JP3222466B2 - タクサン類を単離するための方法および組成物 - Google Patents

タクサン類を単離するための方法および組成物

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D305/00Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、再生可能な植物源から粗製タクサン混合物
を得るための方法および組成物、並びにこのようなタク
サン混合物および組成物を生成して特定のタクサン類を
得る方法に関する。より詳細にいえば、本発明はタクサ
ン類の含量が維持されるように植物を処理する方法に関
する。本発明はまた、溶媒を用いて植物からタクサン類
を抽出し、水性溶媒中に粗製タクサン混合物が存在する
タクサン類の粗製混合物を製造する方法に関する。加え
て、本発明は正常相クロマトグラフィーを用い、粗製タ
クサン混合物から特定のタクサン類を精製する方法に関
する。
発明の背景 タクサン類(taxanes)は、タクサン核を有するアル
カロイドである。このタクサン核は下記に示す3環構造
を具備しており、4,8,12,15,15−ペンタメチル−トリシ
クロ[9.3.1.03,8]ペンタデカンとしても定義される。
文献においては、少なくとも56種類の異なったタクサ
ン類が同定されている。例えば1980年に、R.W.Millerは
公知のイチイ属アルカロイド類(taxus alkaloids)お
よび他のタクサン誘導体を研究し、これら化合物の構造
式、HNMRデータ、MSデータおよびX線データを報告した
論文を著した。J.Nat.Pred.43(4):425−437(1980)
に掲載されたR.W.Millerのこの論文は、参照として本明
細書中に組み込まれる。以下の刊行物もまた、参照とし
て本明細書中に組み込まれる。これら刊行物はタクサン
類を同定し、且つ説明している。
・M.G.Begley,E.A.Freeknall,and G.Pattenden,Acta Cr
ystallogr,40,1745(1984); ・D.P.Della Casa de Marcano and T.G.Halsall,Chem.C
omm.1382(1970); ・D.G.I.Kingston,D.A.Hawkins,and L.Ovington,J.Nat.
Prod.45,446(1982); ・F.Gueritte−Voeglein,D.Guenard,and P.Potter,J.Na
t.Prod.50(1),9−11(1987); ・B.Lythgoe in“The Alkaloids'Ed.by R.H.F.Manske,V
ol.10,Academic Press,New York 1978,pp.597−626; ・D.P.Della Casa de Marcano and T.G.Halsall,Chem.C
ommun.1381(1970); ・V.Senilh,S.Blechert,M.Colin,D.Guenard,F.Picot,P.
Potier,and P.Varenne,J.Nat.Prod.47(1),pp131−13
7(1984); ・J.L.McLaughlin,R.W.Miller,R.G.Powell and C.R.Smi
th,Jr.,J.Nat.Prod.44:321−19(1981) ・D.P.Della Casa de Marcano and T.G.Halsall,Chem.C
omm.,365(1975) ・C.H.Oliver Huang,David G.I.Kingston,Neal F.Magr
i,G.Samaranayake and F.E.Boetner,J.Nat.Prod.49
(4):665−669(1986) タクサン系分子は強力な抗腫瘍活性を有している。一
般に、抗腫瘍活性について研究されたタクサン類は、卵
巣癌および白血病の治療に用いられている。タクサン類
は、チューブリンの重合を誘導し、タクサン感受性細胞
に対して抗増殖作用を有する極めて安定で且つ非機能的
な微小管を形成することによって、その抗腫瘍活性を発
揮すると思われる(Eric K.Rowinsky et al.,Jounal of
the National Cancer Institute,Vol.82,No.15,pp.124
7−1259(1990))。タクサン分子の中で、抗腫瘍活性
について最もよく研究されているのはタクソール(taxo
l)、セファロマニン(cephalomannine)、デスアセチ
ルセファロマニン(desacetylcephalomannine)、バッ
カチンIII(baccatin III)、10−デスアセチルバッカ
チンIII(10−desacetyl baccatin III)及び10−デス
アセチルタクソール(10−desacetyltaxol)である。こ
れらタクサン類の構造を下記に示す。
なお、本明細書で使用するタクソールの用語は、下記
の構造式および一般名パクリタクセルで表される化合物
を意味する。また、「TAXOL/タキソール」は、ブリスト
ル・マイヤーズ・スクイブ・コンパニー社の登録商標で
ある。
R1=AC:バッカチンIII R1=OH:10−デスアセチルバッカチンIII R1=AC,R2=C6H5:タクソール R1=OH,R2=C6H5:10−デスアセチルタクソール R1=AC,R2=CH3CH=C(CH3):セファロマニン R1=OH,R2=CH3CH=C(CH3):10−デスアセチルセフ
ァロマニン タクソールとして公知のタクサン化合物が、最初に、
成長の遅い針葉樹である西洋イチイ(western yew)の
タクサス・ブレビフォリア(Taxus brevifolia)の幹部
樹皮から単離されることが報告された。その構造はM.C.
Wani et al.,Journal of the American Chemical Socie
ty,Vol.93,pp2325−2327,(1971)によって明らかにさ
れた。
タクサン類は共通して、野生のT.brevifoliaから採取
された樹皮から単離される。T.brevifoliaにおける特定
のタクサン類の濃度は極めて低い(例えば、タクソール
は樹皮の乾燥重量を基準として約0.004%〜約0.02%の
濃度で存在する)ため、研究目的に必要とされる通常の
量のタクサン類を製造するためでさえ、大量の樹木を伐
採しなければならない。更に、野生の樹木は非常に異な
った条件下で成育するため、樹皮中に産生されるタクサ
ン類の濃度レベルには著しい変化がもたらされる。加え
て、野生樹木の集団は森林火災、周年の気候変化、異な
ったケモタイプ(chemotype)の野生集団におけるタク
ソール含量の天然の変化のように、多くの不確実性およ
び危険をはらんでいるため、タクサン類の供給源として
は信頼性に乏しい。野生植物の伐採に関する環境問題の
観点からの批判が増大していることも、タクサン類の充
分な供給源としてのT.brevifoliaの入手可能性を脅かし
ている。従って、T.brevifoliaはタクサン類の再生不能
かつ不安定な供給源である。
より重要なことは、野生樹木を広範に伐採すること
は、T.brevifoliaの栽培に必要不可欠な生殖質を破壊す
る危険があるという事実である。このような伐採によっ
て、疾病および害虫に対する耐性、耐寒性、高成長率、
並びに日光、極度の干ばつや洪水に対する耐性、タクソ
ール/タクサンの高含量といった特性を与える蛋白をコ
ードしている野生型遺伝子の喪失がもたらされるかも知
れない。これらの野生型遺伝子を保存することは、タク
ソールおよび他のタクサン類のコスト的に効果的な製造
を長期的に開発するためには(植物栽培、組織培養また
は遺伝子改変微生物の何れかの手段を用いるとして
も)、極めて重要であろう。将来的な生産戦略におい
て、野生型の生殖質は重要な役割を果たすであろうか
ら、野生集団を保存することは、タクソール及び他のタ
クサン類を製造するための開発戦略にとって必須の要素
とみなされなければならない。
T.brevifolia野生集団の伐採ではタクソールの限定さ
れた供給しか得られないので、タクソールの臨床実験
は、数少ない特定の化学療法的応用のみに制限されてき
た。また、予測可能な費用で得ることができると共に、
安定でかつ信頼できるタクソールの供給源が存在しなけ
れば、その臨床的利用は著しく妨げられるであろう。維
持することが可能で、しかも経済的且つ信頼できるタク
サン類の供給源を開発することが緊急の課題である。
タクソールの癌化学療法剤としての潜在的可能性、並
びにタクソール分子の構造的複雑さに刺激されて、その
新規な合成に向けて多くの努力がなされてきた。しかし
ながら、タクソール分子の複雑さは、容易に入手可能な
原料からのタクソールの全合成は経済的に実行し得ない
ことを示唆している。
タクサン環骨格の合成は、R.A.Holton et al.によっ
て、Journal of the American Chemical Society,106 5
731(1984)及び同書Vol.110,pp.6558−6560(1988)に
報告された。しかしながら、これらの合成は、最終生成
物が有効な抗腫瘍剤として作用する充分な薬理学的活性
を欠いている点で不完全なものであった。
T.baccataの葉から単離されたより豊富な前駆体(1g/
新鮮な葉1kg)である10−デスアセチルバッカチンIIIを
用いたタクソールの半合成が、フランスの研究者によっ
て報告されている。加えて、V.Senilh et al.,C.R.Sean
ces Acad.Sci.Ser.2,Vol.299,pp.1039−1043(1984);C
olin et al.によるヨーロッパ特許出願0 253 278号およ
びColin et al.によるヨーロッパ特許出願第0 253 739
号は、10−デスアセチルバッカチンIIIからのタクソー
ルの半合成に言及している。これらの方法はタクサン誘
導体を出発物質に用いており、従って、このような方法
は、植物源からタクサンを単離および精製し、続いて精
製したタクサンをタクソールに変換する必要があるとい
う欠点を有している。このようなタクソールの多段階製
造は、タクソールを植物原料から直接単離するよりも費
用がかかる。
タクソールのようなタクサン類を、植物原料から単離
する新しい技術を開発するための努力が行なわれてい
る。しかしながら、再生可能な供給源からのタクサンの
充分な抽出を与える方法は、現時点では未だ報告されて
いない。例えば、M.C.Wani et al.,Journal of the Ame
rican Chemical Society,Vol.93,pp.2325−2327(197
1)は、正常相カラムクロマトグラフィープロトコール
を用いた、Taxus brevifoliaの幹部樹皮からのタクサン
類の精製について言及している。正常相カラムクロマト
グラフィーには、分子的分離を行なうために極性カラム
パッキングを使用することが必要とされる。
1983年7月15日付の国立癌研究所天然物部門の論文
(NSC#125973)もまた、Taxus brevifoliaの樹皮、樹
皮のない木部、枝、小枝、針状葉、種子/果実、および
根部からのタクソールの精製について言及している。
NSC#125973論文および他の刊行物に記載されたタク
ソール単離法の欠点は、抽出工程で塩化メチレンを用い
ることの信頼性である。塩化メチレン、並びにクロロホ
ルムのような他の塩素化炭化水素は毒性であり、潜在的
に発癌性であることが認識されている。従って、これら
の方法を実行する人がこれら化学品に曝されるという観
点から、またタクサン医薬の最終的な投与形態において
精製タクサン類から除去されずに残存した痕跡量のこれ
ら化学品に患者が曝さらされる可能性があるという観点
から、植物原料からのタクサン類の抽出および精製にこ
れら溶媒を利用するのは回避することが望ましい。
V.Senilh et al.,Journal of Natural Products,Vol.
46,No.1,pp.131−137(1984)は、Taxus baccata L.の
幹からのタクソール及びセファロマニンの精製に言及し
ている。Senilh et al.により報告された精製方法は、
種々の正常相クロマトグラフィーパッキング上でタクサ
ン類の多段階溶出を行なった後でさえ、HPLCまたは結晶
化を用いて特定のタクサン類の更なる精製が必要とされ
る点において不完全である。逆相クロマトグラフィープ
ロトコールを用いて、植物からタクサン類を単離する試
みが行なわれている。例えば、Keith M.Witherup et a
l.,Journal of Natural Products,Vol.53,No.5,pp.1249
−1253(1990);Keith M.Witherup et al.,Jounal of L
iquid Chromatography,Vol.12,No.11,pp.2117−2132(1
989)を参照されたい。これらの試みは、タクサン類の
単離収率が相対的に低い(タクサンの理論収率の略50
%)点で望ましくない。
逆相カラムクロマトグラフィーは、分子的分離を行な
うために非極性カラムパッキングの使用を必要とする。
逆相クロマトグラフィーの他の欠点は、水性溶出媒から
のタクサン類の分離が困難なことである。水性媒質の蒸
発には費用がかかり、且つ時間がかかる。更に、水性媒
質の使用によって不安定な結合が加水分解され、これに
よってタクサン類の収率は低下する。また、逆相クロマ
トグラフィー工程で用いられる水性媒質は、C7立体異性
中心を部分的にエピマー化する。こうして精製したエピ
マーは、薬理学的性質が低いので望ましくない。更に、
これらの望ましくないエピマー類を薬理学的に有用なタ
クサン類から分離するには更に費用を要し、且つ困難で
ある。
分離はさらに複雑である。なぜならば、逆層クロマト
グラフィー工程では所望のタクサン生成物は共溶出(co
elute)されるためである。したがって、タクサン類を
完全に分離するためにさらにクロマトグラフィー工程を
経なければならず、費用と労力が増大する結果となる。
植物素材からタクサン類を分離するための公知の方法
の他の欠点は、それらの方法が、植物素材を実質的に乾
燥された形で必要とすることである。現在の植物素材乾
燥法は、植物素材中に含まれるタクサン類の分解を促進
する。そのため、乾燥植物素材は、タクサンの収率の減
少の要因となる。
発明の要約 本発明によると、限りある資源である野生植物とは対
照的に、イチイ属植物の栽培変種からの新規の再生可能
なタクサン源が提供される。タクサン抽出のために処理
される植物は、好ましくは、多量の葉が幹に付いている
本来のままの刈取物(intact clipping)として供給さ
れる。次いで、この植物素材は、タクサンに富む組成物
を得るために1種以上の溶媒で処理される。
本発明はまた、装飾用イチイ属植物の1種以上の栽培
変種から調製されるタクサンに富む組成物を提供する。
タクサンに富む組成物は、1種以上の栽培変種から本来
のままの刈取物として与えられる植物素材を、1種以上
の溶媒で処理することにより調製される。溶媒処理に先
立ち、任意に、植物素材を乾燥工程に送ることができ、
あるいは粉砕することができる。
加えて、本発明は、続くタクサンの抽出のための源と
して用いることができる植物素材の作製方法を提供す
る。この方法は、タクサンの含量を維持し、タクサン類
を抽出し易くする。この方法は、タクサン含有植物素材
の、幹に多量の葉が付いた本来のままの刈取物を供給
し、この本来のままの刈取物を乾燥させ、刈取物の揮発
物含量を減少させて実質的に乾燥した刈取物を作製し、
この実質的に乾燥した刈取物を回収することを具備す
る。この植物素材の作製方法は、好ましくは、約70℃未
満の温度で行なわれ、直射日光を遮断しない条件下では
行なわれない。
タクサン類の源として用いることができ、本来のまま
の刈取物を供給し、この本来のままの刈取物を乾燥させ
て揮発成分を減少させ、実質的に乾燥した刈取物を作製
し、この実質的に乾燥した刈取物を回収することを具備
する本発明の方法に従って作製された植物素材もまた、
この発明の一部である。
この発明はまた、タクサン含有植物から粗タクサン混
合物を得る方法にも関する。この方法は、 A.植物素材を有機溶媒と接触させることによりタクサン
類を抽出し、実質的に溶媒を含まないタクサンに富む第
1の残渣を得る工程; B.第1の残渣を、タクサン類を溶解し得る有機溶媒とタ
クサンをほとんど溶解しない水性溶媒との間で分配して
有機相と水相とを生成させる工程; C.水相から有機相を分離し、実質的に水相を含まない有
機相を回収する工程; D.第2の有機相から第2の残渣を生成させる工程;およ
び この第2の残渣に最終処理を施す工程 を具備する初期溶媒処理を含む。
第2の残渣中に存在するタクサン類は、処理Eまたは
Fのいずれかから選択される最終処理によりさらに精製
される。最終処理Eは、 タクサンを固体支持体に可逆的に付着させ得る溶媒に
第2の残渣を溶解する工程; 溶解した第2の残渣を含む溶媒に固体支持体を導入
し、この固体支持体に第2の残渣のタクサン類を付着さ
せる工程、 固体支持体を溶媒から分離する工程; タクサン類が付着した固体支持体を、異なるタクサン
溶出特性を有する溶媒系と接触させる工程;および 固体支持体からタクサンに富む分画を粗混合物として
溶出させる工程 を具備する。
最終工程Fは、第2の残渣を水性混合物と非極性非混
和性有機溶媒との間で分配し、水性混合物から粗タクサ
ン混合物を回収することを具備する。ここで、水性混合
物は、単層の水および水と混和し得る極性有機溶媒を含
み、極性溶媒は、水性混合物中に、第2の残渣中に存在
するタクサン類を水性混合物に配するに十分な量存在す
る。
粗タクサン混合物の調製方法に加えて、この発明はま
た、ここに開示される方法に従って調製される粗タクサ
ン混合物組成物にも関する。
本発明はまた、タクソールおよびセファロマニンを含
む2種以上のタクサン類を分離する方法であって、 正常相クロマトグラフィーカラムにのせるに適した溶
媒中に2種以上のタクサン類を含有する混合物を供給す
る工程; 移動相として適した溶媒中の固体支持体を充填した正
常相クロマトグラフィーカラムにタクサン含有混合物を
のせる工程;および 十分な極性を有する移動相で正常相クロマトグラフィ
ーカラムを溶出してタクソールおよびセファロマニンを
別々に溶出することによりタクサン類を分離する工程 を具備する方法をも提供する。
さらに、本発明は、酢酸エチルおよび塩化メチレンの
混合液を移動相として使用する正常相クロマトグラフィ
ーを用いて、セファロマニンからタクソールを分離する
方法を提供する。
タクサン含有植物素材からタクサンを得る方法および
タクサン類を分離する方法も本発明の一部である。この
方法は: タクサン含有植物素材の幹に多量の葉が付いている本
来のままの刈取物を供給し、この本来のままの刈取物を
乾燥させてその揮発成分を減少させ、それにより実質的
に乾燥した刈取物を作製し、およびこの実質的に乾燥し
た刈取物を回収し; この実質的に乾燥した刈取物から下記工程に従ってタ
クサンを抽出し、 A.植物素材を有機溶媒に接触させ、実質的に溶媒を含有
しないタクサンに富む第1の残渣を得る工程; B.第1の残渣を、タクサン類を溶解し得る有機溶媒とタ
クサンをほとんど溶解しない水性溶媒との間で分配して
有機相と水相とを生成させる工程; C.水相から有機相を分離し、実質的に水相を含まない有
機相を回収する工程; D.第2の有機相から第2の残渣を生成させる工程; この第2の有機相に、 E.タクサンを固体支持体に可逆的に付着させ得る溶媒に
第2の残渣を溶解し、 溶解した第2の残渣を含む溶媒に固体支持体を導入し
て、この固体支持体に第2の残渣のタクサン類を付着さ
せ、 固体支持体を溶媒から分離し、 続いて、タクサン類が付着した固体支持体を、異なる
タクサン溶出特性を有する溶媒系と接触させ、および 固体支持体からタクサンに富む分画を粗混合物として
溶出させるか、または F.第2の残渣を水性混合物と非極性非混和性有機溶媒と
の間で分配し、ここで、水性混合物は、単層の水および
水と混和し得る極性有機溶媒を含み、極性溶媒は、水性
混合物中に、第2の残渣中に存在するタクサン類を水性
混合物に配するに十分な量存在し、かつ 第2の水性混合物から粗タクサン混合物を回収する、 のいずれかから選択される最終工程を施し、 処理EまたはFのいずれかから得られた粗タクサン混
合物を、正常相クロマトグラフィーカラムにのせるに適
した溶媒中に供給し、ここで粗タクサン混合物は2種以
上のタクサン類を含有し、 移動相として適した溶媒中の固体支持体を充填した正
常相クロマトグラフィーカラムにタクサン含有混合物を
のせ; 十分な極性を有する移動相で数状相クロマトグラフィ
ーカラムを溶出してタクソールおよびセファロマニンを
別々に溶出することによりタクサン類を分離する、 ことを具備する。
したがって、本発明の目的は、不変かつ再生可能なタ
クサン源、およびタクサン類を効率的に回収する方法を
提供することにある。
本発明のさらなる目的は、種々の正常相クロマトグラ
フィーパッキング上での複数回の溶出の必要性を減少さ
せる、植物素材からのタクサンの単離方法を提供するこ
とにある。
塩化メチレンおよびクロロホルムのような特定の塩素
化炭化水素の使用を回避し、または最小にする、タクサ
ンの単離方法を提供することは、本発明に付け加えられ
た目的である。
タクサンを高収率で生成する、植物素材からのタクサ
ンの単離方法を提供することも本発明の目的である。
タクサンの損失を最小にする、タクサン含有植物素材
の乾燥方法を提供することも本発明の他の目的である。
本発明の他の目的は、タクサン類の源として用いること
ができる、実質的に乾燥した植物素材を提供することに
ある。
本発明のさらなる目的は、植物素材からの有機成分の
除去に単純な撹拌を用いることができる、植物素材から
のタクサン類の単離方法を提供することにある。
濾過工程の必要性をなくした、植物素材からのタクサ
ン類の単離方法を提供することも本発明の目的である。
逆相クロマトグラフィーに見られるような水性溶出媒
体の使用を必要としない、植物素材からのタクサン類の
単離方法を提供することは、本発明に付け加えられた目
的である。
本発明のさらなる目的は、C−7ステレオ中心のエピ
マー化を妨げる、植物素材からのタクサン類の単離方法
を提供することにある。
全てのタクサン類が正常相クロマトグラフィーにおい
て実質的に異なる保持時間を有する、植物素材からのタ
クサン類の単離方法を提供することは、本発明に付け加
えられた目的である。
本発明の他の目的は、粗タクサン混合物を得る方法を
提供することにある。
本発明のさらなる目的は、粗タクサン混合物を含有す
る組成物を提供することにある。
発明の詳細な説明 タクサン類を含有するいかなる植物素材も本発明の方
法において有用である。さらに、用いられる植物素材
は、純粋な遺伝的起源のもの、混合遺伝的もしくはハイ
ブリッドな起源のもの、または未知の遺伝的起源のもの
であってもよい。自然界で成長した植物から収穫した植
物素材も、タクサン類の源として用いることができる。
その例には、T.brevifolia、T.baccata、T.cuspidata、
およびT.wallachianaが含まれる。好ましくは、イチイ
属に属する植物の栽培変種、特に栽培装飾用イチイの特
定の変種もしくは種からの植物素材がタクサン類の源と
して用いられる。ここで用いられる場合、「栽培変種」
は、あらゆる特性(形態学的、生理学的、細胞学的、化
学的、その他)により明瞭に区別され、(性的もしくは
無性的に)再生した場合に、その異なる特性を保持する
栽培植物の集合を意味する。Hortus Third:A Concise D
ictionary of Plants Cultivated in the United State
s,MacMillan Publishing Co.,Inc.,1976。
驚いたことに、装飾用イチイ栽培変種の幾つかの変種
に、T.brevifoliaの幹の乾燥樹皮と同等かもしくはそれ
以上のタクソール含量が新鮮な葉中に確認されることが
見出された。確認された変種の中には、T.X media‘Hen
ryi'、T.X media‘Runyan'、T.cuspidata、T.X media
‘Halloran'、T.X media‘Hatfield'、T.X media‘Hick
sii'、T.X media‘Nigra'、T.X media‘Tauntonii'、T.
X media‘Dark Green Spreader'および栽培T.cuspidata
‘Brevifolia'、T.cuspidata‘Spreader'がある。乾燥
葉中にT.brevifoliaと同等のタクソール含量を保持する
他の変種には、T.X media‘Wardii'、T.X media‘Brown
ii'、およびT.X media‘Densiformis'が含まれる。
好ましい栽培変種は、T.X media‘Densiformis'、T.X
media‘Hicksii'、T.X media‘Dark Green Spreade
r'、T.X media‘Runyan'、T.X media‘Brownii'、T.X m
edia‘Wardii'、T.X media‘Halloran'、T.X media‘Ha
tfield'、T.X media‘Nigra'、T.X media‘Tauntoni
i'、T.cuspidata‘Brevifolia'、およびT.cuspidataか
らなる群より選択することができる。しかしながら、最
も好ましくは、その葉のタクサン含量がT.brevifoliaの
乾燥幹樹皮よりも高い栽培変種がタクサン類の源として
用いられる。最も好ましい栽培変種は、T.cuspidata;T.
X media‘Halloran';T.X media‘Hatfield';T.X media
‘Nigra';T.X media‘Tauntonii';T.X media‘Dark Gre
en Spreader';およびT.X media‘Hicksii'からなる群よ
り選択することができる。上述の栽培変種は、商業種苗
園から入手することができる。
本発明に用いられる植物素材は、タクサン類を含有す
る栽培変種のいかなる部分でもよく、葉、幹、枝、樹
皮、根またはそれらの混成体でもよい。本発明の好まし
い態様において、葉は、それらのタクソール含量を保持
するために、小さな幹に付いた状態で、本来のままの刈
取物として乾燥する。ここで用いる場合には、「本来の
ままの刈取物」は、元来の葉が多量に幹に付いたままに
なっている、いかなる刈取物をも含むことを意味する。
刈取物(clipping)は、当業者によって、「刈込物(tr
imming)」とも呼ばれる。加えて、葉を有する小幹のタ
クソール含量は葉の含量の約60〜70%であることが見出
されている。
本発明に従って抽出される植物素材は、新鮮な、もし
くは乾燥した形で用いられる。ここで用いられる場合に
は、「新鮮」は、その揮発成分の全てを実質的に保持す
る植物素材を含むことを意味する。好ましくは、植物素
材は、約70℃未満の温度で、十分に照射されるか、遮光
されるか、もしくは暗黒のいずれかの条件下で乾燥さ
れ、直射日光を遮らない条件下では乾燥は行なわれな
い。ここで用いられる場合には、「十分な照射」は、直
射日光のような大気可視光、またはグリーンハウスもし
くは人工的に照射されるビルの内部で見出される光が、
実質的に遮られず、反射されず、もしくは他の方法で植
物素材に到達することが妨げられない、いかなる条件を
も含むことを意味する。より好ましくは、植物素材は、
約65℃ないし約20℃の温度で、遮光された、もしくは暗
黒条件下で乾燥される。乾燥空気または低湿度が乾燥の
ために好ましい条件である。好ましくは、相対湿度は80
%以下であり;より好ましくは、約50%相対湿度以下で
ある。ここで用いられる場合には、「遮光条件」は、外
部の遮られない可視日光の約40%ないし約70%が、遮ら
れ、反射され、もしくは他の方法で、乾燥される植物素
材に到達することが妨げられる環境を含むことを意味す
る。その代わり、植物によって吸収されて熱に変換さ
れ、植物の温度を約70℃より高温に上げる光を植物素材
に照射することは避けるべきである。好ましくは、乾燥
工程において、植物素材の重量が25%減少する。より好
ましい態様においては、植物素材は、約40%ないし約70
%の重量損失が達成されるまで乾燥される。
理論によって結び付けられることを望むものではない
が、本発明の条件下で植物素材を乾燥することは、タク
サンの分解を制限することによって植物素材のタクサン
含量を実質的に保持するものと信じられる。加えて、理
論によって結び付けられることを望むものではないが、
本発明による植物素材の乾燥方法は、タクソールおよび
他のタクサン類を抽出し易くするものと信じられる。
乾燥温度と乾燥時間との間には相互関係があること
は、当業者に認識されるであろう。例えば、比較的高い
温度での乾燥では、比較的低い温度での乾燥よりも短い
時間で済むであろう。植物素材のタクサン含量には実質
的に影響を与えないまま、植物素材を上述の重量損失に
まで乾燥する方法は、本発明の範囲内なる。そのような
方法には、凍結乾燥およびマイクロ波乾燥が含まれ得
る。
植物素材が乾燥される際の圧力は重要ではないと思わ
れるが、減少した大気圧を用いることにより、より低い
温度またはより短時間で、乾燥を促進し得ることは理解
される。したがって、従事者は、乾燥の種々の温度およ
び大気圧の中から、本発明の範囲を離れることなく選択
することができる。
本発明の方法により作製された、実質的に乾燥した本
来のままの刈取物を含む植物素材は、タクサン類の源と
して用いることができる、本発明の一部でもある植物素
材を提供する。乾燥工程に続いて、次にタクサン類の源
として用いるために、刈取物が回収される。
抽出される植物素材は、実質的に本来のままの形態で
使用することができるが、植物素材の表面積を増大させ
てそれによりタクサン抽出の速度を増大させることが好
ましい操作である。より好ましくは、植物素材を切断
し、破砕するかもしくは粉末を形成するよう細工する。
最も好ましくは、手作業もしくは機械的手段のいずれか
により植物素材を粉砕する。粉砕に適した方法には、混
合器、ボールミル粉砕機、ウィリーミル(Wiley Mill)
またはフリッツミル(Fritz Mill)の使用が含まれる。
他の粉砕装置および方法も、この発明の範囲および精神
から離れることなく用いることができる。
好ましくは、植物素材は、約40〜80メッシュの粒子サ
イズに粉砕される。より好ましくは、植物素材は、約60
メッシュの粒子サイズに粉砕される。
タクサン類を抽出するために、抽出しようとする新鮮
もしくは乾燥した上述の物理形態の植物素材に、1種以
上の初期溶媒処理を施す。この溶媒処理には、植物素材
を有機溶媒と接触させて抽出物を生成させることが包含
される。この抽出物から、タクサン類に富む、実質的に
溶媒を含まない第1の残渣が得られる。有機溶媒を用い
て、植物素材を複数回抽出することにより、タクサンの
抽出を高めることができる。好ましくは、植物素材の対
有機溶媒重量:容積比は、約1:8ないし1:12の範囲にあ
る。より好ましくは、重量:容積比は約1:10である。植
物素材の、植物素材の抽出に用いられる有機溶媒の全容
積に対する重量:容積比は、約1:10ないし約1:150の範
囲にある。植物素材の、有機溶媒の全容積に対するより
好ましい重量:容積比は、約1:40である。
好ましくは、植物素材と有機溶媒との接触は、パーコ
レーションまたはソックレー抽出により促進させる。よ
り好ましくは、接触は振とうにより促進させる。最も好
ましくは、接触は、植物素材を、それが有機溶媒中に浸
漬するように撹拌することにより達成される。この工程
においては、タクサンを含む、実質的に全ての抽出可能
な有機物質が植物素材から除去され、有機溶媒中に移さ
れる。
植物素材と接触する有機溶媒は、好ましくは、植物素
材からの有機化学物質の抽出に通常用いられるものであ
る。好ましい有機溶媒には、エタノール、アセトン、酢
酸エチル、塩化メチレン、メタノール、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、メチルt−ブチルエー
テル、またはそれらの混合液が含まれる。好ましくは、
有機溶媒はエタノールである。さらに、約8時間ないし
約48時間にわたって連続的に適用される。約40mlないし
約200mlの有機溶媒の約3ないし約6容積が、約10gの植
物素材から全てのタクサン類の本質的に100%を除去す
るに十分であることが見出されている。また、約8時間
ないし約48時間にわたって連続的に適用される、約2リ
ットルないし約5リットルの有機溶媒の約3ないし約6
容積が、約1000gの植物素材から全てのタクサン類の本
質的に100%を除去するに十分であることも見出されて
いる。
別の好ましい態様において、最初に、任意に、植物素
材をヘキサン、ヘキサン類、ペンタン、石油エーテル、
イソオクタン、もしくはそれらの混合液で脱脂し、次い
で、植物素材を有機溶媒に接触させる。例えば、約100m
lのヘキサン2容量を用いることが、約8時間ないし約
2日にわたって、約10gの粉砕乾燥植物素材を脱脂する
に十分であることが見出されている。
より好ましい態様においては、植物素材をまずヘキサ
ンで脱脂し、次いで、有機溶媒、エタノール、アセトン
もしくは酢酸エチル、と共に24時間(この期間に4回溶
媒を変える)振とうすることにより抽出する。
当業者は、物質の抽出において、比較的小容量の溶媒
を複数回用いることが、より大容量の溶媒を1回用いる
よりも効果的であることを認識するであろう。したがっ
て、従事者は、抽出、分配、もしくはここに記述される
他の方法での有機物質の除去を含む工程の各々において
用いられる溶媒量については、抽出の反複数と同様に、
本発明の範囲から逸脱することなく離れることができ
る。
有機溶媒によって植物素材から抽出された親水性部分
は、その後、タクサン類から分離され、有機溶媒から得
られた植物素材抽出物を、タクサン類が有機溶媒中に止
まり、親水性部分が水性溶媒中に除かれるような適切な
組の有機および水性溶媒の間で分配することにより除去
される。有機および水性溶媒は、タクサン類が有機溶媒
中において、有機溶媒中に止まるに十分な溶解性を有し
ている限りにおいて、互いに非混和性であり、分配の後
に一方の相の純度が他方によって実施的に汚染されない
程度に互いに分離することができるものが適している。
さらに、適切な水性溶媒は、タクサン類を有意の量溶解
すべきではない。したがって、この工程、および異なる
2つの相の間での分配およびそれらのさらなる精製を含
むいかなる工程においても、精製するタクサン類と共に
残留する先行工程からの溶媒であって、後続工程におけ
る溶媒の作用を妨げる溶媒は除去される。例えば、1つ
の工程からの溶媒であって、次の工程において、有機お
よび水性溶媒の混和性を増大させることによって有機お
よび水性溶媒の分配を妨げる溶媒は、分配しようとする
タクサン類を有機および水性溶媒と接触させる前に除去
される。
好ましくは、有機溶媒を用いた植物素材の抽出に続い
て、溶媒留去の速度を高めるために加熱し、もしくは加
熱せずに、抽出物を蒸発させて乾燥させ、第1の残渣を
形成させる。加熱する場合には、タクサン類のエピマー
化を促進する温度は避けるべきである。好ましくは、温
度は約35℃ないし約40℃を越えるべきではない。
溶媒を留去した後、第1の残渣として残る物質を塩化
メチレンもしくは、より好ましくは、酢酸エチルのよう
な有機溶媒に溶解して第2の抽出物を形成させる。第1
の残渣の有機溶媒に対する重量:容積比は、約1対約10
ないし20であることが好ましい。例えば、1gの残渣は約
10ないし20mlの有機溶媒に溶解する。第2の抽出物は、
タクサン類をほとんど溶解しない水性溶媒成分で分配す
ることにより洗浄し、第2の抽出物中に残留する親水性
部分を除去する。水、類似の極性溶媒もしくはそれらの
混合液が水性溶媒として適している。好ましくは、水性
溶媒は水である。一般に、第2の抽出物を洗浄するに十
分な水性溶媒の容積は、有機溶媒の容積の約1/2であ
る。次いで、水性溶媒を第2の抽出物から分離する。水
性溶媒は捨ててしまってよい。
第2の抽出物はタクサン類を含有する。第2の抽出物
を乾燥剤で任意に処理して、抽出物中に見出される水を
除去し、その後、乾燥剤を除去し、溶媒を留去して第2
の残渣を形成させる。好ましい乾燥剤は、無水硫酸マグ
ネシウム、4Aモレキュラーシーブ、塩化カルシウムもし
くはそれらの混合物である。より好ましい乾燥剤は、無
水硫酸ナトリウムである。従事者は、第2のタクサン含
有残渣と乾燥剤とを組み合わせる前に、乾燥剤に小容積
の有機溶媒を添加することが有益であることを見出すで
あろう。乾燥剤に有機溶媒を添加することにより、タク
サン類が乾燥剤に付着することを妨げる傾向が生じ、そ
れにより収率が完全される。乾燥剤は重力濾過、減圧濾
過、もしくは乾燥剤から溶媒をデカントすることにより
除去する。第2の抽出物から残留水を除去する他の方法
は、第2の抽出物中の水を、有機溶媒を凍結させること
なく凍結状態にする温度に第2の抽出物を冷却すること
である。その後、液状の非水性物質をデカントして水性
物質から分離する。
本発明に従い、第2の残渣に最終処理を施すことによ
り、タクサン類のさらなる精製を達成する。最終処理の
1方法によると、固体支持体にタクサン類を可逆的に付
着させ得る溶媒に第2の残渣を溶解する。次いで、溶解
した第2の残渣を含有する溶媒に固体支持体を導入し、
タクサン類を含む第2の残渣からの成分を固体支持体に
付着させる。好ましくは、セライト上に残渣が残り、残
渣がタクサンを含有する被覆を形成するように溶媒を留
去することによって、溶媒から固体支持体を分離した
後、固体支持体を一連の溶媒で連続的に溶出する。これ
により、タクサンに富む分画が溶出する。適切な固体支
持体の例はセライトである。好ましくは、セライトは、
メタノールおよび酢酸エチルの混合液を含有する有機溶
媒中に溶解している第2の残渣の成分により、溶媒、第
2の残渣およびセライトの混合物から溶媒を留去するこ
とによって被覆されている。好ましくは、メタノールお
よび酢酸エチルは1:3の容積−容積比で存在する。
被覆されたセライトは、最初に、タクサン類はほとん
ど溶出しないが他の極性の低い分子を溶出するヘキサン
で溶出することが好ましい。次いで、本発明の粗タクサ
ン混合物を、好ましくは塩化メチレンもしくは他の類似
極性溶媒でセライトから溶出する。
第2の残渣中に存在するタクサン類をさらに精製する
ための他の最終工程は、第2の残渣を水性混合液と非極
性非混和性有機溶媒との間で分配することを具備する。
好ましくは、まず第2の残渣を水性混合液に溶解し、次
いでこの水性混合液を非極性非混和性有機溶媒と合わせ
る。好ましい非極性非混和性有機溶媒は、ヘキサン、ペ
ンタン、石油、エーテル、ヘプタン、イソオクタン、お
よびそれらの混合液のような溶媒である。好ましくは、
非極性非混和性有機溶媒はヘキサンである。非極性非混
和性有機溶媒の水性混合液に対する好ましい比は、2対
1である。水性混合液は、水および水と混和し得る極性
有機溶媒を含む単一相水性混合液である。極性有機溶媒
は、水性混合液中に、第2の残渣中に存在するタクサン
類を水性混合液に移行させるに十分な量存在する。好ま
しくは、水性混合液は、約50%を越える極性有機溶媒と
残りの水とを含む。より好ましくは、水性混合液は、約
9部の極性有機溶媒と約1部の水とを含有する。好まし
い態様においては、極性有機溶媒はアセトニトリルであ
る。より好ましい態様においては、極性有機溶媒はメタ
ノールである。
粗タクサン混合物を含む本発明の水性混合液は、非極
性非混和性有機溶媒から分離する。この水性混合液を蒸
発させて極性有機成分を除去し、粗タクサン混合物を有
機溶媒と合わせてタクサン類をさらに精製することがで
きる。水性混合液はその組成において主としてアセトニ
トリルもしくはメタノールであるので、直接蒸発させて
粗タクサン混合物を含有する第3の残渣を形成させるこ
とが好ましい。水性混合液の温度が40℃を越えない条件
の下で、蒸発を促すために熱、減圧およびそれらの組み
合わせを用いることができる。水性混合液を直接蒸発さ
せることにより、不必要な抽出工程においてタクサン類
が損失する可能性が回避される。
粗タクサン混合物を得るための、前述した本発明のど
の初期溶媒処理工程または最終処理工程も、1回以上繰
り返すことができる。例えば、前述したどの工程も、少
なくとも1、2、3もしくは4回繰り返すことができ
る。
結晶化または粉砕のような通常用いられる精製プロト
コルによって、本発明の粗タクサン混合物から特定のタ
クサン類を精製することができる。粗タクサン混合物中
に存在し、本発明の方法によってさらに精製し得る好ま
しいタクサンには、タクソール、セファロマニン、デス
アセチルセファロマニン、バッカチンIII、10−デスア
セチルバッカチンIIIおよび10−デスアセチルタクソー
ルが含まれる。結晶化は、実質的に飽和した粗タクサン
混合物の溶液からの結晶形成を可能にすることにより行
なうことができる。その代わり、実質的に飽和した粗タ
クサンの溶液に、所望のタクサン生成物の種晶を添加す
ることにより、結晶を成長させることもできる。本発明
は溶媒混合液の使用を想定してはいるが、理想的には、
結晶化溶媒として単一の溶媒が用いられる。結晶化溶媒
(単一もしくは複数)の温度は、実質的に純粋なタクサ
ン類が得られる限りは重要なものではない。
本発明によると、一連の正常相クロマトグラフィーカ
ラムを用いることによっても、特定のタクサン類を粗タ
クサン混合物から生成することができる。特定のタクサ
ン類は、溶出力(elutrophic power)が徐々に増加する
溶媒混合液をカラムに通すことにより溶出させる。一般
に、正常相カラムクロマトグラフィーにおいて、移動相
は2成分系を有する。第1の成分は、化合物の溶出速度
を制御する非極性有機溶媒である。第2の成分は、分離
しようとする化合物を溶出させる極性有機溶媒である。
移動相において第2成分の量を増加させることにより、
一般に、溶出する化合物のカラムパッキングとの接触時
間が減少する。したがって、高濃度の第2成分は、溶出
時間を減少させる効果を有する。
本発明では全てを等しく溶出することも想定してはい
るが、増加する溶出力の勾配に従う移動相を用いること
により、タクサン類の分離を改良することができる。1
以上のクロマトグラフィーカラムの好ましい正常相カラ
ムクロマトグラフィーパッキング材は、シリカゲル、フ
ロリジル、アルミナおよびセライトからなる群より選択
することができる。特に好ましい正常相カラムクロマト
グラフィーパッキング材は、E.Merckによって製造さ
れ、Brinkman Instrument Co.,Westbury,N.Y.より入手
可能なシリカゲル60(230−400メッシュ)である。
クロマトグラフィーカラムにかけるための粗タクサン
混合物(第3の残渣)を調製するために、タクサン類を
溶解する有機溶媒で、第3の残渣を繰り返し(1−5
回)すり潰す(蒸解する)。このような有機溶媒は、エ
ーテル、塩化メチレン、メタノール、クロロホルム、酢
酸エチルおよびアセトンからなる群より選択することが
できる。好ましい有機溶媒は、塩化メチレンである。有
機溶媒中に溶解した第3の残渣は、珪藻土もしくはセラ
イトのような固体支持体に結合させ、次いで蒸発させて
乾燥し、それによりタクサン類を固体支持体に付着させ
る。
次いで、タクサン保持固体支持体を、充填された正常
相クロマトグラフィーカラムの頂部に直接のせる。
充填された正常相クロマトグラフィーカラムの頂部に
固体支持体を直接置いた後、タクサン類を互いに分離
し、かつ他の植物成分から分離することができる移動相
をクロマトグラフィーカラムに通す。移動相は、(1)
ヘキサン、石油エーテル、イソオクタン、および類似の
極性を有する溶媒からなる群より選択される非極性成
分、および(2)アセトン、酢酸エチル、エーテル、メ
チルt−ブチルエーテル、クロロホロム、および類似の
極性を有する溶媒からなる群より選択される極性成分を
含有する。好ましくは、移動相は、ヘキサンおよびアセ
トンを含有する。
好ましい態様においては、移動相は、最初に約60%な
いし85%のヘキサンと約15%ないし40%のアセトンを含
み、増加する溶出力の勾配に従う。移動相は、タクサン
類の効果的な分離が達成される限りにおいて、いかなる
最終組成をとることもできる。しかしながら、最も好ま
しくは、移動相は、初期組成がヘキサン約75%およびア
セトン約25%であり、最終組成がヘキサン約0%および
アセトン約100%である。ヘキサン/アセトン混合液の
場合には、溶出速度を制御するのはヘキサンであり、タ
クサン類を溶出させるのはアセトンである。所望のタク
サン類は、約60%のヘキサンおよび約40%のアセトンを
含む分画、および約0%のヘキサンおよび約100%のア
セトンを含む分画から溶出される。代わりに、上述のヘ
キサン/アセトン混合液の極性と類似する極性を有する
他の一連の溶媒混合液も、第1の正常相クロマトグラフ
ィーカラムからタクサン分子を溶出させるのに適してい
る。
好ましくは、正常相クロマトグラフィーカラムには加
圧下で流される。160gのシリカゲル60を具備する5×16
cmカラムでは、流速は、好ましくは約100ml/5分であ
る。
カラムから集めた分画におけるタクサン類の存在は、
シリカゲルG UV254(Machery Nagel,Duren)を用い、
5%メタノール/クロロホロムを展開剤として、かつ硫
酸を視覚化剤(visualizing reagent)として利用する
薄層クロマトグラフィー(TLC)によって検出すること
ができる。タクソールおよびセファロマニンは、60:40
および55:45のヘキサン/アセトン比で溶出した分画中
に、Rf値が0.62の青み掛った灰色のスポットとして現さ
れる。バッカチンIIIは、50:50および45:55のヘキサン
/アセトンで溶出した分画中に、Rf値が0.55の青いスポ
ットとして現われる。タクサン10−デスアセチルバッカ
チンIIIは、0:100のヘキサン/アセトンで溶出した分画
中に、Rf値が0.28の紫がかったスポットとして現われ
る。
タクサンに富む分画からのヘキサン/アセトン溶媒は
蒸発させ、乾燥させてタクサンに富む生成物を形成させ
る。
タクサン類、タクソールおよびセファロマニン、のさ
らなる精製は、タクソールおよびセファロマニンを含有
するタクサンに富む精製物を、およそ1%のメタノール
および99%の塩化メチレンと一緒に充填されたシリカゲ
ル60もしくは類似物質を具備する他の正常相クロマトグ
ラフィーカラムにかけることにより達成することができ
る。移動相がおよそメタノール2.5%、塩化メチレン97.
5%の組成を有するまで約0.5%のメタノールを増量する
ことでメタノールの濃度を増加させることにより、移動
相の溶出力を増加させる。移動相は、2cm×40cmカラム
を、好ましくは約8ml/分の流速で通過する。タクサン類
タクソールおよびセファロマニンは、およそメタノール
2.5%および塩化メチレン97.5%で溶出した分画から集
める。代わりに、メタノール/塩化メチレン溶媒混合液
に類似する極性を有する一連の溶媒混合液も、第2の正
常相クロマトグラフィーカラムからタクサン類を溶出す
るのに適している。メタノール/塩化メチレンカラムか
らのタクソール−セファロマニンに富む分画は蒸発さ
せ、乾燥させて他のタクサンに富む生成物を形成する。
驚いたことに、本発明の方法に従い、正常相クロマト
グラフィーカラムにのせるのに適した溶媒中に2種以上
のタクサン類を含有する混合物を供給することにより、
セファロマニンからタクソールを分離することができ
る。このタクサン含有混合物は、次いで、移動相として
適した溶媒中の固体支持体を充填した正常相クロマトグ
ラフィーカラムにのせる。その後、タクソールおよびセ
ファロマニンを含むタクサン類を、タクソールおよびセ
ファロマニンを別々に溶出させるに十分な極性を有する
移動相を用いて、別々に溶出する。好ましくは、移動相
として、酢酸エチルと塩化メチレンとの混合液が用いら
れる。本発明の好ましい態様によると、第2のタクサン
に富む生成物は、およそ酢酸エチル20%および塩化メチ
レン80%の混合液に溶解し、およそ酢酸エチル20%およ
び塩化メチレン80%を含有する移動相の存在下におい
て、シリカゲル60もしくは上記と同様の固体支持体を充
填した正常相クロマトグラフィーカラムにのせる。移動
相がおよそ酢酸エチル50%、塩化メチレン50%の組成を
有するまで、約5%の酢酸エチルを増量することで酢酸
エチルの濃度を増加させることにより、移動相の溶出力
を増加させる。1×32cmカラムでは、約8ml/分の流速が
好ましい。純粋なタクソールは、実質的には、およそ酢
酸エチル45%、塩化メチレン55%で溶出した分画から集
められる。純粋なセファロマニンは、実質的には、およ
そ酢酸エチル50%および塩化メチレン50%を含有する移
動相で溶出した分画から集められる。代わりに、上述の
酢酸エチル/塩化メチレン混合液と類似の極性を有する
他の一連の溶媒も、正常相クロマトグラフィーカラムか
らタクサン分子、タクソールおよびセファロマニン、を
溶出するのに適している。
初期正常相クロマトグラフィー工程の結果として得ら
れた粗タクサン混合物中に存在するタクサン類の分離の
程度によるが、驚いたことには、移動相として酢酸エチ
ルおよび塩化メチレンを用いてさらにタクサン類をクロ
マトグラフィーにかけることにより、メタノール−塩化
メチレンを用いる中間クロマトグラフィーに対する要求
を回避しつつ、セファロマニンからタクソールを分離す
ることを含んで、タクサン類を分離かつ精製することが
できる。
前述のいかなるクロマトグラフィー工程も、1回以
上、例えば1、2、3もしくは4回繰り返し、特定の工
程でタクサン類をさらに精製もしくは分離することがで
きる。
カラムクロマトグラフィーは好ましい方法ではある
が、本発明の方法においては、クロマトトロン(chroma
totron)の際に行なわれる放射状正常相クロマトグラフ
ィー(radial normal phase chromatography)のような
他のクロマトグラフィーの構成も有用である。また、他
の適切な検出手段も、発明の範囲から離れることなく、
タクサン類の同定に用いることができる。
実施例 例 1:栽培装飾用イチイの異なる変種のタクソール含量
の定量 装飾用イチイの種々の栽培変種の刈取物からの新鮮な
葉を、それらのタクソール含量について、以下に概要を
示す手順に従って分析した。
抽出 a.刈取物から採取したはをよく混合して秤量した。
b.栽培装飾用イチイの各変種の試料10gを、混合機中
で、95%エタノール100mlと混合し、この混合物を250ml
エーレンマイヤーフラスコに定量的に移した。これらの
葉およびエタノールを、パーコレーションにより24時間
抽出し、次いで、濯ぎながら(1×25ml)濾過した。パ
ーコレーション処理はさらに3回繰り返した。
c.濾液を合わせ(500ml)、減圧下、40℃を越えない温
度で蒸発させて乾燥した。エタノール抽出物、すなわち
第1の残渣の重量を記録した。
HPLC分析のためのエタノール抽出物の調製 a.抽出物約100mgを秤量してスクリューキャップバイア
ルに入れた。キャップは、分配の間抽出物が被覆ライニ
ングと接触することを避けるために、アルミニウムホイ
ルの断片で裏打ちした。
b.水(1ml)および、塩化メチレン(2ml×5)もしくは
塩化メチレンが無色になるまで、で抽出物を分配した。
合わせた塩化メチレン洗浄物をピペッティングにより25
mlエーレンマイヤーフラスコに加え、蒸発させて乾燥
し、第2の残渣を生成させた。第2の残渣の重量を記録
した。
c.第2の残渣を、超音波処理により、酢酸エチル(5m
l)およびメタノール(2ml)に溶解した。セライト(20
0mgないし650g)を導入し、抽出物質を被覆させた。減
圧下で溶媒を留去して乾燥させ、第2の残渣で被覆され
たセライト材を作製した。
d.残渣被覆セライトをペトリ皿に定量的に移した。この
皿を、溶媒の最後の痕跡が除かれるまで(10分間)、フ
ードの下に放置した。最終生成物を自由流動するまです
り潰し、均一な粉末を得た。得られた粉末を、カラムと
して機能するパスツールピペットに充填した。
e.カラムをヘキサン(7ml、または溶出液が無色になる
まで)、次いで塩化メチレン(5−6ml)で溶出した。
f.塩化メチレン溶出液を減圧下で蒸発させ、残留する残
渣の重量を記録した。
g.残留した残渣を、超音波処理により、メタノール(HP
LC級)1mlに溶解した。この溶液を1mlシリンジに引き入
れ、マイレックス(Millex)濾過ユニット(0.45μ)を
通して濾過し、ウィートンバイアル(Wheaton vial)に
入れて蓋をした。
HPLC条件 カラム:μボンダパク(μBondapak)C−18(10μ、
Waters Associates) 移動相:メタノール/水(65:35) 流速:1.2ml/分 検出:U.V.(227nm) AUFS:0.1 注入量:10μl これらの分析の結果を表1に示す。
例 2:葉を乾燥する前に幹から葉を採取することの、タ
クソール回収に対する効果 特定の栽培変種の多量の収集物(3−6ポンド)から
の代表的な試料である、刈取物からの新鮮な葉(100g)
を、例1において記述した方法を用いて、それらのタク
ソール含量について分析した。表2には、乾燥した葉か
ら抽出されるタクソールと比較した新鮮な葉から抽出さ
れるタクソールのパーセンテージを示す。新鮮な葉素材
について決定された%タクソール含量および植物素材の
%含水量に基づいて、乾燥植物素材に期待される%タク
ソール含量を算出した。
%タクソール(算出)=%タクソール新鮮/[1−(%含水量/100)]。
%含水量は、乾燥前後の植物素材の重量の差から決定
した。
次いで、実測乾燥%タクソール含量の、算出乾燥%タ
クソール含量に対する比を算出した(F/C)。この計算
によると、1.00未満の数値は乾燥工程に置けるタクソー
ルの損失を示し(例えば、0.90は10%の損失を示す)、
1.00より大きい数値は、乾燥方法が、新鮮な刈取物の抽
出により見出されるよりも多量のタクソールを生じせし
めることを示す(例えば、1.20は20%の増大を示す)。
2(a)同じ栽培変種の新鮮な刈取物を、葉と小幹とに
分離した。各栽培変種の葉の一部(10g)を例1の記述
と同様に抽出し、分析した。結果を表2(a)に示す。
各栽培変種の葉の他の部分は、それ以上重量損失が観測
されなくなるまで室温で乾燥させた。乾燥葉の試料をウ
ィリーミルで粉砕し、10g部分を例1の記述と同様に抽
出し、分析した。その結果を表2(a)に示す。
2(b)代わりに、T.X media‘Dark Green Spreader'
の刈取物を、それ以上重量損失が観測されなくなるま
で、そのまま(すなわち、それらの幹から葉を分離する
ことなく)室温で乾燥させた。次いで、それらの幹から
乾燥した葉を採取し、ウィリーミルで粉砕し、その10g
部分を例1の記述と同様に抽出して分析した。その結果
を表2(b)に示す。
表2(b)のデータは、植物素材の大きな試料を10回
繰り返して分析することにより得られた。2(a)の方
法により得られたタクソール含量における平均33%の保
持と比較される2(b)の方法により得られたタクソー
ル含量における131%の保持は再現性がある。驚いたこ
とに、刈取物を本来のままに保つ方法による乾燥は、幹
から採取した後に乾燥された葉のエタノール抽出と比較
して、タクソールの回収を増大させる。刈取物を本来の
まま乾燥することにより、葉を採取した後の乾燥と比較
して、タクソールの保持にほぼ4倍の増加が生じる。
例 3:新鮮な幹および取除いて乾燥した幹のタクソール
含量の測定 特定の栽培変種の刈取物からの新鮮な幹(100g)のタ
クソール含量パーセントを分析し、例2(a)の記述と
同様に乾燥して粉砕した幹(10g)のタクソール含量パ
ーセントと比較した。新鮮かつ粉砕した幹を、例1の記
載と同様に抽出し、分析した。結果を表3に示す。算出
%タクソールは、例2の記述と同様に決定した。また、
実測乾燥%タクソール含量の、算出乾燥%タクソール含
量に対する比(F/C)も、例2の記述と同様に決定し
た。
例 4:(a)バーン乾燥した(barn−dried)非除葉(n
onstripped)刈取物の葉のタクソール含量の決定 T.X media‘Densiformis'(表4(A))およびT.X m
edia‘Dark Green Spreader'(表4(B))の新鮮な本
来のままの刈取物(幹+葉)を、木製フレームに取り付
けられたアルミニウムワイヤークロス(aluminum wire
cloth)(18×16インチ、0.010ゲージ・ウィンドウ・ス
クリーン)上に置いた。このフレームは、乾燥バーン内
の床上30″の支持体上に置かれた。植物素材を、さらに
加熱することなく、暗所で乾燥させた。ファンで空気を
流動させた。使用した乾燥装置は、「ロアノーク(Roan
oke)」形式モデル7,5−I−Gバルク・キュアリング・
バーン(Bulk Curing Barn)(Gregory Manufacturing
Company,Inc.,Lewistown,Woodville,NC 27849)であ
る。温度は、午前8時における30℃から午後3時30分に
おける40℃までの範囲であった。乾燥は2日間続けた。
乾燥前の葉の含水量は、乾燥前後の葉の重量の差に基づ
いて、64.5%(T.X media‘Densiformis')および66%
(T.X media‘Dark Green Spreader')であると決定さ
れた。分析の直前に乾燥した葉(10g)をそれらの幹か
ら採取・回収し、ウィリーミルを用いて粉砕し、エタノ
ール、アセトンまたは酢酸エチルを用いるパーコレーシ
ョンによって抽出した。分析は、例1の記述と同様に行
なった。
乾燥した葉のタクソール含量を、採取した直後に抽出
溶媒と混合することにより処理した同種の新鮮な葉と比
較した。結果を表4に示す。算出乾燥%タクソール含量
を、例2に記述した方法に従って決定した。次いで、実
測乾燥%タクソール含量の、算出乾燥%タクソール含量
に対する比(F/C)を、例2に記述した方法に従って算
出した。
(b)グリーンハウス乾燥した非除葉刈取物の葉のタク
ソール含量の決定 T.X media‘Densiformis'およびT.X media‘Dark Gre
en Spreader'の新鮮な本来のままの刈取物(幹+葉)
を、木製フレームに取り付けられたアルミニウムワイヤ
ークロス(18×16インチ、0.010ゲージ・ウィンドウ・
スクリーン)上に置いた。このフレームは、床上30″の
支持体上に置かれた。この植物素材を、(遮光部材を用
いて)約55%遮光し、2つのアービンエアクーラー(Ar
vin air cooler)をファンのみで冷却パッドに水を加え
ることなく用いて換気したポリエチレン被覆グリーンハ
ウス(長さ60′、幅20′および高さ9′)内において乾
燥させた。温度は、午前8時における15.5℃から午後3
時30分における44℃までの範囲にわたった。6日間乾燥
を続けた。乾燥前の葉の含水量は、乾燥前後の葉の重量
の差から、62%(T.X media‘Densiformis')および66
%(T.X media‘Dark Green Spreader')であると決定
された。乾燥した葉を回収して例4(a)と同様に処理
し、例1の記述と同様に分析した。結果を同種の新鮮な
葉と比較し、表4に示した。
(c)戸外の遮光条件下で乾燥した非除葉刈取物の葉の
タクソール含量の決定 T.X media‘Densiformis'およびT.X media‘Dark Gre
en Spreader'の新鮮な本来のままの刈取物(幹+葉)
を、木製フレームに取り付けられたアルミニウムワイヤ
ークロス(18×16インチ、0.010ゲージ・ウィンドウ・
スクリーン)上に置いた。このフレームは、戸外の遮光
構造の下で、地面上30″の支持体上に置かれた。植物素
材は、地面上約7フィートの2″×6″の枠上に遮光部
材を設けることにより構成された構造体の下で乾燥させ
た。この遮光部材は、周囲の日光を約80%減少させた。
ファンは使用しなかった。温度は、午前8時における平
均22℃から午後3時における平均36℃の範囲にわたっ
た。10日間乾燥を続けた。乾燥前の葉の含水量は、乾燥
前後の葉の重量の差に基づいて、63.3%(T.X media‘D
ensiformis')および64%(T.X media‘Dark Green Spr
eader')であると決定された。乾燥した葉を回収して例
4(a)と同様に処理し、例1の記述と同様に分析し
た。結果を同種の新鮮な葉と比較し、表4に示す。
(d)屋内において室温で乾燥した非除葉刈取物の葉の
タクソール含量の決定 T.X media‘Densiformis'およびT.X media‘Dark Gre
en Spreader'の新鮮な本来のままの刈取物(幹+葉)
を、木製フレームに取り付けられたアルミニウムワイヤ
ークロス(18×16インチ、0.010ゲージ・ウィンドウ・
スクリーン)上に置き、例2(b)に記述した手順に従
って乾燥させた。乾燥前の葉の含水量は、乾燥前後の葉
の差に基づいて、63.3%(T.X media‘Densiformis')
および65%(T.X media‘Dark Green Spreader')であ
ると決定された。この葉を回収して例4(a)に記述し
た手順に従って処理し、例1に記述した手順に従って分
析した。結果を同種の新鮮な葉と比較し、表4に示し
た。
例 5:抽出の溶媒 T.X media‘Hicksii'から切り取った新鮮な小枝を葉
と小さい軸とに剥がし、次いで例2(a)に記載した条
件下に室温で乾燥させた。分析のために、乾燥された葉
の一部(10g)を粉砕し、次いで例1の方法で用いた幾
つかの有機溶媒の一つで浸出することにより抽出した。
新鮮な葉の水分含有率は63%であった。分析は、例1に
記載したようにして行なった。結果を表5に示す。
例 6:抽出の方法 三つの抽出方法について、夫々を2回繰り返して比較
した。T.X media‘Hicksii'の葉をその新鮮な小枝から
剥がし、例2(a)に記載した条件下に室温で乾燥させ
た。乾燥した葉(10g)を粉砕し、アセトンを用いて、
浸出、ソックスレー条件、または振蘯(撹拌を伴う浸
潤)により抽出した。浸出による抽出は、例1に記載し
た方法に従って行なった。ソックスレー条件下での抽出
は、溶媒1部(100ml)を用いて12時間行ない、続いて
4時間おきに新鮮な溶媒と交換した;24時間の抽出操作
に亘って、夫々10gの植物材料サンプルについて合計400
mlの溶媒が用いられた。振蘯(撹拌を伴う浸潤)による
抽出は、ソックスレー条件で述べたと同じ溶媒交換スケ
ジュールを用いて行なった。次いで、例1に記載したよ
うにして抽出物を処理し、分析した。浸出法による抽出
から得られた抽出物は合体され、分析された。他の二つ
の抽出法により得られた抽出物は、抽出の夫々の工程に
おいて分析された。その結果を表6に示す。
例 7:第一残渣の、水および塩化メチレン間での分配 T.X media‘Nigra'から切除した新鮮な小枝を、例4
(a)に記載した方法に従って、バルクタバコの養生納
屋で乾燥した。この小枝の一部をウイリー・ミル(Wile
y Mill)を用いて粉砕し、次いでエタノール、アセトン
及び酢酸エチルから選ばれる溶媒を用い、且つ例1に記
載した方法を用いた浸出によって抽出した。前記小枝の
他の一部を葉と軸とに分離し、この二つの部分を別々に
ウイリー・ミルを用いて粉砕した。粉砕した夫々の部分
を、エタノール、アセトン及び酢酸エチルから選ばれる
溶媒を用い、且つ例1に記載した方法を用いた浸出によ
り抽出した。
(a)エタノール抽出第一残渣の、水および塩化メチレ
ン間での分配 既知重量のエタノール抽出残渣を、水(1ml)と塩化
メチレン(2ml×5)との間で分配させた。次いで、例
1に記載した方法に従って、塩化メチレン相を調製し、
HPLCによって分析した。その結果を表7aに示す。
(b)アセトン抽出第一残渣の、水および塩化メチレン
間での分配 既知重量のアセトン抽出残渣を、水(1ml)と酢酸エ
チル(2ml×5)との間で分配させた。例1に記載した
方法に従って、塩化メチレン相を調製し、HPLCによって
分析した。その結果を表7bに示す。
(c)酢酸エチル抽出第一残渣の、水および塩化メチレ
ン間での分配 既知重量の酢酸エチル抽出の第一残渣を、水(1ml)
と塩化メチレン(2ml×5)との間で分配させた。例1
に記載した方法に従って、塩化メチレン相を調製し、HP
LCによって分析した。その結果を表7cに示す。
例 8:第一残渣の、水および酢酸エチル間での分配に続
くヘキサンおよび水混合液間での第二の分配 T.X media‘Nigra'から切除した新鮮で完全な小枝
を、例4(a)に記載した方法に従って、バルクタバコ
の養生納屋で乾燥した。この小枝の一部をウイリー・ミ
ル(Wiley Mill)を用いて粉砕し、次いでエタノール、
アセトン及び酢酸エチルから選ばれる溶媒を用い、且つ
例1に記載した方法を用いた浸出によって抽出した。前
記小枝の他の一部を葉と軸とに分離し、この二つの部分
を別々にウイリー・ミルを用いて粉砕した。粉砕した夫
々の部分を、エタノール、アセトン及び酢酸エチルから
選ばれる溶媒を用い、且つ例1に記載した方法を用いた
浸出により抽出した。
(a)エタノール抽出第一残渣の水および酢酸エチル間
での分配と、これに続くヘキサンおよび水性混合物(メ
タノール:水)の間での第二の溶媒分配 既知重量のエタノール抽出残渣を、水(1ml)と酢酸
エチル(2ml×6)との間で分配させた。酢酸エチル相
を蒸発させ、次いで、この第二残渣をヘキサン2部とメ
タノール:水(9:1)1部との間で分配させた。メタノ
ール:水の相を真空中で乾固した。この残渣を音波処理
しながら1mlのメタノール(HPLC等級)中に溶解し、1ml
のシリンジ中に抜き取り、マイレックス濾過ユニット
(0.45ミクロン)を通してウイートン瓶(Wheaton via
l)中に濾過し、蓋をした。次いで、例1に記載したよ
うにしてHPLC分析を行なった。その結果を表8aに示す。
(b)アセトン抽出第一残渣の水および酢酸エチル間で
の分配と、これに続くヘキサンおよび水性混合物(メタ
ノール:水)の間での第二の溶媒分配 既知重量のアセトン抽出残渣を、水(1ml)と酢酸エ
チル(2ml×6)との間で分配させた。酢酸エチル相を
蒸発させ、次いで、この第二残渣をヘキサン2部とメタ
ノール:水(9:1)1部との間で分配させた。メタノー
ル:水の相を真空中で乾固した。この残渣を音波処理し
ながら1mlのメタノール(HPLC等級)中に溶解し、1mlの
シリンジ中に抜き取り、マイレックス濾過ユニット(0.
45ミクロン)を通してウイートン瓶中に濾過し、蓋をし
た。次いで、例1に記載したようにしてHPLC分析を行な
った。その結果を表8bに示す。
(c)酢酸エチル抽出第一残渣の水および酢酸エチル間
での分配と、これに続くヘキサンおよび水性混合物(メ
タノール:水)の間での第二の溶媒分配 既知重量の酢酸エチル抽出残渣を、水(1ml)と酢酸
エチル(2ml×6)との間で分配させた。酢酸エチル相
を蒸発させ、次いで、この第二残渣をヘキサン2部とメ
タノール:水(9:1)1部との間で分配させた。メタノ
ール:水の相を真空中で乾固した。この残渣を音波処理
しながら1mlのメタノール(HPLC等級)中に溶解し、1ml
のシリンジ中に抜き取り、マイレックス濾過ユニット
(0.45ミクロン)を通してウイートン瓶中に濾過し、蓋
をした。次いで、例1に記載したようにしてHPLC分析を
行なった。その結果を表8cに示す。
表7および表8を比較すれば、分配による精製によっ
て、セライトを用いたより費用のかかる精製方法に匹敵
する収率を得られることがわかる。
例 9:塩化メチレンの代わりに酢酸エチルを用いたセラ
イト・カラムの溶出 T.X Media‘Hicksii'から切除した新鮮な小枝を葉と
軸とに分離し、もはや重量ロスが観察されなくなるまで
室温で乾燥させた。次いで、この乾燥されたの葉をウイ
リー・ミルで粉砕し、アセトンでの浸出によって抽出し
た。10gの葉を用いて繰り返し分析を行なった。塩化メ
チレンを酢酸エチルに置き換えた点を除き、アセトン抽
出物は例7(b)に記載したようにして処理され、分析
された。その結果を表9に示す。
例 10:(a)アセトン浸出による抽出の前の、植物材
料の脱脂 T.X Media‘Hicksii'の葉のサンプルを、例9に記載
した方法を用いて乾燥し、粉砕した。乾燥し粉砕した葉
(10g)を、溶媒を24時間毎に交換しながら(2×100m
l)、2日間浸出することによりヘキサンで脱脂した。
このヘキサン抽出液を合体し、乾固した(残渣平均は20
0mgで、これはヘキサンおよびアセトン抽出物の合計の2
1%である)。抽出かす(残存した残渣)を定量的に250
mlのエルレンマイヤーフラスコに移し、溶媒を24時間毎
に交換しながら(4×100ml)4日間浸出することによ
り、アセトンで抽出した。アセトン抽出液を合体させて
乾固した。重量が分っているこのアセトン残渣を、水
(1ml)と塩化メチレン(2ml×5)の間で分配させた。
塩化メチレン相を真空中で乾固し、残渣をメタノール
(1ml)中で再構築した。このメタノール溶液をマイレ
ックス(Millex)濾過ユニットを用いて濾過し、メタノ
ールで1:1に稀釈し、例1に記載した方法に従ってHPLC
分析に用いた。その結果を表10に示す。
(b)アセトンを用いて撹拌(振蘯)しながら湿潤させ
ることにより抽出を行なう前の、植物材料の脱脂 上記(a)のようにして乾燥し粉砕した葉(10g)
を、溶媒を4時間毎に交換しながら(100ml×2)8時
間、撹拌しつつ浸潤させることによりヘキサンで脱脂し
た。ヘキサン抽出物の平均は194mg、即ちヘキサンおよ
びアセトン抽出物の合計の12%であった。抽出かすを定
量的に250mlのエルレンマイヤーフラスコに移し、溶媒
を12時間、16時間、20時間および24時間後の時点で交換
しながら、24時間に亘って撹拌しつつ浸潤させることに
よりアセトン(4×100ml)で抽出した。夫々の時点で
の抽出液を合体させて真空中で乾固し、得られた残渣の
既知部分を水(1ml)と塩化メチレン(2ml×5)との間
で分配させた。塩化メチレン相を乾固し、残渣をメタノ
ール中で際構築咲いた。このメタノール溶液をマイレッ
クス(Millex)濾過ユニットを用いて濾過し、メタノー
ルで1:1に稀釈し、HPLC分析に用いた。その結果を表10
に示す。
(c)アセトンを用いたソックスレー抽出の前の、植物
材料の脱脂 上記(a)のようにして乾燥し粉砕した葉(10g)
を、溶媒を4時間毎に交換しながら(100ml×2)8時
間、ソックスレー抽出によりヘキサンで脱脂した。ヘキ
サン抽出物の平均は297mg、即ちヘキサンおよびアセト
ン抽出物の合計の26%であった。ソックスレー抽出かす
を、更に、例6に記載した方法に従ってアセトン(4×
100ml)で更に抽出した。例10(b)に記載したように
して抽出、分配及び分析を行なった。結果は表10に示し
た通りである。
例 11:脱脂され得た植物材料のアセトン抽出物の、水
と酢酸エチルとの間での分配 T.X Media‘Hicksii'の葉のサンプルを、例9で記載
した方法を用いて乾燥し、粉砕した。乾燥し粉砕した葉
(10g)をヘキサンで脱脂し、例10(a)に記載した方
法を用いて、アセトン浸出により抽出した。重量が分っ
ているこのアセトン残渣を、水(1ml)と酢酸エチル(2
ml×5)の間で分配させた。酢酸エチル相を真空中で乾
固し、残渣をメタノール(1ml)中で再構築した。この
メタノール溶液を濾過し、稀釈し、例10(a)に記載し
たようにして分析した。その結果を表11に示す。
例 12:固相仕上げ処理を用いた、T.X media‘Nigra'中
のタクサンレベルの測定 T.X media‘Nigra'(ロードアイランドナースリー、
ニューポート、ロードアイフランド)の新鮮な葉を軸か
ら剥し、下記の手順を繰り返し3回行なった。100mlの9
5%エタノールと共に、剥した新鮮な葉(19g)をウエア
リング混合機(waring blender)内に収容し、葉を柔ら
かくした。この葉を2分間粉砕した。
粉砕された葉およびエタノールは、定量的に250mlの
エルレンマイヤーフラスコに移され、24時間浸潤され
た。エタノールを濾過し、25mlのエタノールで濯ぎ、粉
砕された葉をエルレンマイヤーフラスコに戻し、更に10
0mlの95%エタノールを添加した。500mlのエタノール抽
出液が得られるまで、この操作を更に3回繰り返した。
このエタノール抽出液を減圧下に40℃を越えない温度
で乾固し、残渣(第一残渣)を残留させた。この残渣の
重量は、1.47g±0.059(C.V.=4%)であった。
約100mgの第一残渣を、4mlのネジ蓋付きの瓶に移し
た。ネジ蓋は、続いて行なわれる分配工程(partition
stage)の際に残渣と接触するのを回避するために、ア
ルミ箔でライニングされていた。
第一残渣は、約1mlの水と約2mlの塩化メチレン(5
回)との間で分配された。次いで、塩化メチレンは25ml
のエルレンマイヤーフラスコに移され、真空中で溶媒を
蒸発することにより第二残渣が形成された。
この塩化メチレン層からの残渣は、次いで約5mlの酢
酸エチル及び約2mlのメタノール中に溶解されされた。
残渣の溶解を助けるために、フラスコを音波処理した。
残渣が完全に溶解したら、約650mgのセライトを添加し
た。減圧下で溶媒を蒸発させることによって残渣はセラ
イトに付着され、被覆セライトが生成された。
この被覆セライトはペトリ皿に移され、自由流動性の
粉末が得られるまで摩砕された。次いで、この摩砕粉末
をパスツールピペットに詰めた。
このカラムを、溶出物が無色になるまでヘキサン(7m
l)を流して洗浄した。次いで、タクサン類を溶出させ
るために塩化メチレンが用いられた。塩化メチレンを真
空中で蒸発させ、粗製タクサン混合物を製造した。この
混合物の重量は、39.1mg±7.43(C.V.=19%)であっ
た。
この粗製タクサン類を、1mlのHPLC級のメタノール中
に溶解した。粗製タクサン類の溶解を補助するために、
音波処理が用いられた。この溶液はマイレックス濾過ユ
ニット(Millex filtering unit;0.45μ)を通して濾過
され、フラスコ内に回収された。
10gのサンプルのHPLC分析によって、上記溶液中に存
在する特定のタクサン類が同定され、その量が測定され
た。このHPLC分析のために、ウオーターズ・アソシエー
ツ社(waters Associates)から得たμボンダパックC
−18カラム(μBondapac C−18;10μ)が用いられた。
移動相として、流速1.2ml/分のメタノール(65%)お
よび水(35%)の混合物が用いられた。タクサン類は、
227nmの波長に設定したU.V.検出器で検出された。
保持時間および溶液のパーセント組成は下記の表12に
示した通りである。
例 13:納屋で乾燥された葉から、例12の方法に従って
抽出されたタクソールのパーセント T.X media‘Nigra'から切り取られた新鮮かつ完全な
葉を、軸が付いたまま、ノースカロライナ州ウッドウィ
ルのグレゴリー・マニュファクチャリング・カンパニー
社から入手した「ローノーク(Roanoak)」型乾燥納屋
(モデル7.5−1−Gバルクキュアリング納屋)の内部
で、木枠に取り付けられたアルミニウム製のワイヤクロ
ス(18インチ×16インチ)上に載置した。枠は、床面か
ら約30インチ上に設けた支持体上に載置された。植物材
料は、暗い換気された納屋内で乾燥された。
乾燥工程の間に、温度は午前8時の約30℃〜午後3時
30分の約40℃の間で変化した。乾燥は2日間続けられ
た。この切除された葉は、例12で述べた方法に従ってタ
クサン含量を分析された。次のタクサン類が検出され
た。タクソール;セファロマニン;バッカチンIII;10−
デスアセチルタクソール;10−デスアセチルセファロマ
ニン;10−デスアセチルバッカチンIII。該組成物中に存
在するタクソールのパーセンテジは0.034であった。
例 14:T.X media‘Dark Green Spreader'の葉からの、
固相仕上げ処理を用いたタクソールの単離 T.X media‘Dark Green Spreader'の新鮮な小枝を葉
と軸とに分離し、例2(a)で説明した方法に従って室
温で乾燥させた。乾燥した葉(500g、例1に記載した方
法により測定されたタクソール含有量0.0074%)をウイ
リー・ミルの中で約60のメッシュサイズに粉砕し、溶媒
を24時間毎に交換しながら(1.5L×5)、95%エタノー
ルで浸出することによって抽出した。合体させたエタノ
ール抽出液は、減圧下に約40℃を越えない温度で、ブキ
(Buchi)ロータリーエバポレータで蒸発された。
このエタノール残渣(112g、残渣A)は、水(約500m
l)と下記容量の塩化メチレンとの間で分配された:夫
々1×約1リットル,3×約500mll。塩化メチレン層を分
離して合体し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。真空
濾過を用いて、塩化メチレンから乾燥剤を除去した。減
圧下でブキ・ロータリーエバポレータを用いて塩化メチ
レン溶媒を蒸発させ、第二残渣を得た(27.8g、残渣
B)。
この第二残渣(27.8g)を酢酸エチル/メタノールの
混合液(3:1、600ml)中に溶解し、得られた溶液を300m
lづつの二つの部分に分割した。夫々の部分は、例1で
説明したようにして、約200gのセライト545(フィッシ
ャー社)上に均一に被覆された。
第二残渣(残渣B)で被覆されたセライトを二つのカ
ラム(夫々5cm×32cm)中に充填した。夫々のカラム
は、加圧下に、順次ヘキサン(2.2L)および塩化メチレ
ン(1.2L)で洗い流された。このヘキサン洗浄液および
塩化メチレン洗浄液の夫々を真空で蒸発させて、夫々1
9.25g(残渣C)および6.35g(残渣D)を得た。
粗製タクサン混合物を含む残渣D(6.35g)を250mlの
酢酸エチル中に溶解し、例1に記載した方法に従ってセ
ライト(50g)上に吸着させた。得られた物質を、ヘキ
サン/アセトン(75:25)中で充填されたシリカゲル60
フラッシュカラム(160g,5cm×15cm,230−400メッシ
ュ、E.Merck社、1カラムの容量=500ml)にかけた。ア
セトンの比率を5%づつ増大させることにより、移動相
の極性をヘキサン/アセトン(55:45)まで徐々に増大
させた。加圧下に、100ml/5分の流速で画分を回収し
た。まず、1カラム容量のヘキサン/アセトン(75:2
5)で溶出して500mlの1画分を回収し、続いて2カラム
容量のヘキサン/アセトン(70:30)で溶出して夫々250
mlの4画分を回収し、2カラム容量のヘキサン/アセト
ン(65:35)で溶出して夫々250mlの4画分を回収し、1
カラム容量のヘキサン/アセトン(60:40)で溶出して
夫々250mlの2画分を回収し、1カラム容量のヘキサン
/アセトン(55:45)で溶出して夫々50mlの10画分を回
収した。回収した画分を、プレコートされたシリカゲル
G.UV254(Machinery Nagel,Duren)上での薄層クロマト
グラフィーによって試験した。ヘキサン/アセトン(6
0:40,500ml)およびヘキサン/アセトン(55:45,150m
l)で溶出された画分を合体し、真空中で乾固した(画
分E,0.427g)。クロロホルム中の5%メタノールを展開
系に用い、p−アニスアルデヒド/硫酸を可視化剤とし
て用いた薄層クロマトグラフィーによって、この画分中
に8種類の成分が同定された。タクソール/セファロマ
ニン混合物は、Rf値0.62の青灰色のスポットとして現れ
た。
画分Eは、シリカゲル60フラッシュカラム上で更に分
画された。物質(427mg)を1%メタノール/塩化メチ
レン(2ml)中に溶解し、1%メタノール/塩化メチレ
ン中で充填されたシリカゲル60カラム(55g,2cm×40cm,
230−400メッシュ、E.Merck社、1カラム容量=120ml)
にかけた。8ml/分の流速を与える低圧において、順次下
記の溶出溶媒を用いてカラムを溶出させた。即ち、1%
メタノール/塩化メチレン(2カラム容量、夫々12mlの
20画分)、1.5%メタノール/塩化メチレン(1カラム
容量、夫々12mlの10画分)、2%メタノール/塩化メチ
レン(1カラム容量、夫々12mlの10画分)、2.5%メタ
ノール/塩化メチレン(3カラム容量、夫々5mlの74画
分)である。これら画分は、上記で説明したと同じ展開
剤系および可視化剤系を用いた薄層クロマトグラフィー
でモニターされた。タクソール/セファロマニン混合物
は、2.5%メタノール/塩化メチレンで溶出された画分7
8−86中で同定された。これらを合体し、真空中で乾固
して残渣を得た(40.35mg、画分F)。HPLCで試験した
とき、この画分はセファロマニンと共にタクソールの存
在を示した。
画分F(40.35g)をメタノール中の20%酢酸エチル混
合溶媒1mlに溶解し、可溶化された画分Fを20%酢酸エ
チル/塩化メチレン混合溶媒中で充填されたシリカゲル
60フラッシュカラム(10g,1cm×32cm,230−400メッシ
ュ、E.Merck社、1カラム容量=21ml)にかけることに
よって、タクソールをセファロマニンから分離した。8m
l/分の流速を与える低圧において、順次下記の溶出溶媒
を用いてカラムを溶出させた。即ち、20%酢酸エチル/
塩化メチレン(2カラム容量、夫々11mlの4画分)、25
%酢酸エチル/塩化メチレン(1カラム容量、夫々10ml
の2画分)、30%酢酸エチル/塩化メチレン(1カラム
容量、夫々4mlの5画分)、35%酢酸エチル/塩化メチ
レン(2カラム容量、夫々4.5mlの9画分)、40%酢酸
エチル/塩化メチレン(1カラム容量、夫々3mlの7画
分)および45%酢酸エチル/塩化メチレン(2カラム容
量、夫々2mlの10画分)である。これら画分は、酢酸エ
チル/塩化メチレン(1:1)を展開溶媒に用い、p−ア
ニスアルデヒド/硫酸を可視化剤に用いた薄層クロマト
グラフィーによってモニターされた。HPLC分析により測
定すると、塩化メチレン中の45%酢酸エチルで溶出され
た画分35−50の中に、タクソール(26mg)が純粋な形で
得られた。
例 15:T.X media‘Nigra'の葉からの、固相仕上げ処理
を用いたタクソールの単離 T.X media‘Nigra'から切取った完全な小枝を、例4
(a)に記載したようにして納屋で乾燥した。この納屋
乾燥された完全な小枝(500g,例1の方法によって測定
された0.043%乾燥重量のタクソール含有量を示す)を
ウイリー・ミルで約60のメッシュサイズに粉砕し、95%
エタノール(8L)で浸出処理した。合体したエタノール
抽出液を、40℃を越えない温度において、ブキ・ロータ
リーエバポレータ上で減圧下に乾固した。
エタノール残渣(134.4g,第一残渣、残渣A)を、水
(約600ml)と下記容量の酢酸エチルとの間で分配させ
た:2×約1.2L、3×約600ml。酢酸エチル層を分離し、
合体し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。真空濾過を
用いて、乾燥剤を酢酸エチルから除去した。ブキ・ロー
タリーエバポレータを用いて酢酸エチル溶媒を蒸発さ
せ、第二残渣(44g、残渣B)を得た。
残渣Bは、約1部の水、9部のメタノール(500ml)
および2容量のヘキサン(1000ml)の二相混合液の間で
分配された。続いて、各相を反対の溶媒(100ml×5)
で洗浄し、洗浄したものを夫々の相について合体させ
た。合体されたヘキサン層を乾固して残渣(17.7g、残
渣C)を得、また合体された水/メタノール層を真空で
蒸発させて粗製タクサン混合物の残渣(31.1g、残渣
D)を得た。
残渣D(31.1g)を、塩化メチレン(300ml×4)を用
いて音波処理で洗浄した。塩化メチレン洗浄液を合体
し、真空で蒸発させて、残渣Dの塩化メチレン可溶部
(17.3g、残渣E、例1の方法で測定されたタクソール
含量167mg)を得た。残渣Dの塩化メチレン不溶部の重
量は13.8gで、例1の方法で測定したタクソール含量は2
0mgであった。
残渣E(17.3g)を酢酸エチル250ml中に溶解し、セラ
イト(30g)上に吸着させた。得られた物質を、ヘキサ
ン/アセトン(75:25)中で充填されたシリカゲル60フ
ラッシュカラム(315g,5cm×32cm,230−400メッシュ、
E.Merck社、1カラムの容量=600ml)にかけた。アセト
ンの比率を5%づつ増大させることにより、移動相の極
性をヘキサン/アセトン(45:55)まで徐々に増大させ
た。加圧下に、100ml/5分の流速で画分を回収した。ま
ず、2カラム容量のヘキサン/アセトン(70:30)で溶
出して8画分(300ml,100ml,125ml,200ml,160ml,190ml
および210ml)を回収し、続いて1カラム容量のヘキサ
ン/アセトン(65:35)で溶出して2画分(175mlおよび
300ml)を回収し、1カラム容量のヘキサン/アセトン
(60:40)で溶出して500mlの1画分を回収し、1カラム
容量のヘキサン/アセトン(50:50)で溶出して夫々100
mlの7画分を回収し、1カラム容量のヘキサン/アセト
ン(45:55)で溶出して夫々100mlの6画分を回収し、3
カラム容量の100%アセトンで溶出して夫々450mlの4画
分を回収した。回収した画分を、クロロホルム中の5%
メタノールを展開溶媒として用い、またp−アニスアル
デヒド/硫酸を可視化剤として用いて、プレコートされ
たシリカゲルG・UV254(Machinery Nagel,Duren)上で
の薄層クロマトグラフィーによって試験した。
ヘキサン/アセトン(55:45,100ml)およびヘキサン
/アセトン(50:50,450ml)で溶出された画分を合体
し、真空中で乾固した(画分F,1.61g)。
クロロホルム中の5%メタノールを展開系に用い、p
−アニスアルデヒド/硫酸を可視化剤として用いた薄層
クロマトグラフィーによって、この画分中に8種類の成
分が同定された。タクソール/セファロマニン混合物
は、Rf値0.62の青灰色のスポットとして現れた。
以上、本発明の幾つかの例を記載したが、本発明の方
法を利用した他の態様を与えるように、基本的な構成を
変更し得ることは明らかである。従って、本発明の範囲
は例示として記載した特定の態様によってではなく、請
求の範囲によって定義されるべきものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エルソーリー、マームード・エー アメリカ合衆国、ミシシッピー州 38655、オックスフォード、シーラ・ド ライブ 41 (72)発明者 マッケスニー、ジェイムズ・デー アメリカ合衆国、ミシシッピー州 38627、エッタ、ボックス 340、ルート 1 (56)参考文献 特開 昭63−30479(JP,A) 米国特許4206221(US,A) Planta Med.Vol.56, p.293−294(1990) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 305/14

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イチイ植物からタクサン類を得る方法であ
    って: (a)生きたイチイ植物から、葉が幹についている本来
    の刈取物を分離することと; (b)工程(a)の本来の刈取物を20℃〜70℃の温度で
    乾燥して、乾燥した植物素材を形成することと; (c)工程(b)の乾燥した植物素材を、該乾燥植物素
    材からタクサン類を抽出するために充分な時間だけ有機
    溶媒に接触させる(前記植物素材の前記有機溶媒に対す
    る重量:容積比は1:8〜1:12である)ことと; (d)工程(c)で形成されたタクサン含有抽出物を蒸
    発させて残渣を形成し、該残渣を水相と有機溶媒相との
    間で分画して、タクサン含有有機相および極性水相から
    なる2相溶液を形成することと; (e)前記タクサン含有有機相から前記極性水層を除去
    することと; (f)工程(e)のタクサン含有有機相を蒸発させて、
    第二のタクサン含有残渣を形成することと; (g)工程(f)の第二のタクサン含有残渣から個々の
    タクサン類を分離することと; (h)工程(g)の個々のタクサン類を回収することと
    を具備する方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法であって、工程
    (c)の前に、前記乾燥した植物素材をヘキサン、ペン
    タン、石油エーテル、イソオクタン、およびこれらの混
    合物からなる群から選択される脱脂剤と接触させる方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の方法であって:更に、 (1)工程(e)のタクサン含有有機相を、無水硫酸ナ
    トリウム、無水硫酸マグネシウム、4オングストローム
    の分子篩、塩化カルシウムおよびこれらの混合物から選
    択される乾燥剤と接触させることと; (2)工程(1)のタクサン含有有機相から乾燥剤を除
    去することを具備する方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の方法であって:更に、 (1)工程(f)の第二のタクサン含有残渣を有機溶媒
    中に溶解して、タクサン含有溶液を形成することと; (2)工程(1)のタクサン含有溶液を、シリカゲル、
    フロリジル、アルミナおよび珪藻土からなる群から選択
    される固相支持体と接触させて、該固相支持体に吸着さ
    れた工程(1)のタクサン含有溶液の混合物を形成する
    ことと; (3)工程(2)の混合物から前記有機溶媒を蒸発させ
    て、乾燥したタクサン残渣で被覆された固相支持体を形
    成することと; (4)続いて、工程(1)のタクサン含有溶液の実質的
    に全てのタクサン類が極性有機溶媒中に含まれるように
    するために、前記該乾燥したタクサン残渣で被覆された
    固相支持体を、最初に非極性の有機溶媒で溶出させた
    後、極性の有機溶媒で溶出させることと; (5)工程(g)において個々のタクサン類を分離する
    前に、工程(4)の極性有機溶媒を蒸発させて、第三の
    タクサン含有残渣を形成することとを具備する方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の方法であって、工程
    (1)の有機溶媒が、メタノール、酢酸エチル、並びに
    メタノールおよび酢酸エチルの組み合わせからなる群か
    ら選択され;工程(4)の非極性有機溶媒は、ヘキサ
    ン、石油エーテルおよびイソオクタンからなる群から選
    択され;工程(4)の極性有機溶媒は、アセトン、酢酸
    エチル、エーテル、メチル−t−ブチルエーテル、塩化
    メチレン、クロロホルムおよびこれらの混合物からなる
    群から選択される方法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の方法であって:更に、 (1)工程(f)の第二のタクサン含有残渣を、水およ
    び極性有機溶媒を含有する水性混合物中に溶解して、タ
    クサンを含有する水性の極性有機混合物を形成すること
    と; (2)工程(1)のタクサンを含有する水性の極性有機
    混合物を、非極性有機溶媒と混合して、タクサンを含有
    する水性の極性有機相および非極性有機相からなる2相
    溶液を形成することと; (3)工程(2)の非極性有機相から、タクサンを含有
    する水性の極性有機相を分離することと; (4)工程(g)において個々のタクサン類を分離する
    前に、工程(3)のタクサンを含有する水性の極性有機
    相を蒸発させて、第三のタクサン含有残渣を形成するこ
    とと;
  7. 【請求項7】請求項6に記載の方法であって:工程
    (1)の極性有機溶媒はメタノール、エタノール、イソ
    プロパノールおよびアセトニトリルからなる群から選択
    され;工程(2)の非極性有機溶媒は、ヘキサン、ペン
    タン、石油エーテル、ヘプタン、イソオクタンおよびこ
    れらの混合物からなる群から選択される方法。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の方法であって、工程
    (g)における分離は結晶化によって行われる方法。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の方法であって、工程
    (g)における分離は正常相クロマトグラフィーによっ
    て行われる方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の方法であって:前記正
    常相クロマトグラフィーは、 (1)工程(f)の第二のタクサン含有残渣を有機溶媒
    中に溶解して、タクサン含有溶液を形成することと; (2)工程(1)のタクサン含有溶液を、シリカゲル、
    フロリジル、アルミナおよび珪藻土からなる群から選択
    される固相支持体と接触させて、混合物を形成すること
    と; (3)工程(2)の混合物から前記有機溶媒を蒸発させ
    て、乾燥したタクサン残渣で被覆された固相支持体を形
    成することと; (4)前記乾燥したタクサン残渣で被覆された固相支持
    体を、シリカゲル、フロリジル、アルミナまたは珪藻土
    からなる固相支持体を含む正常相クロマトグラフィーカ
    ラムにロードすることと; (5)前記乾燥したタクサン残渣で被覆された固相支持
    体をロードした正常相クロマトグラフィーカラムに、非
    極性溶媒および極性溶媒の混合物を含む移動相を繰り返
    し通過させ、その各通過毎に、非極性溶媒に対する極性
    溶媒の比率を高めることにより前記移動相の極性を増大
    させることと; (6)前記正常相クロマトグラフィーカラムから、前記
    タクサン類を分離された画分として別々に溶出すること
    と; (7)工程(6)の画分から個々のタクサン類を回収す
    ることとを具備する方法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の方法であって:工程
    (1)の有機溶媒はエーテル、塩化メチレン、メタノー
    ル、クロロホルム、酢酸エチルおよびアセトンからなる
    群から選択され;工程(5)の非極性溶媒は、ヘキサ
    ン、石油エーテルおよびイソオクタンからなる群から選
    択され;工程(5)の極性溶媒は、アセトン、酢酸エチ
    ル、エーテル、メチル・t−ブチルエーテル、塩化メチ
    レン、メタノールおよびクロロホルムからなる群から選
    択される方法。
  12. 【請求項12】請求項10に記載の方法であって、前記正
    常相クロマトグラフィーは加圧下で行われる方法。
  13. 【請求項13】請求項10に記載の方法であって、前記正
    常相クロマトグラフィーカラムはシリカゲルを含む方
    法。
  14. 【請求項14】請求項10に記載の方法であって、下記の
    工程を具備した更なる精製によって、セファロマニンか
    らパクリタクセルが分離される方法: (i)工程(7)から得られたパクリタクセルおよびセ
    ファロマニンを含有する何れかの画分を、正常相クロマ
    トグラフィーカラムにロードするために適した移動相の
    中に溶解して、タクサン含有溶液を形成する工程; (ii)工程(i)で得たタクサン含有溶液を、正常相ク
    ロマトグラフィーカラムにロードする工程; (iii)前記タクサン含有溶液をロードした正常相クロ
    マトグラフィーカラムに移動相を繰り返し通過させ、そ
    の際に、各通過毎に前記移動相の溶出力を増大させる工
    程; (iv)前記正常相クロマトグラフィーカラムから、パク
    リタクセルおよびセファロマニンを、分離した画分とし
    て別々に溶出させる工程;および (v)工程(iv)の画分からパクリタクセルおよびセフ
    ァロマニンを回収する工程。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の方法であって:パクリ
    タクセルおよびセファロマニンを含有する工程(i)の
    画分は、酢酸エチル約20%と塩化メチレン約80%の混合
    物に溶解されてタクサン含有溶液が形成され;工程(ii
    i)の移動相は酢酸エチルおよび塩化メチレンを含有
    し;工程(iii)の移動相における酢酸エチルの塩化メ
    チレンに対する比率は、約20:80から出発して約50:50ま
    で増大される方法。
  16. 【請求項16】請求項9〜14の何れか1項に記載の方法
    であって、列記した何れのクロマトグラフィー工程も4
    回繰り返される方法。
  17. 【請求項17】請求項1〜14の何れか1項に記載の方法
    であって、前記イチイ植物が装飾用イチイ植物の栽培変
    種である方法。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の方法であって、前記装
    飾用イチイ植物の栽培変種が、T.X media‘Henryi'、T.
    X media‘Halloran'、T.X media‘Hatfield'、T.X medi
    a‘Nigra'、T.X media‘Densiformis'、T.X media‘Hic
    ksii'、T.X media‘Dark Green Spreader'、T.X media
    ‘Runyan'、T.X media‘Brownii'、T.X media‘Wardi
    i'、T.X media‘Tauntonii'、T.X media‘Fairview'、
    T.cuspidata‘Brevifolia'、T.cuspidata、およびT.cus
    pidata‘Sprader'からなる群より選ばれる方法。
  19. 【請求項19】請求項18に記載の方法であって、前記乾
    燥した植物素材が乾燥した葉だけを含むように、前記本
    来の刈取物を乾燥させた後に、乾燥した本来の刈取物の
    乾燥した葉が、乾燥した本来の刈取物の乾燥した幹から
    分離される方法。
  20. 【請求項20】請求項18および19の何れか1項に記載の
    方法であって、前記乾燥した植物素材が40〜80メッシュ
    の粒子サイズに粉砕される方法。
  21. 【請求項21】請求項20に記載の方法であって、前記乾
    燥した植物素材が60メッシュの粒子サイズに粉砕される
    方法。
  22. 【請求項22】請求項1に記載の方法であって、前記工
    程(c)における接触が、前記有機溶媒中に浸漬しなが
    ら前記植物素材を撹拌することによって促進される方
    法。
  23. 【請求項23】請求項1、2、22または27の何れか1項
    における工程(a)〜(e)を具備する方法に従って得
    られた、タクサン類に富む組成物。
  24. 【請求項24】タクサン類の供給源として使用できる乾
    燥植物素材であって、請求項1における工程(a)〜
    (b)を具備する方法に従って得ることができる植物素
    材。
  25. 【請求項25】請求項1〜3、22または28の何れか1項
    における工程(a)〜(f)を具備した方法に従って得
    られた、タクサン類を含有する植物素材からの粗製タク
    サン類混合物。
  26. 【請求項26】請求項1における工程(a)〜(f)を
    具備した方法に従って得ることが可能な粗製タクサン類
    混合物であって、パクリタクセル、セファロマニン、デ
    スアセチルセファロマニン、バッカチンIII、10−デス
    アセチルバッカチンIIIおよび10−デスアセチルパクリ
    タクセルからなる群から選択されるタクサン類を含有す
    る粗製タクサン類混合物。
  27. 【請求項27】請求項1における工程(a)〜(e)を
    具備する方法であって、工程(c)の有機溶媒はエタノ
    ール、アセトン、酢酸エチル、塩化メチレン、メタノー
    ル、メチルエーテルケトン、メチルイソプロピルケト
    ン、メチル−t−ブチルエーテルおよびそれらの混合物
    からなる群から選択される方法。
  28. 【請求項28】請求項1における工程(a)〜(f)を
    具備する方法であって、工程(c)の有機溶媒は、エタ
    ノール、アセトン、酢酸エチル、塩化メチレン、メタノ
    ール、メチルエーテルケトン、メチルイソプロピルケト
    ン、メチル−t−ブチルエーテルおよびそれらの混合物
    からなる群から選択される方法。
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