JP3221161B2 - 回転部材駆動装置の故障検知装置 - Google Patents
回転部材駆動装置の故障検知装置Info
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- JP3221161B2 JP3221161B2 JP17472893A JP17472893A JP3221161B2 JP 3221161 B2 JP3221161 B2 JP 3221161B2 JP 17472893 A JP17472893 A JP 17472893A JP 17472893 A JP17472893 A JP 17472893A JP 3221161 B2 JP3221161 B2 JP 3221161B2
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- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー電子写真複写機
における感光体等の回転を制御する装置に関し、特に、
回転部材の軸に設けたエンコーダ装置に設けた回転体に
対して、回転中心に対向する位置に2個の検知部材と、
軸の回転の基準信号を出力する検知手段とを配置するこ
とにより、エンコーダ装置に異常が生じた状態を検知
し、感光体の正確な回転の制御を行い得るようにする回
転部材駆動装置の故障検知装置に関する。
における感光体等の回転を制御する装置に関し、特に、
回転部材の軸に設けたエンコーダ装置に設けた回転体に
対して、回転中心に対向する位置に2個の検知部材と、
軸の回転の基準信号を出力する検知手段とを配置するこ
とにより、エンコーダ装置に異常が生じた状態を検知
し、感光体の正確な回転の制御を行い得るようにする回
転部材駆動装置の故障検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー電子写真複写機等の装置において
は、例えば、特開平2−238480号公報等に示され
るように、用紙を転写ドラムに支持した状態で、その転
写ドラムに対応させて配置した感光体ドラムからカラー
トナー画像を転写する方式の装置が知られている。ま
た、前記転写ドラムを使用する方式とは別に、例えば、
実開昭63−155147号公報等のように、複数のカ
ラートナー画像を担持する感光体ドラムを1列に配置
し、前記感光体ドラムからの画像の転写部に沿って、用
紙を搬送するベルト搬送機構を設けることも知られてい
る。前記ベルト搬送機構を設けてなるカラー電子写真複
写機では、ベルトに対して用紙を静電的に吸着して保持
する機構を設け、給紙トレイから送り出される用紙を、
感光体ドラムに形成されるトナー画像にタイミングを合
わせて、レジスト機構を設けた給紙装置を介してベルト
に供給する手段を用いている。前記給紙装置では、例え
ば、実開昭63−26653号公報等に示されるよう
に、レジストローラ装置と、その上流側に配置するプリ
レジストローラ装置を所定の間隔を介して配置し、前記
レジストローラ装置の若干上流側にゲート部材を配置
し、用紙の先端部を整合させて、ベルト装置に向けて給
紙する作用が行われる。
は、例えば、特開平2−238480号公報等に示され
るように、用紙を転写ドラムに支持した状態で、その転
写ドラムに対応させて配置した感光体ドラムからカラー
トナー画像を転写する方式の装置が知られている。ま
た、前記転写ドラムを使用する方式とは別に、例えば、
実開昭63−155147号公報等のように、複数のカ
ラートナー画像を担持する感光体ドラムを1列に配置
し、前記感光体ドラムからの画像の転写部に沿って、用
紙を搬送するベルト搬送機構を設けることも知られてい
る。前記ベルト搬送機構を設けてなるカラー電子写真複
写機では、ベルトに対して用紙を静電的に吸着して保持
する機構を設け、給紙トレイから送り出される用紙を、
感光体ドラムに形成されるトナー画像にタイミングを合
わせて、レジスト機構を設けた給紙装置を介してベルト
に供給する手段を用いている。前記給紙装置では、例え
ば、実開昭63−26653号公報等に示されるよう
に、レジストローラ装置と、その上流側に配置するプリ
レジストローラ装置を所定の間隔を介して配置し、前記
レジストローラ装置の若干上流側にゲート部材を配置
し、用紙の先端部を整合させて、ベルト装置に向けて給
紙する作用が行われる。
【0003】前述したように、複数の感光体を1列状に
配置する形式のカラー電子写真複写機は、図4に示され
るように構成されるもので、カラー電子写真複写機1
は、4つの感光体ドラム2、2a……を1列状に配置
し、それぞれの感光体ドラムに対してカラートナー画像
を形成する機構を配置している。前記カラートナー画像
を形成する機構は、一般の電子写真方式を用いた複写機
の場合と同様に、現像装置3、クリーニング装置4、帯
電コロトロン5、転写コロトロン6、および、書き込み
装置7から構成される。そして、帯電コロトロン5によ
り一様な帯電が行われた感光体ドラム2に対して、書き
込み装置7からレーザビームによる書き込みが行われて
静電潜像を形成し、その静電潜像に対して現像装置3か
らトナーを供給して、カラートナー画像として可視像化
する。前記感光体ドラムに形成されたカラートナー画像
は、転写コロトロン6からの放電により用紙に転写し、
その後で感光体ドラムに残留するトナーをクリーニング
装置4により除去して、次のカラートナー画像の形成の
作用に対応させるようにする。
配置する形式のカラー電子写真複写機は、図4に示され
るように構成されるもので、カラー電子写真複写機1
は、4つの感光体ドラム2、2a……を1列状に配置
し、それぞれの感光体ドラムに対してカラートナー画像
を形成する機構を配置している。前記カラートナー画像
を形成する機構は、一般の電子写真方式を用いた複写機
の場合と同様に、現像装置3、クリーニング装置4、帯
電コロトロン5、転写コロトロン6、および、書き込み
装置7から構成される。そして、帯電コロトロン5によ
り一様な帯電が行われた感光体ドラム2に対して、書き
込み装置7からレーザビームによる書き込みが行われて
静電潜像を形成し、その静電潜像に対して現像装置3か
らトナーを供給して、カラートナー画像として可視像化
する。前記感光体ドラムに形成されたカラートナー画像
は、転写コロトロン6からの放電により用紙に転写し、
その後で感光体ドラムに残留するトナーをクリーニング
装置4により除去して、次のカラートナー画像の形成の
作用に対応させるようにする。
【0004】前記図4に示される例では、4つの感光体
ドラム2、2a、2b、2cを、搬送ベルト15による
用紙の移動経路に沿って配置しており、イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックのカラートナー画像を、それぞ
れの感光体ドラムに形成するような機構を構成してい
る。また、前記各感光体ドラムに対応させて設けられる
書き込み装置7〜7cは、図示を省略した画像情報出力
装置で分解されて出力されるカラー画像の情報により、
感光体ドラムに対して各色に対応する画像情報を出力す
る。さらに、前記各感光体ドラムに対しては、搬送ベル
トにより搬送される用紙の速度に対応させて、画像情報
を出力し、用紙に対して転写するカラートナー画像にズ
レが生じないように制御しながら、カラートナー画像を
形成し、用紙に転写する動作を行う。
ドラム2、2a、2b、2cを、搬送ベルト15による
用紙の移動経路に沿って配置しており、イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックのカラートナー画像を、それぞ
れの感光体ドラムに形成するような機構を構成してい
る。また、前記各感光体ドラムに対応させて設けられる
書き込み装置7〜7cは、図示を省略した画像情報出力
装置で分解されて出力されるカラー画像の情報により、
感光体ドラムに対して各色に対応する画像情報を出力す
る。さらに、前記各感光体ドラムに対しては、搬送ベル
トにより搬送される用紙の速度に対応させて、画像情報
を出力し、用紙に対して転写するカラートナー画像にズ
レが生じないように制御しながら、カラートナー画像を
形成し、用紙に転写する動作を行う。
【0005】前述したように構成されるカラー電子写真
複写機において、用紙を搬送するために設けられる搬送
ベルト15は、前後に配置されるプーリ16、16aに
掛け渡され、一方のプーリを駆動するようにしている。
また、前記搬送ベルト15に対して、その戻り部に複数
のガイドロール17……を配置し、そのうちの1つのガ
イドロールをテンションプーリとして用いることができ
る。そして、前記搬送ベルト15に対してガイドロール
により、一定の値の張力を付与する状態で、プーリによ
り駆動し、用紙を一定の速度で画像転写部に沿わせて移
動させるようにする。また、前記搬送ベルトによる用紙
の搬送部の上流部には、ベルトを帯電させるための帯電
コロトロンと押圧ローラ部材からなる用紙付着部材13
を配置している。そして、給紙トレイ10から給紙装置
11を介して供給される用紙Pは、レジスト装置12を
用いて整合作用を付与し、用紙付着部材13を用いて帯
電された搬送ベルト15に対して、用紙を付着させて、
搬送作用を行うようにする。また、複数の感光体ドラム
2、2a……から、カラートナー画像を重ねて転写した
後で、用紙を定着装置8を通して定着し、コピーを排出
トレイ9に向けて排出させるようにする。
複写機において、用紙を搬送するために設けられる搬送
ベルト15は、前後に配置されるプーリ16、16aに
掛け渡され、一方のプーリを駆動するようにしている。
また、前記搬送ベルト15に対して、その戻り部に複数
のガイドロール17……を配置し、そのうちの1つのガ
イドロールをテンションプーリとして用いることができ
る。そして、前記搬送ベルト15に対してガイドロール
により、一定の値の張力を付与する状態で、プーリによ
り駆動し、用紙を一定の速度で画像転写部に沿わせて移
動させるようにする。また、前記搬送ベルトによる用紙
の搬送部の上流部には、ベルトを帯電させるための帯電
コロトロンと押圧ローラ部材からなる用紙付着部材13
を配置している。そして、給紙トレイ10から給紙装置
11を介して供給される用紙Pは、レジスト装置12を
用いて整合作用を付与し、用紙付着部材13を用いて帯
電された搬送ベルト15に対して、用紙を付着させて、
搬送作用を行うようにする。また、複数の感光体ドラム
2、2a……から、カラートナー画像を重ねて転写した
後で、用紙を定着装置8を通して定着し、コピーを排出
トレイ9に向けて排出させるようにする。
【0006】前記図4に示されるようなカラー電子写真
複写機においては、用紙の移動速度に、感光体ドラムの
回転速度を対応させるようにして、各感光体ドラムを駆
動することが必要とされる。また、感光体ドラムを駆動
するためには、各感光体ドラムに対して駆動モータを配
置し、減速ギヤ装置等を介して、感光体ドラムに対する
駆動を行うような機構が用いられる。ところが、感光体
ドラムをギヤ装置を用いて駆動する機構では、モータの
回転速度のムラの影響を受けることや、ギヤを軸に取り
付ける際の偏心や、ギヤの歯の噛み合いに際して生じる
振動等が影響する。さらに、感光体ドラムの回転に影響
を与える振動としては、クリーニング装置のブラシの回
転振動や、現像装置の現像ローラの回転ムラ等があり、
それ等の感光体ドラムに対応させて配置する部材からの
振動等が、感光体ドラムを定速で回転させる際の障害と
なって現れる。
複写機においては、用紙の移動速度に、感光体ドラムの
回転速度を対応させるようにして、各感光体ドラムを駆
動することが必要とされる。また、感光体ドラムを駆動
するためには、各感光体ドラムに対して駆動モータを配
置し、減速ギヤ装置等を介して、感光体ドラムに対する
駆動を行うような機構が用いられる。ところが、感光体
ドラムをギヤ装置を用いて駆動する機構では、モータの
回転速度のムラの影響を受けることや、ギヤを軸に取り
付ける際の偏心や、ギヤの歯の噛み合いに際して生じる
振動等が影響する。さらに、感光体ドラムの回転に影響
を与える振動としては、クリーニング装置のブラシの回
転振動や、現像装置の現像ローラの回転ムラ等があり、
それ等の感光体ドラムに対応させて配置する部材からの
振動等が、感光体ドラムを定速で回転させる際の障害と
なって現れる。
【0007】そこで、前述したような感光体ドラムの回
転ムラを防止するために、例えば、特開昭62−178
982号公報や、特開昭56−132866号公報等に
示されるように、エンコーダからの情報を用いて制御す
る手段を設けることが提案されている。前記従来例のう
ち、特開昭62−178982号公報に示される例にお
いては、サーボモータ速度制御用のパルスを発生させる
ためのロータリーエンコーダを、感光体の軸に直接連結
する機構を用いており、さらに、感光体ドラムの軸に対
して、カップリングを介して直接エンコーダ部材を取り
付けている。
転ムラを防止するために、例えば、特開昭62−178
982号公報や、特開昭56−132866号公報等に
示されるように、エンコーダからの情報を用いて制御す
る手段を設けることが提案されている。前記従来例のう
ち、特開昭62−178982号公報に示される例にお
いては、サーボモータ速度制御用のパルスを発生させる
ためのロータリーエンコーダを、感光体の軸に直接連結
する機構を用いており、さらに、感光体ドラムの軸に対
して、カップリングを介して直接エンコーダ部材を取り
付けている。
【0008】前述したように、感光体ドラムの回転軸に
対してエンコーダ装置を設ける場合には、例えば、図5
に示されるような取り付け機構を構成している。前記図
5に示されるエンコーダ装置の取り付け方式では、感光
体ドラムの軸20に対して、円板取付け部材33を用い
て回転円板31を取り付け、前記円板取付け部材33を
固定ネジ33a等を用いて軸に固着している。また、回
転円板31に対して配置するセンサ部材35は、装置の
フレーム21に固着した補助フレーム21aを介して、
別体に設けたセンサ取付け部材34により支持されるよ
うにしている。さらに、前記軸20は、軸受け22を介
して本体フレームに対して回転可能な状態で支持され、
図示を省略した駆動手段により軸を回転させるようにし
ている。そして、前記エンコーダ装置から得られる軸の
回転の情報を元にして、制御装置で基準速度と比較し、
駆動モータに対する印加パルスを制御することによっ
て、感光体ドラムを定速で駆動する機構を構成してい
る。
対してエンコーダ装置を設ける場合には、例えば、図5
に示されるような取り付け機構を構成している。前記図
5に示されるエンコーダ装置の取り付け方式では、感光
体ドラムの軸20に対して、円板取付け部材33を用い
て回転円板31を取り付け、前記円板取付け部材33を
固定ネジ33a等を用いて軸に固着している。また、回
転円板31に対して配置するセンサ部材35は、装置の
フレーム21に固着した補助フレーム21aを介して、
別体に設けたセンサ取付け部材34により支持されるよ
うにしている。さらに、前記軸20は、軸受け22を介
して本体フレームに対して回転可能な状態で支持され、
図示を省略した駆動手段により軸を回転させるようにし
ている。そして、前記エンコーダ装置から得られる軸の
回転の情報を元にして、制御装置で基準速度と比較し、
駆動モータに対する印加パルスを制御することによっ
て、感光体ドラムを定速で駆動する機構を構成してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記図5に
示されるように、感光体ドラムの軸に対して配置する回
転円板を、円板取付け部材を介して取り付ける際に、軸
と円板取付け部材との取付部に隙間等があると、回転円
板が軸に対して偏心した状態に支持されることになる。
そして、前記回転円板に偏心等があると、センサ部材に
よる検知情報が乱れたりするという問題が発生し、セン
サ部材により検知した情報に信頼性がなくなる。また、
前記従来例のように、軸に対してカップリングを介して
エンコーダを取り付ける手段を用いる場合には、前記カ
ップリングの機械的な取り付け位置の誤差や、取り付け
のガタ等により、回転部材ドラムの回転の角速度の検知
の誤差が生じることが避けられないものとなる。前記従
来例とは別に、特開昭56−132866号公報に示さ
れる例では、透明回転板に光透過スリットを設けたもの
を回転部材ドラムの軸に直接取り付ける手段を用いてい
る。しかし、前記従来例では、透明回転板の取り付け孔
と、軸とのはめ合い隙間等があると、回転板の偏心によ
る角速度の検出誤差が生じることは避けられない。
示されるように、感光体ドラムの軸に対して配置する回
転円板を、円板取付け部材を介して取り付ける際に、軸
と円板取付け部材との取付部に隙間等があると、回転円
板が軸に対して偏心した状態に支持されることになる。
そして、前記回転円板に偏心等があると、センサ部材に
よる検知情報が乱れたりするという問題が発生し、セン
サ部材により検知した情報に信頼性がなくなる。また、
前記従来例のように、軸に対してカップリングを介して
エンコーダを取り付ける手段を用いる場合には、前記カ
ップリングの機械的な取り付け位置の誤差や、取り付け
のガタ等により、回転部材ドラムの回転の角速度の検知
の誤差が生じることが避けられないものとなる。前記従
来例とは別に、特開昭56−132866号公報に示さ
れる例では、透明回転板に光透過スリットを設けたもの
を回転部材ドラムの軸に直接取り付ける手段を用いてい
る。しかし、前記従来例では、透明回転板の取り付け孔
と、軸とのはめ合い隙間等があると、回転板の偏心によ
る角速度の検出誤差が生じることは避けられない。
【0010】また、エンコーダを軸に設けた状態で、エ
ンコーダの円板にそりが生じたり、エンコーダの円板に
形成するスリット等の目盛りの形成に際して、前記スリ
ットの間隔等にムラがあったりすることにより、検知情
報に乱れが発生することがあり、前記取り付け誤差等に
よる偏心の他に、補正を要する情報を必要とするため
に、検知情報の補正が面倒である。前記問題に加えて、
エンコーダ装置の回転円板を軸に取り付ける部分で、ガ
タ等が生じたり、偏心の度合いが大きくなったりするこ
とがある。ところが、従来の装置では、回転円板の取り
付けに問題が生じた場合でも、そのような状態を検知す
る手段がなく、エンコーダ装置の精度の確認を行うこと
が不可能であるために、センサ部材による検知の情報が
出力されなくなってから、はじめて検知手段の故障を発
見することになるという大きな問題がある。したがっ
て、従来のエンコーダ装置を用いて軸の回転角度を検知
する装置では、その検知情報の信頼性が低く、エンコー
ダ装置から検知不能等の信号が出力された場合や、コピ
ーに異常が生じたことをオペレータが確認した場合にの
み、検知装置の異常が確認されるという問題があった。
ンコーダの円板にそりが生じたり、エンコーダの円板に
形成するスリット等の目盛りの形成に際して、前記スリ
ットの間隔等にムラがあったりすることにより、検知情
報に乱れが発生することがあり、前記取り付け誤差等に
よる偏心の他に、補正を要する情報を必要とするため
に、検知情報の補正が面倒である。前記問題に加えて、
エンコーダ装置の回転円板を軸に取り付ける部分で、ガ
タ等が生じたり、偏心の度合いが大きくなったりするこ
とがある。ところが、従来の装置では、回転円板の取り
付けに問題が生じた場合でも、そのような状態を検知す
る手段がなく、エンコーダ装置の精度の確認を行うこと
が不可能であるために、センサ部材による検知の情報が
出力されなくなってから、はじめて検知手段の故障を発
見することになるという大きな問題がある。したがっ
て、従来のエンコーダ装置を用いて軸の回転角度を検知
する装置では、その検知情報の信頼性が低く、エンコー
ダ装置から検知不能等の信号が出力された場合や、コピ
ーに異常が生じたことをオペレータが確認した場合にの
み、検知装置の異常が確認されるという問題があった。
【0011】
【発明の目的】本発明は、前述したような従来の感光体
ドラム等の回転部材の駆動制御機構の問題を解消するも
ので、感光体ドラム等の軸に対してエンコーダ装置を取
り付けるとともに、前記エンコーダ装置の回転体に対し
て配置する2つのセンサ部材と、回転基準信号を出力す
るセンサ部材からの信号を用いて、回転体の取り付け状
態の確認を行い得るように構成し、エンコーダ装置の異
常を早期に検知できるようにする回転部材駆動装置の故
障検知装置を提供することを目的としている。
ドラム等の回転部材の駆動制御機構の問題を解消するも
ので、感光体ドラム等の軸に対してエンコーダ装置を取
り付けるとともに、前記エンコーダ装置の回転体に対し
て配置する2つのセンサ部材と、回転基準信号を出力す
るセンサ部材からの信号を用いて、回転体の取り付け状
態の確認を行い得るように構成し、エンコーダ装置の異
常を早期に検知できるようにする回転部材駆動装置の故
障検知装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子写真方式
を用いて感光体にトナー画像を形成する装置に関する。
請求項1の発明は、回転部材の回転軸に取り付けられて
一体に回転する回転体に、等ピッチで形成する光学パタ
ーンと、前記回転体に設けた光学パターンを検出するた
めに、前記回転軸の回転中心に対して対向する位置に配
置する2つの検出手段と、前記2つの検出手段から得ら
れる信号を入力し、回転体の回転誤差の情報を出力する
演算手段と、前記演算手段の情報を、メモリに記憶され
ている誤差情報と比較する比較手段と、を設けた制御装
置とからなり、前記制御装置においては、演算手段から
出力される情報にもとづいてメモリに記憶されている誤
差情報を書き換える手段を設けるとともに、前記制御装
置のメモリに設定されている誤差情報と、演算された情
報とを比較して異常信号を出力する比較判定手段とを設
けたことを特徴とする。請求項2の発明は、前記制御装
置において、メモリに設定されている誤差基準値に対し
て、許容値を越えた状態で、比較判定手段からエンコー
ダ装置の異常な状態の信号を出力することを特徴とす
る。
を用いて感光体にトナー画像を形成する装置に関する。
請求項1の発明は、回転部材の回転軸に取り付けられて
一体に回転する回転体に、等ピッチで形成する光学パタ
ーンと、前記回転体に設けた光学パターンを検出するた
めに、前記回転軸の回転中心に対して対向する位置に配
置する2つの検出手段と、前記2つの検出手段から得ら
れる信号を入力し、回転体の回転誤差の情報を出力する
演算手段と、前記演算手段の情報を、メモリに記憶され
ている誤差情報と比較する比較手段と、を設けた制御装
置とからなり、前記制御装置においては、演算手段から
出力される情報にもとづいてメモリに記憶されている誤
差情報を書き換える手段を設けるとともに、前記制御装
置のメモリに設定されている誤差情報と、演算された情
報とを比較して異常信号を出力する比較判定手段とを設
けたことを特徴とする。請求項2の発明は、前記制御装
置において、メモリに設定されている誤差基準値に対し
て、許容値を越えた状態で、比較判定手段からエンコー
ダ装置の異常な状態の信号を出力することを特徴とす
る。
【0013】
【作用】前述したように、本発明においては、感光体の
回転軸に対して、被検知用のスリット等を設けた被検知
部を回転円板に設けて回転体を構成し、前記回転体に対
して2つのセンサ部材等の検知手段を、軸の回転中心に
対して対向させる位置に配置している。そして、2つの
センサ部材を軸の回転中心に対して対向する位置に配置
しているので、その2つのセンサ部材から得られるエン
コーダー部材の回転の情報を制御装置に入力し、その検
知値を平均化することにより、軸の回転ムラの情報とと
もに、回転円板の取り付け状態や、そりや、パターンの
乱れの情報を容易に得ることかできる。
回転軸に対して、被検知用のスリット等を設けた被検知
部を回転円板に設けて回転体を構成し、前記回転体に対
して2つのセンサ部材等の検知手段を、軸の回転中心に
対して対向させる位置に配置している。そして、2つの
センサ部材を軸の回転中心に対して対向する位置に配置
しているので、その2つのセンサ部材から得られるエン
コーダー部材の回転の情報を制御装置に入力し、その検
知値を平均化することにより、軸の回転ムラの情報とと
もに、回転円板の取り付け状態や、そりや、パターンの
乱れの情報を容易に得ることかできる。
【0014】
【実施例】図示される例にしたがって、本発明の回転部
材駆動装置の故障検知装置を説明する。まず、本発明に
おいて、カラー電子写真複写機を、図4に示されるよう
に4つの感光体ドラムを1直線状に配置し、各感光体ド
ラムからの画像転写部に沿わせて、用紙を搬送するベル
トを配置し、用紙にカラートナー画像を重ねて転写する
機構を構成する場合について説明する。本発明において
は、カラートナー画像を形成するための感光体ドラムに
対して、図1に示されるように、駆動と回転の制御を行
う機構を配置している。前記図1に示される装置におい
て、感光体ドラム2に対する駆動系の構成を示している
もので、感光体ドラム2の軸20は、カラー電子写真複
写機のフレーム21に対して軸受22を介して支持し、
フレームの外側に駆動装置を設けている。前記感光体ド
ラム2の軸20には、フレーム21の内側に、軸20の
位置決め部材23を配置し、感光体ドラムの支持位置を
一定に規制する手段を構成している。また、前記フレー
ム21の外側に配置する駆動装置では、モータ25と、
中間ギヤ26による駆動伝達手段を設け、軸20に固定
した入力ギヤ27に対する駆動を行うようにする。さら
に、前記軸20に対して、エンコーダ装置30とブレー
キ装置28とを設けておき、感光体ドラムの回転速度の
検知と、感光体ドラムに対して一定の負荷を付与して、
回転ムラが生じることを防止する機構を構成している。
材駆動装置の故障検知装置を説明する。まず、本発明に
おいて、カラー電子写真複写機を、図4に示されるよう
に4つの感光体ドラムを1直線状に配置し、各感光体ド
ラムからの画像転写部に沿わせて、用紙を搬送するベル
トを配置し、用紙にカラートナー画像を重ねて転写する
機構を構成する場合について説明する。本発明において
は、カラートナー画像を形成するための感光体ドラムに
対して、図1に示されるように、駆動と回転の制御を行
う機構を配置している。前記図1に示される装置におい
て、感光体ドラム2に対する駆動系の構成を示している
もので、感光体ドラム2の軸20は、カラー電子写真複
写機のフレーム21に対して軸受22を介して支持し、
フレームの外側に駆動装置を設けている。前記感光体ド
ラム2の軸20には、フレーム21の内側に、軸20の
位置決め部材23を配置し、感光体ドラムの支持位置を
一定に規制する手段を構成している。また、前記フレー
ム21の外側に配置する駆動装置では、モータ25と、
中間ギヤ26による駆動伝達手段を設け、軸20に固定
した入力ギヤ27に対する駆動を行うようにする。さら
に、前記軸20に対して、エンコーダ装置30とブレー
キ装置28とを設けておき、感光体ドラムの回転速度の
検知と、感光体ドラムに対して一定の負荷を付与して、
回転ムラが生じることを防止する機構を構成している。
【0015】さらに、前記軸20の端部には、感光体ド
ラムの径よりも大径な回転慣性体29を配置している。
前記回転慣性体29は、図示されるように、軸に固定す
る円板29aに対して、外周部に多数の薄い板部材を重
ねて設けたウエイト部材29bを固定保持させている。
前記ウエイト部材29bは、鉄板等の比重の大きな金属
板をリング状に形成したものを用い、円板29aに対し
て任意の枚数重ねて配置し、固定ネジ等を用いて一体に
取り付ける。したがって、前述したように、感光体ドラ
ム2の軸20に対して、回転慣性体29を固定保持さ
せ、両部材を一体に回転させることにより、回転慣性体
の回転モーメントを大きな値に設定できることから、モ
ータ25からギヤ装置を介して感光体ドラムを回転させ
る際に、前記感光体ドラムに与えられる回転振動を加え
るような作用に対して、回転慣性体の回転により振動を
減衰させることができる。
ラムの径よりも大径な回転慣性体29を配置している。
前記回転慣性体29は、図示されるように、軸に固定す
る円板29aに対して、外周部に多数の薄い板部材を重
ねて設けたウエイト部材29bを固定保持させている。
前記ウエイト部材29bは、鉄板等の比重の大きな金属
板をリング状に形成したものを用い、円板29aに対し
て任意の枚数重ねて配置し、固定ネジ等を用いて一体に
取り付ける。したがって、前述したように、感光体ドラ
ム2の軸20に対して、回転慣性体29を固定保持さ
せ、両部材を一体に回転させることにより、回転慣性体
の回転モーメントを大きな値に設定できることから、モ
ータ25からギヤ装置を介して感光体ドラムを回転させ
る際に、前記感光体ドラムに与えられる回転振動を加え
るような作用に対して、回転慣性体の回転により振動を
減衰させることができる。
【0016】例えば、感光体ドラムに対しては、ギヤの
噛み合いや、感光体ドラムに対して配置するクリーニン
グ装置のブラシの押圧作用、現像装置の現像ローラによ
る回転振動等が加えられるが、そのような感光体ドラム
に対する振動の原因を打ち消すように、回転慣性体によ
る定速回転の作用が発揮されることになる。なお、前記
感光体ドラムに対する駆動系において、軸20にはブレ
ーキ装置28を配置して、感光体ドラムの回転に対し
て、一定の値のブレーキ作用を付与することによって、
駆動系に一定の値の負荷を付与することを行い、感光体
ドラムの回転変動が発生しにくい状態に形成している。
また、前記感光体ドラムの回転速度を検知するために、
エンコーダ装置30を設けており、前記エンコーダ装置
から出力される感光体ドラムの回転速度の情報を用い
て、モータ25に対する印加パルスの制御の作用等を行
うことや、感光体ドラムに対する画像の書き込みのタイ
ミングを設定することができるようにする。
噛み合いや、感光体ドラムに対して配置するクリーニン
グ装置のブラシの押圧作用、現像装置の現像ローラによ
る回転振動等が加えられるが、そのような感光体ドラム
に対する振動の原因を打ち消すように、回転慣性体によ
る定速回転の作用が発揮されることになる。なお、前記
感光体ドラムに対する駆動系において、軸20にはブレ
ーキ装置28を配置して、感光体ドラムの回転に対し
て、一定の値のブレーキ作用を付与することによって、
駆動系に一定の値の負荷を付与することを行い、感光体
ドラムの回転変動が発生しにくい状態に形成している。
また、前記感光体ドラムの回転速度を検知するために、
エンコーダ装置30を設けており、前記エンコーダ装置
から出力される感光体ドラムの回転速度の情報を用い
て、モータ25に対する印加パルスの制御の作用等を行
うことや、感光体ドラムに対する画像の書き込みのタイ
ミングを設定することができるようにする。
【0017】前記図1に示される例において、感光体ド
ラム2の軸20には、取り付け部材33を介して、エン
コーダ装置30の円板31を取り付けている。前記エン
コーダ装置30は、図2に示されるように、感光体ドラ
ムの軸20に取り付けられている円板31に対して、そ
の円周部に近接する位置に、放射方向に多数のマークを
等間隔に形成したリング状の被検知部32を設けてお
り、円板としては、薄い金属製の円板に対して、エッチ
ング等の手段によりスリットを形成し、前記スリットを
マークとして用いることができる。そして、前記図1に
示されたような駆動機構を用いて、感光体ドラムに対す
る駆動を行う際に、エンコーダの回転円板31が感光体
ドラムとともに回転する。また、前記回転円板31のス
リットの検知情報を出力するための2つののセンサ部材
35、36と、軸の回転の基準位置を検知するための基
準位置検知センサ37とを配置し、回転円板31の被検
知部32のマークを検知した情報を出力させるようにす
る。なお、本発明の実施例においては、被検知部材とし
て、前述したように回転円板を用いることを例にして説
明するが、前記被検知部材としては、円板のみでなく、
円筒状の回転体の表面に被検知用のマークを設けたもの
を使用することも可能であり、その他に、任意の回転体
を軸に設けたものを使用することができる。
ラム2の軸20には、取り付け部材33を介して、エン
コーダ装置30の円板31を取り付けている。前記エン
コーダ装置30は、図2に示されるように、感光体ドラ
ムの軸20に取り付けられている円板31に対して、そ
の円周部に近接する位置に、放射方向に多数のマークを
等間隔に形成したリング状の被検知部32を設けてお
り、円板としては、薄い金属製の円板に対して、エッチ
ング等の手段によりスリットを形成し、前記スリットを
マークとして用いることができる。そして、前記図1に
示されたような駆動機構を用いて、感光体ドラムに対す
る駆動を行う際に、エンコーダの回転円板31が感光体
ドラムとともに回転する。また、前記回転円板31のス
リットの検知情報を出力するための2つののセンサ部材
35、36と、軸の回転の基準位置を検知するための基
準位置検知センサ37とを配置し、回転円板31の被検
知部32のマークを検知した情報を出力させるようにす
る。なお、本発明の実施例においては、被検知部材とし
て、前述したように回転円板を用いることを例にして説
明するが、前記被検知部材としては、円板のみでなく、
円筒状の回転体の表面に被検知用のマークを設けたもの
を使用することも可能であり、その他に、任意の回転体
を軸に設けたものを使用することができる。
【0018】前記図2に示されるエンコーダ装置におい
て、2つのセンサ部材を軸の回転中心に対して対向する
位置に配置しているので、その2つのセンサ部材から得
られる回転の情報を制御装置に入力し、その検知値を平
均化することにより、軸の角速度の変化(回転ムラ)の
情報を容易に得ることができる。また、回転部材の軸に
対する取り付け状態により、はめ合い隙間が生じること
等による偏心の問題を容易に補正することができるの
で、比較的安価なエンコーダ装置を用いても、感光体ド
ラムの角速度情報を高精度で得ることができる。
て、2つのセンサ部材を軸の回転中心に対して対向する
位置に配置しているので、その2つのセンサ部材から得
られる回転の情報を制御装置に入力し、その検知値を平
均化することにより、軸の角速度の変化(回転ムラ)の
情報を容易に得ることができる。また、回転部材の軸に
対する取り付け状態により、はめ合い隙間が生じること
等による偏心の問題を容易に補正することができるの
で、比較的安価なエンコーダ装置を用いても、感光体ド
ラムの角速度情報を高精度で得ることができる。
【0019】前述したように、円板31に対して多数の
スリット等の被検知部32を設けたエンコーダ装置30
においては、その周囲に配置する2つのセンサ部材3
5、36から得られる検知信号A、Bおよび、基準位置
検知センサ37から得られる軸の回転の基準信号Cは、
制御装置40の演算回路42に入力され、設定されたプ
ログラムにしたがって信号の処理を行う。前記制御装置
40では、電子写真複写機における画像形成等の処理の
動作を行うCPU41に対して、あらかじめ設定してい
る制御プログラムにしたがって、演算回路42での信号
A〜Cの処理の動作を行うことの他に、前記演算回路4
2から得られる信号を、メモリ43にあらかじめ設定し
ている誤差基準値と比較するために、比較判定回路44
を設けている。そして、前記センサ部材から得られる軸
の角速度の検知信号A、Bは、制御装置40の演算回路
で、{(A−B)/2}の式を用いて演算し、エンコー
ダ装置の誤差情報として出力する。
スリット等の被検知部32を設けたエンコーダ装置30
においては、その周囲に配置する2つのセンサ部材3
5、36から得られる検知信号A、Bおよび、基準位置
検知センサ37から得られる軸の回転の基準信号Cは、
制御装置40の演算回路42に入力され、設定されたプ
ログラムにしたがって信号の処理を行う。前記制御装置
40では、電子写真複写機における画像形成等の処理の
動作を行うCPU41に対して、あらかじめ設定してい
る制御プログラムにしたがって、演算回路42での信号
A〜Cの処理の動作を行うことの他に、前記演算回路4
2から得られる信号を、メモリ43にあらかじめ設定し
ている誤差基準値と比較するために、比較判定回路44
を設けている。そして、前記センサ部材から得られる軸
の角速度の検知信号A、Bは、制御装置40の演算回路
で、{(A−B)/2}の式を用いて演算し、エンコー
ダ装置の誤差情報として出力する。
【0020】本発明の制御装置では、演算回路42とメ
モリ43からの信号を用いて、エンコーダ装置の状態の
検知信号を出力することができる。まず、メモリ43に
設定されている誤差基準値に対して、演算回路42で得
られた信号が、許容範囲にある信号D1である場合に
は、CPU41から基準値の書き換え信号Eが出力され
て、メモリ43の誤差基準値を書き換える指令が出力さ
れる。そして、その後では、メモリに対して新たに設定
された誤差基準値にもとづいて、比較判定回路44での
制御信号の比較が行われる。さらに、演算回路42から
出力されるエンコーダ装置の誤差量が、メモリに設定さ
れている誤差基準値の許容範囲を越えている場合には、
比較判定回路44から異常検知信号D2が出力されて、
制御装置から装置のコントロールパネル等の表示部に異
常状態の表示を行うとともに、装置の動作を停止して、
オペレータに異常状態の発生を知らせるようにする。
モリ43からの信号を用いて、エンコーダ装置の状態の
検知信号を出力することができる。まず、メモリ43に
設定されている誤差基準値に対して、演算回路42で得
られた信号が、許容範囲にある信号D1である場合に
は、CPU41から基準値の書き換え信号Eが出力され
て、メモリ43の誤差基準値を書き換える指令が出力さ
れる。そして、その後では、メモリに対して新たに設定
された誤差基準値にもとづいて、比較判定回路44での
制御信号の比較が行われる。さらに、演算回路42から
出力されるエンコーダ装置の誤差量が、メモリに設定さ
れている誤差基準値の許容範囲を越えている場合には、
比較判定回路44から異常検知信号D2が出力されて、
制御装置から装置のコントロールパネル等の表示部に異
常状態の表示を行うとともに、装置の動作を停止して、
オペレータに異常状態の発生を知らせるようにする。
【0021】前記図2に示されるように、エンコーダ装
置30に配置する2つのセンサ部材35、36から得ら
れる信号A、Bのそれぞれは、図3の説明図に示される
ように、真の角速度の成分A1、B1と、スリット間隔
誤差と回転円板の偏心成分であるA2、B2を含む値で
ある。また、本発明においては、2つの信号A、Bを、
(A+B)/2の式により演算した結果は、(A2−
B)/2、すなわち、スリット間隔誤差と回転部材取り
付け誤差となるので、その演算結果を軸の回転の基準信
号Cを基準にメモリに設定されている誤差基準値と比較
することにより、エンコーダ装置の回転体の取り付け状
態の異常や、回転円板のそりの異常、パターンの乱れの
異常、センサの取り付け状態の異常、その他の異常状態
の検知を行うことができる。
置30に配置する2つのセンサ部材35、36から得ら
れる信号A、Bのそれぞれは、図3の説明図に示される
ように、真の角速度の成分A1、B1と、スリット間隔
誤差と回転円板の偏心成分であるA2、B2を含む値で
ある。また、本発明においては、2つの信号A、Bを、
(A+B)/2の式により演算した結果は、(A2−
B)/2、すなわち、スリット間隔誤差と回転部材取り
付け誤差となるので、その演算結果を軸の回転の基準信
号Cを基準にメモリに設定されている誤差基準値と比較
することにより、エンコーダ装置の回転体の取り付け状
態の異常や、回転円板のそりの異常、パターンの乱れの
異常、センサの取り付け状態の異常、その他の異常状態
の検知を行うことができる。
【0022】したがって、本発明においては、各センサ
部材から検出された信号を演算することによって、真の
角速度を除いたエンコーダ装置の誤差量のみを正確に得
ることができる。また、本発明の装置では、回転円板に
設けたスリット等の被検知部を検知するために、特に高
価で検知精度の高い検知手段を用いる必要がなく、一般
に使用されている比較的安価なセンサ部材を使用するこ
とができる。そして、制御装置に組み込むプログラム等
は、一般の電子写真複写機での制御手段に対して、感光
体ドラムの回転情報の制御を組み込む際に、2つのセン
サ部材からの情報を演算処理するだけのプログラムを追
加して設定するのみで対処することができる。
部材から検出された信号を演算することによって、真の
角速度を除いたエンコーダ装置の誤差量のみを正確に得
ることができる。また、本発明の装置では、回転円板に
設けたスリット等の被検知部を検知するために、特に高
価で検知精度の高い検知手段を用いる必要がなく、一般
に使用されている比較的安価なセンサ部材を使用するこ
とができる。そして、制御装置に組み込むプログラム等
は、一般の電子写真複写機での制御手段に対して、感光
体ドラムの回転情報の制御を組み込む際に、2つのセン
サ部材からの情報を演算処理するだけのプログラムを追
加して設定するのみで対処することができる。
【0023】なお、前述したような回転部材駆動装置の
故障検知装置は、感光体として、感光体ドラムを使用す
る場合のみでなく、感光体ベルトを用いた画像形成装置
に対しても適用することが可能であり、その場合には、
ベルトを駆動する軸に対してエンコーダを配置すること
ができる。さらに、前記回転部材としては、透明なガラ
スのような回転体を使用することができるもので、その
ガラス板に形成するマークは、特に高精度に形成する必
要がなく、比較的安価なものとして構成することが可能
である。また、前記2つのセンサ部材35、36として
は、円板が不透明な金属で構成されている場合には、ス
リットの検知を行うために、発光ダイオードと受光部材
とを対向させて配置した光センサ手段を用いることがで
きる。また、不透明な板部材に対して、スリットを形成
せずに放射状の線を描いたもので回転部材を構成する場
合には、反射型センサを用いることも可能である。
故障検知装置は、感光体として、感光体ドラムを使用す
る場合のみでなく、感光体ベルトを用いた画像形成装置
に対しても適用することが可能であり、その場合には、
ベルトを駆動する軸に対してエンコーダを配置すること
ができる。さらに、前記回転部材としては、透明なガラ
スのような回転体を使用することができるもので、その
ガラス板に形成するマークは、特に高精度に形成する必
要がなく、比較的安価なものとして構成することが可能
である。また、前記2つのセンサ部材35、36として
は、円板が不透明な金属で構成されている場合には、ス
リットの検知を行うために、発光ダイオードと受光部材
とを対向させて配置した光センサ手段を用いることがで
きる。また、不透明な板部材に対して、スリットを形成
せずに放射状の線を描いたもので回転部材を構成する場
合には、反射型センサを用いることも可能である。
【0024】
【発明の効果】本発明の回転部材駆動装置の故障検知装
置は、前述したように、感光体の回転軸に対して、被検
知用のスリット等を設けた回転部材を取り付け、前記回
転部材に対して2つのセンサ部材等の検知手段を、軸の
回転中心に対して対向させる位置に配置することによ
り、正確な検知信号を得ることができる。また、前記2
つのセンサ部材に対して、別のセンサを取り付けて、軸
の回転の基準信号を得ることにより、感光体の回転の情
報を正確に得ることができる。また、本発明において
は、2つのセンサ部材を軸の回転中心に対して対向する
位置に配置しているので、その2つのセンサ部材から得
られるエンコーダー部材の回転の情報を制御装置に入力
し、その検知値を演算することにより、軸の回転ムラの
情報とともに、エンコーダ装置の誤差情報を容易に得る
ことができる。また、前記制御装置により得られた誤差
情報を、メモリに設定されている誤差基準値と比較し、
基準値の許容範囲内にあるときには、メモリの誤差基準
値を書き換えることができ、許容範囲を越えたときに
は、コントロールパネル等に異常状態を表示し、オペレ
ータに知らせることができるので、エンコーダ装置の信
頼性が向上する。
置は、前述したように、感光体の回転軸に対して、被検
知用のスリット等を設けた回転部材を取り付け、前記回
転部材に対して2つのセンサ部材等の検知手段を、軸の
回転中心に対して対向させる位置に配置することによ
り、正確な検知信号を得ることができる。また、前記2
つのセンサ部材に対して、別のセンサを取り付けて、軸
の回転の基準信号を得ることにより、感光体の回転の情
報を正確に得ることができる。また、本発明において
は、2つのセンサ部材を軸の回転中心に対して対向する
位置に配置しているので、その2つのセンサ部材から得
られるエンコーダー部材の回転の情報を制御装置に入力
し、その検知値を演算することにより、軸の回転ムラの
情報とともに、エンコーダ装置の誤差情報を容易に得る
ことができる。また、前記制御装置により得られた誤差
情報を、メモリに設定されている誤差基準値と比較し、
基準値の許容範囲内にあるときには、メモリの誤差基準
値を書き換えることができ、許容範囲を越えたときに
は、コントロールパネル等に異常状態を表示し、オペレ
ータに知らせることができるので、エンコーダ装置の信
頼性が向上する。
【図1】 本発明の感光体ドラムの駆動装置の構成を示
す側面図である。
す側面図である。
【図2】 本発明の回転部材とセンサ部材との関係と、
制御装置の構成を示す説明図である。
制御装置の構成を示す説明図である。
【図3】 2つのセンサ部材から得られる波形の処理を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図4】 感光体ドラムを複数用いたカラー電子写真複
写機の構成を示す説明図である。
写機の構成を示す説明図である。
【図5】 従来のエンコーダ装置を軸に取り付ける機構
の説明図である。
の説明図である。
【符号の説明】 1 カラー電子写真複写機、 2 感光体ドラム、
8 定着装置、10 給紙トレイ、 15 搬
送ベルト、 20 感光体軸、21 フレーム、
25 駆動モータ、 27 駆動ギヤ、29 回
転慣性体、 30 エンコーダ装置、 31 回転
円板、32 被検知部、 35・36・37 セン
サ部材、40 制御装置、 41 CPU、 42
演算回路、43 メモリ、 44 比較判定回
路。
8 定着装置、10 給紙トレイ、 15 搬
送ベルト、 20 感光体軸、21 フレーム、
25 駆動モータ、 27 駆動ギヤ、29 回
転慣性体、 30 エンコーダ装置、 31 回転
円板、32 被検知部、 35・36・37 セン
サ部材、40 制御装置、 41 CPU、 42
演算回路、43 メモリ、 44 比較判定回
路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−18783(JP,A) 特開 昭63−235822(JP,A) 特開 平4−5667(JP,A) 特開 平2−208668(JP,A) 特開 平2−87015(JP,A) 特開 昭56−132866(JP,A) 特開 平3−138661(JP,A) 特開 平4−177512(JP,A) 特開 平4−120609(JP,A) 特開 平6−175427(JP,A) 実開 昭62−38657(JP,U) 実開 平1−117718(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/14 G01D 5/245 102 G01P 3/486 G03G 21/00 350 G03G 21/00 370 - 512
Claims (2)
- 【請求項1】 電子写真方式を用いて感光体にトナー画
像を形成する装置において、 回転部材の回転軸に取り付けられて一体に回転する回転
体に、等ピッチで形成する光学パターンと、 前記回転体に設けた光学パターンを検出するために、前
記回転軸の回転中心に対して対向する位置に配置する2
つの検出手段と、 前記2つの検出手段から得られる信号を入力し、回転体
の回転誤差の情報を出力する演算手段と、 前記演算手段の情報を、メモリに記憶されている誤差情
報と比較する比較手段と、を設けた制御装置とからな
り、 前記制御装置においては、演算手段から出力される情報
にもとづいてメモリに記憶されている誤差情報を書き換
える手段を設けるとともに、 前記制御装置のメモリに設定されている誤差情報と、演
算された情報とを比較して異常信号を出力する比較判定
手段とを設けたことを特徴とする回転部材駆動装置の故
障検知装置。 - 【請求項2】 前記制御装置において、メモリに設定さ
れている誤差基準値に対して、許容値を越えた状態で、
比較判定手段からエンコーダ装置の異常な状態の信号を
出力することを特徴とする請求項1に記載の回転部材駆
動装置の故障検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17472893A JP3221161B2 (ja) | 1993-06-22 | 1993-06-22 | 回転部材駆動装置の故障検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17472893A JP3221161B2 (ja) | 1993-06-22 | 1993-06-22 | 回転部材駆動装置の故障検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07140856A JPH07140856A (ja) | 1995-06-02 |
JP3221161B2 true JP3221161B2 (ja) | 2001-10-22 |
Family
ID=15983623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17472893A Expired - Fee Related JP3221161B2 (ja) | 1993-06-22 | 1993-06-22 | 回転部材駆動装置の故障検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3221161B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7838815B2 (en) | 2005-04-25 | 2010-11-23 | Ricoh Company, Ltd. | Rotary encoder having a support body rotatable with a rotator, apparatus and system for detecting a rotational movement of a rotator using the rotary encoder |
JPWO2019021845A1 (ja) * | 2017-07-27 | 2020-07-09 | 株式会社ニコン | 校正装置、エンコーダ装置、駆動装置、ステージ装置、ロボット装置、エンコーダ装置の製造方法、及び校正プログラム |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4568051B2 (ja) | 2003-09-18 | 2010-10-27 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
CN100440073C (zh) * | 2004-07-29 | 2008-12-03 | 株式会社理光 | 带式驱动装置、图像形成装置以及控制环路切换方法 |
JP4530280B2 (ja) * | 2005-04-25 | 2010-08-25 | 株式会社リコー | ロータリエンコーダ、ローラ部材、ベルト搬送装置、及び、画像形成装置 |
JP4722640B2 (ja) * | 2005-09-16 | 2011-07-13 | 株式会社リコー | 回転体回転速度制御装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 |
JP4995605B2 (ja) * | 2007-03-16 | 2012-08-08 | オークマ株式会社 | 回転型アブソリュートエンコーダの異常検出装置 |
JP5188785B2 (ja) * | 2007-11-20 | 2013-04-24 | 光洋電子工業株式会社 | ロータリエンコーダの動作異常判定精度向上方法 |
JP5014197B2 (ja) * | 2008-02-28 | 2012-08-29 | キヤノン株式会社 | 変位量検出装置及びそれを利用した装置、変位量検出方法 |
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