JP3221216B2 - 純金装飾品の止め金具 - Google Patents
純金装飾品の止め金具Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、純金ネックレスやブ
レスレットの止め金、純金ブローチの止めピンなど純金
装飾品の各種止め金具に関するものである。
レスレットの止め金、純金ブローチの止めピンなど純金
装飾品の各種止め金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ネックレス、ブレスレット、ブロ
ーチなどの金装飾品を製造するには、純金にAg、C
u、Ni、Pd、Znなどを25〜40%含有させたK
14金合金やK18金合金が用いられているが、近年、
純金装飾品と称して純金からなるネックレス、ブレスレ
ット、ブローチが市販されるようになってきた。
ーチなどの金装飾品を製造するには、純金にAg、C
u、Ni、Pd、Znなどを25〜40%含有させたK
14金合金やK18金合金が用いられているが、近年、
純金装飾品と称して純金からなるネックレス、ブレスレ
ット、ブローチが市販されるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら純金
装飾品のネックレスやブレスレットを接続するための止
め金またはブローチを衣服などに止めるピンなどの各種
止め金具は、通常の99重量%以上の純度を有する純金
ではばね性が不足するために、止め金具部分だけはばね
性の優れた他の金属または合金などで作らざるを得なか
った。しかし、純金装飾品と称して販売している装飾品
を、購入者は装飾品の止め金金具部分も含めてすべてが
99重量%以上の純度を有する純金でできていると誤解
して購入し、そのために、止め金金具部分だけは他の金
属または合金で出来ていることを販売時に説明しなけれ
ばならず、さらに不当表示となる恐れもあった。
装飾品のネックレスやブレスレットを接続するための止
め金またはブローチを衣服などに止めるピンなどの各種
止め金具は、通常の99重量%以上の純度を有する純金
ではばね性が不足するために、止め金具部分だけはばね
性の優れた他の金属または合金などで作らざるを得なか
った。しかし、純金装飾品と称して販売している装飾品
を、購入者は装飾品の止め金金具部分も含めてすべてが
99重量%以上の純度を有する純金でできていると誤解
して購入し、そのために、止め金金具部分だけは他の金
属または合金で出来ていることを販売時に説明しなけれ
ばならず、さらに不当表示となる恐れもあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
かかる観点から、装飾品の止め金具にも純金を使用すべ
く研究を行った結果、99重量%以上の純度を有する純
金に、全体に占める割合で、Ca:200〜2000p
pmを含有せしめ、さらにBe、Ge、Bのうちの1種
または2種以上を10〜1000ppmを含有せしめた
組成を有する純金は、ばね性がすぐれているところから
止め金具として十分に使用することができるという知見
を得たのである。
かかる観点から、装飾品の止め金具にも純金を使用すべ
く研究を行った結果、99重量%以上の純度を有する純
金に、全体に占める割合で、Ca:200〜2000p
pmを含有せしめ、さらにBe、Ge、Bのうちの1種
または2種以上を10〜1000ppmを含有せしめた
組成を有する純金は、ばね性がすぐれているところから
止め金具として十分に使用することができるという知見
を得たのである。
【0005】この発明は、かかる知見にもとづいてなさ
れたものであって、99重量%以上の純度を有する純金
に、全体に占める割合で、Ca:200〜2000pp
mを含有し、さらにBe、Ge、Bのうちの1種または
2種以上を10〜1000ppmを含有した組成を有す
る純金装飾品の止め金具、に特徴を有するものである。
れたものであって、99重量%以上の純度を有する純金
に、全体に占める割合で、Ca:200〜2000pp
mを含有し、さらにBe、Ge、Bのうちの1種または
2種以上を10〜1000ppmを含有した組成を有す
る純金装飾品の止め金具、に特徴を有するものである。
【0006】この発明の純金装飾品の止め金具におい
て、純金の純度を99重量%以上としたのは、その純度
が99重量%未満であると純金の持つ黄金色の色調が損
なわれ、高級感が失われることによるものである。また
Caの含有量が全体に占める割合で200ppm未満で
は止め金具として必要なばね性が得られず、一方、20
00ppmを越えて含有すると、色調にやや曇りが発生
し、一層のばね性が得られないので好ましくない。した
がって、Ca含有量は、全体に占める割合で、200p
pm〜2000ppmに定めた。一層好ましい範囲は、
800〜1800ppmであり、さらに一層好ましい範
囲は、1000〜1600ppmである。
て、純金の純度を99重量%以上としたのは、その純度
が99重量%未満であると純金の持つ黄金色の色調が損
なわれ、高級感が失われることによるものである。また
Caの含有量が全体に占める割合で200ppm未満で
は止め金具として必要なばね性が得られず、一方、20
00ppmを越えて含有すると、色調にやや曇りが発生
し、一層のばね性が得られないので好ましくない。した
がって、Ca含有量は、全体に占める割合で、200p
pm〜2000ppmに定めた。一層好ましい範囲は、
800〜1800ppmであり、さらに一層好ましい範
囲は、1000〜1600ppmである。
【0007】また、Be、Ge、Bのうちの1種または
2種以上の含有量を全体に占める割合で10〜1000
ppmに限定したのは、これらの含有量が10ppm未
満では所望のばね性が得られず、一方、1000ppm
を越えて含有すると色調が劣化し、一層のばね性が得ら
れないので好ましくない。したがって、Be、Ge、B
のうちの1種または2種以上の含有量を10ppm〜1
000ppmに定めた。一層好ましい範囲は、100〜
500ppmであり、さらに一層好ましい範囲は、20
0〜300ppmである。
2種以上の含有量を全体に占める割合で10〜1000
ppmに限定したのは、これらの含有量が10ppm未
満では所望のばね性が得られず、一方、1000ppm
を越えて含有すると色調が劣化し、一層のばね性が得ら
れないので好ましくない。したがって、Be、Ge、B
のうちの1種または2種以上の含有量を10ppm〜1
000ppmに定めた。一層好ましい範囲は、100〜
500ppmであり、さらに一層好ましい範囲は、20
0〜300ppmである。
【0008】
【実施例】通常の真空溶解炉により表1および表2に示
される純度の純金を溶解し、この純金溶湯に、全体に占
める割合で、表1および表2に示される成分を表1およ
び表2に示される割合で微量添加し、得られた純金溶湯
を鋳造して幅:65mm、長さ:150mm、厚さ:1
8mmの寸法を有する鋳塊を製造した。これら純金鋳塊
を冷間で厚さ:0.5mmまで圧延し、これを幅:10
mm、長さ:150mmの薄板状に切り出し、本発明金
具部材1〜16および比較金具部材1〜5および従来純
金部材を作製した。これら本発明金具部材1〜16、比
較金具部材1〜5および従来純金部材について、繰り返
したわみ試験機にてバネ限界値(Kb値)を測定し、そ
の結果を表1および表2に示した。
される純度の純金を溶解し、この純金溶湯に、全体に占
める割合で、表1および表2に示される成分を表1およ
び表2に示される割合で微量添加し、得られた純金溶湯
を鋳造して幅:65mm、長さ:150mm、厚さ:1
8mmの寸法を有する鋳塊を製造した。これら純金鋳塊
を冷間で厚さ:0.5mmまで圧延し、これを幅:10
mm、長さ:150mmの薄板状に切り出し、本発明金
具部材1〜16および比較金具部材1〜5および従来純
金部材を作製した。これら本発明金具部材1〜16、比
較金具部材1〜5および従来純金部材について、繰り返
したわみ試験機にてバネ限界値(Kb値)を測定し、そ
の結果を表1および表2に示した。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】表1および表2に示される結果から、本発
明金具部材1〜16はいずれも従来純金部材に比べて格
段に優れたバネ限界値を有するところから、装飾品の止
め金具として十分に使用できることが分かる。しかし、
Ca、並びにBe、Ge、Bのうちの1種または2種以
上がこの発明の範囲を外れて含まれる比較金具部材1〜
5はいずれも純金のもつ輝きを失うなど好ましくない特
性が現れることもわかる。
明金具部材1〜16はいずれも従来純金部材に比べて格
段に優れたバネ限界値を有するところから、装飾品の止
め金具として十分に使用できることが分かる。しかし、
Ca、並びにBe、Ge、Bのうちの1種または2種以
上がこの発明の範囲を外れて含まれる比較金具部材1〜
5はいずれも純金のもつ輝きを失うなど好ましくない特
性が現れることもわかる。
【0012】
【発明の効果】上述のように、この発明の止め金具は、
純金装飾品の止め金具として使用すると、従来に見られ
ないオール純金製の装飾品を提供することができ、購買
を促進し、装飾産業上優れた効果をもたらすものであ
る。
純金装飾品の止め金具として使用すると、従来に見られ
ないオール純金製の装飾品を提供することができ、購買
を促進し、装飾産業上優れた効果をもたらすものであ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−70671(JP,A) 特開 平7−242961(JP,A) 特開 平7−242963(JP,A) 特開 平7−242964(JP,A) 実開 平3−33511(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 5/02 A44C 27/00
Claims (1)
- 【請求項1】 99重量%以上の純度を有する純金に、
全体に占める割合で、 Ca:200〜2000ppm
を含有し、さらに、 Be、Ge、Bのうちの1種または2種以上を10〜1
000ppmを含有した組成を有することを特徴とする
純金装飾品の止め金具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05807494A JP3221216B2 (ja) | 1994-03-03 | 1994-03-03 | 純金装飾品の止め金具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05807494A JP3221216B2 (ja) | 1994-03-03 | 1994-03-03 | 純金装飾品の止め金具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07242962A JPH07242962A (ja) | 1995-09-19 |
JP3221216B2 true JP3221216B2 (ja) | 2001-10-22 |
Family
ID=13073775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05807494A Expired - Fee Related JP3221216B2 (ja) | 1994-03-03 | 1994-03-03 | 純金装飾品の止め金具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3221216B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7157066B2 (en) | 2001-12-05 | 2007-01-02 | Tda Research, Inc. | Combustion process for synthesis of carbon nanomaterials from liquid hydrocarbon |
-
1994
- 1994-03-03 JP JP05807494A patent/JP3221216B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7157066B2 (en) | 2001-12-05 | 2007-01-02 | Tda Research, Inc. | Combustion process for synthesis of carbon nanomaterials from liquid hydrocarbon |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07242962A (ja) | 1995-09-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010717 |
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