JP5908810B2 - サーマルヘッド、およびサーマルプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、サーマルヘッド、およびサーマルプリンタに関する。
従来から、基板上に絶縁体層が設けられており、当該絶縁体層と基板との間に設けられた第1発熱部と、絶縁体層上に設けられた第2発熱部とが、交互に並んで配置されたサーマルヘッドが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開昭61-031268号公報
しかしながら、上記従来のサーマルヘッドでは、印画を行う際に、第1発熱部および第2発熱部において繰り返し熱が生じる。特に、第1発熱部において繰り返し熱が生じるため、第1発熱部上に設けられた絶縁体層は、当該熱の伝搬によって膨張および収縮を繰り返すことになる。絶縁体層が膨張および収縮を繰り返すと、熱応力によって絶縁体層が基板から剥がれてしまう可能性があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、絶縁体層が基板から剥がれてしまう可能性を低減することができるサーマルヘッド、およびサーマルプリンタに関する。
本発明のサーマルヘッドにおける一態様は、基板と、該基板上に設けられており、一部が第1発熱部として機能する第1抵抗体層と、前記基板上に設けられており、前記第1抵抗体層に電気的に接続された第1配線電極と、前記基板上に設けられており、前記第1発熱部を被覆する絶縁体層と、前記第1発熱部を挟んで前記第1配線電極とは反対側の前記基板上に位置しており、前記第1抵抗体層に電気的に接続された第2配線電極と、を備え、前記第1配線電極は、前記絶縁体層上に位置しており且つ前記基板および前記第1抵抗
体層とで前記絶縁体層を挟み込む第1端部を有しており、前記第2配線電極は、前記絶縁体層上に位置しており且つ前記基板および前記第1抵抗体層とで前記絶縁体層を挟み込む第2端部を有している。また、本発明のサーマルヘッドにおける他の態様は、基板と、該基板上に設けられており、一部が第1発熱部として機能する第1抵抗体層と、前記基板上に設けられており、前記第1抵抗体層に電気的に接続された第1配線電極と、前記基板上に設けられており、前記第1発熱部を被覆する絶縁体層と、を備え、前記第1配線電極は、前記絶縁体層上に位置しており且つ前記基板および前記第1抵抗体層とで前記絶縁体層を挟み込む第1端部を有しており、前記絶縁体層は、凸曲面を有しており、前記第1端部は、前記凸曲面上に位置している、サーマルヘッド。
本発明のサーマルプリンタにおける一態様は、本発明に係るサーマルヘッドと、前記第1発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、前記第1発熱部上に記録媒体を押圧するためのプラテンローラと、を備えている。
本発明のサーマルヘッド、およびサーマルプリンタは、絶縁体層が基板から剥がれてしまう可能性を低減することができる、という効果を奏する。
本実施形態に係るサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。 図1中に示したI−I線断面図である。 図1中に示したII−II線断面図である。 図1中に示した1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した図である。 図1中に示した1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した斜視図である。 図2中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図である。 図3中に示した1点鎖線で囲んだ領域C1を拡大した図である。 図2中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図である。 本実施形態に係るサーマルプリンタの概略構成を示す図である。 変形例1に係るサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。 図10中に示したIII−III線断面図である。 図10中に示したIV−IV線断面図である。 図10中に示した1点鎖線で囲んだ領域A2を拡大した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の一実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材を簡略化して示したものである。したがって、本発明に係るサーマルヘッド、およびサーマルプリンタは、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るサーマルヘッドX1は、ヘッド基体1、配線基板5、および放熱体9を備えている。なお、図1では、配線基板5の図示は省略し、配線基板5が配置される領域を点線で示す。
ヘッド基体1は、記録媒体に印字あるいは印画を行う役割を有する。ヘッド基体1は、基板11、蓄熱層12、第1抵抗体層13、絶縁体層14、第1配線電極15、第2配線電極16、第2抵抗体層17、第3配線電極18、第4配線電極19、駆動素子20、第1接続電極21、第2接続電極22、第1保護層23、および第2保護層24を有する。なお、図1では、説明の便宜上、第1保護層23および第2保護層24の図示は省略する。
基板11は、上述した各部材を支持する役割を有する。基板11は、第1主面11A、第1主面11Aの反対側に位置する第2主面11B、第1主面11Aと第2主面11Bとの間に位置する第1端面11C、および第1端面11Cの反対側に位置する第2端面11Dを有している。基板11の構成材料としては、例えば、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料、あるいは単結晶シリコン等の半導体材料が挙げられる。
蓄熱層12は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aで発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高める役割を有する。蓄熱層12は、基板11の第1主面11A上の全面に亘って設けられている。なお、サーマルヘッドX1では、蓄熱層12は、表面が平坦に形成されているが、これに限らない。蓄熱層12は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aの配列方向(以下、主走査方向と称する。)に沿って、当該第1発熱部13aおよび第2発熱部17aの下の領域に位置する凸部を有していてもよい。蓄熱層12が凸部を有していると、印画を行う際に、記録媒体に対して第1発熱部13aおよび第2発熱部17aが位置する領域を良好に押し当てることができる。
蓄熱層12の構成材料としては、例えば、ガラス材料が挙げられる。なお、ガラス材料は、熱伝導性が低いことが好ましい。蓄熱層12の形成方法としては、例えば、ガラス粉末に、任意の有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを、従来周知のスクリーン印刷等によって基板11の第1主面11A上に塗布し、これを焼成する。これにより、蓄熱層12が形成される。
次に、図1〜図3に加えて、図4〜図6を参照しながら、第1抵抗体層13、絶縁体層
14、第1配線電極15、および第2配線電極16について説明する。なお、図4は、図1中に示した1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した図である。また、図5は、図1中に示した1点鎖線で囲んだ領域A1を拡大した斜視図である。また、図6は、図2中に示した1点鎖線で囲んだ領域B1を拡大した図である。図4および図5では、説明の便宜上、第1保護層23および第2保護層24の図示は省略する。
第1抵抗体層13は、基板11の第1主面11A上に設けられている。具体的には、第1抵抗体層13は、蓄熱層12と第1配線電極15および第2配線電極16との間に介在しており、平面視して、第1配線電極15および第2配線電極16と略同一形状に形成されている。なお、第1抵抗体層13は、蓄熱層12と第1配線電極15および第2配線電極16との間に介在していなくともよく、平面視して第1配線電極15と第2配線電極16との間に位置していればよい。
第1抵抗体層13の一部は、平面視して、第1配線電極15と第2配線電極16との間において、第1発熱部13aとして機能する。第1発熱部13aは、記録媒体に対して印画を行う役割を有する。なお、サーマルヘッドX1では、第1発熱部13aは、平面視して、第1配線電極15と第2配線電極16との間において、第1配線電極15および第2配線電極16から露出した第1抵抗体層13の全部を指すが、これに限らない。第1発熱部13aは、平面視して、第1配線電極15と第2配線電極16との間において、第1配線電極15および第2配線電極16から露出した第1抵抗体層13の一部であってもよい。また、図1では、第1発熱部13aは、12箇所に配置されているが、これは、説明の便宜上簡略化して記載したものであり、これに限らない。
第1抵抗体層13の構成材料としては、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系等の電気抵抗率の比較的高い材料が挙げられる。また、第1抵抗体層13は、例えば、スパッタリング法等の薄膜形成技術によって基板11上に形成され、フォトリソグラフィー技術あるいはエッチング技術等によって所定の形状に加工される。ここで、蓄熱層12と第1抵抗体層13との間には、耐エッチング層が設けられていてもよい。耐エッチング層が設けられていると、第1抵抗体層13をエッチング技術によって所定の形状に加工する際に、過度なエッチングを抑制することができ、蓄熱層12と第1抵抗体層13との密着性が低下する可能性を低減することができる。また、上記のとおり、過度なエッチングを抑制することができるため、蓄熱層12および当該蓄熱層12上に設けられた部材のステップカバレッジ性が低下する可能性を低減することができる。
絶縁体層14は、平面視における第1発熱部13aと第2発熱部17aとの離間距離を相対的に短くする役割を有する。絶縁体層14は、基板11の第1主面11A上に設けられている。具体的には、絶縁体層14は、蓄熱層12上に設けられており、第1発熱部13aを被覆している。絶縁体層14は、基板11の長辺に沿って帯状に位置している。
絶縁体層14の構成材料としては、例えば、SiON、SiN、あるいはSiAlON等が挙げられる。絶縁体層14の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、CVD法、あるいは印刷・焼成法が挙げられる。
第1配線電極15は、第1発熱部13aに電力を供給する役割を有する。第1配線電極15は、基板11の第1主面11A上に設けられている。具体的には、第1配線電極15は、第1抵抗体層13上に設けられており、当該第1抵抗体層13に電気的に接続されている。
第1配線電極15は、第1下側配線電極15Aおよび第1上側配線電極15Bを有する
。第1下側配線電極15Aは、第1抵抗体層13上に位置している。第1下側配線電極15Aは、基板11の第1主面11Aおよび第1抵抗体層13と絶縁体層14との間に延在した第1延在部15Aaを有している。また、第1上側配線電極15Bは、第1残留抵抗体層R1を介して、第1下側配線電極15A上に位置している。第1上側配線電極15Bは、絶縁体層14上に位置する第1端部15Baを有している。
なお、第1残留抵抗体層R1は、後述する第2抵抗体層17の形成過程において、第1下側配線電極15A上に残留した部材である。このため、第1残留抵抗体層R1はなくともよく、第1下側配線電極15Aおよび第1上側配線電極15Bは、一体として形成されていてもよい。なお、サーマルヘッドX1では、第1残留抵抗体層R1に設けられた図示しない複数の微細な短絡孔を介して、第1下側配線電極15Aと第2下側配線電極16Aとが電気的に接続されている。
第2配線電極16は、第1発熱部13aに電力を供給する役割を有する。第2配線電極16は、基板11の第1主面11A上に設けられている。具体的には、第2配線電極16は、第1抵抗体層13上に設けられており、第1発熱部13aを挟んで第1配線電極15とは反対側に位置している。第2配線電極16は、第1抵抗体層13に電気的に接続されている。
第2配線電極16は、第2下側配線電極16Aおよび第2上側配線電極16Bを有する。第2下側配線電極16Aは、第1抵抗体層13上に位置している。第2下側配線電極16Aは、基板11の第1主面11Aおよび第1抵抗体層13と絶縁体層14との間に延在した第2延在部16Aaを有する。第2上側配線電極16Bは、第2残留抵抗体層R2を介して、第2下側配線電極16A上に位置している。第2下側配線電極16Aは、絶縁体層14上に位置する第2端部16Baを有する。
なお、第2残留抵抗体層R2は、第1残留抵抗体層R1と同様に、第2抵抗体層17の形成過程において、第2下側配線電極16A上に残留した部材である。このため、第2残留抵抗体層R2はなくともよく、第2下側配線電極16Aおよび第2上側配線電極16Bは、一体として形成されていてもよい。なお、サーマルヘッドX1では、第2残留抵抗体層R2に設けられた図示しない複数の微細な短絡孔を介して、第2下側配線電極16Aと第2上側配線電極16Bとが電気的に接続されている。
第1配線電極15および第2配線電極16の構成材料としては、例えば、アルミニウム、金、銀、または銅のうちいずれか一種の金属、またはこれらを主成分とした合金が挙げられる。第1配線電極15および第2配線電極16は、例えば、スパッタリング法等の薄膜形成技術によって形成され、フォトリソグラフィー技術あるいはエッチング技術等によって所定の形状に加工される。
次に、図1〜6に加えて、図7を参照しながら、第2抵抗体層17、第3配線電極18、および第4配線電極19について説明する。なお、図7は、図3中に示した1点鎖線で囲んだ領域C1を拡大した図である。
第2抵抗体層17は、絶縁体層14を跨いで基板11の第1主面11A上に設けられており、サーマルヘッドX1の主走査方向に沿って、第1抵抗体層13と交互に並んで配置されている。具体的には、第2抵抗体層17は、第3残留抵抗体層R3上、第4残留抵抗体層R4上、第1残留配線電極S1上、および第2残留配線電極S2上に設けられている。なお、第3残留抵抗体層R3および第4残留抵抗体層R4は、第1抵抗体層13の形成過程において、基板11の第1主面11A上に残留した部材である。また、第1残留配線電極S1は、第1配線電極15の形成過程において、第3残留抵抗体層R3上に残留した
部材である。また、第2残留配線電極S2は、第2配線電極16の形成過程において、第4残留抵抗体層R4上に残留した部材である。このため、第3残留抵抗体層R3、第4残留抵抗体層R4、第1残留配線電極S1、および第2残留配線電極S2はなくともよく、第2抵抗体層17は、蓄熱層12上に直接形成されていてもよい。
第2抵抗体層17は、蓄熱層12と第3配線電極18および第4配線電極19との間に介在しており、第3配線電極18および第4配線電極19と略同一形状に形成されている。なお、第2抵抗体層17は、蓄熱層12と第3配線電極18および第4配線電極19との間に介在していなくともよく、平面視して第3配線電極18と第4配線電極19との間に位置していればよい。
絶縁体層14上に位置する第2抵抗体層17の一部は、平面視して、第3配線電極18と第4配線電極19との間において、第2発熱部17aとして機能する。第2発熱部17aは、第1発熱部13aと同様に、記録媒体に対して印画を行う役割を有する。第2発熱部17aは、平面視して、サーマルヘッドX1の主走査方向に沿って、第1発熱部13aと交互に並んで配置されている。具体的には、絶縁体層14下に位置する第1発熱部13aと絶縁体層14上に位置する第2発熱部17aとが、平面視して、交互に並んで配置されている。このため、サーマルヘッドX1では、平面視して、主走査方向における第1発熱部13aと第2発熱部17aとの離間距離を相対的に短くすることができる。そのため、平面視して隣り合う第1発熱部13aと第2発熱部17aとの干渉が相対的に小さくなってしまうことにより印画品位が低下してしまう可能性を低減することができる。
なお、サーマルヘッドX1では、第2発熱部17aは、平面視して、第3配線電極18と第4配線電極19との間において、第3配線電極18および第4配線電極19から露出した第2抵抗体層17の全部を指すが、これに限らない。第2発熱部17aは、平面視して、第3配線電極18と第4配線電極19との間において、第3配線電極18および第4配線電極19から露出した第2抵抗体層17の一部であってもよい。
また、図1では、第2発熱部17aは、第1発熱部13aと同様に、12箇所に配置されているが、これは、説明の便宜上簡略化して記載したものであり、これに限らない。
また、サーマルヘッドX1では、第1発熱部13aの平面視における面積は、第2発熱部17aの平面視における面積と略同一であるが、これに限らない。第1発熱部13aの平面視における面積は、第2発熱部17aの平面視における面積よりも小さくともよい。第1発熱部13aの平面視における面積が第2発熱部17aの平面視における面積よりも小さいと、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aに対して同一の印加電圧及びパルス時間条件を与えて印画を行う際に、記録媒体から遠い側に位置する第1発熱部13aにおいて、単位体積あたりの熱エネルギーを第2発熱部17aよりも大きくすることができる。
第2抵抗体層17の構成材料および形成方法としては、第1抵抗体層13と同様のものが挙げられる。
第3配線電極18は、第2発熱部17aに電力を供給する役割を有する。第3配線電極18は、基板11の第1主面11A上に設けられており、サーマルヘッドX1の主走査方向に沿って、第1配線電極15と交互に並んで配置されている。具体的には、第3配線電極18は、第2抵抗体層17上に位置しており、当該第2抵抗体層17に電気的に接続されている。また、第3配線電極18は、絶縁体層14上に位置する第3端部18aを有する。
なお、第3配線電極18は、第2抵抗体層17に設けられた図示しない複数の微細な短絡孔を介して、第1残留配線電極S1に電気的に接続されていてもよい。第3配線電極18が第1残留配線電極S1に電気的に接続されていると、第3配線電極18および第1残留配線電極S1によって、第2発熱部17aに対して電力を供給することができる。すなわち、第2発熱部17aに対して電力を供給するための配線電極における抵抗値が低下し、電力損失を低減することができる。
役割を果たす第3配線電極18の抵抗値を下げることができる。
第4配線電極19は、第2発熱部17aに電力を供給する役割を有する。第4配線電極19は、基板11の第1主面11A上に設けられており、サーマルヘッドX1の主走査方向に沿って、第2配線電極16と交互に並んで配置されている。具体的には、第4配線電極19は、第2発熱部17aを挟んで第3配線電極18の反対側に設けられており、第2抵抗体層17上に位置している。第4配線電極19は、第2抵抗体層17に電気的に接続されている。また、第4配線電極19は、絶縁体層14上に位置する第4端部19aを有する。
なお、第4配線電極19は、第2抵抗体層17に設けられた図示しない複数の微細な短絡孔を介して、第2残留配線電極S2に電気的に接続されていてもよい。第4配線電極19が第2残留配線電極S2に電気的に接続されていると、第4配線電極19および第2残留配線電極S2によって、第2発熱部17aに対して電力を供給することができる。すなわち、第2発熱部17aに対して電力を供給するための配線電極における抵抗値が低下し、電力損失を低減することができる。
第4配線電極19が第2残留配線電極S2に電気的に接続されていると、第4配線電極19の抵抗値を下げることができる。
第3配線電極18および第4配線電極19の構成材料および形成方法としては、第1配線電極15および第2配線電極16と同様のものが挙げられる。
このように、サーマルヘッドX1では、第1配線電極15および第2配線電極16から電力を供給される第1発熱部13aと、第3配線電極18および第4配線電極19から電力を供給される第2発熱部17aとによって、記録媒体に所定の印画を行うことができる。
ところで、サーマルヘッドX1では、印画を行う際に、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aにおいて繰り返し熱が生じる。特に、第1発熱部13aにおいて繰り返し熱が生じると、第1発熱部13a上に設けられた絶縁体層14は、当該熱の伝搬によって膨張および収縮を繰り返すことになる。絶縁体層14が膨張および収縮を繰り返すと、絶縁体層14の外縁部に熱応力が集中する可能性がある。また、絶縁体層14が膨張および収縮を繰り返すと、絶縁体層14が変形し、残留応力が生じる可能性がある。
そこで、図4〜6に示すように、サーマルヘッドX1では、第1上側配線電極15Bは、絶縁体層14上に位置しており且つ基板11の第1主面11Aおよび第1抵抗体層13とで絶縁体層14を挟み込む第1端部15Baを有している。具体的には、第1端部15Baは、絶縁体層14の外縁部の表面に乗り上げるように位置している。このため、熱応力の集中あるいは残留応力によって、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性を低減することができる。
なお、第1下側配線電極15Aは、第1抵抗体層13と絶縁体層14との間に延在する第1延在部15Aaを有することが好ましい。第1延在部15Aaは、第1端部15Baとで絶縁体層14を挟み込んでいる。具体的には、絶縁体層14は、同一の構成材料から
なる第1延在部15Aaと第1端部15Baとによって挟み込まれている。このため、絶縁体層14と第1配線電極15との熱膨張率差に起因して、絶縁体層14に熱応力が集中してしまう可能性を低減することができる。そのため。絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性をより低減することができる。なお、絶縁体層14は、第1端部15Baと第1延在部15Aaとによって直接挟み込まれていることが好ましいが、サーマルヘッドX1のように、絶縁体層14と第1端部15Baとの間に第1残留抵抗体層R1が介在していてもよい。
また、第1端部15Baの先端は、平面視して、第1延在部15Aaの先端よりも第1発熱部13aから遠い側に位置していることが好ましい。第1端部15Baの先端が第1延在部15Aaの先端よりも第1発熱部13aから遠い側に位置していると、印画を行う際に、第1発熱部13aが位置する領域を記録媒体に良好に押し当てることができる。また、第1端部15Baの先端を第1発熱部13aから遠ざけることができ、第1端部15Baの先端に熱応力が集中することによって、第1端部15Baが絶縁体層14上から剥がれてしまう可能性を低減することができる。
また、図4,5,および7に示すように、第2上側配線電極16Bは、絶縁体層14上に位置しており且つ基板11の第1主面11Aおよび第1抵抗体層13とで絶縁体層14を挟み込む第2端部16Baを有していることが好ましい。具体的には、第2端部16Baは、絶縁体層14の外縁部の表面に乗り上げるように位置している。このため、第1端部15Baと同様に、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性を低減することができる。
また、第2下側配線電極16Aは、第1抵抗体層13と絶縁体層14との間に延在する第2延在部16Aaを有することが好ましい。第2延在部16Aaは、第2端部16Baとで絶縁体層14を挟み込んでいる。このため、第1延在部15Aaと同様に、絶縁体層14が基板11の第1主面上から剥がれてしまう可能性をより低減することができる。
また、第2端部16Baの先端は、平面視して、第2延在部16Aaの先端よりも第1発熱部13aから遠い側に位置していることが好ましい。第2端部16Baの先端が第2延在部16Aaの先端よりも第1発熱部13aから遠い側に位置していると、第1端部15Baと同様に、印画を行う際に第1発熱部13aが位置する領域を記録媒体に良好に押し当てることができる。また、第2端部16Baの先端に熱応力が集中し、第2端部16Baが絶縁体層14上から剥がれてしまう可能性を低減することができる。
また、第1端部15Baと第2端部16Baとの間の距離L1は、第3端部18aと第4端部19aとの間の距離L2よりも長いことが好ましい。距離L1が距離L2より長いと、印画を行う際に、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aが位置する領域を記録媒体に良好に押し当てることができる。なお、本実施形態における距離L1とは、第1端部15Baの先端から第2端部16Baの先端までの最短距離を指す。また、本実施形態における距離L2とは、第3端部18aの先端から第4端部19aの先端までの最短距離を指す。
また、サーマルヘッドX1では、絶縁体層14は傾斜面を有しており、当該傾斜面上に第1端部15Baおよび第2端部16Baが位置しているが、これに限らない。図8に示すように、絶縁体層14は、凸曲面14aを有しており、当該凸曲面14a上に第1端部15Baおよび第2端部16Baが位置していてもよい。絶縁体層14の凸曲面14a上に第1端部15Baおよび第2端部16Baが位置していると、第1端部15Baおよび第2端部16Baの一部に熱応力が集中し、第1端部15Baおよび第2端部16Baが絶縁体層14上から剥がれてしまう可能性を低減することができる。
駆動素子20は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aに対する通電状態を制御する役割を有する。駆動素子20は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aを複数の群に分け、各群に対応して、基体11の第1主面11A上に設けられている。駆動素子20は、図示しない半田等の導電材料を介して、第1発熱部13a側に位置する第1配線電極15の一端とは反対側の他端に電気的に接続されている。また、駆動素子20は、図示しない半田等の導電材料を介して、第2発熱部17a側に位置する第3配線電極18の一端とは反対側の他端に電気的に接続されている。なお、サーマルヘッドX1では、駆動素子20は、基体11の第1主面11A上に設けられているが、これに限らない。駆動素子20は、基体11の第2主面11B上に設けられていてもよいし、配線基板5上に設けられていてもよい。
第1接続電極21は、駆動素子20に対して電力を供給する役割、および、印画情報に関する電気制御信号を供給する役割を有する。第1接続電極21は、基板11の第1主面11A上および蓄熱層12上に設けられている。第1接続電極21の一端は、駆動素子20に電気的に接続されている。第1接続電極21の他端は、基板11の第2端面11D側に導出されている。また、第1接続電極21の他端は、導電性接続部材T1を介して、配線基板5の配線5aに電気的に接続されている。なお、図1では、第1接続電極21は、12個配置されているが、これは、説明の便宜上簡略化して記載したものであり、これに限らない。
第2接続電極22は、第2配線電極16および第4配線電極19と配線基板5の配線5aとを電気的に接続する役割を有する。第2接続電極22は、基板11の第1主面11A上および蓄熱層12上に設けられている。第2接続電極22は、帯状部22aおよび延在部22bを有する。帯状部22aは、第2配線電極16および第4配線電極19に電気的に接続されており、基板11の第1主面11Aの長辺に沿って帯状に位置している。延在部22bは、基板11の第1主面11Aの短辺に沿って位置している。延在部22bは、一端が帯状部22aに接続されており、他端が基板11の第2端面11D側に導出されている。また、延在部22bの他端は、第1接続電極21の他端と並んで位置しており、導電性接続部材T1を介して、配線基板5の配線5aに電気的に接続されている。
なお、サーマルヘッドX1では、延在部22bは、基板11の第1主面11A上にのみ位置しているが、これに限らない。延在部22bは、基板11の第1端面11C上、第2主面11B上、および第2端面11D上を介して、第1主面11A上に設けられていてもよい。
また、帯状部22aおよび延在部22bはなくともよく、隣り合う第1発熱部13aと第2発熱部17aとが電気的に接続されるように構成してもよい。このような場合、第1発熱部13aに電気的に接続された第2配線電極16と、第2発熱部17aに電気的に接続された第4配線電極19とが、直接接続される。すなわち、隣り合う第1発熱部13aと第2発熱部17aとは、U字状に形成された配線電極(第2配線電極16および第4配線電極19)によって電気的に接続される。
第1接続電極21および第2接続電極22の構成材料および形成方法としては、第1配線電極15および第2配線電極16と同様のものが挙げられる。
第1保護層23は、水分の吸湿による腐食あるいは機械的衝撃による摩耗から、第1配線電極15、第3配線電極18、第1接続電極21、および第2接続電極22の延在部22bを保護する役割を有する。第1保護層23は、基板11の第1主面11A上に設けられている。第1保護層23は、第1配線電極15、第3配線電極18、第1接続電極21
、および第2接続電極22の延在部22bを部分的に被覆している。
第1保護層23の構成材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、あるいはフッ素樹脂等の樹脂材料が挙げられる。第1保護層23の形成方法としては、例えば、スクリーン印刷法等の厚膜形成技術が挙げられる。
第2保護層24は、水分の吸湿による腐食あるいは記録媒体との接触による摩耗を低減する役割を有する。第2保護層24は、基板11の第1主面11A上に設けられている。具体的には、第2保護層24は、絶縁体層14上に設けられており、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aが位置する領域を被覆している。また、第2保護層24は、第1端部15Ba、第2端部16Ba、第3端部18a、および第4端部19aを被覆している。このため、第1端部15Baおよび第2端部16Baを有しない従来のサーマルヘッドに比して、第2保護層24の表面に生じる凹凸を緩やかにすることができる。そのため、サーマルヘッドX1では、長期信頼性が向上する。
また、第1端部15Baおよび第3端部18a側に位置する第2保護層24の縁部は、第1保護層23に被覆されている。このため、記録媒体に対して印画を行う際に、第2保護層24に繰り返し押圧が加わることによって、当該第2保護層24が剥がれてしまう可能性を低減することができる。
第2保護層24の構成材料としては、例えば、SiC系、SiN系、SiO系、あるいはSiON系の材料が挙げられる。第2保護層24の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の薄膜成形技術、あるいはスクリーン印刷法等の厚膜成形技術が挙げられる。
なお、第1保護層23および第2保護層24は、同一の構成部材であってもよい。
配線基板5は、第1発熱部13a、第2発熱部17a、および駆動素子20に対して電力を供給する役割を有する。配線基板5は、配線5a、および配線5aの一部を露出して配線5aの残部を被覆する被覆層5bを有する。被覆層5bから露出した配線5aの一部は、導電性接続部材T1を介して、第1接続電極21の他端および第2接続電極22の他端に電気的に接続されている。配線基板5としては、例えば、フレキシブルプリント配線基板を用いることができる。
放熱体9は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aにおいて発生した熱のうち、印字あるいは印画に寄与しない熱の一部を放熱する役割を有する。放熱体9は、基板11の第2主面11Bと対向する対向面9Aを有している。基板11の第2主面11Bと放熱体9の対向面9Aとは、接着部材T2を介して接着されている。接着部材T2の構成材料としては、例えば、シリコン系接着材料、エポキシ系接着材料、アクリル系接着材料、あるいはアクリル系粘着材料等からなる両面テープが挙げられる。また、放熱体9は、対向面9Aから配線基板5が位置する方向に延出した突出部9aを有しており、当該突出部9a上に配線基板5が配置されている。放熱体9の構成材料としては、例えば、銅、鉄、ステンレス、あるいはアルミニウム等を含んだ金属材料が挙げられる。
次に、サーマルヘッドX1の動作について説明する。
駆動素子20に接続される複数の第1接続電極21のうち一部の第1接続電極21は、配線5aを介して、図示しない外部の電源装置の接地端子に電気的に接続される。また、第2接続電極22は、配線5aを介して、電源装置のプラス端子に電気的に接続される。このため、駆動素子20内のスイッチング素子がオン状態のとき、第1発熱部13aおよ
び第2発熱部17aに対して、電源装置のプラス端子および接地端子から電力が供給される。ここで、上記の一部の第1接続電極21以外の第1接続電極21は、配線5aを介して、図示しない外部の制御装置に電気的に接続される。このため、駆動素子20は、制御装置から送信された電気信号によって、駆動素子20内のスイッチング素子のオン・オフ状態を制御することができる。このように、駆動素子20内のスイッチング素子のオン・オフ状態を制御することによって、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aを選択的に発熱し、記録媒体に印字を行うことができる。
以上のように、サーマルヘッドX1では、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性を低減することができる。
次に、サーマルヘッドX1を備えたサーマルプリンタY1について、図9を参照しつつ説明する。なお、図9は、サーマルプリンタY1の概略構成を示す図である。
図9に示すように、本実施形態に係るサーマルプリンタY1は、上述のサーマルヘッドX1、搬送機構100、プラテンローラ200、電源装置300、および制御装置400を備えている。
サーマルヘッドX1は、図示しない筐体の取り付部に取り付けられている。なお、このサーマルヘッドX1は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aの配列方向が、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向(サーマルヘッドX1の主走査方向)に沿うようにして、取り付部に取り付けられている。
搬送機構100は、搬送方向Sに記録媒体Pを搬送する役割を有する。搬送機構100は、複数の搬送ローラ101を有している。搬送ローラ101は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体を、ブタジエンゴム等からなる弾性部材により被覆して構成することができる。なお、記録媒体Pが受像紙やカード等の場合は、記録媒体Pとともにインクフィルムを搬送するように構成することができる。
プラテンローラ200は、記録媒体Pを第1発熱部13a上および第2発熱部17a上に押圧する役割を有する。プラテンローラ200は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aの配列方向に沿って設けられている。プラテンローラ200は、記録媒体Pを第1発熱部13a上および第2発熱部17a上に押圧した状態で回転可能となるように配置されている。プラテンローラ200の構成部材としては、搬送ローラ101と同様のものが挙げられる。
電源装置300は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aを発熱させるための電力を第1発熱部13aおよび第2発熱部17aに供給する役割、および、駆動素子20を動作させるための電力を駆動素子20に供給する役割を有する。電源装置300は、配線基板5の配線5aに電気的に接続されている。
制御装置400は、第1発熱部13aおよび第2発熱部17aを選択的に発熱させるために、駆動素子20の動作を制御する制御信号を駆動素子20に供給する役割を有する。制御装置400は、配線基板5の配線5aに電気的に接続されている。
このように、サーマルプリンタY1は、搬送機構100によって記録媒体PをサーマルヘッドX1の第1発熱部13a上および第2発熱部17a上に搬送しつつ、電源装置300および制御装置400によって第1発熱部13aおよび第2発熱部17aを選択的に発熱させることで、記録媒体Pに所定の印字あるいは印画を行うことができる。
以上のように、サーマルヘッドプリンタY1では、サーマルヘッドX1を備えているため、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性を低減することができる。
なお、上述した実施形態は、本発明の実施形態の一具体例を示したものであり、種々の変形が可能である。以下、主な変形例を示す。
[変形例1]
図10は、変形例1に係るサーマルヘッドX2の概略構成を示す平面図である。図11は、図10中に示したIII−III線断面図である。図12は、図10中に示したIV−IV線断面図である。図13は、図10中に示した1点鎖線で囲んだ領域A2を拡大した図である。なお、図9〜12において、図1〜4と同様の機能を有する構成については、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明は省略する。
図10〜13に示すように、サーマルヘッドX2では、サーマルヘッドX1が備える第1抵抗体層13、第1配線電極15、第2配線電極16、第2抵抗体層17、第3配線電極18、および第4配線電極19の代わりに、第1抵抗体層31、第1配線電極32、第2配線電極33、第2抵抗体層34、第3配線電極35、および第4配線電極36を備えている。
第1抵抗体層31は、基板11の第1主面11A上に設けられており、一部が第1発熱部31aとして機能する。第1抵抗層31のうち、第1発熱部31aとして機能する部位の平面視における幅は、他の部位の平面視における幅よりも大きい。
第1配線電極32は、第1抵抗層31上に設けられており、第1抵抗体層31に電気的に接続されている。第1配線電極32は、第1下側配線電極32Aおよび第1上側配線電極32Bを有する。第1下側配線電極32Aは、第1抵抗体層31と絶縁体層14との間に延在した第1延在部32Aaを有する。第1上側配線電極32Bは、絶縁体層14上に位置しており且つ基板11の第1主面11Aおよび第1抵抗体層31とで絶縁体層14を挟み込む第1端部32Baを有する。
第2配線電極33は、第1抵抗層31上に設けられており、絶縁体層14を挟んで第1配線電極32の反対側に位置している。第2配線電極33は、第1抵抗体層31に電気的に接続されている。第2配線電極33は、第2下側配線電極33Aおよび第2上側配線電極33Bを有する。第2下側配線電極33Aは、第1抵抗体層31と絶縁体層14との間に延在した第2延在部33Aaを有する。第2上側配線電極33Bは、絶縁体層14上に位置しており且つ基板11の第1主面11Aおよび第1抵抗体層31とで絶縁体層14を挟み込む第2端部33Baを有する。
第2抵抗体層34は、絶縁体層14を跨いで基板11の第1主面11A上に設けられている。第2抵抗体層34は、絶縁体層14上の一部が第2発熱部34aとして機能する。第2抵抗体層34のうち、第2発熱部34aとして機能する部位の平面視における幅は、他の部位の平面視における幅よりも大きい。
第3配線電極35は、第2抵抗体層34上に設けられており、第2抵抗体層34に電気的に接続されている。第3配線電極35は、絶縁体層14上に位置する第3端部35aを有する。
第4配線電極36は、第2抵抗体層34上に設けられており、絶縁体層14を挟んで第3配線電極35とは反対側に位置している。第4配線電極36は、第2抵抗体層34に電
気的に接続されている。第4配線電極36は、絶縁体層14上に位置する第43端部36aを有する。
ここで、第1発熱部31aと第2発熱部34aとは、平面視して一部が重なっている。このため、第1発熱部31aと第2発熱部34aとの平面視における離間距離が大きくなることによって、発熱ムラが生じ、印画品位が低下してしまう可能性を低減することができる。
なお、第3配線電極35の第3端部35aは、平面視して、第1配線電極32の第1延在部32Aaと重なっていないことが好ましい。第3端部35aが平面視して第1延在部32Aaと重なっていないと、絶縁体層14の膜欠陥あるいは第3端部35aおよび第1延在部32Aaの表面に形成された突起によって、第3端部35aと第1延在部32Aaとが電気的に接続され、第3配線電極35と第1配線電極32とが電気的に短絡してしまう可能性を低減することができる。
また、第4配線電極36の第4端部36aは、平面視して、第2配線電極33の第2延在部33Aaと重なっていないことが好ましい。第4端部36aが平面視して第2延在部33Aaと重なっていないと、上記と同様に、第4配線電極36と第2配線電極33とが電気的に短絡してしまう可能性を低減することができる。
また、平面視して、絶縁体層14の外縁と重なる第1端部32Baの幅L3は、第1端部32Baの先端の幅L4よりも大きいことが好ましい。幅L3が幅L4より大きいと、熱応力の集中によって剥がれが生じやすい絶縁体層14の外縁部を有効に保護することができる。そのため、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性をより低減することができる。
また、平面視して、絶縁体層14の外縁と重なる第2端部33Baの幅L5は、第2端部33Baの先端の幅L6よりも大きいことが好ましい。幅L5が幅L6よりも大きいと、上記と同様に、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性をより低減することができる。
また、サーマルヘッドX2では、平面視して、絶縁体層14の外縁と重なる第1端部32Baの厚みは、第1端部32Baの先端の厚みと略同一であるが、これに限定されない。絶縁体層14の外縁と重なる第1端部32Baの厚みは、第1端部32Baの先端の厚みよりも大きくてもよい。絶縁体層14の外縁と重なる第1端部32Baの厚みが、第1端部32Baの先端の厚みよりも大きいと、熱応力の集中によって剥がれが生じやすい絶縁体層14の外縁部を有効に保護することができる。そのため、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性をより低減することができる。
また、サーマルヘッドX2では、平面視して、絶縁体層14の外縁と重なる第2端部33Baの厚みは、第2端部33Baの先端の厚みと略同一であるが、これに限定されない。絶縁体層14の外縁と重なる第2端部33Baの厚みは、第2端部33Baの先端の厚みよりも大きくてもよい。絶縁体層14の外縁と重なる第2端部33Baの厚みが、第2端部33Baの先端の厚みよりも大きいと、上記と同様に、絶縁体層14が基板11の第1主面11A上から剥がれてしまう可能性をより低減することができる。
[変形例2]
上記の実施形態および変形例1では、第1発熱部および第2発熱部を有するサーマルヘッドおよびサーマルプリンタについて記載したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、例えば、記録媒体に印画を行うための発熱部として、第1発熱部のみを
有するサーマルヘッドおよびサーマルプリンタであってもよい。
[変形例3]
また、サーマルヘッドX1およびX2は、適宜組み合わせてもよい。また、本実施形態では、サーマルヘッドX1を備えたサーマルプリンタY1について説明したが、これに限らず、サーマルヘッドX1に代えて、サーマルヘッドX2を採用してもよい。
X1,X2 サーマルヘッド
Y1 サーマルプリンタ
P1 記録媒体
11 基板
13,31 第1抵抗体層
13a,31a 第1発熱部
14 絶縁体層
14a 凸曲面
15,32 第1配線電極
15Aa,32Aa 第1延在部
15Ba,32Ba 第1端部
16,33 第2配線電極
16Aa,33Aa 第2延在部
16Ba,33Ba 第2端部
17,34 第2抵抗体層
17a,34a 第2発熱部
18,35 第3配線電極
18a,35a 第3端部
19,36 第4配線電極
19a,36a 第4端部
100 搬送機構
200 プラテンローラ

Claims (13)

  1. 基板と、
    該基板上に設けられており、一部が第1発熱部として機能する第1抵抗体層と、
    前記基板上に設けられており、前記第1抵抗体層に電気的に接続された第1配線電極と、
    前記基板上に設けられており、前記第1発熱部を被覆する絶縁体層と、
    前記第1発熱部を挟んで前記第1配線電極とは反対側の前記基板上に位置しており、前記第1抵抗体層に電気的に接続された第2配線電極と、を備え、
    前記第1配線電極は、前記絶縁体層上に位置しており且つ前記基板および前記第1抵抗体層とで前記絶縁体層を挟み込む第1端部を有しており、
    前記第2配線電極は、前記絶縁体層上に位置しており且つ前記基板および前記第1抵抗体層とで前記絶縁体層を挟み込む第2端部を有している、サーマルヘッド。
  2. 前記第1配線電極は、前記第1抵抗体層と前記絶縁体層との間に延在する第1延在部を有しており、
    前記第1延在部は、前記第1端部とで前記絶縁体層を挟み込む、請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記第1端部の先端は、平面視して、前記第1延在部の先端よりも前記第1発熱部から遠い側に位置している、請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 平面視して前記絶縁体層の外縁と重なる前記第1端部の幅は、前記第1端部の先端の幅よりも大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記絶縁体層は、凸曲面を有しており、
    前記第1端部は、前記凸曲面上に位置している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記第2配線電極は、前記第1抵抗体層と前記絶縁体層との間に延在する第2延在部を有しており、
    前記第2延在部は、前記第2端部とで前記絶縁体層を挟み込む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  7. 前記第2端部の先端は、平面視して、前記第2延在部の先端よりも前記第1発熱部から遠い側に位置している、請求項に記載のサーマルヘッド。
  8. 平面視して前記絶縁体層の外縁と重なる前記第2端部の幅は、前記第2端部の先端の幅よりも大きい、請求項のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  9. 前記絶縁体層は、平面視して、前記基板の一辺に沿って帯状に設けられており、
    前記絶縁体層を跨いで前記基板上に設けられており、前記絶縁体層上の一部が第2発熱部として機能する第2抵抗体層と、
    前記基板上に位置しており、前記第2抵抗体層に電気的に接続された第3配線電極と、
    前記第2発熱部を挟んで前記第3配線電とは反対側の前記基板上に位置しており、前記第2抵抗体層に電気的に接続された第4配線電極と、をさらに備え、
    前記第2発熱部は、平面視して、前記第1発熱部と交互に並んで配置される、請求項に記載のサーマルヘッド。
  10. 前記第3配線電極は、前記絶縁体層上に位置する第3端部を有しており、
    前記第4配線電極は、前記絶縁体層上に位置する第4端部を有しており、
    前記第1端部と前記第2端部との間の距離は、前記第3端部と前記第4端部との間の距離よりも長い、請求項に記載のサーマルヘッド。
  11. 前記第1発熱部と前記第2発熱部とは、平面視して一部が重なっている、請求項9または10に記載のサーマルヘッド。
  12. 基板と、
    該基板上に設けられており、一部が第1発熱部として機能する第1抵抗体層と、
    前記基板上に設けられており、前記第1抵抗体層に電気的に接続された第1配線電極と、
    前記基板上に設けられており、前記第1発熱部を被覆する絶縁体層と、を備え、
    前記第1配線電極は、前記絶縁体層上に位置しており且つ前記基板および前記第1抵抗体層とで前記絶縁体層を挟み込む第1端部を有しており、
    前記絶縁体層は、凸曲面を有しており、
    前記第1端部は、前記凸曲面上に位置している、サーマルヘッド。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のサーマルヘッドと、
    前記第1発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記第1発熱部上に記録媒体を押圧するためのプラテンローラと、を備えたサーマルプリンタ。
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