JP3222200B2 - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッドInfo
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- JP3222200B2 JP3222200B2 JP13902092A JP13902092A JP3222200B2 JP 3222200 B2 JP3222200 B2 JP 3222200B2 JP 13902092 A JP13902092 A JP 13902092A JP 13902092 A JP13902092 A JP 13902092A JP 3222200 B2 JP3222200 B2 JP 3222200B2
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- Japan
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- electrode
- resistor
- thermal head
- heating
- resistors
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリや画像記
録装置などに用いられるサーマルヘッドに関する。
録装置などに用いられるサーマルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のサーマルヘッド60の電
気的構成を示す回路図である。サーマルヘッド60は、
ヘッド基板部61とプリント基板部62などから構成さ
れており、ヘッド基板部61には、記録画像の画素に対
応した複数の発熱抵抗体R1〜Rn(ただし、nは自然
数。以下同じ)と、各発熱抵抗体R1〜Rnの一端と接
続される複数のスイッチング素子T1〜Tnおよびこれ
らを所定のタイミングで駆動する駆動回路64から成る
駆動集積回路63と、各発熱抵抗体R1〜Rnの他端を
互いに接続する第1電極71aと、各スイッチング素子
T1〜Tnの他端を互いに接続する第2電極72aと、
駆動集積回路64を制御する信号が伝わる信号電極81
aとが形成されている。プリント基板部62には、ヘッ
ド基板部61の第1電極71a、第2電極72aおよび
信号電極81aがそれぞれ接続される第1電極71b、
第2電極72bおよび信号電極81bと、第1電極71
bと第2電極72bとの間に接続されたノイズ吸収用の
コンデンサCAとが形成されている。
気的構成を示す回路図である。サーマルヘッド60は、
ヘッド基板部61とプリント基板部62などから構成さ
れており、ヘッド基板部61には、記録画像の画素に対
応した複数の発熱抵抗体R1〜Rn(ただし、nは自然
数。以下同じ)と、各発熱抵抗体R1〜Rnの一端と接
続される複数のスイッチング素子T1〜Tnおよびこれ
らを所定のタイミングで駆動する駆動回路64から成る
駆動集積回路63と、各発熱抵抗体R1〜Rnの他端を
互いに接続する第1電極71aと、各スイッチング素子
T1〜Tnの他端を互いに接続する第2電極72aと、
駆動集積回路64を制御する信号が伝わる信号電極81
aとが形成されている。プリント基板部62には、ヘッ
ド基板部61の第1電極71a、第2電極72aおよび
信号電極81aがそれぞれ接続される第1電極71b、
第2電極72bおよび信号電極81bと、第1電極71
bと第2電極72bとの間に接続されたノイズ吸収用の
コンデンサCAとが形成されている。
【0003】このようなサーマルヘッド60において、
外部からスイッチSWを介して電源PSを第1電極71
bおよび第2電極72bに接続するとともに、信号制御
回路80からの出力信号を信号電極81bに供給するこ
とによって、画像信号に対応して各発熱抵抗体R1〜R
nを選択的に発熱させて、サーマルヘッドに密着する感
熱紙や熱転写フィルムを加熱し印字している。
外部からスイッチSWを介して電源PSを第1電極71
bおよび第2電極72bに接続するとともに、信号制御
回路80からの出力信号を信号電極81bに供給するこ
とによって、画像信号に対応して各発熱抵抗体R1〜R
nを選択的に発熱させて、サーマルヘッドに密着する感
熱紙や熱転写フィルムを加熱し印字している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のサーマルヘッド
60では、駆動回路64がノイズの影響を受けて誤動作
して発熱抵抗体の過熱や破壊が生じたり、空気中の水分
や感熱紙上の電解質がヘッド基板部61に付着すること
によって電極腐食が生ずることを防止するため、印字動
作を行わない待機時にスイッチSWを遮断状態にしてい
る。したがって、コンデンサCAに充電された電荷が、
ヘッド基板部やプリント基板部の高絶縁抵抗を介してゆ
っくりと放電されるため、スイッチSWの遮断後は、一
定の電圧が第1電極71a,71bと第2電極72a,
72bとの間に長時間にわたって印加され続け、ヘッド
基板部61の各電極の腐食がさらに加速されるという課
題がある。
60では、駆動回路64がノイズの影響を受けて誤動作
して発熱抵抗体の過熱や破壊が生じたり、空気中の水分
や感熱紙上の電解質がヘッド基板部61に付着すること
によって電極腐食が生ずることを防止するため、印字動
作を行わない待機時にスイッチSWを遮断状態にしてい
る。したがって、コンデンサCAに充電された電荷が、
ヘッド基板部やプリント基板部の高絶縁抵抗を介してゆ
っくりと放電されるため、スイッチSWの遮断後は、一
定の電圧が第1電極71a,71bと第2電極72a,
72bとの間に長時間にわたって印加され続け、ヘッド
基板部61の各電極の腐食がさらに加速されるという課
題がある。
【0005】本発明は、前述した課題を解決するため、
印字動作を行わない待機時において、ヘッド基板部61
の各電極に一定の電圧が長時間にわたって印加すること
を防ぐサーマルヘッドを提供することである。
印字動作を行わない待機時において、ヘッド基板部61
の各電極に一定の電圧が長時間にわたって印加すること
を防ぐサーマルヘッドを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の発熱抵
抗体と、各発熱抵抗体の一端に接続される複数のスイッ
チング素子と、各発熱抵抗体の他端を互いに接続する第
1電極と、各スイッチング素子の他端を互いに接続する
第2電極と、第1電極と第2電極との間に接続されたコ
ンデンサとを備えたサーマルヘッドにおいて、前記第1
電極と前記第2電極との間に、前記発熱抵抗体と同一材
料かつ同一厚みの抵抗が接続され、各発熱抵抗体とコン
デンサと抵抗とが並列接続されていることを特徴とする
サーマルヘッドである。
抗体と、各発熱抵抗体の一端に接続される複数のスイッ
チング素子と、各発熱抵抗体の他端を互いに接続する第
1電極と、各スイッチング素子の他端を互いに接続する
第2電極と、第1電極と第2電極との間に接続されたコ
ンデンサとを備えたサーマルヘッドにおいて、前記第1
電極と前記第2電極との間に、前記発熱抵抗体と同一材
料かつ同一厚みの抵抗が接続され、各発熱抵抗体とコン
デンサと抵抗とが並列接続されていることを特徴とする
サーマルヘッドである。
【0007】また本発明は、前記複数の発熱抵抗体と前
記抵抗とが同一の基板上に形成されていることを特徴と
する。また本発明は、前記抵抗の抵抗値が前記発熱抵抗
体の抵抗値の10倍以上であることを特徴とする。
記抵抗とが同一の基板上に形成されていることを特徴と
する。また本発明は、前記抵抗の抵抗値が前記発熱抵抗
体の抵抗値の10倍以上であることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従えば、サーマルヘッドへの電力供給
が中断した場合、第1電極と第2電極との間に接続され
たコンデンサに充電された電荷が、第1電極と第2電極
との間に接続された抵抗を介して速やかに放電される。
また、抵抗の材料および厚みを発熱抵抗体と一致させる
ことによって、発熱抵抗体と同一工程で形成できるた
め、製造コストの上昇を抑えてサーマルヘッドの生産性
を高く維持することができる。
が中断した場合、第1電極と第2電極との間に接続され
たコンデンサに充電された電荷が、第1電極と第2電極
との間に接続された抵抗を介して速やかに放電される。
また、抵抗の材料および厚みを発熱抵抗体と一致させる
ことによって、発熱抵抗体と同一工程で形成できるた
め、製造コストの上昇を抑えてサーマルヘッドの生産性
を高く維持することができる。
【0009】また、複数の発熱抵抗体と抵抗とを同一基
板上に形成することによって、発熱抵抗体と同一マスク
で形成できるため、製造コストの上昇を抑えてサーマル
ヘッドの生産性を高く維持することができる。また、該
抵抗の抵抗値が、発熱抵抗体の抵抗値の10倍以上であ
ることによって、迅速な放電を維持しながら、通電中に
おいて該抵抗での電力消費を軽減することができる。
板上に形成することによって、発熱抵抗体と同一マスク
で形成できるため、製造コストの上昇を抑えてサーマル
ヘッドの生産性を高く維持することができる。また、該
抵抗の抵抗値が、発熱抵抗体の抵抗値の10倍以上であ
ることによって、迅速な放電を維持しながら、通電中に
おいて該抵抗での電力消費を軽減することができる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例であるサーマルヘ
ッド10の電気的構成を示す回路図である。サーマルヘ
ッド10は、ヘッド基板部11とプリント基板部12な
どから構成されており、ヘッド基板部11には、記録画
像の画素に対応した複数の発熱抵抗体R1〜Rnと、各
発熱抵抗体R1〜Rnの一端と接続される複数のスイッ
チング素子T1〜Tnおよびこれらを所定のタイミング
で駆動する駆動回路14から成る駆動集積回路13と、
各発熱抵抗体R1〜Rnの他端を互いに接続する第1電
極21aと、各スイッチング素子T1〜Tnの他端を互
いに接続する第2電極22aと、駆動集積回路13を制
御する信号が伝わる信号電極31aと、第1電極21a
と接続電極23aとの間に接続される抵抗RAとが形成
されている。プリント基板部12には、ヘッド基板部1
1の第1電極21a、第2電極22a、接続電極23a
および信号電極31aがそれぞれ接続される第1電極2
1bと、第2電極22b、接続電極23bおよび信号電
極31bと、第1電極21bと第2電極22bとの間に
接続されたノイズ吸収用のコンデンサCAが形成され
る。各発熱抵抗体R1〜RnとコンデンサCAと抵抗R
Aとは並列接続されている。
ッド10の電気的構成を示す回路図である。サーマルヘ
ッド10は、ヘッド基板部11とプリント基板部12な
どから構成されており、ヘッド基板部11には、記録画
像の画素に対応した複数の発熱抵抗体R1〜Rnと、各
発熱抵抗体R1〜Rnの一端と接続される複数のスイッ
チング素子T1〜Tnおよびこれらを所定のタイミング
で駆動する駆動回路14から成る駆動集積回路13と、
各発熱抵抗体R1〜Rnの他端を互いに接続する第1電
極21aと、各スイッチング素子T1〜Tnの他端を互
いに接続する第2電極22aと、駆動集積回路13を制
御する信号が伝わる信号電極31aと、第1電極21a
と接続電極23aとの間に接続される抵抗RAとが形成
されている。プリント基板部12には、ヘッド基板部1
1の第1電極21a、第2電極22a、接続電極23a
および信号電極31aがそれぞれ接続される第1電極2
1bと、第2電極22b、接続電極23bおよび信号電
極31bと、第1電極21bと第2電極22bとの間に
接続されたノイズ吸収用のコンデンサCAが形成され
る。各発熱抵抗体R1〜RnとコンデンサCAと抵抗R
Aとは並列接続されている。
【0011】このようなサーマルヘッド10において、
外部からスイッチSWを介して電源PSを第1電極21
bおよび第2電極22bに接続するとともに、信号制御
回路30からの出力信号を信号電極31bに供給するこ
とによって、画像信号に対応して各発熱抵抗体R1〜R
nを選択的に発熱させて、サーマルヘッド10に密着す
る感熱紙や熱転写フィルムを加熱し印字している。印字
動作を行わない待機時には、スイッチSWが遮断され、
コンデンサCAに充電された電荷は抵抗RAを介して速
やかに放電される。
外部からスイッチSWを介して電源PSを第1電極21
bおよび第2電極22bに接続するとともに、信号制御
回路30からの出力信号を信号電極31bに供給するこ
とによって、画像信号に対応して各発熱抵抗体R1〜R
nを選択的に発熱させて、サーマルヘッド10に密着す
る感熱紙や熱転写フィルムを加熱し印字している。印字
動作を行わない待機時には、スイッチSWが遮断され、
コンデンサCAに充電された電荷は抵抗RAを介して速
やかに放電される。
【0012】図2は本発明の一実施例であるサーマルヘ
ッド10の構成を示す斜視図であり、図3はその側面図
である。ヘッド基板部11とプリント基板部12は、接
着剤51によってアルミニウムなどから成る放熱器50
に固定され、ヘッド基板部11の第1電極21a、第2
電極22a、接続電極23aおよび信号電極31aと、
プリント基板部12の第1電極21b、第2電極22
b、接続電極23bおよび信号電極31bとが半田付け
などによりそれぞれ接続される。ヘッド基板部11に
は、走査線1に沿って複数の発熱抵抗体R1〜Rnが形
成されており、各発熱抵抗体R1〜Rnに流れる電流を
制御する複数の駆動集積回路13が樹脂15で被包され
ている。プリント基板部12には、電源PSや信号制御
回路30を接続するためのコネクタ32と、第1電極2
1bと第2電極22bとの間に接続されたコンデンサC
Aが固定されている。
ッド10の構成を示す斜視図であり、図3はその側面図
である。ヘッド基板部11とプリント基板部12は、接
着剤51によってアルミニウムなどから成る放熱器50
に固定され、ヘッド基板部11の第1電極21a、第2
電極22a、接続電極23aおよび信号電極31aと、
プリント基板部12の第1電極21b、第2電極22
b、接続電極23bおよび信号電極31bとが半田付け
などによりそれぞれ接続される。ヘッド基板部11に
は、走査線1に沿って複数の発熱抵抗体R1〜Rnが形
成されており、各発熱抵抗体R1〜Rnに流れる電流を
制御する複数の駆動集積回路13が樹脂15で被包され
ている。プリント基板部12には、電源PSや信号制御
回路30を接続するためのコネクタ32と、第1電極2
1bと第2電極22bとの間に接続されたコンデンサC
Aが固定されている。
【0013】図4は図2中のA領域における電極形状を
示す部分拡大図であり、図5はそのC−C線に沿ったヘ
ッド基板部11の部分断面図である。ヘッド基板部11
の製造方法を、図5を参照しながら説明すると、アルミ
ナAl2O3などの電気絶縁性基板2の上に、ガラスなど
の蓄熱層3を全面に形成して、その上に窒化タンタルT
a3N4などの発熱抵抗体層4を全面に形成し、さらにそ
の上に個別電極5aおよび共通電極5bの元となるアル
ミニウムなどからなる電極層を全面に形成する。次に、
図4に示す電極形状を有する第1のマスクを用いてレジ
ストを形成して、該電極層および発熱抵抗体層4をエッ
チングし、該レジストを除去した後、図4に示す斜線部
を開口部とする第2のマスクを用いてレジストを再び形
成して、斜線部の電極層のみをエッチングして除去する
ことによって、走査線1に沿って発熱抵抗体R1〜Rn
を形成するとともに、抵抗RAを発熱抵抗体R1〜Rn
と同じ材料かつ同一工程で形成する。そして、表面に窒
化ケイ素Si3N4などの保護層6を形成することによっ
て、ヘッド基板部11を得ることができる。
示す部分拡大図であり、図5はそのC−C線に沿ったヘ
ッド基板部11の部分断面図である。ヘッド基板部11
の製造方法を、図5を参照しながら説明すると、アルミ
ナAl2O3などの電気絶縁性基板2の上に、ガラスなど
の蓄熱層3を全面に形成して、その上に窒化タンタルT
a3N4などの発熱抵抗体層4を全面に形成し、さらにそ
の上に個別電極5aおよび共通電極5bの元となるアル
ミニウムなどからなる電極層を全面に形成する。次に、
図4に示す電極形状を有する第1のマスクを用いてレジ
ストを形成して、該電極層および発熱抵抗体層4をエッ
チングし、該レジストを除去した後、図4に示す斜線部
を開口部とする第2のマスクを用いてレジストを再び形
成して、斜線部の電極層のみをエッチングして除去する
ことによって、走査線1に沿って発熱抵抗体R1〜Rn
を形成するとともに、抵抗RAを発熱抵抗体R1〜Rn
と同じ材料かつ同一工程で形成する。そして、表面に窒
化ケイ素Si3N4などの保護層6を形成することによっ
て、ヘッド基板部11を得ることができる。
【0014】なお、抵抗RAは、図2中の領域Aだけで
なく領域Bにも同一工程で形成することが可能であり、
さらに複数の抵抗体を複数の領域に分散させて形成して
も構わない。また、抵抗RAの抵抗値は、発熱抵抗体R
1〜Rnの各1本の抵抗値の10倍以上であることが好
ましく、図2中の領域Bにも形成する場合は、領域Aお
よび領域Bにおける抵抗RAの2つの合成抵抗値が、発
熱抵抗体R1〜Rnの各1本の抵抗値の10倍以上であ
ることが好ましい。具体的には、発熱抵抗体R1〜Rn
の各1本の抵抗値が1kΩ〜3kΩの場合、抵抗Rnの
抵抗値は10kΩ〜30kΩ以上であることが好まし
い。したがって、抵抗RAを発熱抵抗体R1〜Rnの製
造工程で同時に形成する場合、層の厚さが同一となるた
め、大きな抵抗値を得るために図6に示すような電流路
が長い蛇行状に形成しても構わない。このように、従来
用いられてきた第2のマスクの形状を変更するだけで、
抵抗RAを発熱抵抗体R1〜Raと同一工程で形成する
ことが可能になり、サーマルヘッド10の製造コストの
増加を抑えることができる。
なく領域Bにも同一工程で形成することが可能であり、
さらに複数の抵抗体を複数の領域に分散させて形成して
も構わない。また、抵抗RAの抵抗値は、発熱抵抗体R
1〜Rnの各1本の抵抗値の10倍以上であることが好
ましく、図2中の領域Bにも形成する場合は、領域Aお
よび領域Bにおける抵抗RAの2つの合成抵抗値が、発
熱抵抗体R1〜Rnの各1本の抵抗値の10倍以上であ
ることが好ましい。具体的には、発熱抵抗体R1〜Rn
の各1本の抵抗値が1kΩ〜3kΩの場合、抵抗Rnの
抵抗値は10kΩ〜30kΩ以上であることが好まし
い。したがって、抵抗RAを発熱抵抗体R1〜Rnの製
造工程で同時に形成する場合、層の厚さが同一となるた
め、大きな抵抗値を得るために図6に示すような電流路
が長い蛇行状に形成しても構わない。このように、従来
用いられてきた第2のマスクの形状を変更するだけで、
抵抗RAを発熱抵抗体R1〜Raと同一工程で形成する
ことが可能になり、サーマルヘッド10の製造コストの
増加を抑えることができる。
【0015】
【0016】
【0017】図7は、本発明に係るサーマルヘッド10
のコンデンサCAの端子間電圧の放電特性を示すグラフ
である。縦軸は、コンデンサCAの端子間電圧を示し、
横軸はスイッチSWが遮断したときからの経過時間を示
している。
のコンデンサCAの端子間電圧の放電特性を示すグラフ
である。縦軸は、コンデンサCAの端子間電圧を示し、
横軸はスイッチSWが遮断したときからの経過時間を示
している。
【0018】図8に示す従来のサーマルヘッド60にお
いて、コンデンサCAが22μF、電源PSの供給電圧
が24Vの場合、スイッチSWが遮断してからコンデン
サCAの端子間電圧が24Vの半分、すなわち12Vに
低下するまで、約48時間経過している。一方、図1に
示す本発明に係るサーマルヘッド10において、抵抗R
Aが10kΩ、コンデンサCが同じ22μF、電源PS
の供給電圧が同じ24Vの場合、スイッチSWが遮断し
てから約1秒間でほぼ完全に放電している。
いて、コンデンサCAが22μF、電源PSの供給電圧
が24Vの場合、スイッチSWが遮断してからコンデン
サCAの端子間電圧が24Vの半分、すなわち12Vに
低下するまで、約48時間経過している。一方、図1に
示す本発明に係るサーマルヘッド10において、抵抗R
Aが10kΩ、コンデンサCが同じ22μF、電源PS
の供給電圧が同じ24Vの場合、スイッチSWが遮断し
てから約1秒間でほぼ完全に放電している。
【0019】なお、以上の実施例において、第1電極2
1a,21bが正の電圧で、第2電極22a,22bが
接地側である例を説明したが、第1電極21a,21b
が負の電圧であってもスイッチング素子T1〜Tnなど
の回路部品の極性を逆にすれば同様に適用することがで
きる。
1a,21bが正の電圧で、第2電極22a,22bが
接地側である例を説明したが、第1電極21a,21b
が負の電圧であってもスイッチング素子T1〜Tnなど
の回路部品の極性を逆にすれば同様に適用することがで
きる。
【0020】
【発明の効果】以上詳説したように、本発明によれば、
サーマルヘッドへの電力供給が中断した場合、第1電極
と第2電極との間に接続されたコンデンサに充電された
電荷が、第1電極と第2電極との間に接続された抵抗を
介して速やかに放電されるため、サーマルヘッドの各電
極に長時間にわたって一定の電圧が印加されることを解
消することができる。したがって、サーマルヘッドに形
成された電極の腐食進行を防止することができ、信頼性
の高いサーマルヘッドを提供することができる。また、
抵抗の材料および厚みを発熱抵抗体と一致させることに
よって、発熱抵抗体と同一工程で形成できるため、製造
コストの上昇を抑えてサーマルヘッドの生産性を高く維
持することができる。また、複数の発熱抵抗体と抵抗と
を同一基板上に形成することによって、発熱抵抗体と同
一工程で形成できるため、製造コストの上昇を抑えてサ
ーマルヘッドの生産性を高く維持することができる。ま
た、該抵抗の抵抗値が、発熱抵抗体の抵抗値の10倍以
上であることによって、迅速な放電を維持しながら、通
電中において該抵抗での電力消費を軽減することができ
る。
サーマルヘッドへの電力供給が中断した場合、第1電極
と第2電極との間に接続されたコンデンサに充電された
電荷が、第1電極と第2電極との間に接続された抵抗を
介して速やかに放電されるため、サーマルヘッドの各電
極に長時間にわたって一定の電圧が印加されることを解
消することができる。したがって、サーマルヘッドに形
成された電極の腐食進行を防止することができ、信頼性
の高いサーマルヘッドを提供することができる。また、
抵抗の材料および厚みを発熱抵抗体と一致させることに
よって、発熱抵抗体と同一工程で形成できるため、製造
コストの上昇を抑えてサーマルヘッドの生産性を高く維
持することができる。また、複数の発熱抵抗体と抵抗と
を同一基板上に形成することによって、発熱抵抗体と同
一工程で形成できるため、製造コストの上昇を抑えてサ
ーマルヘッドの生産性を高く維持することができる。ま
た、該抵抗の抵抗値が、発熱抵抗体の抵抗値の10倍以
上であることによって、迅速な放電を維持しながら、通
電中において該抵抗での電力消費を軽減することができ
る。
【図1】本発明の一実施例であるサーマルヘッド10の
電気的構成を示す回路図である。
電気的構成を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施例であるサーマルヘッド10の
構成を示す斜視図である。
構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例であるサーマルヘッド10の
側面図である。
側面図である。
【図4】図2中のA領域における電極形状を示す部分拡
大図である。
大図である。
【図5】図4中のC−C線に沿ったヘッド基板部11の
部分断面図である。
部分断面図である。
【図6】図2中のA領域における電極形状の他の例を示
す部分拡大図である。
す部分拡大図である。
【図7】本発明に係るサーマルヘッド10のコンデンサ
CAへの端子間電圧の放電特性を示すグラフである。
CAへの端子間電圧の放電特性を示すグラフである。
【図8】従来のサーマルヘッド60の電気的構成を示す
回路図である。
回路図である。
1 走査線 2 電気絶縁性基板 3 蓄熱層 4 発熱抵抗体層 5a 個別電極 5b 共通電極 6 保護層 10 サーマルヘッド 11 ヘッド基板部 12 プリント基板部 13 駆動集積回路 14 駆動回路 15 樹脂 21a,21b 第1電極 22a,22b 第2電極 23a,23b 接続電極 31a,31b 信号電極 32 コネクタ 50 放熱器 R1〜Rn 発熱抵抗体 RA 抵抗 CA コンデンサ T1〜Tn スイッチング素子
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の発熱抵抗体と、 各発熱抵抗体の一端に接続される複数のスイッチング素
子と、 各発熱抵抗体の他端を互いに接続する第1電極と、 各スイッチング素子の他端を互いに接続する第2電極
と、 第1電極と第2電極との間に接続されたコンデンサとを
備えたサーマルヘッドにおいて、 前記第1電極と前記第2電極との間に、前記発熱抵抗体
と同一材料かつ同一厚みの抵抗が接続され、 各発熱抵抗体とコンデンサと抵抗とが並列接続されてい
ることを特徴とするサーマルヘッド。 - 【請求項2】 前記複数の発熱抵抗体と前記抵抗とが同
一の基板上に形成されていることを特徴とする請求項1
に記載のサーマルヘッド。 - 【請求項3】 前記抵抗の抵抗値が前記発熱抵抗体の抵
抗値の10倍以上であることを特徴とする請求項1また
は2に記載のサーマルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13902092A JP3222200B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13902092A JP3222200B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | サーマルヘッド |
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Families Citing this family (1)
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-
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- 1992-05-29 JP JP13902092A patent/JP3222200B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05330114A (ja) | 1993-12-14 |
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