JP3222225U - 焼菓子 - Google Patents
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Abstract
【課題】グルテンフリーであり、しかも和菓子のようにホロホロとほどける独特の食感を備えた焼菓子を提供する。【解決手段】焼菓子用生地を焼成して形成された焼菓子である。この焼菓子用生地は、予め乾燥処理された生餡と、米粉と、バターと、グラニュー糖と、米澱粉と、を含む。また、焼成前の生地は、生餡の含有量が15重量%〜35重量%、米粉の含有量が15重量%〜35重量%である。生餡は、原料が白インゲンであり、糖類は、グラニュー糖であることが好ましい。【選択図】図1
Description
この考案は、焼き菓子に関する。より詳細には、グルテンフリーの焼菓子であって、生餡を使用し、和菓子のようにホロホロとほどける独特の食感を備えた焼菓子に関する。
従来、パンや洋菓子の原材料として小麦粉が使用されてきた。一方、小麦アレルギーの人でも食すことができ、しかも小麦粉にはない食感を有するパンや洋菓子を製造できるとして小麦粉の代わりに米粉を使用したパンや洋菓子も開発されている。例えば、特許文献1に開示の発明によれば、米粉の使用によってサクサクとした食感を有する焼菓子が提供される。
ところで、従来の焼菓子には、和菓子のようにホロホロとした食感を有するものがなかった。和菓子が有するホロホロとした食感は、その原材料に含まれる餡の中の餡粒子によるところが大きい。餡粒子は、餡の原料であるアズキ、インゲンマメ、ソラマメ、エンドウマメといった豆類が煮られることにより、その細胞内に存在するタンパク質が加熱によって澱粉を包み込むように凝固して形成される。餡粒子が形成される豆類は、タンパク質約20%と澱粉約55%であるのに対し、米は大部分が澱粉質である。米の澱粉質は、加熱により容易に糊化するという特性があるため、餡粒子を形成することができず、餡の原料とはならなかった。したがって、従来の米粉を使用した焼菓子では、和菓子のようなホロホロとした食感を得られなかった。
そこで、本考案が解決しようとする課題は、グルテンフリーであり、しかも和菓子のようにホロホロとほどける独特の食感を備えた焼菓子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本考案に係る焼菓子は、
焼菓子用生地を焼成して形成された焼菓子であって、
焼成前の前記生地は、
乾燥処理された生餡と、米粉と、油脂と、糖類と、澱粉と、を含み、
前記生餡の含有量が、15重量%〜35重量%であり、
前記米粉の含有量が、15重量%〜35重量%であることを特徴とする。
焼菓子用生地を焼成して形成された焼菓子であって、
焼成前の前記生地は、
乾燥処理された生餡と、米粉と、油脂と、糖類と、澱粉と、を含み、
前記生餡の含有量が、15重量%〜35重量%であり、
前記米粉の含有量が、15重量%〜35重量%であることを特徴とする。
上記焼菓子は、好ましくは、
焼成前の前記生地が、前記油脂を30重量%〜40重量%含んでいる。
焼成前の前記生地が、前記油脂を30重量%〜40重量%含んでいる。
上記焼菓子は、好ましくは、
前記澱粉が、米澱粉であって、
焼成前の前記生地が、前記米澱粉を3重量%〜8重量%含んでいる。
前記澱粉が、米澱粉であって、
焼成前の前記生地が、前記米澱粉を3重量%〜8重量%含んでいる。
上記焼菓子は、好ましくは、
焼成前の前記生地が、前記糖類を10重量%〜15重量%含んでいる。
焼成前の前記生地が、前記糖類を10重量%〜15重量%含んでいる。
上記焼菓子は、好ましくは、
前記生餡の原料が、澱粉とタンパク質との含有比が2:1〜3:1である豆類である。
前記生餡の原料が、澱粉とタンパク質との含有比が2:1〜3:1である豆類である。
上記焼菓子は、好ましくは、
前記生餡が、原料が白インゲンであり、
前記油脂が、バターであり、
前記糖類が、グラニュー糖である。
前記生餡が、原料が白インゲンであり、
前記油脂が、バターであり、
前記糖類が、グラニュー糖である。
上記焼菓子は、例えば、
ボール形状であって、表面にまぶされた取り粉をさらに備える。
ボール形状であって、表面にまぶされた取り粉をさらに備える。
本考案に係る焼菓子は、グルテンフリーであり、しかも和菓子のようにホロホロとほどける独特の食感を備える。
以下、添付図面を参照して、本考案に係る焼菓子の一実施例について説明する。
<焼菓子>
図1に示すとおり、本実施例に係る焼菓子は、焼菓子用生地を焼成してボール状に形成されたクッキーである。焼菓子用生地は、生餡と、米粉と、バターと、グラニュー糖と、米澱粉と、を含んでいる。
図1に示すとおり、本実施例に係る焼菓子は、焼菓子用生地を焼成してボール状に形成されたクッキーである。焼菓子用生地は、生餡と、米粉と、バターと、グラニュー糖と、米澱粉と、を含んでいる。
生餡は、焼成前の生地に15重量%〜35重量%含まれている。生餡の原料は、白いんげん豆、小豆、空豆、えんどう豆といった豆類(以下「原料豆」という)である。原料豆は、餡粒子が適切に生成されるために、澱粉とタンパク質との含有比が2:1〜3:1であることが好ましい。
生餡の製造方法としては、まず、この原料豆に十分に水を吸収させた後、原料豆を多量の水の中で加熱する。この加熱中に餡粒子が生成される。その後、原料豆を機械的に分離、精製、脱水することにより、生餡を生成する。生餡は、生地に混ぜ合わされる前に予め乾燥処理されている。
米粉は、焼成前の生地に15重量%〜35重量%含まれている。米粉は、焼菓子の気泡を潰してしまわないように細かく揃った粒子であることが好ましい。したがって、米粉は、製菓用に細かく加工されたものが好ましい。
バターは、焼成前の生地に30重量%〜40重量%含まれている。バターは、無塩バターが好ましい。
グラニュー糖は、焼成前の生地に3重量%〜8重量%含まれている。グラニュー糖は、ダマになりにくく、溶けやすい細目グラニュー糖が好ましい。
米澱粉は、焼成前の生地に3重量%〜7重量%含まれている。米澱粉は、小麦澱粉や馬鈴薯澱粉と比較して粒子が細かいため、ダマになりにくいので好ましい。また、米澱粉は、口溶けがよくなるように、粒子が細かく、かつ、粒子径が揃うよう加工されていることが好ましい。
焼菓子は、焼菓子用生地に上記原材料が上記重量%含まれていることにより、和菓子のようにホロホロとほどける独特の食感を備える。
図1に示すように、焼菓子は、焼成された生地の表面にまぶされた取り粉をさらに備える。取り粉は、例えば、粉砂糖でもよい。この粉砂糖は、冷蔵しても泣かず(溶けず)サラサラした美しい状態を保つように予め加工されたものが好ましい。
取り粉は、さらに、粉状のフレーバーを含んでもよい。フレーバーは、例えば、抹茶、きな粉、フランボワーズ、アールグレイ、レモン、ココナッツ、チョコ、柚子、黒糖、桜のうちのいずれかでもよい。
例えば、フレーバーがレモンの場合、焼菓子は、レモンのさわやかな香りと酸味を生餡およびバターの風味とともに有することができる。
<焼菓子の製造方法>
次に、焼菓子の製造方法について説明する。
次に、焼菓子の製造方法について説明する。
(1)バターをミキサーで撹拌し、グラニュー糖を加え、白っぽくなるまで混ぜ合わせる。バターを溶かさずに混ぜ合わせることにより、バターの風味を保持することができる。
(2)さらに、予め乾燥処理し篩っておいた生餡を加えて混ぜ合わせる。
(3)さらに、予め篩っておいた米粉、米澱粉を数回に分けて混ぜ合わせる。
(4)生地がまとまったら容器に入れ、冷蔵庫で冷蔵する。
(5)その後、機械または手作業により、生地を適度な大きさ(例えば、7gの生地からなる大きさ)でボール状に丸める。一旦冷蔵しておくことにより、バターが溶けて風味が損なわれることを防止することができる。
(6)丸めた生地を、数時間冷凍庫で寝かせた後、焼成する。この手法により、焼成する際に素材の風味が損なわれず、しかもボール状の形状を保持することができる。
(7)焼成後、5分ほど、常温で冷やした後、焼成された生地に取り粉をまぶす。一度、冷やすことにより、取り粉をまぶす際にも焼菓子の形状を保持することができる。
(8)ブラストチラーにて冷却後、さらに取り粉をまぶす。
焼菓子は、上記原材料を含むとともに上記工程によって製造されることにより、独特のホロホロとした食感と素朴なのに新しい味わいを備える。これにより、焼菓子は、洋菓子でもあり和菓子でもあるような新感覚を提供することができる。
以上、本考案の一実施例について説明したが、本考案は、上記実施例に限定されるものではない。
(1)焼菓子用生地は、さらに、きな粉を含んでいてもよい。この場合、フレーバーもきな粉であることが好ましい。
(2)焼菓子用生地は、さらに、抹茶を含んでいてもよい。この場合、フレーバーも抹茶であることが好ましい。
図2に示すとおり、焼菓子用生地に含まれる原材料とフレーバーの色とに基づいて、色とりどりのクッキーが提供される。また、焼菓子用生地に含まれる原材料とフレーバーの種類に基づいて、様々な香りと味を提供することもできる。
Claims (7)
- 焼菓子用生地を焼成して形成された焼菓子であって、
焼成前の前記生地は、
乾燥処理された生餡と、米粉と、油脂と、糖類と、澱粉と、を含み、
前記生餡の含有量は、15重量%〜35重量%であり、
前記米粉の含有量は、15重量%〜35重量%である
ことを特徴とする焼菓子。 - 焼成前の前記生地は、前記油脂を30重量%〜40重量%含んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載の焼菓子。 - 前記澱粉は、米澱粉であって、
焼成前の前記生地は、前記米澱粉を3重量%〜8重量%含んでいる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の焼菓子。 - 焼成前の前記生地は、前記糖類を10重量%〜15重量%含んでいる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼菓子。 - 前記生餡の原料は、澱粉とタンパク質との含有比が2:1〜3:1である豆類である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼菓子。 - 前記生餡は、原料が白インゲンであり、
前記油脂は、バターであり、
前記糖類は、グラニュー糖である
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の焼菓子。 - ボール形状であって、表面にまぶされた取り粉をさらに備える
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の焼菓子。
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JP2019001597U JP3222225U (ja) | 2019-05-08 | 2019-05-08 | 焼菓子 |
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JP (1) | JP3222225U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021095284A1 (ja) * | 2019-11-12 | 2021-05-20 | 長岡香料株式会社 | 乳代替ミックス粉 |
-
2019
- 2019-05-08 JP JP2019001597U patent/JP3222225U/ja active Active
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WO2021095284A1 (ja) * | 2019-11-12 | 2021-05-20 | 長岡香料株式会社 | 乳代替ミックス粉 |
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