25を駆動して各キャスタ3
のロック機構41を制御する機能を有する。この制御装
置50において台車1の前後進の切換えのために行われ
る処理動作を図6により説明すると、まず、ステップS
1で台車1が前進(又は後進)の走行状態にあるとき、
ステップS2で反転信号検出スイッチ51,51のいず
れかから反転信号が入力されたかどうかを判定する。こ
の判定がNOのときにはステップS1,S2を繰り返す
が、YESになると、前進状態にある台車1を後進状態
に(又は後進状態にある台車1を前進状態に)切り換え
る反転動作を行わせる。
【0042】すなわち、ステップS3において、駆動ユ
ニット11の走行モータを停止させ、その駆動輪14,
14の駆動を停止させる。次いで、ステップS4で駆動
ユニット11の前後部にある走行センサ15,15のう
ち、それまで作動状態にあった台車進行方向前側(つま
り前進時には前側、後進時には後側)の走行センサ15
を非作動状態に、また非作動状態にあった台車進行方向
後側(前進時には後側、後進時には前側)の走行センサ
15を作動状態にそれぞれ切り換える。尚、上記走行セ
ンサ15,15の切換えと走行モータの停止とを同時に
並行させる、或いは走行センサ15,15の切換えを走
行モータの停止前に切り換えるようにしてもよい。
ニット11の走行モータを停止させ、その駆動輪14,
14の駆動を停止させる。次いで、ステップS4で駆動
ユニット11の前後部にある走行センサ15,15のう
ち、それまで作動状態にあった台車進行方向前側(つま
り前進時には前側、後進時には後側)の走行センサ15
を非作動状態に、また非作動状態にあった台車進行方向
後側(前進時には後側、後進時には前側)の走行センサ
15を作動状態にそれぞれ切り換える。尚、上記走行セ
ンサ15,15の切換えと走行モータの停止とを同時に
並行させる、或いは走行センサ15,15の切換えを走
行モータの停止前に切り換えるようにしてもよい。
【0043】この後、ステップS5において、キャスタ
ロックユニット17のギヤモータ25を作動させ、台車
進行方向の切換後に進行方向前側となる左右のキャスタ
3,3を揺動自在な状態にロック解除し、また進行方向
後側となる左右のキャスタ3,3は揺動不能な状態にロ
ックする。具体的には、揺動不能にロックされている各
キャスタ3については、その駆動側プレート31の長孔
32に係合されている係合ピン28をチェーン27の移
動によってキャスタ3に近付く側に移動させ、その係合
ピン28が長孔32のキャスタ側端部まで移動した後に
係合ピン28で駆動側プレート31をキャスタ3側に押
して結合ボルト38が板状カム42の長溝43で摺動す
る範囲だけキャスタ3側に相対移動させ、この駆動側プ
レート31の相対移動により板状カム42のロック溝4
4に係合していたロックピン45を該ロック溝44から
離脱させ、このことでキャスタ3を揺動可能にロック解
除する。一方、逆に、揺動可能にロック解除されている
各キャスタ3については、その駆動側プレート31の長
孔32に係合されている係合ピン28をチェーン27の
移動によってキャスタ3から離れる側に移動させ、その
係合ピン28が長孔32のキャスタ反対側端部まで移動
した後に係合ピン28で駆動側プレート31をキャスタ
3と反対側に押して結合ボルト38が長溝43で摺動す
る範囲だけキャスタ反対側に相対移動させ、この駆動側
プレート31の相対移動により板状カム42のロック溝
44にロックピン45を係合させ、このことでキャスタ
3を台車1の直進方向にセンタリングして揺動不能にロ
ック固定する。すなわち、上記非作動状態から作動状態
に切り換えられた走行センサ15側の左右のキャスタ
3,3に対応するロック機構41,41をロック解除し
て該キャスタ3,3を揺動自在とするとともに、作動状
態から非作動状態に切り換えられた走行センサ15側の
左右のキャスタ3,3に対応するロック機構41,41
をロックして該キャスタ3,3を台車1の直進方向にセ
ンタリングして揺動不能とするように構成されている。
ロックユニット17のギヤモータ25を作動させ、台車
進行方向の切換後に進行方向前側となる左右のキャスタ
3,3を揺動自在な状態にロック解除し、また進行方向
後側となる左右のキャスタ3,3は揺動不能な状態にロ
ックする。具体的には、揺動不能にロックされている各
キャスタ3については、その駆動側プレート31の長孔
32に係合されている係合ピン28をチェーン27の移
動によってキャスタ3に近付く側に移動させ、その係合
ピン28が長孔32のキャスタ側端部まで移動した後に
係合ピン28で駆動側プレート31をキャスタ3側に押
して結合ボルト38が板状カム42の長溝43で摺動す
る範囲だけキャスタ3側に相対移動させ、この駆動側プ
レート31の相対移動により板状カム42のロック溝4
4に係合していたロックピン45を該ロック溝44から
離脱させ、このことでキャスタ3を揺動可能にロック解
除する。一方、逆に、揺動可能にロック解除されている
各キャスタ3については、その駆動側プレート31の長
孔32に係合されている係合ピン28をチェーン27の
移動によってキャスタ3から離れる側に移動させ、その
係合ピン28が長孔32のキャスタ反対側端部まで移動
した後に係合ピン28で駆動側プレート31をキャスタ
3と反対側に押して結合ボルト38が長溝43で摺動す
る範囲だけキャスタ反対側に相対移動させ、この駆動側
プレート31の相対移動により板状カム42のロック溝
44にロックピン45を係合させ、このことでキャスタ
3を台車1の直進方向にセンタリングして揺動不能にロ
ック固定する。すなわち、上記非作動状態から作動状態
に切り換えられた走行センサ15側の左右のキャスタ
3,3に対応するロック機構41,41をロック解除し
て該キャスタ3,3を揺動自在とするとともに、作動状
態から非作動状態に切り換えられた走行センサ15側の
左右のキャスタ3,3に対応するロック機構41,41
をロックして該キャスタ3,3を台車1の直進方向にセ
ンタリングして揺動不能とするように構成されている。
【0044】このようなキャスタロックユニット17の
作動後、ステップS6でその作動が完了したかどうかの
判定を待ち、この判定がNOの場合にはステップS5,
S6を繰り返すが、作動完了によりYESと判定される
と、ステップS7に移行し、駆動ユニット11の走行モ
ータをそれまでとは逆方向に回転させて台車1の反転走
行を開始させる。
作動後、ステップS6でその作動が完了したかどうかの
判定を待ち、この判定がNOの場合にはステップS5,
S6を繰り返すが、作動完了によりYESと判定される
と、ステップS7に移行し、駆動ユニット11の走行モ
ータをそれまでとは逆方向に回転させて台車1の反転走
行を開始させる。
【0045】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。台車1が前進(又は後進)の走行状態にあるとき、
その進行方向前後の走行センサ15,15のうち前側の
走行センサ15が使用され、その走行センサ15による
路面上の誘導帯の追尾検知により台車1が誘導帯に沿っ
て走行する。
る。台車1が前進(又は後進)の走行状態にあるとき、
その進行方向前後の走行センサ15,15のうち前側の
走行センサ15が使用され、その走行センサ15による
路面上の誘導帯の追尾検知により台車1が誘導帯に沿っ
て走行する。
【0046】このとき、キャスタロックユニット17の
作動により台車進行方向前側の左右キャスタ3,3は揺
動可能にロック解除され、台車進行方向後側の左右キャ
スタ3,3は揺動不能にロックされている。すなわち、
台車進行方向前側にある左右の各キャスタ3について
は、図1で下側にて示すように、チェーン27の駆動部
27aに固定されている係合ピン28が駆動側プレート
31の長孔32におけるキャスタ側端部まで移動した後
に駆動側プレート31をキャスタ3側に押して、結合ボ
ルト38が板状カム42の長溝43で摺動する範囲だけ
キャスタ3側に相対移動し、その駆動側プレート31の
ロックピン45が板状カム42のロック溝44から離脱
しており、このことでキャスタ3が揺動可能にロック解
除されている。そして、このロック解除状態では、係合
ピン28は駆動側プレート31の長孔32のキャスタ側
端部に位置しているため、台車1が旋回走行する際に
は、図4に仮想線にて示すように、キャスタ3の揺動軸
5回りの揺動に伴い、そのキャスタ3と一体に揺動する
キャスタ側プレート36に追従した状態で駆動側プレー
ト31がその長孔32で係合ピン28を摺動させながら
長さ方向に移動し、このことでキャスタ3の自在な揺動
が可能となる。
作動により台車進行方向前側の左右キャスタ3,3は揺
動可能にロック解除され、台車進行方向後側の左右キャ
スタ3,3は揺動不能にロックされている。すなわち、
台車進行方向前側にある左右の各キャスタ3について
は、図1で下側にて示すように、チェーン27の駆動部
27aに固定されている係合ピン28が駆動側プレート
31の長孔32におけるキャスタ側端部まで移動した後
に駆動側プレート31をキャスタ3側に押して、結合ボ
ルト38が板状カム42の長溝43で摺動する範囲だけ
キャスタ3側に相対移動し、その駆動側プレート31の
ロックピン45が板状カム42のロック溝44から離脱
しており、このことでキャスタ3が揺動可能にロック解
除されている。そして、このロック解除状態では、係合
ピン28は駆動側プレート31の長孔32のキャスタ側
端部に位置しているため、台車1が旋回走行する際に
は、図4に仮想線にて示すように、キャスタ3の揺動軸
5回りの揺動に伴い、そのキャスタ3と一体に揺動する
キャスタ側プレート36に追従した状態で駆動側プレー
ト31がその長孔32で係合ピン28を摺動させながら
長さ方向に移動し、このことでキャスタ3の自在な揺動
が可能となる。
【0047】一方、台車進行方向後側の左右の各キャス
タ3については、図1上側に示すように、チェーン27
の駆動部27aに固定されている係合ピン28が駆動側
プレート31の長孔32におけるキャスタ反対側端部ま
で移動した後に駆動側プレート31をキャスタ3から離
れる側に押して、結合ボルト38が板状カム42の長溝
43で摺動する範囲だけキャスタ反対側に相対移動し、
その駆動側プレート31のロックピン45が板状カム4
2のロック溝44に係合しており、このことでキャスタ
3が台車1の直進方向にセンタリングされて揺動不能に
ロックされている。
タ3については、図1上側に示すように、チェーン27
の駆動部27aに固定されている係合ピン28が駆動側
プレート31の長孔32におけるキャスタ反対側端部ま
で移動した後に駆動側プレート31をキャスタ3から離
れる側に押して、結合ボルト38が板状カム42の長溝
43で摺動する範囲だけキャスタ反対側に相対移動し、
その駆動側プレート31のロックピン45が板状カム4
2のロック溝44に係合しており、このことでキャスタ
3が台車1の直進方向にセンタリングされて揺動不能に
ロックされている。
【0048】このキャスタ3のロック状態では、上記駆
動側プレート31のロックピン45が板状カム42のロ
ック溝44に係合するのみならず、そのロックピン45
の上端部が台車1に固定したロックピンガイド47のロ
ック溝48にも係合するので、キャスタ3のロック固定
が確実にかつ強固に行われ、キャスタロックの信頼性や
ロック機構41の耐久性を向上させることができる。
動側プレート31のロックピン45が板状カム42のロ
ック溝44に係合するのみならず、そのロックピン45
の上端部が台車1に固定したロックピンガイド47のロ
ック溝48にも係合するので、キャスタ3のロック固定
が確実にかつ強固に行われ、キャスタロックの信頼性や
ロック機構41の耐久性を向上させることができる。
【0049】このような台車1の走行中、その進行方向
前側の反転信号検出スイッチ51が路面上の誘導帯側方
上部に配置されているドグと接触すると、その反転信号
検出スイッチ51から反転信号が出力されて制御装置5
0に入力され、この反転信号の入力に伴い、台車1の進
行方向が反転され、前進状態にある台車1は後進状態
に、また後進状態にあるときには前進状態にそれぞれ切
り換えられる。
前側の反転信号検出スイッチ51が路面上の誘導帯側方
上部に配置されているドグと接触すると、その反転信号
検出スイッチ51から反転信号が出力されて制御装置5
0に入力され、この反転信号の入力に伴い、台車1の進
行方向が反転され、前進状態にある台車1は後進状態
に、また後進状態にあるときには前進状態にそれぞれ切
り換えられる。
【0050】この反転時、まず、駆動ユニット11の走
行モータが作動停止し、駆動輪14,14の駆動停止に
より台車1の走行が止まる。その後、駆動ユニット11
の前後部にある走行センサ15,15のうち、それまで
作動状態にあった台車進行方向前側(つまり前進時には
前側、後進時には後側)の走行センサ15が非作動状態
に、また非作動状態にあった台車進行方向後側(前進時
には後側、後進時には前側)の走行センサ15が作動状
態にそれぞれ切り換えられる。
行モータが作動停止し、駆動輪14,14の駆動停止に
より台車1の走行が止まる。その後、駆動ユニット11
の前後部にある走行センサ15,15のうち、それまで
作動状態にあった台車進行方向前側(つまり前進時には
前側、後進時には後側)の走行センサ15が非作動状態
に、また非作動状態にあった台車進行方向後側(前進時
には後側、後進時には前側)の走行センサ15が作動状
態にそれぞれ切り換えられる。
【0051】次いで、ギヤモータ25が駆動されてキャ
スタロックユニット17が作動し、それまでは台車進行
方向後側にあって揺動不能にロックされていた左右のキ
ャスタ3,3が揺動自在な状態にロック解除され、また
進行方向前側から後側に変化する左右のキャスタ3,3
は揺動不能な状態にロックされる。すなわち、上記進行
方向後側にあって揺動不能にロックされていたキャスタ
3,3については、チェーン27の移動により係合ピン
28が駆動側プレート31の長孔32を摺動しながらキ
ャスタ3に近付く側に移動し、その係合ピン28は長孔
32のキャスタ側端部まで移動すると、その後は駆動側
プレート31をキャスタ3側に押す。このことで駆動側
プレート31は結合ボルト38が板状カム42の長溝4
3で摺動する範囲だけキャスタ3側に相対移動し、この
駆動側プレート31の相対移動により板状カム42のロ
ック溝44に係合していたロックピン45が該ロック溝
44から離脱し、その結果、キャスタ3のロックが解除
される。
スタロックユニット17が作動し、それまでは台車進行
方向後側にあって揺動不能にロックされていた左右のキ
ャスタ3,3が揺動自在な状態にロック解除され、また
進行方向前側から後側に変化する左右のキャスタ3,3
は揺動不能な状態にロックされる。すなわち、上記進行
方向後側にあって揺動不能にロックされていたキャスタ
3,3については、チェーン27の移動により係合ピン
28が駆動側プレート31の長孔32を摺動しながらキ
ャスタ3に近付く側に移動し、その係合ピン28は長孔
32のキャスタ側端部まで移動すると、その後は駆動側
プレート31をキャスタ3側に押す。このことで駆動側
プレート31は結合ボルト38が板状カム42の長溝4
3で摺動する範囲だけキャスタ3側に相対移動し、この
駆動側プレート31の相対移動により板状カム42のロ
ック溝44に係合していたロックピン45が該ロック溝
44から離脱し、その結果、キャスタ3のロックが解除
される。
【0052】一方、逆に、それまで進行方向前側にあっ
て揺動可能にロック解除されていたキャスタ3,3につ
いては、チェーン27の移動により係合ピン28が駆動
側プレート31の長孔32を摺動しながらキャスタ3か
ら離れる側に移動し、その係合ピン28は長孔32のキ
ャスタ反対側端部まで移動した後に駆動側プレート31
をキャスタ3と反対側に押し、このことで駆動側プレー
ト31は結合ボルト38が長溝43で摺動する範囲だけ
キャスタ反対側に相対移動する。この駆動側プレート3
1の相対移動によりそれと一体のロックピン45が板状
カム42のロック溝44に係合し、よってキャスタ3が
台車1の直進方向にセンタリングされて揺動不能にロッ
ク固定される。
て揺動可能にロック解除されていたキャスタ3,3につ
いては、チェーン27の移動により係合ピン28が駆動
側プレート31の長孔32を摺動しながらキャスタ3か
ら離れる側に移動し、その係合ピン28は長孔32のキ
ャスタ反対側端部まで移動した後に駆動側プレート31
をキャスタ3と反対側に押し、このことで駆動側プレー
ト31は結合ボルト38が長溝43で摺動する範囲だけ
キャスタ反対側に相対移動する。この駆動側プレート3
1の相対移動によりそれと一体のロックピン45が板状
カム42のロック溝44に係合し、よってキャスタ3が
台車1の直進方向にセンタリングされて揺動不能にロッ
ク固定される。
【0053】このとき、図4に示すように、上記駆動側
プレート31がキャスタ3から離れる方向に移動する
と、ロックピン42がカム42外周のカム面に沿って移
動することにより、ロックピン42がカム42を強制的
に回動させる。その結果、ロックピン45が板状カム4
2のロック溝44に係合した状態では、カム42が設け
られているキャスタ3が台車1の直進方向にセンタリン
グされる。
プレート31がキャスタ3から離れる方向に移動する
と、ロックピン42がカム42外周のカム面に沿って移
動することにより、ロックピン42がカム42を強制的
に回動させる。その結果、ロックピン45が板状カム4
2のロック溝44に係合した状態では、カム42が設け
られているキャスタ3が台車1の直進方向にセンタリン
グされる。
【0054】また、このようにロックピン45がカム4
2外周のカム面に沿って移動してロック解除状態からロ
ック状態に移行する際、チェーン27の係合ピン28か
らロックピン45に作用する力のうち、係合ピン28と
キャスタ揺動軸5とを通る鉛直面に向かう方向の分力
は、ロックピン45がロック溝44に近付いた位置(例
えば図5で(B)の位置)にある状態の方が、同ロック
溝44から離れた位置(例えば図5で(A)の位置)に
ある状態よりも小さくなるので、ロックピン45がロッ
ク溝44に近付いてもスムーズにロック溝44に嵌合し
難くなる。しかし、この実施形態では、上記カム42の
ロック溝44の開口縁両側部44a,44aが曲率半径
の円弧形状(又はテーパ形状)に切欠形成されているの
で、上記のようにロックピン45へ作用する分力が小さ
くなっても、ロックピン45を円弧形状の開口縁両側部
44a,44aで案内しながらスムーズにロック溝44
に嵌合させることができる。
2外周のカム面に沿って移動してロック解除状態からロ
ック状態に移行する際、チェーン27の係合ピン28か
らロックピン45に作用する力のうち、係合ピン28と
キャスタ揺動軸5とを通る鉛直面に向かう方向の分力
は、ロックピン45がロック溝44に近付いた位置(例
えば図5で(B)の位置)にある状態の方が、同ロック
溝44から離れた位置(例えば図5で(A)の位置)に
ある状態よりも小さくなるので、ロックピン45がロッ
ク溝44に近付いてもスムーズにロック溝44に嵌合し
難くなる。しかし、この実施形態では、上記カム42の
ロック溝44の開口縁両側部44a,44aが曲率半径
の円弧形状(又はテーパ形状)に切欠形成されているの
で、上記のようにロックピン45へ作用する分力が小さ
くなっても、ロックピン45を円弧形状の開口縁両側部
44a,44aで案内しながらスムーズにロック溝44
に嵌合させることができる。
【0055】このキャスタロックユニット17の作動
後、駆動ユニット11の走行モータがそれまでとは逆方
向に回転して台車1が反転走行を開始する。
後、駆動ユニット11の走行モータがそれまでとは逆方
向に回転して台車1が反転走行を開始する。
【0056】したがって、この実施形態では、上記のよ
うに、本来は揺動自在である4個の自在キャスタ3,
3,…のうち、台車進行方向前側の左右キャスタ3,3
についてはそのまま揺動自在とするが、後側のキャスタ
3,3を揺動不能にロックするので、1台の駆動ユニッ
ト11であっても台車1を安定して前後進させることが
でき、よって前後進可能の自走式搬送車を簡単な構造で
安価に製造することができる。
うに、本来は揺動自在である4個の自在キャスタ3,
3,…のうち、台車進行方向前側の左右キャスタ3,3
についてはそのまま揺動自在とするが、後側のキャスタ
3,3を揺動不能にロックするので、1台の駆動ユニッ
ト11であっても台車1を安定して前後進させることが
でき、よって前後進可能の自走式搬送車を簡単な構造で
安価に製造することができる。
【0057】また、ギヤモータ25によるチェーン27
の移動により係合ピン28を駆動側プレート31の長孔
32で摺動させ、その係合ピン28の長溝43のストロ
ークエンドで駆動側プレート31を係合ピン28(チェ
ーン27)と共にキャスタ側プレート36及び板状カム
42に対し相対移動させて、駆動側プレート31のロッ
クピン45を板状カム42のロック溝44に対し係脱さ
せるので、キャスタ3のロック又はそのロック解除の切
換えを簡単な構造で容易に行うことができる。
の移動により係合ピン28を駆動側プレート31の長孔
32で摺動させ、その係合ピン28の長溝43のストロ
ークエンドで駆動側プレート31を係合ピン28(チェ
ーン27)と共にキャスタ側プレート36及び板状カム
42に対し相対移動させて、駆動側プレート31のロッ
クピン45を板状カム42のロック溝44に対し係脱さ
せるので、キャスタ3のロック又はそのロック解除の切
換えを簡単な構造で容易に行うことができる。
【0058】さらに、上記駆動側プレート31の長孔3
2の長さL1と板状カム42の長溝43の長さL2との
和が上記係合ピン28の移動長さに設定され、しかも、
上記板状カム42の長溝43の長さL2は、結合ボルト
38が板状カム42の長溝43におけるキャスタ側端部
にあるときにロックピン45が板状カム42のロック溝
44から離脱するように設定されるので、上記のよう
に、チェーン27の移動により駆動側プレート31がキ
ャスタ3の揺動軸5に対し接近又は離隔する方向に移動
したときに、ロックピン45と板状カム42のロック溝
44とを確実に係脱させることができる。
2の長さL1と板状カム42の長溝43の長さL2との
和が上記係合ピン28の移動長さに設定され、しかも、
上記板状カム42の長溝43の長さL2は、結合ボルト
38が板状カム42の長溝43におけるキャスタ側端部
にあるときにロックピン45が板状カム42のロック溝
44から離脱するように設定されるので、上記のよう
に、チェーン27の移動により駆動側プレート31がキ
ャスタ3の揺動軸5に対し接近又は離隔する方向に移動
したときに、ロックピン45と板状カム42のロック溝
44とを確実に係脱させることができる。
【0059】また、1台の駆動ユニット11が台車1の
略中央部に配置されているので、この駆動ユニット11
を台車1の前後方向の一側に配置する場合に比べ、台車
1の旋回半径を小さくすることができ、狭いスペースで
台車1を走行させることができる。
略中央部に配置されているので、この駆動ユニット11
を台車1の前後方向の一側に配置する場合に比べ、台車
1の旋回半径を小さくすることができ、狭いスペースで
台車1を走行させることができる。
【0060】さらにまた、反転信号検出スイッチ51が
台車1外のドグと接触して、この反転信号検出スイッチ
51から反転信号が出力されたとき、まず、台車1の走
行が停止されて、台車進行方向前側の作動状態にある走
行センサ15が非作動状態に、また後側の非作動状態に
ある走行センサ15が作動状態にそれぞれ切り換えら
れ、その後、前後キャスタ3,3,…のロック及びロッ
ク解除が切り換えられるので、台車1の前後進反転の際
に、使用する走行センサ15,15の作動切換えと、キ
ャスタ3,3,…のロック切換えとをスムーズに行うこ
とができる。
台車1外のドグと接触して、この反転信号検出スイッチ
51から反転信号が出力されたとき、まず、台車1の走
行が停止されて、台車進行方向前側の作動状態にある走
行センサ15が非作動状態に、また後側の非作動状態に
ある走行センサ15が作動状態にそれぞれ切り換えら
れ、その後、前後キャスタ3,3,…のロック及びロッ
ク解除が切り換えられるので、台車1の前後進反転の際
に、使用する走行センサ15,15の作動切換えと、キ
ャスタ3,3,…のロック切換えとをスムーズに行うこ
とができる。
【0061】(実施形態2) 図7は本発明の実施形態2を示し(尚、図2と同じ部分
については同じ符号を付してその詳細な説明は省略す
る)、上記実施形態1では、板状カム42をキャスタ側
プレート36とは別体に設けているのに対し、キャスタ
側プレート36′そのものに加工形成したものである。
については同じ符号を付してその詳細な説明は省略す
る)、上記実施形態1では、板状カム42をキャスタ側
プレート36とは別体に設けているのに対し、キャスタ
側プレート36′そのものに加工形成したものである。
【0062】すなわち、この実施形態では、キャスタ側
プレート36′の先端部はカム42′に構成され、この
カム42′には長溝43とそのキャスタ側端部を中心と
する円弧状の開口37とが形成され、この開口37のキ
ャスタ3と反対側の周縁部にロック溝44が形成されて
いる。その他は、上記実施形態1と同様である。
プレート36′の先端部はカム42′に構成され、この
カム42′には長溝43とそのキャスタ側端部を中心と
する円弧状の開口37とが形成され、この開口37のキ
ャスタ3と反対側の周縁部にロック溝44が形成されて
いる。その他は、上記実施形態1と同様である。
【0063】したがって、この実施形態でも上記実施形
態1と同様の作用効果を奏することができる。特に、こ
の実施形態では、板状カム42′がキャスタ側プレート
36′に直接に加工されて形成されているので、部品数
を低減することができる。
態1と同様の作用効果を奏することができる。特に、こ
の実施形態では、板状カム42′がキャスタ側プレート
36′に直接に加工されて形成されているので、部品数
を低減することができる。
【0064】(実施形態3) 図8は実施形態3を示し(図1と同じ部分については同
じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施
形態1では、台車1に1本のチェーン27を張り渡し、
1つのギヤモータ25により4つのキャスタ3,3,…
のロック又はロック解除を切り換えるようにしている
が、ギヤモータ25及びチェーン27をそれぞれ前後に
独立して設けたものである。
じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施
形態1では、台車1に1本のチェーン27を張り渡し、
1つのギヤモータ25により4つのキャスタ3,3,…
のロック又はロック解除を切り換えるようにしている
が、ギヤモータ25及びチェーン27をそれぞれ前後に
独立して設けたものである。
【0065】すなわち、この実施形態では、台車1下面
の前部及び後部にそれぞれ4つのスプロケット54〜5
7が互いに平行四辺形の角部をなすように配置され、こ
れら4つのスプロケット54〜57に無端のチェーン2
7が掛け渡されている。そして、この平行四辺形の互い
に前後方向に対向する1対の左右辺部となるチェーン2
7が、各キャスタ3の駆動側プレート31と平行に延び
る駆動部27a,27aとされ、この各駆動部27aに
係合ピン28が固定されている。そして、上記4つのう
ちの1つのスプロケット54にはギヤモータ25が駆動
チェーン58を介して駆動連結されている。よって、こ
れら前後2台のギヤモータ25,25により4つのキャ
スタ3,3,…を前後間で独立してロック又はロック解
除するようになっている。その他は、実施形態1と同様
の構成である。従って、この実施形態でも実施形態1と
同様の作用効果が得られる。
の前部及び後部にそれぞれ4つのスプロケット54〜5
7が互いに平行四辺形の角部をなすように配置され、こ
れら4つのスプロケット54〜57に無端のチェーン2
7が掛け渡されている。そして、この平行四辺形の互い
に前後方向に対向する1対の左右辺部となるチェーン2
7が、各キャスタ3の駆動側プレート31と平行に延び
る駆動部27a,27aとされ、この各駆動部27aに
係合ピン28が固定されている。そして、上記4つのう
ちの1つのスプロケット54にはギヤモータ25が駆動
チェーン58を介して駆動連結されている。よって、こ
れら前後2台のギヤモータ25,25により4つのキャ
スタ3,3,…を前後間で独立してロック又はロック解
除するようになっている。その他は、実施形態1と同様
の構成である。従って、この実施形態でも実施形態1と
同様の作用効果が得られる。
【0066】尚、上記各実施形態では、チェーン27に
より駆動側プレート31を移動させるようにしている
が、その他、ワイヤや紐等の各種の可撓部材を使用する
ことができる。また、無端の可撓部材に代え、有端の可
撓部材を用いることもできる。
より駆動側プレート31を移動させるようにしている
が、その他、ワイヤや紐等の各種の可撓部材を使用する
ことができる。また、無端の可撓部材に代え、有端の可
撓部材を用いることもできる。
【0067】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1の発明によ
ると、台車の前後左右部にそれぞれ揺動自在なキャスタ
が取り付けられ、駆動ユニットの駆動輪の駆動により路
面上の誘導帯に沿って走行する自走式搬送車に対し、台
車の少なくとも前部又は後部の一方の左右キャスタに連
結手段を介して可撓部材を連結し、このキャスタと連結
手段との間に、可撓部材を正逆転可能な駆動手段により
長さ方向に移動させたときにキャスタと連結手段との係
合により該キャスタの揺動軸回りの揺動を阻止するロッ
ク手段を設けたことにより、揺動自在なキャスタのう
ち、例えば台車進行方向後側のキャスタを揺動不能にロ
ックして、1台の駆動ユニットであっても台車を安定し
て前後進でき、簡単で低いコストでもって前後進可能の
自走式搬送車を得ることができる。
ると、台車の前後左右部にそれぞれ揺動自在なキャスタ
が取り付けられ、駆動ユニットの駆動輪の駆動により路
面上の誘導帯に沿って走行する自走式搬送車に対し、台
車の少なくとも前部又は後部の一方の左右キャスタに連
結手段を介して可撓部材を連結し、このキャスタと連結
手段との間に、可撓部材を正逆転可能な駆動手段により
長さ方向に移動させたときにキャスタと連結手段との係
合により該キャスタの揺動軸回りの揺動を阻止するロッ
ク手段を設けたことにより、揺動自在なキャスタのう
ち、例えば台車進行方向後側のキャスタを揺動不能にロ
ックして、1台の駆動ユニットであっても台車を安定し
て前後進でき、簡単で低いコストでもって前後進可能の
自走式搬送車を得ることができる。
【0068】請求項2の発明によると、連結手段に、可
撓部材と一体の係合ピンが摺動可能に係合され可撓部材
に沿って延びる所定長さの係合部を設ける一方、ロック
手段は、キャスタに固定されかつ長溝及びそのキャスタ
側にロック溝が並設されたカム部材と、連結手段に固定
され、カム部材の長溝に係合してカム部材及び連結手段
を相対移動可能に連結する結合部材と、連結手段に固定
され、連結手段がカム部材に対しキャスタの揺動軸から
離れる方向に移動したときには、キャスタを台車の直進
方向にセンタリングしてカム部材のロック溝に係合する
一方、キャスタの揺動軸に近付く方向に移動したときに
は、上記ロック溝から離脱するロックピンとを備えた構
成としたことにより、駆動手段の正逆転切換えによるキ
ャスタの揺動自在状態又は揺動不能状態の切換えを簡単
な構造で容易に行うことができるとともに、キャスタの
台車直進方向のセンタリング状態でのロックにより台車
の蛇行運転や走行抵抗の増大等を防止することができ
る。
撓部材と一体の係合ピンが摺動可能に係合され可撓部材
に沿って延びる所定長さの係合部を設ける一方、ロック
手段は、キャスタに固定されかつ長溝及びそのキャスタ
側にロック溝が並設されたカム部材と、連結手段に固定
され、カム部材の長溝に係合してカム部材及び連結手段
を相対移動可能に連結する結合部材と、連結手段に固定
され、連結手段がカム部材に対しキャスタの揺動軸から
離れる方向に移動したときには、キャスタを台車の直進
方向にセンタリングしてカム部材のロック溝に係合する
一方、キャスタの揺動軸に近付く方向に移動したときに
は、上記ロック溝から離脱するロックピンとを備えた構
成としたことにより、駆動手段の正逆転切換えによるキ
ャスタの揺動自在状態又は揺動不能状態の切換えを簡単
な構造で容易に行うことができるとともに、キャスタの
台車直進方向のセンタリング状態でのロックにより台車
の蛇行運転や走行抵抗の増大等を防止することができ
る。
【0069】請求項3の発明によると、上記連結手段の
係合部及びカム部材の長溝の各長さの和を上記係合ピン
の移動長さに設定するとともに、カム部材の長溝の長さ
を結合部材がカム部材の長溝におけるキャスタ側端部に
あるときにロックピンがカム部材のロック溝から離脱す
るように設定したことにより、キャスタの揺動角を十分
な範囲に拡大設定できるとともに、可撓部材の移動によ
り連結手段がキャスタに接近又は離隔したときにロック
ピンとカム部材のロック溝との確実な係脱を実現させる
ことができる。
係合部及びカム部材の長溝の各長さの和を上記係合ピン
の移動長さに設定するとともに、カム部材の長溝の長さ
を結合部材がカム部材の長溝におけるキャスタ側端部に
あるときにロックピンがカム部材のロック溝から離脱す
るように設定したことにより、キャスタの揺動角を十分
な範囲に拡大設定できるとともに、可撓部材の移動によ
り連結手段がキャスタに接近又は離隔したときにロック
ピンとカム部材のロック溝との確実な係脱を実現させる
ことができる。
【0070】請求項4の発明によると、請求項1、2又
は3の発明において、駆動ユニットを台車の略中央部に
配置し、この駆動ユニットにおける台車進行方向前後部
にそれぞれ路面の誘導帯を検知する走行センサを取り付
け、台車進行方向前側に位置する左右のキャスタが揺動
自在に、また台車進行方向後側に位置する左右のキャス
タが揺動不能にそれぞれなるようにロック手段を制御す
るようにしたことにより、1台の駆動ユニットを用いて
台車を安定して前後進できるとともに、台車の旋回半径
をさらに小さくして、狭いスペースでの台車走行を実現
することができる。
は3の発明において、駆動ユニットを台車の略中央部に
配置し、この駆動ユニットにおける台車進行方向前後部
にそれぞれ路面の誘導帯を検知する走行センサを取り付
け、台車進行方向前側に位置する左右のキャスタが揺動
自在に、また台車進行方向後側に位置する左右のキャス
タが揺動不能にそれぞれなるようにロック手段を制御す
るようにしたことにより、1台の駆動ユニットを用いて
台車を安定して前後進できるとともに、台車の旋回半径
をさらに小さくして、狭いスペースでの台車走行を実現
することができる。
【0071】請求項5の発明によると、請求項4の発明
において、台車に台車外からの指示により反転信号を出
力する反転検出手段を取り付け、この反転検出手段から
の反転信号により、駆動ユニットの駆動輪の駆動を停止
させて、台車進行方向前後部の走行センサのうち作動状
態にある走行センサを非作動状態に、また非作動状態に
ある走行センサを作動状態にそれぞれ切り換え、次い
で、非作動状態から作動状態に切り換えられた走行セン
サ側の左右のキャスタに対応するロック手段をロック解
除して該キャスタを揺動自在とし、作動状態から非作動
状態に切り換えられた走行センサ側の左右のキャスタに
対応するロック手段をロックして該キャスタを揺動不能
とするようにしたことにより、台車の前後進を切り換え
るときに、台車進行方向前後部にある走行センサの作動
切換えと、ロック手段によるキャスタの揺動自在又は揺
動不能な状態の切換えとをスムーズに行うことができ
る。
において、台車に台車外からの指示により反転信号を出
力する反転検出手段を取り付け、この反転検出手段から
の反転信号により、駆動ユニットの駆動輪の駆動を停止
させて、台車進行方向前後部の走行センサのうち作動状
態にある走行センサを非作動状態に、また非作動状態に
ある走行センサを作動状態にそれぞれ切り換え、次い
で、非作動状態から作動状態に切り換えられた走行セン
サ側の左右のキャスタに対応するロック手段をロック解
除して該キャスタを揺動自在とし、作動状態から非作動
状態に切り換えられた走行センサ側の左右のキャスタに
対応するロック手段をロックして該キャスタを揺動不能
とするようにしたことにより、台車の前後進を切り換え
るときに、台車進行方向前後部にある走行センサの作動
切換えと、ロック手段によるキャスタの揺動自在又は揺
動不能な状態の切換えとをスムーズに行うことができ
る。
【図1】本発明の実施形態1において搬送車の台車下面
に取り付けられた機器の構成を概略的に示す平面図であ
る。
に取り付けられた機器の構成を概略的に示す平面図であ
る。
【図2】キャスタ及びその周辺の構造を一部分解して示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】キャスタ及びその周辺の構造を示す正面図であ
る。
る。
【図4】チェーンでの係合ピンの位置に応じたキャスタ
のロック状態及びロック解除状態を示す説明図である。
のロック状態及びロック解除状態を示す説明図である。
【図5】カム、結合ボルト及びロックピンの関係を示す
拡大平面図である。
拡大平面図である。
【図6】制御装置で行われる前後進切換えの処理動作を
示すフローチャート図である。
示すフローチャート図である。
【図7】実施形態2を示す図2相当図である。
【図8】実施形態3を示す図1相当図である。
1 台車3 キャスタ 5 揺動軸 11 駆動ユニット 14 駆動輪 15 走行センサ 17 キャスタロックユニット 25 ギヤモータ(駆動手段) 27 チェーン(可撓部材) 28 係合ピン 31 駆動側プレート(連結手段) 32 長孔(係合部) 36,36′ キャスタ側プレート 38 結合ボルト(結合部材) 41 ロック機構(ロック手段) 42,42′ カム(カム部材) 43 長溝 44 ロック溝 45 ロックピン 50 制御装置(制御手段) 51 反転信号検出スイッチ(反転検出手段) L1 長孔の長さ L2 長溝の長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 謙二 広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西川化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−11585(JP,A) 特開 昭63−154459(JP,A) 特開 平6−48296(JP,A) 特開 平6−305414(JP,A) 実開 昭61−20475(JP,U) 実開 平5−79604(JP,U) 実開 昭48−34231(JP,U) 実開 平5−46662(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61B 13/00
Claims (5)
- 【請求項1】 任意の進行方向に操舵できるように台車
の前後左右部にそれぞれ略鉛直方向の揺動軸回りに揺動
自在なキャスタが取り付けられているとともに、台車を
駆動する駆動輪を有する駆動ユニットが設けられ、路面
に設置した誘導帯に沿って走行するように構成された自
走式搬送車において、 少なくとも台車前部又は台車後部の一方の左右キャスタ
に連結手段を介して連結された可撓部材と、 上記可撓部材を長さ方向に移動させる正逆転可能な駆動
手段と、上記キャスタと連結手段との間に設けられ、 上記駆動手
段の作動により可撓部材が長さ方向に移動したときに上
記連結手段とキャスタとの係合により該キャスタの揺動
軸回りの揺動を阻止するロック手段とを備えたことを特
徴とする自走式搬送車。 - 【請求項2】 請求項1記載の自走式搬送車において、 連結手段には可撓部材に沿って延びる所定長さの係合部
が設けられ、該係合部には可撓部材に固定した係合ピン
が摺動可能に係合されており、 ロック手段は、キャスタに固定されてその揺動軸回りに
水平方向に揺動可能とされかつ揺動軸の軸心を通る鉛直
面上の位置に該鉛直面に沿って延びる長溝と該長溝の揺
動軸側にロック溝とが並設されたカム部材と、 上記連結手段に固定され、上記長溝に係合してカム部材
と連結手段とを相対移動可能に連結する結合部材と、 上記連結手段に固定され、連結手段がカム部材に対しキ
ャスタの揺動軸から離れる方向に移動したときには、キ
ャスタを台車の直進方向にセンタリングしてカム部材の
ロック溝に係合する一方、キャスタの揺動軸に近付く方
向に移動したときには、上記ロック溝から離脱するロッ
クピンとを備えたことを特徴とする自走式搬送車。 - 【請求項3】 請求項2記載の自走式搬送車において、 連結手段の係合部及びカム部材の長溝の各長さの和は、
係合ピンの移動長さに設定され、 上記カム部材の長溝の長さは、結合部材がカム部材の長
溝におけるキャスタ側端部にあるときにロックピンがカ
ム部材のロック溝から離脱するように設定されているこ
とを特徴とする自走式搬送車。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の自走式搬送車
において、 駆動ユニットは台車の略中央部に配置され、 上記駆動ユニットにおける台車進行方向前後部にそれぞ
れ路面の誘導帯を検知する走行センサが取り付けられ、 台車進行方向前側に位置する左右のキャスタが揺動自在
となる一方、台車進行方向後側に位置する左右のキャス
タが揺動不能となるようにロック手段を制御する制御手
段を備えていることを特徴とする自走式搬送車。 - 【請求項5】 請求項4記載の自走式搬送車において、 台車に、台車外部からの指示を受けて反転信号を出力す
る反転検出手段が取り付けられ、 制御手段は、上記反転検出手段からの反転信号が入力さ
れたとき、駆動ユニットの駆動輪の駆動を停止させると
ともに、台車進行方向前後部の走行センサのうち作動状
態にある走行センサを非作動状態に、また非作動状態に
ある走行センサを作動状態にそれぞれ切り換え、次い
で、上記非作動状態から作動状態に切り換えられた走行
センサ側の左右のキャスタに対応するロック手段をロッ
ク解除して該キャスタを揺動自在とするとともに、作動
状態から非作動状態に切り換えられた走行センサ側の左
右のキャスタに対応するロック手段をロックして該キャ
スタを揺動不能とするように構成されていることを特徴
とする自走式搬送車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16587696A JP3222772B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 自走式搬送車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16587696A JP3222772B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 自走式搬送車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106980A JPH106980A (ja) | 1998-01-13 |
JP3222772B2 true JP3222772B2 (ja) | 2001-10-29 |
Family
ID=15820664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16587696A Expired - Fee Related JP3222772B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 自走式搬送車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3222772B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4544646B1 (ja) * | 2009-09-28 | 2010-09-15 | 株式会社石亀工業 | 搬送台車の車輪装置 |
-
1996
- 1996-06-26 JP JP16587696A patent/JP3222772B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH106980A (ja) | 1998-01-13 |
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